JP3867441B2 - 船外機の潤滑構造 - Google Patents

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    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines

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  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オイルポンプから吐出されるオイルをエンジン内部に供給する、船外機の潤滑構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
4サイクルエンジンを搭載する船外機の多くは、略平板状に形成されたエンジンホルダーの上にエンジンが縦置き(クランク軸が直立する姿勢)に搭載され、エンジンホルダーの下方にオイルパンが設置されている。そして、エンジンホルダー等に設けられたオイルポンプがエンジンのカム軸やクランク軸により直接駆動されるように構成されている。
【0003】
オイルポンプが駆動されると、オイルパン内に貯溜されたオイルがオイルポンプに吸い上げられる。吸い上げられオイルは、オイルポンプから延びるオイル吐出通路を経てエンジン内部に供給され、エンジン内部を潤滑した後に再びオイルパンに戻される。上記オイル吐出通路は、エンジンブロックもしくはエンジンホルダーの内部に水平に設けられ、一般にはドリル加工等の機械加工により形成される。
【0004】
一方、エンジンの内部には、クランク軸に沿うようにメインオイルギャラリー(主オイル通路)が縦方向に形成されており、前記オイル吐出通路が繋がるようになっている。このメインオイルギャラリーは、例えば特開平8−318898号公報に示されるように、エンジンのシリンダーブロック内に形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えばオイルポンプがカム軸により駆動される場合には、オイルポンプから延びるオイル吐出通路を比較的長く形成する必要があり、この長いオイル吐出通路をエンジンブロックやエンジンホルダーに機械加工するには高い工作精度を必要とし、製造コストが嵩む。特にエンジンホルダーは一体鋳造品であるため、長いオイル吐出通路の加工が非常に困難である。
【0006】
また、鋳物であるエンジンブロックやエンジンホルダーの内部にオイル吐出通路を機械加工すると、鋳造欠陥部(内部の細かい巣等)にオイル吐出通路が連通してしまい、オイル漏れや油圧低下等の不具合が起きる懸念がある。したがって、エンジンブロックやエンジンホルダーの鋳造時にオイル吐出通路を同時に鋳抜き加工するのが望ましいが、オイル吐出通路が長い場合には鋳抜き加工が困難になり、やはり機械加工に依存せざるを得ない。
【0007】
一方、前述のようにメインオイルギャラリーはエンジンのシリンダーブロック内に形成されるが、ピストンが摺動するシリンダーを避けて側方に形成されるので、メインオイルギャラリーがシリンダーブロックの側部に張り出す形となり、エンジン幅の増大に繋がるという問題がある。
【0008】
また、メインオイルギャラリーと共に、油圧センサーや油圧点検部(点検孔)がシリンダーブロック側部に配置されるが、シリンダーブロック側部には吸、排気装置を始め、燃料供給装置や電装部品等の機器類が密集して設けられているため、油圧センサーや油圧点検部の設置場所が少なく、設置したとしても手が届きにくいのでアクセスが非常に困難になる。
【0009】
