JP3862450B2 - 記録装置及びその制御方法 - Google Patents

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  • Ink Jet (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の記録素子を有する記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置及びその制御方法、コンピュータ可読メモリに関するものである。
【0002】
尚、本発明は、一般的なプリント装置のほか、複写機、通信システムを有するファクシミリ、プリント部を有するワードプロセッサ等の装置、さらには各種処理装置と複合的に組み合わされた産業用記録装置に適用することができる。
【0003】
【従来の技術】
記録ヘッドを被記録媒体上で走査させながら記録するシリアル走査型の記録装置は、さまざまな画像形成に適用されている。特に、インクジェット方式によるものは、近年高解像度化やカラー化が進み、画像品位が目覚しく向上したことから、急速に普及してきている。
【0004】
このような記録装置では、インク滴を吐出するノズルの集積密度をあげながら、1ドット当たりのインク吐出量を小さくすることで、更なる高解像度画像の記録を実現する。一方、より銀塩写真に迫る画質を実現するために、基本となる4色インク(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の他に、これらの染料濃度を低くした淡インクを同時に記録する等の多彩な技術が展開されている。更には、この高画質化が進むにつれて懸念される記録スピードの低下も、記録素子の多数化や駆動周波数の向上、更には、記録ヘッドの往復の走査時に記録を行う両方向記録のような記録技術により良好な結果が得られている。
【0005】
このように多数の記録素子を含む記録ヘッドでは、使用頻度に応じて経時的に不良記録素子(以下、不良チャンネルともいう)が発生する。また、高い集積密度で配列される記録素子数が多くなると、ヘッド製造時の不良記録素子が存在する確率も高くなる。更に、色ずれ防止のためや使い勝手向上のために複数色一体型の構成をとると、なお一層その確率は高くなる。多くの記録素子は正常であっても1つの記録素子が不良になっただけで、画像品位は劣化する。特に、近年要求される写真調の画像においては実使用が困難になる程である。
【0006】
この場合の対応方法として、様々な不良記録素子の検出方法や、その結果に応じての回復方法あるいは記録方法などが既に数多く提案されている。不良記録素子を含む場合の記録時の対応方法を開示したものとして、特開平5−309874号、特開昭61−123545号、特開平11−988号、特開平11−77986号、特開平10−258526号が挙げられる。
【0007】
特開平5−309874号では、画像の所定領域を記録ヘッドの複数回の走査で記録するマルチパス記録を行うことで不良記録素子による画像劣化が緩和されることから、記録する画像データや不良記録素子の有無や画像の種類によってマルチパス記録の回数を設定することを開示している。
【0008】
しかし、近年要求される写真調の高画質画像においては、マルチパス記録における走査の回数(パス数)を多くしても不良記録素子の画像への影響は、スジとしてかなり目出ち易くなっている。また、十分な画質を得ようとするとパス数をかなり多くしなければならなくなり、双方の点から上記発明は実使用上不十分な方法であった。
【0009】
特開昭61−123545号では、主に1パス記録で、不良チャンネルの画像データを正常チャンネルで記録する方法を開示している。キャリッジが右方向へ記録するときは正常の記録を行い、キャリッジが左方向へ移動する時は、不良記録素子により記録できなかった画素を他の正常な記録素子で記録する代行記録のために1画素の整数倍分だけの紙送りを行ったのち、不良チャネル部分を正常チャンネルで補完する方法を開示している。本方法では、画像データは完全に補完されるが、1パス記録を前提にしており、やはり、本発明が目的とするところの写真調高画質を記録するカラーモードでは対応不可能である。また、元々の記録方法が1パス記録であるのに対し、代行記録を行うと実質2パス記録となり、スループットは低下してしまう。
【0010】
また、特開平11−77986号では、補完記録する側の補完ノズルの寿命を考慮し、補完ノズルの使用頻度をカウントし、総使用頻度が所定値に達した場合には補完ノズルを逐次切り替える方法を開示している。本方法も特開昭61−123545号と同様に、1パス記録を前提としており、本発明が目的とする写真調高画質を記録するカラーモードでは十分に対応することができなかった。
【0011】
また、特開平11−988号では、ノズル数の約数であるmで割ったn/m個の記録素子を通常の記録走査に用いる第1記録素子とし、別のn(m−1)/m個の記録素子を通常の記録走査には用いない第2記録素子として設定し、第1記録素子が不良である場合のみ第2記録素子を代替記録素子として記録動作させる構成が開示されている。ここでは、基本的に同一画像領域に対し、m回の記録走査と紙送りで画像完成させているマルチパス記録である。この方法であれば、スループットの低下なしに画像の補完が可能である。但し、記録方法としては、通常インターレース記録と呼ばれる方法で、キャリッジ走査方向の1ライン分については1回の記録走査、1つの記録素子で画像を完成させている。
【0012】
更に、特開平10−258526号では、特開平5−309874号と同様、マルチパス記録を前提としているが、1つノズルの欠落データを完全に他のノズルで置き換える方法を開示している。記録前に標準のマスクを得た後に、不良ノズルを特定し、その位置によって代替の交換ノズルを選択する。その後、不良ノズルのマスクから記録データを削除し、その記録データを交換ノズルのマスクに追加する方法をとっている。この方法であれば、本件が目的とする写真調高画質を記録するカラーモードでも、スループットを低下させることなく画像の記録を行うことが可能である。
【0013】
一方、プリンタのパーソナル化や小型化が進み、これに伴いカートリッジ型の記録ヘッドやインクタンクが普及している。この場合、それぞれの記録ヘッドやインクタンクには製造上あるいは実使用上の個別差が現れる。例えば、適切な量のインク滴を吐出するための駆動方法や、別本体で既に記録に用いられたインクタンク内の残インク量などが挙げられる。このカートリッジの特性に関わる情報は、複数のカートリッジが複数の本体に着脱されることを考慮すれば、記録装置そのものではなく個々の記録ヘッドやインクタンクに記憶されている方が有効である。この考えから、既に、特開平06−320732号では、「記録ヘッドを構成する基板にEEPROMを設け、記録ヘッドの駆動条件や、濃度ムラ補正データのような記録ヘッドの特性に関わるもの、また、記録枚数や吐出数のような記録履歴に関わるものを格納し、これらに応じて駆動条件等を更新する」内容を開示しており、実際にも数々の記録装置でこのような構成が取られている。
【0014】
【発明が解決しょうとする課題】
しかしながら、上記従来の不良記録素子を含む場合の記録時の対応方法は、全て補完が不完全であるか、スループットの低下を伴う、あるいは補完に関わる負担が1ノズルに集中してしまっているといった問題点があった。マルチパスを前提とした特開平10−258526号に記載の補完方法であっても、補完するための候補数は増えるが、実記録では1つのノズルに通常の倍の吐出や連続駆動等の負担が集中してしまっている。よって、ノズル及び記録ヘッドそのものの寿命に関して最も好ましい補完方法とは言えなかった。
【0015】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、安定かつ効率的な記録を実現する記録装置及びその制御方法、コンピュータ可読メモリを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明による記録装置は以下の構成を備える。即ち、複数の記録素子を有する記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置であって、少なくとも前記複数の記録素子の内の不良記録素子に関する不良記録素子情報を記憶する記憶手段と、前記不良記録素子情報が示す不良記録素子に対応する記録データをマスクし、前記不良記録素子に対応する記録データを補完して記録するための補完記録素子を決定する決定手段と、前記決定手段で決定された補完記録素子を用いて、前記不良記録素子の記録データの記録を行う記録手段とを備える。
【0017】
上記の目的を達成するための本発明による記録装置の制御方法は以下の構成を備える。即ち、複数の記録素子を有する記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置の制御方法であって、少なくとも前記複数の記録素子の内の不良記録素子に関する不良記録素子情報を記憶する記憶媒体を参照して、前記不良記録素子情報が示す不良記録素子に対応する記録データをマスクし、前記不良記録素子に対応する記録データを補完して記録するための補完記録素子を決定する決定工程と、前記決定工程で決定された補完記録素子を用いて、前記不良記録素子の記録データの記録を行う記録工程とからなることを特徴とする。
【0018】
上記の目的を達成するための本発明によるコンピュータ可読メモリは以下の構成を備える。複数の記録素子を有する記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置の制御のプログラムコードが格納されたコンピュータ可読メモリであって、少なくとも前記複数の記録素子の内の不良記録素子に関する不良記録素子情報を記憶する記憶媒体を参照して、前記不良記録素子情報が示す不良記録素子に対応する記録データをマスクし、前記不良記録素子に対応する記録データを補完して記録するための補完記録素子を決定する決定工程のプログラムコードと、前記決定工程で決定された補完記録素子を用いて、前記不良記録素子の記録データの記録を行う記録工程のプログラムコードとからなることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の記録装置に係る実施形態を説明する。
置としてプリンタを例に挙げ説明する。
【0020】
なお、本明細書において、「プリント」(「記録」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広くプリント媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も言うものとする。
【0021】
