JP3880801B2 - 給紙装置およびこれを具備した画像形成装置並びに画像読取装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート束からシートを1枚ずつ分離することができる給紙装置およびこれを具備した画像形成装置並びに画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、原稿束を上側から給紙して最上位に位置する原稿を分離する給紙装置にあっては、原稿を分離する分離手段のニップを大きく取ることによって原稿汚れの低減化を図るために、分離手段の給紙側に無端状ベルトを使用することが多い。
【0003】
一方、原稿載置台に載置された原稿束を分離手段まで給紙するピックアップローラにあっては、ピックアップローラ自身が上昇位置から下降して原稿を搬送するケースと、原稿が載置された底板がピックアップローラまで上昇するケースとがあり、前者のケースは少ない部品点数でしかも構成が簡単であるため、多用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような上昇、下降可能なピックアップローラを備えた給紙装置あっては、原稿載置台に多数枚の原稿が載置されることを考えて上昇および下降時のストロークを大きく取る必要があるため、原稿束に当接する下降時に原稿を介して原稿の搬送路(ガイド板)に接触するときに衝撃音が発生してしまうという問題があった。
【0005】
また、ピックアップローラが原稿を介して搬送路に接触したときの衝撃によってピックアップローラ自体がバウンド(跳ね返り)して原稿を給紙する際に直ちに原稿束に接触することができず、搬送開始までにロスが生じてしまうという問題があった。
【0006】
このような不具合を解消するものとして、図8に示すものがある。図8において、1は図示しない原稿束を載置する原稿載置台であり、この原稿載置台1に載置された原稿束の先端部はガイド板2に位置するようになっている。このガイド板2の上方には図示しない呼び出しモータによって上昇および下降可能なピックアップローラ3が設けられており、このピックアップローラ3が下降して原稿束の先端に接触して回転することにより、原稿載置台1に載置された上部に位置する原稿が給紙されるようになっている。
【0007】
この原稿束は時計方向に回転する給紙ベルト4および給紙ベルト4に摺接して時計方向に回転する分離ローラ5によって最上位に位置する原稿が分離されるようになっている。
【0008】
一方、ピックアップローラ3に対向するガイド板2にはフェルトまたは発泡材からなる吸収部材6が設けられており、ピックアップローラ3の下降時に原稿束を介して吸収部材6に接触することにより、ピックアップローラ3の衝撃を緩和するようにしている。
【0009】
しかしながら、このように吸収部材6を設けた場合でも、吸収部材6が直接ガイド板2に取付けられているため、ピックアップローラ3の衝撃が吸収部材6を経由してガイド板2に伝達されてしまい、ガイド板2の振動を抑えるのには十分なものではなく、その分だけ衝撃音を抑制することができなかった。
【0010】
そこで本発明は、簡単な構成で給紙手段の下降時の衝撃音を抑制することができるとともに、給紙手段の跳ね返りを防止してシートの給紙開始までにロスタイムが発生するのを防止することができる給紙装置およびこれを具備した画像形成装置並びに画像読取装置を提供することを目的としている。
【0011】
【問題を解決するための手段】
第1の発明は、上記課題を解決するために、シート載置部に載置された複数のシートからなるシート束に当接、離隔するように上昇および下降可能に設けられ、前記シート束に当接して前記シート載置部に載置されたシート束をシート搬送路に沿って給紙する給紙手段と、前記給紙手段によって給紙されたシート束からシートを1枚ずつ分離する分離手段とを備えた給紙装置において、前記給紙手段に対向する前記シート搬送路上に薄肉状の弾性シートを設けるとともに、前記弾性シートを前記シート搬送路に対して隙間を画成するように前記シート搬送路に取付けたことを特徴としている。
【0012】
その場合、給紙手段の下降時に給紙手段が弾性シートに接触するが、弾性シートとシート搬送路の間に隙間があるため、弾性シートの弾性力と隙間分の弾性シートの移動許容範囲の作用によって、簡単な構成で給紙手段の衝撃音を抑制することができるとともに、給紙手段の跳ね返りが発生するのを防止してシートの給紙開始までにロスタイムが発生するのを防止することができる。
【0013】
