JP3873716B2 - ピエゾインジェクタの充放電装置 - Google Patents

ピエゾインジェクタの充放電装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピエゾインジェクタの充放電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術として、特開平6−264810号公報、特開平8−177678号公報に開示された技術が知られている。
これらの技術は、バッテリ電圧によってピエゾ素子の充電を行うために複数の充電専用フライバックトランスを用いたものであり、充電時には充電専用フライバックトランスを用いてピエゾ素子の充電を行い、放電時には放電コイルを用いてピエゾ素子の放電を行う。
そして、特開平6−264810号公報には、1つのピエゾインジェクタが1サイクル内において複数回噴射を行う場合に、複数の充電専用フライバックトランスが順に充電作動を行って、ピエゾ素子を連続して充電させる例が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記に開示された技術では、バッテリ電圧によって充電専用フライバックトランスを駆動しているため、充電開始から充電完了までに時間がかかり、連続噴射するまでのインターバルが長くなってしまう。特に、従来の技術では、ピエゾ素子に蓄えられた電気エネルギーが充電側の電源に回収されないため、充電開始から充電完了までの時間が長くなってしまう。このため、1サイクル内において複数回噴射を行う場合は、充電完了時期をずらした多数(少なくとも2つ以上)の充電専用フライバックトランスが必要になり、重量増加、コストアップとなってしまう。
【0004】
また、従来の技術の放電作動は、放電コイルによる自然放電であったため、ピエゾ素子に蓄えられていた電気エネルギーが消費されてしまい、エネルギー損失が大きかった。
さらに、従来の放電コイルに蓄えられた電気エネルギーは電源に回収されずに自然放電されるものであったため電気エネルギーの放出効率が悪く、発熱してしまう。このため、放電コイルの周辺部品(例えば、スイッチング素子に用いられるパワーMOS・FET等の半導体素子)を熱で劣化させてしまったり、放熱対策を行う必要があった。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、充電に用いるフライバックトランスと放電に用いるフライバックトランスの2つだけを使用して、ピエゾ素子に蓄えられた電気エネルギーを効率良く電源側に回収するとともに、放電作動中に充電作動を行って1サイクル内において複数回噴射を可能にしたピエゾインジェクタの充放電装置の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1の手段〕
充電作動時は、バッテリ電圧よりも高い電圧が直流電源から第1フライバックトランスの1次コイルに印加される。このため、充電開始から充電終了までの時間を短くできる。
放電作動時は、ピエゾ素子に蓄えられた電気エネルギーは、第2フライバックトランスから直流電源に回収される。この第2フライバックトランスの放電中に、第1フライバックトランスにより充電作動を開始することにより、次回の充電完了時間を短くできる。つまり、放電開始から充電終了までの時間を短くできる。
上記のように、請求項1の手段を採用することにより、充電開始から充電終了までの時間を短くできるとともに、放電開始から充電終了までの時間を短くでき、1サイクル内において複数回噴射が可能になる。つまり、第1、第2フライバックトランスの2つだけを使用して、1サイクル内での複数回噴射が可能になる。
【0007】
一方、放電作動時において、ピエゾ素子に蓄えられた電気エネルギーは、第2フライバックトランスによって効率よく直流電源に回収される。このため、ピエゾインジェクタの充放電装置で消費される電気エネルギーを少なくできる。
また、ピエゾ素子から直流電源に効率よく回収された電気エネルギーによって、直流電源の電圧を高く維持でき、これによっても充電開始から充電終了までの時間を短くできる。
さらに、ピエゾ素子に蓄えられた電気エネルギーを第2フライバックトランスで効率よく直流電源に回収するため、放電を行う第2フライバックトランスの発熱が抑えられる。
【0008】
〔請求項2の手段〕
第1フライバックトランスを用いた充電作動時は、バッテリ電圧よりも高い電圧が直流電源から、第1フライバックトランスの1次コイルに印加される。このため、第1フライバックトランスによる充電開始から充電終了までの時間を短くできる。
また、第2フライバックトランスを用いた充電作動時は、バッテリ電圧よりも高い電圧が直流電源から、第2フライバックトランスの1次コイルに印加される。このため、第2フライバックトランスによる充電開始から充電終了までの時間を短くできる。
【0009】
第1フライバックトランスを用いた放電作動時は、ピエゾ素子に蓄えられた電気エネルギーが第1フライバックトランスから直流電源に回収される。この第1フライバックトランスの放電中に、第2フライバックトランスにより充電作動を開始することにより、第1フライバックトランスの放電開始から、第2フライバックトランスの充電終了までの時間を短くできる。