ここで、「プリント媒体」とは、一般的なプリント装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも言うものとする。
【0022】
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「プリント」の定義と同様広く解釈されるべきもので、プリント媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成またはプリント媒体の加工、或いはインクの処理(例えばプリント媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を言うものとする。
【0023】
[装置本体]
図1及び図2にインクジェット記録方式を用いたプリンタの概略構成を示す。図1において、この実施形態におけるプリンタの外殻をなす装置本体M1000は、下ケースM1001、上ケースM1002、アクセスカバーM1003及び排出トレイM1004の外装部材と、その外装部材内に収納されたシャーシM3019(図2参照)とから構成される。
【0024】
前記シャーシM3019は、所定の剛性を有する複数の板状金属部材によって構成され、記録装置の骨格をなし、後述の各記録動作機構を保持するものとなっている。
また、前記下ケースM1001は装置本体M1000の略下半部を、上ケースM1002は装置上本体M1000の略上半部をそれぞれ形成しており、両ケースの組合せによって内部に後述の各機構を収納する収納空間を有する中空体構造をなし、その上面部及び前面部にはそれぞれ開口部が形成されている。
【0025】
さらに、前記排出トレイM1004はその一端部が下ケースM1001に回転自在に保持され、その回転によって下ケースM1001の前面部に形成される前記開口部を開閉させ得るようになっている。このため、記録動作を実行させる際には、排出トレイM1004を前面側へと回転させて開口部を開成させることにより、ここから記録シートが排出可能となると共に排出された記録シートPを順次積載し得るようになっている。また、排紙トレイM1004には、2枚の補助トレイM1004a,M1004bが収納されており、必要に応じて各トレイを手前に引き出すことにより、用紙の支持面積を3段階に拡大、縮小させ得るようになっている。
【0026】
アクセスカバーM1003は、その一端部が上ケースM1002に回転自在に保持され、上面に形成される開口部を開閉し得るようになっており、このアクセスカバーM1003を開くことによって本体内部に収納されている記録ヘッドカートリッジH1000あるいはインクタンクH1900等の交換が可能となる。なお、ここでは特に図示しないが、アクセスカバーM1003を開閉させると、その裏面に形成された突起がカバー開閉レバーを回転させるようになっており、そのレバーの回転位置をマイクロスイッチなどで検出することにより、アクセスカバーの開閉状態を検出し得るようになっている。
【0027】
また、上ケースM1002の後部上面には、電源キーE0018及びレジュームキーE0019が押下可能に設けられると共に、LED E0020が設けられており、電源キーE0018を押下すると、LED E0020が点灯し記録可能であることをオペレータに知らせるものとなっている。また、LED E0020は点滅の仕方や色の変化をさせたり、ブザーE0021(図7)をならすことによりプリンタのトラブル等をオペレータに知らせる等種々の表示機能を有する。なお、トラブル等が解決した場合には、レジュームキーE0019を押下することによって記録が再開されるようになっている。
【0028】
[記録動作機構]
次に、上記プリンタの装置本体M1000に収納、保持される本実施形態における記録動作機構について説明する。
【0029】
本実施形態における記録動作機構としては、記録シートPを装置本体内へと自動的に給送する自動給送部M3022と、自動給送部から1枚ずつ送出される記録シートPを所望の記録位置へと導くと共に、記録位置から排出部M3030へと記録シートPを導く搬送部M3029と、搬送部M3029に搬送された記録シートPに所望の記録を行なう記録部と、前記記録部等に対する回復処理を行う回復部(M5000)とから構成されている。
【0030】
(記録部)
ここで、前記記録部を説明する。
【0031】
前記キャリッジ軸M4021によって移動可能に支持されたキャリッジM4001と、このキャリッジM4001に着脱可能に搭載される記録ヘッドカートリッジH1000とからなる。
【0032】
記録ヘッドカートリッジ
まず、前記記録ヘッドカートリッジについて図3〜5に基づき説明する。
【0033】
この実施形態における記録ヘッドカートリッジH1000は、図3に示すようにインクを貯留するインクタンクH1900と、このインクタンクH1900から供給されるインクを記録情報に応じてノズルから吐出させる記録ヘッドH1001とを有し、前記記録ヘッドH1001は、後述するキャリッジM4001に対して着脱可能に搭載される、いわゆるカートリッジ方式を採るものとなっている。
【0034】
ここに示す記録ヘッドカートリッジH1000では、写真調の高画質なカラー記録を可能とするため、インクタンクとして、例えば、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタ、シアン、マゼンタ及びイエローの各色独立のインクタンクが用意されており、図4に示すように、それぞれが記録ヘッドH1001に対して着脱自在となっている。
【0035】
そして,前記記録ヘッドH1001は、図5の分解斜視図に示すように、記録素子基板H1100、第1のプレートH1200、電気配線基板H1300、第2のプレートH1400、タンクホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700、シールゴムH1800から構成されている。
【0036】
記録素子基板H1100には、Si基板の片面にインクを吐出するための複数の記録素子と、各記録素子に電力を供給するAl等の電気配線とが成膜技術により形成され、この記録素子に対応した複数のインク流路と複数の吐出口H1100Tとがフォトリソグラフィ技術により形成されると共に、複数のインク流路にインクを供給するためのインク供給口が裏面に開口するように形成されている。また、前記記録素子基板H1100は第1のプレートH1200に接着固定されており、ここには、前記記録素子基板H1100にインクを供給するためのインク供給口H1201が形成されている。さらに、第1のプレートH1200には、開口部を有する第2のプレートH1400が接着固定されており、この第2のプレートH1400は、電気配線基板H1300と記録素子基板H1100とが電気的に接続されるよう電気配線基板H1300を保持している。
【0037】
この電気配線基板H1300は、前記記録素子基板H1100にインクを吐出するための電気信号を印加するものであり、記録素子基板H1100に対応する電気配線と、この電気配線端部に位置し本体からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1301とを有しており、前記外部信号入力端子H1301は、後述のタンクホルダーH1500の背面側に位置決め固定されている。
【0038】
一方、前記インクタンクH1900を着脱可能に保持するタンクホルダーH1500には、流路形成部材H1600が超音波溶着され、インクタンクH1900から第1のプレートH1200に亘るインク流路H1501を形成している。また、インクタンクH1900と係合するインク流路H1501のインクタンク側端部には、フィルターH1700が設けられており、外部からの塵埃の侵入を防止し得るようになっている。また、インクタンクH1900との係合部にはシールゴムH1800が装着され、前記係合部からのインクの蒸発を防止し得るようになっている。
【0039】
さらに、前述のようにタンクホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700及びシールゴムH1800から構成されるタンクホルダー部と、前記記録素子基板H1100、第1のプレートH1200、電気配線基板H1300及び第2のプレートH1400から構成される記録素子部とを、接着等で結合することにより、記録ヘッドH1001を構成している。
【0040】
(キャリッジ)
次に、図2に基づき前記キャリッジM4001を説明する。
【0041】
図示のように、キャリッジM4001には、キャリッジM4001と係合し記録ヘッドH1001をキャリッジM4001の装着位置に案内するためのキャリッジカバーM4002と、記録ヘッドH1001のタンクホルダーH1500と係合し記録ヘッドH1000を所定の装着位置にセットさせるよう押圧するヘッドセットレバーM4007とが設けられている。
すなわち、ヘッドセットレバーM4007はキャリッジM4001の上部にヘッドセットレバー軸に対して回動可能に設けられると共に、記録ヘッドH1000との係合部には不図示のヘッドセットプレートがばねを介して備えられ、このばね力によって記録ヘッドH1001を押圧しながらキャリッジM4001に装着する構成となっている。
【0042】
またキャリッジM4001の記録ヘッドH1001との別の係合部にはコンタクトフレキシブルプリントケーブル(以下、コンタクトFPCと称す)E0011が設けられ、コンタクトFPC E0011上のコンタクト部E0011aと記録ヘッドH1001に設けられたコンタクト部(外部信号入力端子)H1301とが電気的に接触し、記録のための各種情報の授受や記録ヘッドH1001への電力の供給などを行い得るようになっている。
【0043】
ここでコンタクトFPC E0011のコンタクト部E0011aとキャリッジM4001との間には不図示のゴムなどの弾性部材が設けられ、この弾性部材の弾性力とヘッドセットレバーばねによる押圧力とによってコンタクト部E0011aとキャリッジM4001との確実な接触を可能とするようになっている。さらに前記コンタクトFPC E0011はキャリッジM4001の背面に搭載されたキャリッジ基板E0013に接続されている(図7参照)。
【0044】
[スキャナ]
この実施形態におけるプリンタは、記録ヘッドをスキャナと交換することで読取装置としても使用することができる。
【0045】
このスキャナは、プリンタ側のキャリッジと共に移動し、記録媒体に代えて給送された原稿画像を副走査方向において読み取るようになっており、その読み取り動作と原稿の給送動作とを交互に行うことにより、1枚の原稿画像情報を読み取るようになっている。
【0046】
図6はこのスキャナM6000の概略構成を示す図である。
【0047】
