JP4604356B2 - ピエゾアクチュエータ駆動回路および燃料噴射装置 - Google Patents

ピエゾアクチュエータ駆動回路および燃料噴射装置 Download PDF

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    • F02D41/20Output circuits, e.g. for controlling currents in command coils
    • F02D41/2096Output circuits, e.g. for controlling currents in command coils for controlling piezoelectric injectors

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はピエゾアクチュエータ駆動回路および燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ピエゾアクチュエータはPZT等の圧電材料の圧電作用を利用したもので、容量性素子であるピエゾスタックが充放電により伸長または縮小してピストン等を直線動する。例えば、内燃機関の燃料噴射装置において、燃料噴射用のインジェクタの開閉弁の切り替えをピエゾアクチュエータにより行うものが知られており、このものでは開閉弁の切り替えを行う弁体に対する駆動力や弁体のリフト量がピエゾスタックの充電量で設定されることになる。
【0003】
ピエゾアクチュエータの駆動用のピエゾアクチュエータ駆動回路は、例えば、ピエゾスタックに直流電源からスイッチング素子およびインダクタを介して通電するピエゾスタックへの第1の通電経路と、直流電源およびスイッチング素子をバイパスしてインダクタからピエゾスタックに通電する第2の通電経路とを有しており、第1の通電経路には、前記スイッチング素子のオン期間に漸増する充電電流が流れ、第2の通電経路には、前記スイッチング素子のオフ期間に漸減する充電電流がフライホイール作用で流れる。スイッチング素子のオンオフを繰り返すことで、充電電流が漸増と漸減とを繰り返してピエゾスタックの充電量が増加していき、ピエゾスタックの両端間電圧が段階的に上昇していく。これは多重スイッチング方式として知られており、充電量が所定の目標充電量に達するとスイッチング素子をオフに固定し充電を終了する(特許第2684650号等)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
スイッチング素子をオフに固定した時、インダクタには、その時点の充電電流の大きさに応じたエネルギーが蓄積されており、オフ固定後にこの蓄積エネルギーを消費してフライホイール電流による充電が行われて、その分が目標充電量に対する誤差となる。この誤差に基因してピエゾアクチュエータが発生する押圧力や変位量がばらつくことになる。このため、例えば、前記燃料噴射装置であれば弁体がシートに着座する時に過剰な衝撃が発生したり、リフト量が不適正なものになるおそれがあり、寿命や精度の観点から前記誤差を抑制することが必要である。
【0005】
解決方法として、この誤差の分を予め目標充電量の中に見込んでおくことも考えられるが、環境の変化等でピエゾアクチュエータ駆動回路を構成する部品の定数が変動すると、ピエゾスタックの充電量が目標充電量に達した時の充電電流の大きさも変動して前記誤差が一定せず、抜本的な解決方法ではない。
【0006】
また、充電量の誤差が最も大きくなるのは充電電流がピーク値に達した時と、スイッチング素子をオフに固定した時とが一致する場合である。したがって、充電量の誤差の抑制策として、スイッチング素子のオン期間からオフ期間に切り換えるタイミングを早めて充電電流のピーク値を抑えることが考えられる。
【0007】
しかしながら、ピーク値を抑えることで平均充電電流が小さくなり、その分、充電時間が長くなり、またスイッチング回数が増えて部品の寿命を縮めるという問題がある。
【0008】
本発明は前記実情に鑑みなされたもので、必要な充電精度を確保しつつ、適正な充電時間で、充電制御を行うことのできるピエゾアクチュエータ駆動回路および燃料噴射装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、ピエゾアクチュエータに設けられたピエゾスタックに直流電源からインダクタを介して通電する第1の通電経路を有し、該通電経路には、その途中に設けられてオンオフを繰り返すスイッチング素子のオン期間に漸増する充電電流を流し、
前記直流電源および前記スイッチング素子をバイパスしてインダクタからピエゾスタックに通電する第2の通電経路を有し、該通電経路には、前記スイッチング素子のオフ期間に漸減する充電電流をフライホイール作用で流し、
前記充電電流が繰り返しピーク値をとるように前記スイッチング素子のオンオフを制御するとともに、前記ピエゾスタックの充電量が、外部からの入力で設定された目標充電量に達すると前記スイッチング素子をオフに固定する制御手段とを具備する多重スイッチング方式のピエゾアクチュエータ駆動回路において、
前記制御手段に、
前記オン期間の進行度を検出し、該進行度が大きいほど大きな進行度検出信号を出力するオン期間進行度検出手段と、
ピエゾスタックの充電量を検出し、充電量が大きいほど大きな充電量検出信号を出力する充電量検出手段と、
充電量が目標充電量に達した時の充電量検出信号よりも大きな値に設定した充電指示信号を出力する指示信号出力手段と、
充電指示信号と充電量検出信号との差分に比例した信号をオン期間規定信号として出力する減算手段と、
進行度検出信号とオン期間規定信号とを比較して、進行度検出信号が大きくなると、前記スイッチング素子をオンする制御信号の出力を禁止して前記オフ期間に切り換える制御信号出力禁止手段とを具備せしめる。さらに
前記ピエゾスタックの充電電流を検出し、該充電電流に比例した充電電流検出信号を出力する充電電流検出手段と、
下限の充電電流値を規定する下限値信号を生成する下限値信号生成手段と、
充電電流検出信号と下限値信号とを入力とし、充電電流検出信号が下限値信号よりも小さくなると、前記制御信号の出力を許容する制御信号出力許容手段とを具備せしめ、