第2の発明は、上記課題を解決するために、シート載置部に載置された複数のシートからなるシート束に当接、離隔するように上昇および下降可能に設けられ、前記シート束に当接して前記シート載置部に載置されたシート束をシート搬送路に沿って給紙する給紙手段と、前記給紙手段によって給紙されたシート束からシートを1枚ずつ分離する分離手段とを備えた給紙装置において、前記給紙手段に対向する前記シート搬送路上にスリットを設けるとともに、前記シート搬送路に、前記スリットを閉塞する薄肉状の弾性シートを設けたことを特徴としている。
【0014】
その場合、給紙手段の下降時に給紙手段が弾性シートに接触するが、弾性シートがスリット側に移動するために、弾性シートの弾性力とスリットによる弾性シートの移動許容範囲の作用によって、簡単な構成で給紙手段の衝撃音を抑制することができるとともに、給紙手段の跳ね返りが発生するのを防止してシートの給紙開始までにロスタイムが発生するのを防止することができる。
【0015】
第3の発明は、上記課題を解決するために、前記シート搬送路に、前記シートの給紙方向の前後方向に離隔する突起部材を設け、前記突起部材に前記弾性シートを取付けたことを特徴としている。
【0016】
その場合、弾性シートとシート搬送路の間に簡単に隙間を画成することができる。
【0017】
第4の発明は、上記課題を解決するために、前記給紙手段に対向するシート搬送路に凹部を設け、この凹部を覆うように前記弾性シートを設けたことを特徴としている。
【0018】
その場合、弾性シートとシート搬送路の間に簡単に隙間を画成することができる。
【0019】
第5の発明は、上記課題を解決するために、シートの給紙方向と略直行する前記弾性シートの幅方向両端部に位置する前記シート搬送路に、前記弾性シートの上面と同等またはそれ以上の高さを有するリブを立設したことを特徴としている。
【0020】
その場合、弾性シートの幅方向両端部とシート搬送路の間の隙間がリブによって閉塞されるため、弾性シートの幅方向両端部とシート搬送路の間の隙間から弾性シートの下方にごみやクリップ等の異物が侵入するのを防止することができる。
【0021】
第6の発明は、上記課題を解決するために、前記突起部材が制振部材からなることを特徴としている。
【0022】
その場合、給紙手段が弾性シートを介してシート搬送路に接触したときに、ガイド板に伝達された衝撃を制振部材によって吸収することができ、給紙手段の下降時の衝撃音をさらに低減することができる。
【0023】
第7の発明は、上記課題を解決するために、第1〜6何れかの発明の給紙装置を具備した画像形成装置であることを特徴としている。
【0024】
その場合、簡単な構成で給紙手段の衝撃音を抑制することができるとともに、給紙手段の跳ね返りが発生するのを防止してシートの給紙開始までにロスタイムが発生するのを防止することができる画像形成装置を得ることができる。
【0025】
第8の発明は、上記課題を解決するために、第1〜6何れかの発明の給紙装置を具備した画像読取装置であることを特徴としている。
【0026】
その場合、簡単な構成で給紙手段の衝撃音を抑制することができるとともに、給紙手段の跳ね返りが発生するのを防止してシートの給紙開始までにロスタイムが発生するのを防止することができる画像読取装置を得ることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0028】
図1、2は本発明に係る給紙装置を具備した画像読取装置の第1実施形態を示す図である。なお、画像読取装置としては、ファクシミリ装置、複写機、スキャナー装置等があるが、本発明はこれに限定されるものではなく、シート束からシートを1枚ずつ分離する給紙装置を具備した画像形成装置に適用することも可能である。なお、画像形成装置としては、ファクシミリ装置、複写機、プリンター装置等に適用可能である。
【0029】
まず、構成を説明する
【0030】
本実施形態のシート搬送装置200は、画像読取装置の本体300に搭載されている。この画像読取装置においては、画像読み取り時、位置Aに固定された読取部にシート搬送装置(給紙装置)200からシート(原稿)を所定の速度で搬送しながら、その読取部で画像読取りを行うように構成されている。
【0031】
このシート搬送装置200には、原稿セット部1、分離給紙部2、レジスト部3、反転部4、第1読取搬送部5、第2読取搬送部6、排紙部7、反転搬送部8、スタック部9、これら搬送動作の駆動を行う図示しない駆動部等から構成されている。
【0032】