図示のように、スキャナホルダM6001は箱型形状となしており、その内部には読み取りに必要な光学系・処理回路などが収納されている。また、このスキャナM6000をキャリッジM4001へと装着した時、原稿面と対面する部分にはスキャナ読取レンズM6006が設けられており、ここから原稿画像を読み取るようになっている。スキャナ照明レンズM6005は内部に不図示の光源を有し、その光源から発せられた光が原稿へと照射される。
【0048】
前記スキャナホルダM6001の底部に固定されたスキャナカバーM6003は、スキャナホルダM6001内部を遮光するように嵌合し、側面に設けられたルーバー状の把持部によってキャリッジM4001への着脱操作性の向上を図っている。スキャナホルダM6001の外形形状は記録ヘッドカートリッジH1000と略同形状であり、キャリッジM4001へは記録ヘッドカートリッジH1000と同様の操作で着脱することができる。
【0049】
また、スキャナホルダM6001には、前記処理回路を有する基板が収納される一方、この基板に接続されたスキャナコンタクトPCBが外部に露出するよう設けられており、キャリッジM4001へとスキャナM6000を装着した際、前記スキャナコンタクトPCB M6004がキャリッジM4001側のコンタクトFPC E0011に接触し、前記基板を、前記キャリッジM4001を介して本体側の制御系に電気的に接続させるようになっている。
【0050】
次に、本発明の実施形態における電気的回路構成を説明する。
図7は、この実施形態における電気的回路の全体構成を概略的に示す図である。
【0051】
この実施形態における電気的回路は、主にキャリッジ基板(CRPCB)E0013、メインPCB(Printed Circuit Board)E0014、電源ユニットE0015等によって構成されている。
ここで、前記電源ユニットは、メインPCB E0014と接続され、各種駆動電源を供給するものとなっている。
また、キャリッジ基板E0013は、キャリッジM4001(図2)に搭載されたプリント基板ユニットであり、コンタクトFPC E0011を通じて記録ヘッドとの信号の授受を行うインターフェースとして機能する他、キャリッジM4001の移動に伴ってエンコーダセンサE0004から出力されるパルス信号に基づき、エンコーダスケールE0005とエンコーダセンサE0004との位置関係の変化を検出し、その出力信号をフレキシブルフラットケーブル(CRFFC)E0012を通じてメインPCB E0014へと出力する。
【0052】
さらに、メインPCBはこの実施形態におけるインクジェット記録装置の各部の駆動制御を司るプリント基板ユニットであり、紙端検出センサ(PEセンサ)E0007、ASFセンサE0009、カバーセンサE0022、パラレルインターフェース(パラレルI/F)E0016、シリアルインターフェース(シリアルI/F)E0017、リジュームキーE0019、LED E0020、電源キーE0018、ブザーE0021等に対するI/Oポートを基板上に有し、さらにCRモータE0001、LFモータE0002、PGモータE0003と接続されてこれらの駆動を制御する他、インクエンドセンサE0006、GAPセンサE0008、PGセンサE0010、CRFFC E0012、電源ユニットE0015との接続インターフェイスを有する。
【0053】
図8は、メインPCBの内部構成を示すブロック図である。
図において、E1001はCPUであり、このCPU E1001は内部にオシレータOSC E1002を有すると共に、発振回路E1005に接続されてその出力信号E1019によりシステムクロックを発生する。また、制御バスE1014を通じてROM E1004およびASIC(Application Specific Integrated Circuit)E1006に接続され、ROMに格納されたプログラムに従って、ASICの制御、電源キーからの入力信号E1017、及びリジュームキーからの入力信号E1016、カバー検出信号E1042、ヘッド検出信号(HSENS)E1013の状態の検知を行ない、さらにブザー信号(BUZ)E1018によりブザーE0021を駆動し、内蔵されるA/DコンバータE1003に接続されるインクエンド検出信号(INKS)E1011及びサーミスタ温度検出信号(TH)E1012の状態の検知を行う一方、その他各種論理演算・条件判断等を行ない、インクジェット記録装置の駆動制御を司る。
【0054】
ここで、ヘッド検出信号E1013は、記録ヘッドカートリッジH1000からフレキシブルフラットケーブルE0012、キャリッジ基板E0013及びコンタクトフレキシブルプリントケーブルE0011を介して入力されるヘッド搭載検出信号であり、インクエンド検出信号はインクエンドセンサE0006から出力されるアナログ信号、サーミスタ温度検出信号E1012はキャリッジ基板E0013上に設けられたサーミスタ(図示せず)からのアナログ信号である。
【0055】
E1008はCRモータドライバであって、モータ電源(VM)E1040を駆動源とし、ASIC E1006からのCRモータ制御信号E1036に従って、CRモータ駆動信号E1037を生成し、CRモータE0001を駆動する。E1009はLF/PGモータドライバであって、モータ電源E1040を駆動源とし、ASIC E1006からのパルスモータ制御信号(PM制御信号)E1033に従ってLFモータ駆動信号E1035を生成し、これによってLFモータを駆動すると共に、PGモータ駆動信号E1034を生成してPGモータを駆動する。
【0056】
E1010は電源制御回路であり、ASIC E1006からの電源制御信号E1024に従って発光素子を有する各センサ等への電源供給を制御する。パラレルI/F E0016は、ASIC E1006からのパラレルI/F信号E1030を、外部に接続されるパラレルI/FケーブルE1031に伝達し、またパラレルI/FケーブルE1031の信号をASIC E1006に伝達する。シリアルI/F E0017は、ASIC E1006からのシリアルI/F信号E1028を、外部に接続されるシリアルI/FケーブルE1029に伝達し、また同ケーブルE1029からの信号をASIC E1006に伝達する。
【0057】
一方、前記電源ユニットE0015からは、ヘッド電源(VH)E1039及びモータ電源(VM)E1040、ロジック電源(VDD)E1041が供給される。また、ASIC E1006からのヘッド電源ON信号(VHON)E1022及びモータ電源ON信号(VMOM)E1023が電源ユニットE0015に入力され、それぞれヘッド電源E1039及びモータ電源E1040のON/OFFを制御する。電源ユニットE0015から供給されたロジック電源(VDD)E1041は、必要に応じて電圧変換された上で、メインPCB E0014内外の各部へ供給される。
【0058】
またヘッド電源E1039は、メインPCB E0014上で平滑された後にフレキシブルフラットケーブルE0011へと送出され、記録ヘッドカートリッジH1000の駆動に用いられる。
【0059】
E1007はリセット回路で、ロジック電源電圧E1040の低下を検出して、CPU E1001及びASIC E1006にリセット信号(RESET)E1015を供給し、初期化を行なう。
【0060】
このASIC E1006は1チップの半導体集積回路であり、制御バスE1014を通じてCPU E1001によって制御され、前述したCRモータ制御信号E1036、PM制御信号E1033、電源制御信号E1024、ヘッド電源ON信号E1022、及びモータ電源ON信号E1023等を出力し、パラレルI/F E0016およびシリアルI/F E0017との信号の授受を行なう他、PEセンサE0007からのPE検出信号(PES)E1025、ASFセンサE0009からのASF検出信号(ASFS)E1026、GAPセンサE0008からのGAP検出信号(GAPS)E1027、PGセンサE0007からのPG検出信号(PGS)E1032の状態を検知して、その状態を表すデータを制御バスE1014を通じてCPU E1001に伝達し、入力されたデータに基づきCPU E1001はLED駆動信号E1038の駆動を制御してLEDE0020の点滅を行なう。
【0061】
さらに、エンコーダ信号(ENC)E1020の状態を検知してタイミング信号を生成し、ヘッド制御信号E1021で記録ヘッドカートリッジH1000とのインターフェイスをとり記録動作を制御する。ここにおいて、エンコーダ信号(ENC)E1020はフレキシブルフラットケーブルE0012を通じて入力されるCRエンコーダセンサE0004の出力信号である。また、ヘッド制御信号E1021は、フレキシブルフラットケーブルE0012、キャリッジ基板E0013、及びコンタクトFPC E0011を経て記録ヘッドカートリッジH1000に供給される。
【0062】
図9は、ASIC E1006の内部構成を示すブロック図である。
【0063】
なお、同図において、各ブロック間の接続については、記録データやモータ制御データ等、ヘッドや各部機構部品の制御にかかわるデータの流れのみを示しており、各ブロックに内蔵されるレジスタの読み書きに係わる制御信号やクロック、DMA制御にかかわる制御信号などは図面上の記載の煩雑化を避けるため省略している。
【0064】
図中、E2002はPLLであり、図9に示すように前記CPU E1001から出力されるクロック信号(CLK)E2031及びPLL制御信号(PLLON)E2033により、ASIC E1006内の大部分へと供給するクロック(図示しない)を発生する。
【0065】
また、E2001はCPUインターフェース(CPUI/F)であり、リセット信号E1015、CPU E1001から出力されるソフトリセット信号(PDWN)E2032、クロック信号(CLK)E2031及び制御バスE1014からの制御信号により、以下に説明するような各ブロックに対するレジスタ読み書き等の制御や、一部ブロックへのクロックの供給、割り込み信号の受け付け等(いずれも図示しない)を行ない、CPU E1001に対して割り込み信号(INT)E2034を出力し、ASIC E1006内部での割り込みの発生を知らせる。
【0066】
また、E2005はDRAMであり、記録用のデータバッファとして、受信バッファE2010、ワークバッファE2011、プリントバッファE2014、展開用データバッファE2016などの各領域を有すると共に、モータ制御用としてモータ制御バッファE2023を有し、さらにスキャナ動作モード時に使用するバッファとして、上記の各記録用データバッファに代えてスキャナ取込みバッファE2024、スキャナデータバッファE2026、送出バッファE2028などの領域を有する。
【0067】
