JP3872862B2 - 操向操作構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、左右の走行駆動軸に対して独立的に動力の断接を行う操向クラッチと、動力伝達の断切側に制動力を付与する操向ブレーキとをミッションケース内の操向軸上に配置する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ミッションケース内に操向軸を横架し、該操向軸の左右端をミッションケースに軸受支持する部分に、ブレーキケースを嵌装し、該ブレーキケースに形成したシリンダーに操向ピストンを収容し、そして、操向軸上の左右に一対の筒体を摺動可能に配置し、その一端を前記ピストンに当接すべくバネで付勢して配置し、該筒体上にはクラッチギアとサイドギアと摩擦板の係止部を設けて、ピストンを油圧で進出させることで、クラッチギアへの動力伝達を断ち、更に進出させて制動を与えるようにした操向操作構造は公知とされているのである。例えば、実公平6−41908号公報に記載の技術の如くである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、該従来技術においては、次のような課題があった。
即ち、サイドギアをケース内方へ摺動させるためのピストン部材をサイドギアと軸受との間に配置していたので、操向軸が長尺化し、トランスミッションが大型化してしまい、また、軸受ケースに、サイドブレーキの固定側摩擦板を係止していたので、形状が複雑で製作コストが高くなっていた。また、サイドギアの一端にクラッチ歯を設け、他端側にサイドブレーキの回転側摩擦板を係止するための係止部を別々に設けていたので、その製作コストが高くなっていた。
【0004】
また、ピストン部材は油圧力で摺動される構成となっており、サイドブレーキを「入」操作することなくサイドクラッチ「切」位置、つまり、サイドブレーキは作動されず、サイドクラッチは「切」とした位置に、油圧力の調整だけで、正確に現出させることは極めて高度な技術が要求される。
そして、サイドギアをサイドクラッチ「入」位置に付勢する戻しバネは操向軸のケース内方寄りに配置され、戻しバネ、サイドギアの順に操向軸へ組み付けなければならないので、戻しバネにヘタリや摩耗等で交換しなければならなかったり、点検する場合には全てを分解しなければならず、時間がかかっていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決する為の手段を説明する。
ミッションケース内の駆動ギアに対し係合・離脱させて駆動ギアからの動力伝達を、下手側の走行装置へ入切操作自在なサイドギアを操向軸に摺動自在に外嵌すると共に、サイドギアの外端側にピストン部材を対向配置し、このピストン部材の進出動にてサイドギアをケース内方へ摺動させて、サイドクラッチを「切」操作し、更なる摺動でサイドブレーキを制動操作するよう構成した操向操作構造において、前記操向軸の両外端を支持する軸受の外周上にピストン部材を軸方向摺動自在に収容するシリンダー室を設けたものである。
【0006】
また、前記軸受を、前記ミッションケースの左右側壁に装着した軸受ケースに保持させ、該軸受ケースの軸受保持部分の外周部位をケース外方へ凹入させて前記シリンダー室を形成する一方、前記ミッションケースの前記軸受ケースの取付面部位にケース内方へ凹入した筒状部を形成し、この筒状部に前記サイドブレーキの固定側摩擦板を回転不能に係止したものである。
また、前記操向軸に筒体を摺動自在に外嵌設置し、該筒体の外周面上にその一端側から他端側にかけて連続的に刻設した歯部の略中央部を前記サイドギアとして用いる一方、この歯部の一端側を駆動ギアに対するクラッチギアとして用いると共に、他端側にサイドブレーキの回転側摩擦板を相対回転不能に係止したものである。
また、前記シリンダー室において、ピストン部材のサイドクラッチ切り相当位置にドレン油路を設け、このドレン油路に圧力調整装置を介装したものである。また、前記サイドギアをケース外方側へ付勢して駆動ギアに対する係合状態を得るための戻しバネの基端部を、その略半分がサイドギアの係止部に係止された状態で該サイドギアの外側内周部に組み込み付けておき、このサイドギアを操向軸へ組み込んだときに戻しバネの基端部が操向軸の係止部で受け止められているようにしたものである。
