JP3862043B2 - 情報処理装置および方法、並びに記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および記録媒体に関し、特に、ネットワークを介してデータの送受信を行う際、IEEE1394規格に規定されているアイソクロナスパケットを用いることにより、動画像などのデータを迅速に送受信できるようにした情報処理装置、情報処理方法、および記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、IEEE1394規格に従ったマルチキャスト通信をアシンクロナスパケットを用いて行う方法を、例えば、特願平9−4467号などとして先に提案した。図12は、アシンクロナスパケットを用いたマルチキャスト通信の際、使用されるパケットの一例を示している。このパケットにおいては、アシンクロナスパケットヘッダのバスID(BUS_ID)フィールドの値が3FEH(Hは16進数を表す)に設定され、物理ID(PHY_ID)フィールドの値が、このパケットの宛先のノードのマルチキャストアドレスである、00H乃至3FHのいずれかの値に設定され、オフセットアドレス(FCP_destination_offset)フィールドの値は、FFFFFFFFFFFFHに設定されている。
【0003】
また、パケットヘッダには、処理のラベルを表すtl(Transaction Code)、リトライ再生を表すrt(retry Code)、処理のコードを示すtcode(Transaction Code)、およびpri(Priority)が配置されている。さらに、送信元を表すsource_ID、データ長を表すdata_length、およびその他の処理コードを表すextended_tcodeが配置され、最後にヘッダ内における誤りの検出符号であるheader_CRCが配置されている。
【0004】
パケットヘッダの次には、データフィールド(data_field)があり、これはストリームヘッダ、LLC/SNAP(Logical Link Control/Subnetwork Access Protcol)ヘッダ、および送信される内容のデータから構成されている。そして、このパケットの最後には、データフィールドにおける誤りの検出符号であるdata_CRCが配置されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、IEEE1394バスに接続できる最大のノード数は、63台である。また、パケットの送信周期は125μsec(マイクロ秒)であり、その内の約25μsecがアシンクロナスパケットに割り当てられ、残りの約100μsecがアイソクロナスパケットに割り当てられている。そのため、63台のノードが一斉にアシンクロナスパケットの送信を要求してきた場合、各ノードに公平に割り当てが行われると、最悪の場合、約8msec(=125μsec×63)のパケットジッタがでる(その時間の間、パケットを送信することができなくなる)可能性があった。その結果、受信側において、表示画面が欠落してしまい、動画像を連続して表示させることができなくなるおそれがあった。
【0006】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、アイソクロナスパケットを用いてデータを送信するようにすることにより、パッケトジッタをより短くし、もって受信側で動画像を表示できるようにするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の情報処理装置は、ネットワークを介して伝送されてきたIPパケットを受信する受信手段と、受信手段により受信されたIPパケットを、IPヘッダを含む状態で、IEEE1394規格のアイソクロナスパケットに変換する変換手段と、変換手段により変換されたアイソクロナスパケットを、IEEE1394バスに出力する出力手段とを備え、変換手段は、CIPヘッダが付加されているか否かを表すデータを、CIPデータが付加されていることを表すデータに設定し、データのフォーマットの種類を示すデータを設定することを特徴とする。
本発明の第1の情報処理方法は、ネットワークを介して伝送されてきたIPパケットを受信する受信ステップと、受信ステップで受信されたIPパケットを、IPヘッダを含む状態で、IEEE1394規格のアイソクロナスパケットに変換する変換ステップと、変換ステップで変換されたアイソクロナスパケットを、IEEE1394バスに出力する出力ステップとを含み、変換ステップは、CIPヘッダが付加されているか否かを表すデータを、CIPデータが付加されていることを表すデータに設定し、データのフォーマットの種類を示すデータを設定することを特徴とする。
