JP2003148221A - ピエゾインジェクタの充放電装置 - Google Patents

ピエゾインジェクタの充放電装置

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JP2003148221A
JP2003148221A JP2001342446A JP2001342446A JP2003148221A JP 2003148221 A JP2003148221 A JP 2003148221A JP 2001342446 A JP2001342446 A JP 2001342446A JP 2001342446 A JP2001342446 A JP 2001342446A JP 2003148221 A JP2003148221 A JP 2003148221A
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piezo
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secondary coil
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バッテリ電圧で充電専用フライバックトラン
スを通電していたため、充電時間がかかる。また、1サ
イクル内で複数回噴射を行う場合、充電完了時期をずら
した複数のフライバックトランスが必要になる。放電は
放電コイルを用いた自然放電であったため、エネルギー
損失が大きく、発熱も大きかった。 【解決手段】 昇圧した高電圧で第1、第2フライバッ
クトランス44、45を駆動するため、充電時間が短
い。また、第1、第2フライバックトランス44、45
の一方の放電中に、第1、第2フライバックトランス4
4、45の他方が充電作動を開始するめ、放電開始から
充電終了までのインターバルを短くできる。この短期充
電と短インターバル充電によって1サイクル内において
複数回噴射が可能になる。また、電気エネルギーは、第
1、第2フライバックトランス44、45によって効率
よく直流電源40に回収され、発熱も抑えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピエゾインジェク
タの充放電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術として、特開平6−2648
10号公報、特開平8−177678号公報に開示され
た技術が知られている。これらの技術は、バッテリ電圧
によってピエゾ素子の充電を行うために複数の充電専用
フライバックトランスを用いたものであり、充電時には
充電専用フライバックトランスを用いてピエゾ素子の充
電を行い、放電時には放電コイルを用いてピエゾ素子の
放電を行う。そして、特開平6−264810号公報に
は、1つのピエゾインジェクタが1サイクル内において
複数回噴射を行う場合に、複数の充電専用フライバック
トランスが順に充電作動を行って、ピエゾ素子を連続し
て充電させる例が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記に開示された技術
では、バッテリ電圧によって充電専用フライバックトラ
ンスを駆動しているため、充電開始から充電完了までに
時間がかかり、連続噴射するまでのインターバルが長く
なってしまう。特に、従来の技術では、ピエゾ素子に蓄
えられた電気エネルギーが充電側の電源に回収されない
ため、充電開始から充電完了までの時間が長くなってし
まう。このため、1サイクル内において複数回噴射を行
う場合は、充電完了時期をずらした多数(少なくとも2
つ以上)の充電専用フライバックトランスが必要にな
り、重量増加、コストアップとなってしまう。
【0004】また、従来の技術の放電作動は、放電コイ
ルによる自然放電であったため、ピエゾ素子に蓄えられ
ていた電気エネルギーが消費されてしまい、エネルギー
損失が大きかった。さらに、従来の放電コイルに蓄えら
れた電気エネルギーは電源に回収されずに自然放電され
るものであったため電気エネルギーの放出効率が悪く、
発熱してしまう。このため、放電コイルの周辺部品(例
えば、スイッチング素子に用いられるパワーMOS・F
ET等の半導体素子)を熱で劣化させてしまったり、放
熱対策を行う必要があった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記の事情に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、充電に用いるフライバックト
ランスと放電に用いるフライバックトランスの2つだけ
を使用して、ピエゾ素子に蓄えられた電気エネルギーを
効率良く電源側に回収するとともに、放電作動中に充電
作動を行って1サイクル内において複数回噴射を可能に
したピエゾインジェクタの充放電装置の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】〔請求項1の手段〕充電
作動時は、バッテリ電圧よりも高い電圧が直流電源から
第1フライバックトランスの1次コイルに印加される。
このため、充電開始から充電終了までの時間を短くでき
る。放電作動時は、ピエゾ素子に蓄えられた電気エネル
ギーは、第2フライバックトランスから直流電源に回収
される。この第2フライバックトランスの放電中に、第
1フライバックトランスにより充電作動を開始すること
により、次回の充電完了時間を短くできる。つまり、放
電開始から充電終了までの時間を短くできる。上記のよ
うに、請求項1の手段を採用することにより、充電開始
