JP3868229B2 - 自動車のバンパーの位置決め構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バンパーを位置決めピンによって車体に対して位置決めする構造に関し、特に、位置決めピンの位置決め孔からの抜けを防止する構造の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の自動車のバンパーの位置決め構造として、例えば、特開平10−226287号公報に開示されるように、バンパーの裏面に突設した位置決めピンを車体パネルの位置決め孔に挿入して、該バンパーの車体に対する位置決めを行うようにしたものが知られている。このものでは、自動車の組立ラインにおいてロボット等によりバンパーを車体に搭載するときでも、前記位置決めピンによってバンパーの位置決めを行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般に、前記従来例のようにして位置決めされたバンパーは、その後、ボルトによって車体に固定される。すなわち、車体パネルにナットを取り付け、さらにこのナットに螺合するようにボルトが貫通する取付孔をバンパーに形成しておき、該取付孔とナットの孔部とを一致させた後、バンパー側からボルトを挿入する。
【0004】
しかしながら、前記従来例の構造においては、位置決めピンを挿入した後にロボットによるバンパーの支持が解除されると、該位置決めピンはバンパーの自重によってその基端側における上側の部分が位置決め孔から抜けるように傾斜し、バンパーの上側が車体から離れてしまう。このため、作業者はバンパーを車体側へ押さえつけながら、両者を前記したボルト等によって固定しなければならず、バンパーの組み付け作業が非常に困難なものとなる。特に、前記ボルトによる固定箇所が位置決めピンよりも上方に設けられている場合には、バンパーの取付孔が車体のナットから大きく離れることになるため、前記の不具合はより顕著なものとなる。
【0005】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、バンパーの裏面に突設した位置決めピンの形状に工夫を凝らし、バンパーの組み付け作業を容易にして組立ラインの生産性を向上することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の解決手段では、位置決めピンの上部に、該位置決めピンを位置決め孔へ挿入したときに、該位置決め孔の周縁部と係合する可撓性の爪部を設けた。
【0007】
具体的には、請求項1の発明では、バンパーの裏面から車体側に突出するように位置決めピンを設け、該位置決めピンを車体側の位置決め孔に挿入するようにしたバンパーの位置決め構造を前提とする。そして、前記位置決めピンの下部には、その基端側から先端側へ向かって略水平に延びる水平面部と、この水平面部の先端縁から垂下する垂下面部とからなる段部が形成され、前記位置決めピンの上部の前記垂下面部よりも基端側には、自由端部が下方へ変位するように撓んで位置決めピンの位置決め孔への挿入を許容するとともに、位置決めピンが位置決め孔へ挿入されたときに、前記自由端部が位置決め孔の周縁部と係合して位置決めピンの抜けを阻止する可撓性爪部設けられ、前記バンパーが車体に対する正規の装着状態にあるときに、前記爪部の自由端部は、前記位置決め孔の周縁部に対して前記垂下面部よりも近接している構成とする。
【0008】
前記の構成によると、位置決めピンを挿入するときには、爪部の自由端部側が下方に変位して位置決め孔に容易に挿入され、その後、該爪部の自由端部が位置決め孔の周縁部と係合して位置決めピンの抜けが阻止される。すなわち、前記爪部が位置決めピンの上部に設けられているので、該位置決めピンの基端側の上部が位置決め孔から抜けることが阻止され、かつバンパーの車体への締結部を車体に近接させておくことができる。このことにより、バンパーの組み付けが容易になり各々の組み付け工数を削減して組立ラインの生産性を向上させることができる。
【0009】
請求項2の発明では、請求項1の発明における位置決めピンの下部には、その基端側から先端側へ向かって略水平に延びる水平面部と、この水平面部の先端縁から垂下する垂下面部とからなる段部を形成し、前記爪部の自由端部は、位置決めピンの軸方向について前記垂下面部よりも基端側に位置付けるものとする。
【0010】