本発明の第1の記録媒体は、ネットワークを介して伝送されてきたIPパケットを受信する受信ステップと、受信ステップで受信されたIPパケットを、IPヘッダを含む状態で、IEEE1394規格のアイソクロナスパケットに変換する変換ステップと、変換ステップで変換されたアイソクロナスパケットを、IEEE1394バスに出力する出力ステップとを含むプログラムであり、変換ステップは、CIPヘッダが付加されているか否かを表すデータを、CIPデータが付加されていることを表すデータに設定し、データのフォーマットの種類を示すデータを設定することを特徴とするプログラムを記録している。
【0008】
本発明の第2の情報処理装置は、ネットワークを介して伝送されてきたIPパケットを受信する受信手段と、受信手段により受信されたIPパケットを、IPヘッダを含む状態で、IEEE1394規格のアイソクロナスパケットに変換する変換手段と、変換手段により変換されたアイソクロナスパケットを、IEEE1394バスに出力する出力手段とを備え、変換手段は、CIPヘッダが付加されているか否かを表すデータが、CIPデータが付加されていることを表すデータに設定されているパケットを扱い、CIPヘッダ内のデータのフォーマットの種類を示すデータを設定し、ストリームタイプを設定することを特徴とする。
本発明の第2の情報処理方法は、ネットワークを介して伝送されてきたIPパケットを受信する受信ステップと、受信ステップで受信されたIPパケットを、IPヘッダを含む状態で、IEEE1394規格のアイソクロナスパケットに変換する変換ステップと、変換ステップで変換されたアイソクロナスパケットを、IEEE1394バスに出力する出力ステップとを含み、変換ステップは、CIPヘッダが付加されているか否かを表すデータが、CIPデータが付加されていることを表すデータに設定されているパケットを扱い、CIPヘッダ内のデータのフォーマットの種類を示すデータを設定し、ストリームタイプを設定することを特徴とする。
本発明の第2の記録媒体は、ネットワークを介して伝送されてきたIPパケットを受信する受信ステップと、受信ステップで受信されたIPパケットを、IPヘッダを含む状態で、IEEE1394規格のアイソクロナスパケットに変換する変換ステップと、変換ステップで変換されたアイソクロナスパケットを、IEEE1394バスに出力する出力ステップとを含むプログラムであり、変換ステップは、CIPヘッダが付加されているか否かを表すデータが、CIPデータが付加されていることを表すデータに設定されているパケットを扱い、CIPヘッダ内のデータのフォーマットの種類を示すデータを設定し、ストリームタイプを設定することを特徴とするプログラムを記録している。
【0009】
本発明の第1の情報処理装置および情報処理方法、並びに記録媒体においては、ネットワークを介して伝送されてきたIPパケットが、IPヘッダを含む状態で、IEEE1394規格のアイソクロナスパケットに変換され、変換される際、CIPヘッダが付加されているか否かを表すデータが、CIPデータが付加されていることを表すデータに設定され、データのフォーマットの種類を示すデータも設定される。
【0010】
本発明の第2の情報処理装置および情報処理方法、並びに記録媒体においては、ネットワークを介して伝送されてきたIPパケットが、IPヘッダを含む状態で、IEEE1394規格のアイソクロナスパケットに変換され、変換される際、CIPヘッダが付加されているか否かを表すデータが、CIPデータが付加されていることを表すデータに設定されているパケットが扱われ、CIPヘッダ内のデータのフォーマットの種類を示すデータが設定され、ストリームタイプも設定される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、特許請求の範囲に記載の発明の各手段と以下の実施の形態との対応関係を明らかにするために、各手段の後の括弧内に、対応する実施の形態(但し一例)を付加して本発明の特徴を記述すると、次のようになる。但し勿論この記載は、各手段を記載したものに限定することを意味するものではない。
【0012】
本発明の第1の情報処理装置は、ネットワークを介して伝送されてきたIPパケットを受信する受信手段(例えば、図3のステップS1)と、受信手段により受信されたIPパケットを、IP ヘッダを含む状態で、IEEE1394規格のアイソクロナスパケットに変換する変換手段(例えば、図3のステップS3)と、変換手段により変換されたアイソクロナスパケットを、IEEE1394バスに出力する出力手段(例えば、図3のステップS4)とを備え、変換手段は、 CIP ヘッダが付加されているか否かを表すデータを、 CIP データが付加されていることを表すデータに設定し、データのフォーマットの種類を示すデータを設定する(例えば、図7のステップS22,S23)ことを特徴とする。