また、第2フライバックトランスを用いた放電作動時は、ピエゾ素子に蓄えられた電気エネルギーが第2フライバックトランスから直流電源に回収される。この第2フライバックトランスの放電中に、第1フライバックトランスにより充電作動を開始することにより、第2フライバックトランスの放電開始から、第1フライバックトランスの充電終了までの時間を短くできる。
【0010】
上記のように、請求項2の手段を採用することにより、充電開始から充電終了までの時間を短くできるとともに、放電開始から充電終了までの時間を短くでき、1サイクル内において複数回噴射が可能になる。つまり、第1、第2フライバックトランスの2つだけを使用して、1サイクル内での複数回噴射が可能になる。
【0011】
一方、放電作動時において、ピエゾ素子に蓄えられた電気エネルギーは、第1、第2フライバックトランスによって効率よく直流電源に回収される。このため、ピエゾインジェクタの充放電装置で消費される電気エネルギーを少なくできる。
また、ピエゾ素子から直流電源に効率良く回収された電気エネルギーによって、直流電源の電圧を高く維持でき、これによっても充電開始から充電終了までの時間を短くできる。
さらに、ピエゾ素子に蓄えられた電気エネルギーを第1、第2フライバックトランスで効率よく直流電源に回収するため、放電を行う第1、第2フライバックトランスの発熱が抑えられる。
【0012】
〔請求項3の手段〕
請求項3の手段を採用することにより、第1フライバックトランスを用いた充放電回路、または第2フライバックトランスを用いた充放電回路の一方に、万が一断線等の不具合が発生したとしても、第1グループまたは第2グループのピエゾ素子の充放電が可能になる。このため、充放電が可能な第1グループまたは第2グループのピエゾ素子の充放電の作動によって緊急非難走行が可能になる。
【0013】
〔請求項4の手段〕
請求項4の手段を採用し、所定の1次コイル通電時間を、充電スイッチがONしてから1次コイルを流れる電流が、開弁電流(ピエゾ素子の充電に適した電流値)に達するまでの時間としても良い。
【0014】
〔請求項5の手段〕
請求項5の手段を採用し、所定の2次コイル通電時間を、放電スイッチがONしてからピエゾ素子の負荷電圧が、零に近い所定の閉弁電圧に低下するまでの時間としても良い。
【0015】
〔請求項6の手段〕
請求項6の手段を採用し、所定の2次コイル通電時間を、放電スイッチがONしてから2次コイルを流れる放電電流が所定の閉弁電流に達するまでの時間としても良い。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、3つの実施例を用いて説明する。
〔第1実施例〕
図1〜図10を参照して第1実施例(ピエゾインジェクタに搭載されたピエゾ素子の充放電装置)を説明する。
【0017】
ピエゾ素子1は、図9、図10に示すように、各気筒に取り付けられるピエゾインジェクタ2に取り付けられて燃料の噴射と停止を切り替えるアクチュエータとして作動するものであり、複数の板状ピエゾが電極を介して多数積層された構造を呈する。このピエゾ素子1は、充電に応動して伸長し、放電に応動して収縮するものである。
【0018】
ピエゾ素子1が搭載されるピエゾインジェクタ2は、例えばコモンレール式のエンジン燃料噴射システムに適用される。
この燃料噴射システムの一例を図9を参照して説明する。
ピエゾインジェクタ2は、エンジンの各気筒に対応して取り付けられている(図9ではピエゾインジェクタ2を1つのみ図示)。各ピエゾインジェクタ2のピエゾ素子1の充放電を制御する充放電回路3は、ECU(エンジンコントロールユニットの略)4から与えられる噴射信号によってピエゾ素子1の充放電を行うように設けられている。
【0019】
つまり、ECU4から与えられる噴射開始信号(噴射信号のON)によって充放電回路3がピエゾインジェクタ2内に搭載されたピエゾ素子1を充電すると、ピエゾ素子1が伸長してピエゾインジェクタ2が開いてコモンレール5に蓄えられた高圧燃料を各気筒の燃焼室内に噴射する。噴射後、ECU4から与えられる噴射停止信号(噴射信号のOFF )によって充放電回路3がピエゾインジェクタ2内に搭載されたピエゾ素子1を放電すると、ピエゾ素子1が収縮してピエゾインジェクタ2が閉じて燃料噴射が停止する。
【0020】
コモンレール5には、燃料タンク6の燃料が高圧サプライポンプ7により圧送されており、コモンレール5の内部に高圧燃料が蓄えられる。また、コモンレール5からピエゾインジェクタ2に供給される燃料は、燃焼室への噴射の他に、ピエゾインジェクタ2の制御油圧としても用いられるものであり、ピエゾインジェクタ2から低圧のドレーンライン8を経て燃料タンク6に還流するようになっている。
コモンレール5には、燃料圧力を検出するための圧力センサ9が取り付けられている。ECU4は、圧力センサ9の出力に基づいて調整弁10の開度を制御してコモンレール5への燃料の圧送量を調整し、コモンレール5の内圧を適正な圧力に保っている。
【0021】
ピエゾインジェクタ2の構造を図10を参照して説明する。
