JP3876491B2 - 真空断熱パネル及びその製造方法並びにそれを用いた冷蔵庫 - Google Patents

真空断熱パネル及びその製造方法並びにそれを用いた冷蔵庫 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば冷蔵庫や保冷車などの断熱を要する壁面の金属製薄板および樹脂成形品で構成された間隙に断熱材として用いる真空断熱パネル及びその製造方法並びにこの真空断熱パネルを用いた冷蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境を保護するため、オゾン層破壊速度を抑制するためのクロロフルオロカーボン類、さらにはそれの1/10以下にまで抑制できるハイドロクロロフルオロカーボン類まで対象となった使用規制が実施されている。したがって、将来は、発泡剤を用いないで断熱性を向上させることや、用いた材料を回収して再利用できる断熱システムが社会的に要求されている。
【0003】
従来、冷蔵庫や保冷車などの断熱体壁面は、鉄板などの金属製薄板成形品の外郭と樹脂シート形成品の内装部品で構成された間隙に、硬質ポリウレタンフォームが注入発泡されて充填されている。
【0004】
断熱材である硬質ウレタンフォームの発泡剤には優れた断熱性が得られるハイドロクロロフルオロカーボン類である1,1−ジクロロ−1−フルオロエタンが用いられてきたが、近年、オゾン層破壊の原因となる塩素を分子中に含まないハイドロフルオロカーボン類やハイドロカーボン類を用いることが提案されている。例えば、特開平2−235982号公報では1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245faと称す)や1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブタン(HFC−356mffと称す)などのハイドロフルオロカーボン類を、特開平3−152160号公報ではシクロペンタンなどのハイドロカーボン類を、各々、発泡剤に適用した硬質ポリウレタンフォームの製造方法が開示されている。しかし、これら硬質ポリウレタンフォームを冷蔵庫などへ適用した場合の断熱性は、17〜20mw/mKである。
【0005】
冷蔵庫などの保温保冷用機器には、オゾン層破壊の原因物質を用いないこと、リサイクルなどによる資源の有効活用ができること、さらに消費電力の低減が求められている。しかし、上述したオゾン層を破壊しない現有発泡剤を用いた硬質ポリウレタンフォームでは、その断熱性に限界にあることから、従来の硬質ポリウレタンフォームの2倍以上の断熱性能が得られる真空断熱パネルを応用する技術が新たに提案されている。
【0006】
図11は断熱材の比較図であり、これによれば、真空断熱パネル(VIP)の断熱性能は、HCFC141b発泡の硬質ウレタンフォーム(PUF/−141b)、シクロペンタン発泡の硬質ポリウレタンフォーム(PUF/C−Pentane)及びハイドロフルオロカーボン類発泡の硬質ポリウレタンフォーム(PUF/HFC)を使用したものと比較して、2倍以上であることがわかる。
例えば、特開昭60−243471では硬質ポリウレタンフォーム(PUF)粉砕品を合成樹脂袋に投入してボード状に真空パックしたものを壁内に配設した断熱箱体があり、特開昭60−60483では側板のフランジ側にPUFが流動する隙間を設けた真空断熱パネルの設置方法を提案している。
【0007】
上記の提案をはじめとする一般的な真空断熱パネルの形状は、厚さが10〜20mmの板状であり、これらは冷蔵庫の壁に組み込まれる。
真空断熱パネルを組み込んだ冷蔵庫の製造は、真空断熱パネルを貼りつけた外箱に内箱を挿入し、その他の部材とともに箱体を組み立てる。次に、硬質ポリウレタンフォームを外箱と内箱の間に注入し、断熱層を形成し、これに内装部品及び冷媒回路部品を取付けて製品を完成させている。
従って、芯材は、真空状態のパネル形状を保持するために所定の強度を有すること、芯材を構成する物質を伝わる熱(熱伝達)と透過する熱(輻射伝熱)の量を抑制すること、の基本特性が必要となる。
【0008】
上記特性を得ようとするための提案としては、例えば特開昭60−205164では連通気泡の硬質ウレタンフォームを、特開昭60−71881ではパーライト粉末を、特開平4−218540では熱可塑性のウレタン樹脂粉体を型内で焼結させた板状成形品を、さらに特開平7−96580ではガラスの長繊維を無機微粉末にフィビリル化した樹脂繊維により固化保持したボードを、それぞれ真空断熱パネルの芯材として応用している。そして、これら各種材料の中でも、軽量で量産性に優れ、しかも真空断熱パネルの包装材への挿入などの製造時の取り扱い性に優れた連通気泡の硬質ポリウレタンフォームが、芯材として用いられるようになった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
断熱性能の向上には、構成する材料に熱伝導の低い物質を用いること、材料間の接触面積を少なくして伝熱面積を小さくするとともに熱伝達を断熱方向(厚さ方向)と直角の面方向に制御することにより断熱方向に物質を伝達する熱量を抑制すること、さらに熱反射能力の高い物質を混入させて輻射伝熱の減少させる断熱機構が有効となる。しかし、従来の真空断熱パネルは、芯材が依然として充分な断熱作用を果たしていないため、真空断熱パネルとしての機能が十分ではなかった。
【0010】
一方、断熱性能の向上を達成するために、輻射熱の遮蔽効果に優れる金属箔または金属蒸着フィルムを埋設する特開昭62−13979や、ケイ酸カルシウム等の微粉末を混合したPUFを用いる特開昭63−135694がある。
【0011】
しかし、輻射伝熱の抑制を目的にケイ酸カルシウム等の粒状物質を混合するには相当量が必要となり、重量が増加したり、充填材の熱伝導率が高いことから、十分な断熱性の改善にいたっていない。また、金属箔を配設した芯材にあっても伝熱が面方向に展開するのみで減衰することがないから、物質間の伝熱を抑制するには効果的ではない。
【0012】
また、特開昭60−243471で述べられている硬質ポリウレタンフォームの粉砕物をそのままで用いれば、真空断熱パネルへの挿入や包装用袋内を真空状態にした後の体積減少が大きいなど、取り扱いに困難が伴う。
【0013】
本発明は、これらの課題を解決するためになされたもので、従来の真空断熱パネルの芯材に用いられたガラスマットや連通硬質ポリウレタンフォームよりも輻射熱の遮蔽効果を向上させ、優れた断熱性能を確保し、取扱性および強度的にも優れた真空断熱パネルを得ること、および、その真空断熱パネルを用いて消費電力が少なく、組立し易い冷蔵庫を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る真空断熱パネルは、包装材によって内部を真空に保持され芯材によって形状を保持されてなる真空断熱パネルにおいて、前記芯材は、発泡プラスチックの粉末と、無機または有機微粒子が表面に保持された熱反射性を有する板状充填材とを含む混合物であり、前記板状充填材を主成分とする層と、前記発泡プラスチックの粉末を主成分とする層とが分層されてなるものである。