本発明の第2の情報処理装置は、ネットワークを介して伝送されてきた IP パケットを受信する受信手段(例えば、図3のステップS1)と、受信手段により受信された IP パケットを、 IP ヘッダを含む状態で、 IEEE1394 規格のアイソクロナスパケットに変換する変換手段(例えば、図3のステップS3)と、変換手段により変換されたアイソクロナスパケットを、 IEEE1394 バスに出力する出力手段(例えば、図3のステップS4)とを備え、変換手段は、 CIP ヘッダが付加されているか否かを表すデータが、 CIP データが付加されていることを表すデータに設定されているパケットを扱い、 CIP ヘッダ内のデータのフォーマットの種類を示すデータを設定し、ストリームタイプを設定する(例えば、図9のステップS42,43)ことを特徴とする。
【0013】
図1は、本発明の情報処理装置を適用した通信ネットワークを示した図である。サーバ11、PC(Personal Computer)21、およびSTB(Set Top Box)31は、それぞれインターネットで構成されるWAN(World Area Network)15を介して、相互に接続されている。ディスプレイ21Aを有するPC21は、プリンタ(Printer)22とDVCR(Digital Video Cassette Recorder)23にIEEE1394バス24により接続されている。また、STB31、PC32、DVCR33、Camcorder(カメラ一体型ビデオカセットレコーダ)34、およびディスクドライバ35は、IEEE1394バス36により相互に接続されている。PC32には、ディスプレイ32Aが接続されている。
【0014】
サーバ11は、画像データをIPパケットにパケット化し、WAN15を介して、PC21、STB31などに送信するようになされている。そしてPC21は受信したパケットを処理し、ディスプレイ21Aに表示させる。またSTB31は、受信したIPパケットを、IEEE1394規格のアイソクロナスパケットにパケット化し、IEEE1394バス36に出力するようになされている。
【0015】
図2は、STB31の内部の構成例を表している。CPU101は、ROM102に記憶されている各種のプログラムに従って、各種の動作を実行するようになされている。RAM103は、CPU101が各種の処理を実行する上において必要な各種のデータを適宣記憶する。モデム104は、WAN15を介して送られてきたデータの復調と、WAN15を介してデータを送る際の変調の処理を行っている。IEEE1394I/F(インターフェース)105は、IEEE1394バス36からのデータの復調と、IEEE1394バス36に合ったデータへの変調を行っている。I/F106は、HDD(ハードディスクドライバ)107、光磁気ディスクドライバ108とCPU101との間の動作をインターフェースするようになされている。HDD107と光磁気ディスクドライバ108は、ネットワークなどを介して受信したデータを、内蔵するハードディスクまたは光磁気ディスクに適宣記録することができるようになされている。
【0016】
次に、STB31がデータを受信した際に行う処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。まずステップS1において、STB31のCPU101は、WAN15を介してサーバ11から送信されたデータ(IPパケット)を受信し、その受信したデータをHDD107に記憶させる。
【0017】
ステップS2において、記憶されたデータを、IEEE1394バス36を介してアイソクロナスパケットで他の機器に伝送するか否かが判断される。アイソクロナスパケットでデータを伝送すると判断した場合、CPU101は、ステップS3に進み、記憶したデータ(IPパケット)にLLC/SNAPヘッダを付加し、さらにIEEE1394アイソクロナスパケットヘッダを付加して、IPパケットをそのまま(IPパケットを付加したまま)アイソクロナスパケットに変換する。
【0018】
図4は、IEEE1394規格のアイソクロナスパケットのフォーマットの一例を示している。パケットの先頭の2クワドレッド(8バイト)は、アイソクロナスパケットのヘッダである。このヘッダは、このヘッドの2クワドレッド以降に入るデータのサイズを表すdata_length、データフィールド(data_field)中にCIPヘッダが付加されているか否かを表すtag、送信側のチャネルを表すchannel、処理のコードを示すtcode(transaction code)、およびシンクロナイジェーションコードを示すsyが配置されている。そして、最後にヘッダ内における誤りの検出符号であるheader_CRCが配置されている。
