JP3695219B2 - 船外機 - Google Patents

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  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、4サイクルを搭載した船外機に係り、詳しくは4サイクルエンジンの潤滑に供されたオイルを速やかにオイルパンに戻せるようにした船外機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に船外機では、エンジンがクランク軸を直立させる姿勢で船外機の最上部に搭載され、下方に長く延びるドライブ軸によってクランク軸の回転がプロペラ軸に伝達され、プロペラ軸の後端に設けられたスクリュープロペラが駆動されるように構成されている。
【0003】
船外機のエンジンが4サイクル形式である場合は、エンジンの下方にオイルパンが設けられ、その内部に貯溜されたオイルが、オイルポンプで汲み上げられてエンジン内部に潤滑に供給された後、重力に従いエンジン内部を下方に流下し、エンジン下面に設けられた複数のオイル戻り孔からオイルパンに戻る。
【0004】
ところで、エンジンのシリンダーブロックとクランクケースの合わせ目の部分の内部には、各シリンダーの間を隔てるように複数の隔壁が設けられてシリンダー数分のクランク室が形成され、各々の隔壁に形成されたクランクジャーナル(軸受)にクランク軸が軸支される。このため、これらの隔壁によりオイルの流下が妨げられることのないよう、各隔壁には充分な大きさのオイル通し孔が形成され、このオイル通し孔を通ってオイルは順次下方のクランク室に落ち、最下部のクランク室からエンジン下面(クランクケース下面)のオイル戻り孔を抜けてオイルパンに戻される。
【0005】
従来、上記各クランク室の底面形状、即ち各隔壁の形状は同一形状とされ、各クランク室の容積も揃えられていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように各クランク室の底面形状および容積が同一であるにも拘らず、最下部のクランク室には上方のクランク室から多量のオイルが流れ込むため、最下部のクランク室においてはオイルが排出され切らずに溜まる傾向がある。そして、この溜まったオイルの中でクランク軸が回転するため、オイルの粘性抵抗によりエンジン出力が損失されるばかりか、オイル温度の上昇や、クランク軸に激しく撹拌されて霧状になったオイルがブローバイガスと共にブリーザー出口から吹き出すといった問題が起きる。
【0007】
一方、エンジンが載置されるエンジンホルダーと呼ばれる平板状の部材には、エンジンから流れ落ちるオイルをオイルパンに戻すためのオイル戻り孔が形成されるが、このエンジンホルダーには船体側に固定されるクランプブラケットに連結するための左右一対のアッパーマウントユニットが設置されており、このアッパーマウントユニットはゴムダンパーを主体としているため、アッパーマウントユニットにオイルが掛かることを防ぐため、従来ではアッパーマウントユニットから離れた位置にしかオイル通り孔を形成できず、オイルを効率良くオイルパンに戻すのが困難であった。
【0008】
本発明に係る船外機は、このような問題点を解決するべく発明されたもので、その目的は、エンジン潤滑に供されたオイルを効率良くオイルパンに戻すとともに、エンジン出力の損失やオイル温度の上昇を回避し、併せてオイルがブローバイガスと共にブリーザー出口から吹き出すことを防止することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明に係る船外機は、クランク軸が直立するように直列多シリンダー型の4サイクルエンジンが搭載された船外機において、上記4サイクルエンジンの最下部のシリンダーに対応するクランク室の両肩部を角張らせ、このクランク室の底面積と容積を上方のクランク室よりも大きく設けるとともに、上記最下部のシリンダーに対応するクランク室の両肩部のうち、クランク軸の回転に対しリーディング側に位置する肩部に、クランク室の底面から内壁面に沿って上方へ延びるリブを形成する一方、上記リーディング側に位置する肩部の底面にオイル戻り孔を形成し、平面視で上記オイル戻り孔の輪郭内に上記リブを突出させた。
【0010】
