JP3876658B2 - ヒートポンプ風呂給湯システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大気熱や浴槽水の温熱などをヒートポンプサイクルの熱源として、冷媒で給湯水や浴槽水の加熱を行う装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のヒートポンプ風呂給湯システムとしては、例えば、特開平7−71839号公報に記載されているようなものがあった。図8は、前記公報に記載された従来のヒートポンプ風呂給湯システムを示すものである。
【0003】
図8に示すヒートポンプ風呂給湯システムにおいて、1は圧縮機、1a、1b、1cは圧縮機1から吐出された冷媒が循環するヒートポンプ回路、2は貯水槽7の給湯水と圧縮機1から吐出された冷媒が熱交換する給湯熱交換器、3a、3b、3c、3d、3e、3fはヒートポンプ回路1a、1b、1cに設置して、ヒートポンプ回路を切り替える回路切替弁、4a、4bは膨張弁、5は浴槽8の浴槽水とヒートポンプ回路1aを循環する冷媒が熱交換する風呂熱交換器、6は大気とヒートポンプ回路1cの冷媒が熱交換する大気熱交換器である。
【0004】
上記構成において、大気熱をヒートポンプサイクルの熱源として、貯水槽7の給湯水を冷媒で加熱する大気熱利用給湯運転を行うときは、以下のような運転を行う。ヒートポンプ回路1aの冷媒が、回路切替弁3a、給湯熱交換器2、膨張弁4a、ヒートポンプ回路1c、大気熱交換器6、回路切替弁3f、ヒートポンプ回路1b、圧縮機1の順に流れるように、回路切替弁3a、3b、3c、3d、3e、3fの開閉制御を行い、圧縮機1を駆動させる。圧縮機1から吐出された高温高圧の冷媒は、給湯熱交換器2で給湯水と熱交換して冷媒が保有する熱エネルギーを給湯水へ放熱する。その後、膨張弁4aで減圧されて低温低圧となった冷媒は、大気熱交換器6で大気熱を吸熱し、圧縮機1に吸入される。給湯熱交換器2で冷媒から加熱されて高温となった給湯水は貯水槽7に貯湯することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の構成では、貯湯槽の給湯水を高温に加熱するためには、圧縮機1に内蔵しているモーターの耐熱温度、耐久性を維持できる範囲内で、圧縮機1から吐出される冷媒の温度を高温にして運転しなければならない。このとき、ヒートポンプサイクルの動作点を高圧にしなければならないので、機器の耐圧性、運転効率の低下が課題となっている。
【0006】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、入浴後の比較的温度の高い浴槽水で吸入冷媒を加熱し、加熱度の大きいガス冷媒にして、圧縮機の吐出冷媒温度を高温にして、高温高効率の給湯水の加熱運転を行うものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、貯水槽を有する水回路と、圧縮機を有するヒートポンプ回路と、ヒートポンプ回路の冷媒と水回路の給湯水が熱交換する給湯熱交換器と、大気とヒートポンプ回路の冷媒が熱交換する大気熱交換器と、浴槽を有する浴槽水回路と
浴槽の水位を検知する水位センサーと、ヒートポンプ回路の冷媒と浴槽水回路の浴槽水が熱交換する風呂熱交換器と、時刻を検知する時刻検知手段と、前記時刻検知手段の検知時刻が深夜時間帯であるときに、前記風呂熱交換器で浴槽水から吸熱した熱を給湯熱交換器で給湯水の加熱に利用する風呂熱利用給湯運転を行う運転制御手段を備え、前記水位センサーが検知した水位が、予め設定した下限水位よりも大きい時にのみ前記風呂熱利用給湯運転を行うことを特徴とするヒートポンプ風呂給湯システムとしたものである。
【0008】
これによって、入浴後の浴槽水の温熱を熱源とすることによって、ヒートポンプサイクルの高効率化を図り、電気料金が安価に設定されている深夜時間帯を利用することで、大幅にランニングコストが低減されたヒートポンプ風呂給湯システムを提供するとともに、浴槽の水位を検知し、浴槽のお湯が少ないときは、大気熱利用給湯運転を行うこととするので、風呂熱利用給湯運転を行えないときでも、貯水槽に高温の給湯水を貯えることができる。また、浴槽の浴槽水の量が十分でないときは風呂熱利用給湯運転を行わないので、風呂熱交換器等の凍結破壊を未然に防ぐことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、貯水槽を有する水回路と、圧縮機を有するヒートポンプ回路と、ヒートポンプ回路の冷媒と水回路の給湯水が熱交換する給湯熱交換器と、大気とヒートポンプ回路の冷媒が熱交換する大気熱交換器と、浴槽を有する浴槽水回路と、浴槽の水 位を検知する水位センサーと、ヒートポンプ回路の冷媒と浴槽水回路の浴槽水が熱交換する風呂熱交換器と、時刻を検知する時刻検知手段と、前記時刻検知手段の検知時刻が深夜時間帯であるときに、前記風呂熱交換器で浴槽水から吸熱した熱を給湯熱交換器で給湯水の加熱に利用する風呂熱利用給湯運転を行う運転制御手段を備え、前記水位センサーが検知した水位が、予め設定した下限水位よりも大きい時にのみ前記風呂熱利用給湯運転を行うことを特徴とするヒートポンプ風呂給湯システムとすることにより、入浴後の浴槽水の温熱をヒートポンプサイクルの熱源として給湯水の加熱(風呂熱利用給湯運転)を行うことができるから、給湯水を高効率に加熱することができる。また、時刻検知手段で時刻を検知し、この検知時刻が電気料金が安価に設定されている深夜時間帯であるときに、風呂熱利用給湯運転を行わせることができる。従って、ヒートポンプサイクルを最も効率の高い状態で、かつ、安価な電気料金を利用した給湯運転が可能となるので、給湯のランニングコストを大幅に低下させたヒートポンプ風呂給湯システムとすることができる。
