JP3877279B2 - スキップフロア - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物のスキップフロアの構造及び利用に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、建物本体の一階と二階との間に、半階ずらせた中二階のスキップフロアを有する建物が知られている。スキップフロアの利用形態として、集合住宅等でスキップフロアを形成して各階毎に一戸の住宅を配置して、各戸の玄関が隣接しないように構成したり、また、特開平11−131785では床下にスキップフロアと物品収納部を設けて床下収納庫として利用したりするもの等が提案されている。
【0003】
また、スキップフロアを具備する建物は、建物本体とスキップフロアとの床面が同一面内に無いため、建物本体とスキップフロアとでは、水平方向から加わる外部応力に対して剛性のずれによる変形差を生じることとなる。そのため、建物本体とスキップフロアとをそれぞれ独立した別棟とし、それぞれの軸組間をエキスパンションジョイントによる接続方法で接続したり、それぞれの軸組間に層間変形角の二倍以上の距離を隔てて施工したりしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、エキスパンションジョイントによって接続する場合、施工コストが嵩むといった不都合を生じることとなる。また、軸組間に距離を隔てて施工する場合、軸組間の間隙に相俟って屋根は一体化することとなるため、エキスパンションジョイントに近い納まりが要求されるといった不都合を生じることとなる。
【0005】
本発明は、係る実情に鑑みてなされたものであって、建物本体とスキップフロアとを一体化でき、しかもこの両者間で剛性のずれによる変形差を生じることのない建物を提供することを目的としている。また、スキップフロアを有効に利用することによって住宅の上階部に水回り部を無理なく配置する形態を提案する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0007】
請求項1においては、建物本体の二階の床を一段落としたスキップフロア(50)とした建物において、該スキップフロア(50)のスキップフロア床梁(37)と、標準の二階床梁(38)の梁間を、短尺のジョイント柱(35)で連結し、前記ジョイント柱(35)は、二枚のサイドプレート(35f・35f)を上下方向に対峙させて配置し、該サイドプレート(35f・35f)の間の略中心に、縦方向の中央プレート(35e)で架橋した平面視断面H型とし、上端及び下端に接合プレート(35a・35b)を溶接固定した構成とし、該ジョイント柱(35)の中央プレート(35e)の方向を、スキップフロア床梁(37)及び二階床梁(38)と平行になるように、前後及び左右方向に配置したものである。
【0008】
請求項2においては、前記スキップフロア(50)に、浴室(13)及びトイレ等の水回り部(15)を配設し、二階床高さ(38)とスキップフロア床高さ(53)の間に水回り部の配管を配設する配管空間(55)を構成し、前記水回り部(15)の実質的な床高さ(58)は二階床高さ(51)と略同一としたものである。
【0009】
請求項3においては、前記水回り部に具備される浴室(13)において、浴室(13)の床面(13a)を、二階床高さ51と略等しい高さになるよう構成し、更に該床面(13a)に連続した位置に浴槽(13b)を配設し、該浴槽(13b)の上部は床面(13a)と略同一平面上に位置するように構成し、該床面13aから浴槽13b内に水が流れ込まないように、浴槽13bの縁部に排水溝を形成したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
【0011】
図1は本発明に係るスキップフロアを採用した住宅の全体的な構成を示した側面図、図2は同じく側断面図、図3は同じく一階平面図、図4は同じく二階及びスキップフロア平面図である。図5はスキップフロア部周辺の躯体を示す側面図、図6は標準一階柱と住宅基礎の接合部を示す平面図、図7は同じく平断面図、図8はスキップフロアと二階の境界周辺の躯体を示す側面図、図9は図7におけるS−S矢視断面図、図10は図7におけるR−R矢視断面図、図11はスキップフロア周辺の躯体を示す斜視図、図12は図11における一部拡大図である。
【0012】
