JP3879425B2 - 有機el素子の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機半導体膜を用いたディスプレイ、表示光源などに用いられる電気的発光素子である有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子およびその製造に適した薄膜パターニング基板の形成技術に係わる。
【0002】
【従来の技術】
近年液晶ディスプレイに替わる自発発光型ディスプレイとして有機物を用いた発光素子の開発が加速している。有機物を用いた有機EL素子としては、Appl.Phys.Lett.51(12)、21 September 1987の913ページから示されているように低分子を蒸着法で成膜する方法と、Appl.Phys.Lett.71(1)、7 July 1997の34ページから示されているように高分子を塗布する方法が主に報告されている。
【0003】
カラー化の手段としては低分子系材料の場合、マスク越しに異なる発光材料を所望の画素上に蒸着し形成する方法が行われている。一方、高分子系材料については、微細かつ容易にパターニングができることからインクジェット法を用いたカラー化が注目されている。インクジェット法による有機EL素子の形成としては以下の公知例が知られている。特開平7−235378、特開平10−12377、特開平10−153967、特開平11−40358、特開平11−54270、特開平11−339957である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
塗布により同一基板上に特性の異なる薄膜をパターン形成しうるインクジェット方式は、基板上で異なる薄膜材料が混合するために、吐出された液体材料が隣接する画素に流出する等の問題が生じる。
【0005】
このような問題に対して、通常、異なる薄膜領域を仕切る凸状の仕切部材(「バンク」または凸部ともよばれる)を設け、前記仕切部材で囲まれた領域に異なる薄膜となる液体材料を充填する方法が採られている。仕切部材(以下バンクと称する)の表面特性と前記バンクで囲まれた領域の表面特性、具体的には薄膜材料液(以下インクと称する)に対する親和性に差を生じせしめることにより液体材料の充填が制御されている。
【0006】
バンクの表面がインクに対し親和性(親水性)を示すと、バンクの高さを超える量の材料を充填した場合に、バンクがあってもインクは容易に隣接するバンクで囲まれた領域に流出してしまう。逆にバンクの表面がインクに対し適度に非親和性(撥インク性)を示すと、バンクの高さを超える量の材料を充填しても材料の表面張力により隣のバンクで囲まれた領域にインクが流れ出すことはない。
【0007】
また、バンクの撥インク性が強い場合、バンクの側壁で薄膜材料の液がはじかれるため、成膜後の厚みがバンクで囲まれた領域の中央部で厚く周辺部で薄くなる。これでは、表示素子に画素での色むらが生じる。特に、EL素子においてはショートが生じ易く信頼性の低下につながる。
【0008】
バンクの表面に撥インク処理を施して、その側面、より望むべきはバンクの下方の層に親和性(親インク性)を付与した場合には、薄膜材料を提供して成膜後の厚みがバンクで囲まれた領域の周辺で薄くなることはないが、インクがバンクの側面に引っ張られるため、薄膜の裾部分、即ち、基板と接する部分で膜厚がより大きくなり、素子としての信頼性が向上する。
【0009】
バンクの上部の層を構成する物質表面のインクに対する親和性(濡れ性)の改質とは、主に表面自由エネルギーの制御により行われ、インクが表面自由エネルギーの高い液体、例えば、多くの水溶液の場合、表面自由エネルギーの高い材料に対するインクの濡れ性は高くなる。
【0010】
現在、前述した機能を備えた、一般的に用いられているバンク構造は二層のバンク構造(バンク下層とバンク上層の二層)である。具体的には、無機材料の上に有機材料を積層したバンク構造が用いられており、インクに対して親和性を高める表面処理を無機材料に施し、一方、上の有機材料に親和性を下げる処理を施すことによりインクをバンクで囲まれた領域に供給し、薄膜を形成している。この二層構造は撥インク性および親インク性を、プラズマ処理により一括で表面に付与できる利便性から用いられており、以下に説明する。
【0011】