ピエゾインジェクタ2は、棒状体を呈するもので、図中下側がエンジンの燃焼室壁を貫通し、先端部が燃焼室内に突出するものである。ピエゾインジェクタ2は、下側から上に向かって順に、ノズル部11、背圧制御部12、ピエゾ駆動部13となっている。
【0022】
ノズル部11は、ニードル14の大径部15がノズルホルダー16内に摺動自在に支持されるものであり、ニードル14の先端円錐部17がノズルホルダー16の先端部に形成された環状シート18に着座または離座する。ニードル14の先端側の外周空間19には、上述したコモンレール5から高圧通路20を介して高圧燃料が導入され、ニードル14の離座時に噴孔21から燃料が噴射される。ニードル14の先端側の外周空間19に供給される高圧燃料は、大径部15の段差面15aに作用して、ニードル14を上向き(離座方向)にリフトするように作用している。
【0023】
大径部15の上側の背圧室22には、高圧通路20からインオリフィス23を介して燃料が供給されており、背圧室22に供給される高圧燃料は大径部15の上面15bに作用して、スプリング24とともにニードル14を下向き(着座方向)に押しつけるように作用している。
背圧室22の背圧は、背圧制御部12で切り替えられるものであり、その背圧制御部12はピエゾ駆動部13によって駆動される。
【0024】
背圧室22は、アウトオリフィス25を介して、背圧制御部12の弁室26に連通している。
この弁室26は、天井面26aが上向きの円錐形状に形成されており、天井面26aの最上部で低圧室27とつながっている。この低圧室27は、低圧通路28を介して上述したドレーンライン8に通じている。
【0025】
また、弁室26の底面26bには、高圧通路20より分岐する高圧制御通路29が開口している。
さらに、弁室26内には、下面が水平にカットされたボール弁30が配置されている。このボール弁30は、上下動可能な弁体であり、下降時にはカット面が弁室26の底面26bに着座して弁室26と高圧制御通路29の連通を閉じ、上昇時には上の球面で弁室26の天井面26aに着座して弁室26と低圧室27の連通を閉じる。
【0026】
このように、ボール弁30が下降して弁室26と高圧制御通路29の連通が閉じられると、背圧室22が弁室26、低圧室27、低圧通路28を介してドレーンライン8に連通し、結果的に背圧室22の圧力が下がり、ニードル14が離座する。
逆に、ボール弁30が上昇して弁室26と低圧室27の連通が閉じられると、背圧室22と低圧室27の連通が遮断されて、背圧室22が高圧通路20のみと連通し、ニードル14の背圧が高まり、ニードル14が着座する。
【0027】
ピエゾ駆動部13は、ピエゾ素子1の伸長によってボール弁30を押し下げるものであり、低圧室27の上方に形成された変位拡大室31の上側に大径ピストン32、変位拡大室31の下側に小径ピストン33を備え、大径ピストン32の上側に多数積層されたピエゾ素子1が配置されている。
大径ピストン32は、その下方に配置したスプリング34によってピエゾ素子1に押しつけられており、積層されたピエゾ素子1の伸縮量と同じだけ上下方向に変位する。
【0028】
変位拡大室31には、燃料が充填されており、ピエゾ素子1の伸長によって上側の大径ピストン32が下降し、変位拡大室31の燃料が加圧されると、その加圧力によって下側の小径ピストン33が下方へ押し下げられる。この時、小径ピストン33は大径ピストン32よりも小径となっているため、ピエゾ素子1の伸長量が拡大されて小径ピストン33に伝えられる。
【0029】
噴射開始時は、先ず、ピエゾ素子1が充電されてピエゾ素子1が伸長する。すると、大径ピストン32および小径ピストン33が下降してボール弁30が押し下げられ、背圧室22の背圧が低下する。これにより、ニードル14が離座して燃料の噴射が開始される。
噴射停止時は、先ず、ピエゾ素子1が放電されてピエゾ素子1が収縮する。すると、大径ピストン32および小径ピストン33が上昇してボール弁30の押し下げを解除する。ボール弁30には、高圧制御通路29から高圧燃料が作用しているため、ボール弁30が上昇して、弁室26と低圧室27の連通を遮断する。すると、背圧室22の背圧が上昇し、ニードル14が着座して燃料の噴射が停止する。
【0030】
各気筒毎のピエゾ素子1を充電および放電させるための充放電回路3を図1を参照して説明する。
充放電回路3は、直流電源40と、ピエゾ素子1を充電させるための第1、第2充電スイッチ41a、41bと、ピエゾ素子1を放電させるための第1、第2放電スイッチ42a、42bと、充放電されるピエゾ素子1を選択するための選択スイッチ43と、第1、第2フライバックトランス44、45と、複数のダイオード46とから構成されている。なお、この実施例の第1、第2フライバックトランス44、45は、同一のものが用いられている。
【0031】
直流電源40は、車載バッテリ47の電圧(例えば12V、24V)を数十〜数百Vの直流電圧に昇圧させるDC/DCコンバータ48、このDC/DCコンバータ48に並列接続されたバッファコンデンサ49を備える。このバッファコンデンサ49は、比較的静電容量の大きなもので、ピエゾ素子1の充電作動時にも一定の電圧を保つようになっている。
【0032】