【0007】
【発明の実施の態様】
次に、本発明の実施の態様を、図面に基づいて説明する。
図1は本発明の操向操作構造を具備した走行動力伝動機構のスケルトン図、図2は本発明の操向操作構造を具備したミッションケースの上部後面断面図、図3は同じく平面断面図、図4は同じく下部後面断面図、図5は直進状態の操向クラッチブレーキの一部断面図と油圧回路図、図6は同じくサイドクラッチ「切」で緩旋回状態を示す図、図7は同じくサイドブレーキ「入」で急旋回状態を示す図、図8は筒体の斜視図である。
【0008】
図1〜図4において、本発明の操向操作構造を有するトランスミッションに付いて説明する。ミッションケース1上にHST式変速装置2が載置され、該HST式変速装置2は、HSTケース5の一側よりポンプ軸3を突出して入力プーリー4を固設し、図示しないエンジンからの駆動力をVベルトを介して入力プーリー4に伝えている。該入力プーリー4が回動されることによってHSTケース5内に収容した可変容量型の油圧ポンプPが駆動され、該油圧ポンプPからの圧油が油圧モータMに送油される。このとき図外の変速アームを変更することによって、油圧ポンプPの斜板の角度が変更されて、吐出量と吐出方向が変更される。この圧油によって油圧モータMのモーター軸6が無段階に変速駆動される。該モーター軸6上に歯車7が固設され、該歯車7はサイドケース10に支持された中間軸11上の遊嵌歯車12と噛合し、該歯車12は入力軸13上に固設した入力歯車14と噛合して、HST式変速装置2によって変速した動力をミッションケース1内に伝えている。
【0009】
前記ミッションケース1は左右半割り型に構成されて、該ミッションケース1に入力軸13と副変速軸15と操向軸16とカウンター軸17とPTO軸18が回転自在に平行に横架され、ミッションケース1内の前記入力軸13上には固定歯車20・21と遊嵌歯車28、並びに、スプラインハブ13aが設置されており、該スプラインハブ13aにはクラッチスライダ8が軸方向摺動自在にスプライン嵌合されている。前記固定歯車20は副変速軸15上の遊嵌歯車22と常時噛合し、前記固定歯車21は副変速軸15上の遊嵌歯車23と常時噛合している。また前記歯車22は、カウンター軸17上に固設した歯車24と常時噛合し、前記カウンター軸17上には更に歯車25が固設され、該歯車25は、PTO軸18上に一方向クラッチ29を介して外嵌した歯車26と常時噛合している。該PTO軸18のミッションケース1外にはPTOプーリー27が固設され、歯車22からの動力を一方向クラッチ29を介して取り出し作業機を駆動できるようにしている。
【0010】
前記副変速軸15上の遊嵌歯車22と遊嵌歯車23との間にはスプラインハブ15aが設置されてクラッチスライダ30が軸方向摺動自在にスプライン嵌合され、また、前記歯車22と歯車23にはクラッチスライダ30に対する歯部22a・23aが形成されている。また、前記入力軸13上の遊嵌歯車28にはクラッチスライダ8に対する歯部28aが形成される。前記クラッチスライダ8及びクラッチスライダ30は同時に摺動され、歯車28と入力軸13に結合するか、もしくは歯車22・23のいずれかを副変速軸15に結合することにより、入力軸13から副変速軸15に動力が伝えられる。該副変速軸15上には更に出力歯車31が刻設され、ミッションケース1外にはブレーキドラム32が固設されて、ブレーキアーム33を回動することによって駐車ブレーキを制動させる構成としている。
【0011】
前記操向軸16の中央部位には駆動ギア34が遊嵌設置され、前記副変速軸15上の出力歯車31と噛合している。該駆動ギア34の軸心側の両側面には軸方向に沿うボス部34L・34Rが突出形成されており、該ボス部34L・34Rの内周面におけるそれぞれの外端側には図5に示すようにクラッチギア34a・34aが刻設され、更に内端面には間隙部34b・34bを設けている。
【0012】