また、このDRAM E2005は、CPU E1001の動作に必要なワーク領域としても使用されている。すなわち、E2004はDRAM制御部であり、制御バスによるCPU E1001からDRAM E2005へのアクセスと、後述するDMA制御部E2003からDRAM E2005へのアクセスとを切り替えて、DRAM E2005への読み書き動作を行なう。
【0068】
DMA制御部E2003では、各ブロックからのリクエスト(図示せず)を受け付けて、アドレス信号や制御信号(図示せず)、書込み動作の場合には書込みデータ(E2038、E2041、E2044、E2053、E2055、E2057)などをRAM制御部に出力してDRAMアクセスを行なう。また読み出しの場合には、DRAM制御部E2004からの読み出しデータ(E2040、E2043、E2045、E2051、E2054、E2056、E2058、E2059)を、リクエスト元のブロックに受け渡す。
【0069】
また、E2006は1284I/Fであり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、パラレルI/F E0016を通じて、図示しない外部ホスト機器との双方向通信インターフェイスを行なう他、記録時にはパラレルI/F E0016からの受信データ(PIF受信データE2036)をDMA処理によって受信制御部E2008へと受け渡し、スキャナ読み取り時にはDRAM E2005内の送出バッファE2028に格納されたデータ(1284送信データ(RDPIF)E2059)をDMA処理によりパラレルI/Fに送信する。
【0070】
E2007はUSBI/Fであり、CPUI/F E2001を介したCPUE1001の制御により、シリアルI/F E0017を通じて、図示しない外部ホスト機器との双方向通信インターフェイスを行なう他、記録時にはシリアルI/F E0017からの受信データ(USB受信データE2037)をDMA処理により受信制御部E2008に受け渡し、スキャナ読み取り時にはDRAM E2005内の送出バッファE2028に格納されたデータ(USB送信データ(RDUSB)E2058)をDMA処理によりシリアルI/F E0017に送信する。受信制御部E2008は、1284I/F E2006もしくはUSBI/F E2007のうちの選択されたI/Fからの受信データ(WDIF)E2038)を、受信バッファ制御部E2039の管理する受信バッファ書込みアドレスに、書込む。
E2009は圧縮・伸長DMAであり、CPUI/F E2001を介したCPUE1001の制御により、受信バッファE2010上に格納された受信データ(ラスタデータ)を、受信バッファ制御部E2039の管理する受信バッファ読み出しアドレスから読み出し、そのデータ(RDWK)E2040を指定されたモードに従って圧縮・伸長し、記録コード列(WDWK)E2041としてワークバッファ領域に書込む。
【0071】
E2013は記録バッファ転送DMAで、CPUI/F E2001を介したCPU E1007の制御によってワークバッファE2011上の記録コード(RDWP)E2043を読み出し、各記録コードを、記録ヘッドカートリッジH1000へのデータ転送順序に適するようなプリントバッファE2014上のアドレスに並べ替えて転送(WDWP E2044)する。また、E2012はワーククリアDMAであり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御によって記録バッファ転送DMA E2015による転送が完了したワークバッファ上の領域に対し、指定したワークフィルデータ(WDWF)E2042を繰返し書込み転送する。
【0072】
E2015は記録データ展開DMAであり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、ヘッド制御部E2018からのデータ展開タイミング信号E2050をトリガとして、プリントバッファ上に並べ替えて書込まれた記録コードと展開用データバッファE2016上に書込まれた展開用データとを読み出し、展開記録データ(RDHDG)E2045を生成し、これをカラムバッファ書込みデータ(WDHDG)E2047としてカラムバッファE2017に書込む。ここで、カラムバッファE2017は、記録ヘッドカートリッジH1000へと転送データ(展開記録データ)とを一時的に格納するSRAMであり、記録データ展開DMAとヘッド制御部とのハンドシェーク信号(図示せず)によって両ブロックにより共有管理されている。
【0073】
E2018はヘッド制御部で、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、ヘッド制御信号を介して記録ヘッドカートリッジH1000またはスキャナとのインターフェイスを行なう他、E2019エンコーダ信号処理部E2019からのヘッド駆動タイミング信号E2049に基づき、記録データ展開DMAに対してデータ展開タイミング信号E2050の出力を行なう。
【0074】
また、記録時には、前記ヘッド駆動タイミング信号E2049に従って、カラムバッファから展開記録データ(RDHD)E2048を読み出し、そのデータをヘッド制御信号E1021を通じて記録ヘッドカートリッジH1000に出力する。
また、スキャナ読み取りモードにおいては、ヘッド制御信号E1021を通して入力された取込みデータ(WDHD)E2053をDRAM E2005上のスキャナ取込みバッファE2024へとDMA転送する。E2025はスキャナデータ処理DMAであり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、スキャナ取込みバッファE2024に蓄えられた取込みバッファ読み出しデータ(RDAV)E2054を読み出し、平均化等の処理を行なった処理済データ(WDAV)E2055をDRAM E2005上のスキャナデータバッファE2026に書込む。
E2027はスキャナデータ圧縮DMAで、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、スキャナデータバッファE2026上の処理済データ(RDYC)E2056を読み出してデータ圧縮を行ない、圧縮データ(WDYC)E2057を送出バッファE2028に書込む。
【0075】
E2019はエンコーダ信号処理部であり、エンコーダ信号(ENC)を受けて、CPU E1001の制御で定められたモードに従ってヘッド駆動タイミング信号E2049を出力する他、エンコーダ信号E1020から得られるキャリッジM4001の位置や速度にかかわる情報をレジスタに格納して、CPU E1001に提供する。CPU E1001はこの情報に基づき、CRモータE0001の制御における各種パラメータを決定する。また、E2020はCRモータ制御部であり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、CRモータ制御信号E1036を出力する。
【0076】
E2022はセンサ信号処理部で、PGセンサE0010、PEセンサE0007、ASFセンサE0009、及びGAPセンサE0008等から出力される各検出信号を受けて、CPU E1001の制御で定められたモードに従ってこれらのセンサ情報をCPU E1001に伝達する他、LF/PGモータ制御部DMA E2021に対してセンサ検出信号E2052を出力する。
【0077】
LF/PGモータ制御DMAE2021は、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、DRAM E2005上のモータ制御バッファE2023からパルスモータ駆動テーブル(RDPM)E2051を読み出してパルスモータ制御信号Eを出力する他、動作モードによっては前記センサ検出信号を制御のトリガとしてパルスモータ制御信号E1033を出力する。
また、E2030はLED制御部であり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、LED駆動信号E1038を出力する。さらに、E2029はポート制御部であり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、ヘッド電源ON信号E1022、モータ電源ON信号E1023、及び電源制御信号E1024を出力する。
【0078】
次に、上記のように構成された本発明の実施形態におけるインクジェット記録装置の動作を図10のフローチャートに基づき説明する。
【0079】
AC電源に本装置が接続されると、まず、ステップS1では装置の第1の初期化処理を行なう。この初期化処理では、本装置のROMおよびRAMのチェックなどの電気回路系のチェックを行ない、電気的に本装置が正常に動作可能であるかを確認する。
【0080】
次にステップS2では、装置本体M1000の上ケースM1002に設けられた電源キーE0018がONされたかどうかの判断を行い、電源キーE0018が押された場合には、次のステップS3へと移行し、ここで第2の初期化処理を行う。
【0081】
この第2の初期化処理では、本装置の各種駆動機構及びヘッド系のチェックを行なう。すなわち、各種モータの初期化やヘッド情報の読み込みを行うに際し、本装置が正常に動作可能であるかを確認する。
【0082】
次にステップS4ではイベント待ちを行なう。すなわち、本装置に対して、外部I/Fからの指令イベント、ユーザ操作によるパネルキーイベントおよび内部的な制御イベントなどを監視し、これらのイベントが発生すると当該イベントに対応した処理を実行する。
【0083】
例えば、ステップS4で外部I/Fからの記録指令イベントを受信した場合には、ステップS5へと移行し、同ステップでユーザ操作による電源キーイベントが発生した場合にはステップS10へと移行し、同ステップでその他のイベントが発生した場合にはステップS11へと移行する。
【0084】
ここで、ステップS5では、外部I/Fからの記録指令を解析し、指定された紙種別、用紙サイズ、記録品位、給紙方法などを判断し、その判断結果を表すデータを本装置内のRAM E2005に記憶し、ステップS6へと進む。
【0085】
次いでステップS6ではステップS5で指定された給紙方法により給紙を開始し、用紙を記録開始位置まで送り、ステップS7に進む。
【0086】
ステップS7では記録動作を行なう。この記録動作では、外部I/Fから送出されてきた記録データを、一旦記録バッファに格納し、次いでCRモータE0001を駆動してキャリッジM4001の走査方向への移動を開始すると共に、プリントバッファE2014に格納されている記録データを記録ヘッドカートリッジH1000へと供給して1行の記録を行ない、1行分の記録データの記録動作が終了するとLFモータE0002を駆動し、LFローラM3001を回転させて用紙を副走査方向へと送る。この後、上記動作を繰り返し実行し、外部I/Fからの1ページ分の記録データの記録が終了すると、ステップ8へと進む。