第1、第2充電スイッチ41a、41b、第1、第2放電スイッチ42a、42bおよび選択スイッチ43は、充放電コントローラ50によってON-OFF制御されるものであり、MOSFET等の半導体スイッチング素子でも良いし、機械的なリレースイッチであっても良い。
【0033】
第1フライバックトランス44は、1次コイル44aおよび2次コイル44bを備えるものであり、1次コイル44aは第1、第2充電スイッチ41a、41bのONによって直流電源40と電気的に接続され、2次コイル44bは第1、第2放電スイッチ42a、42bのONによってピエゾ素子1と電気的に接続される。
【0034】
第2フライバックトランス45は、上述した第1フライバックトランス44と同様、1次コイル45aおよび2次コイル45bを備えるものであり、1次コイル45aは第1、第2充電スイッチ41a、41bのONによって直流電源40と電気的に接続され、2次コイル45bは第1、第2放電スイッチ42a、42bのONによってピエゾ素子1と電気的に接続される。
【0035】
第1、第2充電スイッチ41a、41b、第1、第2放電スイッチ42a、42bおよび選択スイッチ43は、充放電コントローラ50によってON-OFF制御されるものであり、充放電コントローラ50にはECU4から「噴射信号」、「切替信号」、「気筒信号」が入力される。
噴射信号は、ピエゾインジェクタ2の噴射開始と噴射終了とを切り替える信号(噴射開始信号および充電終了信号に相当する)であり、噴射開始のHi信号が充放電コントローラ50に与えられると、充放電コントローラ50によってピエゾ素子1の充電が開始されるとともに、噴射信号のLo信号が充放電コントローラ50に与えられると、充放電コントローラ50によってピエゾ素子1の放電が開始される。
【0036】
切替信号は、低エネルギー充放電時(以下、短インターバル充放電時)と、高エネルギー充放電時とを切り替える信号であり、切替信号のLo信号が充放電コントローラ50に与えられると、充放電コントローラ50によってピエゾ素子1の短インターバル充放電が行われ、切替信号のHi信号が充放電コントローラ50に与えられると、充放電コントローラ50によってピエゾ素子1の高エネルギー充放電が行われる。
【0037】
(短インターバル充放電の説明)
短インターバル充放電とは、エンジンの中低負荷時に実行されるものであり、コモンレール5の燃料圧力を下げて1サイクル中に複数回(例えば4、5回)の燃料を噴射し、複数の噴射で運転状態に適した所定量の燃料をピエゾインジェクタ2から噴射させるものである。
【0038】
この短インターバル充放電は、一方の2次コイル(2次コイル44b、45bの一方)で放電作動を行っている間に、他方の1次コイル(1次コイル44a、45aの他方)で充電作動を行う技術であり、放電中に充電を開始することで放電開始から充電完了までの噴射インターバルを短くするものである。
【0039】
次に、短インターバル充放電における第1噴射から第2噴射に至る具体的な噴射作動を、図2、図3を参照して説明する。
ECU4から充放電コントローラ50へ与えられる噴射信号がHiに反転すると、充放電コントローラ50は、第1充電スイッチ41aを「所定の1次コイル通電時間」だけONする。なお、この実施例の「所定の1次コイル通電時間」は、噴射信号がHiに反転してから、1次コイル44a(あるいは1次コイル45a)の電流値が所定の開弁電流I1 に達するまでの時間である。
この第1充電スイッチ41aのON中に、図2▲1▼に示すように1次コイル44aに電流が流れて第1フライバックトランス44に電気エネルギーが蓄えられ、第1充電スイッチ41aがOFF した際に、蓄えられた電気エネルギーは図2▲2▼に示すように2次コイル44bからピエゾ素子1に与えられる。この作動によってピエゾ素子1の充電が完了し、ピエゾインジェクタ2から噴射が開始される。
【0040】
続いて、燃料の噴射中に噴射信号がLoに反転すると、充放電コントローラ50は、第1放電スイッチ42aを「所定の2次コイル通電時間」だけONする。なお、この実施例の「所定の2次コイル通電時間」は、噴射信号がLoに反転してから、ピエゾ素子1の充電電圧が閉弁電圧VCに達するまでの時間である。
この第1放電スイッチ42aのON中に、ピエゾ素子1に蓄えられていた電気エネルギーが、図3▲3▼に示すように低下すると同時に、図2、図3▲4▼に示すように2次コイル44bに電流が流れ、第1フライバックトランス44に電気エネルギーが蓄えられる。そして、第1放電スイッチ42aがOFF した際に、蓄えられた電気エネルギーは図2、図3▲5▼に示すように1次コイル44aから直流電源40のバッファコンデンサ49に回生される。
【0041】
上記の第1放電スイッチ42aのON中、連続噴射のため噴射信号がHiに反転すると、充放電コントローラ50は、第2充電スイッチ41bを「所定の1次コイル通電時間」だけONする。
この第2充電スイッチ41bのON中に、図2、図3▲1▼’に示すように1次コイル45aに電流が流れて第2フライバックトランス45に電気エネルギーが蓄えられ、第2充電スイッチ41bがOFF した際に、蓄えられた電気エネルギーは図2、図3▲2▼’に示すように2次コイル45bからピエゾ素子1に与えられる。この作動によってピエゾ素子1が充電され、ピエゾインジェクタ2から噴射が開始される。
