JP3874588B2 - 非接触券処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は非接触券処理装置に係り、特に、非接触券と非接触券処理装置の本体との間の交信が途中で途絶えて処理未了が発生したときに、2度引き等の不都合を発生させることなく効率よく処理することができるようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、利用者(旅客)の利便向上を図るために、定期券を定期券入れから出し入れすることなく、自動改札機の本体に設けられているアンテナに無線通信機能を備えたICカードからなる非接触券をかざして入出場(入場又は出場を意味している。)のできる非接触式自動改札機が提案されている。
【0003】
また、非接触券は、磁気券からなる従来の定期券に比べて記憶容量が格段に大きいので、非接触券の中に定期券データの他に金額データを持たせて、その金額データを用いて直接入出場処理を行ったり、あるいは、駅売店等の所定の場所に設けられている、非接触券と非接触で交信することのできる非接触式決済機で購入商品の代金決済を行えるようにすることが考えられている。なお、本発明の金額データの中には、銀行引落としのクレジットデータも含まれている。
【0004】
上述のように、非接触券(カード)の金額データを用いて入出場や商品購入等の所定の処理が行われたときは、利用者の要求に応じて、あるいは、定期的に非接触券を用いた一つの処理毎の内訳の内容、つまり、1件明細を印字や表示画面に表示して知らせることが必要となる。このため、非接触式自動改札機や非接触式決済機等の非接触券処理装置をカード発行事業者のホストコンピュータからなる中央装置に接続し、その中央装置を用いてカードを管理し、その中央装置を用いて1件明細を集中的に管理できるようにすることが考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、非接触券は、利用者が非接触券処理装置の本体に設けられているアンテナにかざしてデータ授受を行う関係上、交信状態が不安定になりやすく、データ授受が途中で途絶えて処理未了になりやすい欠点がある。このように、データ授受が不調に終わった後、非接触券がアンテナに再度かざされてデータ授受が再開されると、金額の2度引きや、入出場が正常な対とならないことにより、つまり、入場→入場、又は、出場→出場が行われることにより、入出場が拒否されるような不都合が発生してしまう。
【0006】
非接触式自動改札機では、このような場合、利用者が改札通路内で同じIDのカードを再度かざせば、処理を完了させる仕組みを備えているが、利用者が一旦改札通路外に退去した場合は上述の問題が発生してしまう。
【0007】
図7の伝送制御手順を用いてさらに説明すると、非接触券処理機の本体が非接触式自動改札機の本体の場合、アンテナの交信範囲に非接触券がかざされると、非接触式自動改札機の本体からのデータ要求に対して非接触券からカードIDや金額データ等の所定のカードデータが非接触式自動改札機の本体に取込まれる。そして、その取込まれたカードデータは、非接触式自動改札機の本体の制御器の入出場の演算処理に用いられる。
【0008】
入出場の演算処理により新たな入出場データが生成され、また、減額処理により新たな残額データが発生すると、これらは、非接触券に送出されて書込まれる。そして、その新たなデータの書込みが終了したことが非接触式自動改札機の本体が受信すると、一連の入出場処理が正常に終了したと判定される。しかし、図7に鎖線で示されるように、書込終了データが何らかの理由により非接触式自動改札機の本体で受信できず処理未了となったときは、入出場が拒否され、非接触券の再かざしが案内される。
【0009】
非接触券の再かざしが行われると、再度、上述の入出場処理が開始されるので、1件明細が2度生成されることにより金額の2度引きや、入出場が正常な対とならないことによる入出場拒否が発生してしまう。
【0010】