図1に示す如く、本発明に係るスキップフロア50を具備する住宅2は、夫々二階建ての本屋3及び離れ4から構成されて、本屋3の一階5と二階6の間にスキップフロア50を形成している。本屋3及び離れ4は、平面視において、何れも一階5と二階6が略同様の形状をして、建物の床面積ができるだけ大きくなるように構成されている。そして、一階5と二階6の間には屋根が設けられず、二階6の屋根部に本屋3と離れ4を連続した屋根7が設けられている。さらに、本屋3部の上方であって屋根7の上に片流れ状の屋根8aが形成された小部屋8が設けられている。
【0013】
そして、図3及び図4に示す如く、前記住宅2では一階5に玄関9が設けられ、玄関9から室内空間に入ってすぐに位置する階段10を上って二階6に至るように構成されており、二階6に住人の主な生活の場である居間11が配設されている。居間11の開口部11aの室外側にはバルコニー12が設けられていて、居間11に該バルコニー12を介して離れ4の二階6が配設されている。また、居間11と同様に主な生活の場である浴室13やトイレ14等を具備する水回り部15は住宅2の二階6に連続するスキップフロア50に設けられている。前記水回り部15には、洗面室16、脱衣室17、浴室13、バスコート18及びトイレ14が一箇所に集中して配設されている。
【0014】
洗面室16及びトイレ14には階段10上部に位置するホール19に開口した出入り口が設けられている。そして、洗面室16には脱衣室17とバスコート18に連通する開口部が設けられて、さらに、浴室13はバスコート18と脱衣室17に連通している。前記洗面室16、脱衣室17、浴室13、バスコート18及びトイレ14に設けられた開口部には、夫々引き戸又は扉が設けられて空間が仕切られている。
【0015】
前記洗面室16には洗面台が、また、脱衣室17には洗濯機を置くことのできる洗濯機載置台が備えられている。バスコート18は洗濯物の乾燥室や入浴後の休憩室として、住人によって様々な用途を選択できる部屋として設けられている。そして、浴室13では、床面13aにタイルが敷き詰められて該床面13aに連続した状態で浴槽13bが配設されている。該浴槽13bの上部は浴室13の床面13aと略平面上に位置するように構成されていて、足を上げて浴槽13bの壁を跨がずに浴槽13b内に入ることのできるようにしている。但し、床面13aから浴槽13b内に水が流れ込まないように、浴槽13bの縁部に排水溝を形成している。
【0016】
前記水回り部15では、下水用又は上水用の配管が必要となる。そこで、図2に示す如く、本発明に係る住宅2では一階5と二階6の間にスキップフロア50を形成して、該スキップフロア50に水回り部15を配設し、該水回り部15の配管を、二階床高さ51とスキップフロア床高さ53の間に形成された空間に内装している。
【0017】
上述の如く水回り部15の配管を配設することで、スキップフロア50の実質の床高さ58は二階床高さ51と略等しくなり、従って、住宅全体にわたって二階6の床高さは略同一平面上に位置し、その高さは二階床高さ51としている。即ち、スキップフロア50に配設された浴室13の床面13bを、二階床高さ51と略等しい高さになるよう構成して、さらに、浴室13の床面13bと浴槽13bの上部とを同じ高さにすることができるようにしている。
【0018】
また、水回り部15の下部には下水用又は上水用の配管のための配管空間55を必要とするが、該水回り部15をスキップフロア50に配設して、二階床高さ51とスキップフロア床高さ53内に配管を収納することで、通常の生活空間を狭めることなく配管できて、住宅2の二階6に水回り部15を無理なく配設することができるようにしている。
【0019】
前記スキップフロア50の構造について詳細に説明する。
【0020】
住宅2の躯体は住宅基礎33に垂直方向に建柱された複数の柱と、該柱に直角に交差する複数の梁とを組んで構成されている。これより、平面視において住宅2のスキップフロア50の設けられた部分をスキップフロア部62、それ以外の部分を標準部57と記載する。
【0021】
図5に示す如く、スキップフロア部62では、一階5' に標準一階柱31より短いスキップフロア一階柱30が設けられ、スキップフロア50にはジョイント柱35が設けられて、スキップフロア部62の一階5' の天井高さ54を標準部57の一階5の天井高さ56に対して低く形成し、一階5と二階6の間にスキップフロア50を形成している。
【0022】
