JP3865420B2 - ジアリールカーボネート製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はエステル交換反応によるジアリールカーボネートの製造方法に関するものである。さらに詳しくは、芳香族ヒドロキシ化合物とジアルキルカーボネートからジアリールカーボネートを効率よく連続的に製造する方法に関するものである。ジアリールカーボネートは種々の化学原料として、特にポリカーボネートの原料として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】
ジアルキルカーボネートと芳香族とヒドロキシ化合物とを反応させて、アルキルアリールカーボネート、さらにはジアリールカーボネートまたはそれらの混合物を製造することはよく知られている。
従来これらの反応に関する研究は高活性触媒の開発に関するものが多く、例えば、有機スズアルコキシドや有機スズオキシドなどのスズ化合物(特開昭54−48733号、特開昭54−63023号、特開昭60−169444号、特開昭60−169445号、特開昭62−277345号及び特開平1−265063号公報)、鉛化合物類(特開昭57−176932号、特開平1−93560号公報)、一般式:
【化1】
で表される化合物(特開昭60−169445号公報)などを使用するものである。
【0003】
反応方式に関する提案としては、2段の連続多段蒸留塔内での反応(特開平3−291257号、特開平4−9358号、特開平4−211038号及び特開平4−235951号公報)、蒸留塔付反応塔での連続反応(特開平6−157410号、特開平6−116210号公報)、多段反応槽による連続反応(特開平6−234707号公報)等があり、これら公報には、ジアルキルカーボネートと芳香族ヒドロキシ化合物、あるいはアルキルアリールカーボネートを反応させながら副生するアルコールやジアルキルカーボネートを含む低沸点成分を塔又は槽上部より抜き出し、一方ジアリールカーボネートを含む高沸点成分を槽下部より抜き出す方法が開示されている。
【0004】
かかるエステル交換反応混合物よりジアリールカーボネートを得るための精製処理方法としては、一般に蒸留精製が用いられる。しかし、高沸点化合物を相互に分離するために、触媒の存在下で処理すべき全体の反応混合物を再び高温の範囲内に長時間滞留させると二次反応を生じ、キサントン、アルキルフェニルカーボネート、アニソール等の副反応物が生成することが知られている。従って、二次反応を生じさせる触媒を、目的物の蒸留精製処理前にエステル交換反応混合物から効果的に除去する方法が求められている。
【0005】
触媒の除去方法としては、チタン触媒を沈殿分離する方法(特開平6−9506号公報)、及び、蒸留塔又は蒸発缶の単体による蒸留方法(特開平4−211038号公報)が提案されている。しかし、沈殿分離方法は冷却により析出するチタン系触媒には適応できるが、析出しない触媒系には適応できず、しかも、結晶化、固液分離等の繁雑な工程が必要となる。また、単体の蒸留塔又は蒸留缶だけでは触媒濃縮や触媒除去が不十分となったり、或は、著しい高温を要してしまい無視できない二次反応を引き起こす。触媒分離が不十分であると、製品精製蒸留系での副生成物の生成を完全に抑制することができず、収率の悪化や製品純度の低下をもたらす。また、触媒濃度が不十分であると反応生成物の反応系へのリサイクル量が多くなり、平衡反応の特性から収率が低下する等の問題があり、従来知られた方法は、工業的な技術としては満足のいくものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、精製蒸留前にエステル交換反応混合物から金属触媒を予め分離することにより、二次反応を生じさせることなく効率的に連続蒸留分離し、高純度のジアリールカーボネートを製造する方法として、上記したような欠点がなく、高い収率で連続的に目的物を製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題の解決のため鋭意検討を重ねた結果、一般のエステル交換で得られるアルキルアリールカーボネートまたはジアリールカーボネート、または混合物であるジアリールカーボネートの金属触媒を含む反応液から、予め触媒を含む反応混合物を多段蒸留塔内に連続的に供給し、塔頂よりジアリールカーボネートの大部分を含む留出液を得、一方、塔底より金属触媒留分を含む高沸点成分を抜き出し、これを蒸発器内に連続的に供給して蒸発処理を行い、得られた蒸発成分を前記多段蒸留塔に循環すると共に、触媒を含む高沸濃縮物を回収し、更に、多段蒸留塔からの前記留出液を精製蒸留することにより、高純度ジアリールカーボネートを高い収率で連続的に製造できることを見いだし本発明を完成するに至った。