本発明に係る真空断熱パネルの製造方法は、発泡プラスチックの粉末と、熱反射性を有する板状充填材と、熱可塑性樹脂接着剤または常温で半硬化状態の熱硬化性樹脂接着剤とを混合して、前記板状充填材の表面に前記発泡プラスチック及び前記接着剤の微粒子を保持させ、その混合物を型内に投入して微振動を与え、面方向に配列した前記板状充填材を主成分とする層と、前記発泡プラスチックの粉末を主成分とする層とに分層して圧縮成形により芯材を製造し、前記芯材を包装材に挿入して真空雰囲気下で封止するものである。
【0055】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、本発明の真空断熱パネルの構成及び製造方法について説明する。
図1は本発明の真空断熱パネルを示す内面図であり、図2は図1の真空断熱パネルの製造工程を示すフロー図、図3は板状充填物と硬質ポリウレタンフォーム粉砕品の金型内における分散状態を示す概念図、図4は真空断熱パネルの熱シール装置の構造を示す概念図である。
【0056】
図1に示すように、真空断熱パネル3は、熱反射率に優れる金属またはマイカなどの無機物の板状充填物5と、硬質ポリウレタンフォームの粉砕物6とを、接着剤により結合してなる芯材13を包装材12に挿入して、真空中で成形したものである。なお、硬質ポリウレタンフォームの粉砕品に代えて、同様の形状に加工した他のプラスチック発泡体の粉末を用いることもできる。
このように、芯材13が包装材12で覆われた多孔体であり、包装材12の内部は真空で、その形状は芯材13によって保持されるている。
また、芯材13は、硬質ポリウレタンフォームの粉砕品6が主成分の層と、板状充填材5が主成分の層とに分離されており、図1は芯材を3層に構成したものを示している。
【0057】
[芯材の作製]
次に、板状充填物としてマイカを配設させてボード状に成形した芯材の作製方法を説明する。なお、これは、図2の真空断熱パネルの製造工程フロー図の前半部に相当するもので、図2のフローに沿って説明する。
【0058】
(1)板状充填材の調整
本発明における板状の充填材に必要な機能として、熱反射性に優れていることが重要で、従って、無機物または金属などの高密度な物質が好ましい。また、板状充填物を形成することの容易性から反映される価格を鑑みれば、アルミ箔又はマイカを用いることが最も好ましい。また、低密度物質であるプラスチックのフィルムであっても、表面にアルミニュウムなどの金属薄膜を被覆して用いれば、同様の効果を得ることができる。また、無機または有機微粒子を表面に保持させ、伝熱係数の大きな板状充填材を伝わる熱量を抑制するようにしてもよい。
ここではマイカをフレーク状にして用いた例で説明する。マイカは粉砕器によって直径が0.1mm以上、好ましくは5〜0.5mm、特に好ましくは2mm程度の大きさに粉砕する。マイカ粉砕品がそれより小さいと、硬質ポリウレタンフォームのセル内に入り込み、後述の板状充填材の配列に支障を来すからである。また、このときの粉砕にはウオータージェットによる高速水流を応用すれば、層間の引き剥がしも同時に行われて、より薄いフレーク状のマイカが得られるので好ましい。
【0059】
(2)硬質ポリウレタンフォーム粉砕品の調整
冷蔵庫などの廃棄処理時に回収された断熱材である硬質ポリウレタンフォームの粉砕物の活用が最適であるが、それの形状や性状が不適切であったり、入手が困難な場合には粉砕器で別途に粉砕処理したものを用いる。さらに、回収粉砕品は独立気泡が残存したままであるから、その気泡(セル)を構成する気泡膜を破壊する為に微粉末状にする必要を有する場合もある。硬質ポリウレタンフォームの微粉末の大きさは、その気泡の大きさとほぼ同等であればよいが、粉砕時に構成する樹脂のガラス転移温度以上の温度で、かつ真空状態下での粉砕を行えば、セルの大きさの3倍程度の1mmぐらいのものでも気泡膜を破壊して、気泡内の発泡ガスの排出と連通化を達成することが可能である。硬質ポリウレタンフォームの粉砕物はふるいなどを用いて大きさを選別し、好ましい範囲である、セルサイズ以上、セルサイズの3倍以下のものを選別して利用する。
【0060】
(3)接着剤
板状充填物と硬質ポリウレタンフォーム粉砕物を固定してボード状に成形するために用いる接着剤は、粉体の性状を維持して原料の混合や板状充填物の配列に支障を来さないようにすることが必要となる。その為には、ボード状に成形する圧縮成形時にかかる熱によって溶融する性質を有するものが有効となる。
上記性質を有する接着剤としては、エポキシ樹脂やポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂を半硬化状態に維持したものを用いる方法と、ポリオレフィンやナイロンなどの熱可塑性樹脂の粉末を用いる方法がある。
いずれにしても、溶剤を含有せずに樹脂単体で低溶融粘度の粉末を用いることが必要である。ここでは半硬化状態のエポキシ樹脂の微粉末を使用する。この粉末は、硬質ポリウレタンフォーム粉砕品や板状充填物の接点に行き渡る数量を有する必要がある反面、各材料および両材料で構成される空隙を維持するうえで、可能な限り少量で固化させる能力を有することが必要であり、その大きさは、10ミクロン以下が好ましく、1ミクロン以下が特に好ましい。
【0061】
(4)原料の混合
上述した板状充填材、硬質ポリウレタンフォーム粉砕品及び接着材を回転羽根式またはドラム式等のミキサー容器内に投入後、十分に混合する。このとき、輻射伝熱の抑制効果を得るうえで板状充填物が主成分の層は非常に薄くても効果が得られる。従って、物質間の伝熱量を抑制する硬質ポリウレタンフォームが主成分である層の厚さを多くすることが真空断熱パネルの優れた断熱性を得るうえで有効となることから、硬質ポリウレタンフォームは90体積%以上が好ましい。
また、これら材料の混合によって各材料間で摩擦が生じ、粉末状の各材料がこすれあい、特に接着剤、例えば本実施例にて用いる半硬化状態のエポキシ樹脂の微粉末が他の硬質ポリウレタンフォーム粉砕品やマイカなどの板状充填物に、また硬質ポリウレタンフォーム粉砕品のうち特に微細なものが板状充填物の表面に、安定な状態で付着するようにすることが好ましい。
【0062】
(5)金型投入および振動賦与
均一に混合した上記混合物は、圧縮成型用の金型内に必要量を投入された後、微振動が与えられる。微振動によって比重の重い板状充填材は金型底部面に沈降し、しかも面方向に配列する。
これら一連の作業により、図3に示す如く、面方向に配列した板状充填物が主成分の層と硬質ポリウレタンフォームが主成分の層に分層された複素体構造が得られ、かつ、先の混合によって板状充填物と硬質ポリウレタンフォームの表面に接着剤が、さらに板状充填材の表面には硬質ポリウレタンフォームの微粉末が付着して、板状充填物同士の直接的な接触を抑制した状態が得られる。