図6及び図7は前記標準一階柱31と住宅基礎33の接合部を示している。標準部57の一階5に設けられたに標準一階柱31の下端にはベースプレート31aを溶接固定していて、該ベースプレート31aを住宅基礎33にアンカーボルト32・32・・・によって螺着している。前記ベースプレート31aは平面視矩形状のプレートであり、周囲4箇所にアンカーボルト32・32・・・を嵌入するためのボルト孔が穿設されている。そして、標準一階柱31はH型鋼で構成されて平面視略中央部に断面矩形状中空鋼で構成された補強部材31cを嵌入して、標準一階柱31が補強されて剛性の高い柱としている。前記標準一階柱31の上端は二階床梁38に固定されている。
【0023】
また、スキップフロア部62の一階5' では、スキップフロア一階柱30が設けられている。スキップフロア一階柱30は前記標準一階柱31より短く、該スキップフロア一階柱30上にスキップフロア床梁37及びジョイント柱35を加えた高さが、標準一階柱31と等しい高さになるようにしている。
【0024】
スキップフロア一階柱30の下端には接合プレート30aが溶接固定されていて、該接合プレート30aがアンカーボルト32・32・・・で住宅基礎33に螺設されている。スキップフロア一階柱30と住宅基礎33の接合部の構造は、前記標準一階柱31と住宅基礎33の接合部の構造と略等しいので省略する。
【0025】
一方、図8に示す如く、スキップフロア一階柱30の上端には接合プレート30bが溶接固定されていて、該接合プレート30bを後述のスキップフロア床梁37の上フランジ37bと、ボルト34・34・・・で螺結するようにしている。
【0026】
前記接合プレート30bは、図9に示す如く、平面視において、四隅にボルト孔を穿設した矩形状のプレート二枚を橋渡しにして連結したようなH型状をしており、その下面にはスキップフロア一階柱30を溶接固定している。従って、スキップフロア一階柱30は下端に接合プレート30aが、同じく上端に接合プレート30bが設けられて、住宅基礎33又はスキップフロア床梁37に螺結できるようにしている。
【0027】
上述の如く構成したスキップフロア一階柱30を、スキップフロア部62を包囲するように適宜配設している。そして、上述の如く建柱した複数のスキップフロア一階柱30の上端にはスキップフロア床梁37が架設される。スキップフロア床梁37は、図10に示す如く、H型鋼によって構成されており、該スキップフロア床梁37の上フランジ37bにはスキップフロア一階柱30の上端に設けられた接合プレート30bを螺結するために、上フランジ37bには複数の孔が穿設されている。そして、スキップフロア50の周縁部に位置するスキップフロア床梁37の下フランジ37aにはジョイント柱35下端の接合プレート35aがボルト34・34・・・によって螺結されている。
【0028】
前記ジョイント柱35は、断面H型鋼からなり、二枚のサイドプレート35f・35fを対峙させて、これらの略中心を中央プレート35eで架橋した形状としている。また、該ジョイント柱35の上端及び下端に接合プレート35a・35bが溶接固定されている。接合プレート35a・35bの形状は標準一階柱31の上端に固定されている接合プレート31bと略同様である。ジョイント柱35は、スキップフロア50の周縁部であって、スキップフロア部62と標準部57の境界に設けられて、スキップフロア床梁37と二階床梁38の間に介在して、スキップフロア床高さ53と二階床高さ51の高さの違いを形成している。
【0029】
そして、ジョイント柱35の上端に固定された接合プレート35bの上面には二階床梁38の下フランジ38aがボルト34・34・・・によって螺結されている。二階床梁38は標準一階柱31と同様にH型鋼からなり、下フランジ38a及び上フランジ38bに複数の孔が穿設されている。二階床梁38の上部には二階床基礎61が載置固定されて二階床高さ51を決定している。さらに、前記二階床梁38の上フランジ38b上には、標準二階柱39が配設されて、該標準二階柱39の下端に溶接固定された接合プレート39aと上フランジ38bをボルト34・34・・・で螺結している。
【0030】
上述の如く構成された、スキップフロア一階柱30、標準一階柱31、ジョイント柱35、二階床梁38及び標準二階柱39等を適宜配設して住宅2の躯体を構成している。図11及び図12に示す如く、スキップフロア部62では一階5にスキップフロア一階柱30を住宅基礎33上に配設して、隣接するスキップフロア一階柱30・30上にスキップフロア床梁37を架設している。
【0031】
