JP3872157B2 - 車両用スイッチ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、操作レバーが設けられたボディに、ステアリングホイールが有するホーンスイッチからの信号を受けるコンタクト部材及び操作手段に対する操作信号を出力するための操作信号出力用コネクタを有するインシュレータ基板とを備えた車両用スイッチ装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来より、車両用スイッチ装置においては、ターンレバー或いはワイパレバー等の操作レバーが設けられたボディに、ステアリングホイールが有するホーンスイッチに対するホーン信号を受けるためのコンタクト部材を設け、そのコンタクト部材が受けたホーン信号をボディに設けられたコネクタを通じて外部に出力するようにしている。つまり、ステアリングホイールの裏側にスリップリングを設け、そのスリップリングにコンタクト部材を接触させることにより、ステアリングホイールの回転位置にかかわらず、ホーンスイッチに対する操作に応じてホーン信号を外部へ出力し、以てホーンを鳴動するようにしている。
【0003】
また、操作レバーに対する操作に応じた操作信号は、インシュレータ基板に設けられた操作信号出力用コネクタを通じて外部に出力するようにしている。つまり、インシュレータ基板の裏面には固定接点が設けられており、インシュレータ基板がボディに装着された状態では、インシュレータ基板の固定接点と、操作レバーに対する操作に応じて固定接点上を摺動するコンタクトホルダが有する可動接点とによりスイッチが構成されるもので、操作レバーに対する操作によりコンタクトホルダが移動することに応じてスイッチがオンオフし、それに伴ってインシュレータ基板の表面に設けられ固定接点と接続された信号出力用端子を有するコネクタから操作信号を外部に出力するようにしている。
【0004】
ところで、上記構成のものでは、コンタクト部材で受けたホーン信号を外部へ出力するために、ボディにホーン端子を有するホーン用コネクタ設け、そのホーン用コネクタを通じてホーン信号を外部へ出力するようにしている。このため、操作レバーに対する操作に応じた操作信号出力用のコネクタに加えて、ホーン用コネクタをさらに設ける必要があり、部品点数が多く、コスト高の要因となっている。
【0005】
また、インシュレータ基板に設けられた操作信号出力用のコネクタの端子は固定接点と接続されてリード線を接続する必要がないのに対して、ホーン用コネクタのホーン端子にはコンタクト部材からのリード線を接続する必要があり、製造工数が複雑となり、製造コストが高いという欠点がある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、部品点数を削減すると共に製造工数を削減することにより全体のコストを低減することができる車両用スイッチ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、操作手段が設けられたボディと、このボディに設けられステアリングホイールが有するホーンスイッチからの操作信号を受けるコンタクト部材と、前記ボディに装着可能に設けられその装着状態で裏面に前記操作レバーに対する操作に応じてオンオフするスイッチを構成する固定接点を有し且つ表面に当該固定設定と接続された端子を有する操作信号出力用コネクタが設けられたインシュレータ基板とを備えた車両用スイッチ装置において、前記操作信号出力用コネクタを、前記ボディ側に突出する導出部が延出されたホーン端子を備えて構成し、前記ボディに、前記コンタクト部材と電気的に接続され、前記インシュレータ基板の装着状態で前記ホーン端子の前記導出部と電気的に接続されるホーンターミナルを設けたものである。
【0008】
このような構成によれば、ステアリングホイールが有するホーンスイッチが操作されると、コンタクト部材がホーンスイッチからの操作信号を受ける。
ここで、インシュレータ基板に設けられたコネクタにはコンタクト部材と電気的に接続されたホーン端子が一体に設けられているので、ホーン端子を独立して設ける構成に比較して、部品点数を削減することができる。
【0010】
また、インシュレータ基板をボディに装着すると、インシュレータ基板の裏面側に突出しているホーン端子の導出部がボディに設けられたホーンターミナルと電気的に接続される。これにより、ホーンスイッチからの操作信号は、コンタクト部材及びホーンターミナルを通じてホーン端子から外部に出力される。この場合、ホーン端子とコンタクト部材とを電気的に接続するための工数を削減することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を車両用レバーコンビネーションスイッチに適用した一実施例を図面を参照して説明する。
図2は、レバーコンビネーションスイッチの平面図である。この図2において、ボディ1はステアリングコラム(図示せず)に装着するように形成されている。このボディ1の中央部にはステアリングシャフト(図示せず)が挿通される貫通孔2が形成されており、その貫通孔2を囲繞するようにボディ1の前面部(運転者側)にはステアリングホイールと一体化される筒状のキャンセルカム3が回動可能に装着されている。
【0012】
