JP3871469B2 - 半導体メモリ装置および信号線切替回路 - Google Patents

半導体メモリ装置および信号線切替回路 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆる冗長機能、すなわち製造プロセスに起因する不良部分を予め設けていた冗長部分に置換して救済する機能を有する半導体メモリ装置に関する技術に属する。
【0002】
【従来の技術】
図10は従来の冗長機能を有する半導体メモリ装置の構成を示す図である(例えば特開平6−139797号公報参照)。メモリアレイ101はデータ保持するメモリセルを複数個有し、冗長メモリ102はメモリアレイ101に不良があるときその代わりに用いられる冗長メモリセルを有している。
【0003】
図10の半導体メモリ装置は次のように動作する。外部からアクセスされたとき、アドレス入力回路103は指定アドレスに応じたアドレス信号を出力する。デコーダ回路104はアドレス信号をデコードしデータバススイッチ回路109にデコード信号として出力する。これとともに冗長ドライバ105も信号を発生し、データバススイッチ回路109に供給する。データバススイッチ回路109はデコード信号に応じて、データ線IOと通常のメモリアレイ101における指定アドレスに対応するメモリとを電気的に接続し、また冗長ドライバ105の信号出力に応じて冗長メモリアレイ102と冗長データ線RIOとを電気的に接続する。
【0004】
冗長判定回路106には不良メモリセルのアドレスが予めプログラムされている。冗長判定回路106はアドレス信号を受けて指定アドレスと不良メモリセルのアドレスとを比較し、一致するときはデータ読み出しアンプ108を動作させ、冗長メモリアレイ102から読み出したデータをデータ出力回路110に出力させる。一致しないときはデータ読み出しアンプ107を動作させ、メモリアレイ101から読み出したデータをデータ出力回路110に出力させる。
【0005】
このように、外部から入力されたアドレスと予めプログラミングされた不良アドレスとを比較し、不良アドレスにアクセスされたときは余分に備えている冗長メモリアレイのメモリセルにアクセスして不良メモリを救済することにより、半導体メモリ装置の歩留りの向上を実現している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
近年、半導体メモリ装置のデータ転送の性能向上を図るべく、多ビット化、すなわち一のアドレス指定によって多数のメモリセルにアクセス可能にする技術が実施されつつある。
【0007】
多ビット化された半導体メモリ装置において、図10に示すような従来の冗長機能を用いた構成では、救済効率が悪いという問題がある。例えば128ビットの半導体メモリ装置において、あるアドレスに対応する128個のメモリセルのうち1個だけが不良であった場合、そのアドレスを冗長判定回路に予めプログラミングして冗長メモリセルと置換して救済するものとすると、不良である1個のメモリセルだけでなく残りの正常な127個のメモリセルも冗長メモリセルに置換されてしまう。すなわち、不良である1個のメモリセルを救済するために正常である127個のメモリセルが利用不能になり、救済効率がきわめて悪い。
【0008】
前記の問題に鑑み、本発明は、多ビット化された半導体メモリ装置において、救済効率がきわめて高い冗長機能を実現することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、請求項1の発明が講じた解決手段は、一のアドレス指定によって多ビットのアクセスが可能な半導体メモリ装置として、各アドレスにそれぞれ対応した複数のメモリセグメントを有するメモリアレイと、データを並列に転送する複数本の信号線からなり、各メモリセグメントに対応してそれぞれ設けられた複数の第1のデータバスとを備え、前記各メモリセグメントはそれぞれ、メモリサブアレイと、前記メモリサブアレイのビット線とそれぞれ接続されデータを並列に転送する複数本の信号線からなり、かつその本数が前記第1のデータバスよりも多い第2のデータバスと、当該メモリセグメントに対応する前記第1のデータバスの信号線と前記第2のデータバスの信号線とを予め設定された所定の関係に電気的に接続するデータバス切替回路とを備えたものである。
【0010】
請求項1の発明によると、各アドレスに対応する各メモリセグメントについてそれぞれ、当該メモリセグメントに対応する第1のデータバスの信号線と当該メモリセグメントのメモリサブアレイのビット線と接続された第2のデータバスの信号線との電気的な接続を、データバス切替回路によって、所定の関係に設定することができる。これにより、第2のデータバスの信号線のうち不良に係るビット線と接続されたものを回避してデータ転送を行うことが可能になる。したがって、アドレス単位ではなくビット単位での不良救済が可能になるので、救済効率が極めて高い冗長機能を実現することができる。
【0011】
そして、請求項2の発明では、前記請求項1の半導体メモリ装置における第2のデータバスは、前記第1のデータバスに対して平行に配置されているものとする。
【0012】
また、請求項3の発明では、前記請求項1の半導体メモリ装置における各メモリセグメントはそれぞれ前記メモリサブアレイを複数個備えており、各メモリサブアレイのビット線は当該メモリセグメントの前記第2のデータバスの信号線に共通に接続されているものとする。
【0013】
また、請求項4の発明では、前記請求項1の半導体メモリ装置におけるデータバス切替回路は、前記第1のデータバスの信号線と前記第2のデータバスの信号線との電気的な接続関係を設定するスイッチ部と、直列に配置された複数のヒューズ素子を有し、各ヒューズ素子の端電位に応じて前記スイッチ部の設定を制御するスイッチ制御部とを備え、前記スイッチ制御部において、第1段のヒューズ素子は所定電位に応じてMOSトランジスタによって駆動され、第2段以降のヒューズ素子はそれぞれ、その前段のヒューズ素子の端電位に応じてMOSトランジスタによって駆動されるものとする。
【0014】
そして、請求項5の発明では、前記請求項4の半導体メモリ装置におけるスイッチ制御部の隣り合うヒューズ素子同士の間には、それぞれ、少なくとも、MOSトランジスタからなるインバータが設けられているものとする。
【0015】
また、請求項6の発明が講じた解決手段は、一のアドレス指定によって多ビットのアクセスが可能な半導体メモリ装置として、各アドレスにそれぞれ対応した複数のメモリセグメントを有するメモリアレイと、データを並列に転送する複数本の信号線からなり各メモリセグメントに対応してそれぞれ設けられた複数のデータバスとを備え、前記各メモリセグメントはそれぞれ、メモリサブアレイと、当該メモリセグメントに対応する前記データバスの信号線と前記メモリサブアレイのビット線とを予め設定された所定の関係に電気的に接続するデータバス切替回路とを備えたものである。
【0016】
請求項6の発明によると、各アドレスに対応する各メモリセグメントについてそれぞれ、当該メモリセグメントに対応するデータバスの信号線と当該メモリセグメントのメモリサブアレイのビット線との電気的な接続を、データバス切替回路によって、所定の関係に設定することができる。これにより、不良に係るビット線を回避してデータ転送を行うことが可能になる。したがって、アドレス単位ではなくビット単位での不良救済が可能になるので、救済効率が極めて高い冗長機能を実現することができる。
【0017】
請求項7の発明では、前記請求項6の半導体メモリ装置におけるメモリサブアレイのビット線は、当該メモリセグメントに対応する前記データバスに平行に配置されているものとする。
【0018】
請求項8の発明では、前記請求項6の半導体メモリ装置における各メモリセグメントはそれぞれ前記メモリサブアレイを複数個備えており、各メモリサブアレイに対してそれぞれ前記データバス切替回路が設けられているものとする。
【0019】
請求項9の発明では、前記請求項6の半導体メモリ装置におけるデータバス切替回路は、前記データバスの信号線と前記ビット線との電気的な接続関係を設定するスイッチ部と、直列に配置された複数のヒューズ素子を有し、各ヒューズ素子の端電位に応じて前記スイッチ部の設定を制御するスイッチ制御部とを備え、前記スイッチ制御部において、第1段のヒューズ素子は所定電位に応じてMOSトランジスタによって駆動され、第2段以降のヒューズ素子はそれぞれその前段のヒューズ素子の端電位に応じてMOSトランジスタによって駆動されるものとする。
【0020】
請求項10の発明では、前記請求項9の半導体メモリ装置におけるスイッチ制御部の隣り合うヒューズ素子同士の間には、それぞれ少なくともMOSトランジスタからなるインバータが設けられているものとする。