このように構成されたスキップフロア部62の一階5' の外壁パネル40は、その高さを住宅基礎33上端からスキップフロア床梁37の上フランジ37bまでとして、住宅2の外壁面に位置するスキップフロア一階柱30及びスキップフロア床梁37が該外壁パネル40を支持するよう構成している。なお、標準部57の一階5の外壁パネル41の高さは住宅基礎33上端から二階床梁38の上フランジ38bまで、標準部57の二階6の外壁パネル42の高さは二階床梁38の上フランジ38bから屋根梁45の下フランジまでとしている。そして、スキップフロア50の外壁面に貼設される外壁パネルは標準部57の一階5の外壁パネル41と略等しい高さのものが用いられる。
【0032】
そして、上述の如く配設された複数のスキップフロア床梁37によって形成された略水平面上に、スキップフロア床基礎60が位置して、スキップフロア50の床を構成している。また、同じくスキップフロア床梁37の下方には吸音材59(又は断熱材等)を介して一階5' の天井材が設けられている。
【0033】
また、スキップフロア50では、標準部57との境界に位置する前記スキップフロア床梁37の上フランジ37b上に、ジョイント柱35を介して二階床梁38を連結するようにしている。一方、スキップフロア50であって標準部57との境界に位置しない前記スキップフロア床梁37の下フランジ37a上にはスキップフロア上部柱43が連結される。スキップフロア床梁37では、ジョイント柱35と同様に、その上端又は下端に上フランジ37b又は下フランジ37aを溶接固定又はロールホーミング成形し、下フランジ37aと下フランジ38aをボルト34・34・・・で螺結している。スキップフロア上部柱43は、上フランジ37b上端からジョイント柱35及び二階床梁38を介して標準二階柱39の上端までの高さを有している。
【0034】
上述の如く配設された標準二階柱39及びスキップフロア上部柱43の上端には屋根梁45が架設される。このようにして配設した屋根梁45によって形成された平面の下方には断熱材を介して二階6の天井材が貼設される。
【0035】
上述の如く構成されたスキップフロア50周辺の躯体では、短い梁間に設けられたジョイント柱35はかなり剛性が高くなるため、二階6とスキップフロア50の床の段差部分は剛に近い状態で接合される。そこで、二階6とスキップフロア50の床を接合する短いジョイント柱35をその中央プレート35eがX(前後)方向及びY(左右)方向と平行になるように配置し(図12)、両方向への力の伝達と剛性を確保している。従って、スキップフロア50と二階6の段差が比較的小さいことから、段差部分の上下の梁間を短いジョイント柱35で接合し、地震などで揺れが生じたときには、スキップフロア50が二階6と一体となって挙動するように構成しているのである。
【0036】
上述の如く構成されたスキップフロア50を有する住宅2全体において、図2に示す如く、二階6及びスキップフロア50の天井高さ52は等しく、標準部57の一階5の天井高さ56より、スキップフロア部62の一階5' の天井高さ54が低くなる。そして、底面をスキップフロア床基礎60として、上下高さをスキップフロア床高さ53と二階床高さ51の間とするスキップフロア部62に形成された空間55(以後、配管空間55と記載する)は、住宅2の水回り部15の配管や浴槽13bを配設するための空間とされている。
【0037】
配管空間55に水回り部15の配管が内装されて、スキップフロア50に床材が貼設された状態では、配管空間55はスキップフロア50の床下部に位置することになり、スキップフロア50の実質の床高さ58は、二階床高さ51と略等しいように構成されている。即ち、住宅2には、一階5と二階6の間にスキップフロア50が形成されているが、住宅2の実質的な二階床高さ51・58は住宅2全体にわたって略等しいのである。
【0038】
上述の如く構成されたスキップフロア部62の配管空間55に、水回り部15の配管を構成することで、浴室13の床面13aや洗面室16の洗面台に流れ落ちる水の音が、スキップフロア床基礎60の下方に設けられた床版や吸音材59によって吸収されて、スキップフロア50下部に位置する一階5' に伝わりにくくなり、従って、住人は水音を気にすることなく快適に生活することができる。
【0039】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0040】
請求項1の如く、建物本体の二階の床を一段落としたスキップフロア(50)とした建物において、該スキップフロア(50)のスキップフロア床梁(37)と、標準の二階床梁(38)の梁間を、短尺のジョイント柱(35)で連結し、前記ジョイント柱(35)は、二枚のサイドプレート(35f・35f)を上下方向に対峙させて配置し、該サイドプレート(35f・35f)の間の略中心に、縦方向の中央プレート(35e)で架橋した平面視断面H型とし、上端及び下端に接合プレート(35a・35b)を溶接固定した構成とし、該ジョイント柱(35)の中央プレート(35e)の方向を、スキップフロア床梁(37)及び二階床梁(38)と平行になるように、前後及び左右方向に配置したので、短い梁間に設けられたジョイント柱の剛性は高く、二階とスキップフロアの床の段差部分は剛に近い状態で接合され、X方向及びY方向の両方向力の伝達と剛性を確保している。
