JP3861399B2 - 空気清浄機付温風暖房装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は空気清浄機付温風暖房装置の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の空気清浄機付の温風暖房装置を図4に示す。バーナー1にて供給されたガスの燃焼を行う。燃焼により発生した排ガスと空気を混合する燃焼室2がある。バーナー1の下方には温風3を送出すための対流ファン4を設けている。対流ファン4の前方には温風吹出口5が取りつけられている。ケース6の後面には対流用空気7を取り入れるための対流用フィルター8がある。その内側にはほこりや臭いを除去するための空気清浄用フィルター9を取り付けている。空気清浄用フィルター9は、においを吸着する活性炭等からなる脱臭部と、ほこりの粒子を取る綿状あるいは粒状の集塵部からなる。
【0003】
次にその動作について説明する。バーナー1でガスを燃焼させ、発生する高温の燃焼排ガス10と、燃焼室2の燃焼風路11内で対流用フィルター8と空気清浄用フィルター9を通過した対流用空気7aが混合される。混合された温風は、対流用ファン4によって前面下部の温風吹出口5から温風3となって送出され、暖房を行う。
【0004】
また、空気中に含まれるたばこの粒子やほこりは、空気清浄用フィルター9を通過する際に、綿状または粒状になっている集塵部に付着する。細かい粒子は、この綿状粒状の集塵部が細かく、しかも通過する距離が長いほど付着される。
においは、活性炭等で構成されている脱臭部に吸着することにより脱臭される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般的にほこりの集塵率と臭気の除去率を向上させるためには、空気清浄用フィルターの目を細かくして、しかも厚さを厚くして空気と接触する面積をふやしてやる必要がある。しかしながら上記のような従来の風路構成では、前記のような空気清浄用フィルターを取りつけると抵抗が大きく圧損が増え、対流用空気が減って、温風温度が上昇してしまう。そのため、集塵性能が高く目の細かい空気清浄用フィルターを取り付けることができず、集塵性能が低くなり、ほこりやにおいを迅速に取ることができない。
【0006】
また温風温度を下げるためには対流用ファンの回転数を上げる必要があり、そうすると騒音が上昇してしまう。
【0007】
さらに、暖房運転時には、対流用ファンにより温風を温風吹出口一ヵ所より吹き出して暖房しているため、天井付近ほど室温が高くなってしまい、なかなか室温が均一にならない。
【0008】
また、温風暖房機に本格的空気清浄機能を付加しようとしても、高さが高くなったり、奥行が厚くなり、コンパクトにはならない。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、ガスを燃焼するバーナーと、燃焼により発生した排ガスと外部より取り込んだ空気を混合する燃焼室と、対流用フィルターを介して対流用空気を取り入れ、温風を送出するための対流用ファンで構成された温風暖房部と、前記温風暖房部の上部に設けられた空気清浄部を備え、前記空気清浄部は、空気を前記空気清浄部の前方より吸引する吸込口と、前記空気のほこりや臭いを除去する空気清浄用フィルターと、前記空気清浄用フィルターを介して前記空気を吸引するシロッコ式の空気洗浄用ファンと、前記空気清浄用ファンからの空気を前記空気清浄部の上方に吹出す2個の吹出し口で構成され、前記空気清浄用ファンは、モーターと、前記モーターの両軸に設けた羽根と、前記羽根の両側面を囲む隔壁とを有する構成になっている。
【0010】
この本発明によれば、空気清浄用ファンは、モーターに両軸のシロッコ式ファンを設けることにより、圧損に対しても強く、大きな風量を得ることができ、ほこりやにおいを十分に取る集塵効率が高く目の細かい表面積の大きい空気清浄用フィルターを取り付けることが可能になり、集塵効率・臭気除去率が向上する。さらに、両軸に羽根を設けたシロッコファンにより、温風暖房部の上部に空気清浄部を設ける場合に、200mm程度高さを高くすれば実現でき、コンパクトな形状にすることが可能になる。
【0011】
【発明の実施の形態】