から充電終了までの時間を短くできるとともに、放電開
始から充電終了までの時間を短くでき、1サイクル内に
おいて複数回噴射が可能になる。つまり、第1、第2フ
ライバックトランスの2つだけを使用して、1サイクル
内での複数回噴射が可能になる。
【0007】一方、放電作動時において、ピエゾ素子に
蓄えられた電気エネルギーは、第2フライバックトラン
スによって効率よく直流電源に回収される。このため、
ピエゾインジェクタの充放電装置で消費される電気エネ
ルギーを少なくできる。また、ピエゾ素子から直流電源
に効率よく回収された電気エネルギーによって、直流電
源の電圧を高く維持でき、これによっても充電開始から
充電終了までの時間を短くできる。さらに、ピエゾ素子
に蓄えられた電気エネルギーを第2フライバックトラン
スで効率よく直流電源に回収するため、放電を行う第2
フライバックトランスの発熱が抑えられる。
【0008】〔請求項2の手段〕第1フライバックトラ
ンスを用いた充電作動時は、バッテリ電圧よりも高い電
圧が直流電源から、第1フライバックトランスの1次コ
イルに印加される。このため、第1フライバックトラン
スによる充電開始から充電終了までの時間を短くでき
る。また、第2フライバックトランスを用いた充電作動
時は、バッテリ電圧よりも高い電圧が直流電源から、第
2フライバックトランスの1次コイルに印加される。こ
のため、第2フライバックトランスによる充電開始から
充電終了までの時間を短くできる。
【0009】第1フライバックトランスを用いた放電作
動時は、ピエゾ素子に蓄えられた電気エネルギーが第1
フライバックトランスから直流電源に回収される。この
第1フライバックトランスの放電中に、第2フライバッ
クトランスにより充電作動を開始することにより、第1
フライバックトランスの放電開始から、第2フライバッ
クトランスの充電終了までの時間を短くできる。また、
第2フライバックトランスを用いた放電作動時は、ピエ
ゾ素子に蓄えられた電気エネルギーが第2フライバック
トランスから直流電源に回収される。この第2フライバ
ックトランスの放電中に、第1フライバックトランスに
より充電作動を開始することにより、第2フライバック
トランスの放電開始から、第1フライバックトランスの
充電終了までの時間を短くできる。
【0010】上記のように、請求項2の手段を採用する
ことにより、充電開始から充電終了までの時間を短くで
きるとともに、放電開始から充電終了までの時間を短く
でき、1サイクル内において複数回噴射が可能になる。
つまり、第1、第2フライバックトランスの2つだけを
使用して、1サイクル内での複数回噴射が可能になる。
【0011】一方、放電作動時において、ピエゾ素子に
蓄えられた電気エネルギーは、第1、第2フライバック
トランスによって効率よく直流電源に回収される。この
ため、ピエゾインジェクタの充放電装置で消費される電
気エネルギーを少なくできる。また、ピエゾ素子から直
流電源に効率良く回収された電気エネルギーによって、
直流電源の電圧を高く維持でき、これによっても充電開
始から充電終了までの時間を短くできる。さらに、ピエ
ゾ素子に蓄えられた電気エネルギーを第1、第2フライ
バックトランスで効率よく直流電源に回収するため、放
電を行う第1、第2フライバックトランスの発熱が抑え
られる。
【0012】〔請求項3の手段〕請求項3の手段を採用
することにより、第1フライバックトランスを用いた充
放電回路、または第2フライバックトランスを用いた充
放電回路の一方に、万が一断線等の不具合が発生したと
しても、第1グループまたは第2グループのピエゾ素子
の充放電が可能になる。このため、充放電が可能な第1
グループまたは第2グループのピエゾ素子の充放電の作
動によって緊急非難走行が可能になる。
【0013】〔請求項4の手段〕請求項4の手段を採用
し、所定の1次コイル通電時間を、充電スイッチがONし
てから1次コイルを流れる電流が、開弁電流(ピエゾ素
子の充電に適した電流値)に達するまでの時間としても
良い。
【0014】〔請求項5の手段〕請求項5の手段を採用
し、所定の2次コイル通電時間を、放電スイッチがONし
てからピエゾ素子の負荷電圧が、零に近い所定の閉弁電
圧に低下するまでの時間としても良い。
【0015】〔請求項6の手段〕請求項6の手段を採用
し、所定の2次コイル通電時間を、放電スイッチがONし
てから2次コイルを流れる放電電流が所定の閉弁電流に
達するまでの時間としても良い。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、3つの実
施例を用いて説明する。 〔第1実施例〕図1〜図10を参照して第1実施例(ピ
エゾインジェクタに搭載されたピエゾ素子の充放電装
置)を説明する。
【0017】ピエゾ素子1は、図9、図10に示すよう
に、各気筒に取り付けられるピエゾインジェクタ2に取
り付けられて燃料の噴射と停止を切り替えるアクチュエ
ータとして作動するものであり、複数の板状ピエゾが電
極を介して多数積層された構造を呈する。このピエゾ素
子1は、充電に応動して伸長し、放電に応動して収縮す
るものである。
【0018】ピエゾ素子1が搭載されるピエゾインジェ
クタ2は、例えばコモンレール式のエンジン燃料噴射シ
ステムに適用される。この燃料噴射システムの一例を図
9を参照して説明する。ピエゾインジェクタ2は、エン
ジンの各気筒に対応して取り付けられている(図9では
ピエゾインジェクタ2を1つのみ図示)。各ピエゾイン
ジェクタ2のピエゾ素子1の充放電を制御する充放電回
路3は、ECU(エンジンコントロールユニットの略)
4から与えられる噴射信号によってピエゾ素子1の充放
