JP3861413B2 - 情報配信システム、情報処理端末装置、携帯端末装置 - Google Patents
情報配信システム、情報処理端末装置、携帯端末装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば情報が蓄積されている情報格納装置から少なくとも一つ以上の端末装置に情報を配信することができる情報配信システム、及び配信される情報を出力することができる情報処理装置、さらには携帯端末装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の情報配信システムとしては、例えば通信カラオケシステムが開示されている。通信カラオケシステムにおいては、カラオケの音声情報と映像情報がホストコンピュータであるサーバ装置にデータベース形式で蓄積されており、サーバ装置には少なくとも1台以上の端末装置が電話回線などを介して接続されて構成される。
【0003】
データの配信方法としては、例えばサーバ装置から端末装置側に設けられる記憶部に定期的に情報をダウンロード(コピー)するか、または端末装置側に設けられる操作部をユーザが操作することにより所望のカラオケの要求情報を作成してサーバ装置に送信し、サーバ装置はその要求情報に応じてカラオケの音声情報と映像情報をデータを端末装置にダウンロードするような方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような通信カラオケシステムにおいては、端末装置側にダウンロードされる情報としては、カラオケの音声情報及び映像情報のみとされ、例えばや映像情報や文字情報と、この映像情報や文字情報に対応する音声情報をサーバ装置から端末装置側に対してそれぞれ別々にダウンロードしたり、或いは映像情報や文字情報、音声情報又はこれらの合成情報をそれぞれ選択してダウンロードすることはできない。例えば小説等の文字情報とその文字情報を音読する音声情報をサーバ装置からダウンロードする場合は、ユーザが端末装置の表示によりその小説を読むという用途であれば文字情報のみをダウンロードすればこと足りる。このようにサーバ装置から情報を選択して提供することができるようにすれば、情報配信システムの利用価値はより高められることになる。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような点を鑑みてなされたものであり、本発明の情報配信システムは、情報センタと情報処理端末装置とから成り、前記情報処理端末装置は、操作手段と、前記操作手段の操作に応じて、文字情報の要求、もしくは前記文字情報と当該文字情報を音読する音声情報の要求のうちのいずれか一方の要求に対応する要求情報を生成することができる要求情報生成手段と、前記情報センタとの間で情報通信を行う端末側通信手段と、前記要求情報生成手段で生成した要求情報を前記端末側通信手段により前記情報センタに送信するとともに、前記情報センタから送信されてきた配信情報を取り込むことのできる通信制御手段と、前記情報センタからの配信情報を記憶できる記憶手段と、前記記憶手段に記憶される前記配信情報である文字情報を文字として出力する文字出力手段と、前記記憶手段に記憶される前記配信情報である音声情報を音声として出力する音声出力手段と、を備え、前記情報センタは、各種情報を格納するデータベース手段と、前記情報処理端末装置との間で情報通信を行うセンタ側通信手段と、前記情報処理端末装置より送信され、前記センタ側通信手段により取り込まれた要求情報に基づいて前記データベース手段の検索を行い、文字情報、もしくは前記文字情報と当該文字情報を音読する音声情報のうちのいずれか一方の配信情報を生成し、前記センタ側通信手段により前記情報処理端末装置に対して送信させる配信制御手段とを備え、前記情報処理端末装置の前記音声出力手段は、出力する配信情報が音声情報と文字情報の両方で構成されていた場合は、前記文字出力手段により出力された文字情報としての文字出力に同期させたタイミングで音声情報としての音声出力を実行することができるように構成され、前記文字出力手段及び前記音声出力手段は、前記操作手段の操作に応じて、前記同期して出力される文字及び音声出力の早送り出力、或いは、巻き戻し出力を実行することができるように構成されている。
【0006】
また、本発明の情報処理端末装置は、操作手段と、前記操作手段の操作に応じて、文字情報の要求、もしくは前記文字情報と当該文字情報を音読する音声情報の要求のうちのいずれか一方の要求に対応する要求情報を生成することができる要求情報生成手段と、情報センタとの間で情報通信を行う端末側通信手段と、前記要求情報生成手段で生成した要求情報を前記端末側通信手段により前記情報センタに送信するとともに、前記情報センタから送信されてきた配信情報を取り込むことのできる通信制御手段と、前記情報センタからの配信情報を記憶できる記憶手段と、前記記憶手段に記憶される前記配信情報である文字情報を文字として出力する文字出力手段と、前記記憶手段に記憶される前記配信情報である音声情報を音声として出力する音声出力手段と、を備え、前記音声出力手段は、出力する配信情報が音声情報と文字情報の両方で構成されていた場合は、前記文字出力手段により出力された文字情報としての文字出力に同期させたタイミングで音声情報としての音声出力を実行することができるように構成され、前記文字出力手段及び前記音声出力手段は、前記操作手段の操作に応じて、前記同期して出力される文字及び音声出力の早送り出力、或いは、巻き戻し出力を実行することができるようにように構成されている。
【0007】
本発明の情報配信システムによれば、情報処理端末装置から文字情報の要求、もしくは対応した文字情報と音声情報の要求のうちのいずれか一方の要求に対応する要求情報を要求情報生成手段で生成して、情報センタに送信するとともに、前記情報センタから送信されてきた情報を通信制御手段で取り込むことで、情報処理端末装置において文字情報、音声情報、もしくは或る対応した文字情報と音声情報を選択的に取り込むことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図1〜図10を参照して説明する。
なお、以降の説明は次の順序により行うこととする。
<1.情報配信システムの構成例>
(1−a.情報配信システムの概要)
(1−b.情報配信システムを構成する各装置の内部構成)
(1−c.情報配信システムの動作)
<2.情報処理装置の処理動作>
【0009】
<1.情報配信システムの構成例>
(1−a.情報配信システムの概要>
先ず、図1及び図2の斜視図により、本発明の実施の形態としての情報配信システムの構成例について概略的に説明する。図1は、本実施の形態の情報配信システム全体を示し、図2は情報配信システムを構成する装置のうち、携帯端末装置3を端末装置2の端末装着部204と共に示している。
【0010】
図1において、サーバ装置1は、後述するようにして配信用データ(例えば、オーディオ情報、テキスト情報、画像情報、映像情報等)をはじめとする所要の情報が格納される大容量の記録媒体を備えており、少なくとも通信網4を介して多数の端末装置2と相互通信可能に構成されている。例えば、サーバ装置1は上記通信網4を介して端末装置2から送信されてくる要求情報を受信し、この要求情報が指定する情報を記録媒体に格納されている情報から検索する。
【0011】
上記のような要求情報は、例えばユーザが後述する端末装置2又は携帯端末装置3に対して所望の情報を選択するための操作を行うことによって発生させることができるものとされている。そして、検索して得られた情報がサーバ装置1から通信網4を介して端末装置2に対して送信される。
【0012】