この構成では、一旦、組み付けられたバンパーが補修等のために修理工場等で車体から取り外される際に位置決めピンの爪部が折損した場合に、このバンパーを再組み付けするときには爪部によって組立ラインでの組み付けのようにバンパーの傾斜を小さくすることはできないが、位置決めピンの段部がバンパーの自重によって位置決め孔の下縁部と確実に係合するようになるので、別途、バンパーを支持しなくても位置決めピン全体の抜けを阻止できる。
【0011】
また、位置決めピンの爪部と段部とがその軸方向についてずれているので、該位置決めピン本体の上下方向の寸法を小さくする必要がないため、該位置決めピンの上下方向の寸法と位置決め孔の上下方向の内寸との差が比較的大きくなることはなく、所要の位置決め精度を得ることができる。
【0012】
さらに、前記バンパーを最初に車体に組み付けるときには、まず、位置決めピンの垂下面部近傍が位置決め孔に挿入される際に、バンパーは全体として上方へ移動し、その垂下面部近傍が挿入された後には下方へ移動して水平面部が位置決め孔の下縁部に当接し、その水平面部の延びる方向に車体側へ移動し、しかる後、前記爪部が撓んで位置決めピンが完全に挿入される。つまり、組み付け終盤にバンパーが上方へずれて該バンパーが車体側の部材に接触してしまうような場合に、そうなる前に、位置決め孔への垂下面部の挿入を完了して、その後、バンパーが上方にずれないため、バンパーが車体側部材に接触することなく、位置決めピンをスムーズに位置決め孔に挿入することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1は、本発明に係る自動車のバンパーの位置決め構造をフロントバンパー1に適用した実施形態を示す。このフロントバンパー1は、ボンネットフード2及び左右のフロントフェンダ3,3と略連続する形状となるように樹脂材料を射出成形して形成されたフロントバンパー本体4と、図2に示すように、その車体後方側に固定されて該フロントバンパー本体4を車体に位置決めする左右一対のプレート部材5,5とからなる。
【0015】
前記フロントバンパー本体4の車幅方向中央部の上側には、図示しないフロントグリルが配設される中央切欠部6が形成されるとともに、その左右両側にそれぞれヘッドランプ7,7が配設される左右一対のヘッドランプ配設部8,8が形成されている。該ヘッドランプ配設部8,8の下縁8a,8aは、図3に示すように、車体前後方向に延びるとともにヘッドランプ7,7の前面の下部において車幅方向に長く形成された溝部7a,7aに嵌入されている。
【0016】
前記ヘッドランプ配設部8,8の下縁8a,8aにおける車幅方向の外端には、図2及び図4に示すように、それぞれ上方へ向かって折れ曲がって略鉛直に延びるフランジ部10,10(フロントバンパー本体4の車体パネル11への締結部)が形成されていて、詳しくは後述する各プレート部材5によるフロントバンパー本体4の位置決めの後に、このフランジ部10,10を車体パネル11に対してボルト12,12によって締結する。すなわち、フランジ部10及び車体パネル11には、ボルト12が貫通する孔部13、14が同軸上に位置するようにそれぞれ形成されていて、車体パネル11の孔部14周縁における車体後方側にナット15が固定されている。そして、2つの孔部13、14を一致させた後、車体前方からボルト12を挿入してナット15と螺合させることで、フロントバンパー本体4を車体に対して強固に固定することができる。
【0017】
一方、前記フロントバンパー本体4の中央切欠部6の下側には、エンジンルームへの空気導入孔16が形成され、その空気導入孔16の車幅方向両側には、それぞれフォグランプ(図示せず)を取り付けるためのフォグランプ取付孔17,17が設けられている。前記フロントバンパー本体4の中央切欠部6と空気導入孔16との間の部分は、図3に示すように、車体後方側が開放した大略コ字状の断面を有するように車体前方へ向けて膨出した中間部18とされている。該中間部18の車体後方側の面(裏面)の下部には、車幅方向に長く延びる水平リブ19と、該水平リブ19の後端縁部から下方に延びて、中間部18の下壁部に繋がる垂直リブ20とが一体形成されている。また、前記一対のプレート部材5,5の配設位置にそれぞれ対応して、垂直リブ20の上下方向の略中央部から後方へ突出する突片20aが形成されるとともに、水平リブ19の先端部にも車幅方向に互いに離間して2つの突片(図示せず)が形成されている。
【0018】
次に、前記フロントバンパー本体4を車体に位置決めする各プレート部材5について図5に基づいて説明すると、このプレート部材5は、各ヘッドランプ7の下方にそれぞれ共通のものが配設され、その全体がフロントバンパー本体4の中間部18の内方に位置している。
【0019】