また、本発明に係る船外機は、前記4サイクルエンジンをエンジンホルダー上に搭載するとともに、このエンジンホルダーにアッパーマウントユニットが挿入固定されるマウント固定部を水平方向に延びる軸孔状に形成し、平面視で上記マウント固定部の周囲に上記4サイクルエンジンからの戻りオイルを通すオイル戻り孔を形成した。
【0011】
さらに、本発明に係る船外機は、前記クランク軸の回転をカム軸に伝達するチェーン伝達機構を前記4サイクルエンジンの下面側に設けるとともに、上記4サイクルエンジンのシリンダーヘッド下面にオイル戻り孔を形成し、平面視で上記オイル戻り孔を上記チェーン伝達機構のドリブンスプロケットおよびチェーンの外側に配置した。
【0012】
そして、本発明に係る船外機は、前記4サイクルエンジンのクランク室とシリンダーヘッド内を連通させるブリーザー通路のクランク室側の開口部を、クランク室の両肩部のうちクランク軸の回転に対しトレーリング側の肩部に設け、この肩部の内面から起立して上記開口部の周囲を囲むリブ状の周壁を設けた。
【0016】
上記構成によれば、4サイクルエンジンの最下部のクランク室の底面に多数のオイル戻り孔を形成可能になるため、最下部のクランク室がエンジンの作動時に上方のクランク室から流入する多量のオイルを許容可能になるとともに、流入したオイルを効率良く排出することができる。したがって、最下部のクランク室に溜まったオイルの中でクランク軸が回転することを防ぎ、エンジン出力の損失やオイル温度の上昇、さらにオイルが霧化されてブローバイガスと共にブリーザー出口から吹き出すといった弊害を払拭することができる。
しかも、最下部のクランク室内において、クランク軸の回転と共にクランク室の周壁に沿って流動するオイルの流れがリブにより塞き止められ、下方に誘導されるので、クランク室内にオイルが残留しにくくなる。そして、リブに塞き止められて下方に誘導されたオイルが速やかにオイル戻り孔を経てオイルパンに戻されるので、オイルをより効率的にオイルパンに戻すことができる。
【0019】
また、エンジン潤滑に供されたオイルがアッパーマウントユニットに掛かる懸念がなく、アッパーマウントユニットの周囲に多数のオイル戻り孔を形成できるため、オイルを効率良くオイルパンに戻すことができる。
【0020】
さらに、シリンダーヘッド下面のオイル戻り孔から降り注ぐオイルがチェーン伝達機構のドリブンスプロケットおよびチェーンのような高速動作部品に掛かって抵抗になることがないため、エンジン出力の損失を回避することができる。
【0021】
また、ブリーザー通路のクランク側の開口部に形成されたリブ状の周壁により、クランク室内のオイルがブリーザー通路に流入することが阻まれるので、ブリーザー出口からのオイルの損失を防止することができ、しかもクランク軸の回転と共にクランク室の周壁に沿って流動するオイルの流れがブリーザー通路に流入しにくくなるため、ブリーザー出口からのオイルの損失を一段と効果的に防止することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る船外機の一例を示す左側面図である。
【0024】
この船外機1の最上部に搭載されているエンジン2は、例えば直列3気筒の4サイクルエンジンであり、そのクランク軸3が直立するように縦向きに、かつ図2〜図5にも示すように、クランクケース4とシリンダーブロック5とシリンダーヘッド6とヘッドカバー7が前方から順に並ぶ向きで平板状のエンジンホルダー8の上に固定されている。なお、図6はエンジンホルダー8の上面図である。
【0025】
エンジン2の上部にはリコイルスターター10(図2参照)が設置され、その内部に発電ユニット11(図3参照)が設けられている。また、シリンダーヘッド6の例えば右側面に吸気マニフォールド12(図3参照)が連結され、その前方にスロットルボディー13と吸気消音器14が順に接続される。さらに、シリンダーヘッド6の左側面には排気装置15や点火装置16等が設けられ、クランクケース4の前部にスターターモーター17とオイルフィルター18が設けられている。
【0026】
一方、エンジンホルダー8の下面にはオイルパン21が固定され、オイルパン21の下部にドライブハウジング22とギヤハウジング23が順に固定され、エンジン2とエンジンホルダー8とオイルパン21の部分がエンジンカバー24に覆われて防水される。
【0027】