電を行うように設けられている。
【0019】つまり、ECU4から与えられる噴射開始
信号(噴射信号のON)によって充放電回路3がピエゾイ
ンジェクタ2内に搭載されたピエゾ素子1を充電する
と、ピエゾ素子1が伸長してピエゾインジェクタ2が開
いてコモンレール5に蓄えられた高圧燃料を各気筒の燃
焼室内に噴射する。噴射後、ECU4から与えられる噴
射停止信号(噴射信号のOFF )によって充放電回路3が
ピエゾインジェクタ2内に搭載されたピエゾ素子1を放
電すると、ピエゾ素子1が収縮してピエゾインジェクタ
2が閉じて燃料噴射が停止する。
【0020】コモンレール5には、燃料タンク6の燃料
が高圧サプライポンプ7により圧送されており、コモン
レール5の内部に高圧燃料が蓄えられる。また、コモン
レール5からピエゾインジェクタ2に供給される燃料
は、燃焼室への噴射の他に、ピエゾインジェクタ2の制
御油圧としても用いられるものであり、ピエゾインジェ
クタ2から低圧のドレーンライン8を経て燃料タンク6
に還流するようになっている。コモンレール5には、燃
料圧力を検出するための圧力センサ9が取り付けられて
いる。ECU4は、圧力センサ9の出力に基づいて調整
弁10の開度を制御してコモンレール5への燃料の圧送
量を調整し、コモンレール5の内圧を適正な圧力に保っ
ている。
【0021】ピエゾインジェクタ2の構造を図10を参
照して説明する。ピエゾインジェクタ2は、棒状体を呈
するもので、図中下側がエンジンの燃焼室壁を貫通し、
先端部が燃焼室内に突出するものである。ピエゾインジ
ェクタ2は、下側から上に向かって順に、ノズル部1
1、背圧制御部12、ピエゾ駆動部13となっている。
【0022】ノズル部11は、ニードル14の大径部1
5がノズルホルダー16内に摺動自在に支持されるもの
であり、ニードル14の先端円錐部17がノズルホルダ
ー16の先端部に形成された環状シート18に着座また
は離座する。ニードル14の先端側の外周空間19に
は、上述したコモンレール5から高圧通路20を介して
高圧燃料が導入され、ニードル14の離座時に噴孔21
から燃料が噴射される。ニードル14の先端側の外周空
間19に供給される高圧燃料は、大径部15の段差面1
5aに作用して、ニードル14を上向き(離座方向)に
リフトするように作用している。
【0023】大径部15の上側の背圧室22には、高圧
通路20からインオリフィス23を介して燃料が供給さ
れており、背圧室22に供給される高圧燃料は大径部1
5の上面15bに作用して、スプリング24とともにニ
ードル14を下向き(着座方向)に押しつけるように作
用している。背圧室22の背圧は、背圧制御部12で切
り替えられるものであり、その背圧制御部12はピエゾ
駆動部13によって駆動される。
【0024】背圧室22は、アウトオリフィス25を介
して、背圧制御部12の弁室26に連通している。この
弁室26は、天井面26aが上向きの円錐形状に形成さ
れており、天井面26aの最上部で低圧室27とつなが
っている。この低圧室27は、低圧通路28を介して上
述したドレーンライン8に通じている。
【0025】また、弁室26の底面26bには、高圧通
路20より分岐する高圧制御通路29が開口している。
さらに、弁室26内には、下面が水平にカットされたボ
ール弁30が配置されている。このボール弁30は、上
下動可能な弁体であり、下降時にはカット面が弁室26
の底面26bに着座して弁室26と高圧制御通路29の
連通を閉じ、上昇時には上の球面で弁室26の天井面2
6aに着座して弁室26と低圧室27の連通を閉じる。
【0026】このように、ボール弁30が下降して弁室
26と高圧制御通路29の連通が閉じられると、背圧室
22が弁室26、低圧室27、低圧通路28を介してド
レーンライン8に連通し、結果的に背圧室22の圧力が
下がり、ニードル14が離座する。逆に、ボール弁30
が上昇して弁室26と低圧室27の連通が閉じられる
と、背圧室22と低圧室27の連通が遮断されて、背圧
室22が高圧通路20のみと連通し、ニードル14の背
圧が高まり、ニードル14が着座する。
【0027】ピエゾ駆動部13は、ピエゾ素子1の伸長
によってボール弁30を押し下げるものであり、低圧室
27の上方に形成された変位拡大室31の上側に大径ピ
ストン32、変位拡大室31の下側に小径ピストン33
を備え、大径ピストン32の上側に多数積層されたピエ
ゾ素子1が配置されている。大径ピストン32は、その
下方に配置したスプリング34によってピエゾ素子1に
押しつけられており、積層されたピエゾ素子1の伸縮量
と同じだけ上下方向に変位する。
【0028】変位拡大室31には、燃料が充填されてお
り、ピエゾ素子1の伸長によって上側の大径ピストン3
2が下降し、変位拡大室31の燃料が加圧されると、そ
の加圧力によって下側の小径ピストン33が下方へ押し
下げられる。この時、小径ピストン33は大径ピストン
32よりも小径となっているため、ピエゾ素子1の伸長
量が拡大されて小径ピストン33に伝えられる。
【0029】噴射開始時は、先ず、ピエゾ素子1が充電
されてピエゾ素子1が伸長する。すると、大径ピストン
32および小径ピストン33が下降してボール弁30が
押し下げられ、背圧室22の背圧が低下する。これによ
り、ニードル14が離座して燃料の噴射が開始される。
噴射停止時は、先ず、ピエゾ素子1が放電されてピエゾ
素子1が収縮する。すると、大径ピストン32および小
径ピストン33が上昇してボール弁30の押し下げを解
除する。ボール弁30には、高圧制御通路29から高圧
燃料が作用しているため、ボール弁30が上昇して、弁
室26と低圧室27の連通を遮断する。すると、背圧室