本発明は、上記問題点を解決するべく発明されたものであり、オイルポンプから延びる長いオイル吐出通路を容易に形成可能にするとともに、エンジン幅を増大させることなくメインオイルギャラリーを形成可能にし、併せてメインオイルギャラリーに付随する油圧センサーや油圧点検部へのアクセスを容易にし、オイルフィルターがエンジンから大きく突出することを防いで船外機のコンパクト化に貢献することのできる船外機の潤滑構造を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明に係る船外機の潤滑構造は、請求項1に記載したように、エンジンホルダー上にエンジンが縦置きに搭載され、上記エンジンホルダーに設けられたオイルポンプから延びるオイル吐出通路が上記エンジンのオイル供給部に繋がるように構成された船外機の潤滑構造において、上記オイル吐出通路を、上記エンジンホルダーの内部に形成されて横方向に延びるホルダー側横オイル通路と、このホルダー側横オイル通路の出口側から上方に延びてエンジンホルダーの上面に開口するホルダー側縦オイル通路と、上記エンジンの内部に形成されて横方向に延び、上記オイル供給部に繋がるエンジン側横オイル通路と、このエンジン側横オイル通路の入口側から下方に延びてエンジンの下面に開口し、上記ホルダー側縦オイル通路に整合するエンジン側縦オイル通路とを備えて構成したことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る船外機の潤滑構造は、請求項2に記載したように、請求項1の構成において、前記エンジン側横オイル通路の高さを、前記エンジンの最下シリンダーよりも下方とした。
【0014】
さらに、本発明に係る船外機の潤滑構造は、請求項3に記載したように、請求項1の構成において、縦置きに搭載された前記エンジンのクランクケース外面に沿ってメインオイルギャラリーを縦方向に形成し、上記メインオイルギャラリーに油圧センサーおよび油圧点検部を設けた。
【0015】
そして、本発明に係る船外機の潤滑構造は、請求項4に記載したように、請求項1〜3の構成において、縦置きに搭載した前記エンジンのクランクケース下部にオイルフィルターを設け、上記クランクケースの外面に沿ってメインオイルギャラリーを縦方向に形成し、上記オイルフィルターと上記メインオイルギャラリーとの間を横方向に延びるフィルターオイル通路で接続すると共に、平面視で上記フィルターオイル通路のオイルフィルター側をメインオイルギャラリー側よりもエンジン側に傾斜させた。
【0016】
請求項1のように構成すれば、オイルポンプから延びるオイル吐出通路が、エンジンホルダー側に形成されるホルダー側横オイル通路およびホルダー側縦オイル通路と、エンジン側に形成されるエンジン側横オイル通路およびエンジン側縦オイル通路とに分割されているため、それぞれの通路が短く形成される。したがって、各通路を鋳抜き等により形成可能になり、オイル吐出通路全体を容易に形成することができる。
【0017】
また、請求項2のように構成すれば、ホルダー側横オイル通路とエンジン側横オイル通路との高さの差が小さくなるため、ホルダー側縦オイル通路とエンジン側縦オイル通路を短く形成することができ、オイル吐出通路を一層容易に形成することができる。
【0018】
さらに、請求項3のように構成すれば、メインオイルギャラリーがエンジン側方に突出せず、比較的スペースに余裕のあるエンジン前側等に設けられるので、エンジン幅を増大させることなくメインオイルギャラリーを形成でき、しかもメインオイルギャラリー付近に他の機器類が密集しないため、メインオイルギャラリーに付随する油圧センサーや油圧点検部へのアクセスが容易になる。
【0019】
また、請求項4のように構成すれば、オイルフィルターをメインオイルギャラリーに対しエンジン側に引き込むことができるので、オイルフィルターがエンジンから大きく突出することを防ぎ、船外機をコンパクト化できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る船外機の一例を示す左側面図である。
【0021】
この船外機1の最上部に搭載されているエンジン2は、例えば直列3気筒の4サイクルエンジンであり、そのクランク軸3が直立するように縦置きに、略平板状のエンジンホルダー4の上に固定されている。また、エンジンホルダー4の下面にはオイルパン5が固定され、オイルパン5の下部にドライブハウジング6とギヤハウジング7が順に固定されている。
【0022】