エンジン2のクランク軸3下端にはドライブ軸26が回転一体に連結され、このドライブ軸26は下方に延びてエンジンホルダー8とオイルパン21とドライブハウジング22の内部を縦貫してギヤハウジング23内に達する。ギヤハウジング23内にはプロペラ軸27が水平(前後)方向に軸支され、その後端にスクリュープロペラ28が回転一体に設けられている。
【0028】
ドライブ軸26がプロペラ軸27に交わる部分にはベベルギヤ機構29とクラッチシフター30が設けられ、ドライブ軸26の回転はベベルギヤ機構29を介してプロペラ軸27に伝達され、スクリュープロペラ28が回転して推進力が発生する。また、クラッチシフター30により、常に一定方向に回転するドライブ軸26の回転が正逆方向に切り換えられてプロペラ軸27に伝達され、船外機1(船体)の前進、後進が選定される。
【0029】
上記のように構成された船外機1の本体の前部には、船舶の船尾板に固定されるクランプブラケット32が設けられる。クランプブラケット32にはチルト軸33を介してスイベルブラケット34が設けられ、このスイベルブラケット34内に鉛直に、かつ回動自在に軸支された操舵軸35の上端と下端に、それぞれアッパーマウントブラケット(ステアリングブラケット)36とロアーマウントブラケット37が回動一体に設けられている。
【0030】
そして、エンジンホルダー8の前縁付近に設けられた左右一対のアッパーマウントユニット38がアッパーマウントブラケット36に連結され、ドライブハウジング22の左右両側に設けられた一対のロアーマウントユニット39がロアーマウントブラケット37に連結される。これにより、船外機1の本体は、クランプブラケット32に対し、操舵軸35を中心に左右に回動(操舵)するとともに、チルト軸33を中心に上方にチルトアップすることができる。
【0031】
図7は、図2のVII−VII矢視によりエンジン2のシリンダーブロック5を単体で示した正面図であり、図8と図9は、それぞれ図7のVIII−VIII線とIX−IX線に沿うクランクケース4とシリンダーブロック5の横断面図である。
【0032】
シリンダーブロック5には、上下3つのシリンダー#1,#2,#3が水平に形成され、さらに各シリンダー#1,#2,#3の前端から左右に拡がって前方に延びるスカート部41が形成されている。なお、各シリンダー#1,#2,#3の周囲には冷却水循環用のウォータージャケット42が形成され、シリンダーブロック5の例えば左側面には排気通路43(図4、図5も参照)とこれを冷却するウォータージャケット44が形成されている。
【0033】
クランクケース4はシリンダーブロック5のスカート部41に整合し、両者4,41の間の空間が2枚の水平な隔壁45,46により仕切られ、3つのシリンダー#1,#2,#3に対応する3つのクランク室47,48,49が画成されている。また、隔壁45,46には、それぞれクランクジャーナル52,53が形成される一方、クランクケース4およびシリンダーブロック5の上下面にはクランクジャーナル51,54が形成され、合計4つのクランクジャーナル51,52,53,54によりクランク軸3が回転自在に支持される。さらに、隔壁45,46のクランクジャーナル52,53の左右両側にはオイル通し孔55,56が形成されている。
【0034】
最上部および中段のクランク室47,48においては、図8に示すように、その両肩部58,59がクランクジャーナル53(51,52)を中心に丸くカーブし、撫で肩状となるようにスカート部41が形状されている。一方、最下部のクランク室49においては、図9に示すように、その両肩部61,62が角張るように、スカート部41が角型に形成されている。そして、この最下部のクランク室49の横断面形状と、最下シリンダー#3の横断面形状とが略凸形状をなしている。なお、クランクケース4の横断面形状は、最上部から最下部まで一様に丸みを帯びた形状とされている。
【0035】
また、最下部のクランク室49の両肩部61,62のうち、クランク軸3の回転に対しリーディング側、即ち最下シリンダー#3から見て回転するクランク軸3のクランクウェブ3a(図1参照)が近付いて来る方の肩部62には、クランク室49の底面(つまりシリンダーブロック5の下面)から肩部62の内壁面に沿って上方へ延びるリブ63が形成されている。
【0036】
さらに、クランク室49の底面には、図4にも示すように、複数のオイル戻り孔65〜70が形成されており、そのうちのオイル戻り孔65は、図9に示すように、クランク軸3の回転に対しリーディング側の肩部62の位置に形成されている。そして、平面視でオイル戻り孔65の輪郭内に前記リブ63が突出している。