そこで、本発明は、上述のように、データ授受の不調により処理未了となったときに、非接触券の再かざしが行われても、2度引きを防止し、1件明細を的確に得ることのできる非接触券処理装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る非接触券処理装置は、上記目的を達成するために、非接触券処理装置の本体に設けられているアンテナの交信範囲に非接触券がかざされたときに、その非接触券処理装置の本体とその非接触券との間でデータ授受を行うデータ授受手段と、前記非接触券処理装置の本体が前記非接触券から得た金額データに基づいて入出場等に伴う所定の減額処理を行ったときに、その処理に係る1件明細データを作成する作成手段と、作成された1件明細データをカードを管理する中央装置に送出する送出手段と、前記非接触券処理装置の本体が前記非接触券からその非接触券処理装置の本体から送出された所定のデータの書込みを終了した旨の書込終了信号を受信しないときに、新たなデータ授受により得られた非接触券の読取データの内容、カードID及びカードメモリ内の書込識別情報がその非接触券処理装置の本体に記憶されている内容と一致したときは減額処理を行わずにその新たなデータ授受に係る非接触券の使用を有効と判定する判定手段と、前記中央装置がカードメモリ内の書込識別情報が同じ1件明細データを複数個受信したときに、その受信したいずれか1の1件明細データを除いて廃棄処理する廃棄手段とからなることを特徴としている。
【0012】
本発明の請求項2に係る非接触券処理装置は、上記目的を達成するために、非接触券処理装置の本体に設けられているアンテナの交信範囲に非接触券がかざされたときに、その非接触券処理装置の本体とその非接触券との間でデータ授受を行うデータ授受手段と、前記非接触券処理装置の本体が前記非接触券から得た金額データに基づいて入出場等に伴う所定の減額処理を行ったときに、その処理に係る1件明細データを作成する作成手段と、作成された1件明細データをカードを管理する中央装置に送出する送出手段と、前記非接触券処理装置の本体が前記非接触券からその非接触券処理装置の本体から送出された所定のデータの書込みを終了した旨の書込終了信号を受信しないときに、新たなデータ授受により得られた非接触券の読取データの内容、カードID及びカードメモリ内の書込識別情報がその非接触券処理装置の本体に記憶されている内容と一致したときはその非接触券の新たな読取データを前回読取時のデータに置換えたうえ、有効性判定及び減額処理を行う処理手段と、前記中央装置がカードメモリ内の書込識別情報が同じ1件明細データを複数個受信したときに、その受信したいずれか1の1件明細データを除いて廃棄処理する廃棄手段とからなることを特徴としている。
また、本発明の請求項3に係る非接触券処理装置は、書込みを終了した旨の書込終了信号を受信しないとき、記憶するカードID及び書込識別情報を複数個記憶し、複数枚の処理未了券を処理可能としたことを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、非接触券処理装置を非接触式自動改札機としたときの斜視図である。この非接触式自動改札機の本体(以下、「本体」という。)Gの入口側の筐体Hの上面には、非接触券Cと交信するためのアンテナaが設けられている。
【0014】
本体Gの筐体Hの改札通路Pの入口側には、本体Gの使用状態、つまり改札通路Pを通過できるか否かを利用者に表示するための表示部1が設けられている。また、図中、S,S…は、改札通路Pへの利用者の進入又は改札通路Pからの退出、あるいは通過を検知するための光電式の人間検知器であり、筐体Hの側面及びセンサ取付アーム2に取付けられている。また、筐体Hの側面には、利用者に対して音声により所定の案内をアナウンスするためのスピーカ3が取付けられているとともに、筐体Hの上面の出口側には、利用者に対して文字により所定の案内を行う表示画面4が取付けられている。
【0015】
図中、5は、本体Gの動作を司どる制御器であり、マイクロコンピュータを中心に構成されている。そして、この制御器5には、非接触券Cとの間でデータの授受を行うためのトランスミッタ(リーダライタ)Tが接続されている。また、この制御器5は、本体Gの設置駅に設置されている他の本体あるいは自動券売機等の駅務機器を一括管理する駅制御装置(駅装置)b及び通信回線Lを介して本社に設けられているホストコンピュータからなる非接触券(カード)を管理する中央装置Hに接続されている。
【0016】
トランスミッタTは、周知の非接触式自動改札機と同じく、アンテナaを介して非接触券Cから定期券データや金額データ等の所定のカードデータを受信するとともに、本体Gから非接触券Cに残額や入出場情報等の所定のデータを送信できる機能を有している。