原稿セット部1は、原稿セットテーブル(シート載置部)10、サイドガイド11、第1原稿長さセンサ12、第2原稿長さセンサ14、原稿ストッパ25等から構成され、片面あるいは両面原稿の原稿束Sをセットするものである。この原稿セットテーブル10は回転支点95を中心に上方に回転退避可能に構成されており、スタック原稿の取り出しを容易にしている。
【0033】
また、サイドガイド11は、原稿セット時に原稿の片側(図1中、奥側)を規制する端面基準として用いられる。また、第1原稿長さセンサ12、第2原稿長さセンサ14は、何れも反射型センサまたは原稿1枚にても検知可能なアクチュエータ・タイプのセンサによって構成されている。
【0034】
分離給紙部2は、ピックアップローラ(給紙手段)20、給紙ベルト23、原稿ストッパ25、分離ローラ26等から構成されており、原稿セットテーブル10上にセットされた原稿束Sの最上位から原稿を取出し、1枚ずつ分離して給送する。このピックアップローラ20および原稿ストッパ25の状態は、ホームポジションセンサ(例えば、光学式反射型センサで構成)19によって検知される。
【0035】
ピックアップローラ20は図示しない呼び出しモータ(あるいはソレノイド)によって原稿束Sから上方に離隔する離隔位置および原稿束Sに当接する当接位置の間で上昇および下降可能になっており、原稿束Sに当接したときに原稿束Sの上部に位置する原稿束を給紙するようになっている。
【0036】
給紙ベルト23は給紙モータによって駆動される駆動プーリ24および従動プーリ22によって時計方向に回転するとともに、分離ローラ26も同様に時計方向に回転するようになっており、原稿束から最上位に位置する原稿を分離するようになっている。なお、本実施形態では、給紙ベルト23および分離ローラ26が分離手段を構成している。
【0037】
また、分離ローラ26は、所定の大きさのトルクを有する図示しないトルクリミッタを介して、フリクション駆動されており給紙ベルト23との直接係合時、または原稿1枚を介して係合している状態では、給紙ベルト23の回転に連れて反時計方向に回転させられる。さらに、分離ローラ26は、原稿が2枚以上、給紙ベルト23と分離ローラ26の間に進入した場合は、連れ回り力がトルクリミッタのトルクよりも小さくなるように設定されており、この場合は本来の駆動方向である時計方向に回転し、余分な原稿を押し戻す働きをして重送を防止するようになっている。
【0038】
レジスト部3は、突き当てセンサ29、レジスト従動ローラ30、レジスト駆動ローラ96、幅サイズセンサ群32等から構成されており、給送された原稿をレジストローラ対30、96に一次突き当てして整合する動作と、整合後の原稿を引き出して搬送する動作を行う。
【0039】
反転部4は、読取搬送ローラ43、加圧ローラ35、レジストセンサ40等から構成されており、読取位置へ搬送される原稿を反転させて画像面を読取り側(下方)に向けて搬送する。
【0040】
第1読取搬送部5は、読取搬送ローラ43、加圧ローラ41、白色背景板51、コンタクトガラス54等から構成されており、読取搬送中の原稿はコンタクトガラス54とそのコンタクトガラス54上面に所定の間隔を持って配置された白色背景板51との間を通過する。この間に、本体300側の読取部(光源、ミラー、レンズ、CCD等)によって原稿の表面画像をコンタクトガラス54の下方より読み取らせ、その画像は前記読取部のCCDを介して電気信号に変換され、図示しないメモリ装置(画像メモリ)に記憶される。
【0041】
なお、前記読取部は所定のタイミング(原稿読み取り開始時を含む)で、読取位置近傍のホームポジション(位置A)から位置A′に移動しながら白色背景板51を読み取り、シェーディング補正に用いる補正データを取得する。
【0042】
本実施形態では、第1読取搬送部5における搬送ギャップをできる限り狭く取り、原稿の自由度を極力少なくするため、読取入り口ガイド42の内面から可撓性のガイド部材を白色背景板51方向に張り出してその隙間を埋めるように構成している。
【0043】
また、コンタクトガラス54上に配置された白色背景板51は、前記ガイド部材と0.5mm±0.2mm程度のギャップを持って配置されており、コンタクトガラス54に所定の弾力性を持って圧接される。このように構成することにより、読み取り深度方向の誤差を抑えることができる。
【0044】
また、コンタクトガラス54の表面は、インク等の付着や固着が起きにくいように、その表面に界面活性剤(シリコン系活性剤)処理がなされている。また、前記ガイド部材を読取位置近傍まで張り出すことによって、読取位置では原稿面が積極的にコンタクトガラス54に接触せず、かつ原稿先端はコンタクトガラス54の読取位置付近をワイピング(先端でガラス面の異物を掻き落とす作用)できるように構成されている。