【0021】
また、請求項11の発明が講じた解決手段は、信号線切替回路として、第1の信号線群の信号線と第2の信号線群の信号線とを、所定の関係に電気的に接続するスイッチ部と、直列に配置された複数のヒューズ素子を有し、各ヒューズ素子の端電位に応じて前記スイッチ部の設定を制御するスイッチ制御部とを備え、前記スイッチ制御部において、第1段のヒューズ素子は所定電位に応じてMOSトランジスタによって駆動され、第2段以降のヒューズ素子はそれぞれ、その前段のヒューズ素子の端電位に応じてMOSトランジスタによって駆動されるものである。
【0022】
請求項11の発明によると、スイッチ制御部が有する直列に配置された複数のヒューズ素子は、所定電位またはその前段のヒューズ素子の端電位に応じてMOSトランジスタによって駆動されるので、スイッチ部の設定のために一のヒューズ素子を切断した場合において、その切断が不十分であっても、各ヒューズ素子の端電位が中間電位になったり所望の電位にならなかったりすることがない。したがって、ヒューズ素子の切断が不十分であっても正常に動作するので、信頼性の高い信号線切替回路が実現される。
【0023】
請求項12の発明では、前記請求項11の信号線切替回路におけるスイッチ制御部の隣り合うヒューズ素子同士の間には、それぞれ、少なくとも、MOSトランジスタからなるインバータが設けられているものとする。
【0024】
請求項13の発明では、前記請求項11の信号線切替回路において、前記第1の信号線群はn(nは正の整数)本の信号線からなり、前記第2の信号線群は(n+1)本の信号線からなり、前記スイッチ部は前記第1の信号線群の第i(iは整数:1≦i≦n)の信号線に対し、前記第2の信号線群の第iおよび第(i+1)の信号線との間にそれぞれ設けられた2個のスイッチからなる第iのスイッチ群を備えたものとし、前記スイッチ制御部は、第i段のヒューズ素子の端電位に応じて前記第iのスイッチ群の設定を制御するものとする。
【0025】
請求項14の発明では、前記請求項11の信号線切替回路において、前記第1および第2の信号線群はともにk(kは2以上の整数)本の信号線を組として構成されており、かつ、前記第1の信号線群はn(nは正の整数)組の信号線からなり、前記第2の信号線群は(n+1)組の信号線からなり、前記スイッチ部は前記第1の信号線群の第i(iは整数:1≦i≦n)組の信号線に対し、前記第2の信号線群の第i組および第(i+1)組の信号線との間にそれぞれ設けられた2k個のスイッチからなる第iのスイッチ群を備えたものとし、前記スイッチ制御部は前記第1の信号線群の各組に対してそれぞれ前記ヒューズ素子が設けられており、第iのヒューズ素子の端電位に応じて前記第iのスイッチ群の設定を制御するものとする。
【0026】
また、請求項15の発明が講じた解決手段は、信号線切替回路として、第1の信号線群の信号線と第2の信号線群の信号線とを所定の関係に電気的に接続するスイッチ部と、直列に配置された複数のヒューズ素子を有し、各ヒューズ素子の端電位に応じて前記スイッチ部の設定を制御するスイッチ制御部とを備え、前記スイッチ制御部は各ヒューズ素子に対してそれぞれ、当該ヒューズ素子の端電位をラッチするラッチ回路と、前記ラッチ回路のラッチ電位を初期化する初期化手段とを備え、かつ、第1段のヒューズ素子に所定電位が与えられ、各ヒューズ素子がいずれも切断されていないときは、各ラッチ回路は第1段のヒューズ素子の端電位に応じた電位をラッチする一方、一のヒューズ素子が切断されているときは、このヒューズ素子よりも前のラッチ回路は第1段のヒューズ素子の端電位に応じた電位をラッチし、切断されたヒューズ素子よりも後のラッチ回路は初期化電位をそのままラッチするものである。
【0027】
請求項16の発明では、前記請求項15の信号線切替回路におけるラッチ回路は、当該ヒューズ素子と直列に設けられた第1のインバータと、前記第1のインバータと並列に、かつ、逆向きに設けられた第2のインバータとを有するものとする。
【0028】
請求項17の発明では、前記請求項15の信号線切替回路におけるラッチ回路は、当該ヒューズ素子と直列に設けられたインバータと、前記インバータの出力をゲート入力とし、ドレイン電位が前記インバータの入力となるNMOSトランジスタとを有するものとする。
【0029】
請求項18の発明では、前記請求項15の信号線切替回路におけるラッチ回路は、当該ヒューズ素子の端電位を一方の入力とし、当該信号線切替回路を動作させるか否かを示す選択信号を他方の入力とするNORゲートと、前記NORゲートの出力をゲート入力とし、ドレイン電位が前記NORゲートの一方の入力となるNMOSトランジスタとを有するものとする。
【0030】
請求項19の発明では、前記請求項6の半導体メモリ装置におけるデータバス切替回路は、前記データバスの信号線と前記ビット線との電気的な接続関係を設定するスイッチ部と、前記スイッチ部の設定を制御するスイッチ制御部とを備えたものとし、前記スイッチ制御部は、直列に配置され、かつ、それぞれ、一方の電源と出力端との間の電流経路にヒューズ素子が挿入された複数の制御用インバータと、第1段の制御用インバータの入力に、駆動電位として、ヒューズ素子が挿入された電流経路上のMOSトランジスタがオンになる所定の電位を与える電位付与手段とを有し、第2段以降の制御用インバータはそれぞれ、その前段の制御用インバータの出力によって駆動され、かつ、各制御用インバータのヒューズ素子がいずれも切断されていない状態において、第1段の制御用インバータの入力に前記駆動電位が与えられたとき、ヒューズ素子が挿入された電流経路上のMOSトランジスタがオンになるよう駆動され、前記各制御用インバータの出力に応じて、前記スイッチ部の設定を制御するものとする。
【0031】
請求項20の発明では、前記請求項19の半導体メモリ装置における電位付与手段は、第1段の制御用インバータの入力に、初期化電位として、ヒューズ素子が挿入されていない側の,他方の電源と出力端との間の電流経路上のMOSトランジスタがオンになる所定の電位を与えるものとし、前記スイッチ制御部は、各制御用インバータに対して、それぞれ、第1段の制御用インバータに入力として前記初期化電位が与えられたときの、当該制御用インバータの出力を、その初期化電位として維持する複数のラッチ回路を有するものとする。
【0032】
請求項21の発明では、前記請求項20の半導体メモリ装置における電位付与手段は、検査制御信号に応答して、第1段の制御用インバータの入力に、前記駆動電位または初期化電位のいずれかを選択して与えるものとする。
【0033】
また、請求項22の発明が講じた解決手段は、信号線切替回路として、第1の信号線群の信号線と第2の信号線群の信号線とを、所定の関係に電気的に接続するスイッチ部と、前記スイッチ部の設定を制御するスイッチ制御部とを備えたものであり、前記スイッチ制御部は、直列に配置され、かつ、それぞれ、一方の電源と出力端との間の電流経路にヒューズ素子が挿入された複数の制御用インバータと、第1段の制御用インバータの入力に、駆動電位として、ヒューズ素子が挿入された電流経路上のMOSトランジスタがオンになる所定の電位を与える電位付与手段とを有し、第2段以降の制御用インバータはそれぞれ、その前段の制御用インバータの出力によって駆動され、かつ、各制御用インバータのヒューズ素子がいずれも切断されていない状態において、第1段の制御用インバータの入力に前記駆動電位が与えられたとき、ヒューズ素子が挿入された電流経路上のMOSトランジスタがオンになるよう駆動され、前記各制御用インバータの出力に応じて前記スイッチ部の設定を制御するものである。
【0034】
請求項23の発明では、前記請求項22の信号線切替回路において、前記第1の信号線群はn(nは正の整数)本の信号線からなり、前記第2の信号線群は(n+1)本の信号線からなり、前記スイッチ部は、前記第1の信号線群の第i(iは整数:1≦i≦n)の信号線に対し、前記第2の信号線群の第iおよび第(i+1)の信号線との間にそれぞれ設けられた2個のスイッチからなる第iのスイッチ群を備えたものとし、前記スイッチ制御部は、第i段の制御用インバータの出力に応じて前記第iのスイッチ群の設定を制御するものとする。
【0035】
請求項24の発明では、前記請求項22の信号線切替回路において、前記電位付与手段は、第1段の制御用インバータの入力に、初期化電位として、ヒューズ素子が挿入されていない側の,他方の電源と出力端との間の電流経路上のMOSトランジスタがオンになる所定の電位を与えるものとし、前記スイッチ制御部は、各制御用インバータに対して、それぞれ、第1段の制御用インバータに入力として前記初期化電位が与えられたときの、当該制御用インバータの出力を、その初期化電位として維持する複数のラッチ回路を有するものとする。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0037】