【0010】
また、浴槽の水位を検知し、浴槽のお湯が少ないときは、大気熱利用給湯運転を行うこととするので、風呂熱利用給湯運転を行えないときでも、貯水槽に高温の給湯水を貯えることができる。また、浴槽の浴槽水の量が十分でないときは風呂熱利用給湯運転を行わないので、風呂熱交換器等の凍結破壊を未然に防ぐことができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、使用者が手動で風呂熱利用給湯運転の運転信号を発信させることができる給湯運転設定手段と、時刻検知手段の検知時刻が深夜時間帯であって、給湯運転設定手段から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されている場合は、風呂熱利用給湯運転を行う運転制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ風呂給湯システムとすることにより、給湯運転設定手段から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されていても、深夜時間帯になるまで風呂熱利用給湯運転を待機し、さらに、深夜時間帯であっても、風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されるまで風呂熱利用給湯運転を待機するので、利便性の向上したヒートポンプ風呂給湯システムとすることができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、時刻検知手段の検知時刻が深夜時間帯であって、給湯運転設定手段から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されていない場合は、大気熱交換器で大気から吸熱した熱を給湯熱交換器で給湯水の加熱に利用する大気熱利用給湯運転を行う運転制御手段を備えたことを特徴とする請求項2記載のヒートポンプ風呂給湯システムとすることにより、深夜時間帯であっても、給湯運転設定手段から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されていないときは、風呂熱利用給湯運転の運転を待機し、その間は大気熱利用給湯運転を行う。従って、深夜時間帯に入浴しても貯水槽に高温の給湯水を貯水するので、深夜時間帯を有効に利用して給湯水の沸き上げを完了することができ、貯水槽の湯切れを防止したヒートポンプ風呂給湯システムとすることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、給湯運転設定手段から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信される時刻を、使用者が手動で予約する運転予約手段と、時刻検知手段の検知時刻が深夜時間帯であって、運転予約手段に予約された時刻に達していない場合は大気熱利用給湯運転を行い、その後、運転予約手段に予約された時刻に達した場合は風呂熱利用給湯運転を行う運転制御手段を備えたことを特徴とする請求項2〜3のいずれか1項に記載のヒートポンプ風呂給湯システムとすることにより、深夜時間帯であって、予約手段に予約した時刻になるまで大気熱利用給湯運転を行い、予約手段に予約した時刻になったら風呂熱利用給湯運転を行うので、深夜時間帯の入浴中であっても貯水槽に高温の給湯水を貯水することができるとともに、予め風呂熱利用給湯運転の運転予約できるので、その日の入浴が終了して、使用者が手動で風呂熱利用給湯運転の運転信号を発信させる作業を忘れても、自動的に風呂熱利用給湯運転を行わせることができる。従って、貯水槽の湯切れを防止し、さらに使用者がその日の入浴の終了を待って、風呂熱利用給湯運転の運転信号を発信させる作業を行わなくても風呂熱利用給湯運転を行うヒートポンプ風呂給湯システムとすることができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、使用者が手動で風呂熱利用給湯運転の運転信号を発信させることができる優先運転設定手段と、優先運転設定手段から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信された場合は、時刻検知手段の検知時刻に関わらず風呂熱利用給湯運転を行う運転制御手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のヒートポンプ風呂給湯システムとすることにより、優先運転設定手段から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信された場合は、時刻に関係なく風呂熱利用給湯運転を行わせるため、早朝、あるいは昼間に入浴した場合でも、風呂熱利用給湯運転を実行して浴槽の温熱を給湯水の加熱に有効利用することができる。また、早朝、あるいは昼間の入浴に多量に給湯水を使用して、貯水槽の高温の給湯水が少なくなっても、風呂熱利用給湯運転を行うことによって、貯水槽に高温の給湯水を貯えることができるので、貯水槽の湯切れを防止することができる。また、入浴者が好みに応じて浴槽水温度を下げたい場合は、風呂熱利用給湯運転を行うと、浴槽に温度の低い水を加えることなく浴槽水の温度を好みの温度まで下げることができると同時に、貯水槽には温度の高い給湯水を貯えることもできる。従って、浴槽の温熱を無駄なく給湯の加熱に有効利用するヒートポンプ風呂給湯システムとすることができる。