【0045】
第2読取搬送部6は、密着イメージセンサ61、押圧部材62等から構成されており、表面読取り後の原稿を搬送しながら裏面画像を上方から読み取らせる。
【0046】
この密着イメージセンサ61は、詳細に図示していないが、原稿読取り時の露光のための光源、原稿の画像面を読み取ってその情報を電気信号(アナログ信号)に光電変換するCCD、そのアナログ信号を増幅する増幅器、増幅されたアナログ信号をディジタル信号に変換するA/Dコンバータ、そのディジタル信号から画情報を生成する画処理部、その画情報を展開して蓄積するためのフレームメモリ、このフレームメモリに蓄積された画情報を本体300に設けられた図示しない本体制御部に送出する出力制御回路等を備えており、シート搬送装置側からのタイミング信号に従って露光処理を行い、取得した画情報を本体側に送出するように構成されている。
【0047】
また、密着イメージセンサ61は、所定のタイミング(原稿読み取り開始時を含む)で白色背景板(押圧部材62)を読み取り、シェーディング補正に用いる補正データを取得する。押圧部材62は、図1では板状のガイド部材で構成されているが、これに限らず、回転体で構成することも可能である。
【0048】
排紙部7は、排紙駆動ローラ71、排紙加圧ローラ72、排紙センサ70等から構成されており、表裏面の読取りが完了した原稿を機外又は反転搬送部8に搬送する。
【0049】
反転搬送部8は、反転切換爪80、反転排紙ローラ対81、82等から構成されており、表面読取り後の再読取りのためのスイッチバック動作を行う。なお、スイッチバック経路83が中間スタック部を形成する。
【0050】
スタック部9は、排紙スタッカ90等から構成されており、読取り完了後の原稿を積載保持する。この排紙スタッカ90には、小サイズ原稿の排出後の視認性を高め、排出原稿を取り出しやすくするために小サイズ専用スタッカ91が形成されている。
【0051】
一方、図2に示すようにピックアップローラ20に対向する搬送ガイド(シート搬送路)211上には凹部211aが形成されており、ガイド板211には凹部211aを覆うように薄肉状の弾性シート212が設けられている。この弾性シート212は厚さ0.1mm〜0.3mm程度のPET等から構成されており、この弾性シート212と凹部211aの底面の間には0.5mm〜数mm程度の隙間213が画成されている。なお、弾性シート212は両面テープまたは接着材等によってガイド板211に取付けられている。
【0052】
次に、作用を説明する。
【0053】
原稿束Sを原稿セットテーブル10上に先端を原稿ストッパ25の破線位置に突き当てた状態でセットし、さらに、原稿束Sの幅方向をサイドガイド(搬送方向に渡って片側に配設された端面基準)11によって位置決めする。
【0054】
この状態で、原稿セット検知フィラー21が破線位置から実線位置に変位し、これに伴って原稿セットセンサ28の遮光が解除され、原稿のセットが検知されると本体制御部に原稿セット信号が送信される。さらに、原稿セットテーブル10面に設けられた第1原稿長さセンサ12または第2原稿長さセンサ14により、原稿の搬送方向長さの概略が判定される。その後、原稿給紙信号により、原稿給紙動作が実行される。
【0055】
すなわち、原稿のセットが検知されると、原稿ストッパ25が呼び出しモータの駆動によって実線位置まで待避し、原稿先端を開放する。呼び出しモータの逆転駆動によって、ピックアップローラ20が破線位置から実線位置で示す原稿上面に移動し、所定の力で圧接される。
【0056】
その後、所定の時間を経て、分離給紙部2およびレジスト部3を駆動する給紙モータが回転し、ピックアップローラ20を時計方向に回転させて原稿束Sの最上位から分離給紙部2方向へ送り込む。
【0057】
そして、前述の給紙ベルト23と分離ローラ26の作用により1枚に分離されて給紙ベルト23によってさらに搬送される。
【0058】
一方、本実施形態では、ピックアップローラ20が下降したときには、ピックアップローラ20が原稿束Sを介して弾性シート212に接触する。このとき、弾性シート212とガイド板211の間に隙間213があるため、弾性シート212の弾性力と隙間分213の弾性シート212の移動許容範囲の作用によって、簡単な構成でピックアップローラ20の衝撃音を抑制することができるとともに、ピックアップローラ20の跳ね返りが発生するのを防止して原稿の給紙開始までにロスタイムが発生するのを防止することができる。この結果、優れた画像読取装置を得ることができる。