操向軸16上には駆動ギア34を挟んで筒体35L・35Rがそれぞれ相対回転自在に、且つ、軸方向摺動自在に設置されている。筒体35L・35Rは図8に示すように、回転軸線方向に幅広の円筒体の外周面においてその一端側から他端側にかけて連続する歯部を刻設したうえで、その一端側の歯部を、前記クラッチギア34a・34aに噛合い可能なクラッチギア35aとし、また、該クラッチギア35aと隣接する部位を歯元部から削ぎ落として間隙部35bを設ける。そして、該間隙部35bに隣接する幅広の歯部はサイドギア35cと、後述する回転側摩擦板37の係止部35dとする。一方、筒体35L・35Rの他端側の歯部を係止部35dの歯丈よりも短くなるように削ぎ落として後述する押圧プレート39の設置部35eとし、そこに設置される押圧プレート39は係止部35dと設置部35eとの段差部35fにより一方側への軸線方向移動を不能に留められる。
【0013】
なお、間隙部34b・35bのそれぞれの軸線方向の幅は、後述するように筒体35L・35Rがサイドクラッチ切り位置からサイドブレーキ入り位置まで移動したときに、それぞれのクラッチギア34aとクラッチギア35aとが噛合い解除状態に保たれるような寸法に設定してある。
【0014】
前記筒体35L・35Rのサイドギア35cは減速歯車36L・36Rと常時噛合している。該減速歯車36L・36Rはミッションケース1下部に支持した走行駆動軸19L・19Rの内端に固設され、該走行駆動軸19L・19Rは軸受を介してミッションケース1及びアクスルケース47L・47Rに支持され、該走行駆動軸19L・19Rの外端に駆動スプロケット48L・48Rが固設されて、クローラーを駆動する構成としている。
【0015】
前記筒体35L・35Rの係止部35d上には多板式のサイドブレーキ用の回転側摩擦板37・37・・・が相対回転不能に係止されている。該摩擦板37・37・・・の間には固定側の摩擦板38・38・・・が重合配置されており、前記操向軸16の両外側端部を支持する軸受ケース42を固定支持するミッションケース1の部分に、ケース内方に向けて凹入する中空の筒状部1aを形成し、該筒状部1aの内周に前記摩擦板38・38・・・が回転不能に係止されている。
【0016】
前記筒体35L・35Rの外端には、図5に示すように、リング状の押圧プレート39を係止して、スラストベアリング40を介してピストン部材41と当接させている。該ピストン部材41はリング状に構成されている。軸受ケース42に軸受44の外周上に該軸受44と同心状で凹状のシリンダー室41aを形成して、このシリンダー室にピストン部材41が軸方向摺動自在に嵌入され、該ピストン部材41が前記摩擦板37・38・・・と対向するように配設されている。該軸受ケース42はミッションケース1の左右外側壁にサイド油路板43を介して固定されており、該軸受ケース42の中心部には軸受44が保持されて操向軸16の両端部分を回転自在に支持している。
【0017】
前記操向軸16の両側はその中央部よりも軸径を細くした縮径部16bが設けられ、該縮径部16b上に戻しバネ53が外嵌され、縮径部16bの段差部分によって戻しバネ53の内端側を係止し、更にその外周上に筒体35L・35Rの略半分が配置されている。そして、筒体35L・35Rの外端側の内周面に止め輪52が係止されて、戻しバネ53の外側端を係止して、筒体35L・35Rをケース外方向に摺動するように付勢して、筒体35L・35Rのクラッチギア35a・35aを駆動ギア34のクラッチギア34a・34aに噛合わせる。以上のようにして、サイドブレーキが構成される。
【0018】
そして、サイド油路板43L・43Rには供給油路45L・45Rとドレン油路46が設けられており、該供給油路45L・45Rは軸受ケース42のシリンダー室41aの給油ポート60L・60Rと操向切換バルブ50の出力ポート50L・50Rとの間をそれぞれ連通し、ドレン油路46L・46Rはピストン部材41のストロークがサイドクラッチ「切」位置に相当する位置に開口した排油ポート61L・61RとタンクポートTとの間を連通させ、その間には圧力調整弁51を介在連通させている。
また、圧力調整弁51の一次側には、各排油ポート61L・61Rから圧力調整弁51方向へのみ油流通を許容するチェック弁100L・100Rが介在されている。
【0019】