【0015】
請求項6に記載の発明は、大気の温度を検知する温度センサーと、浴槽水の温度を検知する温度センサーと、これら温度センサーの検知した温度を基に、風呂熱利用給湯運転と大気熱利用給湯運転のどちらか一方を選択して運転する運転制御手段を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のヒートポンプ風呂給湯システムとすることにより、浴槽水温度と大気温度を比較し、温度の高い方をヒートポンプサイクルの熱源として給湯水の加熱運転を行うので、高効率な給湯運転を行うヒートポンプ風呂給湯システムとすることができる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0017】
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1におけるヒートポンプ風呂給湯システムの構成図を示すものである。図1において、3g、3hは回路切替弁、4c、4dは膨張弁、9は圧縮機1から吐出された冷媒が循環するヒートポンプ回路、10は逆止弁、11は水回路、12は貯水槽7の給湯水を給湯熱交換器2の間で循環させる水ポンプ、13は浴槽8の浴槽水が循環する浴槽水回路、14は浴槽9の浴槽水を風呂熱交換器5の間で循環させる浴槽水ポンプ、15は時刻検知手段、16は運転制御手段である。運転制御手段16は、時刻検知手段15が検知した時刻が深夜時間帯であるとき、圧縮機1、回路切替弁3g、3h、膨張弁4c、4d、水ポンプ12、浴槽水ポンプ14等を制御して、浴槽水の温熱を給湯水の加熱に利用する風呂熱利用給湯運転を行わせる制御手段を行う。
【0018】
以上のように構成されたヒートポンプ風呂給湯システムについて、以下その動作、作用を説明する。
【0019】
図1の構成において、浴槽8の浴槽水の温熱をヒートポンプサイクルの熱源として、給湯水を冷媒で加熱する風呂熱利用給湯運転は、以下のように行う。運転制御手段16は、ヒートポンプサイクルの熱源となる浴槽8の浴槽水を風呂ポンプ14を動作させて風呂熱交換器5へ搬送し、同時に冷媒が圧縮機1、給湯熱交換器2、回路切替弁3g、膨張弁4c、風呂熱交換器5、逆止弁10、圧縮機1の順に流れるように、回路切替弁3g、3hの開閉操作を行い、圧縮機1を駆動させる。圧縮機1から給湯熱交換器2、膨張弁4cを通過して風呂熱交換器5へ流入した低温低圧の冷媒は、風呂熱交換器5に流入した浴槽水と熱交換して、浴槽水の温熱を吸熱する。その後、圧縮機1へ吸入されて高温高圧となった冷媒は、給湯熱交換器2で水ポンプ12で搬送される給湯水と熱交換して給湯水を加熱する。ここで、回路開閉弁3hは閉の状態とし、冷媒が大気熱交換器6へ流れないようにする。
【0020】
ヒートポンプサイクルは熱源となる浴槽水の温度が高いほど、ヒートポンプサイクルの効率が高くなるので、入浴後の比較的高温の浴槽水(約40℃程度)を熱源とすることによって、給湯水の加熱を高効率に行うことができる。また、入浴後の比較的高い浴槽水と冷媒を風呂熱交換器5で熱交換させると、蒸発した冷媒の加熱度を大きくすることができる。従って、圧縮機1で吐出する冷媒の高温化が容易となり、給湯水の高温加熱を高効率に行うことができる。また、従来の方式で、大気熱をヒートポンプサイクルの熱源として給湯水の加熱運転を行っているとき、外気温度が低いときは着霜による効率低下が発生していたが、本実施例のように、浴槽水を熱源とすることによって、着霜等の効率低下の要因を排除することができる。
【0021】
電気料金には、深夜時間帯に余剰電力を安く利用できる制度があり、この深夜時間帯の安い余剰電力を本装置に利用することで、給湯の運転効率が高い風呂熱利用給湯運転を、安い電気料金で運転することができる。即ち、時刻検知手段15によって時刻を検知し、時刻が電気料金が安く設定された深夜時間帯であるとき、運転制御手段16で風呂熱利用給湯運転を行わせると、高効率な給湯加熱運転を低ランニングコストで行うことができる。また、深夜時間帯には、その日の入浴が終了している場合が多いので、入浴が終了した後の比較的高い温度の浴槽水を無駄に空気に放熱させることなく、ヒートポンプサイクルの熱源として給湯水の加熱に有効に利用することができる。
【0022】
以上のように、本実施例においては、時刻検知手段15、運転設定手段16などを設置し、浴槽水の温熱をヒートポンプサイクルの熱源として、冷媒で給湯水を加熱する運転を行い、この運転を電気料金が安価な深夜時間帯を利用して行うこととした。従って、給湯水の加熱運転を高効率で行い、給湯のランニングコストを大幅に低減したヒートポンプ風呂給湯システムとすることができる。
【0023】
(実施例2)
図2は、本発明の実施例2におけるヒートポンプ風呂給湯システムの構成図を示すものである。図2において、17は運転制御手段、18は使用者が手動で風呂熱利用給湯運転の運転信号を発信させることができる給湯運転設定手段である。給湯運転設定手段18はスイッチを有し、使用者が風呂熱利用給湯運転を行わせるためにスイッチを操作したときに、風呂熱利用給湯運転の運転信号を発信する。運転制御手段17は時刻検知手段15が検知した時刻が深夜時間帯であって、給湯運転設定手段18から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されているときに、風呂熱利用給湯運転を行う手段である。