【0037】
また、図2、図3および図7に示すように、シリンダーブロック5の内部にはブリーザー通路73が形成されている。このブリーザー通路73は、最上部のクランク室47をシリンダーヘッド6の内部に連通させている。ブリーザー通路73のクランク室47側の開口部は、クランク軸3の回転に対しトレーリング側の肩部58に位置し、肩部58の内面から起立するリブ状の周壁74により囲まれている。
【0038】
このように、最上部のクランク室47はブリーザー通路73を介してシリンダーヘッド6の内部に連通しているが、他のクランク室48,49は隔壁45,46に形成されたオイル通し孔55,56を通して最上部のクランク室47に連通しているため、全てのクランク室47,48,49がシリンダーヘッド6の内部に通じている。一方、ヘッドカバー7の上部にはブリーザーユニオン75が設けられ、ここに図示しないブリーザーホースが接続され、その他端が吸気消音器14に接続される。
【0039】
ところで、図4に示すように、エンジン2の下面にはチェーン伝達機構78が設けられている。これは、シリンダーヘッド6内に軸支されたカム軸79(図4参照)にクランク軸3の回転を伝達する機構であり、クランク軸3の下端に回転一体に設けられたドライブスプロケット80と、カム軸79の下端に回転一体に設けられたドリブンスプロケット81と、これら2つのスプロケット80,81の周囲に巻装されたチェーン82と、チェーン82の張力を調整するチェーンテンショナー83と、チェーン82の走路を安定させるチェーンガイド84とを備えて構成されている。
【0040】
シリンダーヘッド6の下面には左右一対のオイル戻り孔86,87が形成されているが、これらのオイル戻り孔86,87は、平面視でチェーン伝達機構78のドリブンスプロケット81およびチェーン82に重ならないように、チェーン82よりも外側に配置されている。
【0041】
一方、図6に示すように、エンジンホルダー8には前寄りにドライブ軸26が挿通される軸孔89が形成され、この軸孔89を挟むように左右一対のマウント固定部90が形成されている。この左右のマウント固定部90は、エンジンホルダー8の前縁から後方に向かって水平に延びる軸孔状に形成され、このマウント固定部90に前述のアッパーマウントユニット38が挿入固定される。
【0042】
平面視で、マウント固定部90の周囲には複数のオイル戻り孔92〜96が形成され、エンジンホルダー8の後半部にも多数のオイル戻り孔97〜103が形成されている。また、エンジンホルダー8の後部にはオイルポンプ105が設けられ、このオイルポンプ105に繋がるオイル吸入通路106とオイル吐出通路107が形成され、オイル吸入通路106の入口側に接続されたオイルストレーナー108が下方に延びてオイルパン21の底部まで垂下する。一方、オイル吐出通路107はオイルポンプ105から斜めに長く延びてエンジンホルダー8の左側に設けられた縦オイル通路109に繋がる。
【0043】
エンジンホルダー8の上にエンジン2が設置されると、エンジン2のカム軸79の下端にオイルポンプ105の主軸111が回転一体に嵌まり込み、エンジン2の作動とともにカム軸79によってオイルポンプ105が駆動されるようになっている。また、エンジンホルダー8の縦オイル通路109は、エンジン2(シリンダーブロック5)の下面に開口する縦オイル通路112(図4参照)に整合する。
【0044】
縦オイル通路112は、図5に示すように、シリンダーブロック5からクランクケース4にかけて水平に形成された横オイル通路113に連通し、横オイル通路113の他端はオイルフィルター室114に繋がり、オイルフィルター室114から延びる別な横オイル通路115(図9も参照)がメインギャラリー116に繋がる。なお、オイルフィルター室114には前記オイルフィルター18が設けられる。
【0045】
メインギャラリー116は、クランクケース4の前面に沿って上方に延び、メインギャラリー116から分岐する4本のクランクジャーナル通路117が各クランクジャーナル51〜54に繋がる。さらに、シリンダーブロック5には最下部のクランクジャーナル54からシリンダーヘッド6に向かって延びるヘッドオイル通路118が形成され、このヘッドオイル通路118はシリンダーヘッド6に形成されたカムジャーナル通路119に繋がり、カムジャーナル通路119がカムジャーナル120に繋がる。カムジャーナル120には前記カム軸79が軸支される。