かつ、前記下限値信号を0よりも大きな値に設定する。
【0010】
前記進行度検出信号が前記オン期間規定信号の大きさになるとオン期間からオフ期間に切り換わる。オン期間規定信号は充電指示信号と充電量検出信号との差分に比例するから、充電量が目標充電量に近づくほど小さくなり、オン期間は短くなる。充電期間終期において充電電流のピーク値は小さくなる。したがって、スイッチング素子がオフに固定された時点でインダクタに保持されているエネルギーは小さくなり、ピエゾスタックに最終的に充電される充電量に対する誤差割合は小さく抑えられる。
【0011】
また、充電開始後、最初のうちは比較的、オン期間は長くピーク値は大きいから、平均の充電電流が大きく、充電は速やかに進む。そして、オン期間規定信号の大きさを決める充電指示信号と充電量検出信号との差分が、充電量が目標充電量に達した時に0ではないので、例えばオン期間規定信号を単純に充電量と目標充電量の差分に比例して与えた場合のように、充電完了間際にピーク値が極端に小さくなることはない。これにより、目標充電量までの充電を、充電量の精度を確保しつつ短時間で行うことができる。なお、充電量が目標充電量に達した時のオン期間規定信号の大きさは、これが規定するピーク値に依存する充電誤差を考慮して、要求仕様に応じて設定すればよいことになる。
さらに、スイッチング素子のオフ期間における充電電流は0に向かって漸減するから、下限値信号を0よりも大きな値とすることで、充電電流検出信号が確実に下限値信号を下回り、スイッチング素子のオン期間からオフ期間への切り換えを安定的になし得る。
【0012】
請求項2記載の発明では、ピエゾアクチュエータに設けられたピエゾスタックに直流電源からインダクタを介して通電する第1の通電経路を有し、該通電経路には、その途中に設けられてオンオフを繰り返すスイッチング素子のオン期間に漸増する充電電流を流し、
前記直流電源および前記スイッチング素子をバイパスしてインダクタからピエゾスタックに通電する第2の通電経路を有し、該通電経路には、前記スイッチング素子のオフ期間に漸減する充電電流をフライホイール作用で流し、
前記充電電流が繰り返しピーク値をとるように前記スイッチング素子のオンオフを制御するとともに、前記ピエゾスタックの充電量が、外部からの入力で設定された目標充電量に達すると前記スイッチング素子をオフに固定する制御手段とを具備する多重スイッチング方式のピエゾアクチュエータ駆動回路において、
前記制御手段に、
前記オン期間の進行度を検出し、該進行度が大きいほど大きな進行度検出信号を出力するオン期間進行度検出手段と、
ピエゾスタックの充電量を検出し、充電量が大きいほど大きな充電量検出信号を出力する充電量検出手段と、
充電量が目標充電量に達した時の充電量検出信号よりも小さな値に設定した切り換え指示信号を出力する切り換え指示信号出力手段と、
切り換え指示信号と充電量検出信号との大小を比較する比較手段と、
充電量検出信号が切り換え指示信号よりも小さい時は第1のオン期間規定信号を出力し、充電量検出信号が切り換え指示信号よりも大きい時は第2のオン期間規定信号を出力するオン期間規定信号出力手段と、
前記進行度検出信号と前記オン期間規定信号とを比較して、前記進行度検出信号が大きくなると、前記スイッチング素子をオンする制御信号の出力を禁止して前記オフ期間に切り換える制御信号出力禁止手段とを具備せしめる。さらに
前記ピエゾスタックの充電電流を検出し、該充電電流に比例した充電電流検出信号を出力する充電電流検出手段と、
下限の充電電流値を規定する下限値信号を生成する下限値信号生成手段と、
充電電流検出信号と下限値信号とを入力とし、充電電流検出信号が下限値信号よりも小さくなると、前記制御信号の出力を許容する制御信号出力許容手段とを具備せしめ、
かつ、前記下限値信号を0よりも大きな値に設定する。
【0013】
前記進行度検出信号が前記オン期間規定信号の大きさになるとオン期間からオフ期間に切り換わる。オン期間規定信号は、充電量検出信号が切り換え指示信号の大きさに達するまでは大きな第1のオン期間規定信号であり、充電量検出信号が切り換え指示信号の大きさを越えると小さな第2のオン期間規定信号に切り換わる。すなわち、充電量が目標充電量に近づくとオン期間は短くなる。充電期間終期において充電電流のピーク値は小さくなる。したがって、スイッチング素子がオフに固定された時点でインダクタに保持されているエネルギーは小さくなり、ピエゾスタックに最終的に充電される充電量に対する誤差割合は小さく抑えられる。
【0014】
また、充電開始後、第2のオン期間規定信号に切り換わるまでは比較的、オン期間は長くピーク値は大きいから、平均の充電電流が大きく、充電は速やかに進む。これにより、目標充電量までの充電を、充電量の精度を確保しつつ短時間で行うことができる。なお、充電量が目標充電量に達した時のオン期間規定信号である第2のオン期間規定信号の大きさは、これにより規定されるピーク値に依存する充電誤差を考慮して、要求仕様に応じて設定すればよいことになる。
さらに、スイッチング素子のオフ期間における充電電流は0に向かって漸減するから、下限値信号を0よりも大きな値とすることで、充電電流検出信号が確実に下限値信号を下回り、スイッチング素子のオン期間からオフ期間への切り換えを安定的になし得る
【0017】
請求項記載の発明では、コモンレールから供給される高圧の燃料の噴射用のノズル部と、
燃料の噴射と停止とを切り換える弁体であって、その開閉作動用として前記高圧燃料の圧力が作用する弁体と、
前記高圧燃料圧力に抗して前記弁体を作動せしめる押圧力を出力するピエゾアクチュエータと、
前記ピエゾアクチュエータを駆動する請求項1または2記載のピエゾアクチュエータ駆動回路とを具備する構成とする。
【0018】
ピエゾスタックの充電量を正確に制御することができるので、コモンレール内燃料圧力に抗して弁体が作動するのに必要な押圧力やリフト量を過不足のない適正な大きさに制御することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1、図2に本発明を適用したピエゾアクチュエータ駆動回路の構成を示す。本ピエゾアクチュエータ駆動回路1は多重スイッチング方式の回路構成において、制御手段19を、充電制御において目標充電量等に応じて充電電流の大きさを制御する構成としたものである。本ピエゾアクチュエータ駆動回路1の説明に先立ち、ピエゾアクチュエータ駆動回路1を有し構成されるコモンレール式の4気筒ディーゼルエンジンの燃料噴射装置の全体構成について説明する。