【0024】
以上のように構成されたヒートポンプ風呂給湯システムについて、以下その動作、作用を説明する。
【0025】
図2の構成において、浴槽8の浴槽水の温熱をヒートポンプサイクルの熱源として、給湯水を冷媒で加熱する風呂熱利用給湯運転は、実施例1で記載した方法と同様に行う。運転制御手段17によって、ヒートポンプサイクルの熱源となる浴槽8の浴槽水を風呂熱交換器5へ搬送し、さらに、圧縮機1を駆動させて、給湯熱交熱交換器2、回路切替弁3g、膨張弁4cを通過して低温低圧となった冷媒を風呂熱交換器5で浴槽水と熱交換させる。風呂熱交換器5で浴槽水の温熱を吸熱した冷媒を、圧縮機1へ吸入させて高温高圧とした後に、給湯熱交換器2で給湯水と熱交換させて給湯水の加熱を行う。
【0026】
ここで、運転制御手段17は、使用者が風呂熱利用給湯運転を行わせるために給湯運転設定手段18を操作し、給湯運転設定手段18から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されていても、時刻検知手段15の検知する時刻が深夜時間帯になるまで風呂熱利用給湯運転を待機させる。従って、ヒートポンプサイクルの効率が高い風呂熱利用給湯運転を、電気料金が安価に設定されている深夜時間帯に行うことができる。
【0027】
また、深夜時間帯であっても、給湯運転設定手段18から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されるまで、運転制御手段17は風呂熱利用給湯運転を待機させることとしたので、その日の入浴が深夜時間帯まで及んでも、風呂熱利用給湯運転を待機し、使用者が給湯運転設定手段18のスイッチを操作し、風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されてから風呂熱利用給湯運転を行う。
【0028】
以上のように、本実施例においては、運転制御手段17、給湯運転設定手段18などを設置し、使用者が給湯運転設定手段18を操作して、風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されている場合であって、時刻検知手段15の検知時刻が深夜時間帯であるとき、運転制御手段17は風呂熱利用給湯運転を行うこととした。従って、ヒートポンプサイクルの効率が高い風呂熱利用給湯運転を、電気料金が安価に設定されている深夜時間帯に行うことができる。また、その日の入浴が深夜時間帯に及んでも、給湯運転設定手段18から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されるまで風呂熱利用給湯運転を待機し、風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されてから風呂熱利用給湯運転を行うので、利便性が向上したヒートポンプ風呂給湯システムとすることができる。
【0029】
(実施例3)
図3は、本発明の実施例3におけるヒートポンプ風呂給湯システムの構成図を示すものである。図3において、19は時刻検知手段15が検知した時刻が深夜時間帯であって、給湯運転設定手段18から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されていないときに、大気熱をヒートポンプサイクルの熱源とし、冷媒で給湯水を加熱する大気熱利用給湯運転を行わせる運転制御手段である。
【0030】
以上のように構成されたヒートポンプ風呂給湯システムについて、以下その動作、作用を説明する。
【0031】
図3の構成において、浴槽8の浴槽水の温熱をヒートポンプサイクルの熱源として、給湯水を冷媒で加熱する風呂熱利用給湯運転は、実施例1で記載した方法と同様に行う。また、大気熱をヒートポンプサイクルの熱源として、給湯水を冷媒で加熱する大気熱利用給湯運転は、以下の方法で行う。運転制御手段19によって、ヒートポンプサイクルの熱源となる大気と、給湯熱交換器2、回路切替弁3h、膨張弁4dを通過して低温低圧となった冷媒を大気熱交換器6で熱交換させる。大気熱交換器6で大気熱を吸熱した冷媒を、圧縮機1へ吸入させて高温高圧とした後に、給湯熱交換器2で給湯水と熱交換させて給湯水の加熱を行う。
【0032】
入浴するための浴槽9のお湯張りは、家庭の給湯負荷の多くを占める。従って、貯水槽7の高温の給湯水を使って浴槽9へお湯張りを行うと、貯水槽7の残湯は僅かとなる。この後、入浴中にシャワー等を大量に使用すると、貯水槽7の湯切れを起こしてしまう。しかしながら、本実施例においては、給湯運転設定手段18から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されていないときに、運転制御手段19によって大気熱利用給湯運転を行うので、深夜時間帯の入浴中であっても貯水槽7には温度の高い給湯水が貯水されるため、入浴中の湯切れを防ぐことができる。
【0033】