図1は本発明の一実施形態に係る半導体メモリ装置の構成を示す図である。図1において、1はデータを保持するメモリアレイ、2は外部から入力されたアドレスに応じて装置内部にアドレス信号を供給するアドレス入力回路、3はアドレス信号をプリデコードし、メモリアレイ1にプリデコード信号を供給するプリデコーダ回路、4はメモリアレイ1と外部との間のデータ転送を行うデータ入出力回路である。図1の半導体メモリ装置は、内部データバスIOのビット幅を128としており(各図においてバスのビット幅を[128:1]のように示すものとする)、一のアドレス指定によって128ビットのアクセスが可能である。
【0038】
メモリアレイ1は各アドレスにそれぞれ対応した複数(図1では4個)のメモリセグメント11と、各メモリセグメント11にそれぞれ接続された複数の第1のデータバスとしてのデータバスDQn(n=1〜4)と、データバスDQnの中からプリデコード信号によって指定されたメモリセグメント11に対応するデータバスを選択して、内部データバスIOに接続するデータバスマルチプレクサ12とを備えている。
【0039】
各メモリセグメント11はそれぞれ、複数個のメモリセルからなるメモリサブアレイ13(MSAi1〜MSAi4:i=1〜4)を複数(図1では4個)備えており、さらに各メモリサブアレイ13に対してプリデコード信号を受けてメモリサブアレイ13内の特定のワード線を選択するデコーダ14をそれぞれ備えている。各メモリセグメント11において、各メモリサブアレイ13のビット線は第2のデータバスとしてのデータバスDQAn(n=1〜4)に共通に接続されている。そしてデータバス切替回路21は、データバスDQnの各信号線とデータバスDQAnの各信号線とを予め設定された所定の関係に電気的に接続する。データバスDQAnのビット幅はデータバスDQnよりも1だけ多い129ビットである。
【0040】
図2はメモリサブアレイ13(MSA11〜MSA14)の内部構成を示す図である。図2において、WLn(n=1〜128)はデコーダ14によって選択されるワード線、BLn(n=1〜129)はメモリセルMCのデータ転送を行うビット線である。各メモリセルMCはそれぞれ1本のワード線と1本のビット線とに接続されている。各ワード線WLnにはそれぞれ129個のメモリセルMCが接続されており、これらのメモリセルMCはそれぞれビット線BLnを介してアクセス可能である。各ビット線BLnはそれぞれデータバス信号線DQA1(n)(n=1〜129)に接続されている。
【0041】
図1の半導体メモリ装置の動作について説明する。ここでは、入力アドレスが0であり、プリデコーダ回路3およびデコーダ14によって、メモリサブアレイMSA11のワード線WL1が活性化するものとする。
【0042】
メモリサブアレイMSA11を有するメモリセグメント11内にメモリセルまたはビット線の不良がないときは、データバス切替回路21によって、データバス信号線DQ1[128:1]とデータバス信号線DQA1[128:1]とがそれぞれ接続される。このとき、データバス信号線DQA1(129)はデータバスDQ1に接続されない。さらに、データバスDQ1はデータバスマルチプレクサ12を介して内部データバスIOと接続される。
【0043】
これにより、ワード線WL1に接続された129個のメモリセルMCのうち、データバス信号線DQA1(129)にビット線BL129を介して接続されたメモリセルMCを除く128個のメモリセルMCのアクセスが可能になる。
【0044】
一方、メモリサブアレイMSA11を有するメモリセグメント11内にメモリセルまたはビット線の不良があるときは、不良個所がアクセスされないように、あらかじめ製品検査時にデータバス切替回路21をプログラムしておく。例えばメモリサブアレイMSA11のビット線BL3またはこれに接続されたメモリセルMCに不良があるときは、データバス信号線DQ1[2:1]とデータバス信号線DQA1[2:1]とがそれぞれ接続され、かつ、データバス信号線DQ1[128:3]とデータバス信号線DQA1[129:4]とがそれぞれ接続されるように、データバス切替回路21を設定する。
【0045】
これにより、データバス信号線DQA1(3)とこれに接続された不良ビット線BL3にはデータバスDQ1は接続されないことになり、したがって不良箇所はアクセスされないで、ワード線WL1に接続された129個のメモリセルMCのうち、ビット線BL3に接続されたメモリセルMCを除く128個のメモリセルMCがアクセスされることになる。
【0046】
このように、各メモリサブアレイ13に、同時にアクセス可能なビット数よりも本数が多いビット線とこれらに接続されたメモリセルとを設けておき、予めプログラムされたデータバス切替回路21によりデータバスとビット線との対応をシフトさせることによって、不良箇所へのアクセスを回避することができる。これにより、不良半導体メモリ装置を救済することが可能になる。
【0047】
また本実施形態では従来よりも効率良く不良半導体メモリ装置を救済することができる。従来のように、不良があったときにアドレス単位の置換を行う場合には、不良を含み、かつ一のアドレス指定によって同時にアクセスされる全メモリセルが置換される。例えば図1の構成では、メモリセグメント11を1個余分に設けて、不良を有するメモリセグメント11をまとめて置換することになる。この場合、1ビットの不良を救済するためにメモリセグメントを1個余分に設ける必要があるので、メモリアレイ1の面積が数10%も増大することになり、救済効率が非常に悪い。
【0048】
本実施形態ではメモリサブアレイ13のビット線の本数を同時にアクセス可能なビット数よりも1多い数にするだけでよいので、例えば128ビットアクセスの場合には、各メモリサブアレイ13の面積増加率はわずか約0.8%(1/128)にとどまり、きわめて効率の良い救済が実現できる。
【0049】
なお本実施形態では、一のアドレス指定によってアクセス可能なビット数を128とし、メモリセグメント11内のデータバスDQAnのビット幅をそのビット数よりも1多い129としたが、本発明はこれに限られるものではない。一のアドレス指定によってアクセス可能なビット数は例えば64,256,1024などであってもよい。またメモリセグメント11内のデータバスDQAnのビット幅は、アクセス可能なビット数よりも2,3またはこれ以上多い本数であってもかまわない。
【0050】
図3は図1の半導体メモリ装置のメモリセグメント11の他の構成例を示す図である。図3に示すメモリセグメント11Aは図1のメモリアレイ1における1列めのメモリセグメント11に対応する。図3のメモリセグメント11Aは4個のメモリサブアレイ13(MSA11〜MSA14)と、各メモリサブアレイ13に設けられた4個のデコーダ14とを備え、さらに各メモリサブアレイ13に対して設けられ、データバスDQ1の各信号線とメモリサブアレイ13のビット線BLとを予め設定された所定の関係に電気的に接続するデータバス切替回路22を備えている。
【0051】
図1の半導体メモリ装置が図1に示すメモリセグメント11の代わりに図3のメモリセグメント11Aを備えた場合の動作について説明する。ここでも、入力アドレスが0であり、プリデコーダ回路3およびデコーダ14によってメモリサブアレイMSA11のワード線WL1が活性化するものとする。
【0052】
メモリサブアレイMSA11にメモリセルまたはビット線の不良がないときは、メモリサブアレイMSA11に対応するデータバス切替回路22によって、データバス信号線DQ1[128:1]とメモリサブアレイMSA11のビット線BL[128:1]とがそれぞれ接続され、ビット線BL129はデータバスDQ1と接続されない。接続されたビット線BL[128:1]を介して128個のメモリセルMCのアクセスが可能になる。
【0053】
一方、メモリサブアレイMSA11にメモリセルまたはビット線の不良があるとき、例えばメモリサブアレイMSA11のビット線BL3またはこれに接続されたメモリセルMCに不良があるときは、メモリサブアレイMSA11に対応するデータバス切替回路22を予め製品検査時にプログラムすることによって、データバス信号線DQ1[2:1]をそれぞれビット線BL[2:1]に、データバス信号線DQ1[128:3]をそれぞれビット線BL[129:4]に接続するように設定する。
【0054】