【0042】
このような作動によって、噴射終了から噴射開始までの噴射インターバル▲6▼を短縮できる。
その後、第2放電スイッチ42bのON中に、第1充電スイッチ41aのONが行われ、上記を繰り返すことによって、短いインターバルで燃料の噴射が繰り返される。
【0043】
次に、短インターバル充放電を実行するロジック回路を、図4、図5を参照して説明する。
なお、以下では、第1充電スイッチ41aと第1放電スイッチ42aのON-OFFを行うロジック回路を説明するが、第2充電スイッチ41bと第2放電スイッチ42bのロジック回路も同様のものである。
【0044】
まず、第1充電スイッチ41aをON-OFFさせるロジック回路を図4を参照して説明する。
充放電コントローラ50は、噴射信号の信号を反転させるノット回路51と、噴射信号がLo信号に反転した時にノット回路51によってセットされてHi信号を発生する第1フィリップフロップ52と、噴射信号のHi信号によって所定の時間に亘ってHi信号を発生する時間リミット53と、第1フィリップフロップ52と時間リミット53が共にHiの時のみ第1充電スイッチ41aをONさせるアンド回路54とを備える。
また、充放電コントローラ50は、1次コイル44aの電流値が所定の開弁電流I1 に達したらHi信号を発生する充電電流検出手段(図示しない)の出力によって第1フィリップフロップ52をリセットするように設けられ、1次コイル44aの電流値が開弁電流I1 に達したら第1充電スイッチ41aがOFF するように設けられている。
【0045】
上記回路による第1充電スイッチ41aのON-OFF作動を、図5のタイムチャ−トを参照して説明する。
この作動はピエゾ素子1の放電開始時から始まる。実線Aに示すようにECU4から与えられる噴射信号が時間t1 においてHiからLoに反転すると、その出力が実線Bに示すようにノット回路51で反転される。このノット回路51で反転されたHi信号によって実線Cに示すように第1フィリップフロップ52がHi信号を出力する。
燃料噴射のために、ECU4から与えられる噴射信号が実線Aに示すように時間t2 においてLoからHiに反転すると、第1フィリップフロップ52とともに時間リミット53もHi信号を出力するため、アンド回路54がHi信号を出力し、実線Dに示すように第1充電スイッチ41aをONさせる。
実線Eに示すように1次コイル44aの電流値が時間t3 において開弁電流I1 に達すると、実線Cに示すように第1フィリップフロップ52がリセットする。この結果、アンド回路54がLoに反転し、実線Dに示すように第1充電スイッチ41aがOFF する。
【0046】
続いて、第1放電スイッチ42aをON-OFFさせるロジック回路を図4を参照して説明する。
充放電コントローラ50は、上述したノット回路51によってセットされる第2フィリップフロップ55と、この第2フィリップフロップ55あるいは上述したノット回路51の少なくとも一方がHiの時のみにHi信号を出力するオア回路56とを備えるとともに、ピエゾ素子1の負荷電圧が所定の閉弁電圧VCより高い場合にのみHi信号を発生する放電電圧VCの検出回路(図示しない)の出力と上記オア回路56が共にHiの時のみ第1放電スイッチ42aをONさせるアンド回路57を備える。
【0047】
また、充放電コントローラ50は、ピエゾ素子1の負荷電圧が閉弁電圧VCより低下した時に、上述した検出回路(図示しない)の出力を反転させるノット回路58と、このノット回路58がHi信号を発生した時、あるいは上述した充電電流検出手段(図示しない)がHi信号を発生した時に、Hi信号を発生するオア回路59とを備える。このように設けることにより、ピエゾ素子1の負荷電圧が閉弁電圧VCに低下した時に、オア回路59がHi信号を発生して第2フィリップフロップ55をリセットするとともに、上述したアンド回路57がOFF して第1放電スイッチ42aをOFF するように設けられている。
【0048】
上記回路による第1放電スイッチ42aのON-OFF作動を、図5のタイムチャ−トを参照して説明する。
実線Aに示すようにECU4から与えられる噴射信号が時間t1 においてHiからLoに反転すると、その出力が実線Bに示すようにノット回路51で反転されてHiの信号を出力する。これによって、実線Fに示すように第2フィリップフロップ55がHi信号を出力してオア回路56がHi信号を出力する。
この時、実線Gに示すようにピエゾ素子1の負荷電圧は閉弁電圧VCより高い状態であるため、アンド回路57がHiの信号を出力して実線Hに示すように第1放電スイッチ42aをONさせる。
すると、実線Iに示すように2次コイル44bに放電電流が流れて、ピエゾ素子1の負荷電圧が実線Gに示すように低下する。
ピエゾ素子1の負荷電圧が時間t4 において閉弁電圧VC(≒0V)に低下すると、実線Fに示すように第2フィリップフロップ55がリセットされるとともに、アンド回路57がLoに反転し、実線Hに示すように第1放電スイッチ42aがOFF する。
【0049】
(高エネルギー充放電の説明)
高エネルギー充放電とは、エンジンの高負荷時に実行されるものであり、コモンレール5の燃料圧力を高めて1行程中の噴射回数を1回にし、1度の噴射で運転状態に適した所定量の燃料をピエゾインジェクタ2から噴射させるものである。