【0008】
また、本発明によれば、金属触媒の存在下、ジアルキルカーボネートと芳香族ヒドロキシ化合物とを反応させて得られる反応混合物から、高純度のジアリールカーボネートを収率よく取得するに際し、金属触媒を含む反応混合物を蒸留するための多段蒸留塔の塔底温度を240℃以下、蒸発器の器内温度を100〜240℃に維持することを特徴とする。またその蒸発器下部から抜き出される触媒を含む高沸濃縮物の一部又は全部を反応系に循環することができる。
また、本発明によれば、上記蒸留塔上部より抜き出された液は二次反応による副成物を生じることなく、通常の精製蒸留により軽沸留分及び高沸留分を順次除去することにより、高純度のジアリールカーボネートが高い収率で連続的に分離採取される、きわめて安定した操作が可能な工業的分離方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる触媒は、ジアルキルカーボネートまたはアルキルアリールカーボネートと芳香族ヒドロキシ化合物のエステル交換反応又は不均化反応を促進する金属触媒であるならば、いかなるものでも使用することができる。
例えばBu2SnO、Ph2SnO(C8H17)2SnO、Bu2Sn(OPh)2、Bu2Sn(OCH3)2、Bu2Sn(OEt)2、Bu2Sn(OPh)O(OPh)SnBu2などのスズ化合物;
PbO、Pb(OPh)2、Pb(CCOCH3)2などの鉛化合物;
AlCl3;Al(OPh)3、TiCl4、Ti(OPh)4、Ti(OEt)4、Ti(OPr)4、Ti(OBu)4等のルイス酸化合物;
などが挙げられる。中でも、特に好ましい触媒はスズ化合物またはチタン化合物である。
触媒の使用量については特に制限はないが、通常、芳香族ヒドロキシ化合物に対して0.0001〜0.1倍モルの範囲である。
【0010】
本発明の方法においては、ジアルキルカーボネートを出発原料とする場合には、通常、これを芳香族ヒドロキシ化合物と反応させ、アルキルアリールカーボネートとした後、更に、これを不均化、または芳香族ヒドロキシ化合物と蒸発方式により反応させ、目的とするジアリールカーボネートとする方法が採られる。
また、反応混合物中には、金属触媒成分及び生成したジアリールカーボネートとその他副成物が含まれるが、本発明の方法では、該反応混合物を多段蒸留塔に供給し、塔頂よりジアリールカーボネートを主体とする留出液を、塔底より金属触媒留分を含む高沸点成分を抜き出し、該高沸点成分を蒸発器内に連続的に供給し、得られた蒸発成分を前記多段蒸留塔に循環するとともに、触媒を含む高沸濃縮物を回収する。
【0011】
また、本発明で用いられる多段蒸留塔とは、一般に用いられる減圧蒸留塔、常圧蒸留塔、加圧蒸留塔の何れでも良く、充填物や各蒸留段の形式、コンデンサーや分留器および蒸発器の形式は、公知のものであれば、何れの形式であっても良い。また、サイドカットを設ける等、通常の蒸留操作において用いられる方法を挿入しても差し支えがない。
本発明で用いられる多段蒸留塔は、段数が2段以上(実段または理論段)好ましくは5〜20段の多段蒸留塔であって、連続蒸留が可能なものならばどのようなものでも良い。このような蒸留塔としては、各種トレイを使用した棚段塔、各種充填物を充填した充填塔、または、棚段部分および充填部分を併せ持つ蒸留塔のいずれであってもよい。
【0012】
本発明によれば、多段蒸留塔の塔底部の温度は好ましくは240℃以下、より好ましくは150〜230℃である。塔底温度が240℃を越えると高濃度の金属触媒を含有するので二次反応が生じやすくなり、好ましくない。
さらに、塔内の滞留時間を極力短くし、更に触媒留分との濃縮分離効率を良くするために蒸発器との併用することにより、二次反応を生じさせることなく容易に精製蒸留することが可能であることは驚くべきことと言える。
本発明の方法では、多段蒸留塔の任意の段に触媒を含む反応混合物を連続的に供給することができる。多段蒸留塔にて分離された留出液は、反応混合物中のジアリールカーボネートの大部分、好ましくは70重量%以上を含み、実質的に触媒を含まない留出液を塔頂より抜き出すことが必要である。触媒と反応混合物中の一部のジアリールカーボネートを含む高沸点成分は、塔の下部から、液相状態で連続的に抜き出すが、このとき、塔底の温度が高すぎないようにすることが肝要である。下部から抜き出す液量は特に制限されるものではないが、一般には、多段蒸留塔に供給される液の5〜30重量%程度が望ましい。
本発明では後述するように、この触媒を含む高沸点留分は、蒸発器に供給され、そこからの留出液が、リサイクルされるので、比較的多量の液を抜き出しても差し支えない。