有機物質の表面改質に対しては、プラズマ処理を行うことがよく知られており、例えば、特開昭63−308920号公報に記載されているものがある。この公報に記載された表面改質方法は、フッ素系ガスと酸素ガスを含む混合ガスプラズマを用いて有機物質表面を処理し、前記混合ガスの混合比を変えることにより、前記有機物質の表面自由エネルギーを制御するものである。
【0012】
また、バンク下層を構成するガラスやITO(Indium Tin Oxide)などの無機物表面を親水化するためにUV照射や酸素プラズマ処理をする方法も良く知られた手法である。
【0013】
しかしながら、同一基板上に有機物或いは無機物からなる層のパターンを設けて、混合ガスプラズマ処理により有機物質表面、あるいは有機物で形成される部材表面に撥インク性を付与する方法では、効率よく撥インク性を付与することができなかったり、表面の撥インク性が一過性であり、熱工程を経たり、時間が経過すると撥インク性が劣化するという問題がある。
【0014】
そこで、二層構造のバンクが形成されている基板に対し、ほぼ全面に一律に酸素ガスプラズマとフッ素系ガスプラズマの連続処理を行う方法が採られ、この一連の工程を経ることにより、バンクの下層は親インク性の表面特性を持ちながら、バンク上層における有機材料に安定な撥インク性を持たせることが可能となり、従来の工程においては二層構造が用いられてきた。
【0015】
図7は従来の手法による有機EL素子の製造に際しての模式断面図である。
【0016】
図7(A)参照
従来の有機EL素子の製造方法を説明するに際して、図6(A)は有機EL素子の透明画素電極間を分離するバンクの下層を形成する工程を示したものである。
【0017】
画素電極2を有する、支持体であると同時に光を取り出す面として機能する透明基板1上に、例えばバンク形成面3が画素電極のITO等により形成されている場合、絶縁膜として一般的なシリコン酸化膜(SiO2)やシリコン窒化膜、アモルファスシリコンを材料として、下層膜5が周知の成膜プロセスとエッチングプロセスを用いて形成される。
【0018】
上層形成工程(図7B):次いで、上記下層膜5の上にポリイミド等の有機材料からなる層を塗布成膜し、リソグラフィ法を利用してバンク上層6を形成する。
【0019】
表面処理工程(図7D):次に、 基板表面に対し酸素ガスプラズマとフッ素系ガスプラズマ処理の連続処理を行って、例えば、ITOやSiO2により構成されるバンクに囲まれた領域4と下層膜5および、有機材料により構成されるバンク上層6の薄膜材料液に対する親和性を調整し、親和性の程度を、「バンクに囲まれた領域>=バンク下層表面>バンク上層表面」という順番になるように表面処理する。
【0020】
薄膜形成工程(図7E,7F): 次に、バンク下層5および上層6で囲まれた凹部、つまりバンクで囲まれた領域4とバンク下層5の側面に対して、薄膜材料液7を充填して薄膜層を形成し、充填に次いで加熱処理等により溶媒成分を蒸発させて薄膜層8を形成する。
【0021】
上記の方法では、素子の信頼性を高めることを目的とした場合、上部の電極とのショートを防ぐためにはバンク上層6をバンク下層5の上にバンク下層よりも小さなサイズで形成する必要性がある。この理由として、撥インク性の高いバンク上層6の側壁をバンク下層5よりも一回り小さくすることにより、液滴がはじかれてむらが生じ、最終的な薄膜層8の周辺部部分が薄くなる可能性を低くするためである。
【0022】
このためには、従来のフォトリソグラフィー技術を多用する必要性があり、工程数の増加によりコストの面でも時間的な面でも無駄が多い。
【0023】
また、上記手法ではバンクの表面改質に、酸素ガスプラズマとフッ素系ガスプラズマの連続処理を用いており、過度のプラズマ照射は基板表面のダメージ、特に電極の表面酸化を招く恐れがある。
【0024】
また、プラズマ処理によってバンク上層の6表面とバンク下層5の表面、およびバンクに囲まれた領域4の表面のインクに対する親和性の順番を「バンクで囲まれた領域>=バンク下層表面>バンク上層表面」と調整しているが、バンク下層5、バンク上層6の材料選択に制約が大きい。
【0025】
この制約が大きいとは、第1にバンク上層6とバンク下層5の密着性に関する材料の制約、第2に、バンク下層5およびバンク上層6のプラズマ処理による表面自由エネルギー変化に関する材料の制約、第3にプラズマ処理後の表面自由エネルギー変化の保持力に関する材料の制約などが挙げられる。
【0026】