【0017】
図2は、電気的構成を示すブロック図であって、本体Gに設けられている制御器5側から説明すると、この制御器5の制御部6は、メモリ7に記憶されているシステムプログラム及びワーキングデータを用いて演算処理を行って、本体Gを統括的に制御できるように構成されている。そして、この制御部6には、図示しないI/Oユニットを介してドアD1 ,D2 を駆動制御するドア駆動ユニット8と、表示画面4の表示内容を駆動制御する表示画面駆動ユニット9とが接続されている。また、この制御部6には、通信制御部6aを介して駅制御装置bが接続されているとともに、その駅制御装置bは、通信回線Lを介して本社の中央装置Hに接続されている。駅制御装置bには、図示しないが本体G以外に当駅に設置されている他の本体や自動券売機等の他の駅務機器も接続されている。なお、この制御部6には、I/Oユニットを介してスピーカ3の音声を駆動制御する音声駆動ユニット、及び人間検知器Sの検知信号を入力するためのセンサアンプ等が接続されているが、ここでは省略されている。
【0018】
図2中、Tはトランスミッタであって、非接触券Cと交信を行うためのアンテナaが接続されている。このアンテナaは、非接触券Cとデータ授受を行うためのアンテナa1 と、非接触券Cに電力を供給するためのアンテナa2 とを有している。
【0019】
非接触券Cは、無線通信機能を有する通常のICカードと同様に、アンテナ10と、通信制御部11と、CPU12と、メモリ13と、本体Gからの電力波をアンテナ14を介して受信し、非接触券Cの駆動電力を生成する電力生成回路15とを有している。メモリ13には、CPU12の演算処理用のシステムプログラム以外に、非接触券CのカードID(識別情報)、金額データ、定期券データ、クレジットカードデータ等の所定のカードデータが記録されている。
【0020】
次の図3のフローチャートを用いて制御動作について説明する。今、本体Gのアンテナの交信範囲内に非接触券Cがかざされて、本体Gと非接触券Cとの間でデータ授受が行われたとする(ステップ100肯定。以下、ステップを「S」とする。)。また、その非接触券Cを所持している利用者は、その非接触券Cの定期券の乗車区間外で、すなわち、その非接触券Cに含まれている金額データを用いて入出場しようとしているものとする(S102肯定)。
【0021】
本体Gの制御部(CPU)6は、非接触券Cから得られた金額データを用いて所定の入出場処理を行い、具体的には、入場時においては、初乗運賃を減額処理して新たな残額を算出し、また、出場時においては、乗車料金から初乗運賃を減算した精算料金を減額処理して新たな残額の算出が行われる。そして、その新たな残額は、入出場駅や入出場日時等の入出場データと対応させた1件明細データを作成してメモリ7に記憶される(S104)。なお、この記憶される内容は、上述の1件明細データの他に、非接触券CのカードID、後述のS108における非接触券Cからのデータ書込信号の受信の有無、及び残額コマンドに含まれる残額情報及び書込識別情報が含まれる。また、1件明細データは、生成される毎に通信制御部6a、駅制御装置b及び通信回線Lを介して中央装置(ホストコンピュータ)Hに送出され、その中央装置Hの図示しないメモリに記憶される。そして、その記憶されたデータは、必要に応じて出力されて利用に供される。なお、上記書込識別情報は、カード内のメモリが書込コマンドにより書換えられたか否かを識別するための情報であり、日付・時刻あるいは固有の数列、例えば、書込の都度、カード内記憶値を+1するなどを金額とともに記録するものである。
【0022】
本体Gで生成された上述の新たな残額データは、非接触券Cに送出されて非接触券Cのメモリ13に書込まれる(S106)。そして、その書込みが行われたことを示す信号が本体Gに受信されると(S108肯定)、非接触券Cを用いた一連の入出場処理が終了となる。
【0023】
なお、図3のフローチャートでは省略されているが、上述の減額処理の結果、金額が不足する場合は、ドアD1 が閉じられて入出場が拒否されるとともに、上述の1件明細データの作成は行われない。
【0024】