【0050】
次に、高インターバル充放電における具体的な噴射作動を、図6、図7を参照して説明する。
ECU4から充放電コントローラ50へ与えられる噴射信号がHiに反転すると、充放電コントローラ50は、第1、第2充電スイッチ41a、41bを上述した「所定の1次コイル通電時間」だけONする。すなわち、噴射信号がHiに反転してから、1次コイル44a、45aの電流値が開弁電流I1 に達するまでの時間に亘って、第1、第2充電スイッチ41a、41bをONする。
この第1、第2充電スイッチ41a、41bのON中に、図6、図7▲1▼、▲1▼’に示すように1次コイル44a、45aに電流が流れて第1、第2フライバックトランス44、45の両方に電気エネルギーが蓄えられる。そして、第1、第2充電スイッチ41a、41bがOFF した際に、蓄えられた電気エネルギーは図6、図7▲2▼、▲2▼’に示すように2次コイル44b、45bの両方からピエゾ素子1に与えられる。この作動によって実線Aに示すようにピエゾ素子1を高電圧充電(短インターバル充放電の破線Bより高電圧充電)でき、ピエゾインジェクタ2から噴射が開始される。
【0051】
続いて、燃料の噴射中に噴射信号がLoに反転すると、充放電コントローラ50は、第1、第2放電スイッチ42a、42bを上述した「所定の2次コイル通電時間」だけONする。すなわち、噴射信号がLoに反転してから、ピエゾ素子1の充電電圧が閉弁電圧VCに達するまでの時間に亘って第1、第2放電スイッチ42a、42bをONする。
この第1、第2放電スイッチ42a、42bのON中に、ピエゾ素子1に蓄えられていた電気エネルギーが、図7▲3▼に示すように低下すると同時に、図6、図7▲4▼、▲4▼’に示すように2次コイル44b、45bに電流が流れ、第1、第2フライバックトランス44、45に電気エネルギーが蓄えられる。そして、第1、第2放電スイッチ42a、42bがOFF した際に、蓄えられた電気エネルギーは図6、図7▲5▼、▲5▼’に示すように1次コイル44a、45aから直流電源40のバッファコンデンサ49に回生される。
【0052】
高エネルギー充放電を実行するロジック回路を図8に示す。
図8の基本演算回路60は、図4で示した短インターバル充放電のロジック回路であり、基本演算回路60から出力される「充電SW1」の出力は図4のアンド回路54の出力であり、「放電SW1」の出力は図4のアンド回路57の出力である。
また、基本演算回路60から出力される「充電SW2」および「放電SW2」の出力は、第2充電スイッチ41bおよび第2放電スイッチ42bのロジック回路(図示しない)からの出力信号である。
【0053】
この図8のロジック回路は、「短インターバル充放電」と「高エネルギー充放電」のモードの切替手段であり、複数のオア回路61とアンド回路62によって、ECU4から与えられる「切替信号」がHiの時に高エネルギー充放電を行い、「切替信号」がLoの時に短インターバル充放電が行われるように設けられている。
【0054】
〔実施例の効果〕
短インターバル充放電における本発明の特徴を説明する。
上述したように、バッテリ電圧をDC/DCコンバータ48によって高く昇圧された電圧が、直流電源40のバッファコンデンサ49から第1フライバックトランス44の1次コイル44aに印加される。このため、1次コイル44aの通電時間を短くでき、第1フライバックトランス44による充電開始から充電終了までの時間を短くできる。
同様に、第2フライバックトランス45を用いた充電作動時は、バッテリ電圧をDC/DCコンバータ48によって高く昇圧された電圧が、直流電源40のバッファコンデンサ49から第2フライバックトランス45の1次コイル45aに印加される。このため、1次コイル45aの通電時間を短くでき、第2フライバックトランス45による充電開始から充電終了までの時間を短くできる。
【0055】
一方、第1フライバックトランス44を用いた放電作動時は、ピエゾ素子1に蓄えられた電気エネルギーが第1フライバックトランス44から直流電源40に回収される。この第1フライバックトランス44の放電中に、第2フライバックトランス45により充電作動を開始することにより、第1フライバックトランス44の放電開始から、第2フライバックトランス45の充電終了までの時間を短くできる。
同様に、第2フライバックトランス45を用いた放電作動時は、ピエゾ素子1に蓄えられた電気エネルギーが第2フライバックトランス45から直流電源40に回収される。この第2フライバックトランス45の放電中に、第1フライバックトランス44により充電作動を開始することにより、第2フライバックトランス45の放電開始から、第1フライバックトランス44の充電終了までの時間を短くできる。
【0056】
請求項2の発明にかかるこの第1実施例を採用することにより、充電開始から充電終了までの時間を短くできるとともに、放電開始から充電終了までの時間を短くでき、1サイクル内において複数回噴射が可能になる。つまり、第1、第2フライバックトランス44、45の2つだけを使用して、1サイクル内での複数回噴射が可能になる。
【0057】