22の背圧が上昇し、ニードル14が着座して燃料の噴
射が停止する。
【0030】各気筒毎のピエゾ素子1を充電および放電
させるための充放電回路3を図1を参照して説明する。
充放電回路3は、直流電源40と、ピエゾ素子1を充電
させるための第1、第2充電スイッチ41a、41b
と、ピエゾ素子1を放電させるための第1、第2放電ス
イッチ42a、42bと、充放電されるピエゾ素子1を
選択するための選択スイッチ43と、第1、第2フライ
バックトランス44、45と、複数のダイオード46と
から構成されている。なお、この実施例の第1、第2フ
ライバックトランス44、45は、同一のものが用いら
れている。
【0031】直流電源40は、車載バッテリ47の電圧
(例えば12V、24V)を数十〜数百Vの直流電圧に
昇圧させるDC/DCコンバータ48、このDC/DC
コンバータ48に並列接続されたバッファコンデンサ4
9を備える。このバッファコンデンサ49は、比較的静
電容量の大きなもので、ピエゾ素子1の充電作動時にも
一定の電圧を保つようになっている。
【0032】第1、第2充電スイッチ41a、41b、
第1、第2放電スイッチ42a、42bおよび選択スイ
ッチ43は、充放電コントローラ50によってON-OFF制
御されるものであり、MOSFET等の半導体スイッチ
ング素子でも良いし、機械的なリレースイッチであって
も良い。
【0033】第1フライバックトランス44は、1次コ
イル44aおよび2次コイル44bを備えるものであ
り、1次コイル44aは第1、第2充電スイッチ41
a、41bのONによって直流電源40と電気的に接続さ
れ、2次コイル44bは第1、第2放電スイッチ42
a、42bのONによってピエゾ素子1と電気的に接続さ
れる。
【0034】第2フライバックトランス45は、上述し
た第1フライバックトランス44と同様、1次コイル4
5aおよび2次コイル45bを備えるものであり、1次
コイル45aは第1、第2充電スイッチ41a、41b
のONによって直流電源40と電気的に接続され、2次コ
イル45bは第1、第2放電スイッチ42a、42bの
ONによってピエゾ素子1と電気的に接続される。
【0035】第1、第2充電スイッチ41a、41b、
第1、第2放電スイッチ42a、42bおよび選択スイ
ッチ43は、充放電コントローラ50によってON-OFF制
御されるものであり、充放電コントローラ50にはEC
U4から「噴射信号」、「切替信号」、「気筒信号」が
入力される。噴射信号は、ピエゾインジェクタ2の噴射
開始と噴射終了とを切り替える信号(噴射開始信号およ
び充電終了信号に相当する)であり、噴射開始のHi信号
が充放電コントローラ50に与えられると、充放電コン
トローラ50によってピエゾ素子1の充電が開始される
とともに、噴射信号のLo信号が充放電コントローラ50
に与えられると、充放電コントローラ50によってピエ
ゾ素子1の放電が開始される。
【0036】切替信号は、低エネルギー充放電時(以
下、短インターバル充放電時)と、高エネルギー充放電
時とを切り替える信号であり、切替信号のLo信号が充放
電コントローラ50に与えられると、充放電コントロー
ラ50によってピエゾ素子1の短インターバル充放電が
行われ、切替信号のHi信号が充放電コントローラ50に
与えられると、充放電コントローラ50によってピエゾ
素子1の高エネルギー充放電が行われる。
【0037】(短インターバル充放電の説明)短インタ
ーバル充放電とは、エンジンの中低負荷時に実行される
ものであり、コモンレール5の燃料圧力を下げて1サイ
クル中に複数回(例えば4、5回)の燃料を噴射し、複
数の噴射で運転状態に適した所定量の燃料をピエゾイン
ジェクタ2から噴射させるものである。
【0038】この短インターバル充放電は、一方の2次
コイル(2次コイル44b、45bの一方)で放電作動
を行っている間に、他方の1次コイル(1次コイル44
a、45aの他方)で充電作動を行う技術であり、放電
中に充電を開始することで放電開始から充電完了までの
噴射インターバルを短くするものである。
【0039】次に、短インターバル充放電における第1
噴射から第2噴射に至る具体的な噴射作動を、図2、図
3を参照して説明する。ECU4から充放電コントロー
ラ50へ与えられる噴射信号がHiに反転すると、充放電
コントローラ50は、第1充電スイッチ41aを「所定
の1次コイル通電時間」だけONする。なお、この実施例
の「所定の1次コイル通電時間」は、噴射信号がHiに反
転してから、1次コイル44a(あるいは1次コイル4
5a)の電流値が所定の開弁電流I1 に達するまでの時
間である。この第1充電スイッチ41aのON中に、図2
に示すように1次コイル44aに電流が流れて第1フ
ライバックトランス44に電気エネルギーが蓄えられ、
第1充電スイッチ41aがOFF した際に、蓄えられた電
気エネルギーは図2に示すように2次コイル44bか
らピエゾ素子1に与えられる。この作動によってピエゾ
素子1の充電が完了し、ピエゾインジェクタ2から噴射
が開始される。
【0040】続いて、燃料の噴射中に噴射信号がLoに反
転すると、充放電コントローラ50は、第1放電スイッ
チ42aを「所定の2次コイル通電時間」だけONする。
なお、この実施例の「所定の2次コイル通電時間」は、
噴射信号がLoに反転してから、ピエゾ素子1の充電電圧
が閉弁電圧VCに達するまでの時間である。この第1放
電スイッチ42aのON中に、ピエゾ素子1に蓄えられて
いた電気エネルギーが、図3に示すように低下すると
同時に、図2、図3に示すように2次コイル44bに
電流が流れ、第1フライバックトランス44に電気エネ
ルギーが蓄えられる。そして、第1放電スイッチ42a