図2は、エンジン2とエンジンホルダー4とオイルパン5を示す左側面図、図3は図2のIII矢視によるエンジン2の前面図、図4は図2のIV部拡大図、図5は図4のV−V線に沿うエンジン2の横断面図、図6は図4のVI−VI矢視によるエンジン2の下面図、そして図7と図8は、それぞれ図4のVII−VII矢視、VIII−VIII矢視によるエンジンホルダー4の上面図と下面図である。
【0023】
図1、図2および図4〜図6に示すように、エンジン2は、クランクケース9とシリンダーブロック10とシリンダーヘッド11とヘッドカバー12が前方から順に配列されて形作られている。エンジン2の上部にはリコイルスターター14(図2参照)とフライホイール15および発電ユニット16(図3参照)が設けられ、エンジン2の例えば左側面には排気装置17と点火装置18と電装部品箱19等(図2、図5、図6参照)が設けられている。
【0024】
また、エンジン2の右側面には吸気マニフォールド21(図6参照)と図示しないスロットルボディーと吸気消音器22(図3参照)等が設けられ、エンジン2の前部にはスターターモーター23とオイルフィルター24(図1〜図4参照)等が設けられている。さらに、エンジン2全体とエンジンホルダー4とオイルパン5の部分がエンジンカバー25(図1参照)に覆われて防水されている。
【0025】
エンジン2のクランク軸3下端にはドライブ軸27が回転一体に連結され、このドライブ軸27は下方に延びてエンジンホルダー4とオイルパン5とドライブハウジング6の内部を縦貫し、ギヤハウジング7内に達する。ギヤハウジング7内にはプロペラ軸28が水平(前後)方向に軸支され、その後端にスクリュープロペラ29が回転一体に設けられている。
【0026】
ドライブ軸27がプロペラ軸28に交わる部分にはベベルギヤ機構30とクラッチシフター31が設けられ、ドライブ軸27の回転はベベルギヤ機構30を介してプロペラ軸28に伝達され、スクリュープロペラ29が回転して推進力が発生する。また、クラッチシフター31により、常に一定方向に回転するドライブ軸27の回転が正逆方向に切り換えられてプロペラ軸28に伝達され、船外機1(船体)の前進、後進が選定される。
【0027】
上記のように構成された船外機1の本体の前部には、船舶の船尾板に固定されるクランプブラケット34が設けられる。クランプブラケット34にはチルト軸35を介してスイベルブラケット36が設けられ、このスイベルブラケット36内に鉛直に、かつ回動自在に軸支された操舵軸37の上端と下端に、それぞれアッパーマウントブラケット(ステアリングブラケット)38とロアーマウントブラケット39が回動一体に設けられている。
【0028】
そして、エンジンホルダー4の前縁付近に設けられた左右一対のアッパーマウントユニット40がアッパーマウントブラケット38に連結され、ドライブハウジング6の左右両側に設けられた一対のロアーマウントユニット41がロアーマウントブラケット39に連結される。これにより、船外機1の本体は、クランプブラケット34に対し、操舵軸37を中心に左右に回動(操舵)可能であるとともに、チルト軸35を中心に上方にチルトアップすることができる。
【0029】
図5に示すように、エンジン2のクランクケース9とシリンダーブロック10の間に形成された複数(ここでは上下方向に4箇所)のクランクジャーナル44によりクランク軸3が回転自在に支持され、シリンダーヘッド11の内部に複数形成されたカムジャーナル45にカム軸46が回転自在に支持される。なお、図5と図6中に符号47で示す通路は排気通路である。
【0030】
図6に示すように、クランク軸3の下端にはドライブスプロケット49が回転一体に設けられ、カム軸46の下端にはドリブンスプロケット50が回転一体に設けられ、上記両スプロケット49,50の周囲にチェーン51が巻装されている。これにより、クランク軸3の回転がカム軸46に伝達され、シリンダーヘッド11内に設けられた図示しない動弁装置が駆動される。なお、チェーン51にはチェーンテンショナー52とチェーンガイド53が併設される。
【0031】
