JP3878706B2 - 鋼管連結用金具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば建築工事に用いられる単管や建枠等の鋼管を連結する金具に関し、特に連結部にて鋼管を繋ぎ止めておきながら折り畳めるようにした鋼管連結用金具に関する。
【0002】
【従来の技術】
建築工事等に用いられる単管や建枠類の鋼管部材は係止具を備えた連結金具により上方向や横方向に次々連結することによって仮設足場等を形成している。この連結金具は種々市販されており、例えば、本出願人は先に出願した実願平7−174771において、折り畳み可能な連結金具を採用して折り畳み自在のH型形状の建枠を提案している。
【0003】
ここで採用した連結金具は、図5に示すように、軸体1の中央部付近を連結しようとする鋼管Aの外径とほぼ同径とし、その両端部を鋼管Aの内径より若干細くして鋼管嵌入部2を形成し、該鋼管嵌入部2に鋼管Aの係止孔3に対応させた透孔4を穿設すると共に、鋼管Aの係止孔3及び透孔4に挿入して鋼管Aを係止する係止ピン5を鎖6にて取り付けている。また、この連結金具は軸体1を鋼管Aより抜脱させたときに軸体1が鋼管Aより離反しないように繋ぎ部材7を備えると共に、該繋ぎ部材7は軸体1にピン8にて取り付け、このピン8の部分にて折り畳めるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の連結金具は、鋼管連結時には鋼管Aの係止孔3と連結具の透孔4をうまく合致させてから係止ピン5を挿入しなければならず、またこの作業を左右の連結する鋼管のそれぞれに行う必要があって、連結作業に手間がかかる欠点を有している。
【0005】
本発明は上記の点に鑑み、鋼管の連結を簡単に行え、かつ連結部にて折り畳めるようにした鋼管連結用金具を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を達成するために、連結する鋼管に挿入できる径を有する所定長さの連結管の中央部付近に鋼管の外径とほぼ同径のカラー体を嵌着し、該カラー体と連結管を貫通してガイド孔を穿設し、該ガイド孔の両側の連結管に鋼管の係止孔に対応させた透孔を穿設し、前記ガイド孔に略山字形状とした係止杆のガイド杆を挿入し、係止杆の係止部を前記透孔に合致させ、ガイド杆には係止部を透孔に没入させる方向に付勢するバネを介装すると共に、連結杆の両端部には連結杆を鋼管より抜脱させた時に鋼管を繋ぎ留めておける繋ぎ部材を回動自在に取り付けたことを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の鋼管連結用金具によれば、鋼管を連結する時には、先ず、連結管の両端の繋ぎ部材を連結する鋼管に止めておく。そして略山字形状の係止杆の中央部に位置するガイド杆の先端部をバネに抗して押圧して摺動させ、係止杆の係止部を連結管の透孔より抜け出た状態に保持してから、連結する鋼管を連結管の両側に嵌め入れる。そして鋼管をカラー体に当接させて鋼管の係止孔と連結管の透孔とを合致させたところでガイド杆の押圧を解除する。これによってガイド杆に装着したバネの復元力により係止杆が元の位置に戻り、係止部が鋼管の係止孔に嵌り込んで鋼管を係止して強固に連結する。
【0008】
また、連結を解除する時には、係止杆の中央部に位置するガイド杆の先端部をバネに抗して押圧しながら鋼管を引き抜く。このとき、鋼管連結用金具と鋼管は繋ぎ部材にて繋ぎ止められおり、繋ぎ部材のボルト止め部にて折り畳むことができる。
【0009】
このように、本発明の鋼管連結用金具は、係止杆をバネに抗して押圧するだけで簡単に鋼管の連結、解除を行うことができ、また、連結を解除した時には連結物を折り畳むこともできて搬送、収納にも便利なものとなっている。
【0010】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0011】
先ず、図1、図2に基づいて説明すると、図中の10は本発明の鋼管連結用金具を示すもので、連結する鋼管Aに挿入できる径を有する所定長さの連結管11を有し、該連結管11の中央部付近に連結する鋼管Aの外径とほぼ同径のカラー体12を嵌着すると共に、カラー体12と連結管11を貫通するガイド孔13を穿設する。また、カラー体12の両側の連結管11にも前記ガイド孔13と同一軸線上に並ぶ位置に鋼管の係止孔14に対応させた透孔15を穿設している。
【0012】
16は連結する鋼管を係止するための略山字形状の係止杆であって、中央部のガイド杆17をカラー体12のガイド孔13に貫通させ、係止片18を連結管11の透孔15に合致させると共に、ガイド杆17に圧縮バネ19を介装してガイド杆17に貫入したストップピン20にて係止させ、圧縮バネ19の復元力によって係止杆16の係止部18を連結管11の透孔15に没入させるようにしている。
【0013】
また、連結管11の両端部にはボルト21の挿入用の孔22を穿設した取付け片23を固着している。そして所定長さに切断したフラットバーより成る繋ぎ部材24の一端部に穿設したボルト挿入用の孔25を前記取付け片23の孔22に合致させてボルト21にて締結し、ボルト21を支点に繋ぎ部材24を回動自在に軸支している。
