JP3868933B2 - 常圧cvd装置 - Google Patents
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Description
詳しくは、半導体ウエハが1枚ずつ埋没した状態で支持されるように凹部を設けた加熱板と、この加熱板を加熱するヒーター部と、反応ガス供給部からなる常圧CVD装置に関する。
更に、このものは、加熱板の上面にウエハが1枚ずつ埋没して支持する凹部を設け、半加熱板との接触部からの熱伝導のみでなく凹部側壁面からの熱輻射でウエハを加熱することにより、CVD処理前の拡散工程における熱応力や、基板の両面に形成された熱酸化膜の一方が除去されて応力の均衡が崩れる等に起因して、ウエハに反りが発生しても、この前工程で発生した反りに影響されることなく薄膜を均一に生成できるようにしている。
詳しく説明すれば、現在までの技術改良により、CVD処理前の拡散工程における熱応力や、基板の両面に形成された熱酸化膜の一方が除去されて応力の均衡が崩れる等に起因するウエハの反りは改善されて殆ど発生しなくなり、全く反りが無い均一なウエハをCVD処理用の加熱板上に搬入できるようになった。
これに対し、CVD処理中では、ヒータ部で加熱された加熱板からの熱伝導により、それと接触するウエハの下面側が、加熱されない上面側に比べてより多く熱膨張するため、図4(a)に示す如く、下面側が凸状となるように反りが発生して、加熱板の凹部内の平坦な底面との間に環状の隙間が発生してしまった。
その結果、ウエハの反った外周部分が凹部の平坦な底面と接触しないために、ウエハの全体が均一に加熱されず、特にウエハの外周部分の温度が周辺部に比べ低くなってしまい、薄膜の成長速度は温度に依存して温度が高い方がより成長速度が速いため、反ったウエハの上に成長した薄膜の膜厚は、図4(b)に示した膜厚分布図の如く、外周部と中心部とで不均一となってしまう。
また、CVD膜堆積中のウエハの反りは、熱伝導によるものに加え、CVD膜自身の引張応力による影響も大きい。このCVD膜堆積による引張応力はCVD膜堆積面側がCVD膜非堆積面側に比べて著しく大きくなり、ウエハ形状はCVD膜非堆積面側が凸形状となる。
なお、図中、膜厚の分布領域を別々のクロスハッチングで示しており、膜厚が厚くなるに従ってハッチング間隔が密となるように表示している。
しかも、下面側が凸状となるように反ったウエハの中心部は、加熱板の凹部内の平坦な底面との接触面積が小さいため、例えば振動などの外力が加わると、簡単にスリップして位置ズレを起こし、この位置ズレなどに起因して、反応ガス供給部とウエハとの相対位置が狂いを生じて、薄膜の膜厚が更に不均一になるなどの問題もある。
ところで、上述したCVD膜堆積中に発生するウエハの反りは、ウエハの厚さが変化すればウエハが受ける外力が同じ場合、ウエハにはより大きな応力がかかる。ウエハの受ける応力は厚さの2乗に、たわみ量は厚さの3乗に反比例するため、ウエハ厚さが薄い程、反りは大きくなる。CVD膜堆積中は、CVD膜堆積面側の引張応力とCVD非堆積面側の引張応力とが平衡状態になるまで変形するため、ウエハ厚さが薄い程、この傾向は大きくなる。この反りの大きさが前記したウエハの熱伝導の悪循環を繰り返し、CVD膜厚の均一性は、ウエハ厚さが薄い程、低下するという問題がある。
このような構成から生じる発明の作用は、加熱板の凹部内の底面に設けた外周熱伝導手段と、加熱板からの熱伝導に伴って反ったウエハの下面外周部とを接近させることにより、加熱板からの熱伝導に伴って下面側が凸状となるように反っても、これら両者間に隙間が形成されないと共に、凹部に対するウエハのスリップが抑制されて、ウエハの全体に略均一な熱伝導が行われる。
更に、凹部の平坦な底面外周部分にガイドリングを載置することにより、加熱板からの熱伝導に伴いウエハが反って下面中心部分が最も突出するように変形しても、ガイドリングとの間に隙間が形成されないと共に、凹部に対するウエハのスリップが抑制されて、ウエハの全体に略均一な熱伝導が行われ、更にウエハの厚さ別に高さ寸法が違うガイドリングを予め準備すれば、CVD処理を行うウエハの厚さ寸法が変化する度に、それに対応したガイドリングに交換するだけで準備作業が完了する。