これにより、不良ビット線BL3はデータバスDQ1に接続されないこととなり、したがって不良箇所はアクセスされないで、ワード線WL1に接続された129個のメモリセルMCのうち、ビット線BL3に接続された1個のメモリセルMCを除く128個のメモリセルMCがアクセスされることになる。
【0055】
図4はデータバス切替回路22によるデータバスDQ1とビット線BLとの接続関係の切替を模式的に示す図である。同図中、(a)は不良がない場合を示しており、データバス切替回路22によって、データバス信号線DQ1(1)〜DQ(4)はそれぞれビット線BL1〜BL4と接続されている。また(b)はビット線BL3またはこれに接続されたメモリセルに不良がある場合を示しており、データバス切替回路22によって、データバス信号線DQ1(1),DQ1(2)とビット線BL1,BL2とが接続されるとともに、データバス信号線DQ1(3),DQ(4)とビット線BL4,BL5とが接続され、不良に係るビット線BL3へのアクセスが回避されている。
【0056】
図3のようにメモリサブアレイ13毎にデータバス切替回路22を設けることによって、不良の救済をメモリサブアレイ13毎に行うことが可能になる。
【0057】
すなわち図1の構成では、データバス切替回路21は各メモリセグメント11に1個ずつしか設けられていないので、一のメモリセグメント11において複数のメモリサブアレイ13で番号の異なるビット線に係る不良がある場合、これを全て救済することができない。図1の構成によって救済可能なのは、一のメモリサブアレイ13における1個の不良、または複数のメモリサブアレイ13における同一番号のビット線に係る不良のみである。
【0058】
これに対して図3の構成では、メモリサブアレイ13毎にデータバス切替回路22が設けられており、メモリサブアレイ毎にデータバスDQnとビット線BLとの接続関係を設定することができる。このため、一のメモリセグメント11において複数のメモリサブアレイ13で番号の異なるビット線に係る不良がある場合であっても、その救済が可能である。
【0059】
なお本実施形態において、ビット線BL129またはこれに接続されたメモリセルMCに不良がある場合には、データバスDQnとデータバスDQAnまたはデータバスDQnとビット線BLとを、不良がない場合と同様に接続すればよいことはいうまでもない。
【0060】
次に本実施形態に係るデータバス切替回路21,22の具体的な構成について説明する。
【0061】
図5は本実施形態に係る信号線切替回路としてのデータバス切替回路の具体的な構成例を示す図である。図5は図3のデータバス切替回路22として用いるものとして、第1の信号線群としての4本の信号線からなるデータバスDQと第2の信号線群としての5本のビット線BLとを電気的に接続する構成としている。
【0062】
図5において、5は4本のデータバス信号線DQ(1)〜DQ(4)と5本のビット線BL1〜BL5との電気的な接続関係を設定するスイッチ部、6は直列に配置されたヒューズ素子32,42,52,62を有し、各ヒューズ素子の端電位に応じてスイッチ部5の設定を制御するスイッチ制御部である。
【0063】
スイッチ制御部6はヒューズ素子32に対して、並列かつ逆向きに接続された2個のインバータ33,34からなりこのヒューズ素子32の端電位をラッチするラッチ回路35と、ゲートにリセット信号Resetを受けてラッチ回路35のラッチ電位を“L”に初期化する初期化手段としてのNMOSトランジスタ36とを備えている。ヒューズ素子32には接地電位を入力とするインバータ31の出力すなわち“H”が所定電位として与えられる。
【0064】
同様にヒューズ素子42,52,62に対しても、ラッチ回路45,55,65とNMOSトランジスタ46,56,66とを備えている。ヒューズ素子42,52,62はその前段のラッチ回路35,45,55とインバータ41,51,61を介して接続されている。
【0065】
スイッチ部5は、データバス信号線DQ(1)に対し、ビット線BL1およびBL2との間に第1のスイッチ群を構成するスイッチとしてNMOSトランジスタ37a,37bを備えている。NMOSトランジスタ37a,37bはラッチ回路35のラッチ電位を受けてデータバス信号線DQ(1)とビット線BL1,BL2との電気的な接続状態を設定する。ラッチ回路35の入力側の電位すなわちヒューズ素子32の端電位としてラッチする電位が“H”のときはNMOSトランジスタ37aがオン状態になる。またこのときラッチ回路35の出力側の電位は“L”になるのでNMOSトランジスタ37bがオフ状態になる。これにより、データバス信号線DQ(1)はビット線BL1に電気的に接続され、ビット線BL2には電気的に接続されない。一方、ラッチ回路35の入力側の電位が“L”のときはNMOSトランジスタ37aがオフ状態、NMOSトランジスタ37bがオン状態になり、これにより、データバス信号線DQ(1)はビット線BL2に電気的に接続され、ビット線BL1には電気的に接続されない。
【0066】
同様に、スイッチ部5は、データバス信号線DQ(2)に対して、ビット線BL2およびBL3との間に第2のスイッチ群を構成するスイッチとしてNMOSトランジスタ47a,47bを備え、データバス信号線DQ(3)に対して、ビット線BL3およびBL4との間に第3のスイッチ群を構成するスイッチとしてNMOSトランジスタ57a,57bを備え、データバス信号線DQ(4)に対して、ビット線BL4およびBL5との間に第4のスイッチ群を構成するスイッチとしてNMOSトランジスタ57a,57bを備えている。
【0067】
また38,48,58,68は選択されたメモリサブアレイのビット線をデータバスに接続するスイッチとしてのNMOSトランジスタであり、そのゲートにはサブアレイを選択する信号BLKが印加される。
【0068】
図5に示すデータバス切替回路の動作について説明する。
【0069】
まず、電源投入時に、リセット信号Resetを“H”にし、初期化手段としてのNMOSトランジスタ36,46,56,66をオン状態にする。これにより、各ラッチ回路35,45,55,65の入力側のラッチ電位は一旦“L”に初期化される。
【0070】
ビット線BL1〜BL4またはこれらに接続されたメモリセルに不良がないときは、各ヒューズ素子32,42,52,62は切断されないで、データバス切替回路はそのままの状態で使用される。この結果、各ラッチ回路35,45,55,65は、初期化されたラッチ電位にかかわらず、インバータ31,41,51,61の出力で決まる信号をそれぞれラッチする。インバータ31は接地電位を入力とするのでその出力は“H”になり、これによりラッチ回路35の入力側の電位は“H”、出力側の電位は“L”になる。インバータ41はラッチ回路35の出力すなわち“L”を入力とするのでその出力は“H”になり、これによりラッチ回路45の入力側の電位は“H”、出力側の電位は“L”になる。同様にラッチ回路55,65の入力側の電位は“H”、出力側の電位は“L”になる。
【0071】
この結果、NMOSトランジスタ37a,47a,57a,67aはオン状態になる一方、NMOSトランジスタ37b,47b,57b,67bはオフ状態になる。この状態により、データバスDQ(1)〜DQ(4)とビット線BL1〜BL4とが電気的に接続される。
【0072】
一方、ビット線BL1〜BL4またはこれらに接続されたメモリセルに不良があるときは、各ヒューズ素子32,42,52,62のいずれかを切断する。いま、仮にビット線BL3またはこれに接続されたメモリセルに不良があるとすると、ヒューズ素子52をレーザー照射等によって切断する。
【0073】
ヒューズ素子52が切断されたことにより、インバータ51の出力信号はヒューズ素子52よりも後のラッチ回路55,65に伝達されない。したがって、ラッチ回路55,65は初期化されたときの電位をそのままラッチする。すなわち、切断されたヒューズ素子52よりも前のラッチ回路35,45の入力側の電位は“H”、出力側の電位は“L”になる一方、それよりも後のラッチ回路55,65の入力側の電位は“L”、出力側の電位は“H”になる。
【0074】
この結果、NMOSトランジスタ37a,47aとNMOSトランジスタ57b,67bとがオン状態になる一方、NMOSトランジスタ37b,47bとNMOSトランジスタ57a,67aとがオフ状態になる。この状態により、データバス信号線DQ(1)〜DQ(4)とビット線BL1,BL2およびBL4,BL5とが接続され、不良ビット線BL3はデータバス信号線DQ(1)〜DQ(4)のいずれにも接続されず、その代わりに冗長ビット線BL5がデータバス信号線DQ(4)に接続される。これにより、不良半導体メモリ装置を救済することが可能となる。
【0075】