【0014】
前記繋ぎ部材24には長孔26を穿設しており、この長孔26と鋼管Aに穿設したスライドピン用透孔27にスライドピン28を挿入してピン29にてピン止めしておくと、連結管11を鋼管Aより抜脱させた時に鋼管Aを繋ぎ留めておくことができようになっている。
【0015】
しかして、本発明の鋼管連結用金具により鋼管を連結する時には、先ず、繋ぎ部材24を連結する鋼管A内に挿入し、スライドピン用透孔27と繋ぎ部材24の長孔26を合致させてからスライドピン28を挿入してピン止めする。
【0016】
次に、鋼管連結用金具10の係止杆16のガイド杆17の先端部を手で押圧して係止部18が連結管11の透孔15より抜き出た状態に保持してから、鋼管Aを連結管11の両端部に挿入してカラー体12に当接させる。そして鋼管Aの係止孔14と連結管11の透孔15とを挿通状に一致させてから係止杆16を離して押圧を解除する。係止杆16は圧縮バネ19の復元力によって元の位置に戻り、係止部18が鋼管Aの係止孔14及び連結管11の透孔15に嵌り込んで鋼管Aを係止し、強固に連結する。
また、連結を解除する時には、係止杆16のガイド杆17の先端部を手で押圧して係止部18を鋼管Aの係止孔14より抜き出すと簡単に連結を解除できる。このとき、鋼管連結用金具10と鋼管Aは繋ぎ部材24にて繋ぎ止められおり、繋ぎ部材24のボルト21の止め部にて折り畳むことができる。
【0017】
図3〜図4は本発明の鋼管連結用金具10を鋼管製枠組足場であるH型形状をした建枠に採用した例を示すものである。この建枠30は中央部にて二分割して形成し、分割した脚柱31の中央部の横管32同士を鋼管連結用金具11にて連結したものである。この鋼管連結用金具10を採用すると図4のように建て枠30を折り畳むことができ、例えば地下の工事現場で使用するのにマンホ−ルの狭い開口部から搬入することも可能となる。
【0018】
なお、本発明の鋼管連結用金具10は上記のように二分割した建枠同士を連結して折り畳み自在の建枠とすることもできるが、上下の建枠同士を連結して仮設足場を構築することもできる。このように上下に建枠を組み上げると、建枠の最上部を吊り下げて連結部を下段より次々折り畳みながら地上に降ろしていくこともでき、また反対に折り畳んだ建枠の最上部を吊り上げながら足場を構築することもできる。更に、前記建枠だけでなく、単管同士を連結することもできるなど幅広い用途に使用することができる。
【0019】
【発明の効果】
以上のように本発明の鋼管連結用金具にあっては、連結する鋼管に挿入できる径を有する所定長さの連結管の中央部付近に鋼管の外径とほぼ同径のカラー体を嵌着し、該カラー体と連結管を貫通してガイド孔を穿設し、該ガイド孔の両側の連結管に鋼管の係止孔に対応させた透孔を穿設し、前記ガイド孔に略山字形状とした係止杆のガイド杆を挿入し、係止杆の係止部を前記透孔に合致させ、ガイド杆には係止部を前記透孔に没入させる方向に付勢するバネを介装すると共に、連結杆の両端部には連結杆を鋼管より抜脱させた時に鋼管を繋ぎ留めておける繋ぎ部材を回動自在に取り付けたので、鋼管連結用金具により鋼管を連結する場合にワンタッチで連結できて組み立て、解体の作業性が向上し、かつ連結物を折り畳めることができて搬送、収納に便利なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鋼管連結用金具の一部を切り欠いた正面図である。
【図2】同上の分解斜視図である。
【図3】同上の連結用金具を使用したH型形状の建枠の正面図である。
【図4】同上の建枠を折り畳んだ時の斜視図である。
【図5】従来の連結金具を示す斜視図である。
【符号の説明】
10…鋼管連結用金具 11…連結管
12…カラー体 13…ガイド孔
14…鋼管の係止孔 15…透孔
16…係止杆 17…ガイド杆
18…係止部 19…圧縮バネ
24…繋ぎ部材 A…鋼管
Claims (1)
- 連結する鋼管に挿入できる径を有する所定長さの連結管の中央部付近に鋼管の外径とほぼ同径のカラー体を嵌着し、該カラー体と連結管を貫通してガイド孔を穿設し、該ガイド孔の両側の連結管に鋼管の係止孔に対応させた透孔を穿設し、前記ガイド孔に略山字形状とした係止杆のガイド杆を挿入し、係止杆の係止部を前記透孔に合致させ、ガイド杆には係止部を透孔に没入させる方向に付勢するバネを介装すると共に、連結杆の両端部には連結杆を鋼管より抜脱させた時に鋼管を繋ぎ留めておける繋ぎ部材を回動自在に取り付けたことを特徴とする鋼管連結用金具。
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JP (1) | JP3878706B2 (ja) |
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1997
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