従って、地震などで揺れが生じたときには、スキップフロアが二階と一体となって挙動するように構成している。
【0041】
請求項2の如く、前記スキップフロア(50)に、浴室(13)及びトイレ等の水回り部(15)を配設し、二階床高さ(38)とスキップフロア床高さ(53)の間に水回り部の配管を配設する配管空間(55)を構成し、前記水回り部(15)の実質的な床高さ(58)は二階床高さ(51)と略同一としたので、比較的大きな空間占有する水回り部を、実際感じる生活空間を狭めることなく配設することができて、建物の二階に水回り部の配設しても無駄のないレイアウトを実現することができる。
また、前記水回り部の床高さは二階床高さと略同一となるよう構成したので、フロアに段差を無くして車椅子等の車のついたものの移動がスムースになる。
【0042】
請求項3の如く、前記水回り部に具備される浴室(13)において、浴室(13)の床面(13a)を、二階床高さ51と略等しい高さになるよう構成し、更に該床面(13a)に連続した位置に浴槽(13b)を配設し、該浴槽(13b)の上部は床面(13a)と略同一平面上に位置するように構成し、該床面13aから浴槽13b内に水が流れ込まないように、浴槽13bの縁部に排水溝を形成したので、足を高く上げて浴槽の壁を跨がずとも浴槽に入ることができ、高齢者や身体障害者を始め全ての人が容易に浴槽に出入りすることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るスキップフロアを採用した住宅の全体的な構成を示した側面図。
【図2】 同じく側断面図。
【図3】 同じく一階平面図。
【図4】 同じく二階及びスキップフロア平面図。
【図5】 スキップフロア部周辺の躯体を示す側面図。
【図6】 標準一階柱と住宅基礎の接合部を示す平面図。
【図7】 同じく平断面図。
【図8】 スキップフロアと二階の境界周辺の躯体を示す側面図。
【図9】 図7におけるS−S矢視断面図。
【図10】 図7におけるR−R矢視断面図。
【図11】 スキップフロア周辺の躯体を示す斜視図。
【図12】 図11における一部拡大図。
【符号の説明】
2 住宅
5 一階
6 二階
13 浴室
13a (浴室)床面
13b 浴槽
15 水回り部
35 ジョイント柱
37 スキップフロア床梁
38 二階床梁
50 スキップフロア
51 二階床高さ
53 スキップフロア床高さ

Claims (3)

  1. 建物本体の二階の床を一段落としたスキップフロア(50)とした建物において、該スキップフロア(50)のスキップフロア床梁(37)と、標準の二階床梁(38)の梁間を、短尺のジョイント柱(35)で連結し、前記ジョイント柱(35)は、二枚のサイドプレート(35f・35f)を上下方向に対峙させて配置し、該サイドプレート(35f・35f)の間の略中心に、縦方向の中央プレート(35e)で架橋した平面視断面H型とし、上端及び下端に接合プレート(35a・35b)を溶接固定した構成とし、該ジョイント柱(35)の中央プレート(35e)の方向を、スキップフロア床梁(37)及び二階床梁(38)と平行になるように、前後及び左右方向に配置したことを特徴とするスキップフロア。
  2. 前記スキップフロア(50)に、浴室(13)及びトイレ等の水回り部(15)を配設し、二階床高さ(38)とスキップフロア床高さ(53)の間に水回り部の配管を配設する配管空間(55)を構成し、前記水回り部(15)の実質的な床高さ(58)は二階床高さ(51)と略同一としたことを特徴とする請求項1記載のスキップフロア。
  3. 前記水回り部に具備される浴室(13)において、浴室(13)の床面(13a)を、二階床高さ51と略等しい高さになるよう構成し、更に該床面(13a)に連続した位置に浴槽(13b)を配設し、該浴槽(13b)の上部は床面(13a)と略同一平面上に位置するように構成し、該床面13aから浴槽13b内に水が流れ込まないように、浴槽13bの縁部に排水溝を形成したことを特徴とする請求項2記載のスキップフロア。
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