従来、このようなデータバス切替回路としては、電源とグランドとの間に複数のヒューズ素子を直列に接続する構成が一般的であった(例えば特開平5−334898号公報の図12参照)。
【0076】
ところが実際の検査工程では、ヒューズ素子の切断の際に、レーザー照射装置の焦点ズレやビーム弱などの不具合に起因してその切断が不十分になる場合がある。この場合、切断したヒューズ素子はその切断が不十分なため高抵抗素子になり、従来の構成では、これよりも後のノードは電源と切り離されないで、高抵抗値のヒューズ素子を介して電源と接続された状態になる。このため、切断したヒューズ素子よりも後のノードの電位は本来は論理が反転すべきところ、ヒューズ素子の切断が不十分なために中間電位になったりあるいは電源に近い箇所では電源電位のままになったりしてしまう。このため、従来の構成では、ヒューズ素子の切断が不十分な場合に正常なスイッチ動作が実現できない。
【0077】
これに対して図5の構成では、各ヒューズ素子32,42,52,62は電源に対して従来のように直接ではなくインバータを介して接続されており、インバータを構成するMOSトランジスタによって、第1段のヒューズ素子32は接地電位に応じて、第2段以降のヒューズ素子42,52,62はその前段のヒューズ素子の端電位に応じて駆動されている。このため、もしヒューズ素子の切断がレーザーの焦点不良などに起因して不十分である場合であっても、図5のデータバス切替回路は正常に動作する。
【0078】
例えばヒューズ素子52を切断した場合において、その切断が不十分なときは、NMOSトランジスタ57aのゲートは、切断が不十分なヒューズ素子52とインバータ51を構成する電源側トランジスタとを介して電源に接続されるとともに、インバータ54を構成する接地側トランジスタを介してグランドに接続される。このとき、切断が不十分なヒューズ素子52はきわめて高抵抗であるので、NMOSトランジスタ57aのゲート電位はグランド側に引かれ“L”になる。すなわち、ラッチ回路55は入力側の電位として“L”すなわち正常な信号のラッチを行う。
【0079】
また、ヒューズ素子同士の間にインバータを介することによって、電源からのインピーダンスがヒューズ素子の配置位置に応じて異なることがないので、信頼度の高いデータバス切替回路を実現することができる。
【0080】
図6は図5のデータバス切替回路の変形例を示す回路図である。図6において、図5と共通の構成要素には図5と同一の符号を付している。図5の構成と異なるのは、スイッチ制御部6Aにおいて、各ラッチ回路35A,45A,55A,65AがインバータとNMOSトランジスタとによって構成されている点である。例えば第1段のラッチ回路35Aはヒューズ素子32と直列に設けられたインバータ33と、インバータ33の出力をゲート入力とし、ドレイン電位がインバータ33の入力となるNMOSトランジスタ34Aとからなる。
【0081】
図6のデータバス切替回路の動作は基本的には図5のデータバス切替回路と同様である。すなわち、ヒューズ素子32,42,52,62がいずれも切断されていないときは、各ラッチ回路35A,45A,55A,65Aは初期化されたラッチ電位にかかわらず、入力側の電位として“H”をラッチする。この結果、NMOSトランジスタ37a,47a,57a,67aはオン状態になる一方、NMOSトランジスタ37b,47b,57b,67bはオフ状態になり、データバスDQ(1)〜DQ(4)とビット線BL1〜BL4とが電気的に接続される。
【0082】
一方、あるヒューズ素子が切断されると、このヒューズ素子よりも前のラッチ回路は入力側の電位として“H”をラッチする一方、それよりも後のラッチ回路は入力側の電位として“L”をラッチする。例えばヒューズ素子52を切断したとすると、ラッチ回路35A,45Aの入力側の電位は“H”、ラッチ回路55A,65Aの入力側の電位は“L”になる。この結果、NMOSトランジスタ37a,47aとNMOSトランジスタ57b,67bとがオン状態になる一方、NMOSトランジスタ37b,47bとNMOSトランジスタ57a,67aとがオフ状態になり、データバス信号線DQ(1)〜DQ(4)とビット線BL1,BL2およびBL4,BL5とが接続される。
【0083】
図6の構成によると、各ラッチ回路35A,45A,55A,65Aにおいてトランジスタ素子を1個ずつ削減することができるので、レイアウトの効率化を図ることができる。
【0084】
図7は図6のデータバス切替回路の変形例を示す回路図である。図7において、図6と共通の構成要素には図6と同一の符号を付している。図6の構成と異なるのは、データバスDQおよびビット線BLはともに2本の信号線を組として構成されており、スイッチ部5Aにおいて、4組のデータバス信号線DQ(1a),DQ(1b)〜DQ(4a),DQ(4b)と5組のビット線BL1a,BL1b〜BL5a,BL5bとの間の電気的な接続状態を組単位で設定する点である。すなわち、1組すなわち2本のデータバス信号線DQに対し、2組すなわち4本のビット線BLとの電気的な接続状態を設定するためにスイッチとしてのNMOSトランジスタを4個ずつ設けている。
【0085】
例えばデータバス信号線DQ(1a),DQ(1b)に対し、ビット線BL1a,BL1bおよびBL2a,BL2bとの間に第1のスイッチ群を構成するスイッチとしてNMOSトランジスタ37a,37b,37c,37dが設けられている。ラッチ回路35Aの入力側電位はデータバス信号線DQ(1a)とビット線BL1aとの間に設けられたNMOSトランジスタ37a、およびデータバス信号線DQ(1b)とビット線BL1bとの間に設けられたNMOSトランジスタ37cのゲートにそれぞれ印加され、一方、その出力側電位はデータバス信号線DQ(1a)とビット線BL2aとの間に設けられたNMOSトランジスタ37b、およびデータバス信号線DQ(1b)とビット線BL2bとの間に設けられたNMOSトランジスタ37dのゲートにそれぞれ印加される。
【0086】
これにより、ラッチ回路35Aの入力側電位が“H”、出力側電位が“L”のときは、データバス信号線DQ(1a),DQ(1b)とビット線BL1a,BL1bとがそれぞれ接続される。一方、ラッチ回路35Aの入力側電位が“L”、出力側電位が“H”のときは、データバスDQ(1a),DQ(1b)とビット線BL2a,2bとがそれぞれ接続される。
【0087】
図7の構成によって、不良に対する救済効率は若干悪くなるものの、データバスDQの1組すなわち2本の信号線につきヒューズ素子を1個設けるだけでよいため、ヒューズ素子の個数がデータバス信号線の本数の半分ですみ、効率の良いデータバス切替回路を実現することができる。
【0088】
なお図7の構成では、データバスDQおよびビット線BLの接続切替を2本1組として行うものとしたが、3本またはこれ以上の本数を1組として接続切替を行うように構成してもかまわない。また、図5の構成において、スイッチ部5を図7のスイッチ部5Aのように構成してもよい。
【0089】
図8は図6のデータバス切替回路の他の変形例を示す回路図である。図8において、図6と共通の構成要素には図6と同一の符号を付している。図6と異なるのは、メモリサブアレイ選択と冗長切替とを1つのスイッチによって実現している点である。すなわちスイッチ制御部6Bにおいて、図6のスイッチ制御部6Aを構成する各インバータ31,33,41,43,51,53,61,63がそれぞれ、メモリサブアレイ選択に応じて当該回路を動作させるか否かを示す選択信号BLKXを一方の入力とするNORゲート31A,33A,41A,43A,51A,53A,61A,63Aに置き換えられている。またこれにより、メモリサブアレイの選択を行うためのNMOSトランジスタ38,48,58,68が省かれている。
【0090】
信号BLKXが“H”のときは各NORゲート31A,33A,41A,43A,51A,53A,61A,63Aの出力は“L”になる。一方、信号BLKXが“L”のときはNORゲート31A,33A,41A,43A,51A,53A,61A,63Aはインバータと同様に動作する。したがって、図6の構成における信号BLKと同様に、信号BLKXによってメモリサブアレイの選択を行うことができる。これにより、データバスDQとビット線BLとの間に介在するスイッチを1個ずつ削減することができ、データバスDQのインピーダンスが削減されるので、アクセスの高速化が実現される。なお図8の構成では、リセット信号Resetの入力を、電源投入時でなく信号BLKXが確定した後に行うことによって、データバス切替動作を正常に実現することができる。
【0091】
なお、図5の構成において、スイッチ制御部6を図8のスイッチ制御部6Bのように構成し、スイッチ部5を図8のスイッチ部5Bのように構成してもよい。