【0020】
図3に前記燃料噴射装置の構成を示す。ディーゼルエンジンの気筒数分のインジェクタ4が各気筒に対応して設けられ(図例ではインジェクタ4は1つのみ図示)、供給ライン55を介して連通する共通のコモンレール54から燃料の供給を受け、インジェクタ4から各気筒の燃焼室内に略コモンレール54内の燃料圧力(以下、コモンレール圧力)に等しい噴射圧力で燃料を噴射するようになっている。コモンレール54には燃料タンク51の燃料が高圧サプライポンプ53により圧送されて高圧で蓄えられる。
【0021】
また、コモンレール54からインジェクタ4に供給された燃料は、上記燃焼室への噴射用の他、インジェクタ4の制御油圧等としても用いられ、インジェクタ4から低圧のドレーンライン56を経て燃料タンク51に還流するようになっている。
【0022】
圧力センサ57はコモンレール54に設けられてコモンレール圧力を検出し、その検出結果に基づいてECU58が調量弁52を制御してコモンレール54への燃料の圧送量を調整し、コモンレール圧力を他のセンサ入力等により知られる運転条件に応じた適正な噴射圧となるように制御する。また、ECU58はクランク角度等の検出信号に基づいて燃料の噴射時期や噴射量を演算し、これに応じてインジェクタ4の開弁と閉弁とを切り換え、インジェクタ4から所定の期間、燃料を噴射せしめる。
【0023】
図4に前記インジェクタ4の構造を示す。インジェクタ4は棒状体で、図中下側部分がエンジンの図略の燃焼室壁を貫通して燃焼室内に突出するように取り付けられている。インジェクタ4は下側から順にノズル部4a、背圧制御部4b、ピエゾアクチュエータ4cとなっている。
【0024】
ノズル部4aの本体404内にニードル421がその後端部にて摺動自在に保持されており、ニードル421はノズル本体404内の先端部に形成された環状シート4041に着座または離座する。ニードル421の先端部の外周空間405には高圧通路401を介してコモンレール54から高圧燃料が導入され、ニードル421のリフト時に噴孔403から燃料が噴射される。ニードル421にはその環状段面4211に前記高圧通路401からの燃料圧がリフト方向(上向き)に作用している。
【0025】
ニードル421の後方には高圧通路401からインオリフィス407を介して制御油としての燃料が導入されており、ニードル421の背圧を発生する背圧室406が形成される。この背圧は、背圧室406に配設されたスプリング422とともにニードル421の後端面4212に着座方向(下向き)に作用する。
【0026】
前記背圧は背圧制御部4bで切り替えられ、背圧制御部4bは前記ピエゾスタック3Aを備えたピエゾアクチュエータ4cにより駆動される。
【0027】
前記背圧室406はアウトオリフィス409を介して常時、背圧制御部4bの弁室410と連通している。弁室410は天井面4101が上向きの円錐状に形成されており、天井面4101の最上部で低圧室411とつながっている。低圧室411はドレーンライン56に通じる低圧通路402と連通している。
【0028】
弁室410の底面4102には高圧通路401から分岐する高圧制御通路408が開口している。
【0029】
弁室410内には、下側部分を水平にカットしたボール423が配設されている。ボール423は上下動可能な弁体であり、下降時には、上記カット面で弁座としての弁室底面(以下、高圧側シートという)4102に着座し弁室410を高圧制御通路408と遮断し、上昇時には弁座としての上記天井面(以下、低圧側シートという)4101に着座し弁室410を前記低圧室411から遮断する。これにより、ボール423下降時には背圧室410がアウトオリフィス409、弁室410を経て低圧室411と連通し、ニードル421の背圧が低下してニードル421がリフトする。一方、ボール423の上昇時には背圧室406が低圧室411と遮断されて高圧通路401のみと連通し、ニードル421の背圧が上昇してノズルニードル421が着座する。
【0030】
ボール423はピエゾアクチュエータ4cにより押圧駆動される。ピエゾアクチュエータ4cは、低圧室411の上方に上下方向に形成された縦穴412に径の異なる2つのピストン424,425が摺動自在に保持され、上側の大径のピストン425の上方にピエゾスタック3Aが上下方向を伸縮方向として配設されている。
【0031】
大径ピストン425はその下方に設けられたスプリング426によりピエゾスタック3Aと当接状態を維持しており、ピエゾスタック3Aの伸縮量と同じだけ上下方向に変位するようになっている。
【0032】
ボール423と対向する下側の小径ピストン424と大径ピストン425と縦穴412とで画された空間には燃料が充填されて変位拡大室413が形成されており、ピエゾスタック3Aの伸長で大径ピストン425が下方変位して変位拡大室413の燃料を押圧すると、その押圧力が変位拡大室413の燃料を介して小径ピストン424に伝えられる。ここで、小径ピストン424は大径ピストン425よりも小径としているので、ピエゾスタック3Aの伸長量が拡大されて小径ピストン424の変位に変換される。
【0033】
変位拡大室413は常時十分な燃料が満たされるように図示しないチェック弁を介して低圧通路402と通じている。チェック弁は低圧通路402から変位拡大室413に向かう方向を順方向として設けられており、ピエゾスタック3Aの伸長により大径ピストン425が押圧された時に閉じて燃料を変位拡大室413に閉じ込めるようになっている。
【0034】
燃料噴射時には、先ず、ピエゾスタック3Aが充電されてピエゾスタック3Aが伸長することにより、小径ピストン424が下降してボール423を押し下げる。これによりボール423が低圧側シート4101からリフトするとともに高圧側シート4102に着座して背圧室406が低圧通路402と連通するので、背圧室406の燃料圧が低下する。これにより、ニードル421に離座方向に作用する力の方が着座方向に作用する力よりも優勢となって、ニードル421がリフトして燃料噴射が開始される。