一方、プラズマ処理を用いない、転写を用いた従来の表面処理技術として、マイクロコンタクトプリンティング(μCP)技術を挙げることができ、Angew.Chem.,Int.Ed.Engl.37、No.18 1998の550ページから示されている方法や、J.Phys.Lett.B 102、No.18 1998の3324ページから示されている方法のように、スタンプ(原板)のパターン形状を基板に転写する表面処理技術が報告されている。
【0027】
このような方法は、平坦な基板の表面処理を目的としているために、表面処理剤を含むインク組成物のパターンをスタンプの凹凸形状に対応して平坦な基板へ転写する方法であることから、今回我々が発明した凹凸のある基板の表面処理とは異なっている。
【0028】
本発明はこのような状況下で、成し遂げられたものである。
【0029】
本発明の目的は、従来の手法で保証されていたインクがバンクを超えて流れ出るという事態を防止するためのバンクとしての機能を損なわず、前述した従来の手法にける工程数の増加、プラズマ処理工程を経ることによるダメージの懸念、バンクを形成するための材質に対する制約などの問題を解決し、簡便かつ適切な濡れ性の制御を目的とした基板の表面処理方法、およびこの表面処理方法を利用して平坦且つ均一厚みの色むらなどの無い安定した特性の薄膜を高精度かつ微細に形成する方法、並びにこの薄膜を備えた歩留まりの良い有機半導体素子の製造方法を提供することである。
【0030】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、下記(1)〜(7)の有機EL素子の製造方法が提供される。
【0031】
(1)所定の高さのバンクおよび前記バンクに区切られた被塗布領域が形成された基板に、正孔注入層と発光層を、陽極および陰極で挟持した構造の有機EL素子の製造方法であって、
前記基板に対して、撥インク処理を施すための表面処理剤を吸収または表面に付着させた原板を接触させることにより、前記表面処理剤の一部を転写し、前記バンクの表面の一部に対して撥インク性を付与する工程と、前記工程により撥インク性を付与されなかった領域に対して正孔注入層と発光層を形成するため材料を含むインク組成物を塗布する工程と、を有することを特徴とする。
【0032】
本発明においては、バンクの表面の一部に撥インク性を付与するための原板は、表面処理剤を吸収または表面に付着させており、薄膜パターニング基板のバンク表面の一部に接触することによって原板からバンク表面の一部に転写される。
【0033】
転写された表面処理剤の効果によりバンク表面の撥インク性が高まり、この撥インク性は半永久的に保持される。転写を用いた表面処理はプロセスによるダメージが少なく、基板に対する処理を一括して行うことができるためプラズマ処理が不要となり、そのためにバンクの材質に関する制約も軽減される。また、装置が小型で作業時間も短時間で行うことができる。さらに、表面処理剤を吸収した原板は再利用することができるため、コスト的にも有利である。
かかる方法により、簡便な方法で、短時間に、低コストで、プラズマ連続処理による従来の撥インク性処理方法にくらべて、はるかに多種のバンク材料を用いて撥インク性を有する薄膜パターニング基板を形成することができる。つまり、本発明はバンクに撥インク性を付与する処理として適している。
【0034】
なお、本発明において表面処理剤を転写するための原板は平坦であっても、バンクの形状に対して合わせてパターン構造を有していてもよい。
【0035】
(2)バンクに区切られた被塗布領域が親インク性を有し、接触角が30°以下であることを特徴とする(1)の有機EL素子の製造方法。
本発明の当該(2)条件により、平坦且つ均一厚みの色むらなどの無い安定した特性の薄膜層を形成することができる。
【0036】
インクが基板に対して供給された場合、インクは流動体であるため親和力の高い領域により高い確率でとどまる。したがって、本発明では被塗布領域はインクに対して親和性が高く、インク液滴が接触角30°以下を示すような条件で材料を設定する。材質の設定は、流動体であるインクに対する親和性はインクが極性の高い流動体であれば、極性の高い表面自由エネルギーをもつ材質を、インクが極性の低い流動体であれば極性の低い部材で被塗布領域に形成することにより条件設定される。しかしながら、通常画素電極を含むので、極性溶媒を極性の高い被塗布領域に供給する。
【0037】
(3)バンクを形成する材料のインクに対する接触角が20°〜50°であることを特徴とする(1)の有機EL素子の製造方法。