ところで、図7および図8に示すように、エンジンホルダー4には前寄りにドライブ軸27が挿通される軸孔56が形成され、この軸孔56を挟むように左右一対のマウント固定部57が形成されている。この左右のマウント固定部57は、エンジンホルダー4の前縁から後方に向かって水平に延びる円柱孔状に形成され、マウント固定部57内に前述のアッパーマウントユニット40が挿入固定される。なお、例えば左側のマウント固定部57の後方には、エンジン2の排気通路47に整合する排気口58が形成されている。
【0032】
また、図1、図4および図7、図8に示すように、エンジンホルダー4の後部にはオイルポンプ60が設けられている。このオイルポンプ60の主軸61は、図4に示すように上方に延びてエンジン2のカム軸46下端に回転一体に嵌合されているので、エンジン2の作動とともにオイルポンプ60がカム軸46に駆動される。
【0033】
オイルポンプ60からは、オイル吸入通路62と、オイル吐出通路63の上流部を形成するホルダー側横オイル通路63aとが水平に延びている。このオイル吸入通路62とホルダー側横オイル通路63aは、互いに平行して左斜め前方に延びている。オイル吸入通路62はホルダー側横オイル通路63aよりも短く形成され、その入口側に接続されたオイルストレーナー64が下方に延びてオイルパン5の底部まで垂下している(図4参照)。
【0034】
一方、ホルダー側横オイル通路63aは、左側のマウント固定部57と排気口58の間を抜けてエンジンホルダー4の左縁部まで延び、その出口側がホルダー側縦オイル通路63bに繋がる。ホルダー側横オイル通路63aは、ホルダー側横オイル通路63aの出口側から上方に延びてエンジンホルダー4の上面に開口する短い通路である(図9も参照)。
【0035】
他方、図4、図5および図9に示すように、エンジン2の内部にはエンジン側横オイル通路63cが水平に形成されている。このエンジン側横オイル通路63cは、シリンダーブロック10とクランクケース9とに跨がって水平に形成され、その高さはエンジン2の最下シリンダー(非図示)よりも下方とされ、その入口側がエンジン側縦オイル通路63dに繋がる。エンジン側縦オイル通路63dは、エンジン側横オイル通路63cの入口側から下方に延びてエンジン2の下面に開口する短い通路である。
【0036】
エンジン側横オイル通路63cの出口側は、エンジン2のクランクケース9下部に設けられたオイルフィルター室65に繋がる。このオイルフィルター室65は前記オイルフィルター24が固定される部分であり、特許請求の範囲の請求項1に記載したオイル供給部に該当するものである。
【0037】
エンジン2がエンジンホルダー4の上に載置されると、エンジン2のエンジン側縦オイル通路63dがエンジンホルダー4のホルダー側縦オイル通路63bに整合する。そして、エンジンホルダー4のホルダー側横オイル通路63aおよびホルダー側縦オイル通路63bと、エンジン2のエンジン側横オイル通路63cおよびエンジン側縦オイル通路63dとにより、オイルポンプ60のオイル吐出通路63が構成される。オイル吐出通路63は側面視でクランク状に屈曲している。
【0038】
また、図5に示すように、オイルフィルター室65の出口側からはフィルターオイル通路67が延び、その他端がメインオイルギャラリー68に繋がっている。メインオイルギャラリー68は、図2、図3および図6にも示すように、クランクケース9の外面(前面)に沿って縦方向に長く形成され、その中間部に油圧センサー69および油圧点検部(点検孔)70が設けられている。
【0039】
油圧点検部70はプラグ71により液密に閉塞されるが、油圧点検時にはプラグ71の代わりに別な油圧センサーが取り付けられ、これにより本来の油圧センサー69を取り外すことなくメインオイルギャラリー68の油圧を測定し、油圧センサー69の合否等を判定することができる。
【0040】
なお、フィルターオイル通路67は、平面視(図5参照)で、そのオイルフィルター室65側(入口側)が、メインオイルギャラリー68側(出口側)よりもエンジン2側(ここではシリンダーブロック10側)に傾斜するように斜めに形成されている。
【0041】
また、図5に示すように、メインオイルギャラリー68からはクランクジャーナル通路73が分岐してクランクジャーナル44に繋がる。クランクジャーナル通路73はメインオイルギャラリー68に沿って4本形成され、それぞれが4つのクランクジャーナル44に対応する。