前記プレート部材5は、車体前後方向から見て、フロントバンパー本体4の中間部18の上壁部から下壁部に亘って上下に長く延びる略矩形板状の本体部25を有し、該本体部25の車体左側縁部の下端側には、車体左側へ突出するように形成されて前記水平リブ19が嵌入される嵌入部26が設けられている。一方、前記本体部25の車体右側縁部は、車体前方から見て、上下方向に略直線的な形状とされ、該右側縁部と下縁部とからなる隅部近傍には、車体前方へ向かって膨出する膨出部27が形成されている。また、前記本体部25の上下方向中間部には、上側段部28と下側段部29とが形成されていて、本体部25は全体として上側ほど車体後方へ位置するような形状とされ、さらに、該本体部25の上端部には、後方へ向かって折れ曲がって略水平に延びるフランジ部30が形成されている。
【0020】
前記プレート部材5の下端部及び嵌入部26には、前記垂直リブ20の突片20a及び水平リブ19の左側の突片がそれぞれ挿入される開口部32、33が形成されていて、さらに、前記膨出部27の上方にも前記開口部32、33と同様の開口部34が開口され、前記水平リブ19の右側の突片が挿入されるようになっている。一方、前記プレート部材5のフランジ部30には、前記フロントバンパー本体4のヘッドランプ配設部8近傍に形成された嵌合片35と嵌合する嵌合孔36が設けられている。
【0021】
また、前記プレート部材5の本体部25後面における略中央部には、本願発明の特徴部分であるが、フロントバンパー本体4を車体に対して位置決めするロケーターピン40(位置決めピン)が略水平に車体後方側へ向けて突設されている。該ロケーターピン40は、先端側ほど縮径するテーパ状となるように、その軸心部から車体の上下左右方向に向かってそれぞれ略矩形状断面の突出部が形成され、各突出部が車体パネル11の所定部位に形成された位置決め孔41に挿入されることによって、フロントバンパー本体4の車体に対する位置決めが行われるようになっている。
【0022】
前記位置決め孔41が設けられた車体パネル11は、フロントバンパー本体4における中間部18の内方に達するように車体前方へ膨出した膨出部42と、この膨出部42に溶接により接合されたブラケット43とを有する。前記膨出部42の前端部は、上下方向に延びる略平坦な面とされ、前記プレート部材5と近接する一方、前記ブラケット43は下側が膨出部42の前端部に沿う形状とされて該前端部に接合されており、そこから前記プレート部材5の下側段部29と略同様な断面形状となるように折り曲げられて、フロントバンパー本体4の中間部18の上下方向中央部までプレート部材5に近接して上方へ延び、その上部に位置決め孔41が形成されている。
【0023】
一方、前記ロケーターピン40の下部には、その基端から先端側へ向かって所定の位置まで略水平に延びる水平面部45と、この水平面部45の先端縁から垂下する垂下面部46とからなる段部47が形成されている。該垂下面部46の車体前後方向の位置はロケーターピン40の略中央部であって、詳しくは後述するが、ヘッドランプ配設部8との関係を考慮して設定した所定の位置とされている。さらに、前記垂下面部46の先端縁からロケーターピン40の先端部まで傾斜面部48が形成されている。
【0024】
一方、ロケーターピン40の上部には、その基端と前記垂下面部46に対応する部分との間の略中央部からロケーターピン40の基端側へ向かって、基端側ほど上方に位置するように傾斜した可撓性を有する爪部50が一体形成されている。前記ロケーターピン40は、図2に示すように、フロントバンパー1が車体に対する正規の装着位置にあるときに、爪部50が完全に位置決め孔41よりも車体後方に位置する状態となり、かつ、この状態で該爪部50の先端50a(自由端部)が位置決め孔41の上縁部に近接している。
【0025】
次に、フロントバンパー本体4を車体に組み付ける手順を説明する。まず、フロントバンパー本体4にプレート部材5を固定する。すなわち、前記フロントバンパー本体4の水平リブ19及び垂直リブ20のそれぞれの突片20aをプレート部材5の開口部32、33、34に挿入しながら、そのフロントバンパー本体4の嵌合片35をプレート部材5の嵌合孔36へ嵌合させる。その後、突片20aを開口部32、33、34の周縁に溶着させて、フロントバンパー本体4とプレート部材5を一体化する。
【0026】