【0038】
本発明当該(3)の条件により、被塗布領域の裾部分、即ち、インクがバンクと接する部分で十分な膜厚が得られるため、EL素子の周辺部におけるショートを防ぐことによる信頼性の向上につながる。
【0039】
条件(2)で前述したように、インクは被塗布領域に滞在し、その後乾燥することにより薄膜層を形成するが、EL素子のショートを防ぐために、バンクを形成する部材はインクをはじきすぎないように、インクに対して20~50°の接触角を示すような材料に条件設定する。
【0040】
(4)前記撥インク性を付与する工程により、前記バンクの上面の撥インク性が接触角において50°以上であるようにしたことを特徴とする(1)の有機EL素子の製造方法。
【0041】
当該(4)の条件により、異なる発光層が混合することなく、多色で且つ高精細の有機EL素子を容易に得ることができる。
【0042】
(5)バンク表面の少なくともバンク上面に対して撥インク性を付与する工程において、バンクの少なくとも表面の一部が有機物あるいは無機物の酸化物の層で形成され、バンク表面に転写される前記撥インク処理剤がフッ素系のシランカップリング剤であることを特徴とする(1)の有機EL素子の製造方法。
【0043】
当該(5)の方法により、バンク表面の少なくともバンク上面の一部において所望の撥インク性をもった領域を形成することができる。
【0044】
(6)インク組成物を塗布する工程が、ディップ法またはスピンコート法であることを特徴とする(1)の有機EL素子の製造方法。
当該(6)の方法により、簡便にインクを被塗布領域に対して塗布することができる。
【0045】
(7)請求項1記載のインク組成物を塗布する工程が、インクジェット法であることを特徴とする有機EL素子の製造方法。
【0046】
当該(7)の方法により、複数の画素を有する素子を形成する場合に、簡便にインクを被塗布領域に対して塗布することができる。
本発明によれば、上記の方法により得られた、高性能のEL素子が提供される
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0048】
インクジェット方式による有機EL素子の製造方法とは、素子を構成する正孔注入/輸送材料ならびに発光材料を溶媒に溶解または分散させたインク組成物を、インクジェットヘッドから吐出させて透明電極基板上にパターニング塗布し、正孔注入/輸送層ならびに発光材層をパターン形成する方法である。
【0049】
図1(A)はインクジェット方式による有機EL素子の製造に用いられる基板の断面図を示したものである。透明なガラス基板10あるいはTFT付きの基板上に、例えば、ITO等の透明画素電極12がパターンニングされ、画素を隔てる領域に、例えば、SiO2からなるバンク15を設けた構造である。
バンク15の形状つまり画素の開口形は、円形、楕円、四角、ストライプいずれの形状でも構わないが、インク組成物には表面張力があるため、四角形の角部は丸みを帯びているほうが好ましい。バンクによって囲まれた領域(以降、被塗布領域20と称する)に対してインクジェット法によりEL材料が成膜される。
【0050】
図1(B)と(C)はバンク15表面を撥インク性に処理するための表面処理剤40の転写工程を示したものである。原板30は基板10を撥インク処理するために、少なくとも表面の一部に表面処理剤40が塗布されている。原板30を基板表面に接触させることにより、原板30の表面に塗布されていた表面処理剤40のうちの接触部分のみが、基板の側に転写される。
【0051】
原板30の形状は特に限定されるものでは無く、平面であっても、基板上のバンクの形状に対応した凹凸をもっていても構わないが、基板10とのアライメントをとる必要性が無いことから、プロセスの簡略化のためには平面であることが好ましい。
【0052】
(表面処理剤)
表面処理剤40としては、例えば、分子の末端官能基が基板構成原子に選択的に化学的吸着することを特徴とする自己組織化化合物のシランカップリング剤(有機ケイ素化合物)を使用することができる。ここで、シランカップリング剤とは、R2nSiX4-n(nは自然数、R2はH、アルキル基等の置換可能な炭化水素基)で表される化合物であり、Xは−OR3、−COOH、−OOCR3、−NH3-nR3n、−OCN、ハロゲン等である(R3はアルキル基等の置換可能な炭化水素基)。
【0053】