【0092】
図9は図6のデータバス切替回路の変形例を示す回路図である。図9において、図6と共通の構成要素には図6と同一の符号を付している。
【0093】
図6の構成と異なるのは、スイッチ制御部6Cにおいて、各ヒューズ素子32A,42A,52A,62Aがそれぞれ、直列に配置された第1段〜第4段の制御用インバータ31B,41B,51B,61Bを構成するPMOSトランジスタ31b,41b,51b,61bのソースと電源との間に挿入されており、かつ、各制御用インバータ31B,41B,51B,61Bの出力がそれぞれ、各ラッチ回路35A,45A,55A,65Aに直接入力される点である。
【0094】
また、71は反転リセット信号/Resetが非活性(“H”)のとき、第1段の制御用インバータ31Bの入力を駆動電位としての“L”に設定する駆動電位付与手段としてのプルダウン抵抗、72はゲートに反転リセット信号/Resetを受け、この反転リセット信号/Resetが活性(“L”)のとき、第1段の制御用インバータ31Bの入力に初期化電位としての“H”を与える初期化手段としてのPMOSトランジスタである。図9の構成では、PMOSトランジスタ72からなる初期化手段は、各ラッチ回路35A,45A,55A,65A毎ではなく、第1段の制御用インバータ31Bの入力側にのみ設けられている。
【0095】
さらに、73は検査制御信号/Testを受け、この検査制御信号が“L”のとき、第1段の制御用インバータ31Bの入力に“H”を与えるPMOSトランジスタである。検査制御信号が“H”のときは、第1段の制御用インバータ31Bの入力にはプルダウン抵抗71によって“L”が与えられる。プルダウン抵抗71およびPMOSトランジスタ72,73によって、電位付与手段70が構成されている。
【0096】
図9に示すデータバス切替回路の動作について説明する。
【0097】
まず電源投入時に、反転リセット信号/Resetを“L”にし、PMOSトランジスタ72をオン状態にする。これにより、第1段の制御用インバータ31Bの入力に初期化電位としての“H”が与えられ、グランド側にあるNMOSトランジスタ31aがオンになるとともに電源側にあるPMOSトランジスタ31bがオフになる。ヒューズ素子32AはPMOSトランジスタ31bと電源との間に挿入されているので、このヒューズ素子32Aが切断されているか否かにかかわらず、第1段の制御用インバータ31Bの出力は一旦“L”に初期化される。
【0098】
この第1段の制御用インバータ31Bの出力“L”によって、インバータ33を介して、第2段の制御用インバータ41Bが駆動され、その出力も一旦“L”に初期化される。同様にして、第3段および第4段の制御用インバータ51B,61Bの出力も、それぞれ一旦“L”に初期化される。
【0099】
次に、反転リセット信号/Resetを“H”にし、PMOSトランジスタ72をオフ状態にする。これにより、第1段の制御用インバータ31Bの入力には、プルダウン抵抗71により、駆動電位としての“L”が与えられる。
【0100】
ここで、ビット線BL1〜BL4またはこれらに接続されたメモリセルに不良がないときは、各ヒューズ素子32A,42A,52A,62Aは切断されないで、図9に示すデータバス切替回路はそのままの状態で用いられる。この場合、各ラッチ回路35A,45A,55A,65Aは、初期化されたラッチ電位にかかわらず、各制御用インバータ31B,41B,51Bおよび61Bの出力で決まる信号を、それぞれラッチする。
【0101】
第1段の制御用インバータ31Bの出力は“H”になり、これによりラッチ回路35Aの入力側の電位は“H”、出力側の電位は“L”になる。第2段の制御用インバータ41Bはラッチ回路35Aの出力すなわち“L”を入力とするのでその出力は“H”になり、これにより、ラッチ回路45Aの入力側の電位は“H”、出力側の電位は“L”になる。同様に、ラッチ回路55A,65Aの入力側の電位は“H”、出力側の電位は“L”になる。
【0102】
この結果、スイッチ部5では、NMOSトランジスタ37a,47a,57a,67aがオン状態になり、データバスDQ(1)〜DQ(4)とビット線BL1〜BL4とが電気的に接続される。
【0103】
一方、ビット線BL1〜BL4またはこれらに接続されたメモリセルに不良があるときには、各ヒューズ素子32A,42A,52A,62Aのいずれかを切断する。いま、仮に、ビット線BL3またはこれに接続されたメモリセルに不良があり、ヒューズ素子52Aを切断するものとする。
【0104】
ヒューズ素子52Aが切断されたことにより、第3段の制御用インバータ51Bでは、電源側にあるPMOSトランジスタ51bのソースが電源から切り離され、電源と出力端との電流経路が遮断される、このため、第3の制御用インバータ51Bは、入力が“L”になっても出力は“H”にはならず、ラッチ回路55Aの入力側の電位は“L”、出力側の電位は“H”のままになる。すなわち、切断されたヒューズ素子52Aを含む第3段の制御用インバータ51Bよりも前のラッチ回路35A,45Aの入力側の電位は“H”、出力側の電位は“L”になる一方、これよりも後のラッチ回路55A,65Aの入力側の電位は“L”、出力側の電位は“H”になる。
【0105】
この結果、スイッチ部5では、NMOSトランジスタ37a,47aとNMOSトランジスタ57b,67bとがオン状態になり、データバス信号線DQ(1)〜DQ(4)とビット線BL1,BL2およびBL4,BL5とが接続され、不良ビット線BL3はデータバス信号線DQ(1)〜DQ(4)のいずれにも接続されず、その代わりに、冗長ビット線BL5がデータバス信号線DQ(4)に接続される。
【0106】
図9の構成によると、初期化のためのトランジスタを各ラッチ回路毎に設ける必要がなく、第1段の制御用インバータ31Bの入力に対してのみ設ければ良いので、素子数が削減される。また、初期化のために用いる反転リセット信号/Resetの負荷となるトランジスタの数も1つで済み、図6のようなリセット信号Resetの負荷となるトランジスタが4個である場合に比べて、格段に少なくなり、負荷容量を減らすことができる。
【0107】
次に、図9の回路を用いた半導体メモリ装置の良否を検査する場合について説明する。
【0108】
いずれのヒューズ素子32A,42A,52A,62Aも切断していない状態では、検査制御信号/Testが“H”のとき、初期化終了後、第1段の制御用インバータ31Bの入力はプルダウン抵抗71によって“L”になり、各ラッチ回路35A,45A,55A,65Aは入力側の電位が“H”、出力側の電位が“L”の状態になる。この状態で検査を行うと、ビット線BL1〜BL4は検査されるが、ビット線BL5は、いずれのデータバス信号線DQ(1)〜DQ(4)にも接続されていないために、検査されない。したがって、この状態では、冗長ビット線BL5の良否が検査できず、いずれかのヒューズ素子を切断してビット線BL5をデータバスDQ(4)に接続されるようにしたときに、半導体メモリ装置が正常に動作するか否かの確認ができない。
【0109】
そこで、ビット線BL5の良否を確認するためには、検査制御信号/Testを“L”にして検査を行う。この場合、第1段の制御用インバータ31Bの入力電位は“H”になり、各ラッチ回路35A,45A,55A,65Aは入力側の電位が“L”、出力側の電位が“H”の状態になり、ビット線BL5はデータバスDQ(4)に接続される。したがって、冗長ビット線BL5の検査をすることができる。
【0110】
このように、検査制御信号/Testを“H”にして検査を行うことによって、ビット線BL1〜BL4を検査することができ、また、検査制御信号/Testを“L”にして検査を行うことによって、冗長ビット線BL5も検査することができる。すなわち、ヒューズ素子を切断しない状態で、全てのビット線BL1〜BL5について検査を行うことができる。なお、このような検査を行う必要がない場合には、PMOSトランジスタ73を回路から省いても良い。
【0111】
なお、図9の回路では、各ヒューズ素子32A,42A,52A,62Aが、各段の制御用インバータ31B,41B,51B,61BのPMOSトランジスタ31b,41b,51b,61bと電源との間に挿入されているものとしたが、ヒューズ素子は、これが切断されたときに、各制御用インバータから“H”が出力されないよう電源と出力端との間の電流経路を遮断するように、設ければよい。例えば、PMOSトランジスタとインバータの出力端との間にヒューズ素子を挿入しても良い。
【0112】