【0035】
噴射停止は反対にピエゾスタック3Aの放電によりピエゾスタック3Aを縮小してボール423への押し下げ力を解除する。この時、弁室410内は低圧となっており、またボール423の底面には高圧制御通路408から高圧の燃料圧力が作用しているから、ボール423には全体としては上向きの燃料圧が作用している。そして、前記ボール423への押し下げ力の解除により、ボール423が高圧側シート4102からリフトするとともに再び低圧側シート4101に着座して弁室410の燃料圧力が上昇するため、ニードル421が着座し噴射が停止する。
【0036】
次に、ピエゾアクチュエータ駆動回路1について説明する。ピエゾアクチュエータ駆動回路1は、車載のバッテリ111、昇圧型チョッパ回路を構成しバッテリ111から数十〜数百Vの直流電圧を発生するDC−DCコンバータ112、およびその出力端に並列に接続されたバッファコンデンサ113により直流電源11を構成し、ピエゾスタック3A,3B,3C,3Dの充電用の電圧を出力する。バッファコンデンサ113は比較的静電容量の大きなもので構成され、ピエゾスタック3A〜3Dへの充電作動時にも略一定の電圧値を保つようになっている。ピエゾスタック3B〜3Dは図4に示したピエゾスタック3Aと実質的に同じもので、残りの3つのインジェクタ4に1対1に対応して搭載される。
【0037】
直流電源11のバッファコンデンサ113からピエゾスタック3A〜3Dにインダクタ13を介して通電する第1の通電経路12aが設けてあり、通電経路12aには、バッファコンデンサ113とインダクタ13間にこれらと直列に第1のスイッチング素子14が介設されている。第1のスイッチング素子14はMOSFETで構成され、その寄生ダイオード141がバッファコンデンサ113の両端間電圧に対して逆バイアスとなるように接続される。
【0038】
また、インダクタ13とピエゾスタック3A〜3Dは直流電源11および第1のスイッチング素子14をバイパスする第2の通電経路12bを形成しており、この通電経路12bは、インダクタ13とスイッチング素子14の接続中点に接続される第2のスイッチング素子15を有している。第2のスイッチング素子15もMOSFETで構成され、その寄生ダイオード151がバッファコンデンサ113の両端間電圧に対して逆バイアスとなるように接続される。
【0039】
通電経路12a,12bはピエゾスタック3A〜3Dのそれぞれに共通であり、次のように駆動対象としてのピエゾスタック3A〜3Dが選択できる。すなわち、ピエゾスタック3A〜3Dのそれぞれには直列にスイッチング素子(以下、適宜、選択スイッチング素子という)16A,16B,16C,16Dが1対1に接続されており、噴射気筒のインジェクタ4のピエゾスタック3A〜3Dに対応する16A〜16Dがオンされる。選択スイッチング素子16A〜16DはMOSFETが用いられている。その寄生ダイオード161A,161B,161C,161Dは、バッファコンデンサ113に対して逆バイアスとなるように接続されている。
【0040】
また、駆動制御回路191には、ピエゾスタック3A〜3Dに直列に接続された抵抗値の小さなオン期間進行度検出手段であり充電電流検出手段である抵抗器17の両端間電圧、および第2のスイッチング素子15に直列に接続された抵抗値の小さな抵抗器18の両端間電圧が入力しており、ピエゾスタック3A〜3Dの充電電流および放電電流が知られるようになっている。また、駆動制御回路191には、充電量としてのピエゾスタック3A〜3Dの両端間電圧(以下、ピエゾスタック電圧という)が入力している。
【0041】
スイッチング素子14,15,16A〜16Dの各ゲートには駆動制御回路191からそれぞれ制御信号が入力しており、前記のごとく選択スイッチング素子16A〜16Dのいずれかをオンして駆動対象のピエゾスタック3A〜3Dが選択されるとともに、スイッチング素子14,15のゲートにはパルス状の制御信号である駆動信号が入力してスイッチング素子14,15をオンオフし、ピエゾスタック3A〜3Dの充電制御および放電制御を行うようになっている。充電制御および放電制御にあたっては、抵抗器17,18により検出された充電電流および放電電流、ピエゾスタック電圧に基づいて、さらに、ECU58の演算部であり充電指示信号出力手段であるCPU192からの噴射信号および充電指示信号である指示電圧信号に基づいて行われる。駆動制御回路191とCPU192とで制御手段19を構成する。
【0042】
噴射信号は、「H」と「L」からなる二値信号で、燃料噴射をすべき期間に略対応して「H」となる。また、指示電圧信号は、圧力センサ57により検出されたコモンレール圧力の検出信号(以下、コモンレール圧力信号という)に所定のオフセット量を加えた大きさの信号である。
【0043】
以下に、駆動制御回路191について、ピエゾスタック3A〜3Dの充電を行う回路構成を中心に説明する。
【0044】
駆動制御回路191は、駆動信号発生回路21でスイッチング素子14のゲートに入力する駆動信号を発生し、駆動信号を出力するか禁止するかの条件はその他の回路部分22〜28により設定される。回路部分22〜28について説明する。直列に接続されて充電量検出手段25を構成する抵抗器251,252が設けてあり、ピエゾスタック電圧を分割して電圧信号(以下、ピエゾスタック電圧信号という)を生成するようになっている。該ピエゾスタック電圧信号と、指示電圧信号を抵抗器261,262により分割した信号(以下、目標電圧信号という)とが入力する第1の比較器22が設けられ、ピエゾスタック電圧信号と目標電圧信号とを比較して「H」と「L」よりなる二値信号を出力する。
【0045】
ここで、指示電圧信号の大きさおよび抵抗器261,262の抵抗値は、目標電圧信号が、ピエゾスタック電圧が目標電圧に達した時のピエゾスタック電圧信号と等しくなるように設定される。しかして、第1の比較器22からはピエゾスタック電圧が目標電圧よりも高いか低いかの二値信号を出力する。この二値信号はピエゾスタック電圧が目標電圧よりも低いときが「H」である。
