JP3879206B2 - 電子楽器 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音色、音量、リズムの種類、演奏形態など複数の設定パラメータを一群として持つ演奏スタイル情報を複数個内蔵し、これを読み出すことによって楽器本体の設定を行うかまたは同情報を外部に出力することのできる電子楽器に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
図３は従来の演奏スタイル指定機能付き電子楽器の構成とその動作を示すものである。
図３において、３１は音色、自動伴奏、演奏形態、テンポなど複数のパラメータを持つ演奏スタイル情報を、複数個記憶する演奏スタイル記憶手段である。３２は演奏スタイル記憶手段３１に格納された演奏スタイル情報を読み出し、楽器本体に設定または外部に情報を出力する演奏スタイル読み出し手段である。３３は演奏スタイル読み出し手段３２に対し、演奏スタイル記憶手段３１に記憶した複数個の演奏スタイル情報の中から、読み出したい演奏スタイル情報を選択指示する演奏スタイル選択手段である。
【０００３】
図４に演奏スタイル情報の表示とその選択例を示す。表示は、演奏スタイル記憶手段３１に記憶されているデータ（演奏スタイル情報群）が、そのデ―タ番号（＃01，＃02，＃03，…）順に表示されている。そして、この表示画面で演奏スタイル情報を選択する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
この電子楽器において、演奏スタイル選択手段３３は、あらかじめ定められた順序に従って演奏者に演奏スタイル情報を選ばせるものであり、一般的には楽器本体に内蔵された自動伴奏リズムの登録順に表示および選択を行うものである。
このため、演奏者が特定イメージ名による選択やジャンル指定を行い、似たような演奏スタイル情報を次々に選びたいような場合に検索手段がないという問題点を有していた。
【０００５】
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、演奏スタイル情報に併せて検索用ラベルを持たせることで、演奏者は意図に応じてこの検索用ラベルを用いて検索表示を行い、表示中から選択することにより、例えば演奏者が特定ジャンルの演奏を行いたい場合や特定の演奏スタイルをイメージ名で検索選択したい場合など、簡単に演奏スタイル情報を選択することができ、また選択した演奏スタイル情報に近い他の演奏スタイル情報を次々に選択することもできる電子楽器を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明の電子楽器は、音色情報、自動伴奏情報、演奏形態情報などからなる演奏スタイル情報を、スタイル名、ジャンル名、イメージ名などの検索用ラベルと共に、複数個記憶する演奏スタイル記憶手段と、前記演奏スタイル記憶手段に記憶した演奏スタイル情報の中から指示された演奏スタイル情報を読み出し、楽器本体に設定または外部に情報を出力する演奏スタイル読み出し手段と、前記演奏スタイル読み出し手段に対し、前記演奏スタイル記憶手段に記憶した演奏スタイル情報の中から、（演奏スタイル指定手段によって）指定された演奏スタイル情報を、選択指示する演奏スタイル選択手段と、前記演奏スタイル記憶手段に記憶した複数の検索用ラベルの中から検索用ラベルを指定することにより、前記演奏スタイル記憶手段の中から前記指定した検索用ラベルを持つ演奏スタイル情報を検索し、前記検索した演奏スタイル情報を前記演奏スタイル選択手段に指定する演奏スタイル指定手段とを有している。
【０００７】
さらに、請求項２の発明では、演奏スタイル指定手段は、演奏スタイル記憶手段に記憶した演奏スタイル情報を検索用ラベルにより並べ替え表示を行い、選択した演奏スタイル情報の他の検索用ラベルによる並び替え表示における、前記選択した演奏スタイル情報の近隣の演奏スタイル情報を自由に選択指定することができるものである。
【０００８】