硬質ポリウレタンフォームが主成分の層は90重量%に近い硬質ポリウレタンフォームで構成され、板状充填材が主成分の層は100重量%に近い板状充填材で構成される。
【0063】
(6)芯材の成形
接着剤である半硬化状態のエポキシ樹脂を表面に付着した硬質ポリウレタンフォーム粉砕品および板状充填物は、大気圧付近の加圧力で圧縮成形によりボード状に成形される。この場合、樹脂の反応に適した硬化条件、つまり温度と時間、さらに熱板の間に挟んでボード状に成形するときに保持する圧力の設定値が重要となる。このときの硬化条件は樹脂組成の種類によって異なるが、一般的なエポキシ樹脂の場合は120〜180℃で1時間以内で成形が完了する。この工程で最も重要なのは圧縮力であり、0.7〜2.0kg/cm2 が好ましく、1.4〜2.0kg/cm2 が特に好ましい。
この圧力は、後述の包装材内の真空雰囲気に放置下時にかかる大気圧相当以上の圧縮力である。
ここでは半硬化状態のエポキシ樹脂を例に説明したが、熱可塑性樹脂を接着剤に用いた場合では、当然、硬化時間は必要なく、金型の冷却による成形品温度が接着剤の熱変形温度以下になれば、脱型が可能となる。
芯材成形後は、所定の寸法に外周を切断する。
【0064】
[真空断熱パネルの作製]
外周が切断された芯材は、アルミニウムをラミネートした自己融着層を有する多層シートの包装材内に挿入し、次いで真空雰囲気下で挿入口を熱溶着する。
なお、この真空断熱パネルの作製方法は、図2の真空断熱パネルの製造工程フロー図の後半部に相当するもので、ここでも図2のフローの沿って説明する。
【0065】
芯材は、所定の面大きさを得るために任意の大きさに裁断して調整したものを用い、それを複数枚を重ね合わせることによって厚さを確保するとともに、複数の板状充填物の層により輻射断熱の効率を向上させる。
断熱性を中心とした各種評価に用いる試料は、この芯材を予め3方向が熱シールされた包装材内に挿入した後、図4に示すような熱シール装置に装填して所定の真空度の雰囲気を確保し、その中で残った1方向を熱シールした。真空度は100 〜10-3Torrの間の任意の値とした。
用いた包装材は、シール面が熱溶着の可能な熱可塑性樹脂、中間層が外気の侵入を完全に遮断するためのアルミ箔などの金属箔、更に最外層が傷等に耐性のある樹脂を各々用いた多層シートである。
真空断熱パネルは、芯材厚さが20mm、面の大きさが180×180mmのものを用いた。
また、芯材と包装材は100℃以上の温度で乾燥を行った後に使用することとした。
【0066】
以上のように、本発明における真空断熱パネルは、輻射熱の遮蔽効果に優れた板状充填物を硬質ポリウレタンフォーム上に積層にすることにより、たとえ板状充填材が硬質ポリウレタンフォームの伝熱係数より大きくとも、断熱方向に連続して接触して配設することがないうえ、板状充填材の層が非常に薄いため、厚さ方向に板状物質を熱が伝わることによる影響もほとんどない。
【0067】
しかも、板状充填物はフレーク状の小片を使っているので横方向に連続した形態を有しておらず、熱が面方向に容易に広がることもない。
さらに、圧縮成形時にガラス転移点以上の温度で加圧するので、粉砕品が有する本来のセル径よりも、押しつぶされて断熱方向である厚さ方向の見かけのセル径が小さくなり、これによって輻射断熱の向上効果が達成できる。
従って、従来の硬質ポリウレタンフォームのみを芯材に用いた場合に比較して固体の伝熱量の増加も無視できる程度であることに加え、輻射伝熱量の低下がそれを上回ることにより、真空断熱パネルの断熱性能の向上が達成できる。
【0068】
さらに、硬質ポリウレタンフォーム上に板状充填材を配設した複素体である芯材が、真空下で受ける大気圧を上回る圧力で予め圧縮し接着剤で固化させたので、真空断熱パネルにおける芯材が包装材内を真空にしたときに受ける大気圧で変形を来たすこともない。
【0069】
以下、本発明の具体的な実施例を用いて断熱性能の向上を確認する。まず、本発明の実施例1〜実施例4の真空断熱パネルに用いた芯材の組成を表1に示す。
【0070】
【表1】
Figure 0003876491
【0071】
硬質ポリウレタンフォームの粉砕品は135℃の真空下で粉砕を行い、気泡内の発泡ガスの排出と連通化を行った後、ふるいなどを用いて大きさを選別し、好ましい大きさのものを選別した。
接着剤には溶剤を含有せずに樹脂単体で低溶融粘度を呈するエポキシ樹脂の半硬化状態の微粉末を用い、硬質ポリウレタンフォーム粉砕品やフレーク状のマイカを回転羽根式のミキサー容器内に投入後、十分に混合した。均一化された混合物は、金型内に必要量を投入して微振動を与え、比重の重い板状充填材を金型底部面に沈降させ面方向に配列させた後、1.2kg/cm2 の圧縮力で130℃×30分の圧縮成形を行った。
このようにして得られた芯材は、3枚を重ね合わせて20mmの厚さにしたものを用いた。
【0072】
また、特開昭60−243471で代表される連通気泡の硬質ポリウレタンフォーム、および特開昭62−13979で示された輻射熱の遮蔽効果に優れるアルミ箔を硬質ポリウレタンフォームの間に配設したものを、各々芯材に用いた従来の断熱真空パネルを比較例として使用する。
【0073】
比較例1には、連通気泡の硬質ポリウレタンフォームで、密度が45kg/m3 、セルサイズが300μmのものを用いた。また、比較例2には、比較例1の連通気泡の硬質ポリウレタンフォームを中央部分で切断したものに厚さが10μmのアルミ箔を挟み込んだものを用いた。
【0074】
芯材は、厚さを20mm、面大きさを180×180mmに調整し、120℃×1時間程度の乾燥を行った後に使用した。試料とする真空断熱パネルは、110℃×30分の乾燥をしたプラスチック多層シートで作った包装材内に、その芯材を挿入後、10-2Torrの任意の真空雰囲気中で熱シールすることによって得た。
【0075】
また、熱シールする雰囲気を10-1〜10-3Torrの任意の真空度で調整した真空断熱パネルの同様試料を、実施例1と実施例2および比較例1と比較例2について作製、断熱性能の真空度依存性に関する評価結果を比較例1について図5に示した。そして、実施例1と実施例2および比較例2も、ほぼ同じ傾向を示す。図5からわかるように、断熱性能は真空度によって変化するが、真空度による熱伝導率依存性が安定する10-2Torrに相当する熱伝導率を、評価のために採用することとする。
【0076】
表2に、真空度を10-2Torr相当で調整した真空断熱パネルに関し、断熱性能とその経時変化および形状の経時変化の評価結果を示した。
断熱性能の評価は熱伝導率で行い、その測定には栄弘精機(株)社製の「オートラムダ」を用いた。また、断熱性能の経時変化は、真空断熱パネルを50℃の雰囲気中に任意の時間、放置した後の熱伝導率を求め、その試料作成直後との変化量にて評価した。