【0046】
比較器22の出力信号は駆動信号発生回路21のANDゲート回路211に入力している。スイッチング素子14の駆動信号はこのANDゲート回路211の出力信号であり、ピエゾスタック電圧が目標電圧よりも低い時のみスイッチング素子14のオンが許容されることになる。
【0047】
また、指示電圧信号の大きさはCPU192においてコモンレール圧力の検出信号に応じて設定され、図5に示すように、目標電圧が、後述するインジェクタ開弁電圧よりも高圧側でコモンレール圧力が高いほど高い電圧となるようにする。したがって、指示電圧信号の大きさは、抵抗器261,262で分割されたときに、コモンレール圧力で規定される目標電圧に対応する目標電圧信号が得られるように、当該目標電圧信号の大きさに抵抗器261,262の抵抗値で規定される係数を乗じて得る。
【0048】
また、抵抗器17の両端間電圧(以下、充電電流検出信号という)と下限値信号生成手段である基準電圧発生器28から出力される基準電圧(以下、下限値信号という)とが入力する制御信号出力許容手段である第2の比較器23を備えており、充電電流検出信号が下限値信号よりも高いか低いかの二値信号を出力する。この二値信号は充電電流検出信号が下限値信号よりも低いときが「H」である。比較器23の出力信号は噴射信号とともに駆動信号発生回路21のANDゲート回路213に入力しており、ANDゲート回路213の出力信号はフリップフロップ回路212のセット端子に入力している。しかして、フリップフロップ回路212のセット端子は、噴射信号が出力されている間のみ、充電電流検出信号と下限値信号の比較信号が入力することになる。
【0049】
また、充電電流検出信号と減算手段である差動増幅器27の出力信号(以下、上限値信号という)とが入力する制御信号出力禁止手段である第3の比較器24を備えており、充電電流検出信号が上限値信号よりも高いか低いかの二値信号を出力する。この二値信号は充電電流検出信号が上限値信号よりも高いときが「H」である。比較器24からの出力信号は前記フリップフロップ回路212のリセット端子に入力している。
【0050】
前記差動増幅器27は、ピエゾスタック電圧信号と指示電圧信号とを入力としており、差動増幅器27から出力される上限値信号はピエゾスタック電圧が上昇するにつれて漸減する。
【0051】
また、駆動信号発生回路21は、前記フリップフロップ回路212の出力(Q)が前記比較器22の出力信号とともにANDゲート回路211に入力している。
【0052】
したがって、噴射信号が出力されており、かつピエゾスタック電圧が目標電圧に達するまで、すなわち充電期間中は、ANDゲート回路211,213の作動で、駆動信号発生回路21からの駆動信号は、充電電流検出信号と下限値信号との比較信号である比較器23の出力をセット信号とするとともに、充電電流検出信号とオン期間規定信号である上限値信号との比較信号である比較器24の出力をリセット信号とするフリップフロップ回路212の出力(Q)と等価である。
【0053】
すなわち、スイッチング素子14のオンにより、通電経路12aに充電電流が流れる。このオン期間における充電電流は、略バッファコンデンサ電圧とピエゾスタック電圧の差に比例した上昇速度で電流値が上昇し、差動増幅器27から出力される上限値信号で規定される所定値に達すると、比較器24の出力が「H」となってフリップフロップ回路212がリセットされ、前記所定値をピーク値としてスイッチング素子14はオフしオフ期間に入る。充電電流検出信号はオン期間の進行度が大きいほど大きくなる進行度検出信号である。
【0054】
次いでオフ期間には、第2のスイッチング素子15の寄生ダイオード151がインダクタ13に発生する誘導起電力に対し順バイアスとなり、第2の通電経路12bに、インダクタ13に蓄積されたエネルギーにより漸減する充電電流がフライホイール作用で流れて、これが下限値に達すると、比較器23の出力が「H」となってフリップフロップ回路212がセットされて、再びスイッチング素子14がオンし、オン期間に入る。
【0055】
そして、ピエゾスタック電圧が目標電圧に達すると比較器22の出力が「L」になってスイッチング素子14はオフに固定される。
【0056】
図6はピエゾアクチュエータ駆動回路1の各部の作動状態を示すタイミングチャートである。前記差動増幅器27は、ピエゾスタック電圧信号と指示電圧信号とを入力としているから、差動増幅器27から出力される上限値信号はピエゾスタック電圧が上昇するにつれて漸減する。したがって、充電期間の初めには充電電流は比較的ピーク値が高いものとなって平均充電電流が高くなり、ピエゾスタック電圧が速やかに目標電圧に近づく。そして、充電期間の終わりにはピーク値は低くなる。
【0057】
ここで、ピエゾスタック電圧が目標電圧に達した時点で充電電流が0でなければ、その時点で充電電流に応じたエネルギーがインダクタ13に保持されているので、スイッチング素子14のオフ固定後に第2の通電経路12bにフライホイール電流が流れ、前記のごとく電圧誤差を生ずる。オフ固定時の充電電流は最大でピーク値であり、前記のごとくピーク値は小さくなっている。したがって、ピエゾスタック電圧の目標電圧との電圧誤差を抑制することができる。
【0058】
また、前記のごとく、目標電圧信号が、ピエゾスタック電圧が目標電圧に達した時のピエゾスタック電圧信号と等しいから、抵抗器261における電圧降下の分、指示電圧信号は目標電圧信号よりも大きい。したがって、ピエゾスタック電圧が目標電圧に達し、ピエゾスタック電圧信号が目標電圧信号と等しくなった時にも、指示電圧信号とピエゾスタック電圧信号の差分は0よりも大きい。しかして、差動増幅器27から出力される上限値信号は、ピエゾスタック電圧が目標電圧に近づいた時に極端に小さくなることはない。これにより、充電期間の最後に必要以上に充電の進行が遅くなったり、スイッチング素子14のスイッチング回数が増加することを防止することができる。
【0059】