なお、本実施の形態では、後述するようにしてサーバ装置1から端末装置2を介してダウンロードした所望の情報を端末装置2や携帯端末装置3によりコピー(ダウンロード)したり、端末装置2を利用して携帯端末装置3に対して充電を行うのにあたり、ユーザにより課金を行うことが可能とされ、この課金処理に従ってユーザから料金を徴収するために課金通信網5が設けられている。この課金通信網5は、例えば各ユーザが当該情報配信システムの利用料金を支払うために契約した金融機関などと接続される。
【0013】
端末装置2は、例えば各駅にある売店、コンビニエンスストア、公衆電話、各家庭等に配され、主として、サーバ装置1より送信されてきた情報を通信網4を介して通信制御端子201にて受信し、この受信情報を携帯端末装置3に対して出力する機能を有する。
【0014】
この場合、端末装置2の前面パネルには、例えば携帯端末装置3を装着するための端末装着部、適宜所要の内容を表示する表示部202、及びユーザが所望の情報の選択その他の所要の操作を行うためのキー操作部203等が設けられている。
また、本体側面部に設けられた通信制御端子201は、サーバ装置1と通信網4を介して相互通信を行うための制御端子であり、ここではネットワーク線が引き出された状態が示されている。
【0015】
また、図2に示すように端末装着部204には、情報入出力端子205と、電源供給端子206が設けられている。また、電源供給端子206には、例えばスイッチングコンバータ等を備えて構成され、入力される商用交流電源から所定電圧の直流電源を生成して電源供給端子206に供給する電源部207が接続されている。
この端末装着部204に対して携帯端末装置3が装着された状態では、情報入出力端子205は携帯端末装置3の情報入出力端子306と接続され、電源供給端子206は携帯端末装置3の電源入力端子307と接続されるようになっている。
また、端末装置2にはマイク208及びスピーカ209が設けられているが、これらについは後述する。
【0016】
この携帯端末装置3においては、図2に示すように、本体の前面部に表示部301、及びキー操作部302が設けられている。
表示部301は、例えばユーザがキー操作部302に対して行った操作や動作に応じた所要の表示が行われる。また、この場合のキー操作部302としては、ユーザが要求する情報を選択するためのセレクトキー303と、選択した情報を確定するための決定キー304、及び動作キー305等が設けられる。
【0017】
本実施の形態の携帯端末装置3は、内部の記録媒体に格納された情報について再生を行うことが可能とされているが、上記動作キー305はこのような情報について各種再生操作を行うための早送りキーや再生キー、巻き戻しキー、停止キー、一時停止キー等が設けられる。なお、携帯端末装置3のキー操作部302に設けられているセレクトキー303及び決定キー304は、回転操作子等によって構成されるいわゆるジョグダイヤルの押圧によって決定するようにすれば操作をより簡単に行うことができるようになる。
【0018】
また、携帯端末装置3の底面部には、情報入出力端子306及び電源入力端子307が備えられている。前述のように携帯端末装置3が端末装置2の端末装着部204に対して装着されることで、情報入出力端子306及び電源入力端子307は、それぞれ端末装置2の情報入出力端子205及び電源供給端子206と接続される。これにより、携帯端末装置3と端末装置2間とで情報の入出力が可能とされるのであるが、特に、端末装置2から携帯端末装置3に出力された情報については、携帯端末装置3内に内蔵された所定種類の記録媒体に対して格納(ダウンロード)することができるものとされている。また、端末装置2から携帯端末装置3への充電が可能とされる。
【0019】
また、携帯端末装置3の上面部にはオーディオ出力端子309及びマイク端子310が設けられている。オーディオ出力端子309には、図4に示すようにオーディオ情報を聴く場合に場合に用いられるヘッドホン8またはアクティブスピーカSPが接続可能とされる。また、マイク端子310には、サーバ装置1に蓄積された情報を通信網4を介してダウンロードした情報だけでなく、当該携帯端末装置3を後述するようにユーザがメモ帳の代わりとして音声を記録するメモ録音装置として利用する際にマイクロフォン12を接続するために設けられている。
【0020】
さらにまた、携帯端末装置3の側面部には、図4に示すように外部のモニタ装置8、キーボード11、モデム(又はターミナルアダプタ)11等を接続可能なコネクタ308が設けられているがこれについては後述する。
【0021】
このように、本実施の形態の情報配信システムは、サーバ装置1に格納されている大量の情報の中から、携帯端末装置3のユーザが選択した情報を携帯端末装置3の記録媒体にコピーすることができるといういわゆるデータ・オン・デマンドを実現するシステムとされる。
【0022】
なお、端末装置2に設けられている表示部202及びキー操作部203は省略して端末装置2が担当する機能を削減し、代わって、携帯端末装置3の表示部301及びキー操作部302により同様の操作が行えるようにしてもかまわない。また、図2(及び図1)においては携帯端末装置3の本体部が端末装置2に対して脱着可能な構成を採っているが、少なくとも端末装置2側との情報入出力、電源入力が可能であればよいため、携帯端末装置3の底面、側面、或いは先端部等の所要の位置から小型装着部を有する電源供給線及び情報入出力線が伸長され、小型装着部を端末装置に装着されるものであってもよい。
また、一つの端末装置2に対して複数のユーザが各々の携帯端末装置3を有してアクセスを行う可能性が考えられるので、一つの端末装置2に複数の携帯端末装置3が装着あるいは接続可能なように構成することも考えられる。
【0023】
また、上記通信網4としては特に限定されるものではなく、例えばISDN(Integrated services digital network) 、CATV(Cable Television,Community Antenna Television) 、通信衛星、電話回線、ワイヤレス通信等を利用することが考えられる。
また、通信網4としてはオン・デマンドを行うために双方向通信が必要であるが、例えば既存の通信衛星等を採用した場合には一方向のみの通信となるため、このような場合には、他方向には他の通信網4を用いるという2種類以上の通信網を併用してもかまわない。
【0024】
また、サーバ装置1から端末装置2へ通信網4を介して直接情報を送信するためにはサーバ装置1から全ての端末装置2への回線の接続等のインフラストラクチャーに費用がかかるばかりでなく、要求情報がサーバ装置1に一極集中し、それに応じて各々の端末装置にデータを送信するためサーバ装置1に負荷がかかる可能性がある。そこで、図1に示すようにサーバ装置1と端末装置2の間にデータを一時記憶する代理サーバ6を設けるようにして回線長の節約を図ると共に、代理サーバ6に予め所定のデータをダウンロードしておき、代理サーバ6と端末装置2とのデータ交信のみで要求情報に応じた情報をダウンロードできるようしてもよい。
【0025】
(1−b.情報配信システムを構成する各装置の内部構成)
次に、図3のブロック図を参照して、本実施の形態の情報配信システムを形成する各装置(サーバ装置1、端末装置2、及び携帯端末装置3)の内部構成について説明する。なお、図1及び図2と同一部分には同一符号を付している。
【0026】
先ず、サーバ装置1から説明する。
図3に示すサーバ装置1は、制御部101、記憶部102、検索部103、照合処理部104、課金処理部105、インターフェイス部106及びデータ合成部107を備えて構成されており、これら各機能回路部はバスラインB1を介してデータの送受信が可能なように接続されている。