がOFF した際に、蓄えられた電気エネルギーは図2、図
3に示すように1次コイル44aから直流電源40の
バッファコンデンサ49に回生される。
【0041】上記の第1放電スイッチ42aのON中、連
続噴射のため噴射信号がHiに反転すると、充放電コント
ローラ50は、第2充電スイッチ41bを「所定の1次
コイル通電時間」だけONする。この第2充電スイッチ4
1bのON中に、図2、図3’に示すように1次コイル
45aに電流が流れて第2フライバックトランス45に
電気エネルギーが蓄えられ、第2充電スイッチ41bが
OFF した際に、蓄えられた電気エネルギーは図2、図3
’に示すように2次コイル45bからピエゾ素子1に
与えられる。この作動によってピエゾ素子1が充電さ
れ、ピエゾインジェクタ2から噴射が開始される。
【0042】このような作動によって、噴射終了から噴
射開始までの噴射インターバルを短縮できる。その
後、第2放電スイッチ42bのON中に、第1充電スイッ
チ41aのONが行われ、上記を繰り返すことによって、
短いインターバルで燃料の噴射が繰り返される。
【0043】次に、短インターバル充放電を実行するロ
ジック回路を、図4、図5を参照して説明する。なお、
以下では、第1充電スイッチ41aと第1放電スイッチ
42aのON-OFFを行うロジック回路を説明するが、第2
充電スイッチ41bと第2放電スイッチ42bのロジッ
ク回路も同様のものである。
【0044】まず、第1充電スイッチ41aをON-OFFさ
せるロジック回路を図4を参照して説明する。充放電コ
ントローラ50は、噴射信号の信号を反転させるノット
回路51と、噴射信号がLo信号に反転した時にノット回
路51によってセットされてHi信号を発生する第1フィ
リップフロップ52と、噴射信号のHi信号によって所定
の時間に亘ってHi信号を発生する時間リミット53と、
第1フィリップフロップ52と時間リミット53が共に
Hiの時のみ第1充電スイッチ41aをONさせるアンド回
路54とを備える。また、充放電コントローラ50は、
1次コイル44aの電流値が所定の開弁電流I1 に達し
たらHi信号を発生する充電電流検出手段(図示しない)
の出力によって第1フィリップフロップ52をリセット
するように設けられ、1次コイル44aの電流値が開弁
電流I1 に達したら第1充電スイッチ41aがOFF する
ように設けられている。
【0045】上記回路による第1充電スイッチ41aの
ON-OFF作動を、図5のタイムチャ−トを参照して説明す
る。この作動はピエゾ素子1の放電開始時から始まる。
実線Aに示すようにECU4から与えられる噴射信号が
時間t1 においてHiからLoに反転すると、その出力が実
線Bに示すようにノット回路51で反転される。このノ
ット回路51で反転されたHi信号によって実線Cに示す
ように第1フィリップフロップ52がHi信号を出力す
る。燃料噴射のために、ECU4から与えられる噴射信
号が実線Aに示すように時間t2 においてLoからHiに反
転すると、第1フィリップフロップ52とともに時間リ
ミット53もHi信号を出力するため、アンド回路54が
Hi信号を出力し、実線Dに示すように第1充電スイッチ
41aをONさせる。実線Eに示すように1次コイル44
aの電流値が時間t3 において開弁電流I1 に達する
と、実線Cに示すように第1フィリップフロップ52が
リセットする。この結果、アンド回路54がLoに反転
し、実線Dに示すように第1充電スイッチ41aがOFF
する。
【0046】続いて、第1放電スイッチ42aをON-OFF
させるロジック回路を図4を参照して説明する。充放電
コントローラ50は、上述したノット回路51によって
セットされる第2フィリップフロップ55と、この第2
フィリップフロップ55あるいは上述したノット回路5
1の少なくとも一方がHiの時のみにHi信号を出力するオ
ア回路56とを備えるとともに、ピエゾ素子1の負荷電
圧が所定の閉弁電圧VCより高い場合にのみHi信号を発
生する放電電圧VCの検出回路(図示しない)の出力と
上記オア回路56が共にHiの時のみ第1放電スイッチ4
2aをONさせるアンド回路57を備える。
【0047】また、充放電コントローラ50は、ピエゾ
素子1の負荷電圧が閉弁電圧VCより低下した時に、上
述した検出回路(図示しない)の出力を反転させるノッ
ト回路58と、このノット回路58がHi信号を発生した
時、あるいは上述した充電電流検出手段(図示しない)
がHi信号を発生した時に、Hi信号を発生するオア回路5
9とを備える。このように設けることにより、ピエゾ素
子1の負荷電圧が閉弁電圧VCに低下した時に、オア回
路59がHi信号を発生して第2フィリップフロップ55
をリセットするとともに、上述したアンド回路57がOF
F して第1放電スイッチ42aをOFF するように設けら
れている。
【0048】上記回路による第1放電スイッチ42aの
ON-OFF作動を、図5のタイムチャ−トを参照して説明す
る。実線Aに示すようにECU4から与えられる噴射信
号が時間t1 においてHiからLoに反転すると、その出力
が実線Bに示すようにノット回路51で反転されてHiの
信号を出力する。これによって、実線Fに示すように第
2フィリップフロップ55がHi信号を出力してオア回路
56がHi信号を出力する。この時、実線Gに示すように
ピエゾ素子1の負荷電圧は閉弁電圧VCより高い状態で
あるため、アンド回路57がHiの信号を出力して実線H
に示すように第1放電スイッチ42aをONさせる。する
と、実線Iに示すように2次コイル44bに放電電流が
流れて、ピエゾ素子1の負荷電圧が実線Gに示すように