ピエゾスタック電圧が目標電圧に達した時の上限値信号の大きさは目標電圧との許容される前記電圧誤差を考慮して設定すればよく、許容される電圧誤差が大きいほど大きめにし、充電時間の短縮化、スイッチング回数の低減を計るのがよい。充電開始時と充電完了時とで上限値信号の差を小さくするには、抵抗器261の抵抗値を相対的に大きくするとともに、抵抗器262に所定の目標電圧信号が生成するように指示電圧信号を設定すればよい。上限値信号の全体的な大きさは差動増幅器27の増幅率で調整する。
【0060】
また、指示電圧信号をコモンレール圧力が低いほど小さく設定することで次の効果を奏する。前記図5には、低圧側シート4101に着座状態のボール423が弁室410内の燃料圧力に抗して低圧側シート4101からリフト可能な押圧力をピエゾアクチュエータ4cが発生する最低のピエゾスタック電圧(インジェクタ開弁電圧)を併せて示している。弁室410内の燃料圧力はコモンレール圧力が高いほど高いから、ボール開弁電圧もコモンレール圧力が高いほど高い。目標電圧はインジェクタ開弁電圧よりも高いことが必要になるが、必要以上に高ければボール423が高圧側シート4102に着座する時の衝撃が大きくなり、低ければボール423の低圧側シート4101から離座が安定してなされないおそれがある。目標電圧もボール開弁電圧よりも高圧側で、コモンレール圧力に応じて設定することで、ボール423に適正な押圧力を与えることができる。また、ピエゾアクチュエータ駆動回路1の不要な発熱が回避される。
【0061】
また、ピエゾスタック電圧が目標電圧に達した最終の上限値信号は抵抗器261の両端間電圧の大きさであり、この電圧は目標電圧が低いほど小さくなる。目標電圧が小さいほど、スイッチング素子14オフ固定後のフライホイール電流による電圧誤差の割合が大きくなるから、最終のピーク値を規定する前記抵抗器261の両端間電圧が小さくなることで、電圧誤差の影響が大きい、目標電圧が小さいときには充電量精度が優先される。一方、目標電圧が大きくより充電時間の短縮の必要があるときには、最終のピーク値を含む充電期間を通じたピーク値は大きいから、充電速度が優先となる。
【0062】
また、スイッチング素子14のオフ期間からオン期間への切り換えは、前記のごとく、充電電流検出信号が下限値信号を下回ると行われるが、インダクタ13に蓄積されたエネルギーを消費しつくせば充電電流は確実に0になるので、下限値信号を0よりも大きくしておくことで、比較器23の出力信号が確実に「L」から「H」に切り換わり、動作が安定する。
【0063】
なお、ピエゾスタック3A〜3Dの放電制御は、従来装置と同様に、第2のスイッチング素子15をオンオフし、オン期間に第2の通電経路12bに漸増する放電電流を流し、オフ期間に第1の通電経路12aに漸減する放電電流を流す。オフ期間にはピエゾスタック3A〜3Dからバッファコンデンサ113に電荷が回収されることとなる。スイッチング素子15のオンとオフの切り換えは抵抗器18で検出される放電電流が所定値に達するとオフし、放電電流が0に達するとオンする。
【0064】
(第2実施形態)
図7に本発明の第2実施形態になる燃料噴射装置のピエゾアクチエータ駆動回路の構成を示す。本実施形態は、第1実施形態においてピエゾアクチュエータ駆動回路の駆動制御回路を別の構成に代えたもので、図中、第1実施形態と同じ番号を付した部分は第1実施形態と同じ作動をするので第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0065】
ピエゾアクチュエータ駆動回路1Aの駆動制御回路191Aは、基本的な構成が第1実施形態と同じで、CPU192とともに制御手段19Aを構成しており、充電電流のピーク値の制御を別の構成で行うようにしたものである。
【0066】
スイッチング素子14のオン期間からオフ期間への切り換え時期を規定するフリップフロップ回路212のリセット端子には、比較器24の出力信号が入力している。比較器24は差動増幅器27Aの出力信号を(−)入力とし、オン期間進行度検出手段であるランプ波発生回路29の出力信号を(+)入力としている。
【0067】
差動増幅器27Aは第1実施形態のものと実質的に同じ構成のもので、前記電圧指示信号と前記ピエゾスタック電圧信号とが入力し、その差分に比例した信号を出力する。出力信号はオン期間の長さを規定するオン期間規定信号となる。
【0068】
ランプ波発生回路29は定電流電源291が演算用コンデンサ292を充電するようになっており、ランプ波発生回路29の出力信号としての演算用コンデンサ292の両端間電圧を一定速度で上昇せしめる。
【0069】
演算用コンデンサ292には並列にトランジスタ293が設けられ、そのオン時に演算用コンデンサ292が急速放電するようになっている。トランジスタ293はスイッチング素子14の駆動信号を入力とするNOTゲート回路294の出力信号によりオンオフする。すなわち、ランプ波発生回路29の出力信号は、スイッチング素子14のオフ期間においては0Vをとり、スイッチング素子14のオン期間においてはオン期間開始後の経過時間すなわちオン期間の進行度に比例して上昇し、進行度を検出する信号となる(以下、ランプ波発生回路29の出力信号をオン時間検出信号という)。
【0070】
本実施形態では、充電制御期間中には、充電電流が下限値まで低下し駆動信号発生回路21の出力信号が「H」になると充電電流の上昇が開始されるとともにトランジスタ283がオフして、ランプ波発生回路29から出力されるオン時間検出信号が0Vから上昇する。そして、オン時間検出信号が差動増幅器27Aから出力されるオン期間規定信号に達すると、比較器24の出力信号が「H」になってオン期間が終了する。ピエゾスタック電圧が大きくなり、差動増幅器27Aから出力されるオン期間規定信号が小さくなると、オン期間の長さが短くなる。
【0071】
本実施形態によれば、図8に示すように、充電が進行するにつれてオン期間の長さが短くなり、充電電流のピーク値が小さくなる。これにより、第1実施形態と同様に、必要な充電精度を確保しつつ、適正な充電時間で、充電制御を行うことができる。
【0072】
(第3実施形態)
図9に本発明の第3実施形態になる燃料噴射装置のピエゾアクチエータ駆動回路の構成を示す。本実施形態は、第1実施形態においてピエゾアクチュエータ駆動回路の駆動制御回路およびCPUを別の構成に代えたもので、図中、第1実施形態と同じ番号を付した部分は第1実施形態と同じ作動をするので第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0073】