形状の経時変化は、上記試料における厚さの変化により評価するとともに、特に収縮が判別し易い横面の変形についても、30日後の真空断熱パネルについて、目視観察を行った。
なお、比較例における芯材の乾燥条件は、変形を来さないようにするために、120℃×1時間とした。
【0077】
【表2】
Figure 0003876491
【0078】
表2から明らかなように、マイカを面方向に配向させた層を設けた芯材を用いた本発明による真空断熱パネルの断熱性能は、従来の連通気泡の硬質ポリウレタンフォームを用いたのに比べて、約0.0015Kcal/mhK以上の熱伝導率低減を達成でき、セル径の小さな硬質ポリウレタンフォームを用いたものは特に効果的であった。
また、本発明品は熱伝導率および寸法変化の何れの時経変化についても、従来の連通気泡の硬質ポリウレタンフォームを芯材に用いた真空断熱パネルよりも安定している。
【0079】
次に、本発明の真空断熱パネルにおける、芯材の粉砕条件と粉砕品の大きさの影響について確認した。冷蔵庫の断熱材として用いられていた硬質ポリウレタンフォームの粉砕条件が異なる各粉砕品に、充填材としてフレーク状のマイカを混合して、実施の形態1と同様の方法によって作製した芯材を、10-2Torr相当の真空雰囲気下で包装材内に封入させた真空断熱パネルを試料として断熱性能を評価した。用いた硬質ポリウレタンフォームの平均セルサイズは150μm、マイカフレークの平均直径は2.5mmである。
【0080】
冷蔵庫の断熱材に用いられている硬質ポリウレタンフォームの樹脂が急激に軟化を示す温度である「ガラス転移点」は、体膨張率の温度依存性から求めた変曲点から96℃となる。粉砕時の加温は、この温度よりも十分に高い135℃とした。表3で示す如く、各々の粉砕条件は実施例3および実施例5、実施例6と比較例9が135℃の加温雰囲気の真空中で行ったのに対して、比較例3と比較例4が常温常圧下であり、比較例5と比較例6が常温で真空雰囲気下であり、比較例7と比較例8が135℃の加温雰囲気の常圧下である。
なお、表3において○印は表に示す雰囲気で実施した場合を示し、×印は表に示す雰囲気で実施しなかった場合を示す。
また、粉砕品の大きさは、表4で示す如く、セルと同一の150μmから約5倍の700μmまで、ふるいを用いて選別した。
【0081】
【表3】
Figure 0003876491
【0082】
【表4】
Figure 0003876491
【0083】
以上の各粉砕条件によって得られた硬質ポリウレタンフォームの粉砕品を用いた芯材を使った真空断熱パネルの断熱性能(熱伝導率)とその経時変化を表5に示す。
【0084】
【表5】
Figure 0003876491
【0085】
表5によれば、加温下(比較例7〜8)および真空雰囲気下(比較例5〜6)での粉砕による熱伝導率の経時変化の抑制効果は、常温常圧下(比較例3〜4)での粉砕品との比較において抑制効果があるものの、実用にて支障を来す大きな値であり、十分といえない。これに対し、本発明による真空と加温の両条件を付与し、粉砕品の大きさが150〜400μmである実施例3、実施例5、および実施例6の粉砕品を用いた真空断熱パネルは、50℃の加速劣化雰囲気下で0.0001〜0.0002Kcal/mhKと、非常に小さな劣化に止まった。
また、比較例9のように、セル径の約5倍に相当する大きな粉砕品を用いれば、断熱性能に劣る上、たとえ真空と加温の条件下で粉砕を行っても、0.0005Kcal/mhKの経時劣化を来たし、実用に支障を来す可能性が示唆された。
従って、粉砕品の大きさは、セルサイズ以上でセルサイズの3倍以下が好ましい結果となった。
【0086】
次に、硬質ポリウレタンフォームの粉砕品と充填材であるフレーク状のマイカの混合物に微振動を付与して、それらを分別するとともにマイカを面方向に配列させることによって得た多層構造の効果について説明する。硬質ポリウレタンフォームの粉砕品とフレーク状のマイカの同重量混合物に、マイカが下層に沈むまで衝撃的な微振動を付与して複素構造体となるよう、実施の形態1と同様組成で作製した芯材を任意の真空雰囲気下で包装材内に封入させた真空断熱パネルを試料として断熱性能を評価した。用いた硬質ポリウレタンフォームは平均セルサイズが150μmのものであり、これを135℃の加温雰囲気の真空中で粉砕を行った粉砕品を採用した。また、マイカフレークは平均直径が2.5mmのものを用いた。
【0087】
実施例7〜9に示す複数枚の複素構造体を積層して同一厚さとした芯材と、比較例10の微振動を与えないで単なる混合物のまま成形をした実施例7〜9と同一厚さの芯材について、真空断熱パネルを作製し、断熱性能(熱伝導率)とその経時変化を測定した。その結果は表6に示した。
【0088】
【表6】
Figure 0003876491
【0089】
表6の結果から明らかなように、フレーク状のマイカを単に混合したものと比較して、微振動を与えて面方向に配向させた本発明による実施例7〜9の熱伝導率は約0.0020Kcal/mhKもの向上が確認できた。
【0090】
次に、硬質ポリウレタンフォームの粉砕品とフレーク状のマイカの複素構造体の圧縮成形の条件がおよぼす真空断熱パネルの収縮挙動、つまり大気中放置下での厚みの安定性について説明する。
複素構造体の圧縮成形における荷重の異なる試料(芯材)を作成し、それを10-2Torrの真空度下で包装材に封入させて得た厚さが20mm(±0.5mm)の真空断熱パネルを、オートクレーブの0.3Kg/cm2 加圧下で50℃の加温雰囲気中に放置して、寸法変化を調べた。
ここで用いた硬質ポリウレタンフォームは、平均セルサイズが150μmのもので、これを135℃の加温雰囲気の真空中で粉砕したものを採用した。
また、マイカフレークは平均直径が2.5mmのものを用いて、実施の形態1と同様の組成および同様の方法にて作製した。
【0091】
表7に実施例3および実施例10〜12である圧縮成形の荷重を変えて得た5枚の複素構造体を積層した芯材と、比較例11、12である同様芯材について、真空断熱パネルとしての寸法変化と断熱性能(熱伝導率)を示した。
【0092】
【表7】
Figure 0003876491
【0093】
表7の結果からわかるように、圧縮成形時の荷重が低い比較例11の場合、真空断熱パネルは収縮量が多く、冷蔵庫などへの適用時における外観意匠に悪影響を及ぼすと推察される。一方、大気圧以上の荷重で圧縮成形した芯材を用いた真空断熱パネルでは寸法変化が非常に小さい。しかし、比較例12で示すように、余りにも高い荷重で圧縮成形した芯材を用いても、断熱性能に本来の性能が発揮できずに悪化の傾向が観測される。したがって、圧縮成形の圧力は0.7〜2.0kg/cm2 、特に1.4〜2.0kg/cm2 が望ましい。また、圧縮成形における加圧力を増すことによる断熱性能の向上も確認できた。真空断熱パネルの軽量化も考慮すれば、実施例12の2.0kg/cm2 、さらにはそれと同等の性能が保有できる実施例11の1.4kg/cm2 の間の加圧力が、より有効であると考えられる。
【0094】
実施の形態2.