制御部101は、例えばマイクロコンピュータ等を備えて構成され、通信網4からインターフェイス部106を介して供給された各種情報に応答して、サーバ装置1における各機能回路部に対する制御を実行する。
【0027】
インターフェイス部106は、通信網4(この図では代理サーバ6の図示は省略している)を介して、端末装置2と相互通信を行うために設けられる。なお、送信時の伝送プロトコルについては独自のプロトコルであってもよいし、又はインターネットで汎用となっているTCP/IP(Transmission contorol protocol/internet protocol )等でパケット化されてデータ送信されるものであってもよい。
【0028】
検索部103は、制御部101の制御によって、記憶部102に格納されているデータから所要のデータを検索する処理を実行するために設けられる。例えば、この検索処理は端末装置2から送信され、通信網4からインターフェイス部106を介して制御部101に入力された要求情報に基づいて行われる。
【0029】
記憶部102は、例えば大容量の記録媒体と、この記録媒体を駆動するためのドライバ装置等を備えて構成される。前述した配信用データの他、携帯端末装置3ごとに割り当てられた端末IDに関する情報、及び課金設定情報などのユーザ関連データをはじめとする所要の情報がデータベース化されて格納されている。本例では配信用データの一つとして文字データと、それに対応する音声データを出力できるものであるが、この音声データとしては、音声そのものについてのオーディオデータとして格納しておいて良いし、若しくは音声データ自体は格納せずに例えば音声合成部を設けて文字データ等に基づいて音声データを生成するようにしても良い。
【0030】
ここで、記憶部102に備えられる記録媒体としては、現在の放送用機器に用いられる磁気テープ等も考えられるが、本システムの特徴の一つであるデータオン・デマンド機能を実現するためには、ランダムアクセス可能なハードディスク、ICメモリ、光ディスク、光磁気ディスク等を採用することが好ましい。
【0031】
また、記憶部102に格納されるデータは、大量な複数のデータを記録する必要があるためデジタル圧縮されていることが望ましい。圧縮方法としてはATRAC(Adaptive Transform Acoustic Coding)、ATRAC2、TwinVQ(Transform domain Weighted Interleave Vector Quantization)等(商標)様々な手法が考えられるが、例えば端末装置2側で伸張可能な圧縮手法であるならば特に限定されるものではない。
【0032】
照合処理部104は、例えば要求情報等と共に送信されてきた携帯端末装置3の端末IDと、本実施の形態の情報配信システムを現在利用可能な携帯端末装置3の端末IDのデータベース(例えば記憶部102にユーザ関連データとして格納されている)とについて照合を行い、その照合結果を制御部101に出力する。例えば制御部101ではその照合結果に基づいて、要求情報送信先の端末装置2に対して接続されている携帯端末装置3に対して、当該情報配信システム利用の許可・不許可を設定するようにされる。
【0033】
また、課金処理部105は、制御部101の制御によって、携帯端末装置3を所有するユーザによる情報配信システムの利用内容に応じた金額を課金するための処理を行う。例えば、通信網4を介して端末装置2からサーバ装置1に対して、情報コピーや充電のための要求情報が供給されると、制御部101では、これに応答して必要な情報の送信供給や充電許可のためのデータを送信出力するが、制御部101では、これらの情報に基づいて実際の利用状況を把握した上で、所定規則に従ってその利用内容に見合った課金金額が課金処理部105にて設定されるように制御を行う。
【0034】
データ合成部107は、検索部103で検索された所要のデータを合成するために設けられており、例えば端末装置2から送信され、通信網4からインターフェイス部106を介して制御部101に入力された要求情報によって、文字データとその文字データに対応する音声データ(例えば、文字データの文字に相当する音読データ)が要求された場合に、これらのデータを合成するようにされる。また、例えばカラオケ音楽等の音声データが要求されたような場合は、その音声データと、その音声データに対応する文字データ(歌詞データ等)を合成する。
【0035】
次に、端末装置2について説明する。
図3に示す端末装置2においては表示部202、キー操作部203、インターフェイス部210、制御部211、充電部212、記憶部213、ROM214、RAM215、信号処理回路216、及び装着判定部219が、それぞれバスラインB2により接続されて構成されている。
【0036】
制御部211は、マイクロコンピュータ等を備えて構成され、必要に応じて端末装置2内部の各機能回路部の動作を制御する。
この場合、インターフェイス部210は、通信制御端子201と情報入出力端子205間に設けられており、通信網4を介してサーバ装置1との相互通信、及び携帯端末装置3との相互通信が可能とされる。つまり、このインターフェイス部210を介在するようにしてサーバ装置1と携帯端末装置3が通信可能な環境が得られることになる。
【0037】
記憶部213は、例えばメモリや所定種類の記録媒体及びその駆動装置などにより構成され、サーバ装置1又は携帯端末装置3から送信された所要の情報を一時保持する。記憶部213に対する書き込み及び読み出し制御は、制御部211により実行される。
また、ROM214には、例えば制御部211が所要の制御を実行するために必要なプログラムデータや、各種データベース等の情報が格納されているものとされる。RAM215には、記憶部213に一時的に記憶された情報を検索、加工、表示等を行うためのデータや、制御部211の処理により発生したデータが一時的に記憶される。
【0038】
装着判別部219は、当該端末装置2の端末装着部204に対する携帯端末装置3の装着/非装着の状態を判別する部位とされる。この装着判別部219は、例えばフォトインタラプタやメカニカルスイッチなどの機構を備えて構成されてもよいし、例えば、電源供給端子206や情報入出力端子205などに含められて、端末装置2に携帯端末装置3が適正に装着されることにより得られる所定端子の導通状態を検出するようにしてもよい。
【0039】
充電部212は、電源部207(図2)から供給される所定の直流電圧を、携帯端末装置3の充電池に対して充電を行うようにされ、電源供給端子206から携帯端末装置3の電源入力端子307を介して充電電力を供給可能に構成されている。
【0040】
表示部202は、先に図1あるいは図2に示したようにして本体に表出するようにして設けられ、例えば液晶ディスプレイやCRT(Cathode-Ray Tube)などの表示デバイス及びその表示駆動回路等を備えて構成される。
【0041】
キー操作部203は、例えば図2に示したように各種キーが設けられて構成されており、このキー操作部203に対して行われた操作情報はバスラインB2を介して制御部211に対して供給される。制御部211では供給された操作情報に応じて適宜所要の制御処理を実行する。
【0042】
信号処理回路216は例えば記憶部213から読み出されたオーディオデータをバスラインB2を介して入力して所要の信号処理を行う。ここで、記憶部213に格納されているオーディオデータが所定形式に従って圧縮処理をはじめとする所定のエンコードが施されているのであれば、信号処理回路216では入力された圧縮オーディオデータについて伸張処理及び所定のデコード処理を施されて、D/Aコンバータ217に出力される。D/Aコンバータ217でアナログオーディオ信号に変換されたオーディオデータは、スピーカ209を介して音声として出力可能とされる。
【0043】