【0042】
さらに、最下部のクランクジャーナル44からは、シリンダーブロック10の内部を通ってシリンダーヘッド11側に延びるヘッドオイル通路74が形成され、このヘッドオイル通路74の他端にはシリンダーヘッド11内に形成されたカムジャーナル通路75が繋がり、カムジャーナル通路75の他端がカムジャーナル45に繋がる。
【0043】
エンジン2が作動してオイルポンプ60が駆動されると、オイルパン5内に貯溜されたオイルがオイルストレーナー64とオイル吸入通路62を経てオイルポンプ60に吸入され、オイルポンプ60から吐出されたオイルはオイル吐出通路63、即ちホルダー側横オイル通路63a、ホルダー側縦オイル通路63b、エンジン側縦オイル通路63d、エンジン側横オイル通路63cを経てオイルフィルター室65に入り、オイルフィルター24により濾過される。
【0044】
濾過されたオイルは、フィルターオイル通路67とメインオイルギャラリー68とクランクジャーナル通路73を経てクランクジャーナル44に供給され、クランクジャーナル44を潤滑した後、クランク軸3の内部に形成された軸内オイル通路76とヘッドオイル通路74とカムジャーナル通路75を経てカムジャーナル45に供給され、カムジャーナル45を潤滑する。
【0045】
また、クランクジャーナル44を潤滑したオイルの一部は、図示しないコンロッド大端部の潤滑に供され、さらにその一部がシリンダーやピストン(共に非図示)の内面、コンロッド小端部等に吹き付けられて潤滑および冷却を行う。
【0046】
このように、エンジン2の内部潤滑および冷却に供されたオイルは、重力に従いエンジン2の内部を下方に落下し、エンジン2の下面に開口する多数のオイル戻り孔77(図5、図6参照)と、エンジンホルダー4に形成された多数のオイル通し孔78(図7、図8参照)を通ってオイルパン5に戻る。
【0047】
この船外機1の潤滑構造は以上のようになっている。この潤滑構造では、オイルポンプ60から延びる長いオイル吐出通路63が、エンジンホルダー4側に形成されたホルダー側横オイル通路63aおよびホルダー側縦オイル通路63bと、エンジン2側に形成されたエンジン側横オイル通路63cおよびエンジン側縦オイル通路63dとに分割されているため、それぞれの通路63a〜63dが短く形成されている。このため、各通路63a〜63dを機械加工に依存せず、鋳抜きにより容易に形成することができる。したがって、オイル吐出通路63全体を非常に容易に形成することができる。
【0048】
また、エンジン側横オイル通路63cの高さが、エンジン2の最下シリンダーよりも下方に位置付けられているため、エンジン側横オイル通路63cとホルダー側横オイル通路63aとの高さの差が小さくなっており、これにより両通路63a,63cの間を結ぶホルダー側縦オイル通路63bおよびエンジン側縦オイル通路63dを短く形成することができ、オイル吐出通路63の形成が一段と容易になっている。なお、オイル吐出通路63を構成する各通路63a〜63dを鋳抜きにより形成できることから、オイル漏れや油圧低下等の不具合が起きる懸念もない。
【0049】
さらに、メインオイルギャラリー68が、他の機器類が密集しているエンジン2の側面等に設けられることなく、比較的スペースに余裕のあるクランクケース9の前面に沿って縦方向に形成され、このメインオイルギャラリー68に油圧センサー69および油圧点検部70が設けられているので、メインオイルギャラリー68がエンジン2の側方に突出することを回避してエンジン2の横幅増大を防ぐとともに、油圧センサー69や油圧点検部70へのアクセスを容易にすることができる。
【0050】
また、平面視でフィルターオイル通路67のオイルフィルター室65側がメインオイルギャラリー68側よりもエンジン2側(シリンダーブロック10側)に傾斜するように、フィルターオイル通路67が斜めに形成されているため、オイルフィルター24(オイルフィルター室65)を、メインオイルギャラリー68に対してクランクケース9側に引き込むことができる。これにより、オイルフィルター24がエンジン2から大きく突出することを防いで船外機1のコンパクト化に多大に貢献することができる。