放電作動時においてピエゾ素子1に蓄えられた電気エネルギーは、第1、第2フライバックトランス44、45によって効率よく直流電源40に回収される。このため、ピエゾインジェクタ2の充放電装置で消費される電気エネルギーを少なくできる。
また、ピエゾ素子1から直流電源40に効率良く回収された電気エネルギーによって、直流電源40の電圧を高く維持できる。これによっても充電開始から充電終了までの時間を短くできる。
さらに、ピエゾ素子1に蓄えられた電気エネルギーを第1、第2フライバックトランス44、45で効率よく直流電源40に回収するため、放電を行う第1、第2フライバックトランス44、45の発熱が抑えられる。
【0058】
フライバックトランスは、第1、第2フライバックトランス44、45の2つに分割して設けられているため、それぞれ半分の容量で充放電に必要な電気エネルギーの蓄積を賄うことができる。このため、第1、第2フライバックトランス44、45を小型化でき、車両搭載性が向上する。
【0059】
〔第2実施例〕
上記の第1実施例では、短インターバル充放電と高エネルギー充放電とを切り替える例を示した。しかし、以下の実施例では、高エネルギー充電は実施しないピエゾインジェクタ2の充放電装置を示す。
【0060】
上記の第1実施例では、短インターバル充放電時に、第1、第2フライバックトランス44、45のそれぞれで交互に充放電を行う例を示した。しかし、この第2実施例の第1フライバックトランス44は充電作動専用であり、第2フライバックトランス45は放電作動専用である。
このため、図11に示されるように、第1実施例で示した第2充電スイッチ41bと第1放電スイッチ42aが廃止されている。
つまり、第2フライバックトランス45の放電作動中に、第1フライバックトランス44で充電を開始するように設けられている。
請求項1の発明にかかるこの第2実施例を採用することにより、第1実施例と同等の効果を得ることができる。
【0061】
〔第3実施例〕
この第3実施例は、図12に示すように、各気筒毎のピエゾ素子1を第1グループαと第2グループβに分けた。
また、第1フライバックトランス44のそれぞれの2次コイルを、充電専用2次コイル44cと放電専用2次コイル44dに分けて設けるとともに、第2フライバックトランス45のそれぞれの2次コイルを、充電専用2次コイル45cと放電専用2次コイル45dに分けて設けた。
【0062】
そして、第1グループαのピエゾ素子1は、第1フライバックトランス44の充電専用2次コイル44cによって充電されるとともに、第2フライバックトランス45の放電専用2次コイル45dによって放電されるように設けた。
また、第2グループβのピエゾ素子1は、第2フライバックトランス45の充電専用2次コイル45cによって充電されるとともに、第1フライバックトランス44の放電専用2次コイル44dによって放電されるように設けた。
【0063】
この第3実施例のように設けることにより、第1フライバックトランス44の充放電回路、または第2フライバックトランス45の充放電回路の一方に、万が一断線等の不具合が発生した場合であっても、第1グループαまたは第2グループβのピエゾ素子1の充放電が可能になる。このため、充放電が可能な第1グループαまたは第2グループβのピエゾ素子1の充放電の作動によって緊急非難走行が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】充放電装置の電気回路図である(第1実施例)。
【図2】短インターバル充放電説明用の概略回路図である(第1実施例)。
【図3】短インターバル充放電説明用のタイムチャートである(第1実施例)。
【図4】短インターバル充放電のロジック回路図である(第1実施例)。
【図5】短インターバル充放電のロジック回路の作動説明のためのタイムチャートである(第1実施例)。
【図6】高エネルギ−充放電説明用の概略回路図である(第1実施例)。
【図7】高エネルギ−充放電説明用のタイムチャートである(第1実施例)。
【図8】モード切替用のロジック回路図である(第1実施例)。
【図9】燃料噴射システムの概略図である(第1実施例)。
【図10】ピエゾインジェクタの断面図である(第1実施例)。
【図11】充放電装置の概略回路図である(第2実施例)。
【図12】充放電装置の概略回路図である(第3実施例)。
【符号の説明】
1 ピエゾ素子
2 ピエゾインジェクタ
40 直流電源
41a 第1充電スイッチ
41b 第2充電スイッチ
42a 第1放電スイッチ
42b 第2放電スイッチ
44 第1フライバックトランス
44a 1次コイル
44b 2次コイル
44c 充電専用2次コイル
44d 放電専用2次コイル
45 第2フライバックトランス
45a 1次コイル
45b 2次コイル
45c 充電専用2次コイル
45d 放電専用2次コイル
47 バッテリ
48 DC/DCコンバータ
49 バッファコンデンサ
α 第1グループ
β 第2グループ

Claims (6)

  1. (a)直流電源の電流をフライバックトランスの1次コイルに与えるための充電スイッチを具備し、
    噴射開始信号が与えられてから前記充電スイッチを所定の1次コイル通電時間だけオンさせ、