また、端末装置2にはマイク208が設けられており、このマイク208に音声を吹き込んだとすると、この音声信号がA/Dコンバータ218を介してデジタルオーディオ信号に変換されて信号処理回路216に入力される。
この場合、信号処理回路216では入力されたデジタルオーディオ信号について、例えば圧縮処理及び記憶部213へのデータ書き込みに適合する所要のエンコード処理を施すように動作する。ここでエンコード処理が施されたデータは、例えば制御部211の制御によって記憶部213に対して格納することが可能とされている。あるいは、そのまま信号処理回路216の音声出力系からD/Aコンバータ217を介してスピーカ209から出力することも可能である。
【0044】
分離部220は、オンターフェース部210を介して供給されるデータが音声データと文字データの合成データとされる場合は、音声データと文字データを分離するような処理を行うようにされる。
【0045】
なお、音声の入出力に関しては、携帯端末装置3側のみで可能とする場合は、端末装置2に、信号処理回路216、D/A変換器217、マイクロフォン208、スピーカ209、A/D変換器218及び分離部220を搭載する必要はない。
【0046】
続いて、携帯端末装置3について説明する。
図3に示す携帯端末装置3は、先に図2にて説明したようにして端末装置2に対して装着されることにより、端末装置2と、情報入出力端子205−306を介してデータの通信が可能なように接続されると共に、電源供給端子206−電源入力端子307を介して、端末装置2の電源供給部210から電力が供給される。
【0047】
この図に示す携帯端末装置3では、表示部301、キー操作部302、制御部311、ROM312、RAM313、信号処理回路314、I/Oポート317,319、記憶部320、分離部322が備えられ、これら各機能回路部がバスラインB3により接続されている。
この場合も、制御部311はマイクロコンピュータ等を備えて構成され、携帯端末装置3内の各機能回路部の動作についての制御を実行する。
また、ROM312には、例えば制御部311が所要の制御処理を実行するのに必要なプログラムデータや、各種データベース等の情報が格納されているものとされる。RAM313には、端末装置2と通信すべき所要のデータや、制御部311の処理により発生したデータが一時保持される。
【0048】
I/Oポート317は、情報入出力端子306を介して端末装置2と相互通信を行うために設けられる。当該携帯端末装置3から送信する要求情報や、ダウンロードされるデータは、このI/Oポート317を介して入出力される。
【0049】
この携帯端末装置3に設けられる記憶部320は、所定の記録媒体について記録再生を行うためのドライバ等を備えて構成されるものであり、サーバ装置1から端末装置2を介してダウンロードした情報を格納するために設けられる。
なお、この記憶部320に採用される記録媒体も特に限定されるものではないが、この場合にもランダムアクセス性を考慮すれば、ハードディスク、光ディスク、ICメモリ等のランダムアクセスが可能な記録媒体を採用することが好ましい。
【0050】
本実施の形態では、記憶部320に格納されたデータ(ダウンロード情報を含む)のうち、オーディオデータについては当該携帯端末装置3により再生出力することが可能とされている。このため、携帯端末装置3には信号処理回路314が設けられる。信号処理回路314は、例えば記憶部320から読み出されたオーディオデータをバスラインB3を介して入力して所要の信号処理を行う。ここで、記憶部320に格納されているオーディオデータが所定形式に従って圧縮処理をはじめとする所定のエンコードが施されているのであれば、信号処理回路314では入力された圧縮オーディオデータについて伸張処理及び所定のデコード処理を施して、D/Aコンバータ315に出力する。D/Aコンバータ315でアナログオーディオ信号に変換されたオーディオデータは、オーディオ出力端子309に供給される。なお、この図ではオーディオ出力端子309にヘッドフォン8が接続された状態が示されている。
また、上述したようにサーバ装置1のデータ合成部107において音声データと文字データが合成された情報が供給された場合は、分離部322で音声データと文字データが分離される。分離された音声データ友治データは、記憶部320に記憶したり表示部301やヘッドホン8等からの出力に供される。
なお、音声データと文字データが合成された状態で記憶部320に格納しておき、音声や文字を出力する際に分離部322に分離処理を行うようにしても良い。
【0051】
また、携帯端末装置3にはマイク端子310が設けられている。例えば、マイク端子310にマイクロフォン12を接続して音声を吹き込んだとすると、この音声信号がA/Dコンバータ316を介してデジタルオーディオ信号に変換されて信号処理回路314に入力される。この場合、信号処理回路314では入力されたデジタルオーディオ信号について、例えば圧縮処理及び記憶部320へのデータ書き込みに適合する所要のエンコード処理を施すように動作する。ここでエンコード処理が施されたデータは、例えば制御部311の制御によって記憶部320に対して格納することが可能とされている。あるいは、そのまま信号処理回路314の音声出力系からD/Aコンバータ315を介してオーディオ出力端子309に出力することも可能である。このように、携帯端末装置3のユーザがメモ帳に記録する代わりに音声を録音するといったメモ録音装置として使用することが可能とされる。
【0052】
また、携帯端末装置3に備えられるバッテリ回路部318は、少なくとも充電池を備えると共に、この充電池の電力を利用して携帯端末装置3内の各機能回路部の動作電源を供給するようにされた電源回路を備えて構成される。また、携帯端末装置3が端末装置2に装着された状態では、電源供給端子206−電源入力端子307を介して、充電部212からバッテリ回路部318に対して、携帯端末装置3の回路のための動作電源及び充電電力が供給されるようになっている。
【0053】
この図に示す携帯端末装置3の表示部301及びキー操作部302は、例えば図2に示したようにして本体に設けられているものであり、この携帯端末装置3においても、上記表示部301に対する表示制御は制御部211により実行される。この場合、ダウンロードして記憶部320に格納した文字情報を表示部301に対して表示させることも可能とされる。また、制御部207は、上記キー操作部302から出力される操作情報に基づいて適宜所要の制御処理を実行することになる。
【0054】
なお、本実施の形態においてはサーバ装置1からダウンロードされた情報が端末装置2、携帯端末装置3に一旦ダウンロードされ、端末装置3の記憶部320に記録されたのちに読み出されて出力されるが、どこにも記録せずそのまま信号処理部314に送られ伸長され、データはD/Aコンバータ315によりアナログ情報に変換されてヘッドホンスピーカ8から出力されるように動作してもかまわない。
【0055】
I/Oポート319は、コネクタ308を利用して外部と接続される機器や装置との入出力を可能とするために設けられる。コネクタ308には、例えば図5に示すようにモニタ装置9、モデム(またはターミナルアダプタ)10、キーボード11を接続可能としている。モニタ装置9を接続することにより携帯端末装置3にダウンロードされた動画データ、文字データ等を大画面で出力することも可能となる。このモニタ装置には、CRT、TFT液晶、プラズマディスプレイ等が考えられ、ヘッドマウント型の液晶ディスプレイを用いればユーザが移動中においても出力情報を見ることができる。
【0056】
また携帯端末装置3に、キーボード11を接続することにより、要求する情報の選択を容易にするだけでなく、より複雑なコマンド入力が可能となる。これよりユーザが発言、情報等を文字情報として入力することも容易となるのでそのユーザ情報を送信装置にアップロードすれば、ユーザのリクエスト収集、又はユーザ同士の情報交換の場としての会議室等の提供を行うこともできる。