【0013】
本発明における蒸留操作条件は、蒸留塔内温度は50〜300℃、特に好ましくは100〜240℃である。塔内温度が高いと、反応混合物が金属触媒を含有しているので特に二次反応が起こりやすく、あまり高くすることは好ましくない。従って、蒸留塔内の圧力は使用する蒸留塔の棚段の構造、充填物の種類によっても異なるが、通常、0.1〜200torrの減圧下で行うことができる。特に好ましい範囲としては1〜50torrである。
蒸留塔内での液の平均滞留時間としては、その他の操作条件にもよるが、短時間での処理が好ましく通常10時間以下、好ましくは2時間以下である。還流比は、通常0〜10、より好ましくは、0〜3である。
【0014】
本発明の方法では、多段蒸留塔下部から液相状態で連続的に抜き出した、触媒と反応混合物中の一部のジアリールカーボネートを含む高沸留分を蒸発器へ供給する。その際には、該高沸留分を、予め加熱して沸騰状態の液として供給するか、あるいは蒸発器の減圧度をさらに高めて供給することにより、触媒を含む高沸点成分が濃縮され、蒸発器下部から連続的に抜き出される。
本発明に用いられる蒸発器は、器内の滞留時間を極力短縮可能な、撹拌膜型、還心式、フラッシュ蒸発法等が適応できる。好ましくはフラッシュ蒸発法である。
蒸発器において、蒸発した一部の触媒とジアリールカーボネートを含む留分を上部から抜き出し、該留分は多段蒸留塔へ再循環させる。一方、濃縮された触媒を含む高沸濃縮物は、蒸発器の下部から、液相状態で連続的に抜き出される。この濃縮物中の触媒濃度は通常、50〜85重量%である。抜き出された触媒を含む高沸濃縮物の一部又は全部をエステル交換反応系へ再循環させる。また、触媒の失活の程度により、新たな触媒を追加することもできる。
【0015】
本発明における一般的な蒸発器操作条件は、器内温度は50〜300℃、特に好ましくは100〜240℃である。器内温度が高いと二次反応が生じる傾向にあり、あまり高くすることは好ましくない。従って、器内の圧力は通常、0.1〜200torrの減圧下で行う。特に好ましい範囲としては1〜50torrである。蒸発器での液の平均滞留時間としては、その他の操作条件にもよるが、極力短時間での処理が好ましく60分以下、好ましくは30分以下である。
【0016】
本発明において、多段蒸留塔の上部から抜き出された、ジアリールカーボネートの大部分を含む留出液中の、該触媒の含有量が200ppm以下、好ましくは50ppm以下になるよう操作された、ジアリールカーボネートを主体とする留出液を連続的に精製することができる。
多段蒸留塔から回収されるジアリールカーボネートを主体とする留出液中には、金属触媒は50ppm以下と少ないが、通常その他の成分、例えばジメチルカーボネート、アニソール、フェノール、メチルフェニルカーボネートを30〜50重量%含んでいる。これらは引き続く連続または回分式の精留操作により容易に分離することができ、一般には、軽沸留分及び高沸留分を順次、蒸留により除去する。そして、最終製品として極めて高純度のジアリールカーボネートを回収することが可能である。
本発明では、この精製蒸留の際に金属触媒が実質的に存在しないので、蒸留途中でのジアリールカーボネート変質は殆ど起こらない。
【0017】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
実施例1
図1に示すように、ガラス多段蒸留塔(1)及びガラス蒸発器(2)を備えた装置を用い、ジメチルカーボネートとフェノールとをジブチルスズオキシド触媒を用いてエステル交換反応させて得られた、ジメチルカーボネート1.3重量部、アニソール0.15重量部、フェノール18.9重量部、メチルフェニルカーボネート14.8重量部、ジフェニールカーボネート62.0重量部及びジブチルスズオキシド触媒から成る生成物2.44重量部、およびその他0.41重量部の混合物を、ステンレス鋼製ワイヤーリング充填材が充填された多段蒸留塔(理論段数:10段相当)の塔底より理論段1段目の位置へ導管(13,17)より連続的に供給した。この時、塔底温度は201℃、塔頂圧力は10torr、還流比は1での連続運転を実施した。次に、蒸留塔塔底の導管(15)より抜き出した液は、リボイラー(8)で加熱され、蒸発器に供給し、フラッシュ蒸発させた。この時の器内温度は192.2℃、器内圧力は10torrであった。蒸発器上部の導管(16)より蒸発したガスは凝縮器(9)で凝縮され、上記反応液と混合して、多段蒸留塔へ循環供給した。蒸発器下部より、触媒留分の濃縮された釜残液を導管(18)より抜き出した。
【0018】
この操作に於いて、多段蒸留塔塔頂の導管(14)より抜き出した液中に、触媒はSnとして約3ppm含まれていた。