なお、図5〜図9に示すデータバス切替回路は、図1に示すデータバス切替回路21としてデータバス同士の接続切替のために用いることもできることはいうまでもない。また、図5〜図9に示すデータバス切替回路の用途はデータバス同士やデータバスとビット線との間の接続切替に限られるものではなく、任意の信号線群と信号線群との間の電気的な接続関係を切り替える手段としても当然のことながら用いることができる。
【0113】
なお、図5〜図9に示すデータバス切替回路において、ヒューズ素子は、レーザー照射によって切断するものに限られず、種々の方式のものを用いることができる。例えば、ヒューズ素子として不揮発性メモリ素子を用いて、電流経路の接続を電気的に切断するようにしてもよい。
【0114】
【発明の効果】
以上のように本発明によると、多ビット化された半導体メモリ装置において、あるアドレスに対応するメモリセルに不良がある場合に、アドレス単位ではなくビット単位での不良救済が可能になるので、救済効率がきわめて高い冗長機能を実現することができる。
【0115】
また、ヒューズ素子の切断が不十分であっても正常に動作する、信頼性の高い信号線切替回路が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る半導体メモリ装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の半導体メモリ装置におけるメモリサブアレイ13の内部構成を示す図である。
【図3】図1の半導体メモリ装置におけるメモリセグメント11の他の構成例を示す図である。
【図4】(a),(b)はデータバス切替回路によるデータバスとビット線との接続切替を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る信号線切替回路の具体的な構成を示す図である。
【図6】図5の信号線切替回路の変形例を示す回路図である。
【図7】図6の信号線切替回路の変形例を示す回路図である。
【図8】図6の信号線切替回路の他の変形例を示す回路図である。
【図9】図6の信号線切替回路の他の変形例を示す回路図である。
【図10】従来の冗長機能を有する半導体メモリ装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 メモリアレイ
5,5A,5B スイッチ部
6,6A,6B,6C スイッチ制御部
11,11A メモリセグメント
13 メモリサブアレイ
21,22 データバス切替回路
31B,41B,51B,61B 制御用インバータ
31a,41a,51a,61a NMOSトランジスタ(ヒューズ素子が挿入されていない電流経路上のMOSトランジスタ)
31b,41b,51b,61b PMOSトランジスタ(ヒューズ素子が挿入された電流経路上のMOSトランジスタ)
32,42,52,62 ヒューズ素子
32A,42A,52A,62A ヒューズ素子
33,43,53,63 インバータ(第1のインバータ)
33A,43A,53A,63A NORゲート
34,44,54,64 インバータ(第2のインバータ)
34A,44A,54A,64A NMOSトランジスタ
35,45,55,65,35A,45A,55A,65A,35B,45B,55B,65B ラッチ回路
36,46,56,66 NMOSトランジスタ(初期化手段)
37a,37b,47a,47b,57a,57b,67a,67b、37c,37d,47c,47d,57c,57d,67c,67d NMOSトランジスタ(スイッチ)
70 電位付与手段
BL1〜BL129 ビット線
BL1〜BL5 ビット線(第2の信号線群)
BL1a,BL1b〜BL5a,BL5b ビット線(第2の信号線群)
BLKX 選択信号
DQ1〜DQ4 データバス(第1のデータバス)
DQA1〜DQA4 データバス(第2のデータバス)
DQ(1)〜DQ(4) データバス(第1の信号線群)
DQ(1a),DQ(1b)〜DQ(4a),DQ(4b) データバス(第1の信号線群)
/TEST 検査制御信号

Claims (24)

  1. 一のアドレス指定によって多ビットのアクセスが可能な半導体メモリ装置であって、
    各アドレスにそれぞれ対応した複数のメモリセグメントを有するメモリアレイと、
    データを並列に転送する複数本の信号線からなり、各メモリセグメントに対応してそれぞれ設けられた複数の第1のデータバスとを備え、
    前記各メモリセグメントは、それぞれ、
    メモリサブアレイと、
    前記メモリサブアレイのビット線とそれぞれ接続され、データを並列に転送する複数本の信号線からなり、かつ、その本数が前記第1のデータバスよりも多い第2のデータバスと、
    当該メモリセグメントに対応する前記第1のデータバスの信号線と前記第2のデータバスの信号線とを、予め設定された所定の関係に、電気的に接続するデータバス切替回路とを備えたものである
    半導体メモリ装置。
  2. 請求項1記載の半導体メモリ装置において、
    前記第2のデータバスは、前記第1のデータバスに対して平行に配置されている
    ことを特徴とする半導体メモリ装置。
  3. 請求項1記載の半導体メモリ装置において、
    前記各メモリセグメントは、それぞれ、前記メモリサブアレイを複数個備えており、
    各メモリサブアレイのビット線は、当該メモリセグメントの前記第2のデータバスの信号線に、共通に接続されている
    ことを特徴とする半導体メモリ装置。
  4. 請求項1記載の半導体メモリ装置において、
    前記データバス切替回路は、
    前記第1のデータバスの信号線と前記第2のデータバスの信号線との電気的な接続関係を設定するスイッチ部と、
    直列に配置された複数のヒューズ素子を有し、各ヒューズ素子の端電位に応じて前記スイッチ部の設定を制御するスイッチ制御部とを備え、
    前記スイッチ制御部において、第1段のヒューズ素子は所定電位に応じてMOSトランジスタによって駆動され、第2段以降のヒューズ素子はそれぞれ、その前段のヒューズ素子の端電位に応じてMOSトランジスタによって駆動される
    ことを特徴とする半導体メモリ装置。
  5. 請求項4記載の半導体メモリ装置において、
    前記スイッチ制御部の隣り合うヒューズ素子同士の間には、それぞれ、少なくとも、MOSトランジスタからなるインバータが設けられている
    ことを特徴とする半導体メモリ装置。
  6. 一のアドレス指定によって多ビットのアクセスが可能な半導体メモリ装置であって、
    各アドレスにそれぞれ対応した複数のメモリセグメントを有するメモリアレイと、
    データを並列に転送する複数本の信号線からなり、各メモリセグメントに対応してそれぞれ設けられた複数のデータバスとを備え、
    前記各メモリセグメントは、それぞれ、
    メモリサブアレイと、
    当該メモリセグメントに対応する前記データバスの信号線と前記メモリサブアレイのビット線とを、予め設定された所定の関係に、電気的に接続するデータバス切替回路とを備えたものである
    半導体メモリ装置。
  7. 請求項6記載の半導体メモリ装置において、
    前記メモリサブアレイのビット線は、当該メモリセグメントに対応する前記データバスに平行に配置されている
    ことを特徴とする半導体メモリ装置。
  8. 請求項6記載の半導体メモリ装置において、
    前記各メモリセグメントは、それぞれ、前記メモリサブアレイを複数個備えており、
    各メモリサブアレイに対して、それぞれ、前記データバス切替回路が設けられている
    ことを特徴とする半導体メモリ装置。
  9. 請求項6記載の半導体メモリ装置において、
    前記データバス切替回路は、
    前記データバスの信号線と前記ビット線との電気的な接続関係を設定するスイッチ部と、
    直列に配置された複数のヒューズ素子を有し、各ヒューズ素子の端電位に応じて前記スイッチ部の設定を制御するスイッチ制御部とを備え、
    前記スイッチ制御部において、第1段のヒューズ素子は所定電位に応じてMOSトランジスタによって駆動され、第2段以降のヒューズ素子はそれぞれ、その前段のヒューズ素子の端電位に応じてMOSトランジスタによって駆動される
    ことを特徴とする半導体メモリ装置。
  10. 請求項9記載の半導体メモリ装置において、
    前記スイッチ制御部の隣り合うヒューズ素子同士の間には、それぞれ、少なくとも、MOSトランジスタからなるインバータが設けられている
    ことを特徴とする半導体メモリ装置。
  11. 第1の信号線群の信号線と第2の信号線群の信号線とを、所定の関係に電気的に接続するスイッチ部と、
    直列に配置された複数のヒューズ素子を有し、各ヒューズ素子の端電位に応じて前記スイッチ部の設定を制御するスイッチ制御部とを備え、