【0057】
さらに、携帯端末装置3にモデム(またはターミナルアダブタ)10を接続することにより端末装置2を用いずサーバ装置1と直接データ交信が可能となるばかりでなく、他のコンピュータ或いは携帯端末装置3と交信可能となるのでユーザ同士のデータ交換なども容易に行うことができる。例えば携帯電話等を用いればいつでもどこでも要求情報をサーバ装置1に送信することができ、まさにデータオン・デマンドとなりうる。
また、これらの代わりに無線接続コントローラを用いサーバ装置1と携帯端末装置3とを無線接続することも容易に行うことが可能である。
【0058】
(1−c.情報配信システムの動作)
次に、このように構成された本実施の形態とされる情報配信システムの全体の動作について説明する。
ユーザは携帯端末装置3のキー操作部302を用いてROM312或いはRAM313に記憶される、サーバ装置1のデータベースメニューより所望の情報を選択すると、この要求情報がRAM313に蓄えられる。例えば、文字情報、文字情報を音読する音声情報、或いは文字情報と音声情報の合成情報のいずれかをキー操作部302により選択することにより要求情報が作成されるものである。
【0059】
このようにして要求情報が作成された状態で携帯端末装置3を端末装置2の装着部204に装着することにより、端末装置2がサーバ装置1と所定の通信網4によりインターフェース部210を介して接続されるとともに、同様のインターフェース部210を介して携帯端末のI/Oポート317を介して携帯端末装置3に接続される。
これよりRAM313に蓄えられる要求情報が共通のバスに接続される制御部311に制御され、自動的にI/Oポート317を介して端末装置2へ、更にインターフェース部210を介してサーバ装置1に送信される。
【0060】
サーバ装置1においてはその要求情報をインターフェース部106より入力し、それに応じたデータを記憶部102から検索部103により検索し、策出されたデータを端末装置2に送信する。
また、このとき要求情報に含まれるID情報等を認識することにより照合処理部104を用いることにより、当該ユーザが本サービスを使用することができるか否かの照合も同時に行うものである。
更に要求情報が要求する情報の種類、数等に応じて課金処理を課金処理部104によって行いインターフェイス部106を介して課金通信網5により行われる。
そして、サーバ装置1は、記憶部102から検索された情報のいくつかをデータ合成部107で合成して端末装置2に返信する。
【0061】
サーバ装置1からユーザが要求した情報が端末装置2にインターフェース部106、210を介して返信される。端末装置2は、上述したように。このダウンロードされた情報を記憶部213に一時記憶し、更にその情報を検索、加工、表示等するためROM214、RAM215、キー操作部203を有する一般のコンピュータの構成を備えている。
【0062】
更に、情報はインターフェース部210から携帯端末のI/Oポート317に返信される。このように携帯端末装置3からの要求情報のサーバ装置1への送信から所望の情報の受信の間に要する時間を利用して、携帯端末装置3の端末装置2への装着に伴い端末装置2側の充電部212より、電源供給端子206と携帯端末側の電源入力端子307が接続され、携帯端末に内蔵されるバッテリ318に自動充電が行われるように構成されている。
【0063】
携帯端末装置3にI/Oポート317から入力される情報はパケットデータの分解処理がなされ、必要な圧縮情報が抽出されるとともに記憶部320に記録される。この所望の情報のダウンロードが終了すると端末装置2に設けた表示部202、或いは携帯端末装置3に設けた表示部301にダウンロード終了表示を出力する。ユーザはこのダウンロード終了表示を確認した後、携帯端末装置3と端末装置2から取り外し、自由に持ち運べる状態となる。
【0064】
ユーザが携帯端末装置3にダウンロードした情報を再生したい場合には、まず、キー操作部302により記憶部320に記録されている情報一覧から再生したい情報を選択し決定する。
すると記憶部320よりその圧縮情報が読み出され、信号処理部314に送られ伸長される。この伸長されたデータはD/Aコンバータ315によりアナログ情報に変換されヘッドホンスピーカ8から出力される。また、圧縮された情報が合成情報の場合には分離部322により合成されたデータを分離する処理を施すようにする。
【0065】
マイクロホン12から音声信号を記録する場合には、キー操作部302より録音信号を出力し、これよりマイクロホン12からの音声信号がA/Dコンバータ316によりデジタル化され、更に信号処理部314により所定の圧縮方法で圧縮されてバスを介して記憶部320に記録される。このようにして携帯端末装置3をメモ帳の代わりに簡単な音声で録音するメモ録音装置として使用することが可能とされる。
【0066】
次に本実施の形態とされる情報配信システムにおけるサーバ装置側の処理動作と、端末装置側(端末装置2及び携帯端末装置3)の処理動作の一例を図6、図7を参照しながら説明する。
図6は、サーバ装置側の処理動作の一例を示したフローチャートである。
まずサーバ装置1の制御部101は、携帯端末装置3、または端末装置2から通信網4を介して要求情報が送信されると、ステップS101において送信されてきた要求情報から文字データの要求の有無を判別し、文字データの要求が有ればステップS102に進み、文字データの要求が無ければステップS103に進む。
ステップS102においては、要求情報から音声データの要求の有無の判別を行い、音声データの要求が有ればステップS105に進み、要求がなければステップS104に進む。
一方、ステップS103においても、要求情報から音声データの要求の有無を判別し、音声データの要求が有ればステップS106に進み、また要求がなければステップS101に戻るようにされる。
【0067】
すなわち、サーバ装置1に対して端末装置2または携帯端末装置3から文字データの要求だけが有った時はステップS104に、文字データと音声データの要求が有った時はステップS105に、音声データの要求だけがあった時はステップS106にそれぞれ移行するようにされる。
【0068】
ステップS104においては、要求された文字データの検索を検索部103で行ってステップS108に進み、ステップS108において、この文字データを端末装置2又は携帯端末装置3に通信網4を介して返信するようにしている。
また、ステップS105においては、要求された文字データと音声データの検索を検索部103で行ってステップS107に進む。ステップS107においては、検索した文字データと音声データの合成処理を施してステップS108に進み、ステップS108において、この合成処理を施した文字データと音声データを通信網4を介して端末装置2又は携帯端末装置3に返信するようにしている。なお、本例では音声データと文字データが要求された場合は、ステップS107において合成処理を行って文字データ及び音声データをダウンロードしているが、例えば音声データと文字データの合成処理を行うことなく、別々に端末装置2及び携帯端末装置3に返信(ダウンロード)してもかまわない。
【0069】
ステップS106においては、要求された音声データの検索を検索部103で行ってステップS108に進み、ステップS108において、この音声データを通信網4を介して端末装置2又は携帯端末装置3にそのまま返信するようにしている。