従って、加熱板からの熱伝導によりウエハが反って薄膜の膜厚が外周部と中心部とで不均一となる従来のものに比べ、膜厚の面内均一性を向上できる。
また、凹部の平坦な底面外周部分にガイドリングを載置することにより、加熱板からの熱伝導に伴いウエハが反って下面中心部分が最も突出するように変形しても、ガイドリングとの間に隙間が形成されないと共に、凹部に対するウエハのスリップが抑制されて、ウエハの全体に略均一な熱伝導が行われ、更にウエハの厚さ別に高さ寸法が違うガイドリングを予め準備すれば、CVD処理を行うウエハの厚さ寸法が変化する度に、それに対応したガイドリングに交換するだけで準備作業が完了するので、簡単な構造で厚さ寸法が異なる多種類のウエハWでも薄膜を略均一に生成できる。
更に、加熱板の凹部にガイドリングを挿入するだけで、既設の加熱板及び凹部を改造することなくそのまま使用できるから経済的であると共に、ウエハの厚さ別に加熱板の全体やサセプターを交換する必要があるものに比べ、交換作業を大幅に削減でき、しかも多くのサセプターなどを準備する必要が無いから、消耗品費を大幅に削減できる。
以下、その具体例を本発明の各実施例として図面に基づき説明する。
具体的には、加熱実験によってウエハWの厚さ寸法毎に予め得られた反りの曲率と一致するように球状面4aの曲率を決める。
先ず、例えば特開平9−82695号に記載されるようなウエハ搬入部(基板搬送部)の作動により、ウエハWが加熱板1上の凹部1a内に自動的に載せられ、このウエハWがヒータ部2からの熱伝導により加熱されると、それに伴って図1(a)に示した如く、ウエハWは反って下面中心部分W3が最も突出するように変形する。
なお、図中、膜厚の分布領域を別々のクロスハッチングで示しており、膜厚が厚くなるに従ってハッチング間隔が密となるように表示している。
その結果、熱に伴うウエハWの反りに影響されることなく薄膜を均一に生成できる。
その結果、簡単な構造で加熱に伴うウエハの反りに影響されることなく薄膜を均一に生成できるという利点がある。
このような傾斜角度は、前述した球状面4aの曲率と同様に、加熱実験によってウエハWの厚さ寸法毎に予め得られた反りの曲率と一致するように決める必要があり、ウエハWの厚さ別に高さ寸法が違うガイドリング4cを予め準備しておき、CVD処理を行うウエハWの厚さ寸法が変化する度に、それに対応したガイドリング4cに交換して載置する。
更にCVD処理を行うウエハWの厚さ寸法が変化する度に、それに対応したガイドリング4cに交換するだけで準備作業が完了する
その結果、簡単な構造で厚さ寸法が異なる多種類のウエハWでも薄膜を略均一に生成できるという利点がある。
W2 下面外周部 W3 下面中心部
1 加熱板 1a 凹部
1b 底面外周部分 2 ヒーター部
3 反応ガス供給部 4 外周加熱手段
4a 球状面 4b 円形段部
4c ガイドリング
Claims (1)
- 半導体ウエハ(W)が1枚ずつ埋没した状態で支持されるように凹部(1a)を設けた加熱板(1)と、この加熱板(1)を加熱するヒーター部(2)と、反応ガス供給部(3)からなる常圧CVD装置において、
前記加熱板(1)の凹部(1a)内の底面に、加熱板(1)からの熱伝導に伴って下面側が凸状となるように反った半導体ウエハ(W)の下面(W1)と対向する外周熱伝導手段(4)を設け、この外周熱伝導手段(4)と、加熱板(1)からの熱伝導により反ったウエハ(W)の下面外周部(W2)とを接近させると共に、前記外周加熱手段(4)が、加熱板(1)からの熱伝導により反ったウエハ(W)の最も突出する下面中心部(W3)と嵌め合うように、凹部(1a)の平坦な底面外周部分(1b)に載置したガイドリング(4c)であることを特徴とする常圧CVD装置。
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