次に、本発明の真空断熱材を用いた冷蔵庫の運転性能を測定し、その効果を確認した。
ここでは、8μm厚さのアルミ箔を中間層に有する包装材を用いて実施の形態1と同様の方法にて作製した真空断熱パネルを用いた。
まず、薄板鋼板の折り曲げ加工によって得られた外箱1にABS樹脂の真空成形によって得られた内箱2を勘合することにより形成される間隙に、真空断熱パネル3を図8、図9に示す如く外箱側に貼り付けて冷蔵庫の断熱箱体を形成した。さらに、残りの空隙には、硬質ウレタンフォーム4を注入・発泡して充填させることで完全固定させた。
【0095】
この断熱箱体を用いて冷媒回路などを配設し、400Lクラス(内容積が400リットル)の冷蔵庫を組み立て、これを実施例13とした。
一方、連通気泡の硬質ウレタンフォームで作った芯材を使った真空断熱パネルを用いて同様に作製した断熱箱体による冷蔵庫を比較例13、さらに内箱と外箱の間隙のすべてを硬質ウレタンフォームのみで充填した断熱箱体を比較例14とし、これらすべての冷蔵庫をJIS−C9607における消費電力B法測定法に準拠して消費電力を求め、表8に併記した。
【0096】
【表8】
Figure 0003876491
【0097】
表8の結果から明らかなように、本発明の真空断熱パネルを用いた冷蔵庫である実施例13の消費電力量は、従来の硬質ウレタンフォームのみを断熱材に用いた箱体仕様の冷蔵庫である比較例14に比較して、少ない電力使用量で同一冷却温度の運転が可能であることから、断熱性能が優れていると言える。また、芯材が従来仕様である連通気泡の硬質ウレタンフォームの真空断熱パネルを用いた比較例13の冷蔵庫と比較しても、消費電力量が少なく優れた断熱性能を確保できることがわかる。
【0098】
なお、実施の形態5では、真空断熱パネルを外箱に取付けた後に、冷媒回路などを配設したが、真空断熱パネルを、内箱形状に賦型させこれを内箱部分に貼り付けて配設し、残った間隙に硬質ポリウレタンフォームを充填してもよい。また、真空断熱パネルを薄板鋼板の折り曲げ成型品である外箱の内面に配設された冷媒回路のコンデンサーパイプと同一形状に賦型させ、これを内箱との間隙の外箱部分に貼り付けて配設し、残った間隙に硬質ポリウレタンフォームを充填してもよい。
【0099】
以上述べた本発明の真空断熱パネルの適用は、ここで示した実施例の冷蔵庫用に限定されるものではなく、例えば車載用小型冷蔵庫やプレハブ式簡易冷蔵庫、保冷車やパイプや建築物の保温材など、保温および保冷用製品の断熱用部品としての応用も可能であり、その要旨を脱し得ない範囲で種々変形して適用することができる。
【0100】
実施の形態3.
本発明に係る別の真空断熱パネルは、冷蔵庫の廃棄処理の分別化工程で粉砕した特定の大きさの硬質ポリウレタンフォームの粉砕品と、内箱材の粉砕品又は粉末を混合して使用するか、または、これらを押し出し混練機などを用いて粉砕し混合したものを使用するものである。
そして、上記材料を高温真空雰囲気下で圧縮成形して得たボード状成形品を芯材として包装材に挿入後、真空状態下で挿入口を熱シールすることにより真空断熱パネルを得るものである。
なお、硬質ポリウレタンフォームの粉砕品に代えて、同様の形状に加工した他のプラスチック発泡体の粉末を用いることもできる。
【0101】
これによれば、冷蔵庫に用いられているポリスチレンやABS樹脂などのスチレン系樹脂の内箱材と、断熱材として用いられている硬質ポリウレタンフォームを冷蔵庫の廃棄時に分別回収し、これらの粉砕品を材料として使用することができる。しかも、この分別回収工程における硬質ポリウレタンフォームの粉砕はセル膜の破壊を伴って行われるので連通化を容易に達成でき、真空断熱に好ましいセル構造を得ることができる。
【0102】
そして、この粉砕混合物を金型に投入して内箱材の溶融温度以上で圧縮成形を行えば、硬質ポリウレタンフォーム粉砕品同士を内箱材の粉砕品が溶着して接合固化でき、このときの成形圧力に大気圧相当以上の荷重を与えることで、包装用の袋内を真空に維持しても変形が生じずに任意の形状を保持できることになる。
【0103】
また、別な方法として、押し出し混練機を用いて硬質ポリウレタンフォームの粉砕と内箱材の混合および溶着を同時に行うことによっても、同様に固体状材料であるペレット状混合物が得られ、これによればさらに容易に圧縮成形を行うことができる。
【0104】
図6は、実施の形態6の真空断熱パネルの製造工程フロー図である。図6に示すように、まず、廃棄冷蔵庫の解体と断熱材の粉砕によって得られた硬質ポリウレタンフォーム粉砕物と、冷蔵庫廃棄物の解体と内箱材の粉砕によって得られた内箱粉砕品とを混合し、これらを金型へ投入し成形を行う。次いで、成形品の外周を切断して、これを包装材に挿入し、真空パネル成形機によって、真空引きおよび端片溶着をして真空断熱パネルを取り出す。このような真空断熱パネルの製造工程を、芯材の作成と、それを利用した真空断熱パネルの作成とに分けて詳述する。
【0105】
[芯材の作製]
(a)粉砕品混合物−粉末状混合物の作製
廃棄された冷蔵庫の解体品から、冷蔵庫箱体を構成する内箱と、断熱材である硬質ポリウレタンフォームを引き剥がし、これを回転羽式の刃を有する粉砕機を用いて別個に粉砕する。
硬質ポリウレタンフォームの粉砕品は、ふるいを用いてフォームのセル径の1〜5倍、好ましくは2〜3倍に相当する100〜1000μmの大きさ、特に好ましくは300〜600μmの大きさの粒子を選択する。
【0106】
内箱の粉砕品は、硬質ポリウレタンフォーム粉砕品の外周に静電付着するように細かな粉末にすることが望ましく、50μm以下、好ましくは20μm以下の粉砕品を選別して用いる。内箱の粉砕品は、10重量%以上であることが硬質ポリウレタンフォーム粉末を凝結するうえで必要であり、また、圧縮成形品における空隙を十分に残存させるうえで、50重量%以下の固化が可能なできるだけ少ない重量比が含有されていることが好ましい。
【0107】
これらの両粉砕品は回転羽根式ミキサーを用いて混合することが好ましく、これによれば粒子同士がこすれあって帯電し、硬質ポリウレタンフォームの外周に内箱の小さな粒子を付着させる好ましい状態を確保できる。混合としては他にドラム式のものを用いることもできる。
【0108】
(b)粉砕品混合物−ペレット状混合物の作製
冷蔵庫の解体品から断熱材である硬質ポリウレタンフォームを引き剥がし、これを投入可能な大きさで押し出し混練機に投入する。押し出し混練機は、投入口付近のピッチが大きく、出口に近づくほどにピッチが小さくなるスクリューを有する。そして、そのスクリューの回転による粉砕品の押し出しに伴う流動が、ピッチの縮小および部分的な反転に伴う剪断力の上昇によって十分な混練を生じさせ、そのとき発生する摩擦熱で内箱材が溶融する。このため、硬質ポリウレタンフォームが過剰に粉砕せず、排出された樹脂は5mm以下のペレット状混合物として得られる。
【0109】
内箱の粉砕品は硬質ポリウレタンフォームとの同時粉砕の過程で溶融するが、硬質ポリウレタンフォームのセル内に入り込んで空隙を減少させることも少なく、外周に適度な付着状況を生むので真空断熱パネルの芯材として必要なセルの連通化を損なうこともない。一方、内箱材と硬質ポリウレタンフォームが完全に溶融混合して連続的に出てくるものは、セルを内箱材が覆っている状態なので好ましくない。