なお、例えば検索部103には文字データ、音声データについてのテーブルが用意されており、テーブルには要求される情報のIDと、その情報の記憶部102における文字データと音声データのアドレスがペアとなって配列されている。従って、要求される情報のIDから記憶部102のアドレスが検索されると、指定される記憶部102のアドレスから情報を読み出すことにより所望の情報を策出することができるようになっている。
【0070】
図7は、端末装置側の処理動作の一例を示したフローチャートであり、携帯端末装置3から通信網4を介してサーバ装置1に対して情報要求を送信した場合、携帯端末装置3の制御部311は、サーバ装置から要求情報に対応するデータの返信待機状態となる(S110)。そして、サーバ装置1から所定のデータが返信された場合はステップS111に進んで返信されたデータの受信処理を行い、記憶部320に格納する。そしてステップS112でその受信/格納したデータを出力するように制御することになる。
【0071】
ここで、例えば返信されたデータが文字データと音声データの合成データで有れば、携帯端末装置3の分離部322で音声データと文字データに分離処理を施した後、文字データは表示部301によって表示出力されると共に、音声データは信号処理部314によって所定の処理が施され、D/A変換器315を介してオーディオ出力端子309(ヘッドホン8)から音声出力される。
なお、ここでは、サーバ装置1から音声データと文字データが合成情報として返信されてくるものとしたがそれぞれ別々にダウンロードするようにしてもよい。
【0072】
また、ダウンロードされた音声データと文字データは端末装置2の表示部202、音声データはスピーカ209からそれぞれ出力することも可能とされる。
【0073】
また、例えば返信されてくる情報が文字データのみであれば端末装置2及び携帯端末装置3の表示部301から表示出力され、音声データのみで有れば、端末装置2のスピーカ207または携帯端末装置3のオーディオ出力端子309(ヘッドホン8等)から音声出力するようにされる。
【0074】
また、端末装置2または携帯端末装置3における文字データ及び/又は音声データの双方の選択は、ポインティングデバイス、或いは指、或いはキーボードにより選択できるようになっており、端末装置2または携帯端末装置3において、例えばユーザが希望する情報に基づいてユーザのID情報を含む要求情報を作成し、サーバ装置1に送信することができるようにされている。
【0075】
このように本実施の形態とされる情報配信システムによれば、音声データと文字データの両方、あるいは音声データまたは文字データをそれぞれ別々にダウンロードすることができるようにされているため、例えばユーザの所望の情報が小説、新聞、雑誌、ニュース、等の情報の場合、文字データ、音声データのいずれか、あるいは双方の情報を選択してダウンロードすることができるようになる。これにより、例えば双方の情報を同時にダウンロードする時に通信回線が混雑している場合においても、端末装置2又は携帯端末装置3において情報収集に無駄な時間がかかるといった事がなく、効率的な情報収集が可能となり情報収集の迅速化を図ることができるようになる。
【0076】
<2.情報処理装置の処理動作>
図8は、本実施の形態とされる情報配信システムにおいて、文字データと音声データが配信された場合の携帯端末装置3側の具体的な処理動作の一例を示したフローチャートである。なお、以下に説明する動作は、端末装置2においても同様に実行可能となる。
この場合、例えば携帯端末装置3の制御部311は、ステップS201において、サーバ装置1から通信網4を介してダウンロードされた音声データと文字データを受信するようにされる。なお、ここで受信される音声データ及び文字データは合成情報に限定するものではないので分離処理の説明は割愛する。
そして、受信された音声データが例えば携帯端末装置3のスピーカ8から出力されると共に、文字データが携帯端末装置3の表示部301から表示出力される。
【0077】
ここで、文字データの表示と対応するように音声データをスピーカから出力するための手法を簡単に説明する。
例えば文字データのデータ構造が図97のようにインデックス対応テーブル74と文字データ本体75からなっており、文字データを例えば携帯端末装置3の表示部301を用いて順に表示していく。このときキー操作部302の動作キー305によりぺージ送り、行送り等も可能である。そして、インデックス対応テーブルはぺージ単位、行単位、文字単位等のインデックスが設けられており、所定のぺージ、行、文字に相当する文字データのアドレスを記憶するとともに、そのぺージ、行、文字に対応する音声データのアドレスについても記憶されている。
【0078】
よって、ステップS202においては表示されている文字データを参照して現在出力されるべき音声データを割り出し出力するように制御して文字データと音声データの同期をとるようにして、文字データと、その文字データに対応した音声データをノーマル出力として出力するようにしている。
【0079】
なお、本実施の形態においてはインデックス対応テーブルを用いて同期をとっているが、文字データと音声データとのタイミングを図ることができる手段であればよく、例えば、文字データ、音声データに同期出力のための信号を重畳させてもよい。
【0080】
次に、ステップS203、S204において、ユーザの操作や出力状況を監視する。ユーザによって停止操作がされたり、若しくは出力すべきデータの出力を終えたらステップS203から動作を終了する。
一方、ユーザによって例えばキー操作部302の早送り、或いは巻戻しキーの操作が行われると、すなわちステップS204でキュー、レビュー出力の指示があると、ステップS205において、文字データのスクロールの速度を変え、キュー、レビュー表示を行えるようにすると共に、その文字表示に同期して音声出力についてもキュー、レビュー出力を行うように制御する。なお、音声出力の場合にはピッチを変える場合とそうでない場合が考えられる。
【0081】
キュー若しくはレビュー出力を実行している間は、ステップS206、S207でユーザの操作や出力状況を監視する。ユーザによって停止操作がされたり、若しくは出力すべき全データの出力を終えたらステップS206から動作を終了する。
一方、ユーザからキュー、レビュー表示から通常速度での表示及び出力であるノーマル出力に戻すような指示がされると、ステップS207からS202に進み、つまりノーマル出力に戻る。
このように本実施の形態においては、携帯端末装置3においてキュー、レビュー表示が自在に行えるようにすることにより情報収集の時間を更に短縮することが可能である。上記したように同様の動作を端末装置2で行うことも可能である。
【0082】
また、大量のテキストデータから所望の情報を検索する場合、視覚による検索以上に聴覚による検索能力がより迅速に情報検索をすることが可能となる。
従って、当該端末装置2及び携帯端末装置3のキュー表示及び出力を用いることにより、音声からテキストデータの検索を行い、ユーザが所望の情報の音声を聞き取ったときにノーマル出力に切換えてテキストデータの検索を更に行って情報を限定するという方法により更なる情報検索の向上、情報収集時間の短縮が可能である。
【0083】
次に、図9は本実施の形態とされる情報配信システムによって、文字データと音声データが配信された場合の携帯端末装置3側の具体的な処理動作の他の一例を示したフローチャートである。この動作についても端末装置2でも同様に実行可能である。
先ずステップS301において、携帯端末装置3において文字データと音声データの双方が受信されると、上記図8同様に文字データについては例えば表示部301を用いて文字を表示すると共に、その文字データを音読する音声データを例えばヘッドホン8から音声出力する。なお、この場合も受信される音声データと文字データは合成情報と限定するものではないので分離処理については割愛する。
【0084】