本ピエゾアクチュエータ駆動回路1Bは、ピエゾスタック電圧信号が入力し充電が完了したか否かを判ずる比較器22の(+)入力に、駆動制御回路191Bとともに制御手段19Bを構成するCPU192Aから目標電圧信号が直接に入力している。この目標電圧信号は実質的に第1、第2実施形態の目標電圧信号と同じもので、比較器22は、ピエゾスタック電圧が目標電圧に達すると、「L」になってスイッチング素子14がオフに固定される。
【0074】
また、CPU192Aからの目標電圧信号は、CPU192Aとともに切り換え指示信号出力手段6を構成する抵抗器61,62で分割され、切り換え指示信号である切り換え電圧信号に変換されるようになっている。この切り換え電圧信号およびピエゾスタック電圧信号を入力として、ピーク電流切り換え回路27Aが設けてある。ピーク電流切り換え回路27Aのオン期間規定信号である出力信号は、充電電流のピーク値を規定する比較器24の(−)入力となっている(以下、前記出力信号を上限値信号という)。
【0075】
ピーク電流切り換え回路27Aから出力される上限値信号は、定電圧源273の出力電圧を抵抗器274,275,276により分割した電圧出力である。接地側の抵抗器275,276のうち抵抗器276は直列にトランジスタ272が接続してあり、そのオフ時には、前記上限値信号は、直列に接続された抵抗器274,275における、抵抗器275の両端間電圧として与えられる。一方、トランジスタ272のオン時には抵抗器275に並列に抵抗器276が接続されるので、実質的に前記抵抗器275の抵抗値が小さくなり、前記上限値信号はトランジスタ272のオフ時よりも小さくなる。このように、トランジスタ272のオンとオフとを切り換えることでピーク値が大小の二値をとることができるようになっている。これらトランジスタ272、定電圧源273、抵抗器274〜276によりオン期間規定信号出力手段27aを構成している。
【0076】
トランジスタ272の制御信号は比較手段である比較器271の出力信号として与えられる。比較器271には、前記ピエゾスタック電圧信号が(+)入力として入力し、前記切り換え電圧信号が(−)入力として入力しており、ピエゾスタック電圧信号が切り換え電圧信号よりも大きければ比較器は「H」となる。ここで、目標電圧信号はピエゾスタック電圧が目標電圧に達した時のピエゾスタック電圧信号と等しいから、目標電圧信号を抵抗器61,62で分割した切り換え電圧信号はピエゾスタック電圧が目標電圧に達した時のピエゾスタック電圧信号よりも小さい。分割比率は抵抗器61の抵抗値をr11、抵抗器62の抵抗値をr12としてr12/(r11+r12)である。したがって、ピエゾスタック電圧が目標電圧のr12/(r11+r12)×100%の所定の切り換え電圧に達するまでは比較器271は「L」レベルを出力してトランジスタ272はオフであり、ピエゾスタック電圧が前記切り換え電圧信号に対応する切り換え電圧を越えると比較器271は「H」レベルを出力してトランジスタ272をオンする。
【0077】
本実施形態によれば、図10に示すように、ピエゾスタック電圧が切り換え電圧を越えると、それまでよりも充電電流のピーク値が小さくなる。これにより、スイッチング素子14をオフに固定した時の充電電流の最大値を抑制してピエゾスタック電圧の電圧誤差を低減することができる。また、切り換え電圧を越えるまでは比較的充電電流のピーク値は大きく平均の充電電流が大きなものとなるから、速やかに充電を行い得る。切り換え電圧の大きさをある程度目標電圧に近い値としておくことで、充電が略完了するまでを高速で行うことができ、第1、第2実施形態のものよりも充電時間を短縮することができる。
【0078】
なお、本実施形態の構成は、第2実施形態のようにランプ波発生回路によりオン期間中の通電時間を測定してスイッチング素子のオンからオフへの切り換えタイミングを計るものにも適用することができ、並列に接続した演算用コンデンサの一方をトランジスタにより断接可能に構成することで、演算用コンデンサの電圧上昇速度を切り換えられるようにすればよい。
【0079】
なお、目標電圧がコモンレール圧力に対して直線的に与えられるのではなく、図5のインジェクタ開弁電圧の特性に応じて曲線的に与えられるのでもよい。
【0080】
また、前記各実施形態ではピエゾスタック電圧を充電量の指標としているが、ピエゾスタックに供給される電力量や電荷量を指標としてもよいのは勿論である。
【0081】
また、本発明は、インジェクタの燃料噴射制御用のピエゾアクチュエータだけではなく、他の用途に用いられるピエゾアクチュエータの駆動用にも適用することができる。また、目標充電量が可変の構成でなくとも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1のピエゾアクチュエータ駆動回路の回路図である。
【図2】前記ピエゾアクチュエータ駆動回路の要部回路図である。
【図3】前記ピエゾアクチュエータ駆動回路により駆動されるピエゾアクチュエータが搭載された燃料噴射用のインジェクタを有する内燃機関の燃料噴射装置の構成図である。
【図4】前記インジェクタの断面図である。
【図5】前記ピエゾアクチュエータ駆動回路の作動を説明するグラフである。
【図6】前記ピエゾアクチュエータ駆動回路の各部の作動を示すタイミングチャートである。
【図7】本発明を適用した第2のピエゾアクチュエータ駆動回路の要部回路図である。
【図8】前記ピエゾアクチュエータ駆動回路の各部の作動を示すタイミングチャートである。
【図9】本発明を適用した第3のピエゾアクチュエータ駆動回路の要部回路図である。
【図10】前記ピエゾアクチュエータ駆動回路の各部の作動を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1,1A,1B ピエゾアクチュエータ駆動回路
11 直流電源
111 バッテリ
112 DC−DCコンバータ
113 バッファコンデンサ
12a,12b 通電経路
13 インダクタ
14 第1のスイッチング素子