【0046】
エンジン2が作動してオイルポンプ105が駆動されると、オイルパン21内に貯溜されたオイルがオイルストレーナー108とオイル吸入通路106を経てオイルポンプ105に汲み上げられ、オイルポンプ105に吐出されたオイルはオイル吐出通路107と縦オイル通路109,112と横オイル通路113を経てオイルフィルター室114に入り、オイルフィルター18によって濾過される。濾過されたオイルは、横オイル通路115とメインギャラリー116とクランクジャーナル通路117を経てクランクジャーナル51〜54に供給され、ここを潤滑した後、ヘッドオイル通路118とカムジャーナル通路119を経てカムジャーナル120に供給され、カムジャーナル120を潤滑する。
【0047】
クランクジャーナル51〜54を潤滑したオイルの一部は、クランク軸3の内部に形成されたオイル通路(非図示)を通って図示しないコンロッド大端部の潤滑に供され、さらにその一部がシリンダー#1,#2,#3やピストン(非図示)の内面に吹き付けられて潤滑および冷却を行う。このように、クランクジャーナル51〜54やコンロッド大端部、シリンダー#1,#2,#3ならびにピストンの潤滑と冷却に使用されたオイルは、重力に従いクランク室47,48,49内を下方に落下し、オイル戻り孔65〜70から下方に流下する。
【0048】
最下部のクランク室49には、上方のクランク室47,48から隔壁45,46のオイル通し孔55,56を通して多量のオイルが流れ込むが、最下部のクランク室49の底面積と容積が上方のクランク室47,48よりも大きくされているため、最下部のクランク室49は多量のオイルを許容することができ、しかもその広い底面に多数のオイル戻り孔65〜70が形成されているため、クランク室49に流入したオイルは効率良くオイルパン21に戻される。
【0049】
したがって、最下部のクランク室49内に流入したオイルの液面が高じてオイル中でクランク軸3が回転するような事態に至らず、エンジン3の出力損失やオイル温度の上昇を招かない。また、最下部のクランク室49内でオイルがクランク軸3に激しく撹拌されることがないので、オイルが霧化されてそのままブリーザー通路73から排出される懸念がない。
【0050】
さらに、最下部のクランク室49に流入したオイルは、クランク軸3の回転に合わせてクランク室49の周壁沿いに流動しようとするが、このオイルの流動は、クランク軸3の回転に対しリーディング側に位置する肩部62に形成されたリブ63により塞き止められて下方に誘導され、リブ63の真下に形成されたオイル戻り孔65から速やかに排出される。このように、オイルを積極的に排出し、クランク室49内にオイルが残留することを防止することができる。
【0051】
一方、シリンダーヘッド6内でカムジャーナル120を潤滑したオイルは、カム軸79の内部に形成された図示しないオイル通路を通って動弁装置(非図示)に供給された後、シリンダーヘッド6の下面に開口するオイル戻り孔86,87から流下するが、オイル戻り孔86,87が平面視でチェーン伝達機構78のドリブンスプロケット81やチェーン82の外側に位置しているため、オイル戻り孔86,87から降り注ぐオイルがドリブンスプロケット81やチェーン82に掛かることがなく、抵抗にならないため、この点でもエンジン2の出力損失を防止できる。
【0052】
このようにエンジン2の下面から流下する多量のオイルは、エンジンホルダー8に多数形成されたオイル戻り孔92〜103を抜けてオイルパン21に戻るが、エンジンホルダー8においては、そのマウント固定部90が水平方向に延びる軸孔状に形成され、このマウント固定部90の周囲に戻りオイル92〜96が形成されているため、エンジン2から流下するオイルがアッパーマウントユニット38に掛かる懸念がなく、オイルを効率良くオイルパン21に戻すことができる。
【0053】
他方、各シリンダー#1〜#3とピストン(非図示)間の隙間からクランク室47〜49内に漏出するブローバイガスは、ブリーザー通路73からシリンダーヘッド6の内部に流れ、さらにヘッドカバー7の内側に迷路状に形成された図示しないブリーザー室からブリーザーユニオン75とブリーザーホースを経て吸気消音器14に流れ、再びエンジン2に吸入されて燃焼される。