低下する。ピエゾ素子1の負荷電圧が時間t4 において
閉弁電圧VC(≒0V)に低下すると、実線Fに示すよ
うに第2フィリップフロップ55がリセットされるとと
もに、アンド回路57がLoに反転し、実線Hに示すよう
に第1放電スイッチ42aがOFF する。
【0049】(高エネルギー充放電の説明)高エネルギ
ー充放電とは、エンジンの高負荷時に実行されるもので
あり、コモンレール5の燃料圧力を高めて1行程中の噴
射回数を1回にし、1度の噴射で運転状態に適した所定
量の燃料をピエゾインジェクタ2から噴射させるもので
ある。
【0050】次に、高インターバル充放電における具体
的な噴射作動を、図6、図7を参照して説明する。EC
U4から充放電コントローラ50へ与えられる噴射信号
がHiに反転すると、充放電コントローラ50は、第1、
第2充電スイッチ41a、41bを上述した「所定の1
次コイル通電時間」だけONする。すなわち、噴射信号が
Hiに反転してから、1次コイル44a、45aの電流値
が開弁電流I1 に達するまでの時間に亘って、第1、第
2充電スイッチ41a、41bをONする。この第1、第
2充電スイッチ41a、41bのON中に、図6、図7
、’に示すように1次コイル44a、45aに電流
が流れて第1、第2フライバックトランス44、45の
両方に電気エネルギーが蓄えられる。そして、第1、第
2充電スイッチ41a、41bがOFF した際に、蓄えら
れた電気エネルギーは図6、図7、’に示すように
2次コイル44b、45bの両方からピエゾ素子1に与
えられる。この作動によって実線Aに示すようにピエゾ
素子1を高電圧充電(短インターバル充放電の破線Bよ
り高電圧充電)でき、ピエゾインジェクタ2から噴射が
開始される。
【0051】続いて、燃料の噴射中に噴射信号がLoに反
転すると、充放電コントローラ50は、第1、第2放電
スイッチ42a、42bを上述した「所定の2次コイル
通電時間」だけONする。すなわち、噴射信号がLoに反転
してから、ピエゾ素子1の充電電圧が閉弁電圧VCに達
するまでの時間に亘って第1、第2放電スイッチ42
a、42bをONする。この第1、第2放電スイッチ42
a、42bのON中に、ピエゾ素子1に蓄えられていた電
気エネルギーが、図7に示すように低下すると同時
に、図6、図7、’に示すように2次コイル44
b、45bに電流が流れ、第1、第2フライバックトラ
ンス44、45に電気エネルギーが蓄えられる。そし
て、第1、第2放電スイッチ42a、42bがOFF した
際に、蓄えられた電気エネルギーは図6、図7、’
に示すように1次コイル44a、45aから直流電源4
0のバッファコンデンサ49に回生される。
【0052】高エネルギー充放電を実行するロジック回
路を図8に示す。図8の基本演算回路60は、図4で示
した短インターバル充放電のロジック回路であり、基本
演算回路60から出力される「充電SW1」の出力は図
4のアンド回路54の出力であり、「放電SW1」の出
力は図4のアンド回路57の出力である。また、基本演
算回路60から出力される「充電SW2」および「放電
SW2」の出力は、第2充電スイッチ41bおよび第2
放電スイッチ42bのロジック回路(図示しない)から
の出力信号である。
【0053】この図8のロジック回路は、「短インター
バル充放電」と「高エネルギー充放電」のモードの切替
手段であり、複数のオア回路61とアンド回路62によ
って、ECU4から与えられる「切替信号」がHiの時に
高エネルギー充放電を行い、「切替信号」がLoの時に短
インターバル充放電が行われるように設けられている。
【0054】〔実施例の効果〕短インターバル充放電に
おける本発明の特徴を説明する。上述したように、バッ
テリ電圧をDC/DCコンバータ48によって高く昇圧
された電圧が、直流電源40のバッファコンデンサ49
から第1フライバックトランス44の1次コイル44a
に印加される。このため、1次コイル44aの通電時間
を短くでき、第1フライバックトランス44による充電
開始から充電終了までの時間を短くできる。同様に、第
2フライバックトランス45を用いた充電作動時は、バ
ッテリ電圧をDC/DCコンバータ48によって高く昇
圧された電圧が、直流電源40のバッファコンデンサ4
9から第2フライバックトランス45の1次コイル45
aに印加される。このため、1次コイル45aの通電時
間を短くでき、第2フライバックトランス45による充
電開始から充電終了までの時間を短くできる。
【0055】一方、第1フライバックトランス44を用
いた放電作動時は、ピエゾ素子1に蓄えられた電気エネ
ルギーが第1フライバックトランス44から直流電源4
0に回収される。この第1フライバックトランス44の
放電中に、第2フライバックトランス45により充電作
動を開始することにより、第1フライバックトランス4
4の放電開始から、第2フライバックトランス45の充
電終了までの時間を短くできる。同様に、第2フライバ
ックトランス45を用いた放電作動時は、ピエゾ素子1
に蓄えられた電気エネルギーが第2フライバックトラン
ス45から直流電源40に回収される。この第2フライ
バックトランス45の放電中に、第1フライバックトラ
ンス44により充電作動を開始することにより、第2フ
ライバックトランス45の放電開始から、第1フライバ
ックトランス44の充電終了までの時間を短くできる。
【0056】請求項2の発明にかかるこの第1実施例を
採用することにより、充電開始から充電終了までの時間
を短くできるとともに、放電開始から充電終了までの時
間を短くでき、1サイクル内において複数回噴射が可能
になる。つまり、第1、第2フライバックトランス4
4、45の2つだけを使用して、1サイクル内での複数