これにより、演奏者が特定ジャンルの演奏を行いたい場合や、特定の演奏スタイル情報をイメージ名で選択したい場合など、簡単に演奏スタイル情報を選択することが可能となり、また選択した演奏スタイル情報に近い他の演奏スタイル情報を次々に選択することができる。
【０００９】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項１に記載の発明は、音色情報、自動伴奏情報、演奏形態情報などからなる演奏スタイル情報を、スタイル名、ジャンル名、イメージ名などの検索用ラベルと共に、複数個記憶する演奏スタイル記憶手段と、前記演奏スタイル記憶手段に記憶した演奏スタイル情報の中から指示された演奏スタイル情報を読み出し、楽器本体に設定または外部に情報を出力する演奏スタイル読み出し手段と、前記演奏スタイル読み出し手段に対し、前記演奏スタイル記憶手段に記憶した演奏スタイル情報の中から、（演奏スタイル指定手段によって）指定された演奏スタイル情報を、選択指示する演奏スタイル選択手段と、前記演奏スタイル記憶手段に記憶した複数の検索用ラベルの中から検索用ラベルを指定することにより、前記演奏スタイル記憶手段の中から前記指定した検索用ラベルを持つ演奏スタイル情報を検索し、前記検索した演奏スタイル情報を前記演奏スタイル選択手段に指定する演奏スタイル指定手段と備えたものであり、演奏者が検索用ラベルを用いて希望の演奏スタイル情報を簡単に検索および選択できるという作用効果を有する。
【００１０】
本発明の請求項２に記載の発明は、演奏スタイル指定手段が、演奏スタイル記憶手段に記憶した演奏スタイル情報を検索用ラベルにより並べ替え表示を行い、選択した演奏スタイル情報の他の検索用ラベルによる並び替え表示における、前記選択した演奏スタイル情報の近隣の演奏スタイル情報を自由に選択指定することができるものであり、演奏者にとって、指定した演奏スタイル情報に近いイメージ等を持つ他の演奏スタイル情報の選択が簡単に行えるという作用効果を有する。
【００１１】
以下、本発明の実施の形態について、図１および図２を用いて説明する。
図１は、本発明の一実施の形態による演奏スタイル指定機能付き電子楽器の構成を示すものである。
図１において、１１は演奏スタイル記憶手段であり、音色情報、自動伴奏情報、演奏形態情報などからなる演奏スタイル情報を、スタイル名、ジャンル名、イメージ名などの検索用ラベルと共に、複数個記憶している。１２は演奏スタイル読み出し手段であり、演奏スタイル記憶手段１１に記憶した演奏スタイル情報の中から指示された演奏スタイル情報を読み出し、楽器本体に設定または外部に情報を出力する。１３は演奏スタイル選択手段であり、演奏スタイル読み出し手段１２に対し、演奏スタイル記憶手段１１に記憶した演奏スタイル情報の中から、演奏スタイル指定手段１４によって指定された演奏スタイル情報を、選択指示する。１４は演奏スタイル指定手段であり、演奏スタイル記憶手段１１に記憶した複数の検索用ラベルの中から検索用ラベルを指定することにより、演奏スタイル記憶手段１１の中から前記指定した検索用ラベルを持つ演奏スタイル情報を検索し、前記検索した演奏スタイル情報を演奏スタイル選択手段１３に指定する。
【００１２】
演奏スタイル記憶手段１１の演奏スタイル情報には、複数個の検索用ラベルを付けることができ、その検索用ラベルをキーにして、演奏スタイル記憶手段１１に記憶された演奏スタイル情報群を並べ替え表示をすることができる。
図２(ａ)を用いてその動作を説明する。図２(ａ)は、演奏スタイル記憶手段１１に記憶された演奏スタイル情報群を、一検索用ラベル「スタイル名」のアルファベット順で検索表示したものであり、演奏スタイル記憶手段１１に記憶されているデータ（演奏スタイル情報群）が、そのデ―タの番号（＃11，＃13，＃37，…）順に関係なく、演奏スタイル情報に付けられた一検索用ラベルの「スタイル名」のアルファベット順に表示される。
【００１３】
さらに、請求項２に記載の発明では、演奏スタイル指定手段１４は、演奏スタイル記憶手段１１に記憶した演奏スタイル情報を検索用ラベルにより並べ替え表示を行い、選択した演奏スタイル情報の他の検索用ラベルによる並び替え表示における、前記選択した演奏スタイル情報の近隣の演奏スタイル情報を自由に選択指定することができる。