前記操向切換バルブ50は、サイドブレーキの給油ポート60L・60R、油圧ポンプ54のポンプポートをタンクに接続する中立(直進)位置と、左また右の給油ポート60L・60Rに圧油を送油する作用(旋回)位置とを備えた3位置切換の電磁弁によって構成される。圧力調整弁51は、運転席に配備された操向レバー55と連動されており、バネ51aによって弁閉側に付勢され、該操向レバー55のサイドクラッチ「切」位置にはその傾動位置を検出する旋回スイッチ56L・56Rが配設され、該旋回スイッチ56L・56Rは図外のコントローラを介して操向切換バルブ50のソレノイドと接続されている。
【0020】
このような構成において、直進走行のときは、図5に示すように、駆動ギア34のクラッチ部34a・34aは筒体35L・35Rのクラッチギア35a・35aと噛合して、HST式変速装置2によって変速された動力が走行駆動軸19L・19Rに伝えられて、左右のクローラーを同時に駆動して、機体は直進走行となる。
【0021】
操向レバー55を左右一側へ傾動させると、図6に示すように、操向レバー55が旋回スイッチ56L(56R)をONして操向切換バルブ50の一方のソレノイドが通電されて一方の作用位置に切り換えられる。そして、油圧ポンプ54からの圧油が出力ポート50Lより供給油路45Lを介して軸受ケース42の給油ポート60Lからシリンダー室41aに導かれる。そして、ピストン部材41が戻しバネ53に抗して筒体35Lをケース内方側へ押して、クラッチギア35aはクラッチギア34aとの噛合が外されて間隙34b内に突入する。ここで、『サイドクラッチ切り』状態の位置までストロークすると、シリンダー室41a内の圧油は排油ポート61Lからドレン油路46L、チェック弁100L、圧力調整弁51を通じてミッションケース1内へ排出されるから、ピストン部材41は排油ポート61Lの直前位置で止められ、サイドクラッチが切られるのみでサイドブレーキは入らず機体は大きな旋回半径で緩旋回する。
【0022】
操向レバー55をそこから更に傾動させたときには、図7に示すように操向レバー55の傾動量に比例して増加するバネ51aの付勢力によって、圧力調整弁51が閉じられるので、シリンダー室内の圧油は排油ポート61Lよりドレンされなくなり、ピストン部材41はシリンダー室41aのストロークエンドまで摺動可能となる。シリンダー室41a内の油圧がバネ51aの付勢力相当圧以上となると、圧力調整弁51はリリーフしてドレンする。このとき、ピストン部材41が筒体35Lをケース内方側へ押してクラッチギア34a・35aの噛合を外した状態を維持しつつ押圧プレート39が摩擦板37・38を押圧して、『サイドクラッチ切り』状態から更に『サイドブレーキ入り』状態となり、機体は大きな旋回半径から小さな旋回半径となり急旋回が行われるのである。
【0023】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。即ち、ミッションケース内の駆動ギアに対し係合・離脱させて駆動ギアからの動力伝達を、下手側の走行装置へ入切操作自在なサイドギアを操向軸に摺動自在に外嵌すると共に、サイドギアの外端側にピストン部材を対向配置し、このピストン部材の進出動にてサイドギアをケース内方へ摺動させて、サイドクラッチを「切」操作し、更なる摺動でサイドブレーキを制動操作するよう構成し、前記操向軸の両外端を支持する軸受の外周上にピストン部材を軸方向摺動自在に収容するシリンダー室を設けたので、軸受とシリンダー室が重複して配置され、操向軸を短尺化することが可能となって、ミッションケースの左右幅を縮小でき、トランスミッションをコンパクトに構成することがでたのである。
【0024】
また、軸受を、ミッションケースの左右側壁に装着した軸受ケースに保持させ、該軸受ケースの軸受保持部分の外周部位をケース外方へ凹入させて前記シリンダー室を形成する一方、前記ミッションケースの前記軸受ケースの取付面部位にケース内方へ凹入した筒状部を形成し、この筒状部にサイドブレーキの固定側摩擦板を回転不能に係止したので、軸受ケースの形状が簡素化されて、製作コストを低減することができるのである。
【0025】
また、操向軸に筒体を摺動自在に外嵌設置し、該筒体の外周面上にその一端側から他端側にかけて連続的に刻設した歯部の略中央部を前記サイドギアとして用いる一方、この歯部の一端側を駆動ギアに対するクラッチギアとして用いると共に、他端側にサイドブレーキの回転側摩擦板を相対回転不能に係止したので、円筒状の筒体において、幅広に刻設した歯部の各部が、サイドギアとクラッチギアと回転側摩擦板の係止部としてそれぞれ機能し、安価で容易に製作できるようになったのである。