【0019】
また、図4のパケットのフォーマットは、LLC/SNAP(Logical_Link Control/Subnetwork Access Protocol)方式でカプセル化されたIP(Internet Protcol)パケットを送信するものであり、IPパケットに、ストリームタイプとLLC/SNAPヘッダが付加されている。IPパケットは、IPヘッダおよびIPデータを有している。そしてアイソクロナスパケットの最後に、送信するデータに対する誤りの検出符号であるdata_CRCが配置されている。
【0020】
ストリームタイプ(stream type)は、ストリームの種類(ST)、ソースノードID(source_1394_node_ID)、シーケンス(sequence)、および、フラグタイプ(Frag_Type)で構成されている。LLC/SNAPヘッダは、DSAP(Destination Service Address Point)、SSAP(Source Service Adress Point)、LLCの種類(Control)、および、プロトコルの種類を示すEtherTypeで構成されている。
【0021】
IPヘッダは、このパケットに含まれているIPプロトコルのバージョンを示すVers(version)、IPヘッダの長さを表すHLen(Header length)、伝送データの取り扱い方法および処理方法を指定するService Type、IPヘッダとIPデータのデータ長を表すTotal_Length、このパケットのIDを表すIdentification、通常データの分割作業は自動的に行われるがあえて指定したいときに使用するFlags、分割されたデータの元のデータにおけるオフセットを示すFragment_Offsetから構成されている。
【0022】
さらに、IPヘッダには、データの経由の最大回数を示すTime_to_Live、プロトコルを示すProtocol、このヘッダの誤りの検出符号を示すHeader_Checksum、送信元のIPアドレスを示すSource_IP_Address、および送信先のIPアドレスを示すDestination_IP_Addressが含まれている。
【0023】
以上のようなアイソクロナスパケットは、ステップS4において、マルチキャスト通信として、I/F105からIEEE1394バス36に出力される。
【0024】
一方、ステップS2において、受信したデータをアイソクロナスパケットで、他の機器に伝送しないと判断された場合、ステップS5に進み、記憶されたデータに応じた処理が施される。
【0025】
マルチキャスト通信として出力されたアイソクロナスパケットは、そのデータを必要とするIEEE1394バス36に接続されている情報機器により受信される。PC32がデータを受信する場合を例として、図5のフローチャートを参照し、その処理について説明する。
【0026】
ステップS11において、PC32は、IEEE1394バス36を介して送信されてきたデータを受信する。ステップS12において、受信したデータは、アイソクロナスパケットであるか否かが判断される。そして、アイソクロナスパケットではないと判断された場合、換言するとアシンクロナスパケットと判断された場合、ステップS13に進む。ステップS13では、そのアシンクロナスパケットに含まれているデータに対応した処理が施される。
【0027】
一方ステップS12において、受信したデータがアイソクロナスパケットであると判断された場合、ステップS14に進み、そのアイソクロナスパケットに含まれるデータフィールド(図4のdata_field)が抽出される。そしてステップS15で、その抽出されたデータフィールドに、IPパケットが含まれるか否かが判断される。そして、IPパケットを含んでいると判断された場合、ステップS16に進む。
【0028】
IPパケットを含んでいるということは、インターネット用のデータ(この例の場合、WAN15を介して伝送されてきたデータ)であることを示しているので、PC32が持つインターネット用ブラウザで、受信されたIPパケットが処理される。処理されたデータは、例えばディスプレイ32A上に画像として表示されたり、音声として再生されたりする。
【0029】
一方、ステップS15において、データフィールド中にIPパケットが含まれていないと判断された場合、ステップS17に進み、受信したデータに応じた処理が施される。
【0030】