    前記スイッチ制御部において、第1段のヒューズ素子は所定電位に応じてMOSトランジスタによって駆動され、第2段以降のヒューズ素子はそれぞれ、その前段のヒューズ素子の端電位に応じてMOSトランジスタによって駆動される
    信号線切替回路。
  12. 請求項11記載の信号線切替回路において、
    前記スイッチ制御部の隣り合うヒューズ素子同士の間には、それぞれ、少なくとも、MOSトランジスタからなるインバータが設けられている
    ことを特徴とする信号線切替回路。
  13. 請求項11記載の信号線切替回路において、
    前記第1の信号線群はn(nは正の整数)本の信号線からなり、前記第2の信号線群は(n+1)本の信号線からなり、
    前記スイッチ部は、前記第1の信号線群の第i(iは整数:1≦i≦n)の信号線に対し、前記第2の信号線群の第iおよび第(i+1)の信号線との間にそれぞれ設けられた2個のスイッチからなる第iのスイッチ群を備えたものであり、
    前記スイッチ制御部は、第i段のヒューズ素子の端電位に応じて前記第iのスイッチ群の設定を制御するものである
    ことを特徴とする信号線切替回路。
  14. 請求項11記載の信号線切替回路において、
    前記第1および第2の信号線群はともにk(kは2以上の整数)本の信号線を組として構成されており、かつ、前記第1の信号線群はn(nは正の整数)組の信号線からなり、前記第2の信号線群は(n+1)組の信号線からなり、
    前記スイッチ部は、前記第1の信号線群の第i(iは整数:1≦i≦n)組の信号線に対し、前記第2の信号線群の第i組および第(i+1)組の信号線との間にそれぞれ設けられた2k個のスイッチからなる第iのスイッチ群を備えたものであり、
    前記スイッチ制御部は、第i段のヒューズ素子の端電位に応じて前記第iのスイッチ群の設定を制御するものである
    ことを特徴とする信号線切替回路。
  15. 第1の信号線群の信号線と第2の信号線群の信号線とを、所定の関係に電気的に接続するスイッチ部と、
    直列に配置された複数のヒューズ素子を有し、各ヒューズ素子の端電位に応じて前記スイッチ部の設定を制御するスイッチ制御部とを備え、
    前記スイッチ制御部は、各ヒューズ素子に対して、それぞれ、
    当該ヒューズ素子の端電位をラッチするラッチ回路と、
    前記ラッチ回路のラッチ電位を初期化する初期化手段とを備え、かつ、
    第1段のヒューズ素子に所定電位が与えられ、各ヒューズ素子がいずれも切断されていないときは、各ラッチ回路は第1段のヒューズ素子の端電位に応じた電位をラッチする一方、一のヒューズ素子が切断されているときは、このヒューズ素子よりも前のラッチ回路は第1段のヒューズ素子の端電位に応じた電位をラッチし、切断されたヒューズ素子よりも後のラッチ回路は初期化電位をそのままラッチするものである
    信号線切替回路。
  16. 請求項15記載の信号線切替回路において、
    前記ラッチ回路は、
    当該ヒューズ素子と直列に設けられた第1のインバータと、
    前記第1のインバータと並列に、かつ、逆向きに設けられた第2のインバータとを有するものである
    ことを特徴とする信号線切替回路。
  17. 請求項15記載の信号線切替回路において、
    前記ラッチ回路は、
    当該ヒューズ素子と直列に設けられたインバータと、
    前記インバータの出力をゲート入力とし、ドレイン電位が前記インバータの入力となるNMOSトランジスタとを有するものである
    ことを特徴とする信号線切替回路。
  18. 請求項15記載の信号線切替回路において、
    前記ラッチ回路は、
    当該ヒューズ素子の端電位を一方の入力とし、当該信号線切替回路を動作させるか否かを示す選択信号を他方の入力とするNORゲートと、
    前記NORゲートの出力をゲート入力とし、ドレイン電位が前記NORゲートの一方の入力となるNMOSトランジスタとを有するものである
    ことを特徴とする信号線切替回路。
  19. 請求項6記載の半導体メモリ装置において、
    前記データバス切替回路は、
    前記データバスの信号線と前記ビット線との電気的な接続関係を設定するスイッチ部と、
    前記スイッチ部の設定を制御するスイッチ制御部とを備え、
    前記スイッチ制御部は、
    直列に配置され、かつ、それぞれ、一方の電源と出力端との間の電流経路にヒューズ素子が挿入された複数の制御用インバータと、
    第1段の制御用インバータの入力に、駆動電位として、ヒューズ素子が挿入された電流経路上のMOSトランジスタがオンになる所定の電位を与える電位付与手段とを有し、
    第2段以降の制御用インバータはそれぞれ、その前段の制御用インバータの出力によって駆動され、かつ、各制御用インバータのヒューズ素子がいずれも切断されていない状態において、第1段の制御用インバータの入力に前記駆動電位が与えられたとき、ヒューズ素子が挿入された電流経路上のMOSトランジスタがオンになるよう、駆動され、
    前記各制御用インバータの出力に応じて、前記スイッチ部の設定を制御するものである
    ことを特徴とする半導体メモリ装置。
  20. 請求項19記載の半導体メモリ装置において、
    前記電位付与手段は、
    第1段の制御用インバータの入力に、初期化電位として、ヒューズ素子が挿入されていない側の,他方の電源と出力端との間の電流経路上のMOSトランジスタがオンになる所定の電位を与えるものであり、
    前記スイッチ制御部は、各制御用インバータに対して、それぞれ、
    第1段の制御用インバータに入力として前記初期化電位が与えられたときの、当該制御用インバータの出力を、その初期化電位として維持する複数のラッチ回路を有するものである
    ことを特徴とする半導体メモリ装置。
  21. 請求項20記載の半導体メモリ装置において、
    前記電位付与手段は、
    検査制御信号に応答して、第1段の制御用インバータの入力に、前記駆動電位または初期化電位のいずれかを選択して与えるものである
    ことを特徴とする半導体メモリ装置。
  22. 第1の信号線群の信号線と第2の信号線群の信号線とを、所定の関係に電気的に接続するスイッチ部と、
    前記スイッチ部の設定を制御するスイッチ制御部とを備え、
    前記スイッチ制御部は、
    直列に配置され、かつ、それぞれ、一方の電源と出力端との間の電流経路にヒューズ素子が挿入された複数の制御用インバータと、
    第1段の制御用インバータの入力に、駆動電位として、ヒューズ素子が挿入された電流経路上のMOSトランジスタがオンになる所定の電位を与える電位付与手段とを有し、
    第2段以降の制御用インバータはそれぞれ、その前段の制御用インバータの出力によって駆動され、かつ、各制御用インバータのヒューズ素子がいずれも切断されていない状態において、第1段の制御用インバータの入力に前記駆動電位が与えられたとき、ヒューズ素子が挿入された電流経路上のMOSトランジスタがオンになるよう、駆動され、
    前記各制御用インバータの出力に応じて、前記スイッチ部の設定を制御するものである
    信号線切替回路。
  23. 請求項22記載の信号線切替回路において、
    前記第1の信号線群はn(nは正の整数)本の信号線からなり、前記第2の信号線群は(n+1)本の信号線からなり、
    前記スイッチ部は、前記第1の信号線群の第i(iは整数:1≦i≦n)の信号線に対し、前記第2の信号線群の第iおよび第(i+1)の信号線との間にそれぞれ設けられた2個のスイッチからなる第iのスイッチ群を備えたものであり、
    前記スイッチ制御部は、第i段の制御用インバータの出力に応じて前記第iのスイッチ群の設定を制御するものである
    ことを特徴とする信号線切替回路。
  24. 請求項22記載の信号線切替回路において、
    前記電位付与手段は、
    第1段の制御用インバータの入力に、初期化電位として、ヒューズ素子が挿入されていない側の,他方の電源と出力端との間の電流経路上のMOSトランジスタがオンになる所定の電位を与えるものであり、
    前記スイッチ制御部は、各制御用インバータに対して、それぞれ、
    第1段の制御用インバータに入力として前記初期化電位が与えられたときの、当該制御用インバータの出力を、その初期化電位として維持する複数のラッチ回路を有するものである
    ことを特徴とする信号線切替回路。
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