    前記充電スイッチのオフ後、前記フライバックトランスに蓄えられた電気エネルギーが、前記フライバックトランスの2次コイルからピエゾインジェクタのピエゾ素子に与えられて、このピエゾ素子の充電作動が1回の1次コイル通電作動で完了する充電作動を行うとともに、
    (b)前記ピエゾ素子に蓄えられた電気エネルギーを前記フライバックトランスの2次コイルに与えるための放電スイッチを具備し、
    噴射停止信号が与えられてから前記放電スイッチを所定の2次コイル通電時間だけオンさせて、前記ピエゾ素子に蓄えられた電気エネルギーを前記2次コイルに与えて前記ピエゾ素子の放電作動を1回の2次コイル通電作動で完了し、
    前記放電スイッチのオフ後、前記フライバックトランスに蓄えられた電気エネルギーを前記フライバックトランスの1次コイルから直流電源に回生するピエゾインジェクタの充放電装置であって、
    (c)前記直流電源は、車両に搭載されるバッテリの電圧をバッテリ電圧よりも高い電圧に昇圧する直流の高圧電源であり、
    前記フライバックトランスは、充電作動を行う第1フライバックトランスと、放電作動を行う第2フライバックトランスとに独立して設けられ、
    前記第2フライバックトランスの放電作動中に、前記第1フライバックトランスによって充電作動を開始することを特徴とするピエゾインジェクタの充放電装置。
  2. (d)直流電源の電流をフライバックトランスの1次コイルに与えるための充電スイッチを具備し、
    噴射開始信号が与えられてから前記充電スイッチを所定の1次コイル通電時間だけオンさせ、
    前記充電スイッチのオフ後、前記フライバックトランスに蓄えられた電気エネルギーが、前記フライバックトランスの2次コイルからピエゾインジェクタのピエゾ素子に与えられて、このピエゾ素子の充電作動が1回の1次コイル通電作動で完了する充電作動を行うとともに、
    (e)前記ピエゾ素子に蓄えられた電気エネルギーを前記フライバックトランスの2次コイルに与えるための放電スイッチを具備し、
    噴射停止信号が与えられてから前記放電スイッチを所定の2次コイル通電時間だけオンさせて、前記ピエゾ素子に蓄えられた電気エネルギーを前記2次コイルに与えて前記ピエゾ素子の放電作動を1回の2次コイル通電作動で完了し、
    前記放電スイッチのオフ後、前記フライバックトランスに蓄えられた電気エネルギーを前記フライバックトランスの1次コイルから直流電源に回生するピエゾインジェクタの充放電装置であって、
    (f)前記直流電源は、車両に搭載されるバッテリの電圧をバッテリ電圧よりも高い電圧に昇圧する直流の高圧電源であり、
    前記フライバックトランスは、第1フライバックトランスと第2フライバックトランスとに独立して設けられ、
    前記第2フライバックトランスの放電作動中に、前記第1フライバックトランスが充電作動を開始し、
    前記第1フライバックトランスの放電作動中に、前記第2フライバックトランスが充電作動を開始することを特徴とするピエゾインジェクタの充放電装置。
  3. 請求項2のピエゾインジェクタの充放電装置において、
    前記ピエゾインジェクタは複数用いられ、各ピエゾインジェクタに搭載されるそれぞれのピエゾ素子は、第1グループと第2グループに分けて設けられ、
    前記第1、第2フライバックトランスのそれぞれの2次コイルは、充電専用2次コイルと放電専用2次コイルを備え、
    前記第1グループのピエゾ素子は、前記第1フライバックトランスの充電専用2次コイルによって充電されるとともに、前記第2フライバックトランスの放電専用2次コイルによって放電され、
    前記第2グループのピエゾ素子は、前記第2フライバックトランスの充電専用2次コイルによって充電されるとともに、前記第1フライバックトランスの放電専用2次コイルによって放電されることを特徴とするピエゾインジェクタの充放電装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかのピエゾインジェクタの充放電装置において、
    前記所定の1次コイル通電時間は、前記充電スイッチがオンしてから、前記1次コイルの通電電流が所定の開弁電流に達するまでの時間であることを特徴とすることを特徴とするピエゾインジェクタの充放電装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかのピエゾインジェクタの充放電装置において、
    前記所定の2次コイル通電時間は、前記放電スイッチがオンしてから、前記ピエゾ素子の負荷電圧が、零に近い所定の閉弁電圧に低下するまでの時間であることを特徴とするピエゾインジェクタの充放電装置。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれかのピエゾインジェクタの充放電装置において、
    前記所定の2次コイル通電時間は、前記放電スイッチがオンしてから、前記2次コイルを流れる放電電流が所定の閉弁電流に達するまでの時間であることを特徴とするピエゾインジェクタの充放電装置。
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