次に、ステップS302においては、上記図8において説明したような手法により文字データと音声データの同期をとるようにして文字データとその文字データに対応した音声データをノーマル出力として出力するようにされる。
ここで、ユーザが例えば、キー操作部302に設けられている動作キー305を例えば1回クリックすると(S303)、ステップS305に進んで、携帯端末装置3の制御部311は、音声出力をOFFにするように制御する。そして、この音声出力がOFFの状態で再びキー操作部302の動作キー305が1回クリックされると、ステップS308に進んで再び音声出力がONにとなるように制御してステップS303に戻るようにされる。
【0085】
また、音声データと文字データが同期して出力されるノーマル出力状態、又は音声データがオフとされている状態において、ユーザがキー操作部302の動作キー305をダブルクリックした場合はステップS304、又はS307に進んで、処理を終了させるようにしている。
【0086】
なお、本実施の形態においては、キー操作部302の例えば動作キー305をワンクリック、或はダブルクリックすることによって音声出力のオン/オフ切換えや音声出力のミュートを行うようにしているが、音声出力のオン/オフ切り換えスイッチや音声出力をミュートするためのスイッチをそれぞれ設けるようにしても良い。
【0087】
このように本実施の形態とされる情報処理装置においては、サーバ装置1からダウンロードされた文字データ、音声データの同時出力から音声出力のミューティングを可能にすることにより、ユーザが情報を速く読み進めたい時は音声出力をミューティングして文字データのみから情報収集を行うことができる。
また、ユーザが疲れており文字を読むことが困難な場合においても、有効に時間を使うため再び音声データをONにして目を閉じたままでも情報収集が耳から行うことができる。
これより、ユーザの体調に合わせた最も効率の良い情報収集を可能にするといった格別の効果がある。
【0088】
なお、上記例では文字データとして、例えば電子出版物等のデータとし、音声データをその音読データとしたが、このようなデータに限定される、広く適用することができる。例えば音声データを、楽曲音声データやカラオケ音声データとし、音声データを歌詞データとしても良い。この場合、ユーザの都合に応じて楽曲のみ、歌詞のみ、楽曲と歌詞の両方を選択してダウンロードできることになる。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の情報配信システムによれば、情報処理端末装置から文字情報、もしくは対応した文字情報と音声情報の要求のうちのいずれか一方の要求に対応する要求情報を要求情報生成手段で生成して、情報センタに送信するとともに、前記情報センタから送信されてきた情報を通信制御手段で取り込むことで、情報処理端末装置において文字情報、音声情報、もしくは或る対応した文字情報と音声情報を選択的に取り込むことができるため、通信回線網が混雑しているときは例えば文字情報のみ取り込むように知ることで効率的な情報収集が可能となり、情報収集の迅速化を図ることができる。
【0090】
また、本発明の情報処理端末装置によればキュー、レビュー表示が自在に行うことができるため、音声からテキストデータの検索を行い、ユーザが所望の情報の音声を聞き取ったときにノーマル出力に切換えてテキストデータの検索を更に行って情報を限定するという方法により更なる情報検索の向上、情報収集時間の短縮が実現できる。
【0091】
さらにまた、本発明の情報処理端末装置においては、情報センタから取り込んだ文字情報、音声情報の同時出力から音声出力のミューティングが可能とされているため、例えばユーザが情報を速く読み進めたい時は音声出力をミューティングして文字データのみから情報収集を行ったり、またユーザが疲れており文字を読むことが困難な場合においても、有効に時間を使うため再び音声情報をONにして目を閉じたままでも情報収集を耳から行うことができるため、ユーザの体調に合わせた最も効率の良い情報収集を可能にするといった格別の効果がある。
【0092】
さらにまた、本発明の情報処理端末装置においては、情報センタから送信された音声情報、或いは文字情報を一時的な蓄積をすることなく情報処理端末装置において再生することにより更なる情報収集の迅速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態としての情報配信システムの構成例を概念的に示す説明図である。
【図2】本実施の形態とされる携帯端末装置の外観例を端末装置の端末装着部と共に示す斜視図である。
【図3】本実施の形態とされる情報配信システムの各装置の内部構成を示すブロック図である。
【図4】本実施の形態とされる携帯端末装置の利用形態の説明図である。
【図5】本実施の形態とされる携帯端末装置の利用形態の説明図である。
【図6】本実施の形態とされる情報配信システムにおけるサーバ装置側の処理動作を示したフローチャートである。
【図7】本実施の形態とされる情報配信システムにおける端末装置側の処理動作を示したフローチャートである。
【図8】本実施の形態とされる情報配信システムにおける端末装置側の具体的な処理動作を示したフローチャートである。
【図9】文字データの構造を説明する説明図である。
【図10】本実施の形態とされる情報配信システムにおける端末装置側の具体的な他の処理動作を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1サーバ装置、2 端末装置、3 携帯端末装置、4 通信網、5 課金通信網、6 代理サーバ、8 ヘッドフォン、9 モニタ装置、10 モデム、11 キーボード、12 マイクロフォン、101 制御部、102 記憶部、103検索部、104 照合処理部、105 課金処理部、106 インターフェイス部、B1 バスライン、201 通信制御端子、202 表示部、203 キー操作部、204 端末装着部、205 情報入出力端子、206 電源供給端子、211 制御部、213 記憶部、210 インターフェイス部、212 充電部、216 信号処理回路、217 D/Aコンバータ、218 A/Dコンバータ、219 装着判別部、B2 バスライン、301 表示部、302 キー操作部、303 セレクトキー、304 決定キー、305 動作キー、306 情報入出力端子、307 電源入力端子、308 コネクタ、309 オーディオ出力端子、310 マイクロフォン端子、311 制御部、312 ROM、313 RAM、314 信号処理回路、315 D/Aコンバータ、316 A/Dコンバータ、317,319 I/Oポート、318 バッテリ回路部、320 記憶部、B3 バスライン
Claims (20)
- 情報センタと情報処理端末装置とから成り、
前記情報処理端末装置は、
操作手段と、
前記操作手段の操作に応じて、文字情報の要求、もしくは前記文字情報と当該文字情報を音読する音声情報の要求のうちのいずれか一方の要求に対応する要求情報を生成することができる要求情報生成手段と、
前記情報センタとの間で情報通信を行う端末側通信手段と、
前記要求情報生成手段で生成した要求情報を前記端末側通信手段により前記情報センタに送信するとともに、前記情報センタから送信されてきた配信情報を取り込むことのできる通信制御手段と、
前記情報センタからの配信情報を記憶できる記憶手段と、
前記記憶手段に記憶される前記配信情報である文字情報を文字として出力する文字出力手段と、
前記記憶手段に記憶される前記配信情報である音声情報を音声として出力する音声出力手段と、
を備え、
前記情報センタは、
各種情報を格納するデータベース手段と、
前記情報処理端末装置との間で情報通信を行うセンタ側通信手段と、