【0087】
ステップS8では、LFモータE0002を駆動し、排紙ローラM2003を駆動し、用紙が完全に本装置から送り出されたと判断されるまで紙送りを繰返し、終了した時点で用紙は排紙トレイM1004a上に完全に排紙された状態となる。
【0088】
次にステップS9では、記録すべき全ページの記録動作が終了したか否かを判定し、記録すべきページが残存する場合には、ステップS5へと復帰し、以下、前述のステップS5〜S9までの動作を繰り返し、記録すべき全てのページの記録動作が終了した時点で記録動作は終了し、その後ステップS4へと移行し、次のイベントを待つ。
【0089】
一方、ステップS10ではプリンタ終了処理を行ない、本装置の動作を停止させる。つまり、各種モータやヘッドなどの電源を切断するために、電源を切断可能な状態に移行した後、電源を切断しステップS4に進み、次のイベントを待つ。
【0090】
また、ステップS11では、上記以外の他のイベント処理を行なう。例えば、本装置の各種パネルキーや外部I/Fからの回復指令や内部的に発生する回復イベントなどに対応した処理を行なう。なお、処理終了後にはステップS4に進み、次のイベントを待つ。
<実施形態1>
実施形態1の記録ヘッドのノズル構成について、図11を用いて説明する。
【0091】
図11は実施形態1の記録ヘッドのノズル構成を示す図である。
【0092】
実施形態1では、各色の記録ヘッドとして、ノズルを600dpiの解像度に対応したピッチ(約20μm)で128個配列したノズル列を、互いに(約10μm)ずらした2列(計256ノズル)構成として、1200dpiの解像度を実現している。このようなノズル列を6色分、図11に示すように並列させ、すべて一体化された計12列で1200dpiの6色記録を構成している。但し、製造上は並列する2色分が1チップとして同時に作成され、その後、3チップを並列して接着させる構成をとっているので、隣り合う2チップ(ブラック(Bk)と淡シアン(LC)、淡マゼンタ(LM)とシアン(C)、マゼンタ(M)とイエロー(Y))は他に比べ駆動条件が似通ったものとなっている。
【0093】
次に、記録ヘッド内に搭載される基板の構成について、図12を用いて説明する。
【0094】
図12は実施形態1の記録ヘッド内に搭載される基板の構成を示す図である。
【0095】
図12において、851はプリント基板、852はアルミ放熱板、853は発熱素子とダイオードマトリクスからなるヒータボード、854は記録ヘッドに関するヘッド情報を記憶しているEEPROM等の不揮発性メモリである。その他、適宜の形態を可能とする。855は本体とのジョイント部となる接点電極である。尚、ここでは、ライン状に配列された吐出口群は図示していない。
【0096】
このように、記録ヘッドの内部にヘッド情報を記憶するためのEEPROM854を実装する。これにより、本体装置に記録ヘッドが装着されると、本体装置は、記録ヘッドからヘッド情報を読出し、この情報に基づいて所定の制御を行うことができる。これにより、良質な画像品位を確保することが可能となる。
【0097】
次に、実施形態1のEEPROM854のメモリ内容について、図13を用いて説明する。
【0098】
図13は実施形態1のEEPROMのメモリ内容を示す図である。
【0099】
EEPROM854の容量は、全1Kbit=63wordからなり、記録ヘッドに関するヘッド情報として、以下の項目および内容を記憶している。
【0100】
・ヘッドVersion情報(1word):バージョンアップに伴う駆動条件の変更等に対応するための情報
・メモリに用いるフレーム数(1word):メモリ内容の読み取りエラー防止
・ヘッドシリアルナンバー(1word):個々の記録ヘッドの判別に用いる情報
・ヘッド駆動条件(8bit×3チップ分):1チップ毎の適切な駆動パルスを選択するための情報
・双方向レジ調節データ(4bit):往路記録時と複路記録時の記録位置補正値
・色間レジ調節データ(4bit×5色):各色のBkに対する記録位置補正値
・偶奇ノズルレジ調節データ(4bit×6色分):各色の偶奇列間記録位置補正値
・不良記録素子情報(4bit×12列):各列内の不良ノズルの位置情報
・吐出量情報(4bit×6色):各色の記録吐出量のレベル
・エラーチェック(1word)
の以上である。
【0101】
実施形態1では、ヘッド情報の取得エラーを防止するために、上記内容を同一のEEPROM854に、同じ内容をA領域=B領域として2回繰り返して記憶させている。
【0102】
実施形態1で示す不良記録素子とは、正常に記録が行えないノズルのことを指し、不吐出ノズル、および正常な位置から大きくズレた位置に記録する大よれノズル等が該当する。不吐出ノズルとは、駆動パルスを与えてもインクを吐出しないノズルのことを示す。大よれノズルとは、吐出はするが他のノズルに対し着弾位置が大きくズレた位置に記録してしまい、反って画像を劣化させるノズル(以下、大よれノズルと称する)のことを示す。
【0103】
実施形態1では、ヘッド情報として、製造時から存在するこのような不良記録素子に関する不良記録素子情報をあらかじめ記録ヘッドのEEPROM854に記憶しておく。そして、実際に記録する際に、この不良記録素子情報を基に記録動作を制御し、画像上および記録速度に何ら影響を及ぼすことなく記録を完成させることを目的としている。
【0104】
例えば、工場出荷時にBkの偶数ノズル列15番目が不吐出と判明した時、そのアドレス(8bit)に0X0F(00001111)、奇数ノズル列の64番目が大よれノズルと判明した時にそのアドレスに0X40(01000000)、他のノズルについては全て0X80(10000000)と記憶させる。ここで、不良記録素子情報の表現方法としては、上位1bitがそのノズル列に不良ノズルがあるかないかを示し、1ノズルでも不良があれば0、ない場合には1にする。以下、7bitは不良記録素子の位置を示し、上から0〜127番ノズルの番号を示している。実施形態1では、各列につき1ノズルしか不良記録素子を認めず、大よれノズルと不吐出ノズルの区別もつけないのでこの方法で十分である。
【0105】
不良記録素子情報を含んだEEPROM854の内容は、ユーザ元に着荷し、ヘッドユニットが本体に装着された状態で電源を入れたときに、本体装置の制御により、本体装置のEEPROM上にコピーされる。以後、電源ON時に本体に記憶されたヘッドシリアルナンバーとEEPROM854のヘッドシリアルナンバーとが一致している限り、記録ヘッドのEEPROM854の内容はコピーされず、全て本体側にて処理、制御される。
【0106】
以下に、ブラックの偶数ノズル列の15番のノズルが不吐出、奇数ノズル目の65番が大よれノズルであった場合について2つの記録モードを例に述べる。
【0107】
カラープリンタであっても、通常はモノクロキャラクタを想定したスピードを優先させるブラックモードが備わっている。このブラックモードでは、マルチパスのような画像品位を重視した記録方法ではなく、1パスかつ双方向で記録する場合が多い。1パス双方向記録とは、図14に示すように、1回の走査で記録可能な記録領域のデータは、その走査で全て記録し、記録幅(256ノズル分)の紙送りと往復記録走査を交互に繰り返しながら画像を完成させていく。このモードで、不吐出ノズルがある場合、画像上の白スジが記録走査方向に連続するので確認されやすい。また、大よれノズルがある場合は、ズレて記録した位置の濃度が高くなるので余計白スジが目立ちやすい。
【0108】
ここでは、EEPROM854から得られる不良記録素子に対する同じラスタ上の記録データを完全に消去する。同時に、同じラスタの別位置のカラーインク用の記録ヘッドで同じ記録データを記録するため、そのラスタへと記録データを移し替える。もともと、ブラックモードであるから他の色の記録ヘッドには記録データが入っていないので、このような記録を実現できる。
【0109】
実施形態1では、例えば、図15に示すように、ブラックの偶数ノズル列15番が記録すべきラスタの記録データを消去し、シアン偶数ノズル列の15番が記録すべきラスタにコピーする。また、大よれノズルである奇数列65番ノズルが記録すべきラスタの記録データについても同様に消去し、シアン奇数列65番のラスタにコピーする。このように置き換えられた記録データで記録すると実際はBkインクで記録されるべき位置に、シアンインクの画像が横(走査方向)一線に並ぶ。
【0110】
しかし、実施形態1のように、1200dpiという高解像度な記録装置においては、ドットの有無は確認できるが色の差は確認できない。よって、ここで示したブラックの記録データの欠落をシアンで補完することは、画像品位上有効な方法といえる。
【0111】
ブラックモードにおいてもモノクロフォトのように画像品位を重視する場合もある。また、記録媒体によってはブラックの欠落データを補完するシアンインクが目立ってしまう場合もある。この時には、シアンのみでなく他色も織り交ぜながら記録を完成させていく方法を取ればよい。例えば、シアン、イエロー、マゼンタ3色を混合させた色味が最もブラックに近いことから、図15のラスタの記録データをシアンのみでなくマゼンタ、イエローに同様にコピーしてもよい。3色を同時に1画素に記録すると、その部分だけインクあふれが起きたり濃度が極端に高くなってしまう場合には、図16に示すように3色のラスターそれぞれに、Bkラスタを交互に振り分けてもよい。ブラックの色味に、より微妙に近づけるために、3色の記録する割合を変えたり、他の淡シアンや、淡マゼンタを織り交ぜてもよい。このような方法はいくらでも展開でき、記録装置や記録モードに適した方法を取ればよい。いずれにしても、不吐出の白スジによる画像劣化は改善される。このようなデータ制御は記録装置本体のハードで行ってもよいし、データを作成する際に、記録装置内あるいは当該記録装置に接続されるホストコンピュータ内のプリンタドライバ側で行ってもよい。
【0112】
次に、同じ記録装置のカラー画像モードでの補完方法について説明する。
【0113】
このカラー画像モードは、カラーフォト画像を対象とした画像品位を最も重視したモードである。ここでは、あらかじめマルチパス記録を行っている。以下にマルチパス記録について、図17を用いて説明する。
【0114】
図17(a)において、281はマルチヘッドであり、今は簡単のため8個のマルチノズル282によって構成されているものとする。283はマルチノズル282によって吐出されたインクドロップレットであり、通常はこの図のように揃った吐出量で、揃った方向にインクが吐出されるのが理想である。このような吐出が実行されれば、図17(b)に示すように紙面上に揃った大きさのドットが着弾され、図17(c)に示すように全体的にも濃度ムラの無い一様な濃度分布が得られる。