【0051】
なお、この実施形態ではオイルポンプ60がカム軸46に駆動されるようになっているが、オイルポンプ60がクランク軸3に駆動される場合においても、オイルポンプ60から延びるオイル吐出通路やメインオイルギャラリー等を上記実施形態と同様に形成することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る船外機の潤滑構造によれば、オイルポンプから延びる長いオイル吐出通路を機械加工に依存せずに鋳抜きにより容易に形成することができる。また、エンジン幅を増大させることなくメインオイルギャラリーを形成でき、しかもメインオイルギャラリーに付随する油圧センサーや油圧点検部へのアクセスを容易にすることができる。さらに、オイルフィルターがエンジンから大きく突出することを防いで船外機のコンパクト化に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る船外機の一例を示す左側面図。
【図2】エンジンとエンジンホルダーとオイルパンを示す左側面図。
【図3】図2のIII矢視によるエンジンの前面図。
【図4】図2のIV部拡大図。
【図5】図4のV−V線に沿うエンジンの横断面図。
【図6】図4のVI−VI矢視によるエンジンの下面図。
【図7】図4のVII−VII矢視によるエンジンホルダーの上面図。
【図8】図4のVIII−VIII矢視によるエンジンホルダーの下面図。
【図9】図5のIX−IX線に沿う縦断面により本発明の一実施形態を示す図。
【符号の説明】
1 船外機
2 エンジン
3 クランク軸
4 エンジンホルダー
5 オイルパン
9 クランクケース
10 シリンダーブロック
24 オイルフィルター
46 カム軸
60 オイルポンプ
61 主軸
62 オイル吸入通路
63 オイル吐出通路
63a ホルダー側横オイル通路
63b ホルダー側縦オイル通路
63c エンジン側横オイル通路
63d エンジン側縦オイル通路
64 オイルストレーナー
65 オイル供給部に該当するオイルフィルター室
67 フィルターオイル通路
68 メインオイルギャラリー
69 油圧センサー
70 油圧点検部

Claims (4)

  1. エンジンホルダー上にエンジンが縦置きに搭載され、上記エンジンホルダーに設けられたオイルポンプから延びるオイル吐出通路が上記エンジンのオイル供給部に繋がるように構成された船外機の潤滑構造において、上記オイル吐出通路を、上記エンジンホルダーの内部に形成されて横方向に延びるホルダー側横オイル通路と、このホルダー側横オイル通路の出口側から上方に延びてエンジンホルダーの上面に開口するホルダー側縦オイル通路と、上記エンジンの内部に形成されて横方向に延び、上記オイル供給部に繋がるエンジン側横オイル通路と、このエンジン側横オイル通路の入口側から下方に延びてエンジンの下面に開口し、上記ホルダー側縦オイル通路に整合するエンジン側縦オイル通路とを備えて構成したことを特徴とする船外機の潤滑構造。
  2. 前記エンジン側横オイル通路の高さを、前記エンジンの最下シリンダーよりも下方とした請求項1に記載の船外機の潤滑構造。
  3. 縦置きに搭載された前記エンジンのクランクケース外面に沿ってメインオイルギャラリーを縦方向に形成し、上記メインオイルギャラリーに油圧センサーおよび油圧点検部を設けた請求項1に記載の船外機の潤滑構造。
  4. 縦置きに搭載前記エンジンのクランクケース下部にオイルフィルターけ、上記クランクケースの外面に沿ってメインオイルギャラリー縦方向に形成、上記オイルフィルターと上記メインオイルギャラリーとの間横方向に延びるフィルターオイル通路で接続すると共に、平面視で上記フィルターオイル通路のオイルフィルター側をメインオイルギャラリー側よりもエンジン側に傾斜させた請求項1〜3のいずれかに記載の船外機の潤滑構造。
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