WAN15を介して伝送を受けたIPパケットをIEEE1394バス36に伝送する場合、アイソクロナスパケットを図6に示すフォーマットとすることもできる。このアイソクロナスパケットは、図4で示したパケットに、CIPヘッダを加えた構成とされている。CIPヘッダは、ヘッダ(Header)1とヘッダ(Header)2から構成されている。ヘッダ1には、送信元の物理IDを示すSource_Phy_ID、次に、データのブロックサイズを表すData_Block_Sizeが配置される。その次には、FN(Fraction Number)が配置されている。これは、1つのソースパケットが分割されているブロックの数を表している。次のQPC(Quadlet Padding Count)は、付加されたダミークワドレッドの数を示している。次のSPH(Source Packet Header)は、ソースパケットがソースパケットヘッダを有しているか否かを表している。
【0031】
次の、reservedは、将来のために保留されている。Data_Block_Countは、データブロックの損失を検知するための連続するデータブロックのカウンタの値を表している。
【0032】
ヘッダ2は、データフォーマットの種類を示すFormat、およびFormatに応じた値が記録されているFormat_Depandent_Filedを有している。
【0033】
ところでSTB31は、ネットワークを介して送信されたデータを受信することではなく、デジタル衛星などから送信されたデータを受信することを、本来の機能としている。従ってSTB31は、アイソクロナスパケットでIEEE1394バスを介して伝送するデータがIPパケットである場合と、そうでない場合とを識別する必要がある。図7は、その点を考慮に入れ、STB31が、データを送信するとき行うヘッダの処理について説明するためのフローチャートである。
【0034】
ステップS21において、CPU101は、アイソクロナスパケットで送信するデータが、IPパケットのデータであるか否かを判断する。送信するのがIPパケット(ネットワークを介して受信したデータ)であり、かつアイソクロナスパケットで送信すると判断された場合は、ステップS22に進む。
【0035】
ステップS22において、アイソクロナスパケットヘッダのtagの値は0に設定される。ステップS23において、ストリームタイプが00Hに設定される。このようにして、図4のtagとストリームタイプの値が設定される。
【0036】
一方、ステップS21において、データをアイソクロナスパケットで送信するがそのデータはIPパケットではないと判断された場合、ステップS24に進み、アイソクロナスパケットヘッダのtagの値が1に設定される。そして、受信したデータに対応した情報を持つCIPヘッダが、送信するデータに付加される。
【0037】
STB31によりヘッダが付加され、アイソクロナスパケットにパケット化されたデータは、IEEE1394バス36に出力される。この出力されたパケットがIEEE1394に接続された情報機器によって受信される際、その情報機器(例えばPC32)が行う処理について、図8のフローチャートを参照して説明する。
【0038】
ステップS31において、受信したアイソクロナスパケットのアイソクロナスパケットヘッダのtagの値が0か否かが判断される。tagの値が0と判断された場合、ステップS32に進み、受信したパケットのストリームタイプの値が00Hか否かが判断される。そして、00Hであると判断された場合、ステップS33に進み、受信したデータは、IPパケットとして処理される。
【0039】
ステップS32において、パケットのストリームタイプが00Hではないと判断された場合、ステップS34に進み、受信したパケットは、破棄される。
【0040】
一方ステップS31において、受信したパケットのアイソクロナスパケットヘッダのtagの値が0でないと判断された場合、換言すれば、tagの値が1と判断された場合、ステップS35に進む。tagの値が1ということは、受信されたパケットは、CIPヘッダを含んでいることになる。よって、ステップS35においては、受信されたアイソクロナスパケットのCIPヘッダに記述されている情報が解読され、その解読結果に対応した処理が施される。
【0041】
図9は、STB31が行う他の送信処理の動作について説明するためのフローチャートである。この送信処理においては、IPパケットを伝送するのにCIPヘッダ付きのアイソクロナスパケットが用いられる。ステップS41において、アイソクロナスパケットで送信するのか否かが判断される。データがIPパケットであり、かつアイソクロナスパケットで送信する場合、ステップS42に進む。
【0042】
ステップS42において、パケットのCIPヘッダのFormatの値は2CHに設定される。なお、この場合、CIPヘッダ付きのアイソクロナスパケットを用いるので、アイソクロナスパケットヘッダのtagの値は常に1に設定されている。そして、ステップS43において、ストリームタイプが00Hに設定される。このようにして、例えば図6のtagとFormatの値が設定される。
【0043】