回噴射が可能になる。
【0057】放電作動時においてピエゾ素子1に蓄えら
れた電気エネルギーは、第1、第2フライバックトラン
ス44、45によって効率よく直流電源40に回収され
る。このため、ピエゾインジェクタ2の充放電装置で消
費される電気エネルギーを少なくできる。また、ピエゾ
素子1から直流電源40に効率良く回収された電気エネ
ルギーによって、直流電源40の電圧を高く維持でき
る。これによっても充電開始から充電終了までの時間を
短くできる。さらに、ピエゾ素子1に蓄えられた電気エ
ネルギーを第1、第2フライバックトランス44、45
で効率よく直流電源40に回収するため、放電を行う第
1、第2フライバックトランス44、45の発熱が抑え
られる。
【0058】フライバックトランスは、第1、第2フラ
イバックトランス44、45の2つに分割して設けられ
ているため、それぞれ半分の容量で充放電に必要な電気
エネルギーの蓄積を賄うことができる。このため、第
1、第2フライバックトランス44、45を小型化で
き、車両搭載性が向上する。
【0059】〔第2実施例〕上記の第1実施例では、短
インターバル充放電と高エネルギー充放電とを切り替え
る例を示した。しかし、以下の実施例では、高エネルギ
ー充電は実施しないピエゾインジェクタ2の充放電装置
を示す。
【0060】上記の第1実施例では、短インターバル充
放電時に、第1、第2フライバックトランス44、45
のそれぞれで交互に充放電を行う例を示した。しかし、
この第2実施例の第1フライバックトランス44は充電
作動専用であり、第2フライバックトランス45は放電
作動専用である。このため、図11に示されるように、
第1実施例で示した第2充電スイッチ41bと第1放電
スイッチ42aが廃止されている。つまり、第2フライ
バックトランス45の放電作動中に、第1フライバック
トランス44で充電を開始するように設けられている。
請求項1の発明にかかるこの第2実施例を採用すること
により、第1実施例と同等の効果を得ることができる。
【0061】〔第3実施例〕この第3実施例は、図12
に示すように、各気筒毎のピエゾ素子1を第1グループ
αと第2グループβに分けた。また、第1フライバック
トランス44のそれぞれの2次コイルを、充電専用2次
コイル44cと放電専用2次コイル44dに分けて設け
るとともに、第2フライバックトランス45のそれぞれ
の2次コイルを、充電専用2次コイル45cと放電専用
2次コイル45dに分けて設けた。
【0062】そして、第1グループαのピエゾ素子1
は、第1フライバックトランス44の充電専用2次コイ
ル44cによって充電されるとともに、第2フライバッ
クトランス45の放電専用2次コイル45dによって放
電されるように設けた。また、第2グループβのピエゾ
素子1は、第2フライバックトランス45の充電専用2
次コイル45cによって充電されるとともに、第1フラ
イバックトランス44の放電専用2次コイル44dによ
って放電されるように設けた。
【0063】この第3実施例のように設けることによ
り、第1フライバックトランス44の充放電回路、また
は第2フライバックトランス45の充放電回路の一方
に、万が一断線等の不具合が発生した場合であっても、
第1グループαまたは第2グループβのピエゾ素子1の
充放電が可能になる。このため、充放電が可能な第1グ
ループαまたは第2グループβのピエゾ素子1の充放電
の作動によって緊急非難走行が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】充放電装置の電気回路図である(第1実施
例)。
【図2】短インターバル充放電説明用の概略回路図であ
る(第1実施例)。
【図3】短インターバル充放電説明用のタイムチャート
である(第1実施例)。
【図4】短インターバル充放電のロジック回路図である
(第1実施例)。
【図5】短インターバル充放電のロジック回路の作動説
明のためのタイムチャートである(第1実施例)。
【図6】高エネルギ−充放電説明用の概略回路図である
(第1実施例)。
【図7】高エネルギ−充放電説明用のタイムチャートで
ある(第1実施例)。
【図8】モード切替用のロジック回路図である(第1実
施例)。
【図9】燃料噴射システムの概略図である(第1実施
例)。
【図10】ピエゾインジェクタの断面図である(第1実
施例)。
【図11】充放電装置の概略回路図である(第2実施
例)。
【図12】充放電装置の概略回路図である(第3実施
例)。
【符号の説明】
1 ピエゾ素子 2 ピエゾインジェクタ 40 直流電源 41a 第1充電スイッチ 41b 第2充電スイッチ 42a 第1放電スイッチ 42b 第2放電スイッチ 44 第1フライバックトランス 44a 1次コイル 44b 2次コイル 44c 充電専用2次コイル 44d 放電専用2次コイル 45 第2フライバックトランス 45a 1次コイル 45b 2次コイル 45c 充電専用2次コイル 45d 放電専用2次コイル 47 バッテリ 48 DC/DCコンバータ 49 バッファコンデンサ α 第1グループ β 第2グループ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 51/06 F02M 51/06 N

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)直流電源の電流をフライバックトラ
    ンスの1次コイルに与えるための充電スイッチを具備
    し、 噴射開始信号が与えられてから前記充電スイッチを所定
    の1次コイル通電時間だけオンさせ、 前記充電スイッチのオフ後、前記フライバックトランス