深夜時間帯であっても、給湯運転設定手段18から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されるまで給湯水を加熱する運転を待機していると、深夜時間帯に貯水槽7の給湯水の沸き上げを完了できない場合がある。このとき、貯水槽7の給湯水の沸き上げを完了するまで、深夜時間帯を過ぎて運転すると、電気料金が高い料金体系が適用されるので、ランニングコストが高くなり、また、深夜時間帯のみに装置の運転を行うこととすると、貯水槽7に高温の十分が給湯水が貯えられないために、貯水槽7の湯切れを起こす可能性がある。そこで、本実施例のように、深夜時間帯であって、給湯運転設定手段18から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されるまで、大気熱利用給湯運転を行って貯水槽7に高温の給湯水を貯めるようにすれば、深夜時間帯に給湯水の沸き上げを完了するとともに、貯水槽7の湯切れを防止することができる。
【0034】
以上のように、本実施例においては、運転制御手段19などを設置し、運転制御手段19は、時刻検知手段15の検知時刻が深夜時間帯であって、給湯運転設定手段18から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されていないときに、大気熱利用給湯運転を行わせることとした。従って、風呂熱利用給湯運転を待機しているときでも、貯水槽7に高温の給湯水を貯えることができる。従って、深夜時間帯を有効に利用して貯水槽7の沸き上げを完了し、給湯のランニングコストを大幅に低減したヒートポンプ風呂給湯システムとすることができる。
【0035】
(実施例4)
図4は、本発明の実施例4におけるヒートポンプ風呂給湯システムの構成図を示すものである。図4において、20は運転制御手段、21は運転予約手段であり、使用者が手動で風呂熱利用給湯運転を開始する時刻を予約することができる手段であり、運転予約手段21に予約した時刻になったら、給湯運転設定手段18から風呂熱利用給湯運転の運転信号を発信させる。運転制御手段20は、時刻検知手段15が深夜時間帯を検知しているときであって、給湯運転設定手段18から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されていないときは、大気熱利用給湯運転を行い、運転予約手段21に予約された時刻に達して、給湯運転設定手段18から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されたときは、大気熱利用給湯運転を停止し、風呂熱利用給湯運転を行わせる制御手段である。
【0036】
以上のように構成されたヒートポンプ風呂給湯システムについて、以下その動作、作用を説明する。
【0037】
深夜時間帯であっても、給湯運転設定手段18から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されるまで給湯水を加熱する運転を待機していると、深夜時間帯に貯水槽7の給湯水の沸き上げを完了できない場合がある。このとき、貯水槽7の給湯水の沸き上げを完了するまで、深夜時間帯を過ぎて運転すると、電気料金が高い料金体系が適用されるので、ランニングコストが高くなり、また、深夜時間帯のみに装置の運転を行うこととすると、貯水槽7に高温の十分が給湯水が貯えられないために、貯水槽7の湯切れを起こす可能性がある。そこで、本実施例のように、深夜時間帯であって、給湯運転設定手段18から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されるまで、大気熱利用給湯運転を行い貯水槽7に高温の給湯水を貯めるようにすれば、深夜時間帯に給湯水の沸き上げを完了するとともに、貯水槽7の湯切れを防止することができる。
【0038】
また、予め予約した時刻に風呂熱利用給湯運転を行うので、使用者がその日の入浴の終了を待って、風呂熱利用給湯運転を行わせるための操作を行わなくても、自動的に風呂熱利用給湯運転を行わせることができる。さらに、運転予約手段21を設けたことにより、その日の入浴が終了したときに、使用者が給湯運転設定手段に大気熱利用給湯運転を行わせる操作を忘れていても、自動的に効率の高い風呂熱利用給湯運転を行うことができる。
【0039】
以上のように、本実施例においては、運転制御手段20、運転予約手段21などを設置し、使用者が運転予約手段21で設定した風呂熱利用給湯運転の開始時刻に時刻が達していない場合は、運転制御手段20は大気熱利用給湯運転を行い、予約時間になったら風呂熱利用給湯運転を行うとしたので、風呂熱利用給湯運転を行わない状態でも、貯水槽7に温度の高い給湯水を貯えることができる。従って、貯水槽7の湯切れを防止することができる。また、予約した時刻になったら、大気熱利用給湯運転から風呂熱利用給湯運転へと切り替わるので、装置の運転効率が高い風呂熱利用給湯運転を行うことができる。従って、貯水槽7の湯切れを防止し、給湯のランニングコストを大幅に低減したヒートポンプ風呂給湯システムとすることができる。また、予め風呂熱利用給湯運転を行う時刻を予約できるので、その日の入浴が終了を待って、使用者が風呂熱利用給湯運転を行わせるための操作を行わなくても、自動的に効率の高い風呂熱利用給湯運転を行うことができる。
【0040】
(実施例5)