シランカップリング剤は基板表面における水酸基に対して化学的に吸着することを特徴とするため、金属や絶縁体などの幅広い材料の酸化物表面に反応性を示すため、表面処理剤40として好適に用いることができる。
これらシランカップリング剤の中で、特にR1やR3がCnF2n+1CmH2m(n、mは自然数)であるようなフッ素原子を有する化合物によって修飾された固体表面の表面自由エネルギーは20mJ/m2よりも低くなり、極性を持った材料との親和性が小さくなるため、好適に用いられる。
【0054】
転写された表面処理剤40の膜はバンクのサイズに影響を与えないように、厚みは10nm以下が好ましく、より好ましくは5nm以下の膜厚である。
【0055】
(原板形成工程)
原板30としては、基板10との密着性を高めるために弾性体を用いるのが好ましい。例えば、前述したシランカップリング剤などを表面処理剤40として用いる場合には、同じくシラン化合物であるポリジメチルシロキサン(PDMS)系の弾性体を挙げることができる。この高分子の構造式はSi(CH3)3−O−(Si(CH3)2O)n−Si(CH3)3で表される。nは正の整数。この材料を用いることによって成型された弾性体の表面に、表面処理剤40を吸収または付着させることができる。
【0056】
例えば、液体材料を反応させ弾性体を成型する場合の反応は、縮合型あるいは付加型いずれによってもよいが、0.5%程度の線収縮率を示す縮合型は高分子が反応する過程にガスを発生することから、線収縮率0.1%程度の付加型反応機構による弾性体材料を使用することが、パターンの精度上より好ましい。
【0057】
図1(B)に示すように、表面処理剤40を原板30に吸収または付着させる手法としてスピンコート、ディッピング法などを用いることができ、その場合の表面処理剤40は液体または溶媒に溶かした材料を使用する。
【0058】
(表面処理剤の転写)
図1(C)に示すように、表面処理剤40を塗布した原板30を基板10に対して接触させることにより、表面処理剤40を転写する。基板表面にバンク15による凹凸が形成されているため、バンク15の上面に対して表面処理剤40が転写される。
【0059】
バンク表面の撥インク性を高めるために、転写の工程の後に、表面処理剤40を基板10に対して固定するための工程、具体的には加熱処理や反応性の蒸気にさらすなどの処理を用いることも好ましい。例えば、シランカップリング剤の場合、基板を高温に加熱する、あるいは室温で高湿度の環境下にさらすことにより反応が進行する。
【0060】
本発明においては、表面修飾剤40により撥インク処理されたバンクの上面の少なくとも一部(以下、修飾領域50と呼ぶ)が、それ以外の非修飾領域55に比べてインクに対する親和性の程度がより低くなるように、バンク15および被塗布領域20の基板材料を組み合わせるか、表面処理を施しておくことが好ましい。このような表面修飾剤40による処理により、インクの修飾領域50に対する接触角を50°以上とし、また、EL素子の色むらやをショート防ぐために、被塗布領域20のインクに対する接触角を30°以下とすることが好ましい。このようにすることにより、薄膜層の厚さに比べて多量のインクを吐出しても、インクがバンクを乗り越えて溢れでることもなく、所定の領域のみインクが充填される。また、インクがバンクの側壁に適度に引っ張られることにより薄膜層の厚みが制御しやすくなることからバンク材質のインクに対する接触角を20〜50°とすることが好ましく、これにより薄膜層の色むらやショートを防ぐことができる。
【0061】
図1(D)〜図2(F)において、インクジェット方式による正孔注入/輸送層75+発光層85の積層構造を形成する工程を示す。
【0062】
図1(D)および(E)において、正孔注入/輸送材料を含むインク組成物70をインクジェットヘッド60から吐出し、パターン塗布する。塗布後、溶媒除去および/または熱処理、あるいは窒素ガスなどのフローにより正孔注入/輸送層75を形成する。
【0063】
図2(F)および(G)に示すように、続いて発光材料を含むインク組成物80を正孔注入/輸送層上に塗布し、溶媒除去および/または熱処理あるいは窒素ガスなどのフローにより発光層85を形成する。
【0064】
図2(H)に示すように、Ca、Mg、Ag、Al、Li等の金属を用い、蒸着法およびスパッタ法等により陰極90を形成する。さらに素子の保護を考え、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、液状ガラス等により封止層95を形成し、素子が出来上がる。