【0110】
ペレット状混合物では、硬質ポリウレタンフォーム粉砕品に対する内箱粉砕品の好ましい比は10重量%以上であることが硬質ポリウレタンフォーム粉末を凝結するうえで必要であり、また十分な気孔を確保するうえでの添加量は50重量%以下が好ましく、30重量%以下が特に好ましい。
【0111】
平板成形用の金型内に上述した粉砕品混合物のいずれかを、極端な差異がないように均一な厚みに投入する。これを金型が内箱材の溶融温度以上に昇温した後、10-1〜100 Torr程度の真空状態に保持しながら圧縮成形する。この工程で最も重要なのは圧縮力であり、それは金型重量を含めて0.1〜1.2kg/cm2 が好ましく、0.2〜0.5kg/cm2 が特に好ましい。
【0112】
[真空断熱パネルの作製]
真空断熱パネルは、予め3方向を熱シールした包装材内に芯材を挿入後、図4に示す真空パネル成形機1に収容して所定の真空度の雰囲気を確保し、この中で残った1方向を熱シールすることによって得る。
【0113】
すなわち、包装材12内に芯材13aを挿入したものを上下融着ヒータ10,10の間に装着した後、真空パネル成形機9内を所定の真空度になるよう真空調整用バルブ11によって調整する。その後、シール用加圧装置8,8を用いて挿入口を固定し、熱シールした後にヒータを切り、冷却後に真空を解放して取り出せば、真空断熱パネルが得られる。図7は、このようにして得られた本発明の真空断熱パネル3aの構造を示す断面図である。
【0114】
ここで、包装材12は、シール面が熱溶着可能な熱可塑性樹脂、中間層が外気の侵入を完全に遮断するためのアルミ箔などの金属箔、更に最外層が傷付きなどに耐性のある樹脂を用いた多層シートである。このように、包装材12には単一のフィルムではなく、3層以上で構成された多層シートを用いている。
【0115】
このようにして作製された真空断熱パネルを用いて、断熱性能と形状の経時変化を含む特性確認を行った。試料とする真空断熱パネル(実施例21〜24、比較例21)は、芯材の厚さが20mm、面の大きさが180×180mmのものを用いた。包装材には、外面から、ナイロン、アルミ箔、ポリエチレン、さらにアルミ箔の上下面がポリエステル系の接着剤の介在で構成された5層シートを用いた。また、真空度は10-2Torrとした。断熱性能の評価は熱伝導率で行い、その測定には栄光精機(株)社製の「オートラムダ」を用いた。
【0116】
以下に断熱性能の向上効果についてに説明する。まず、試料の組成を表9に示す。
【0117】
【表9】
Figure 0003876491
【0118】
硬質ポリウレタンフォーム粉砕品と内箱(ABS樹脂)粉砕品を表9の配合に従って混合した粉末状混合物を、180×180mmの大きさの平板成形用の金型内に投入し、260℃で15分間の加熱後、10-1Torrの真空度を確保して10分間放置し、室温付近まで降温させた後に取り出した。このときに、粉末状混合物にかかる荷重は、金型の重量を含めて0.3kg/cm2 とした。
【0119】
このようにして得られた芯材を包装材に挿入し、その挿入口を10-2Torrの真空度の雰囲気で溶着した真空断熱パネルを作成し、50℃の雰囲気下で7日間の放置後の熱伝導率を表10に示した。一方、大気圧による変形に対しては目視によって確認した。
また、従来品であるガラスマット及び連通硬質ポリウレタンフォームを芯材に用いた真空断熱パネルの評価結果を、比較例22及び比較例23として示した。このうち、比較例22の連通硬質ポリウレタンフォームは、200μmの平均セル径を有し、このセルを形成する膜に穴が開いており、この穴から内部に残存する空気を容易に排出できる構造になっている。
【0120】
【表10】
Figure 0003876491
【0121】
表10に見るように、実施例21〜実施例24の真空断熱パネルは、比較例22のガラスマットや比較例23の連通硬質ポリウレタンフォームを利用したものに比較して、熱伝導率で示される断熱性能が改善され、再生利用品であっても断熱性能が劣ることはなかった。
また、粉砕品の大きさがセル系の3倍を越える硬質ポリウレタンフォームを用いた比較例21は、断熱性能が大幅に悪化した。これは、圧縮成形時に真空引きを行ったとしても、セル膜の破壊が十分に行われずに、独立した気泡内に残存したガスが真空パネルの系内に徐々に排出されて真空度が低下し、熱伝導率が悪化したためと考えられる。
【0122】
実施例21〜24と比較例23で用いた硬質ポリウレタンフォームは、ほぼ同一のセル径であったが、各実施例21〜24の熱伝導率は比較例23に比べて低かった。これは、圧縮成形によって厚さ方向、つまり、断熱方向にセルが押しつぶされて見掛けのセル径が小さくなり、輻射断熱効果が向上したためと考えられる。
【0123】
次に、ペレット状混合物を用いて作製した芯材の真空断熱パネルへの適用について述べる。押し出し機に投入するために、50mm以下の大きさに硬質ポリウレタンフォームおよび内箱を裁断した後、加熱を行わずに混練し、押し出しを行った。このときに混合した硬質ポリウレタンフォームと内箱との混合比を表3に示す。ここで、比較例24は、内箱の混入率を推奨値より低い8%としたもの、比較例25は逆に過剰の70%としたものである。
【0124】
【表11】
Figure 0003876491
【0125】
硬質ポリウレタンフォーム粉砕品と内箱粉砕品を表11の配合に従って混練して得たペレット状混合物を、180×180mmの大きさの平板成形用の金型内に投入し、260℃で15分間の加熱後、室温付近まで降温して取り出した。このとき、ペレット状混合物にかかる荷重は、金型の重量の含めて0.3kg/cm2 とした。
【0126】
この様にして得られた芯材を用いて、包装材をシールする際の真空度を10-2Torrとした真空断熱パネルを作成し、50℃の雰囲気下で7日間の放置後、熱伝導率を測定した結果を表12に示す。なお、大気圧による変形に対しては目視によって確認した。
【0127】
【表12】
Figure 0003876491
【0128】
表12から明らかなように、真空断熱パネルは内箱材の配合量の少ない比較例24では硬質ポリウレタンフォームが粉末状のままで、内箱材が溶融しても十分に凝結せず、圧縮成形によるボード状試料が得られなかった。また、比較例25では硬質ポリウレタンフォームの破壊時に粉砕品表面を内箱材の溶融物が覆うことによって、十分な連通化が達成できなかったためと思われる熱伝導率の悪化が確認できた。
これに対し、本発明の芯材を用いた実施例25〜27の真空断熱パネルの熱伝導率は、表10に示した比較例22、23の真空断熱パネルより優れた断熱性能を有しており、再生利用品であっても断熱性能が劣らないことが確認できた。
【0129】