図5は、本発明の実施例5におけるヒートポンプ風呂給湯システムの構成図を示すものである。図5において、22は運転制御手段、23は使用者が手動で風呂熱利用給湯運転の運転信号を発信させることができる優先運転設定手段である。優先運転設定手段23はスイッチを有し、使用者が風呂熱利用給湯運転を行わせるためにスイッチを操作したときに、風呂熱利用給湯運転の運転信号を発信する。運転制御手段22は時刻検知手段15が検知した時刻に関わらず、優先運転設定手段23から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されているときに、風呂熱利用給湯運転を優先させて行う手段である。
【0041】
以上のように構成されたヒートポンプ風呂給湯システムについて、以下その動作、作用を説明する。
【0042】
使用者が、朝、あるいは、昼間などの時間帯に入浴すると、朝、あるいは、昼間に多量の貯水槽7の高温の給湯水が利用されるため、大気熱利用給湯運転、あるいは、風呂熱利用給湯運転を行って貯水槽7に高温の給湯水の補充を行わない貯水槽7の湯切れを起こす可能性がある。また、朝、あるいは、昼間の入浴が終了し、風呂熱利用給湯運転を深夜時間帯まで待機して行っても、浴槽9の浴槽水の温度は下がっているので、ヒートポンプサイクルの高効率な運転を行うことができない。そこで、朝や昼間などの時間帯に入浴した場合、使用者が入浴が終了した時点で、風呂熱利用給湯運転を行わせるために優先運転設定手段23のスイッチ操作をすると、風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信され、運転制御手段22は時刻検知手段15が検知した時刻が深夜時間帯でなくても、風呂熱利用給湯運転を行う。従って、入浴後の温度の高い浴槽水を温熱を放熱させることなく給湯水の加熱に有効利用できるとともに、貯水槽7の湯切れを防止することができる。
【0043】
風呂熱利用給湯運転は、浴槽8の浴槽水の温熱を冷媒に吸熱させて行うため、浴槽8の浴槽水の温度は、運転時刻の経過とともに低下する。そこで、入浴する際の浴槽8の温度が好みの温度より高い場合は、使用者が風呂熱利用給湯運転を行わせるために優先運転設定手段23のスイッチ操作をすると、風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信され、運転制御手段22は時刻検知手段15が検知した時刻が深夜時間帯でなくても、風呂熱利用給湯運転を行うので、浴槽水の温度を好みの温度まで下げることができる。また、このとき浴槽水より奪われた熱は、ヒートポンプサイクルを利用して効率よく貯水槽7に高温の給湯水として貯えられる。従来は、浴槽8の温度が好みの温度より高い場合は、低い温度の水を加えて温度を下げていたが、本実施例の方式により、浴槽水の熱量、加える水の無駄を省くことができる。
【0044】
また、使用者が浴槽9にお湯が張られているにもかかわらず、浴槽9へ入らず、シャワーのみを使う場合は、貯水槽7の高温の給湯水を大量に使うため、貯水槽7の湯切れを起こす可能性がある。この場合、使用者は風呂熱利用給湯運転を行わせるために優先運転設定手段23のスイッチ操作をすると、風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信され、運転制御手段22は時刻検知手段15が検知した時刻が深夜時間帯でなくても、風呂熱利用給湯運転を行うので、貯水槽7に高温の給湯水を貯水することができる。従って、多量にシャワー等を利用しても、貯水槽7の湯切れを防止することができる。
【0045】
以上のように、本実施例においては、運転制御手段22、優先運転設定手段23などを設置し、使用者が風呂熱利用給湯運転を行わせるために優先運転設定手段23のスイッチ操作をすると、風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信され、運転制御手段22は時刻検知手段15が検知した時刻が深夜時間帯でなくても、風呂熱利用給湯運転を行うとした。従って、朝、あるいは、昼間などに入浴した場合であっても、風呂熱利用給湯運転を行って貯水槽7に高温の給湯水を貯めるので、貯水槽7の湯切れを防止することができる。また、入浴者が入浴する際に浴槽8の温度が好みの温度より高い場合は、風呂熱利用給湯運転を実行することにより、浴槽水の温度を好みの温度まで下げることができる。また、このとき浴槽水より奪われた熱は、貯水槽7に高温の給湯水の熱として貯えられるから、熱量と水の無駄を省くことができるばかりでなく、入浴中の貯水槽7の湯切れを防止することができる。従って、熱と水の無駄をなくし、貯水槽7の湯切れがない、給湯のランニングコストを大幅に低減したヒートポンプ風呂給湯システムとすることができる。
【0046】
(実施例6)
図6は、本発明の実施例6におけるヒートポンプ風呂給湯システムの構成図を示すものである。図6において、24は大気の温度を検知する温度センサー、25は浴槽水の温度を検知する温度センサー、26は運転制御手段である。運転制御手段26は、時刻検知手段15が深夜時間帯を検知している場合であって、給湯運転設定手段18から風呂熱利用給湯運転の運転信号を発信されているときに、温度センサー25が検知した浴槽水の温度T1と、温度センサー24が検知した大気の温度T2を比較し、T1>T2となる場合は風呂熱利用給湯運転を行い、T1≦T2の場合は、大気熱利用給湯運転を行う運転制御手段である。本実施例では、温度センサー24、25をサーミスタとしたが、熱電対、あるいは測温抵抗体を用いることもできる。
【0047】
以上のように構成されたヒートポンプ風呂給湯システムについて、以下その動作、作用を説明する。
【0048】