141 寄生ダイオード
15 第2のスイッチング素子
151 寄生ダイオード
16A,16B,16C,16D 選択スイッチング素子
161A,161B,161C,161D 寄生ダイオード
17 抵抗器(オン期間進行度検出手段、充電電流検出手段)
18 抵抗器
19,19A,19B 制御手段
191,191A,191B 駆動制御回路
192 CPU(充電指示信号出力手段)
192A CPU
23 比較器(制御信号出力許容手段)
24 比較器(制御信号出力禁止手段)
25 充電量検出手段
251,252 抵抗器
27 差動増幅器(減算手段)
27A ピーク電流切り換え回路
271 比較器(比較手段)
27a オン期間規定信号出力手段
28 基準電圧発生回路(下限値信号生成手段)
29 ランプ波発生回路(オン期間進行度検出手段)
3A,3B,3C,3D ピエゾスタック
4 インジェクタ
4a ノズル部
4b 背圧制御部
4c ピエゾアクチュエータ
54 コモンレール
57 コモンレール圧力センサ
58 ECU
6 切り換え指示信号出力手段
61,62 抵抗器

Claims (3)

  1. ピエゾアクチュエータに設けられたピエゾスタックに直流電源からインダクタを介して通電する第1の通電経路を有し、該通電経路には、その途中に設けられてオンオフを繰り返すスイッチング素子のオン期間に漸増する充電電流を流し、
    前記直流電源および前記スイッチング素子をバイパスしてインダクタからピエゾスタックに通電する第2の通電経路を有し、該通電経路には、前記スイッチング素子のオフ期間に漸減する充電電流をフライホイール作用で流し、
    前記充電電流が繰り返しピーク値をとるように前記スイッチング素子のオンオフを制御するとともに、前記ピエゾスタックの充電量が、外部からの入力で設定された目標充電量に達すると前記スイッチング素子をオフに固定する制御手段とを具備する多重スイッチング方式のピエゾアクチュエータ駆動回路において、
    前記制御手段に、
    前記オン期間の進行度を検出し、該進行度が大きいほど大きな進行度検出信号を出力するオン期間進行度検出手段と、
    ピエゾスタックの充電量を検出し、充電量が大きいほど大きな充電量検出信号を出力する充電量検出手段と、
    充電量が目標充電量に達した時の充電量検出信号よりも大きな値に設定した充電指示信号を出力する指示信号出力手段と、
    充電指示信号と充電量検出信号との差分に比例した信号をオン期間規定信号として出力する減算手段と、
    進行度検出信号とオン期間規定信号とを比較して、進行度検出信号が大きくなると、前記スイッチング素子をオンする制御信号の出力を禁止して前記オフ期間に切り換える制御信号出力禁止手段と、
    前記ピエゾスタックの充電電流を検出し、該充電電流に比例した充電電流検出信号を出力する充電電流検出手段と、
    下限の充電電流値を規定する下限値信号を生成する下限値信号生成手段と、
    充電電流検出信号と下限値信号とを入力とし、充電電流検出信号が下限値信号よりも小さくなると、前記制御信号の出力を許容する制御信号出力許容手段とを具備せしめ、
    かつ、前記下限値信号を0よりも大きな値に設定したことを特徴とするピエゾアクチュエータ駆動回路。
  2. ピエゾアクチュエータに設けられたピエゾスタックに直流電源からインダクタを介して通電する第1の通電経路を有し、該通電経路には、その途中に設けられてオンオフを繰り返すスイッチング素子のオン期間に漸増する充電電流を流し、
    前記直流電源および前記スイッチング素子をバイパスしてインダクタからピエゾスタックに通電する第2の通電経路を有し、該通電経路には、前記スイッチング素子のオフ期間に漸減する充電電流をフライホイール作用で流し、
    前記充電電流が繰り返しピーク値をとるように前記スイッチング素子のオンオフを制御するとともに、前記ピエゾスタックの充電量が、外部からの入力で設定された目標充電量に達すると前記スイッチング素子をオフに固定する制御手段とを具備する多重スイッチング方式のピエゾアクチュエータ駆動回路において、
    前記制御手段に、
    前記オン期間の進行度を検出し、該進行度が大きいほど大きな進行度検出信号を出力するオン期間進行度検出手段と、
    ピエゾスタックの充電量を検出し、充電量が大きいほど大きな充電量検出信号を出力する充電量検出手段と、
    充電量が目標充電量に達した時の充電量検出信号よりも小さな値に設定した切り換え指示信号を出力する切り換え指示信号出力手段と、
    切り換え指示信号と充電量検出信号との大小を比較する比較手段と、
    充電量検出信号が切り換え指示信号よりも小さい時は第1のオン期間規定信号を出力し、充電量検出信号が切り換え指示信号よりも大きい時は第2のオン期間規定信号を出力するオン期間規定信号出力手段と、
    前記進行度検出信号と前記オン期間規定信号とを比較して、前記進行度検出信号が大きくなると、前記スイッチング素子をオンする制御信号の出力を禁止して前記オフ期間に切り換える制御信号出力禁止手段と、
    前記ピエゾスタックの充電電流を検出し、該充電電流に比例した充電電流検出信号を出力する充電電流検出手段と、
    下限の充電電流値を規定する下限値信号を生成する下限値信号生成手段と、
    充電電流検出信号と下限値信号とを入力とし、充電電流検出信号が下限値信号よりも小さくなると、前記制御信号の出力を許容する制御信号出力許容手段とを具備せしめ、
    かつ、前記下限値信号を0よりも大きな値に設定したことを特徴とするピエゾアクチュエータ駆動回路。
  3. コモンレールから供給される高圧の燃料の噴射用のノズル部と、
    燃料の噴射と停止とを切り換える弁体であって、その開閉作動用として前記高圧燃料の圧力が作用する弁体と、
    前記高圧燃料圧力に抗して前記弁体を作動せしめる押圧力を出力するピエゾアクチュエータと、
    前記ピエゾアクチュエータを駆動する請求項1または2記載のピエゾアクチュエータ駆動回路とを具備することを特徴とする燃料噴射装置。
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