ところが、何らかの理由により、本体Gが非接触券Cから書込終了の信号を受信できず、処理が未処理となる場合がある(S108否定)。この場合、入出場が禁止されるとともに、表示画面4及びスピーカ3を介して非接触券Cの再かざしが案内される(フローチャートでは省略)。非接触券Cの再かざしが所定時間(例えば5分)以内に行われないときは、すなわち、タイマで設定された時間内に行われないときは、その非接触券Cの利用者は、入出場を断念したとみなされて本体Gはリセットされ、次客用とされる(S110、S112肯定、S114)。
【0025】
また、上述の所定時間以内に他の非接触券Cがアンテナにかざされると、すなわち、本体Gが新たなカードIDを受信すると、本体Gは、後述する再処理を行うことなく、その新たな非接触券の処理が開始される(S112否定、S116肯定、S118否定、S111)。
【0026】
さて、上述の所定時間以内に非接触券Cの再かざしが行われると、再びデータ授受が行われる。そして、本体Gは、非接触券Cから得られたデータが本体Gのメモリ7に記憶されている処理未了(書込信号の受信無し)に係るデータと一致したとき、すなわち、両カードID及び書込識別情報が一致したときは(S118肯定)、再かざしの非接触券Cと処理未了の非接触券Cとは同一物、かつ、書込終了と判定して、再度の減額処理を行わずに終了判定を行うこととなる(S120)。したがって、利用者は改札通路Pを通過して入出場することが可能となる。
【0027】
次に、非接触券Cを所持している利用者が、その非接触券Cの定期券の乗車区間内で、すなわち、その非接触券Cに含まれている定期券データを用いて入出場しようとしているときについて説明する(S102否定)。
【0028】
本体Gの制御部(CPU)6では、非接触券Cから得られた定期券データを用いて所定の入出場処理が行われる。そして、その新たな入出場データと対応させて非接触券CのカードIDがメモリ7に記憶される(S122)。
【0029】
本体Gで生成された上述の新たな入出場データは、非接触券Cに送出されて非接触券Cのメモリ13に書込まれる。そして、その書込みが行われたことを示す信号が本体Gに受信されると(S124肯定)、非接触券Cを用いた一連の入出場処理が終了となる。なお、図3のフローチャートでは省略されているが、上述の入出場処理の結果、有効期間経過等の場合は、入出場が拒否される。
【0030】
ところが、何らかの理由により、本体Gが非接触券Cから書込終了の信号を受信できず、処理が未処理となる場合がある(S124否定)。この場合、入出場が禁止されるとともに、表示画面4及びスピーカ3を介して非接触券Cの再かざしが案内される(フローチャートでは省略)。非接触券Cの再かざしが所定時間(例えば5分)以内に行われないときは、その非接触券Cの利用者は、入出場を断念したとみなされて本体Gはリセットされ、次客用とされる(S125、S126肯定、S128)。
【0031】
また、上述の所定時間以内に他の非接触券Cがアンテナにかざされると(S126否定、S130肯定、S132否定)、すなわち、本体Gが新たなカードIDを受信すると、本体Gは、後述する再処理を行うことなく、その新たな非接触券の処理が開始される(S133)。
【0032】
さて、上述の所定時間以内に非接触券Cの再かざしが行われると、再びデータ授受が行われる。そして、本体Gは、非接触券Cから得られたデータが本体Gのメモリ7に記憶されている処理未了(書込信号の受信無し)に係るデータと一致したとき、すなわち、両カードIDが一致したときは(S132肯定)、再かざしの非接触券Cと処理未了の非接触券Cとは同一物、かつ、書込終了と判定して、一連の入出場処理は終了とされる(S134)。したがって、利用者は改札通路Pを通過して入出場することが可能となる。
【0033】
上述の説明では、処理未了カードを再度受付けた場合、通常の判定,書込を改めて行うことなく終了処理をすることとしたが、図4のフローチャートに示されるように、処理未了に係る情報を記憶する際、該カードの読取データもまた、処理未了に係る情報として記憶し、再度該カード受付の際に読取データの内容を最初の読取データに置換え、通常の判定,書込を行うこともできる(図4のフローチャートの「a」の添字のS参照)。この場合は、最初の処理が再現されるので、正しい書込データをカードに与えることができ、また、利用額,残額などの案内情報を容易に表示できるなどの利点を有することができる。