次に、圧縮成形時にかける大気圧相当荷重の効果を調査した。押し出し機を用いて作製したペレット状混合物を、180×180mmの大きさの平板成形用の金型内に投入して260℃で15分間の加熱後、室温付近まで降温することによって芯材を得た。この圧縮成形の際に、ペレット状混合物にかかる荷重を変えることによって、仕上がった芯材の真空断熱パネルに対する適応性を評価した。なお、内箱との混合に用いた硬質ポリウレタンフォームのセル径は100μmであり、その配合比を表13に示す。
【0130】
【表13】
Figure 0003876491
【0131】
表13の配合比を用い、圧縮成形時の金型重量を含む成形加重が、0.1〜1.2kg/cm2 の範囲で成形した芯材を使った真空断熱パネルを実施例28〜実施例33とし、その範囲を外れて成形した芯材を使った真空断熱パネルを比較例26〜比較例29として評価に用いた。
表14に、包装材の内部を10-2Torrの真空度とした真空断熱パネルを作成し、50℃の雰囲気下で7日間の放置後の熱伝導率と外観変形を測定した結果を示す。
【0132】
【表14】
Figure 0003876491
【0133】
表14に示すように、真空断熱パネルの芯材を圧縮成形する際の加圧力が、実施例28〜30および実施例31〜33で示す範囲内では安定して良好な熱伝導率値が得られ、しかも芯材の変形も少ないことが確認された。これに対し、この範囲外の加圧力で成形した芯材を用いた場合には、芯材の変形および熱伝導率が悪化することが確認された。
【0134】
すなわち、加圧力が不足すれば、成形した芯材の表面が十分に固化した状態を示さず、特に内箱材の添加量の少ない比較例26では取り扱いに困難を伴った。しかも、それらは脆くて崩れやすい性状であるうえ、大気圧による変形によって収縮を示し、十分な形状の保持もできない状態にあることも確認された。
また、加圧力が高すぎても熱伝導率が悪化した。それは、内箱材添加量が多い比較例29で顕著に現れた。これは、連通部分のセルが閉塞されたり、内箱粉砕品の粒子同士が十分に溶着して、内部に独立した空間が生まれるなどして空気などのガスが残存し、それがリークして真空度を低下させるものと考えられる。
【0135】
次に、圧縮成形時にかける真空引きの効果を確認した。押し出し機を用いて作製したペレット状混合物を、180×180mmの大きさの平板成形用の金型内に投入し、10-1Torrの真空雰囲気下、260℃で15分間の加熱状態で圧縮成形を行い、その後室温付近まで降温することによって芯材を取り出した。このときに用いたペレット状混合物の組成は表13に示した配合比と同じで、圧縮成形時の金型重量および大気圧の付加を含む成形荷重は約1.2〜1.5kg/cm2 であった。
【0136】
上記方法によって得られた芯材を用いて、包装材の内部が10-2Torrの真空度である真空断熱パネルを作製し、50℃の雰囲気下で7日間の放置後の熱伝導率と外観変形を測定した結果を、表15に示す。ここでは、真空引きを行った芯材を用いた真空断熱パネルの結果を実施例34、実施例35として示し、真空引きを行わずに成形した芯材を用いた真空断熱パネルである実施例33と比較例29とを併記した。
【0137】
【表15】
Figure 0003876491
【0138】
上記の結果から、真空断熱パネルの芯材を圧縮成形する際に真空引きを行うことによって、実施例34〜35で示す加圧範囲内では安定して良好な熱伝導率値が維持でき、しかも芯材の変形も少ないことが確認できた。たとえば、真空引きを行わない芯材では樹脂がセルの連通部分を閉塞して熱伝導率の大幅な悪化を招いているのに対し、実施例35では良好な値が維持できた。これは、たとえセルの連通部分が閉塞されていても、内部が真空状態を維持したままで、空気などのガスが残存することなく、従って真空度を低下させる要素が排除されたものと考えられる。
【0139】
実施の形態4.
さらに、実施の形態3で説明した本発明の真空断熱材を用いた冷蔵庫の運転性能を測定し、その結果を確認した。ここで、真空断熱パネルには、8μm厚さのアルミ箔を中間層に有する包装材と、実施例23で使用した芯材からなる真空断熱パネルを用いた。薄板鋼板の折り曲げ加工によって得られた外箱1とABS樹脂の真空成形によって得られた内箱2を嵌合して形成された間隙に、図8、図9に示すごとく、この真空断熱パネル3aを外箱側に貼り付けて配設した。そして残りの空隙に硬質ポリウレタンフォーム4を注入・発泡して充填させて完全固定した。
【0140】
このようにして作製した断熱箱体を利用して冷媒回路などを配設し、400Lクラスの冷蔵庫を組み立て、これを実施例34とした。一方、連通気泡の硬質ポリウレタンフォームで作った芯材を使ったを真空断熱パネルを用いて同様に作製した断熱箱体による冷蔵庫を比較例30とし、さらに内箱と外箱の間隙の全てを硬質ポリウレタンフォームのみで充填した断熱箱体を比較例31とし、これら全ての冷蔵庫を、JIS9607における消費電力B法測定法に準拠して消費電力を求めた。
【0141】
【表16】
Figure 0003876491
【0142】
表16がその結果であり、本発明の真空断熱パネルを用いた実施例34の冷蔵庫の消費電力量は、従来の硬質ポリウレタンフォームのみを断熱材に用いた箱体仕様の冷蔵庫である比較例31に比較し、少ない消費電力で同一冷却温度の運転ができ、断熱箱体としての性能が優れているといえる。また、連通気泡の硬質ポリウレタンフォームで作った芯材を利用した真空断熱パネルを用いた比較例30の冷蔵庫と比較しても、ほぼ同等の消費電力量であり、優れた断熱性能を確保できるていることが確認できた。
【0143】
以上述べた本発明の真空断熱パネルの適用に関しても、ここで示した実施例の冷蔵庫用に限定されるものではなく、例えば車載用小型冷蔵庫やプレハブ式簡易冷蔵庫、保冷車やパイプや建築物の保温材など、保温および保冷用製品の断熱用部品としての応用が可能であり、その要旨を脱し得ない範囲で種々変形して適用することができる。
【0144】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明は、以下に示すような効果を奏する。
【0145】
本発明の真空断熱パネルは、輻射による伝熱を抑制する上で好ましい形態が得られ、優れた断熱特性を達成することができる。
【0147】
また、板状充填材を断熱方向と直角に配設したので、その断熱性能が向上する。
【0148】
また、プラスチック発泡体を廃棄冷蔵庫の断熱材からの回収品としたので、環境保護上のリサイクルが可能になる。
【0149】
また、板状充填材を熱反射率に優れる金属または無機物で構成したので、その断熱性能が向上する。
【0150】
また、板状充填材をマイカフレーク、金属薄膜を被覆したプラスチックスフィルム、または金属箔としたので、その断熱性能が向上する。
【0151】
また、板状充填材の表面に無機または有機微粒子を保持するようにしたので、伝熱係数の大きな板状充填物を伝わる熱量を抑制することができる。
【0152】
本発明の真空断熱パネルの製造方法によれば、断熱特性及び強度特性の優れた真空断熱パネルを得ることができる。
【0153】
また、硬質ポリウレタンフォーム粉砕品が、硬質ポリウレタンフォームのガラス転移点以上の温度で粉砕されたものであるので、独立気泡の連通化が容易に達成でき、残存ガスによる真空断熱パネルの真空度低下による断熱性能悪化を防止することができる。