前記情報処理端末装置より送信され、前記センタ側通信手段により取り込まれた要求情報に基づいて前記データベース手段の検索を行い、文字情報、もしくは前記文字情報と当該文字情報を音読する音声情報のうちのいずれか一方の配信情報を生成し、前記センタ側通信手段により前記情報処理端末装置に対して送信させる配信制御手段とを備え、
前記情報処理端末装置の前記音声出力手段は、
出力する配信情報が音声情報と文字情報の両方で構成されていた場合は、前記文字出力手段により出力された文字情報としての文字出力に同期させたタイミングで音声情報としての音声出力を実行することができるように構成され、
前記文字出力手段及び前記音声出力手段は、前記操作手段の操作に応じて、前記同期して出力される文字及び音声出力の早送り出力、或いは、巻き戻し出力を実行することができるように構成されていることを特徴とする情報配信システム。 - 前記配信制御手段は、前記文字情報と当該文字情報を音読する音声情報に基づいて配信情報を生成する際には、その文字情報と音声情報を合成して配信情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の情報配信システム。
- 前記情報処理端末装置は、前記端末側通信手段を有する端末装置部と、該端末装置部に接続可能な携帯端末装置部から成り、
前記情報センタからの配信情報は、前記端末装置部を介して、その端末装置部に接続された前記携帯端末装置部に供給されることを特徴とする請求項1に記載の情報配信システム。 - 前記情報処理端末装置は、記憶手段を有し、
前記情報センタからの配信情報は、前記記憶手段に記憶できることを特徴とする請求項1に記載の情報配信システム。 - 前記携帯端末装置部は、記録媒体に対して情報の記録を行うことのできる記憶手段を有し、
前記情報センタからの配信情報を、前記記録媒体に記録できることを特徴とする請求項3に記載の情報配信システム。 - 前記文字出力手段及び前記音声出力手段が、前記操作手段の操作に応じて、前記同期して出力される文字及び音声出力の早送り出力、或いは、巻き戻し出力を実行する際、前記音声出力手段は、当該音声出力のピッチを変更しないように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の情報配信システム。
- 前記音声出力手段は、前記操作手段の操作に応じて、音声の出力をミュートすることができるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の情報配信システム。
- 前記文字出力手段及び前記音声出力手段が、前記文字情報に対応する文字、及び、前記音声情報に対応する音声を同時に出力しているときに、前記音声出力手段は、前記操作手段の操作に応じて、前記音声の出力をミュートし、前記操作と同様の操作に応じて前記ミュートを解除できるように構成されていることを特徴とする請求項7に記載の情報配信システム。
- 前記文字出力手段は、表示出力として文字出力を行うことを特徴とする請求項1に記載の情報配信システム。
- 操作手段と、
前記操作手段の操作に応じて、文字情報の要求、もしくは前記文字情報と当該文字情報を音読する音声情報の要求のうちのいずれか一方の要求に対応する要求情報を生成することができる要求情報生成手段と、
情報センタとの間で情報通信を行う端末側通信手段と、
前記要求情報生成手段で生成した要求情報を前記端末側通信手段により前記情報センタに送信するとともに、前記情報センタから送信されてきた配信情報を取り込むことのできる通信制御手段と、
前記情報センタからの配信情報を記憶できる記憶手段と、
前記記憶手段に記憶される前記配信情報である文字情報を文字として出力する文字出力手段と、
前記記憶手段に記憶される前記配信情報である音声情報を音声として出力する音声出力手段と、
を備え、
前記音声出力手段は、
出力する配信情報が音声情報と文字情報の両方で構成されていた場合は、前記文字出力手段により出力された文字情報としての文字出力に同期させたタイミングで音声情報としての音声出力を実行することができるように構成され、
前記文字出力手段及び前記音声出力手段は、前記操作手段の操作に応じて、前記同期して出力される文字及び音声出力の早送り出力、或いは、巻き戻し出力を実行することができるように構成されていることを特徴とする情報処理端末装置。 - 当該情報処理端末装置は、前記端末側通信手段を有する端末装置部と、該端末装置部に接続可能な携帯端末装置部から成り、
前記情報センタからの配信情報は、前記端末装置部を介して、その端末装置部に接続された前記携帯端末装置部に供給されるように構成されていることを特徴とする請求項10に記載の情報処理端末装置。 - 前記携帯端末装置部は、記録媒体に対して情報の記録を行うことのできる記憶手段を有し、
前記情報センタからの配信情報を、前記記録媒体に記録できることを特徴とする請求項11に記載の情報処理端末装置。 - 前記文字出力手段及び前記音声出力手段がは、前記操作手段の操作に応じて、前記同期して出力される文字及び音声出力の早送り出力、或いは、巻き戻し出力を実行する際、前記音声出力手段は、当該音声出力のピッチを変更しないように構成されていることを特徴とする請求項10に記載の情報処理端末装置。
- 前記音声出力手段は、前記操作手段の操作に応じて、音声の出力をミュートすることができるように構成されていることを特徴とする請求項10に記載の情報処理端末装置。
- 前記文字出力手段及び前記音声出力手段が、前記文字情報に対応する文字、及び、前記音声情報に対応する音声を同時に出力しているときに、前記音声出力手段は、前記操作手段の操作に応じて、前記音声の出力をミュートし、前記操作と同様の操作に応じて前記ミュートを解除できるように構成されていることを特徴とする請求項14に記載の情報処理端末装置。
- 前記文字出力手段は、表示出力として文字出力を行うことを特徴とする請求項10に記載の情報処理端末装置。
- 操作手段と、
文字情報、或いは、前記文字情報と当該文字情報を音読する音声情報を受信する受信手段と、
前記受信により受信された文字情報、或いは、前記文字情報と当該文字情報を音読する音声情報を記憶媒体に記録する記録手段と、
前記記憶媒体に記録された文字情報を表示する表示手段と、
前記記憶媒体に記録された音声情報を出力する音声出力手段と、
前記文字情報と当該文字情報を音読する音声情報のうちの文字情報が前記表示手段に表示されるとき、前記操作手段からの入力に応じて、前記文字情報と当該文字情報を音読する音声情報のうちの音声情報が前記音声出力手段により出力されるように制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、
出力される情報が音声情報と文字情報の両方で構成されているとき、前記表示手段に表示される文字情報に同期して前記音声出力手段が前記音声情報を出力するように制御し、前記操作手段からの入力に応じて、前記同期して出力される文字情報の表示及び音声情報の出力の早送り出力、或いは、巻き戻し出力を実行するように制御することを特徴とする携帯端末装置。 - 前記制御手段は、前記操作手段からの入力に応じて、前記同期して出力される文字情報の表示及び音声情報の出力の早送り出力、或いは、巻き戻し出力を実行する際、当該音声情報の出力のピッチを変更しないように制御することを特徴とする請求項17に記載の携帯端末装置。
- 前記制御手段は、前記操作手段からの入力に応じて、前記音声出力手段からの音声情報の出力をミュートする請求項17に記載の携帯端末装置。
- 前記制御手段は、前記操作手段の操作に応じて、前記音声出力手段からの音声情報の出力をミュートし、前記操作と同様の操作に応じて前記ミュートを解除することを特徴とする請求項19に記載の携帯端末装置。
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