【0065】
以下、実施例を参照して本発明を更に、具体的に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
【0066】
(実施例1)
図3に本実施例に用いた原板と基板を示す。
【0067】
ITOの透明電極112がパターニングされたガラス基板110上にフォトリソグラフィーによりSiO2層をエッチングしてバンク115を形成したものである。バンク径(SiO2の開口径)は28μm、高さが2μmである。バンクの開口は44μmである。これらの画素が70.5μmピッチで連続的に配置されている基板である。
【0068】
バンクを構成するSiO2層は水に対して50〜60°の接触角を示す。
【0069】
原板130の材料としてはポリジメチルシロキサン(PDMS)を用いて、付加型の反応機構により硬化する樹脂材料と硬化剤を混合することにより、室温24時間放置によりパターンの無い平坦な原板130を形成した。パターンが無い平坦な原板を形成するための母型は平坦な面をもつものであればなんでも良く、特に限定されない。
【0070】
原板130の上に、表面処理剤140としてシランカップリング剤のオクタデシルトリクロロシラン(OTS)の溶液を塗布した。OTSは水と反応するため、ヘキサン溶媒に希釈し10mMの溶媒とし、スピナーにより3000rpm30秒の回転により原板130に表面処理剤140を塗布した。
【0071】
表面処理剤を塗布したPDMSの原板をガラス基板に密着させることによりガラス基板上のバンク上面に対してのみ表面処理剤であるOTSの薄膜が形成された。転写されたOTSにより表面が撥インク性に処理されたバンク表面は水に対し90°以上の高い接触角を示す。
【0072】
表面処理剤としてのOTSを基板表面に反応させるために、110℃に加熱したオーブンで10分間加熱処理した。
【0073】
正孔注入/輸送層用インク組成物として表1に示したものを調製した。
【0074】
【表1】
基板の表面処理後、表1に示した正孔注入/輸送層用のインク組成物をインクジェットプリント装置のヘッド(エプソン社製MJ−930C)から15pl吐出しパターン塗布。真空中(1torr)、室温、20分という条件で溶媒を除去した。続けて、同じ正孔注入/輸送層用インク組成物を15pl吐出しパターン塗布した。真空中(1torr)、室温、20分という条件で溶媒を除去し、大気中、200℃(ホットプレート上)、10分の熱処理により正孔注入/輸送を形成した。これにより、膜厚50nmの平坦な正孔注入/輸送層を得た。
【0075】
発光層用インク組成物として、表2および表3に示したものを調製した。
【0076】
【表2】
【0077】
【表3】
表2に示した1%(wt/vol)濃度の発光層用インク組成物をインクジェットプリント装置のヘッド(エプソン社製MJ−930C)から、N2ガスをフローしながら20pl吐出しパターン製膜した。
【0078】
次に、表3に示した1%(wt/vol)濃度の発光層用インク組成物を、N2ガスをフローしながら70.5μm離れた隣の画素に20plパターン塗布した。これらにより、青色および緑色発光層を得た。緑色発光層(表2の吐出製膜物)の蛍光スペクトルを図4に示す。
【0079】
陰極として、Caを蒸着で20nm、Alをスパッタで200nmで形成し、最後にエポキシ樹脂により封止を行った。
【0080】
選られた素子は蛍光スペクトルに示した通り均一な緑色発光を示した。
【0081】
(変形例1)
本発明に用いられる原板は平坦であることが望ましいが、バンクの形状によって原板に凹凸を形成することにより表面処理を行う領域を調整することが可能である。
【0082】
図5に示すように、原板210の表面に凹凸を設けて、バンクの上面のサイズより小さな領域に対応する部分を凸部とするように原板を成型することもできる。この表面処理剤240が塗布された原板230をバンク上面の一部の修飾領域250に整合させて密着させることにより、修飾領域250だけを撥インク性に表面処理することができる。この原板を用いた場合、上面の周辺部分の撥インク性が高くないのでインクが周辺部分ではじかれることによって薄膜層の周辺部分が薄くなることが回避でき、結果として有機EL素子の信頼性が向上する。
【0083】
(変形例2)