請求項1記載の発明はガスを燃焼するバーナーと、燃焼により発生した排ガスと外部より取り込んだ空気を混合する燃焼室と、対流用フィルターを介して対流用空気を取り入れ、温風を送出するための対流用ファンで構成された温風暖房部と、前記温風暖房部の上部に設けられた空気清浄部を備え、前記空気清浄部は、空気を前記空気清浄部の前方より吸引する吸込口と、前記空気のほこりや臭いを除去する空気清浄用フィルターと、前記空気清浄用フィルターを介して前記空気を吸引するシロッコ式の空気洗浄用ファンと、前記空気清浄用ファンからの空気を前記空気清浄部の上方に吹出す2個の吹出し口で構成され、前記空気清浄用ファンは、モーターと、前記モーターの両軸に設けた羽根と、前記羽根の両側面を囲む隔壁とを有するものである。風路の圧損に対して強いため、抵抗の大きな効率の高い空気清浄用フィルターを装着でき、集塵効率を上げることができる。さらに温風暖房機の上部に配置するには、高さ方向に200mmほど高くなるだけでコンパクトな形状にできる。
【0012】
請求項2記載の発明は、空気清浄用ファンの空気吹き出し部が後部になるように配置し、背面側より斜め前上方向に送風する構成としたものである。吹き出し口を後部にし、背面より斜め前上方向に送風することにより、空気清浄用ファンの上部機器前方側に空間を設けることができ、操作部を機器の上面前側に配置することができる。よって手前で操作でき、操作性が向上し、さらに機器上面をすっきりとすることができる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面に基ずいて説明する。
【0014】
(実施例1)
図1は本発明の実施例における空気清浄機付のガス温風暖房装置の断面図を示すものである。図2は、本発明の実施例における空気清浄機付のガス温風暖房装置の空気清浄部の空気清浄用ファンの正面図である。
【0015】
図1において,温風暖房部は従来例と同一であり、説明は省略する。
【0016】
12は空気清浄用の吸込口で、図1に示すように機器の前方より矢印で示す空気を吸引するものである。13はほこりや臭いを除去するための空気清浄用フィルターであり、においを吸着する活性炭等からなる脱臭部と、ほこりの粒子を取る綿状あるいは粒状の集塵部からなり、吸込口12の内側に取り付けられる。14は図1に示すように機器の上方に空気を吹出す吹出口であり、2ヵ所設けられている。その下部には、空気清浄用ファン15が空気清浄風路17の中に取り付けられる。図2において、空気清浄用ファン15には、モーター18とその両軸にシロッコ式の羽根19が連結されている。そして、図2に示すようにモータ18の両軸である左右の軸には羽根19が設けられているから、吹き出し口14は2ヵ所にすることができる。また、2個の羽根19は図2に示すように両側面を隔壁15aで囲まれ、矢印16cで示すように空気をそれぞれの羽根19が両側面の吸い込み口から吸引し、矢印16bで示すように空気を上部に吹出すものである。
【0017】
次にその動作について説明する。図1において、空気清浄用ファン15のモーター18が回転することにより、両軸につけられた羽根19が回転して空気清浄用空気16aが吸込口12より吸い込まれ、空気清浄用フィルター13でほこりやにおいが除去され、吹出口14よりきれいになつた空気16bが吹き出される。図2において、空気清浄用ファン15の4箇所の吸い込み口から吸引された空気16Cは、羽根19の回転によって上部に吹き出される(16b)。
【0018】
温風暖房部(燃焼室2)と完全に独立し、しかも高回転で回転でき、圧力損失に対して強いシロッコ式のファンにすることにより、ほこりや臭いを十分に取る目が細かく表面積の大きい空気清浄用フィルター13を取り付けられるため、集塵効率・臭気除去率が向上し、迅速にほこり・においを除去できる。
【0019】
また暖房運転時に、混合された温風は、対流ファン4によって前面下部の温風吹出口5から温風3となって送出され、暖房を行う。温風3は機器の前方に吹き出されるが、温風は風速がなくなると温度が高いため、室内の高い方へと上昇する。暖房運転時に空気清浄用ファン15を運転させることにより、天井付近にある温度の高い空気を攪拌して、室温を均一にできる。
【0020】