【0154】
また、硬質ポリウレタンフォームの粉砕を、真空雰囲気下で行うので、独立気泡の連通化が容易に達成でき、残存ガスによる真空断熱パネルの真空度低下による断熱性能悪化の防止をすることができる。
【0155】
また、硬質ポリウレタンフォームの粉砕品は、セルサイズ以上でセルサイズの3倍以下の大きさとしたので、独立気泡の連通化が容易に達成でき、残存ガスによる真空断熱パネルの真空度低下による断熱性能悪化を防止することができる。
【0156】
また、硬質ポリウレタンフォームの粉砕品と板状充填材を、低溶融粘度の粉末状の熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂の接着剤によって接着するので、少ない接着剤で容易に行えるとともに、連通したセルを閉塞することなく粉砕品同志を溶着することができる。
【0157】
また、熱硬化性樹脂の接着剤は、常温で固体の半硬化状態としたので、少ない接着剤で容易に行えるとともに、連通したセルを閉塞することなく粉砕品同志を溶着することができる。
【0158】
また、圧縮成形において、硬質ポリウレタンフォームの粉砕品のセルおよび粉砕品同士の接触により形成される空隙に、断熱方向を短軸とする扁平形状にする加圧力が付与されるようにしたので、伝熱方向の見掛けのセルサイズを小さくすることによって、断熱性能に優れた硬質ポリウレタンフォームが主成分の層を形成することができる。
【0159】
また、圧縮成形の圧力を0.7〜2.0Kg/cm2 としたので、大気圧による真空断熱パネルの変形に十分に耐えうる強度を得ることができる。
【0160】
また、圧縮成形を硬質ポリウレタンフォームのガラス転移点以上の温度で行うので、セルの変形と独立気泡の連通を達成することができる。
【0161】
また、芯材を、硬質ポリウレタンフォームの粉砕品と板状充填材の混合物とを型内に投入した後、微振動を与えて2層構造体とするので、硬質ポリウレタンフォームと板状充填物との混合物を分別して各々が主成分の層の形成が容易に行える上、板状充填物の面方向への配向も容易に達成することができる。
【0162】
また、芯材を、2層構造体の成型品を複数枚重ね合わせて用いるので、輻射による伝熱を抑制する上で好ましい形態が得られ、従って、優れた断熱特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る真空断熱パネルの内面図である。
【図2】 図1の真空断熱パネルの製造工程フロー図である。
【図3】 真空断熱パネルを構成する板状充填物と硬質ポリウレタンフォーム粉砕物の金型内における分散状態を示す概念図である。
【図4】 真空断熱パネルの熱シール装置の構造を示す概念図である。
【図5】 真空断熱パネルの真空度と熱伝導率の関係図である。
【図6】 本発明に係る別の真空断熱パネルの製造工程フロー図である。
【図7】 図6の工程により作られた真空断熱パネルの内面図である。
【図8】 本発明の真空断熱パネルの配設を示す冷蔵庫の斜視図である。
【図9】 図9の冷蔵庫の断熱壁の断面概念図である。
【図10】 真空断熱パネルを搭載した冷蔵庫の製造工程フロー図である。
【図11】 各断熱材の性能比較図である。
【符号の説明】
1 冷蔵庫の外箱、2冷蔵庫の内箱、3,3a 真空断熱パネル、4 硬質ポリウレタンフォーム、5 板状充填物、5a ABS樹脂の粉砕物、6 硬質ポリウレタンフォーム粉砕物、7 半硬化エポキシ樹脂の微粉末、12 包装材、13,13a 芯材。

Claims (15)

  1. 包装材によって内部を真空に保持され芯材によって形状を保持されてなる真空断熱パネルにおいて、
    前記芯材は、発泡プラスチックの粉末と、無機または有機微粒子が表面に保持された熱反射性を有する板状充填材とを含む混合物であり、前記板状充填材を主成分とする層と、前記発泡プラスチックの粉末を主成分とする層とが分層されてなる、ことを特徴とする真空断熱パネル。
  2. 前記板状充填材が、面方向に配列してなることを特徴とする請求項1記載の真空断熱パネル。
  3. 前記発泡プラスチックの粉末のセルおよび該粉末同士の接触により形成された空隙形状が、断熱方向を短径とする扁平形状とされていることを特徴とする請求項1または2記載の真空断熱パネル。
  4. 前記板状充填材を、断熱方向と直角に配設したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の真空断熱パネル。
  5. 前記板状充填材の表面に保持された微粒子が、前記発泡プラスチックの粉末のうちの特に微細な粒子であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の真空断熱パネル。
  6. 発泡プラスチックの粉末と、熱反射性を有する板状充填材と、熱可塑性樹脂接着剤または常温で半硬化状態の熱硬化性樹脂接着剤とを混合して、前記板状充填材の表面に前記発泡プラスチック及び前記接着剤の微粒子を保持させ、その混合物を型内に投入して微振動を与え、面方向に配列した前記板状充填材を主成分とする層と、前記発泡プラスチックの粉末を主成分とする層とに分層して圧縮成形により芯材を製造し、前記芯材を包装材に挿入して真空雰囲気下で封止することを特徴とする真空断熱パネルの製造方法。
  7. 前記圧縮成形において、分層した前記混合物を断熱方向に加圧して、前記発泡プラスチックの粉末のセルおよび該粉末同士の接触により形成される空隙形状を扁平に圧縮成形することを特徴とする請求項6記載の真空断熱パネルの製造方法。
  8. 前記芯材を複数枚重ね合わせて用いることを特徴とする請求項7または8記載の真空断熱パネルの製造方法。
  9. 前記発泡プラスチックの粉末が硬質ポリウレタンフォームの粉砕品であることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の真空断熱パネルの製造方法。
  10. 前記硬質ポリウレタンフォームの粉砕品が、硬質ポリウレタンフォームのガラス転移点以上の温度で粉砕されてできるようにしたことを特徴とする請求項9記載の真空断熱パネルの製造方法。
  11. 前記硬質ポリウレタンフォームの粉砕を、真空雰囲気下で行うことを特徴とする請求項9記載の真空断熱パネルの製造方法。
  12. 前記硬質ポリウレタンフォームの粉砕品を、該硬質ポリウレタンフォームのセルサイズ以上でセルサイズの3倍以下の大きさとすることを特徴とする請求項9記載の真空断熱パネルの製造方法。
  13. 前記圧縮成形の圧力が、0.7〜2.0kg/cm 2 であることを特徴とする請求項6乃至12のいずれかに記載の真空断熱パネルの製造方法。
  14. 前記圧縮成形を、硬質ポリウレタンフォームのガラス転移点以上の温度で行うことを特徴とする請求項9記載の真空断熱パネルの製造方法。
  15. 請求項1〜5のいずれかに記載の真空断熱パネルを、断熱材として備えた冷蔵庫。
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