【0054】
前述のように、ブリーザー通路73のクランク室47側の開口部は、クランク室47の肩部58に開口しており、肩部58の内面から起立するリブ状の周壁74に囲まれているため、クランク室47,48,49内のブローバイガスがブリーザー通路73の開口部に流入する際に、クランク室47,48,49内のオイルがブローバイガスと共にブリーザー通路73に流入しにくい。
【0055】
しかも、ブリーザー通路73が開口する肩部58は、クランク軸3の回転に対しトレーリング側であるため、クランク軸3の回転と共にクランク室47の周壁に沿って流動するオイルの流れがブリーザー通路73内に進入しにくく、ブリーザーユニオン75からのオイルの流失を非常に効果的に防止することができる。
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る船外機によれば、エンジン潤滑に供されたオイルを効率良くオイルパンに戻すとともに、エンジン出力の損失やオイル温度の上昇を回避し、併せてオイルがブローバイガスと共にブリーザー出口から吹き出すことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る船外機の一例を示す左側面図。
【図2】エンジンとエンジンホルダーとオイルパンを示す左側面図。
【図3】エンジンの上面図。
【図4】図2のIV−IV矢視によるエンジンの下面図。
【図5】図2のV−V線に沿うエンジンの横断面図。
【図6】エンジンホルダーの上面図。
【図7】図2のVII−VII矢視によるシリンダーブロック単体の正面図。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿うクランクケースとシリンダーブロックの横断面図。
【図9】図7のIX−IX線に沿うクランクケースとシリンダーブロックの横断面図であり、本発明の一実施形態を示す図。
【符号の説明】
1 船外機
2 エンジン
3 クランク軸
4 クランクケース
5 シリンダーブロック
6 シリンダーヘッド
8 エンジンホルダー
21 オイルパン
38 アッパーマウントユニット
45,46 隔壁
47,48,49 クランク室
58,59 クランク室の両肩部
61,62 クランク室の両肩部
63 リブ
65〜70 オイル戻り孔
73 ブリーザー通路
74 周壁
78 チェーン伝達機構
79 カム軸
81 ドリブンスプロケット
82 チェーン
86,87 オイル戻り孔
90 マウント固定部
92〜96 オイル戻り孔
#3 最下部のシリンダー

Claims (4)

  1. クランク軸が直立するように直列多シリンダー型の4サイクルエンジンが搭載された船外機において、上記4サイクルエンジンの最下部のシリンダーに対応するクランク室の両肩部を角張らせ、このクランク室の底面積と容積を上方のクランク室よりも大きく設けるとともに、上記最下部のシリンダーに対応するクランク室の両肩部のうち、クランク軸の回転に対しリーディング側に位置する肩部に、クランク室の底面から内壁面に沿って上方へ延びるリブを形成する一方、上記リーディング側に位置する肩部の底面にオイル戻り孔を形成し、平面視で上記オイル戻り孔の輪郭内に上記リブを突出させたことを特徴とする船外機。
  2. 前記4サイクルエンジンをエンジンホルダー上に搭載するとともに、このエンジンホルダーにアッパーマウントユニットが挿入固定されるマウント固定部を水平方向に延びる軸孔状に形成し、平面視で上記マウント固定部の周囲に上記4サイクルエンジンからの戻りオイルを通すオイル戻り孔を形成した請求項1に記載の船外機。
  3. 前記クランク軸の回転をカム軸に伝達するチェーン伝達機構を前記4サイクルエンジンの下面側に設けるとともに、上記4サイクルエンジンのシリンダーヘッド下面にオイル戻り孔を形成し、平面視で上記オイル戻り孔を上記チェーン伝達機構のドリブンスプロケットおよびチェーンの外側に配置した請求項1に記載の船外機。
  4. 前記4サイクルエンジンのクランク室とシリンダーヘッド内を連通させるブリーザー通路のクランク室側の開口部を、クランク室の両肩部のうちクランク軸の回転に対しトレーリング側の肩部に設け、この肩部の内面から起立して上記開口部の周囲を囲むリブ状の周壁を設けた請求項1に記載の船外機。
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