空気清浄部を上部に設け、しかもシロッコ式の両軸の空気清浄用ファンを設けることにより、奥行を厚くせずに、200mm程度の高さの増加だけで、空気清浄部と温風暖房部を一つの機器におさめることができ、コンパクト化することが可能である。
【0021】
また、吹き出し口14を2個設けることができ、吹き出し面積を増やせるため、吹き出し風速を低下でき、運転騒音を低減できる。
【0022】
(実施例2)
図3において温風暖房部は従来例と同一であり、説明は省略する。空気清浄用ファン15の吹き出し部21が機器後面になるように配置している。つまり、機器の右側面からみると、反時計方向に羽根を回転させ、吸い込まれた空気は、図3に示すように機器背面側から斜め前上方向に送風される。操作部20は、空気清浄用ファン15の上方に設けられている。この空気清浄用ファン15の配置により、機器上面の空気清浄用ファン15の上部前方に空間を設けられるため、そこに操作部20を配置できる。よって、機器上面の前側で操作でき、操作性が向上する。
【0023】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、温風暖房部の上部に空気清浄部を設け、しかもシロッコ式の両軸の空気清浄用ファンを設けることにより、集塵性能の高い圧力損失の大きな空気清浄用フィルターを装着することができ、集塵性能・臭気除去性能が向上し、迅速ににおい・ほこりを除去できる。
【0024】
さらに奥行を厚くせずに、200mm程度の高さの増加だけで、空気清浄部と温風暖房部を一つの機器におさめることができ、コンパクト化することが可能である。
【0025】
また燃焼により発生した温風を対流用ファンにより機器前方に送出する際に、空気清浄用ファンを運転して、天井付近にある温度の高い空気を攪拌させ、室温を均一化することができ、快適な暖房にすることができる。
【0026】
さらに空気清浄用ファンの配置により、機器上面の空気清浄用ファン斜め上部に空間を設けられるため、そこに操作部を配置できる。よって機器上面の前側で操作でき、操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1における空気清浄機付温風暖房装置の断面図
【図2】 同装置の空気清浄部の正面図
【図3】 本発明の実施例2における空気清浄機付温風暖房装置の断面図
【図4】 従来の空気清浄機付温風暖房装置の断面図
【符号の説明】
1 バーナー
2 燃焼室
4 対流用ファン
13 空気清浄用フイルター
14 吹き出し口
15 空気清浄用ファン
18 モーター
19 羽根
21 吹き出し部
Claims (2)
- ガスを燃焼するバーナーと、燃焼により発生した排ガスと外部より取り込んだ空気を混合する燃焼室と、対流用フィルターを介して対流用空気を取り入れ、温風を送出するための対流用ファンで構成された温風暖房部と、前記温風暖房部の上部に設けられた空気清浄部を備え、前記空気清浄部は、空気を前記空気清浄部の前方より吸引する吸込口と、前記空気のほこりや臭いを除去する空気清浄用フィルターと、前記空気清浄用フィルターを介して前記空気を吸引するシロッコ式の空気清浄用ファンと、前記空気清浄用ファンからの空気を前記空気清浄部の上方に吹出す2個の吹出し口で構成され、前記空気清浄用ファンは、モーターと、前記モーターの両軸に設けた羽根と、前記羽根の両側面を囲む隔壁とを有する空気清浄機付温風暖房装置。
- 空気清浄用ファンの吹き出し口から流出する空気は、背面側より斜め上方向に送風する請求項1記載の空気清浄機付温風暖房装置。
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JP23431097A JP3861399B2 (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | 空気清浄機付温風暖房装置 |
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1997
- 1997-08-29 JP JP23431097A patent/JP3861399B2/ja not_active Expired - Fee Related
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