【0115】
しかし、実際には先にも述べたようにノズル1つ1つにはそれぞれバラツキがあり、そのまま上記と同じように記録を実行してしまうと、図18(a)に示したように、それぞれのノズルより吐出されるインクドロップの大きさ及び向きにバラツキが生じる。また、紙面上に於いては図18(b)に示すように着弾される。この図によれば、ヘッド主走査方向に対し、周期的にエリアファクター100%を満たせない白紙の部分が存在したり、また、逆に必要以上にドットが重なり合ったり、あるいはこの図中央に見られるような白筋が発生する。このような状態で着弾されたドットの集まりはノズル並び方向に対し、図18(c)に示すような濃度分布となる。、結果的には、通常人間の目でみた限りで、これらの現象が濃度ムラとして感知される。
【0116】
そこで、この濃度ムラ対策として、図19に示すようなマルチパス記録方法が考案されている。
【0117】
この方法によると、図17及び図18で示した記録領域を完成させるのにマルチヘッド281を3回走査する。この場合、マルチヘッド281の8ノズルは、上4ノズルと、下4ノズルのグループに分けられ、1ノズルが1回のスキャンで記録するドットは、規定の画像データを、ある所定の画像データ配列に従って約半分に間引いたものである。そして、2回目の記録走査で残りの半分の画像データを記録し、4画素単位領域の記録を完成させる。以上のような記録方法を、以下、マルチパス記録と称する。
【0118】
このようなマルチパス記録方法を用いると、図18で示したマルチヘッドと等しいものを使用しても、各ノズル固有の記録画像への影響が半減されるので、記録された画像は図19(b)のようになり、図18(b)で示したような黒筋や白筋が余り目立たなくなる。従って、濃度分布も図19(c)に示すように、画像劣化が緩和され、特にグラフィック画像のようなハーフトーンの一様性を追求される場合には非常に効果的である。ここでは、簡単のため、2つに分割した2パス記録について8ノズルを用い説明した。当然のことながら、この分割数を多くする程、画像品位は上がるが一方でスループットは低下するので、使用目的に応じて適宜設計すれば良い。
【0119】
このようなマルチパス記録では、不吐出ノズルによる白スジや大よれノズルによる画像の乱れは、1パス記録で記録される画像に比べかなり緩和されている。従来例で示した特開平5−309874号がこの効果を利用したものである。しかし、銀塩写真に迫る画質が要求される世界では、やはり不十分な画像品位である。
【0120】
実施形態1では、4パス記録を標準とし、不吐出ノズルおよび大よれノズルを他のノズルで補完する方法をとる。このカラー画像モードでも先のブラックモードと同様に、EEPROM854より得られた不良記録素子の記録データは削除する。但し、その記録データのコピー先は同色ヘッドの別の記録領域のノズルである。例えば、4パス記録の場合、ヘッド上の1列128ノズルは128/4=32個ずつの4つのブロックに分割される。先に説明したマルチパス記録方法によれば、それぞれのブロック内のn番目にある4つのノズルはすべて同じラスタの記録データを互いに補完しあいながら記録完成させている。
【0121】
例えば、実施形態1の偶数列15番ノズルが記録すべきラスタでは、このノズルの他に47番、79番、101番ノズルが互いに補完しあいながら記録完成させている。また、奇数列65番ノズルが記録するべきラスタでは、このノズルの他に1番、33番、97番が互いに補完しあっている。
【0122】
以下、実施形態1のマルチパス記録における記録データの振分方法について、図20を用いて説明する。
【0123】
図20は実施形態1のマルチパス記録における記録データの振分方法を示す図である。
ここでは、16カラム分の不吐補完用マスクを通常の記録マスクとは別に保持している。通常の記録マスクは、256×256画素という大きなサイズであるのに対し、不吐補完用マスクは1ラスタ×16カラムというかなり小サイズなものである。2401〜2404は注目ラスタについて、元々各ノズルの記録データを示す。これらは互いに補完し合い、重ねあわせることにより本来の画像が完成される。
【0124】
例えば、偶数列15番ノズルの記録データ2401は、15番が記録不能と確認された時点で、15番のラスタからは削除され、同時に4パス不吐補完用マスク(2405〜2407)に掛けられる。これら3種のマスクも互いに補完の関係にあり全てのカラムが必ずどこかのマスクでON(記録)されるように構成されている。この図では黒く塗りつぶした部分がON(記録)である。記録データ2401と不吐補完用マスクのANDをとり、抽出されたデータが2408〜2410である。
【0125】
これは、47番、79番、101番が新たに15番の変わりに記録すべき記録データを示している。従って、15番、47番、79番、101番の最終的な記録データは2402と2408、2403と2409、2404と2410それぞれのORをとった記録データ2411〜2414となる。このように、結果的には、注目ラスタの記録データを3種類のノズルによって分割記録した状態となる。
【0126】
ここでは、4パス記録を例に挙げたが、本方法はマルチパス記録ならばパス数によらず実現可能である。不良ノズルの記録すべきラスタは、4パスならば3パス、2パスならば1パス、8ならば7パス・・・と常に他のラスタよりも1パス分少ない記録走査で画像が形成される。パス数が減るだけでデータの欠落は無いので、単純なマルチパス記録よりも画像品位が一段と改善される。
【0127】
実施形態1では、ブラックの不良記録素子を例に、2つのモードの不吐補完に対応する方法を述べてきたが、もちろん他色の不良記録素子についても、また、同時に複数色の不良記録素子が存在する場合にも実施形態1は有効である。
【0128】
更に、実施形態1では、1つの不良ノズルの記録データを他のノズルで補完するので、ノズル列1つにつき1ノズルしか不良ノズルを認めていない。これは互いに補完する組み合わせの中で複数の不良ノズルがあることを防止するためである。しかし、互いに補完し合うグループでなければ1列中に複数の不良ノズルが存在しても本発明は有効であるのは言うまでもない。
【0129】
次に、実施形態1で実行される処理について、図21を用いて説明する。
【0130】
図21は実施形態1で実行される処理を示すフローチャートである。
【0131】
尚、以下の処理は、上述した図8のメインPCB(E0014)が実現する。
【0132】
まず、ステップS101で、記録ヘッドのEEPROM854より、ヘッド情報を取得する。ステップS102で、取得したヘッド情報中の不良記録素子情報に基づいて、不良記録素子の記録データを、他の記録素子の記録データとして置き換える。尚、この具体例については、上述した通りであり、記録装置の記録モードや記録ヘッドの構成によって、不良記録素子の記録データを補完する記録素子を決定する。
【0133】
詳細に説明すると、不良記録素子の記録データをマスクし、その記録データの記録に用いる他の正常な記録素子を決定する代表マスクパターンを予め装置本体のEEPROM等のメモリに格納しておく。次に、記録ヘッドのEEPROM854より不良記録素子情報を読み出し、その不良記録素子情報が示す記録ヘッドの不良記録素子の位置に応じたマスクパターンを、メモリに格納された代表マスクパターンを参照して生成する。そして、記録ヘッドの不良記録素子と、該不良記録素子の記録を補うために使用する他の正常な記録素子の記録データを生成されたマスクパターンに基づいて、新規の記録データに置き換える。これによって、不良記録素子で記録されない記録データの欠落を補うことができる。
【0134】
次に、ステップS103で、置き換えられた記録データに基づいて、記録を実行する。
【0135】
尚、実施形態1では、記録ヘッドに搭載するEEPROM854を書換可能としたが、これに限定されるものではない。実施形態1では、記録ヘッドのEEPROM854に記憶された内容は読み取り専用にしか扱わないので、通常の不揮発メモリであっても十分対応可能である。
【0136】
以上説明しように、実施形態1によれば、記録ヘッド出荷時の不良ノズルデータ位置を記録ヘッドのEEPROM854に記憶しておくこと、および各記録モードでそれぞれ不良ノズルの記録データを他のノズルで補完記録することにより、先に示した1パス記録においても4パス記録を例にしたマルチパス記録においても不良ノズルの有無に関わらず白スジの無い安定した記録が可能となる。ユーザにおいては、記録ヘッドの不良ノズルの状態を気に掛けること無く、どのような場合にも好適な画像品位とスループットで所望の画像を取得できる。
【0137】
更には、各12列それぞれにおいて1ノズル分ずつの不良ノズルでも出荷可能となるのでヘッド出荷時の歩留まりが改善され、ヘッドコストを下げることが可能となる。
【0138】
尚、以上説明した本発明の実施形態1の特徴的な構成は、記録ヘッドに設けられる記憶手段であるEEPROM854に記憶される不良記録素子情報を本体装置により読取り、読み取った情報に基づいて、記録ヘッドの不良記録素子に対応する記録データを、不良記録素子を除く他の記録素子により補完して記録を行うよう制御することにある。
<実施形態2>
実施形態1では、工場出荷時の不良ノズルの対処方法について説明したが、実施形態2では、経時的に現れる不良ノズルの対処方法について説明する。
【0139】
尚、実施形態2の不吐補完方法は、実施形態1に順ずるものとする。
【0140】
記録枚数が増加したり、記録デューティの高いパターンを集中して記録した場合、一時的にあるいはノズルの寿命として、不吐出ノズルや大よれノズルが発生することがある。通常は、先に延べたマルチパス記録によってこれらの画像劣化は緩和対応されてきたが、更に画像品位の安定を必要とするユーザにとっては実使用に耐え難い状況もある。実施形態2では、このような時、ユーザ自身によって定期的あるいは必要に応じてテストパターン(ノズルチェックパターン)を記録し、不良ノズルの状況を新たに取得する方法を提供する。
【0141】
まず、ノズルチェックパターンの一例と、ノズルチェックパターンによる不良ノズルの検出手順(不吐検出モード)について、図22、図23を用いて説明する。
【0142】
図22は実施形態2のノズルチェックパターンの一例を示す図であり、図23は実施形態2の不良ノズルの検出手順を示すフローチャートである。
【0143】
ユーザは、画像品位が劣化したと感じた時、あるいは定期的に、記録装置が制御するプリントドライバのユーティリティにてノズルチャックパターン(図22)を記録する(ステップS2501)。尚、プリンタドライバは、記録装置に接続されるホストコンピュータ上に搭載されていても良い。
【0144】