上記キャンセルカム3を囲むようにブラケット4が軸部5を中心に回動可能に設けられている。このブラケット4の基端部にターンレバー6が固定されていると共に、先端部には圧縮コイルスプリング7により付勢されたボール8を主体とする節度機構9が設けられており、ターンレバー6の操作に対して節度を与えるようになっている。また、ブラケット4にはラチェット10が圧縮コイルスプリング7の付勢状態で一体化されている。
【0013】
ここで、上述したキャンセルカム3及びラチェット10は、節度機構9によるターンレバー6の操作位置への保持状態をステアリングホイールの反対方向への操作に応じて解除するためのキャンセル機構を構成している。
【0014】
尚、ターンレバー6は、軸部11を支点としてブラケット4に対して前後方向(図面の垂直方向)への回動操作が可能に設けられている。また、ターンレバー6の先端にはライトスイッチ操作用のノブ12が設けられている。
【0015】
一方、ボディ1の他方の側面には、ワイパスイッチ操作用の操作手段としてのワイパレバー13が軸部14を中心に回動可能に取り付けられている。また、ボディ1の上部にはハザードスイッチ操作用のノブ15が引出操作可能に設けられている。
【0016】
ボディ1の背面には、図3に示すようにライト用インシュレータ基板16、ターンシグナル用インシュレータ基板17、ワイパ用インシュレータ基板18が取付けられている。
【0017】
図4はボディ1の横断面図である。この図4において、上記各インシュレータ基板16,17,18の裏面には固定接点群が設けられていると共に、表面にはそれらの固定接点群と接続された端子を有したコネクタが設けられている。
【0018】
即ち、ライト用インシュレータ基板16の裏面には、ライトスイッチ用の固定接点群19、ディマ・パッシングスイッチ用の固定接点群等20が設けられている。また、ライト用インシュレータ基板16の表面には、図3に示すように各接点群19,20と接続された端子を有するライト用コネクタ21が設けられている。
【0019】
ターンシグナル用インシュレータ基板17の裏面には、図4に示すようにターンシグナルスイッチ用の固定接点群22、ハザードスイッチ用の固定接点群23が設けられている。また、ターンシグナル用インシュレータ基板17の表面には、図3に示すように各接点22,23と接続された端子を有するターン・ハザード用コネクタ24が設けられている。
【0020】
ワイパ用インシュレータ基板18の裏面には、図4に示すようにワイパスイッチ用の固定接点群25が設けられ、表面には図3に示すように固定接点群25と接続された端子を有するワイパ用コネクタ26(本発明の操作信号出力用コネクタに相当)が設けられている。
【0021】
ここで、上記ワイパ用コネクタ26には図1及び図4に示すようにホーン信号出力用のホーン端子27が一体に設けられている。このホーン端子27は、ワイパ用インシュレータ基板18の裏側に突出する導出部27aを備えて形成されている。
【0022】
そして、上記ライト用インシュレータ基板16、ターンシグナル用インシュレータ基板17及びワイパ用インシュレータ基板18上には、各固定接点群に対応してコンタクトホルダが配設されている。
【0023】
即ち、図4に示すようにライト用インシュレータ基板16上にはライト用コンタクトホルダ28が摺動可能に配設されており、これには、スモールランプスイッチ用可動接点29とヘッドランプスイッチ用可動接点30が設けられている。
【0024】
このライト用コンタクトホルダ28は、ターンレバー6に設けられたノブ12を回動操作することに基づいて移動し、それに伴ってスモールランプスイッチ用可動接点29が所定の固定接点間を通断電するこにとよりスモールランプスイッチがオンオフすると共に、ヘッドランプスイッチ用可動接点30が所定の固定接点間を通断電することによりヘッドランプスイッチがオンオフする。
【0025】
また、ターンシグナル用インシュレータ基板17上にはターンシグナル用コンタクトホルダ31が摺動可能に設けられており、これには、ターンシグナルスイッチ用固定接点群22に対応するターンシグナルスイッチ用可動接点32が設けられている。
【0026】
このターンシグナル用コンタクトホルダ31は、ターンレバー6の回動操作に伴うブラケット4の回動に基づいて移動し、それに伴ってターンシグナルスイッチ用可動接点32が所定の固定接点間を通断電することによりターンシグナルスイッチがオンオフする。
【0027】
そして、ワイパ用インシュレータ基板18に設けられたワイパ用の固定接点群25は、ワイパレバー13に対する操作に応じて所定の固定接点間が通断電することによりワイパスイッチがオンオフする。
【0028】
さて、図1に示すようにボディ1の前面にはコンタクト部材としてのホーンシャフト33が圧縮コイルスプリング34による付勢状態で前方へ突出して設けられている(図2参照)。このホーンシャフト33はステアリングホイール35の裏面に設けられたスリップリング36に当接することによりステアリングホイール35が有する図示しないホーンスイッチからのホーン信号を受けるようになっている。
【0029】
ここで、ボディ1の内面にはホーンターミナル37が固定されており、そのホーンターミナル37にホーンシャフト33の基端部と接続されたリード線38が接続されている。
【0030】
しかして、ワイパ用インシュレータ基板18がボディ1に装着された状態では、ワイパ用コネクタ26に一体に設けられたホーン端子27がホーンターミナル37に挿入され、以てホーンシャフト33とホーン端子27とがホーンターミナル37を介して電気的に接続されるようになる。