一方、ステップS41において、アイソクロナスパケットで送信するが、そのデータはIPパケットではないと判断された場合、ステップS44に進み、CIPヘッダのFormatの値が00Hに設定される。
【0044】
図10は、IEEE1394バス36に接続された情報機器の1つが、図9のフローチャートの各処理を施されたアイソクロナスパケットを受信したときの処理について説明するためのフローチャートである。まずステップS51において、受信したアイソクロナスパケットのCIPヘッダのFormatの値が2CHか否かが判断される。Formatの値が2CHと判断された場合、ステップS52に進み、Formatの値が2CHでないと判断された場合、ステップS55に進む。ステップS52乃至S55の各処理は、図8のステップS32乃至S35の各処理と同様の処理なので、その説明は省略する。
【0045】
図11は、図3、図7、および図9で説明したフローチャートの処理を実現するためのSTB31の回路構成を示すブロック図である。マイクロコントローラ60は、送信するデータの種類およびCIPヘッダを付加するか否かを判断し、その判断結果を、セレクタ64、アイソクロナスパケットヘッダ設定回路66、およびLLC/SNAPヘッダ設定回路68に出力する。
【0046】
セレクタ64は、CIPヘッダを付加しない場合(図3のフロチャートのステップS3に対応する処理を行う場合)、CIPヘッダを出力せず、IPパケットのデータ以外のデータ(例えばDVCR用のデータ)をアイソクロナスパケットで送信する場合(図7のステップS24の処理を行う場合)、CIPヘッダDVCR用回路61からの出力を選択し、IPパケットのデータをアイソクロナスパケットで伝送する場合(図9のステップS42,S43の処理を行う場合)、CIPヘッダインターネット用回路62からの出力を選択し、その選択した出力をマルチプレクサ65に転送する。
【0047】
アイソクロナスパケットヘッダ設定回路66内には、タグ設定回路67が含まれている。また、LLC/SNAPヘッダ設定回路68内には、ストリームタイプ設定回路69が含まれている。このタグ設定回路67と、ストリームタイプ設定回路69は、マイクロコントローラ60の判断結果に応じた値を設定し、その値を他のヘッダの値と一緒に、マルチプレクサ65に出力する。
【0048】
送信バッファ63は、送信するデータを蓄えておき、必要に応じて、マルチプレクサ65に、その蓄えたデータを出力する。そして、マルチプレクサ65は、送信バッファ63からのデータに、セレクタ64からのCIPヘッダ、アイソクロナスパケットヘッダ設定回路66からのアイソクロナスパケットヘッダ、およびLLC/SNAPヘッダ設定回路68からのLLC/SNAPヘッダを付加し、アイソクロナスパケットにパケット化し、送出する。
【0049】
例えば、マイクロコントローラ60が、送出するデータは、インターネット用のデータであり、CIPヘッダを付加するという判断結果を、セレクタ64、アイソクロナスパケットヘッダ設定回路66、およびLLC/SNAPヘッダ設定回路68に出力したとする。この判断結果に対応し、セレクタ64は、CIPヘッダインターネット用回路62からの出力を選択し、その出力をマルチプレクサ65に転送する。CIPヘッダインターネット用回路62の出力するCIPヘッダには、そのFormatの値として2CHが設定されている。
【0050】
タグ設定回路67は、CIPヘッダを付加する場合、アイソクロナスパケットヘッダのtagの値を1に設定する。そして、アイソクロナスパケットヘッダ設定回路66は、tag以外のヘッダ内の値を設定し、tagの値と共にアイソクロナスパケットヘッダとして、マルチプレクサ65に転送する。
【0051】
ストリームタイプ設定回路69は、インターネット用のデータを送信する場合、ストリームタイプを00Hに設定する。そしてLLC/SNAPヘッダ設定回路68は、ストリームタイプ以外のヘッダ内の値を設定し、ストリームタイプと共にLLC/SNAPヘッダとして、マルチプレクサ65に転送する。
【0052】
送信バッファ63に蓄えられたインターネット用のデータ、つまりIPパケットは、マルチプレクサ65に出力される。そして、マルチプレクサ65において、このIPパケットは、セレクタ64からのインターネット用のCIPヘッダ、LLC/SNAPヘッダ設定回路68からのLLC/SNAPヘッダ、およびアイソクロナスパッケトヘッダ設定回路66からのアイソクロナスパケットヘッダが付加されて、アイソクロナスパケットとして送出される。
【0053】
なお、図11においては、インターネット(IPパケット)以外のデータとしてDVCRのデータを例として説明したが、DVCR以外の情報機器のデータも同様に扱うことが可能である。その際、他の情報機器に対応するCIPヘッダの値が設定されたCIPヘッダ回路をセレクタ64に接続することにより、マイクロコントローラ60の判断結果に対応した情報機器のCIPヘッダが、マルチプレクサ65に転送することができる。