【0059】
また、本実施形態では、ガイド板211に凹部211aを形成しているため、弾性シート212とガイド板211の間に隙間213を簡単に形成することができる。
【0060】
図3〜6は本発明に係る給紙装置を具備した画像読取装置の第2実施形態を示す図であり、第1実施形態と同様の構成には同一番号を付して説明を省略する。
【0061】
図3〜5において、ピックアップローラ20に対向する搬送ガイド211上には薄肉状の弾性シート215が設けられており、この弾性シート215は厚さ0.1mm〜0.3mm程度のPET等から構成されている。
【0062】
また、搬送ガイド211には2つの突起部材211b、211c(図3にハッチングで示す)が設けられており、この突起部材211b、211cは原稿の搬送方向の前後側に分離されている。この突起部211b、211cには弾性シート215の前後端が接着剤、または両面テープ等によって取付けられており、弾性シート215とガイド板211の間には0.5mm〜数mm程度の隙間216が画成されている。
【0063】
このような構成を有する本実施形態では、ピックアップローラ20が下降したときには、ピックアップローラ20が原稿束Sを介して弾性シート215に接触する。このとき、弾性シート215とガイド板211の間に隙間216があるため、弾性シート215の弾性力と隙間216分の弾性シート215の移動許容範囲の作用によって、簡単な構成でピックアップローラ20の衝撃音を抑制することができるとともに、ピックアップローラ20をの跳ね返りが発生するのを防止することができる、
【0064】
また、本実施形態では、ガイド板211に突起部材211b、211cを形成しているため、弾性シート215とガイド板211の間に隙間216を簡単に形成することができる。
【0065】
なお、本実施形態では、突起部211b、211cが原稿の給紙方向の前後方向に離隔して設けられているため、弾性シート215の幅方向両端部とガイド板211の間の隙間から弾性シート215の下方にごみやクリップ等の異物が侵入するおそれがある。
【0066】
そのため、図6に示すように、原稿の給紙方向と略直行する弾性シート215の幅方向両端部に位置するガイド板211に弾性シート212の上面と同等またはそれ以上の高さを有するリブ217a、217bを立設しても良い。このようにすれば、弾性シート215の幅方向両端部とガイド板211の間をリブ217a、217bによって閉塞することができ、弾性シート215の下方にごみやクリップ等の異物が侵入するのを防止することができる。
【0067】
また、本実施形態では、突起部211b、211cとガイド板211を同様の材料で構成しているものであるが、この突起部211b、211cを制振部材で構成しても良い。このようにすれば、ピックアップローラ20が弾性シート216を介してガイド板211に接触したときに、ガイド板211に伝達された衝撃を制振部材によって吸収することができ、ピックアップローラ20の下降時の衝撃音をさらに低減することができる。
【0068】
図7は本発明に係る給紙装置を具備した画像読取装置の第3実施形態を示す図であり、第1実施形態と同様の構成には同一番号を付して説明を省略する。
【0069】
図7において、ピックアップローラ20に対向するガイド板211にはスリット211dが設けられており、ガイド板211にはスリット211dを閉塞する0.1mm〜0.3mm程度の厚さを有する弾性シート218が設けられている。
【0070】
本実施形態では、ピックアップローラ20が下降したときには、ピックアップローラ20が弾性シート218に接触するが、弾性シート218がスリット211d側に移動するために、弾性シート218の弾性力とスリット211dによる弾性シート218の移動許容範囲の作用によって、簡単な構成でピックアップローラ20の衝撃音を抑制することができるとともに、ピックアップローラ20の跳ね返りが発生するのを防止して原稿の給紙開始までにロスタイムが発生するのを防止することができる。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、簡単な構成で給紙手段の衝撃音を抑制することができるとともに、給紙手段の跳ね返りが発生するのを防止してシートの給紙開始までにロスタイムが発生するのを防止することができる。
【0072】