【0031】
そして、以上にように構成されたレバーコンビネーションスイッチ装置のライト用コネクタ21、ターン・ハザード用コネクタ24及びワイパ用コネクタ26にはコネクタ39〜41が接続されており、これにより各操作レバーに対する操作に応じて各操作信号が外部に出力される。この場合、ワイパ用コネクタ26に設けられたホーン端子27はホーンと接続され、ステアリングホイール35が有するホーンスイッチに対する操作に応じてホーンが鳴動する。
【0032】
尚、本実施例において、ワイパ用コネクタ26にホーン端子27を設けた理由は、ライト用インシュレータ基板16及びターンシグナル用インシュレータ基板18とボディ1とにより形成される空間には複数のコンタクトホルダが移動可能に配置されており、ワイパ用インシュレータ基板18とボディ1とにより形成される空間に比較してホーン端子27を配置するスペースがないからである。
【0033】
このような本実施例によれば、ワイパ用コネクタ26にホーン端子27を一体に設け、そのホーン端子27を通じてホーンシャフト33が受けたホーン信号を外部に出力するように構成したので、ホーン端子用のコネクタが独立に設けられている従来構成に比較して、ホーン端子用のコネクタを削減できる分、部品点数を削減してコストを低減することができる。
【0034】
また、ホーン端子27から導出部27aを突出して設けると共に、ボディ1の内面にホーンシャフト33と接続されたホーンターミナル37を設け、ワイパ用インシュレータ基板18をボディ1に装着した状態で、ホーン端子27の導出部27aとホーンターミナル37とを電気的に接続するようにしたので、ワイパ用インシュレータ基板18をボディ1に装着するだけでホーン端子27とホーンシャフト33とを電気的に接続することができる。従って、ホーン端子27とホーンシャフト33とをリード線により接続する構成に比較して、製造工数が削減できて製造コストを低減することができる。
【0035】
本発明は、上記実施例にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張できる。
ライト用インシュレータ基板16とボディ1との間、或いはターンシグナル用インシュレータ基板17とボディ1との間に十分なスペースが存在する場合は、それらのインシュレータ基板のコネクタにホーン端子27を設けるようにしてもよい。
【0036】
ホーン端子27の導出部27aをホーンターミナル37に直接接続するようにしてもよい。
操作手段としては、ノブに対する操作によりワイパスイッチ或いはライトスイッチをオンオフするものでもよい。
コンタクト部材としては、バネ部材を利用したものでもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の車両用スイッチ装置によれば、以下の効果を奏する。
本発明によれば、操作手段に対する操作に応じた操作信号を出力するためのコネクタに、コンタクト部材で受けたホーンスイッチからの操作信号出力用のホーン端子を一体に設けるようにしたので、部品点数を削減してコストを低減することができる。
【0038】
また、インシュレータ基板のボディへの装着状態でホーン端子とコンタクト部材とを電気的に導通するようにしたので、製造工数を削減して製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例においてワイパ用インシュレータ基板を外した状態で示す要部の斜視図
【図2】全体の平面図
【図3】インシュレータ基板の装着状態で示すボディの下面図
【図4】インシュレータ基板の装着状態で示すボディの横断面図
【図5】ワイパ用インシュレータ基板の裏面図
【図6】ステアリングホイール及びコネクタとの接続関係を示す斜視図
【符号の説明】
1はボディ、13はワイパレバー(操作手段)、16はライト用インシュレータ基板、17はターンシグナル用インシュレータ基板、18はワイパ用インシュレータ基板、19,20は固定接点群、21はライト用コネクタ、22,23は固定接点群、24はターン・ハザード用コネクタ、25は固定接点群、26はワイパ用コネクタ(操作信号出力用コネクタ)、27はホーン端子、27aは導出部、33はホーンシャフト(コンタクト部材)、35はステアリングホイール、36はスリップリング、37はホーンターミナルである。

Claims (1)

  1. 操作手段が設けられたボディと、このボディに設けられステアリングホイールが有するホーンスイッチからの操作信号を受けるコンタクト部材と、前記ボディに装着可能に設けられその装着状態で前記ボディ側となる面に前記操作手段に対する操作に応じてオンオフするスイッチを構成する固定接点を有し且つ前記ボディと反対側となる面に当該固定設定と接続された端子を有する操作信号出力用コネクタが設けられたインシュレータ基板とを備えた車両用スイッチ装置において、
    前記操作信号出力用コネクタは、前記ボディ側に突出する導出部が延出されたホーン端子を備えて構成され
    前記ボディには、前記コンタクト部材と電気的に接続され、前記インシュレータ基板の装着状態で前記ホーン端子の前記導出部と電気的に接続されるホーンターミナルが設けられていることを特徴とする車両用スイッチ装置。
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