【0054】
なお、上記したような処理を行うプログラムをユーザに伝送する伝送媒体としては、磁気ディスク、CD-ROM、固体メモリなどの記録媒体の他、ネットワーク、衛星などの通信媒体を利用することができる。
【0055】
以上の如く本発明の第1の情報処理装置および方法、並びに記録媒体によれば、ネットワークを介して伝送されてきたIPパケットを、IPヘッダを含む状態で、アイソクロナスパケットに変換し、変換する際、CIPヘッダが付加されているか否かを表すデータを、CIPデータが付加されていることを表すデータに設定し、データのフォーマットの種類を示すデータも設定するようにしたので、動画像などの情報を迅速に送受信することが可能となる。
また、本発明の第2の情報処理装置および方法、並びに記録媒体によれば、ネットワークを介して伝送されてきたIPパケットを、IPヘッダを含む状態で、アイソクロナスパケットに変換し、変換する際、CIPヘッダが付加されているか否かを表すデータが、CIPデータが付加されていることを表すデータに設定されているパケットを扱い、CIPヘッダ内のデータのフォーマットの種類を示すデータを設定し、ストリームタイプも設定するようにしたので、動画像などの情報を迅速に送受信することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報処理装置を適用した通信ネットワークの構成例を示す図である。
【図2】 図1のSTB31の内部の構成を示すブロック図である。
【図3】図1のSTB31が行う受信処理を説明するためのフローチャートである。
【図4】アイソクロナスパケットのフォーマット例を示す図である。
【図5】情報機器が、パケットを受信する際の処理を説明するフローチャートである。
【図6】アイソクロナスパケットの他のフォーマット例を示す図である。
【図7】図1のSTB31が行う他の受信処理を説明するフローチャートである。
【図8】情報機器が、パケットを受信する際の他の処理を説明するフローチャートである。
【図9】図1のSTB31が行うさらに他の受信処理を説明するフローチャートである。
【図10】情報機器が、パケットを受信する際のさらに他の処理を説明するフローチャートである。
【図11】STB31の機能を説明するブロック図である。
【図12】従来のアシンクロナスパケットのフォーマット例を示す図である。
【符号の説明】
11 サーバ, 15 WAN, 21,32 パーソナルコンピュータ, 22 プリンタ, 23,33 デジタルビデオカセットレコーダ, 24,36 バス, 31 セットトップボックス, 34 カムコーダ, 35 ディスクドライバ, 60 マイクロコントローラ, 61 CIPヘッダDVCR用回路, 62 CIPヘッダインターネット用回路, 63 送信バッファ, 64 セレクタ, 65 マルチプレクサ, 66 アイソクロナスパケットヘッダ設定回路, 67 タグ設定回路, 68 LLC/SNAPヘッダ設定回路, 69 ストリームタイプ設定回路
Claims (6)
- ネットワークを介して伝送されてきたIPパケットを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信されたIPパケットを、IPヘッダを含む状態で、IEEE1394規格のアイソクロナスパケットに変換する変換手段と、
前記変換手段により変換されたアイソクロナスパケットを、IEEE1394バスに出力する出力手段と
を備え、
前記変換手段は、CIPヘッダが付加されているか否かを表すデータを、CIPデータが付加されていることを表すデータに設定し、データのフォーマットの種類を示すデータを設定する
ことを特徴とする情報処理装置。 - ネットワークを介して伝送されてきたIPパケットを受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信されたIPパケットを、IPヘッダを含む状態で、IEEE1394規格のアイソクロナスパケットに変換する変換ステップと、
前記変換ステップで変換されたアイソクロナスパケットを、IEEE1394バスに出力する出力ステップと
を含み、
前記変換ステップは、CIPヘッダが付加されているか否かを表すデータを、CIPデータが付加されていることを表すデータに設定し、データのフォーマットの種類を示すデータを設定する
ことを特徴とする情報処理方法。 - ネットワークを介して伝送されてきたIPパケットを受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信されたIPパケットを、IPヘッダを含む状態で、IEEE1394規格のアイソクロナスパケットに変換する変換ステップと、