多段蒸留塔からの留出液をガラス製蒸留装置の軽沸分離塔(理論段数:25段)、メチルフェニールカーボネート分離塔(理論段数:30段)、ジフェニールカーボネート分離塔(理論段数:40段)の3塔からなる蒸留装置(図示せず)により順次、連続蒸留操作をした結果、二次反応物を全く生成することなく、高純度のジアリールカーボネート(不純物<300ppm)を得た。
また、蒸発器の下部より抜き出した触媒留分の濃縮された釜残液を、エステル交換反応に再使用した結果、フレシュ触媒使用時と同様の結果が得られた。触媒分離処理結果を表−1に示す。
【0019】
比較例1
図2に示される実施例1と同一の多段蒸留塔(1)を用い、蒸発器を使用しない以外は、実施例1と同様の還流比及び圧力、温度条件により、実施例1と同じ反応混合物を導管(13)より連続的に供給し、触媒分離操作を実施した。その結果塔頂抜き出し液中の触媒含有量は、実施例1と比較して同等であるが、多段蒸留塔下部の導管(15)より抜き出される液量は、実施例1の蒸発器の下部抜き出し液の3.3倍にもなった。
従って、蒸発器を使用しない方法では、反応系へのリサイクル量が多くなり、平衡反応の特性から収率低下の要因となることがわかる。触媒分離処理結果を表−2に示す。
【0020】
比較例2
図3に示される実施例1と同一の蒸発器(2)を用い、実施例1と同じ反応混合物を、リボイラー(8)で加熱してから導管(13)より、蒸発器に連続的に供給し、フラッシュ蒸発させた。この時の器内温度192.2℃、器内圧力10torrであった。
上部より蒸発したガスは凝縮器(9)で凝縮され、導管(19)より抜き出した。下部の導管(20)より抜き出される液量は、実施例1の蒸発器の下部抜き出し液の9倍にもなった。また、該上部凝縮液中には、まだ触媒生成物が1.29重量部含まれていた。
この凝縮液を実施例1と同一の3塔からなる蒸留装置により、実施例1と同様の還流比及び圧力、温度条件により連続蒸留操作した結果、二次反応によると思われる軽質留分であるアニソールが軽沸分離塔(理論段数:25段)より、供給原料中に含まれる量の1.5倍量が留出した。また、各分離塔での二次反応によると思われる重質留分であるメチルフェニルカーボネート、キサントン等が増加し、99%純度のジフェニールカーボネートにしか精製できず、実質的な高純度ジフェニールカーボネートを得ることができなかった。触媒分離処理結果を表−3に示す。
【0021】
なお、各表の記号は下記のとおりである。
DMC :ジメチルカーボネート
PhOH:フェノール
MPC :メチルフェニルカーボネート
DPC :ジフェニルカーボネート
Cat :スズ触媒
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【発明の効果】
本発明により、金属触媒の存在下、ジアルキルカーボネートまたはアルキルアリールカーボネートと芳香族ヒドロキシ化合物とを反応させてジアリールカーボネートを製造する方法において、該触媒を含む反応生成物を予め多段蒸留塔と蒸発器との併用により、連続的に触媒除去し、さらに、精製蒸留することによって、二次反応を回避した高純度のジアリールカーボネートを高収率で製造することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するためのプロセス例の概略図である。
【図2】比較例1を実施するためのプロセス例の概略図である。
【図3】比較例2を実施するためのプロセス例の概略図である。
【符号の説明】
1 多段蒸留塔
2 蒸発器
3,9 凝縮器
4,10 ベッセル
5,7,11,12 ポンプ
6,8 リボイラー
13,14,15,16,17,18,19,20 導管
Claims (2)
- ジアルキルカーボネートまたはアルキルアリールカーボネートと、芳香族ヒドロキシ化合物とを金属触媒の存在下、反応させてジアリールカーボネートを製造する方法において、該触媒を含む反応混合物を多段蒸留塔内に連続的に供給し、塔頂よりジアリールカーボネートの大部分を含む留出液を得、一方、塔底より金属触媒留分を含む高沸点成分を抜き出し、これを蒸発器内に連続的に供給して蒸発処理を行い、得られた蒸発成分を前記多段蒸留塔に循環すると共に、触媒を含む高沸濃縮物を回収し、更に、多段蒸留塔からの前記留出液を精製蒸留することにより高純度ジアリールカーボネートを得ることを特徴とする、ジアリールカーボネートの製造方法。
- 金属触媒を含む反応混合物を蒸留するための、多段蒸留塔の塔底温度を240℃以下、蒸発器の器内温度を100〜240℃に維持する請求項1記載の方法。
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