このノズルチェックパターンは、図22に示すように、不良ノズルがあると所定部分のラインが継続的に欠落し、一目で欠落の有無とその位置が確認できる仕様になっている。記録の際、記録ヘッドのEEPROM854に既に不吐ノズルや大よれノズルと記憶されている不良ノズルの記録データは隣接ノズルで補完記録して、画像上では欠落が起きないようになっている。ユーザは、出力されたノズルチェックパターンをチェックし、不良ノズルがあるかないかを判定する。不良ノズルがない場合(ステップS2502でNO)、処理を終了する。一方、不良ノズルがある場合(ステップS2502でYES)、吸引回復動作を行う(ステップS2503)。
【0145】
吸引回復動作完了後、再度、ノズルチェックパターンを記録する(ステップS2504)。ユーザは、出力されたノズルチェックパターンをチェックし、不良ノズルがあるかないかを判定する(ステップS2501)。不良ノズルがない場合(ステップS2505でNO)、処理を終了する。一方、不良ノズルがある場合(ステップS2505でYES)、不良ノズルの位置を、例えば、専用のGUIを用いて、プリンタドライバに入力する(ステップS2506)。
【0146】
プリンタドライバは、入力された不良ノズルのノズル番号情報に従い、再び、ノズルチェックパターンを出力する。この場合、既にEEPROM854に記憶されている不良ノズルと同様に、新たに入力された不良ノズルの記録位置も隣接ノズルで補完する形で出力する。この時の記録結果を図24に示す。このように出力画像が正常であることをユーザが確認し、新たに検出した不良記録素子情報を本体及び記録ヘッドのEEPROM854に上書きする(ステップ2509)。このように、不良記録素子情報を、本体のみでなく記録ヘッドのEEPROMにも上書きすることにより、この着脱可能な記録ヘッドが、別の本体に装着された場合にも、記録した不良記録素子情報が有効に働くことになる。
【0147】
尚、図24に示したノズルチェックパターンは、不吐検出モードでなくともユーザが適宜プリンタドライバのユーティリティモードにて出力できる。ユーザは、このノズルチェックパターンを確認することで、不吐出以外にもよれ状態などを確認し、適宜回復動作を行ったり記録ヘッドの交換時期を判断する。この場合にも、既に不吐と判断された不良ノズルについては、図24に示したように、隣接ノズルで補完記録を行う。図24では、ノズル37が不吐出であるのに対し、ノズル36にて補完記録している例を示しているが、これに限定されるものではなく、38番ノズルで補完してもよい。更に、図11で示した記録ヘッドでは、制御方法が偶数ノズルと奇数ノズルで夫々独立になっている回路構成が考えられる。この場合には、奇数ノズルの不吐は奇数ノズルで、偶数ノズルの不吐は偶数ノズルで補完するといった方法でも良い。図24の場合には、35番か39番ノズルで補完してもよい。いずれにしてもユーザの目視判断で、弊害が無ければ問題ない。
【0148】
記録ヘッドのEEPROM854への不良記録素子情報の書込領域は、記録ヘッド出検時に不良記録素子情報を入力した領域に上書きしてもよいが、実施形態2では、図25に示すように、実施形態1と同一のEEPROM854のB領域に記憶させ、別々に管理する。これは、経時的変化による不吐出は、非記録の状態で放置されたり、何回か吸引を繰り返すうちに再び回復することもあるからである。
【0149】
この場合、先の不吐検出モードでは、ノズルチェックパターンを最初に記録するときに(ステップS2501)、工場出検時の情報のみで出力する。以前の不吐検出モードで不吐出であった不良ノズルでも、もし回復していればこの段階から再び使用可能となる。このように新たな不良記録素子情報が得られるたびに不吐検出モード専用のEEPROM854のB領域に書き換えられることが望ましい。また、不良記録素子情報以外のEEPROM854のヘッド情報においても経時的に変化するデータについては、工場出検時検時の初期データを保存しておくことが重要となる場合がある。従って、実施形態1ではA領域とB領域は常に同等な工場出検時の内容が記憶されているのに対し、実施形態2では、A領域では工場出検時の初期データ、領域Bでは着荷後の最新データが常に記憶されている状態となる。
【0150】
実施形態2では、出力されたノズルチェックパターンを、ユーザの目視判断で、手入力で不良記録素子情報を入力する方法を説明してきたが、これに限定されるものではない。例えば、高精細なノズル構成や、コントラストの低いイエローインク等を考慮すると、実際ユーザが目視で判断するのが難しい場合もある。この様な時、予め本体に画像読取機構を設け、出力されたノズルチェックパターンを読み取ることで、不良ノズルの有無と位置を自動で判断する構成が望ましい。画像読取機構は、キャリッジの側にCCDを搭載している構成でもよく、また、記録ヘッドと入れ替えに本体キャリッジにスキャナユニットを装着してもよい。前者の場合は、ユーザは不吐検出モードを実行するのみで、その後は、全て自動で処理できる。記録と読取が同位置でできるので、記録紙を何度も排紙することなく1枚で全て完了する。後者の場合、ノズルチェックパターンの記録時では、キャリッジに記録ヘッドを搭載し、読取の場面ではスキャナユニットに交換しなければならず、その点ユーザの手間をかける。しかし、前者やユーザの目視判断に比べ、高精細で正確な判別が可能となる。
【0151】
更に、自動の場合には、本発明が主題としている不良ノズルの判別意外にも、記録ヘッドの偶数列/奇数列のズレや色間のズレ、あるいは双方向記録のズレ等、経時変化を起こしやすい記録ヘッド固有の項目について、一括してヘッド情報を取得することができる。実際、画像品位の劣化を起こす要因は数々あるが一般ユーザがどの要因によるものかをいちいち判断することは難しい。よって、不吐補完も含め、定期的に補正データを作成すべき要因については、全て一括して自動で済ませることが望ましい。
【0152】
以上説明したように、実施形態2によれば、記録ヘッド出荷時の不良ノズルデータのみでなく、使用に応じて経時的に変化するノズルの状態を、適宜記録ヘッドのEEPROM854に書き直していくこと、および各記録モードでそれぞれ不良ノズルの記録データを他のノズルで補完記録することにより、不良ノズルの有無及び経時的変化に関わらず白スジの無い安定した記録が可能となる。
【0153】
尚、以上の実施形態において、記録ヘッドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さらにインクタンクに収容される液体はインクであるとして説明したが、その収容物はインクに限定されるものではない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めたり、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対して吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容されていても良い。
【0154】
以上の実施形態は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0155】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0156】
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0157】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても良い。
【0158】
さらに、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0159】
加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0160】
また、以上説明した記録装置の構成に、記録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加することは記録動作を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などがある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0161】
さらに、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもできる。
【0162】
以上説明した実施の形態においては、インクが液体であることを前提として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0163】
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0164】
さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
【0165】
尚、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0166】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0167】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0168】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0169】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0170】
更に、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0171】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した図21、図23に示すフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0172】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、安定かつ効率的な記録を実現する記録装置及びその制御方法、コンピュータ可読メモリを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるインクジェットプリンタの外観構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示すものの外装部材を取り外した状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に用いる記録ヘッドカートリッジを示す分解斜視図である。
【図4】図3に示す記録ヘッドカートリッジを組立てた状態を示す側面図である。