前記変換ステップで変換されたアイソクロナスパケットを、IEEE1394バスに出力する出力ステップと
を含むプログラムであり、
前記変換ステップは、CIPヘッダが付加されているか否かを表すデータを、CIPデータが付加されていることを表すデータに設定し、データのフォーマットの種類を示すデータを設定する
ことを特徴とするプログラムを記録している記録媒体。 - ネットワークを介して伝送されてきたIPパケットを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信されたIPパケットを、IPヘッダを含む状態で、IEEE1394規格のアイソクロナスパケットに変換する変換手段と、
前記変換手段により変換されたアイソクロナスパケットを、IEEE1394バスに出力する出力手段と
を備え、
前記変換手段は、CIPヘッダが付加されているか否かを表すデータが、CIPデータが付加されていることを表すデータに設定されているパケットを扱い、前記CIPヘッダ内のデータのフォーマットの種類を示すデータを設定し、ストリームタイプを設定する
ことを特徴とする情報処理装置。 - ネットワークを介して伝送されてきたIPパケットを受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信されたIPパケットを、IPヘッダを含む状態で、IEEE1394規格のアイソクロナスパケットに変換する変換ステップと、
前記変換ステップで変換されたアイソクロナスパケットを、IEEE1394バスに出力する出力ステップと
を含む、
前記変換ステップは、CIPヘッダが付加されているか否かを表すデータが、CIPデータが付加されていることを表すデータに設定されているパケットを扱い、前記CIPヘッダ内のデータのフォーマットの種類を示すデータを設定し、ストリームタイプを設定する
ことを特徴とする情報処理方法。 - ネットワークを介して伝送されてきたIPパケットを受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信されたIPパケットを、IPヘッダを含む状態で、IEEE1394規格のアイソクロナスパケットに変換する変換ステップと、
前記変換ステップで変換されたアイソクロナスパケットを、IEEE1394バスに出力する出力ステップと
を含むプログラムであり、
前記変換ステップは、CIPヘッダが付加されているか否かを表すデータが、CIPデータが付加されていることを表すデータに設定されているパケットを扱い、前記CIPヘッダ内のデータのフォーマットの種類を示すデータを設定し、ストリームタイプを設定する
ことを特徴とするプログラムを記録している記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17962497A JP3862043B2 (ja) | 1997-07-04 | 1997-07-04 | 情報処理装置および方法、並びに記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17962497A JP3862043B2 (ja) | 1997-07-04 | 1997-07-04 | 情報処理装置および方法、並びに記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1127301A JPH1127301A (ja) | 1999-01-29 |
JP3862043B2 true JP3862043B2 (ja) | 2006-12-27 |
Family
ID=16069028
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17962497A Expired - Fee Related JP3862043B2 (ja) | 1997-07-04 | 1997-07-04 | 情報処理装置および方法、並びに記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4168302B2 (ja) * | 1998-05-12 | 2008-10-22 | ソニー株式会社 | 情報受信装置および方法、並びに記録媒体 |
-
1997
- 1997-07-04 JP JP17962497A patent/JP3862043B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1127301A (ja) | 1999-01-29 |
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