そして、自動車の組立ラインにおいてフロントバンパー1をロボット(図示せず)に支持させ、所定の位置に配置された車体パネル11に対して、図6の矢印に示すように、その前方から組み付けていく。こうすると、まず、ロケーターピン40の先端が位置決め孔41に挿入され、次いで、該ロケーターピン40の傾斜面部48が位置決め孔41の下縁部と当接した状態で挿入されていき、垂下面部46と連続する部位が挿入されるまでフロントバンパー1は車体に対して上方へ移動していく。そして、図7に示すように、フロントバンパー1をさらに矢印の方向に移動して垂下面部46が位置決め孔41を通過して水平面部45までロケーターピン40が挿入されると、フロントバンパー1は下方へ移動して水平面部45が位置決め孔41の下縁部に当接した状態となり、該水平面部45の延びる方向の車体後方へ移動するようになる。尚、水平面部45は、前記の如くフロントバンパー1が略水平に車体後方へ移動するように、位置決め孔41の下縁部に当接する部位が略水平に延びるように形成されていればよく、例えば、ロケーターピン40の軸線方向から見て、その当接部分が最も下側に位置するように湾曲した形状であってもよい。
【0027】
その後、図8に示すように、さらにフロントバンパー1を矢印の方向に移動すると、ロケーターピン40の爪部50が位置決め孔41の上縁部から下方へ押圧されて該爪部50の先端50a側が下方に変位する。こうして、爪部50は全体として下方へ撓んで位置決め孔41を通過し、同時にヘッドランプ配設部8の下縁8aがヘッドランプ7の溝部7aに嵌入される。
【0028】
そして、図3に示すように、ロケーターピン40が完全に挿入されると、ロボットの支持が解除される。このとき、フロントバンパー1は自重によりその上側が車体前方に変位するように傾斜しようとするが、前記の如く爪部50の先端50aがプレート部材5の位置決め孔41の上縁部に近接しているので、その傾斜度合いが極めて低くなり、このことで、フロントバンパー本体4を押さえつけることなく、該フロントバンパー本体4のフランジ部10を車体パネル11のそれぞれの孔部13、14に対して近接させておくことができ、ボルト12の挿入を容易に行うことができる。
【0029】
ところで、前記の如くロケーターピン40の挿入の際には、垂下面部46の上下方向の寸法分だけヘッドランプ配設部8が上方へ移動するので、両者46、8のそれぞれの車体前後方向の配設位置によっては、ヘッドランプ配設部8の下縁8aが溝部7aよりも上方のヘッドランプ7の前面に接触して、ロケーターピン40を完全に挿入できないようになることが考えられる。しかし、本発明では、垂下面部46を、ヘッドランプ配設部8の下縁8aが溝部7aへ嵌入され始める前に、位置決め孔41を通過するような所定の位置に形成しているので、ロケーターピン40の挿入時にヘッドランプ配設部8の下縁8aがヘッドランプ7の前面に接触することを回避して、容易に挿入することができる。
【0030】
次に、例えば、前記フロントバンパー1が損傷を受けた場合に、修理工場等において該フロントバンパー1を一旦、車体から取り外して、補修後に再度車体に取り付ける手順を説明する。まず、フロントバンパー1を締結しているボルト12を取り外し、その後、該フロントバンパー1を車体前方へ強く引いて車体パネル11から取り外す。この際、ロケーターピン40の爪部50の先端50aが位置決め孔41の上縁部からその長さ方向に圧縮荷重を受けて、該爪部50は基端から折れ曲がって破損し、ロケーターピン40が位置決め孔41から抜ける。
【0031】
その後、補修したフロントバンパー1を車体に組み付ける場合には、作業者が、フロントバンパー1を保持して車体パネル11に対しその前方から近付けていき、ロケーターピン40を前記位置決め孔41へその傾斜面部48に沿って段部47の水平面部45まで挿入する。この状態では、前記したように爪部50が折損しているため、組立ラインでの組み付けのようにフロントバンパーの傾斜を小さくすることができないが、ロケーターピン40の段部47は、フロントバンパー1の自重によって位置決め孔41の下縁部と確実に係合するようになるので、ロケーターピン40が位置決め孔41から抜けることがない。それ故、作業者は、フロントバンパー1を軽く手で支えて容易に車体に対して位置決めすることができ、この位置決めしたフロントバンパー1をボルト12により容易に車体に締結することができる。
【0032】
したがって、この実施形態に係る自動車のバンパーの位置決め構造によると、ロケーターピン40の上部に爪部50を形成したので、該爪部50が位置決め孔41の上縁部と係合することで、ロケーターピン40の基端側の上部が位置決め孔41から抜けることを阻止し、かつフロントバンパー1の傾斜を小さくできるため、自動車の組立ラインで組み付け作業を容易に行うことができる。また、爪部50を垂下面部46よりもロケーターピン40の基端側の所定の位置に形成しているので、ヘッドランプ配設部8の下縁8aがヘッドランプ7の前面に接触することを回避して、容易にロケーターピン40の挿入を行うことができる。