【００１４】
図２(ａ)，図２(ｂ)を用いてその動作を説明する。前述のように、図２(ａ)は、検索用ラベル「スタイル名」のアルファベット順による並べ替え表示したものである。この表示画面において、演奏者が“Acoustic Groove”を選択した後、他の検索用ラベル「ジャンル名」で並べ替え表示をするよう指示すると、図２(ｂ)に示すように、今選択していた“Acoustic Groove”が画面表示されるように、検索用ラベル「ジャンル名」による並べ替え表示が起こる。
【００１５】
この「ジャンル名」による並び替え表示画面、図２(ｂ)において、選択していた“Acoustic Groove”の近隣の表示データ（演奏スタイル情報）を選択指定して、同じように他の検索用ラベルで並べ替え表示をするよう指示していくと、最初に指定した“Acoustic Groove”とジャンル的に近いイメージの演奏スタイル情報を、簡単に次々と検索することができる。
【００１６】
ここでは、図２(ａ)の「スタイル名」のアルファベット順の表示画面で選択した演奏スタイル情報が、図２(ｂ)に示す「ジャンル名」による検索表示画面でも表示されるように、図２(ａ)から図２(ｂ)にリンクが張られている。
【００１７】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、演奏スタイル情報に併せて検索用ラベルを持たせることで、演奏者は意図に応じてこの検索用ラベルを用いて検索表示を行い、表示中の演奏スタイル情報群から希望の演奏スタイル情報を選択することにより、例えば演奏者が特定ジャンルの演奏を行いたい場合や特定の演奏スタイルをイメージ名で検索選択したい場合など、簡単に演奏スタイル情報を選択することができるとともに、さらに、選択した演奏スタイル情報に近い他の演奏スタイル情報を次々に選択することもできるという有効な作用効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施の形態の電子楽器の構成図
【図２】 (ａ) 検索用ラベル「スタイル名」アルファベット順による演奏スタイル情報の検索表示／選択を示す図
(ｂ) 検索用ラベル「ジャンル名」順による演奏スタイル情報の検索表示／選択を示す図
【図３】従来の電子楽器の構成図
【図４】従来の電子楽器の演奏スタイル情報の表示／選択を示す図
【符号の説明】
１１ 演奏スタイル記憶手段
１２ 演奏スタイル読み出し手段
１３ 演奏スタイル選択手段
１４ 演奏スタイル指定手段
３１ 演奏スタイル記憶手段
３２ 演奏スタイル読み出し手段
３３ 演奏スタイル選択手段

Claims (2)

1. 音色情報、自動伴奏情報、演奏形態情報などからなる演奏スタイル情報を、スタイル名、ジャンル名、イメージ名などの検索用ラベルと共に、複数個記憶する演奏スタイル記憶手段と、前記演奏スタイル記憶手段に記憶した演奏スタイル情報の中から指示された演奏スタイル情報を読み出し、楽器本体に設定または外部に情報を出力する演奏スタイル読み出し手段と、前記演奏スタイル読み出し手段に対し、前記演奏スタイル記憶手段に記憶した演奏スタイル情報の中から、指定された演奏スタイル情報を、選択指示する演奏スタイル選択手段と、前記演奏スタイル記憶手段に記憶した複数の検索用ラベルの中から検索用ラベルを指定することにより、前記演奏スタイル記憶手段の中から前記指定した検索用ラベルを持つ演奏スタイル情報を検索し、前記検索した演奏スタイル情報を前記演奏スタイル選択手段に指定する演奏スタイル指定手段とを備えたことを特徴とする電子楽器。
2. 演奏スタイル指定手段は、演奏スタイル記憶手段に記憶した演奏スタイル情報を検索用ラベルにより並べ替え表示を行い、選択した演奏スタイル情報の他の検索用ラベルによる並び替え表示における、前記選択した演奏スタイル情報の近隣の演奏スタイル情報を自由に選択指定することができる請求項１記載の電子楽器。

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