図6の構成において、浴槽8の浴槽水の温熱をヒートポンプサイクルの熱源として、給湯水を冷媒で加熱する風呂熱利用給湯運転は、実施例1で記載した方法と同様に行う。風呂熱利用給湯運転を実行すると、浴槽8の浴槽水の温熱は冷媒に吸熱されるので、浴槽水の温度は運転時刻の経過とともに低下していく。従って、ヒートポンプサイクルの熱源となる浴槽水温度の低下とともに、ヒートポンプサイクルの効率が低下する。一般的に、ヒートポンプサイクルの効率は、熱源の温度が高い程高くなる。従って、風呂熱利用給湯運転を行っているときに、浴槽水の温度T1と大気の温度T2を温度センサー24、25で比較し、T1<T2となった場合は、大気熱利用給湯運転へ運転を切り替えることによって、ヒートポンプサイクルの効率を向上させることできる。また、風呂熱利用給湯運転を行う直前でも、既に浴槽水温度より大気温度が高い場合は大気熱利用給湯運転を実行することによって、ヒートポンプ風呂給湯システムを高効率で運転させることできる。
【0049】
以上のように、本実施例においては、温度センサー24、25、運転制御手段26などを設置し、運転制御手段26は温度センサー25の検知した浴槽水温度T1が、温度センサー24の検知した大気温度T2に対して、T1>T2となるとき風呂熱利用給湯運転を実行し、T1≦T2となるとき大気熱利用給湯運転を実行することとしたので、ヒートポンプサイクルの熱源となる温度が高い方を選択して給湯水の加熱運転を行うことができる。従って、運転効率が高いヒートポンプ風呂給湯システムとすることができる。
【0050】
また、本実施例においては、風呂熱利用給湯運転を実行する温度条件をT1>T2としたが、風呂熱交換器6と大気熱交換器6の圧力損失や、伝熱面積によって、T1>T2の条件でも温度差(T1−T2)が小さい場合は、大気熱利用給湯運転の運転効率が高くなる場合がある。この場合は、風呂熱利用給湯運転の効率>大気熱利用給湯運転の効率、となる場合の浴槽水温度と大気温度を求め、補正値αを加算した条件(T1+α>T2)で、風呂熱利用給湯運転を実行することとした。
【0051】
また、本実施例の風呂熱利用給湯運転と大気熱利用給湯運転は、深夜時間帯に行ったときの例であるが、実施例5の優先運転設定手段23から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されているときでも、温度センサー25の検知した浴槽水温度T1が、温度センサー24の検知した大気温度T2に対して、T1>T2となるとき風呂熱利用給湯運転を行い、T1≦T2となるとき大気熱利用給湯運転を行うこととすると、深夜時間帯以外で動作するヒートポンプ風呂給湯システムを高効率な状態で運転することができる。
【0052】
(実施例7)
図7は、本発明の実施例7におけるヒートポンプ風呂給湯システムの構成図を示すものである。27は浴槽8の浴槽水位を検知する水位センサー、28は運転制御手段である。運転制御手段28は、時刻検知手段15が深夜時間帯を検知している場合であって、給湯運転設定手段18から風呂熱利用給湯運転の運転信号を発信されているときに、水位センサー27が検知した浴槽8の浴槽水水位Hと、予め運転制御手段28に設定した浴槽水水位の下限水位Lを比較し、H>Lとなる場合は風呂熱利用給湯運転を行い、H≦Lの場合は、大気熱利用給湯運転を行う手段である。
【0053】
以上のように構成されたヒートポンプ風呂給湯システムについて、以下その動作、作用を説明する。
【0054】
図7の構成において、浴槽8の浴槽水の温熱をヒートポンプサイクルの熱源として、給湯水を冷媒で加熱する風呂熱利用給湯運転は、実施例1で記載した方法と同様に行う。しかしながら、浴槽8の浴槽水の水位が低い場合に、風呂熱利用給湯運転を行うと、浴槽水の熱容量が少ないために浴槽水温度は直ちに低下し、ヒートポンプサイクルの効率が低下する。また、浴槽水の水位が低く、風呂熱交換器5へ浴槽水が十分に供給されないときは、浴槽水から温熱を吸熱して給湯水を加熱することができなくなるばかりでなく、滞留する浴槽水が凍結し風呂熱交換器5を破損させる恐れがある。そこで、水位センサー27で浴槽8の浴槽水位を検知し、運転制御手段28は検知した水位Hが予め設定した下限水位Lに対して、H>Lとなる場合に限定して風呂熱利用給湯運転を実行し、H≦Lとなる場合には大気熱利用給湯運転を実行することとした。従って、風呂熱利用給湯運転を浴槽8の水位が低い場合に実行したときに発生すると想定される風呂熱交換器5の凍結による破損を未然に防ぐことができる。
【0055】
以上のように、本実施例においては、水位センサー27、運転制御手段28などを設置し、運転制御手段28は水位センサー27の検知した浴槽8の水位Hが、予め設定した下限水位Lに対して、H>Lとなるとき風呂熱利用給湯運転を行い、H≦Lとなるとき大気熱利用給湯運転を行うこととしたので、浴槽8の浴槽水水位が低くなった場合は、ヒートポンプサイクルの熱源を浴槽水の温熱から大気熱へと切り替えて給湯水の加熱運転を行うことができる。従って、風呂熱交換器5の凍結、破損を未然に防ぎ、給湯の運転効率が高いヒートポンプ風呂給湯システムとすることができる。
【0056】
運転制御手段28に設定する下限水位Lは、浴槽8に接続されている浴槽水回路13の高さに、+1〜50cmを加算する値に設定し、浴槽9の容積によって応じて最適値を決定する。浴槽9の容積が大きく高さが低い場合は、容積が小さく高さが高い場合に比較し、加算する値は小さい値となる。
【0057】