【0033】
また、フロントバンパー1を一旦、車体から取り外して爪部50が折損した場合に、該フロントバンパー1を車体に再組み付けするときには、ロケーターピン40の段部47がフロントバンパー1の自重によって位置決め孔41の下縁部と確実に係合して、ロケーターピン40の抜けを阻止できるから、再組み付けの作業も比較的、容易に行える。
【0034】
(他の実施形態)
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他の種々の実施形態を包含するものである。すなわち、前記実施形態では、フロントバンパー1のフランジ部10と車体パネル11とにそれぞれ孔部13、14を形成してボルト12及びナット15により両者を固定しているが、これに限らず、例えば孔部13、15を省略してフランジ部10と車体パネル11との両縁部を挟持する挟持部材などを用いて固定するようにしてもよい。
【0035】
また、前記実施形態では、前記十字状の断面を有するロケーターピン40の上下左右の4箇所の各突出部のうち、下側に位置する突出部の下端に水平面部45を形成しているが、これに限らず、例えば下側の突出部を省略して、即ち十字状断面とせず、ロケーターピン40の下部のうち基端側に位置する部分を平坦な水平面部45とし、該水平面部45のロケーターピン40の先端側に垂下面部46を形成するようにしてもよい。
【0036】
また、フロントバンパー本体4とプレート部材5とは、一体成形してもよい。
【0037】
また、ロケーターピン40は、フロントバンパー本体4に直接形成してもよい。
【0038】
また、本発明はリヤバンパーにも適用できる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明に係る自動車のバンパーの位置決め構造によると、位置決めピンの上部に、位置決め孔への挿入後にその周縁部と係合する可撓性爪部を設けることで、位置決めピンの基端側の上部が位置決め孔から抜けることを阻止して、かつバンパーの車体への締結部を車体に近接させておき、バンパーの組み付けを容易にし、組立ラインの生産性を向上させることができる。
【0040】
また、前記位置決めピンの下部に、水平面部と垂下面部とからなる段部を形成することで、バンパーの再組み付け時に段部によって位置決めピンの抜けを阻止して、作業を容易化できる。また、爪部を段部よりも位置決めピンの基端側に設けることで、所要の位置決め精度を得ながら位置決めピンを容易に挿入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るフロントバンパーを装備した自動車の斜視図である。
【図2】フロントバンパーの車体右側の部分を車体前方から見た正面図である。
【図3】図2におけるA−A線断面図である。
【図4】フロントバンパー本体のフランジ部を車体パネルへ固定する構造を示す断面図である。
【図5】プレート部材の構造を示す斜視図である。
【図6】ロケーターピンを位置決め孔に対して垂下面部近傍まで挿入した状態を示す断面図である。
【図7】ロケーターピンを位置決め孔に対して水平面部の先端側まで挿入した状態を示す断面図である。
【図8】ロケーターピンを位置決め孔に対して爪部まで挿入した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 フロントバンパー
40 ロケーターピン(位置決めピン)
41 位置決め孔
45 水平面部
46 垂下面部
47 段部
50 爪部
50a 爪部先端(自由端部)

Claims (1)

  1. バンパーの裏面から車体側に突出するように位置決めピンを設け、該位置決めピンを車体側の位置決め孔に挿入するようにしたバンパーの位置決め構造において、
    前記位置決めピンの下部には、その基端側から先端側へ向かって略水平に延びる水平面部と、この水平面部の先端縁から垂下する垂下面部とからなる段部が形成され、
    前記位置決めピンの上部の前記垂下面部よりも基端側には、自由端部が下方へ変位するように撓んで位置決めピンの位置決め孔への挿入を許容するとともに、位置決めピンが位置決め孔へ挿入されたときに、前記自由端部が位置決め孔の周縁部と係合して位置決めピンの抜けを阻止する可撓性爪部が設けられ
    前記バンパーが車体に対する正規の装着状態にあるときに、前記爪部の自由端部は、前記位置決め孔の周縁部に対して前記垂下面部よりも近接していることを特徴とする自動車のバンパーの位置決め構造。
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