また、シート搬送路に凹部または突起部材を設けたため、弾性シートとシート搬送路の間に簡単に隙間を画成することができる。
【0073】
また、弾性シートの幅方向両端部とシート搬送路の間の隙間をリブによって閉塞しているので、弾性シートの幅方向両端部とシート搬送路の間の隙間から弾性シートの下方にごみやクリップ等の異物が侵入するのを防止することができる。
【0074】
また、突起部材を制振部材から構成しているため、給紙手段が弾性シートを介してシート搬送路に接触したときに、ガイド板に伝達された衝撃を制振部材によって吸収することができ、給紙手段の下降時の衝撃音をさらに低減することができる。
【0075】
以上の結果、優れた画像形成装置または画像読取装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る給紙装置を具備した画像読取装置の第1実施形態を示す図であり、その画像読取装置の構成図である。
【図2】第1実施形態の給紙部の概略側面図である。
【図3】本発明に係る給紙装置を具備した画像読取装置の第2実施形態を示す図であり、その給紙部の概略側面図である。
【図4】第2実施形態の給紙部の斜視図であり、ガイド板から弾性シートを取り外した状態を示す図である。
【図5】第2実施形態の給紙部の斜視図であり、ガイド板に弾性シートを取付けた状態を示す図である。
【図6】第2実施形態のガイド板にリブを立設した状態を示す図であり、(a)はガイド板から弾性シートを外した状態を示す図、(b)はガイド板に弾性シートを取付けた状態を示す図である。
【図7】本発明に係る給紙装置を具備した画像読取装置の第3実施形態を示す図であり、その給紙部の概略側面図である。
【図8】従来の給紙部の概略側面図である。
【符号の説明】
20 ピックアップローラ(給紙手段)
23 給紙ベルト(分離手段)
26 分離ローラ(分離手段)
200 シート搬送装置(給紙装置)
211 ガイド板(シート搬送路)
211a 凹部
211b、211c 突起部材
211d スリット
212、215、218 弾性シート
213、216 隙間
Claims (8)
- シート載置部に載置された複数のシートからなるシート束に当接、離隔するように上昇および下降可能に設けられ、前記シート束に当接して前記シート載置部に載置されたシート束をシート搬送路に沿って給紙する給紙手段と、
前記給紙手段によって給紙されたシート束からシートを1枚ずつ分離する分離手段とを備えた給紙装置において、
前記給紙手段に対向する前記シート搬送路上に薄肉状の弾性シートを設けるとともに、前記弾性シートを前記シート搬送路に対して隙間を画成するように前記シート搬送路に取付けたことを特徴とする給紙装置。 - シート載置部に載置された複数のシートからなるシート束に当接、離隔するように上昇および下降可能に設けられ、前記シート束に当接して前記シート載置部に載置されたシート束をシート搬送路に沿って給紙する給紙手段と、
前記給紙手段によって給紙されたシート束からシートを1枚ずつ分離する分離手段とを備えた給紙装置において、
前記給紙手段に対向する前記シート搬送路上にスリットを設けるとともに、前記シート搬送路に、前記スリットを閉塞する薄肉状の弾性シートを設けたことを特徴とする給紙装置。 - 前記シート搬送路に、前記シートの給紙方向の前後方向に離隔する突起部材を設け、前記突起部材に前記弾性シートを取付けたことを特徴とする請求項1記載の給紙装置。
- 前記給紙手段に対向するシート搬送路に凹部を設け、この凹部を覆うように前記弾性シートを設けたことを特徴とする請求項1記載の給紙装置。
- シートの給紙方向と略直行する前記弾性シートの幅方向両端部に位置する前記シート搬送路に、前記弾性シートの上面と同等またはそれ以上の高さを有するリブを立設したことを特徴とする請求項3記載の給紙装置。
- 前記突起部材が制振部材からなることを特徴とする請求項3または5記載の給紙装置。
- 請求項1〜6何れかに記載の給紙装置を具備したことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1〜6何れかに記載の給紙装置を具備したことを特徴とする画像読取装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001042353A JP3880801B2 (ja) | 2001-02-19 | 2001-02-19 | 給紙装置およびこれを具備した画像形成装置並びに画像読取装置 |
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