図6に示すように、バンクの部分を凹部とした形状の凹凸を有する原板330を用意することによって、バンクの上面とさらに側壁の一部を含む修飾領域350を撥インク性に表面処理することができる。前記修飾領域350で囲まれた非修飾領域355に対してインクが供給される。このとき、側面の表面処理される深さは、原板の凹凸の深さによって調節される。
【0084】
このような原板330を用いて表面処理された基板310はバンク側面の途中まで高い撥インク特性を有しているためインクが画素の外側に流れ出す可能性が低くなる。
【0085】
以上のように、本実施例によれば、表面修飾剤を塗布した原板を基板の凹凸に対して転写することにより、基板表面のバンクの上面の一部を撥インク性に処理することができる。これにより、プラズマ処理を行うことなく、基板の表面の親インク性を保持したままで、少なくともバンク上面の一部に半永久的な撥インク性を付与することができる。
【0086】
続けてインクジェット法でEL材料を供給しEL素子を形成することで、簡便な方法で、短時間に、低コストで、EL素子を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関わる有機EL素子の製造工程を示す図。
【図2】本発明に関わる有機EL素子の製造工程を示す図。
【図3】本発明に関わる表面処理工程に用いた基板および原板。
【図4】本発明に関わるインクジェット法で製膜された薄膜の蛍光スペクトル。
【図5】本発明に関わる表面処理工程に用いた基板および原板の変形例1。
【図6】本発明に関わる表面処理工程に用いた基板および原板の変形例2。
【図7】従来の方法による有機EL素子の製造工程を示す断面図。
【符号の説明】
1.透明基板
2.画素電極
3.バンク形成面
4.バンクに囲まれた領域
5.バンク下層
6.バンク上層
7.薄膜材料液
8.薄膜層
10.基板
12.透明画素電極
15.バンク
20.塗布領域
30.原板
40.表面処理剤
50.修飾領域
55.非修飾領域
60.インクジェットヘッド
70.正孔注入/輸送層を含むインク組成物
75.正孔注入/輸送層
80.発光層を含むインク組成物
85.発光層
90.陰極
95.封止層
110.ガラス基板
112.ITO透明電極
115.バンク
130.原板
140.表面処理剤
210.基板
212.透明電極
215.バンク
230.原板
240.表面修飾剤
250.修飾領域
255.非修飾領域
310.基板
312.透明電極
315.バンク
330.原板
340.表面修飾剤
350.修飾領域
355.非修飾領域
Claims (7)
- 所定の高さのバンクおよび前記バンクに区切られた被塗布領域が形成された基板に、正孔注入層と発光層を、陽極および陰極で挟持した構造の有機EL素子の製造方法であって、
前記基板に対して、撥インク処理を施すための表面処理剤を吸収または表面に付着させた原板を接触させることにより、前記表面処理剤の一部を転写し、前記バンクの表面の一部に対して撥インク性を付与する工程と、
前記工程により撥インク性を付与されなかった領域に対して正孔注入層と発光層とを形成するため材料を含むインク組成物を塗布する工程と、を有すること、
を特徴とする有機EL素子の製造方法。 - 請求項1記載の有機EL素子の製造方法において、
前記バンクに区切られた被塗布領域が親インク性を有し、前記被塗布領域に対する前記インク組成物の接触角が30°以下であることを特徴とする有機EL素子の製造方法。 - 請求項1記載の有機EL素子の製造方法において、
前記バンクを形成する材料に対する前記インク組成物の接触角が20°〜50°であることを特徴とする有機EL素子の製造方法。 - 請求項1記載の有機EL素子の製造方法において、
前記撥インク性を付与する工程により、前記バンクの上面に対する前記インク組成物の接触角が50°以上であるようにしたことを特徴とする有機EL素子の製造方法。 - 請求項1記載の有機EL素子の製造方法において、
前記バンクの表面の一部が有機物あるいは無機物の酸化物の層で形成され、バンク表面に転写される前記撥インク処理剤がフッ素系シランカップリング剤であることを特徴とする有機EL素子の製造方法。 - 請求項1記載の有機EL素子の製造方法において、
前記インク組成物を塗布する工程が、ディップ法またはスピンコート法であることを特徴とする有機EL素子の製造方法。 - 請求項1記載のインク組成物を塗布する工程が、インクジェット法であることを特徴とする有機EL素子の製造方法。
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