    に蓄えられた電気エネルギーが、前記フライバックトラ
    ンスの2次コイルからピエゾインジェクタのピエゾ素子
    に与えられて、このピエゾ素子の充電作動が1回の1次
    コイル通電作動で完了する充電作動を行うとともに、 (b)前記ピエゾ素子に蓄えられた電気エネルギーを前
    記フライバックトランスの2次コイルに与えるための放
    電スイッチを具備し、 噴射停止信号が与えられてから前記放電スイッチを所定
    の2次コイル通電時間だけオンさせて、前記ピエゾ素子
    に蓄えられた電気エネルギーを前記2次コイルに与えて
    前記ピエゾ素子の放電作動を1回の2次コイル通電作動
    で完了し、 前記放電スイッチのオフ後、前記フライバックトランス
    に蓄えられた電気エネルギーを前記フライバックトラン
    スの1次コイルから直流電源に回生するピエゾインジェ
    クタの充放電装置であって、 (c)前記直流電源は、車両に搭載されるバッテリの電
    圧をバッテリ電圧よりも高い電圧に昇圧する直流の高圧
    電源であり、 前記フライバックトランスは、充電作動を行う第1フラ
    イバックトランスと、放電作動を行う第2フライバック
    トランスとに独立して設けられ、 前記第2フライバックトランスの放電作動中に、前記第
    1フライバックトランスによって充電作動を開始するこ
    とを特徴とするピエゾインジェクタの充放電装置。
  2. 【請求項2】(d)直流電源の電流をフライバックトラ
    ンスの1次コイルに与えるための充電スイッチを具備
    し、 噴射開始信号が与えられてから前記充電スイッチを所定
    の1次コイル通電時間だけオンさせ、 前記充電スイッチのオフ後、前記フライバックトランス
    に蓄えられた電気エネルギーが、前記フライバックトラ
    ンスの2次コイルからピエゾインジェクタのピエゾ素子
    に与えられて、このピエゾ素子の充電作動が1回の1次
    コイル通電作動で完了する充電作動を行うとともに、 (e)前記ピエゾ素子に蓄えられた電気エネルギーを前
    記フライバックトランスの2次コイルに与えるための放
    電スイッチを具備し、 噴射停止信号が与えられてから前記放電スイッチを所定
    の2次コイル通電時間だけオンさせて、前記ピエゾ素子
    に蓄えられた電気エネルギーを前記2次コイルに与えて
    前記ピエゾ素子の放電作動を1回の2次コイル通電作動
    で完了し、 前記放電スイッチのオフ後、前記フライバックトランス
    に蓄えられた電気エネルギーを前記フライバックトラン
    スの1次コイルから直流電源に回生するピエゾインジェ
    クタの充放電装置であって、 (f)前記直流電源は、車両に搭載されるバッテリの電
    圧をバッテリ電圧よりも高い電圧に昇圧する直流の高圧
    電源であり、 前記フライバックトランスは、第1フライバックトラン
    スと第2フライバックトランスとに独立して設けられ、 前記第2フライバックトランスの放電作動中に、前記第
    1フライバックトランスが充電作動を開始し、 前記第1フライバックトランスの放電作動中に、前記第
    2フライバックトランスが充電作動を開始することを特
    徴とするピエゾインジェクタの充放電装置。
  3. 【請求項3】請求項2のピエゾインジェクタの充放電装
    置において、 前記ピエゾインジェクタは複数用いられ、各ピエゾイン
    ジェクタに搭載されるそれぞれのピエゾ素子は、第1グ
    ループと第2グループに分けて設けられ、 前記第1、第2フライバックトランスのそれぞれの2次
    コイルは、充電専用2次コイルと放電専用2次コイルを
    備え、 前記第1グループのピエゾ素子は、前記第1フライバッ
    クトランスの充電専用2次コイルによって充電されると
    ともに、前記第2フライバックトランスの放電専用2次
    コイルによって放電され、 前記第2グループのピエゾ素子は、前記第2フライバッ
    クトランスの充電専用2次コイルによって充電されると
    ともに、前記第1フライバックトランスの放電専用2次
    コイルによって放電されることを特徴とするピエゾイン
    ジェクタの充放電装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかのピエ
    ゾインジェクタの充放電装置において、 前記所定の1次コイル通電時間は、前記充電スイッチが
    オンしてから、前記1次コイルの通電電流が所定の開弁
    電流に達するまでの時間であることを特徴とすることを
    特徴とするピエゾインジェクタの充放電装置。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれかのピエ
    ゾインジェクタの充放電装置において、 前記所定の2次コイル通電時間は、前記放電スイッチが
    オンしてから、前記ピエゾ素子の負荷電圧が、零に近い
    所定の閉弁電圧に低下するまでの時間であることを特徴
    とするピエゾインジェクタの充放電装置。
  6. 【請求項6】請求項1ないし請求項4のいずれかのピエ
    ゾインジェクタの充放電装置において、 前記所定の2次コイル通電時間は、前記放電スイッチが
    オンしてから、前記2次コイルを流れる放電電流が所定
    の閉弁電流に達するまでの時間であることを特徴とする
    ピエゾインジェクタの充放電装置。
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