【0034】
さらに、上述の例では、処理未了カードを1枚のみ記憶して処理する場合を示したが、複数券の処理未了カードを扱うことも可能である。この場合は、図5のフローチャートに示されるように、処理未了に係る記憶情報、すなわち、書込終了情報受信の無かったカードのカードID,書込識別情報,入出場情報を複数セット分、メモリに記憶し、カード受付の都度、これら記憶情報と照合し、一致した場合は、再度の書込をせずに終了処理が行われる。この場合、タイマは処理未了カード毎に持ち、別個に計測される(図5のフローチャートの「b」の添字S参照)。
【0035】
図6のフローチャートは、本体Gから1件明細データを受信した中央装置(ホストコンピュータ)Hの制御動作である。中央装置Hは、本体Gから1件明細データを受信すると(S200肯定)、中央装置Hの図示しないメモリに記憶されているそれまでに受信した1件明細データとの間で照合処理が行われる(S202)。この照合処理は、1件明細データに含まれる実行No. が一致するかによって行われ、もし、一致するものがあれば(S204肯定)、2度目に受信された1件明細データは、非接触券Cをアンテナaに再かざししたときに生成されたことを意味しているので、予めメモリに記憶されている1件明細データを廃棄し、2度目に受信した1件明細データを保存して、一つの1件明細データのみが保存されるように処理される(S206)。したがって、再かざしが3回以上行われても、一つの1件明細データのみを保存することができる。なお、保存する1件明細データは、最初にメモリに記憶されたものとし、2回目以降の1件明細データを廃棄処理するようにしてもよい。
【0036】
上述の照合処理において、実行No. の一致しない1件明細データは(S204否定)、再かざしの行われない非接触券Cの1件明細データであるので、メモリに保存される(S208)。
【0037】
なお、上述の例では、非接触券処理装置を非接触式自動改札機としたが、駅売店等に設置される非接触式決済機等の他の非接触券処理装置とすることができる。
【0038】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係る非接触券処理装置は、非接触券処理装置の本体に設けられているアンテナの交信範囲に非接触券がかざされたときに、その非接触券処理装置の本体とその非接触券との間でデータ授受を行うデータ授受手段と、前記非接触券処理装置の本体が前記非接触券から得た金額データに基づいて入出場等に伴う所定の減額処理を行ったときに、その処理に係る1件明細データを作成する作成手段と、作成された1件明細データをカードを管理する中央装置に送出する送出手段と、前記非接触券処理装置の本体が前記非接触券からその非接触券処理装置の本体から送出された所定のデータの書込みを終了した旨の書込終了信号を受信しないときに、新たなデータ授受により得られた非接触券の読取データの内容、カードID及びカードメモリ内の書込識別情報がその非接触券処理装置の本体に記憶されている内容と一致したときは減額処理を行わずにその新たなデータ授受に係る非接触券の使用を有効と判定する判定手段と、前記中央装置がカードメモリ内の書込識別情報が同じ1件明細データを複数個受信したときに、その受信したいずれか1の1件明細データを除いて廃棄処理する廃棄手段とからなるので、再かざしで入出場が拒否されたり、あるいは、いわゆる2度引き等を効果的に防止することができるとともに、重複した1件明細の発生を防止することができる。
【0039】
本発明の請求項2に係る非接触券処理装置は、非接触券処理装置の本体に設けられているアンテナの交信範囲に非接触券がかざされたときに、その非接触券処理装置の本体とその非接触券との間でデータ授受を行うデータ授受手段と、前記非接触券処理装置の本体が前記非接触券から得た金額データに基づいて入出場等に伴う所定の減額処理を行ったときに、その処理に係る1件明細データを作成する作成手段と、作成された1件明細データをカードを管理する中央装置に送出する送出手段と、前記非接触券処理装置の本体が前記非接触券からその非接触券処理装置の本体から送出された所定のデータの書込みを終了した旨の書込終了信号を受信しないときに、新たなデータ授受により得られた非接触券の読取データの内容、カードID及びカードメモリ内の書込識別情報がその非接触券処理装置の本体に記憶されている内容と一致したときはその非接触券の新たな読取データを前回読取時のデータに置換えたうえ、有効性判定及び減額処理を行う処理手段と、前記中央装置がカードメモリ内の書込識別情報が同じ1件明細データを複数個受信したときに、その受信したいずれか1の1件明細データを除いて廃棄処理する廃棄手段とからなるので、利用額や残額などの案内情報を容易に表示することができるとともに、重複した1件明細の発生を防止することができる。