【0026】
また、シリンダー室において、ピストン部材のサイドクラッチ切り相当位置にドレン油路を設けたので、サイドクラッチ「切」状態を確実に現出させることができるようになり、このドレン油路に圧力調整装置を介装したので、サイドブレーキの「入」操作は、この圧力調整装置の圧力設定値を高めるように操作することで、得ることができる。
【0027】
また、サイドギアをケース外方側へ付勢して駆動ギアに対する係合状態を得るための戻しバネの基端部を、その略半分がサイドギアの係止部に係止された状態で該サイドギアの外側内周部に組み込み付けておき、このサイドギアを操向軸へ組み込んだときに戻しバネの基端部が操向軸の係止部で受け止められているようにしたので、戻しバネを操向軸に組み付ける際に専用工具を用いる必要がなく、サイドギアを操向軸の所定位置に組み付けると同時に操向軸とサイドギアとの間に張出状に配置することができ、組み立て作業、保守点検を極めて容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の操向操作構造を具備した走行動力伝動機構のスケルトン図である。
【図2】本発明の操向操作構造を具備したミッションケースの上部後面断面図である。
【図3】同じく平面断面図である。
【図4】同じく下部後面断面図である。
【図5】直進状態の操向クラッチブレーキの一部断面図と油圧回路図である。
【図6】同じくサイドクラッチ「切」で緩旋回状態を示す図である。
【図7】同じくサイドブレーキ「入」で急旋回状態を示す図である。
【図8】筒体の斜視図である。
【符号の説明】
1 ミッションケース
1a 筒状部
16 操向軸
34 駆動ギア
35L・35R 筒体
35a クラッチギア
35c サイドギア
35d 係止部
37・38 摩擦板
41 ピストン部材
41a シリンダー室
42 軸受ケース
44 軸受
46L・46R ドレン油路
50 操向切換バルブ
51 圧力調整弁
53 戻しバネ

Claims (5)

  1. ミッションケース内の駆動ギアに対し係合・離脱させて駆動ギアからの動力伝達を、下手側の走行装置へ入切操作自在なサイドギアを操向軸に摺動自在に外嵌すると共に、サイドギアの外端側にピストン部材を対向配置し、このピストン部材の進出動にてサイドギアをケース内方へ摺動させて、サイドクラッチを「切」操作し、更なる摺動でサイドブレーキを制動操作するよう構成した操向操作構造において、前記操向軸の両外端を支持する軸受の外周上にピストン部材を軸方向摺動自在に収容するシリンダー室を設けたことを特徴とする操向操作構造。
  2. 前記軸受を、前記ミッションケースの左右側壁に装着した軸受ケースに保持させ、該軸受ケースの軸受保持部分の外周部位をケース外方へ凹入させて前記シリンダー室を形成する一方、前記ミッションケースの前記軸受ケースの取付面部位にケース内方へ凹入した筒状部を形成し、この筒状部に前記サイドブレーキの固定側摩擦板を回転不能に係止したことを特徴とする請求項1記載の操向操作構造。
  3. 前記操向軸に筒体を摺動自在に外嵌設置し、該筒体の外周面上にその一端側から他端側にかけて連続的に刻設した歯部の略中央部を前記サイドギアとして用いる一方、この歯部の一端側を駆動ギアに対するクラッチギアとして用いると共に、他端側にサイドブレーキの回転側摩擦板を相対回転不能に係止してある請求項1記載の操向操作構造。
  4. 前記シリンダー室において、ピストン部材のサイドクラッチ切り相当位置にドレン油路を設け、このドレン油路に圧力調整装置を介装してある請求項1記載の操向操作構造。
  5. 前記サイドギアをケース外方側へ付勢して駆動ギアに対する係合状態を得るための戻しバネの基端部を、その略半分がサイドギアの係止部に係止された状態で該サイドギアの外側内周部に組み込み付けておき、このサイドギアを操向軸へ組み込んだときに戻しバネの基端部が操向軸の係止部で受け止められているようにしてある請求項1記載の操向操作構造。
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