また、本実施例の風呂熱利用給湯運転と大気熱利用給湯運転は、深夜時間帯に行ったときの例であるが、実施例5の優先運転設定手段23から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されているときでも、水位センサー28の検知した浴槽水水位Hが、予め設定した下限水位Lに対して、H>Lとなるとき風呂熱利用給湯運転を行い、H≦Lとなるとき大気熱利用給湯運転を行うこととすると、深夜時間帯以外で動作するヒートポンプ風呂給湯システムを高効率な状態で運転することができる。
【0058】
【発明の効果】
以上のように、請求項1〜6に記載の発明によれば、時刻検知手段の検知時刻が深夜時間帯であるとき、運転制御手段で風呂熱利用給湯運転を行うので、装置の運転効率が高い風呂熱利用給湯運転を、安価な電気料金を使って実施することができる。従って、装置の運転効率が高く、給湯のランニングコストを大幅に低減したヒートポンプ風呂給湯システムとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1におけるヒートポンプ風呂給湯システムの構成図
【図2】 本発明の実施例2におけるヒートポンプ風呂給湯システムの構成図
【図3】 本発明の実施例3におけるヒートポンプ風呂給湯システムの構成図
【図4】 本発明の実施例4におけるヒートポンプ風呂給湯システムの構成図
【図5】 本発明の実施例5におけるヒートポンプ風呂給湯システムの構成図
【図6】 本発明の実施例6におけるヒートポンプ風呂給湯システムの構成図
【図7】 本発明の実施例7におけるヒートポンプ風呂給湯システムの構成図
【図8】 従来のヒートポンプ風呂給湯システムの構成図
【符号の説明】
1 圧縮機
2 給湯熱交換器
5 風呂熱交換器
6 大気熱交換器
7 貯水槽
8 浴槽
9 ヒートポンプ回路
11 水回路
13 浴槽水回路
15 時刻検知手段
16、17、19、20、22、26、28 運転制御手段
18 給湯運転設定手段
21 運転予約手段
23 優先運転設定手段
24、25 温度センサー
27 水位センサー

Claims (6)

  1. 貯水槽を有する水回路と、圧縮機を有するヒートポンプ回路と、ヒートポンプ回路の冷媒と水回路の給湯水が熱交換する給湯熱交換器と、大気とヒートポンプ回路の冷媒が熱交換する大気熱交換器と、浴槽を有する浴槽水回路と、浴槽の水位を検知する水位センサーと、ヒートポンプ回路の冷媒と浴槽水回路の浴槽水が熱交換する風呂熱交換器と、時刻を検知する時刻検知手段と、前記時刻検知手段の検知時刻が深夜時間帯であるときに、前記風呂熱交換器で浴槽水から吸熱した熱を給湯熱交換器で給湯水の加熱に利用する風呂熱利用給湯運転を行う運転制御手段を備え、前記水位センサーが検知した水位が、予め設定した下限水位よりも大きい時にのみ前記風呂熱利用給湯運転を行うことを特徴とするヒートポンプ風呂給湯システム。
  2. 使用者が手動で風呂熱利用給湯運転の運転信号を発信させることができる給湯運転設定手段を有し、運転制御手段は、時刻検知手段の検知時刻が深夜時間帯であって、給湯運転設定手段から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されている場合は、風呂熱利用給湯運転を行う構成としたことを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ風呂給湯システム。
  3. 運転制御手段は、時刻検知手段の検知時刻が深夜時間帯であって、給湯運転設定手段から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信されていない場合は、大気熱交換器で大気から吸熱した熱を給湯熱交換器で給湯水の加熱に利用する大気熱利用給湯運転を行う構成としたことを特徴とする請求項2記載のヒートポンプ風呂給湯システム。
  4. 給湯運転設定手段から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信される時刻を、使用者が手動で予約する運転予約手段とを有し、運転制御手段は、時刻検知手段の検知時刻が深夜時間帯であって、運転予約手段に予約された時刻に達していない場合は大気熱利用給湯運転を行い、その後、運転予約手段に予約された時刻に達した場合は風呂熱利用給湯運転を行う構成としたことを特徴とする請求項2または3に記載のヒートポンプ風呂給湯システム。
  5. 使用者が手動で風呂熱利用給湯運転の運転信号を発信させることができる優先運転設定手段とを有し、運転制御手段は、優先運転設定手段から風呂熱利用給湯運転の運転信号が発信された場合は、時刻検知手段の検知時刻に関わらず風呂熱利用給湯運転を行う構成としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のヒートポンプ
    風呂給湯システム。
  6. 大気の温度を検知する温度センサーと、浴槽水の温度を検知する温度センサーとを有し運転制御手段は、これら温度センサーの検知した温度を基に、風呂熱利用給湯運転と大気熱利用給湯運転のどちらか一方を選択して運転する構成としたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のヒートポンプ風呂給湯システム。
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