本発明の請求項3に係る非接触券処理装置は、書込みを終了した旨の書込終了信号を受信しないとき、記憶するカードID及び書込識別情報を複数個記憶して、複数枚の処理未了券を処理可能としたので、複数の処理未了券を効率よく処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る非接触券処理装置を非接触式自動改札機としたときの斜視図である。
【図2】電気的構成を示すブロック図である。
【図3】制御動作を示すフローチャートである。
【図4】制御動作を示すフローチャートである。
【図5】制御動作を示すフローチャートである。
【図6】制御動作を示すフローチャートである。
【図7】従来の非接触券処理装置の制御動作を示す伝送制御手順である。
【符号の説明】
G 非接触式自動改札機の本体(本体)
3 スピーカ
4 表示画面
5 制御器
b 駅制御装置
T トランスミッタ
S 人間検知器
a アンテナ
C 非接触券
L 通信回線
H 中央装置(ホストコンピュータ)
Claims (3)
- 非接触券処理装置の本体に設けられているアンテナの交信範囲に非接触券がかざされたときに、その非接触券処理装置の本体とその非接触券との間でデータ授受を行うデータ授受手段と、
前記非接触券処理装置の本体が前記非接触券から得た金額データに基づいて入出場等に伴う所定の減額処理を行ったときに、その処理に係る1件明細データを作成する作成手段と、
作成された1件明細データをカードを管理する中央装置に送出する送出手段と、
前記非接触券処理装置の本体が前記非接触券からその非接触券処理装置の本体から送出された所定のデータの書込みを終了した旨の書込終了信号を受信しないときに、新たなデータ授受により得られた非接触券の読取データの内容、カードID及びカードメモリ内の書込識別情報がその非接触券処理装置の本体に記憶されている内容と一致したときは減額処理を行わずにその新たなデータ授受に係る非接触券の使用を有効と判定する判定手段と、
前記中央装置がカードメモリ内の書込識別情報が同じ1件明細データを複数個受信したときに、その受信したいずれか1の1件明細データを除いて廃棄処理する廃棄手段と、
からなることを特徴とする非接触券処理装置。 - 非接触券処理装置の本体に設けられているアンテナの交信範囲に非接触券がかざされたときに、その非接触券処理装置の本体とその非接触券との間でデータ授受を行うデータ授受手段と、
前記非接触券処理装置の本体が前記非接触券から得た金額データに基づいて入出場等に伴う所定の減額処理を行ったときに、その処理に係る1件明細データを作成する作成手段と、
作成された1件明細データをカードを管理する中央装置に送出する送出手段と、
前記非接触券処理装置の本体が前記非接触券からその非接触券処理装置の本体から送出された所定のデータの書込みを終了した旨の書込終了信号を受信しないときに、新たなデータ授受により得られた非接触券の読取データの内容、カードID及びカードメモリ内の書込識別情報がその非接触券処理装置の本体に記憶されている内容と一致したときはその非接触券の新たな読取データを前回読取時のデータに置換えたうえ、有効性判定及び減額処理を行う処理手段と、
前記中央装置がカードメモリ内の書込識別情報が同じ1件明細データを複数個受信したときに、その受信したいずれか1の1件明細データを除いて廃棄処理する廃棄手段と、
からなることを特徴とする非接触券処理装置。 - 書込みを終了した旨の書込終了信号を受信しないとき、記憶するカードID及び書込識別情報を複数個記憶し、複数枚の処理未了券を処理可能としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の非接触券処理装置。
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