【図5】図4に示した記録ヘッドを斜め下方から観た斜視図である。
【図6】本発明の実施形態におけるスキャナカートリッジを示す斜視図である。
【図7】本発明の実施形態における電気的回路の全体構成を概略的に示すブロック図である。
【図8】図7に示したメインPCBの内部構成を示すブロック図である。
【図9】図8に示したASICの内部構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図11】実施形態1の記録ヘッドのノズル構成を示す図である。
【図12】実施形態1の記録ヘッド内に搭載される基板の構成を示す図である。
【図13】実施形態1のEEPROMのメモリ内容を示す図である。
【図14】1パス双方向記録を説明するための図である。
【図15】実施形態1の1パス記録でのデータ補完方法を示す図である。
【図16】実施形態1の1パス記録でのデータ補完方法を示す図である。
【図17】マルチパス記録を説明するための図である。
【図18】マルチパス記録を説明するための図である。
【図19】マルチパス記録を説明するための図である。
【図20】実施形態1のマルチパス記録における記録データの振分方法を示す図である。
【図21】実施形態1で実行される処理を示すフローチャートである。
【図22】実施形態2のノズルチェックパターンの一例を示す図である。
【図23】実施形態2の不良ノズルの検出手順を示すフローチャートである。
【図24】実施形態2の不吐補完後のノズルチェックパターンの一例を示す図である。
【図25】実施形態2のEEPROMのメモリ内容を示す図である。
【符号の説明】
M1000 装置本体
M1001 下ケース
M1002 上ケース
M1003 アクセスカバー
M1004 排出トレイ
M3029 搬送部
M3030 排出部
M4000 記録部
M4001 キャリッジ
M4002 キャリッジカバー
M4007 ヘッドセットレバー
M5000 回復系ユニット
M6001 スキャナ
M6003 スキャナカバー
M6004 スキャナコンタクトPCB
M6005 スキャナ照明レンズ
M6006 スキャナ読取レンズ
E0001 キャリッジモータ
E0002 LFモータ
E0003 PGモータ
E0004 エンコーダセンサ
E0005 エンコーダスケール
E0006 インクエンドセンサ
E0007 PEセンサ
E0008 GAPセンサ
E0009 ASFセンサ
E0010 PGセンサ
E0011 コンタクトFPC
E0012 CRFFC
E0013 キャリッジ基板
E0014 メイン基板
E0015 電源ユニット
E0016 パラレルI/F
E0017 シリアルI/F
E0018 電源キー
E0019 リジュームキー
E0020 LED
E0021 ブザー
E0022 カバーセンサ
E1001 CPU
E1002 OSC
E1003 A/Dコンバータ
E1004 ROM
E1005 発振回路
E1006 ASIC
E1007 リセット回路
E1008 CRモータドライバ
E1009 LF/PGモータドライバ
E1010 電源制御回路
E1014 制御バス
E1018 電源キー
E1019 レジュームキー
E1029 シリアルI/Fケーブル
E1031 パラレルI/Fケーブル
E1039 ヘッド電源
E1040 モータ電源
E1041 ロジック電源
E2001 CPUインタフェース
E2002 PLL
E2003 DMA制御部
E2004 DRAM制御部
E2005 DRAM
E2006 1284I/F
E2007 USBI/F
E2008 受信制御部
E2009 圧縮・伸長DMA
E2010 受信バッファ
E2011 ワークバッファ
E2012 ワークエリアDMA
E2013 記録バッファ転送DMA
E2014 プリントバッファ
E2015 記録データ展開DMA
E2016 展開用データバッファ
E2017 カラムバッファ
E2018 ヘッド前記部
E2019 エンコーダ信号処理部
E2020 CRモータ制御部
E2021 LF/PGモータ制御部
E2022 センサ信号処理部
E2023 モータ制御バッファ
E2024 スキャナ取込みバッファ
E2025 スキャナデータ処理DMA
E2026 スキャナデータバッファ
E2027 スキャナデータ圧縮DMA
E2028 送出バッファ
E2029 ポート制御部
E2030 LED制御部
E2039 受信バッファ制御部
H1000 記録ヘッドカートリッジ
H1001 記録ヘッド
H1200 第1プレート
H1201 インク供給口
H1300 電気配線基板
H1301 外部信号入力端子
H1400 第2プレート
H1500 タンクホルダー
H1501 インク流路
H1600 流路形成部材
H1700 フィルター
H1800 シールゴム
H1900 インクタンク
851 プリント基板
852 アルミ放熱板
853 ヒータボード
854 EEPROM
855 接点電極

Claims (10)

  1. 複数の記録素子を有する記録ヘッドを用いて複数回の走査により被記録媒体の同一領域を、各々の走査に対応する記録データに従って記録を行う記録装置であって、
    前記記録ヘッドに搭載された、前記複数の記録素子の内の不良記録素子に関する不良記録素子情報を記憶する記憶手段から、前記不良記録素子情報を読み出す読出手段と、
    前記読出手段で読み出した不良記録素子情報が示す不良記録素子で記録すべき記録データを、前記複数回の走査の内、前記不良記録素子で記録すべき走査以外の残りの複数回の走査それぞれに振り分けて補完記録するために、その残りの複数回の走査それぞれで用いる記録素子から、各走査の補完記録に用いる補完記録素子を決定する決定手段と、
    前記不良記録素子で記録すべき記録データを前記決定手段で決定した前記補完記録素子へ振り分けるための不吐補完用マスクを生成する生成手段と、
    前記不良記録素子で記録すべき記録データに前記不吐補完用マスクを適用して、前記補完記録素子それぞれに対応する補完記録データ抽出する抽出手段と、
    前記補完記録素子それぞれで記録すべき記録データと、前記抽出手段で抽出した補完記録素子それぞれに対応する補完記録データとの論理和によって得られる前記補完記録素子それぞれに対する最終記録データを、前記複数回の走査の内、前記不良記録素子で記録すべき走査以外の残りの複数回の走査に対する前記決定手段で決定した補完記録素子にそれぞれ振り分けて、前記記録ヘッドにより記録する記録手段と
    を備えることを特徴とする記録装置。
  2. 前記不良記録素子情報は、前記記録装置および記録ヘッド着荷後に、所定記録モードにて検出され、前記記憶手段に記憶される
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記決定手段は、前記記録ヘッドの記録走査方向に前記不良記録素子と並列する記録素子を前記補完記録素子として決定し、
    前記記録手段は、前記不良記録素子が記録すべき記録走査と同一の記録走査で、前記補完記録素子を用いて該不良記録素子で記録すべき記録データの記録を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  4. 前記決定手段は、前記不良記録素子と同一色のインクを記録する同一記録素子列に属する記録素子を前記補完記録素子として決定し、
    前記記録手段は、前記不良記録素子が記録すべき記録走査と異なる記録走査で、前記補完記録素子を用いて該不良記録素子で記録すべき記録データの記録を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  5. 前記記録装置が複数の記録モードを有する場合、前記決定手段は、指定される記録モードに応じて、前記補完記録素子を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  6. 複数の記録素子を有する記録ヘッドを用いて複数回の走査により被記録媒体の同一領域を、各々の走査に対応する記録データに従って記録を行う記録装置の制御方法であって、
    前記記録ヘッドに搭載された、前記複数の記録素子の内の不良記録素子に関する不良記録素子情報を記憶する記憶媒体から、前記不良記録素子情報を読み出す読出工程と、
    前記読出工程で読み出した不良記録素子情報が示す不良記録素子で記録すべき記録データを、前記複数回の走査の内、前記不良記録素子で記録すべき走査以外の残りの複数回の走査それぞれに振り分けて補完記録するために、その残りの複数回の走査それぞれで用いる記録素子から、各走査の補完記録に用いる補完記録素子を決定する決定工程と、
    前記不良記録素子で記録すべき記録データを前記決定工程で決定した前記補完記録素子へ振り分けるための不吐補完用マスクを生成する生成工程と、
    前記不良記録素子で記録すべき記録データに前記不吐補完用マスクを適用して、前記補完記録素子それぞれに対応する補完記録データ抽出する抽出工程と、
    前記補完記録素子それぞれで記録すべき記録データと、前記抽出工程で抽出した補完記録素子それぞれに対応する補完記録データとの論理和によって得られる前記補完記録素子それぞれに対する最終記録データを、前記複数回の走査の内、前記不良記録素子で記録すべき走査以外の残りの複数回の走査に対する前記決定工程で決定した補完記録素子にそれぞれ振り分けて、前記記録ヘッドにより記録する記録工程と
    を備えることを特徴とする記録装置の制御方法。
  7. 前記不良記録素子情報は、前記記録装置および記録ヘッド着荷後に、所定記録モードにて検出され、前記記憶媒体に記憶される
    ことを特徴とする請求項に記載の記録装置の制御方法。
  8. 前記決定工程は、前記記録ヘッドの記録走査方向に前記不良記録素子と並列する記録素子を前記補完記録素子として決定し、
    前記記録工程は、前記不良記録素子が記録すべき記録走査と同一の記録走査で、前記補完記録素子を用いて該不良記録素子で記録すべき記録データの記録を行う
    ことを特徴とする請求項に記載の記録装置の制御方法。
  9. 前記決定工程は、前記不良記録素子と同一色のインクを記録する同一記録素子列に属する記録素子を前記補完記録素子として決定し、
    前記記録工程は、前記不良記録素子が記録すべき記録走査と異なる記録走査で、前記補完記録素子を用いて該不良記録素子で記録すべき記録データの記録を行う
    ことを特徴とする請求項に記載の記録装置の制御方法。
  10. 前記記録装置が複数の記録モードを有する場合、前記決定工程は、指定される記録モードに応じて、前記補完記録素子を決定する
    ことを特徴とする請求項に記載の記録装置の制御方法。
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