JP3899646B2 - 空気清浄機付温風暖房装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は空気清浄機を付けた温風暖房装置の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の空気清浄機付の温風暖房装置を図3に示す。バーナー1にて供給されたガスの燃焼を行う。燃焼により発生した排ガスと空気を混合する燃焼室2がある。バーナー1の下方には温風3を送出すための対流ファン4を設けている。対流ファン4の前方には温風吹出口5が取りつけられている。ケース6の後面には対流用空気7を取り入れるための対流用フィルター8がある。その内側にはほこりや臭いを除去するための空気清浄用フィルター9を取り付けている。空気清浄用フィルター9は、においを吸着する活性炭等からなる脱臭部と、ほこりの粒子を取る綿状あるいは粒状の集塵部からなる。
【0003】
次にその動作について説明する。バーナー1でガスを燃焼させ、発生する高温の燃焼排ガス10と、燃焼室2の燃焼風路11内で対流用フィルター8と空気清浄用フィルター9を通過した対流用空気7aが混合される。混合された温風は、対流用ファン4によって前面下部の温風吹出口5から温風3となって送出され、暖房を行う。
【0004】
また、空気中に含まれるたばこの粒子やほこりは、空気清浄用フィルター9を通過する際に、綿状または粒状になっている集塵部に付着する。細かい粒子は、この綿状粒状の集塵部が細かく、しかも通過する距離が長いほど付着される。
【0005】
においは、活性炭等で構成されている脱臭部に吸着することにより脱臭される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ほこりの集塵率と臭気の除去率を向上させるためには、空気清浄用フィルターの目を細かくして、しかも厚さを厚くして空気と接触する面積をふやしてやる必要がある。しかしながら上記のような風路構成では、前記のような空気清浄用フィルターを取りつけると抵抗が大きく圧損が増え、対流用空気が減って、温風温度が上昇してしまう。そのため、集塵性能が高く目の細かい空気清浄用フィルターを取り付けることができず、集塵性能が低くなり、ほこりやにおいを迅速に取ることができない。
【0007】
また、温風暖房機にフィルター方式の空気清浄機を搭載すると、器具前方障害物ゃ毛布掛け等の異常発生時、温風が障害物にあたり器具にリタ−ンされて器具の異常過熱等が発生し、樹脂部品の変形、機能部品等の異常温度上昇にて、器具の損傷が発生する。また温風温度を下げるためには対流用ファンの回転数を上げる必要があり、そうすると騒音が上昇してしまう。
【0008】
さらに、暖房運転時には、対流用ファンにより温風を温風吹出口一ヵ所より吹き出して暖房しているため、天井付近ほど室温が高くなってしまい、なかなか室温が均一にならない。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、ガスを燃焼するバーナーと、燃焼により発生した排ガスと外部より取り込んだ空気とを混合する燃焼室と、温風を送出するための対流用ファンと、温風を吹き出す温風吹出口で構成された温風暖房部と、前記温風暖房部の上部に設けた空気清浄部において、ほこりや臭いを除去するための空気清浄用フィルタ−と、外気を取り入れ送風する空気清浄用ファンと、この空気清浄用ファンのファン吸込口と前記空気清浄用フィルターを連結する空気清浄用ダクトと、前記空気清浄用フィルターを覆い、この空気清浄用フィルターを通る空気が吸われるグリル吸込口を有する取り外しが可能なグリルと、前記グリルのグリル吸込口とは分離して前記空気清浄用フィルターの下方に位置する前記グリルのグリル開口部内に設けた温度検出器1と、前記空気清浄用フィルターと前記空気清浄用ファンの間に位置する前記空気清浄用ダクトの通路部分に設けた温度検出器2と、前記温度検出器1と前記温度検出器2は、前記温風吹出口からの温風が障害物に当たり前記グリル側に上昇した温風の温度を検出し、この温度がある温度以上になれば温風暖房部の運転を停止する制御装置とを備えた空気清浄機付温風暖房装置である。
【0010】
圧損に対しても強く、大きな風量を得ることができ、ほこりやにおいを十分に取る集塵効率が高く目の細かい表面積の大きい空気清浄用フィルターを取り付けることが可能になり、集塵効率・臭気除去率が向上し、よって迅速ににおいやほこりを除去できる。
【0011】
しかも、グリルのグリル吸込口とは分離して空気清浄用フィルターの下方に位置するグリルのグリル開口部内に設けた温度検出器1と、空気清浄用フィルターと空気清浄用ファンの間に位置する空気清浄用ダクトの通路部分に設けた温度検出器2とを備えているので、器具前方の障害物にて温風が空気清浄部側にリタ−ンされた場合に、その温風の温度を温度検出器1と温度検出器2とが検出し、所定の温度に到達したら温風暖房部の運転を停止させ、樹脂部品の変形や主要機能部品の損傷を防止する。
【0012】
また、暖房運転中に上部に設けられた空気清浄用ファンを運転することにより、天井付近にある温度の高い空気を攪拌して、室内の空気の温度を均一にすることが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明は、ガスを燃焼するバーナーと、燃焼により発生した排ガスと外部より取り込んだ空気とを混合する燃焼室と、温風を送出するための対流用ファンと、温風を吹き出す温風吹出口で構成された温風暖房部と、前記温風暖房部の上部に設けた空気清浄部において、ほこりや臭いを除去するための空気清浄用フィルタ−と、外気を取り入れ送風する空気清浄用ファンと、この空気清浄用ファンのファン吸込口と前記空気清浄用フィルターを連結する空気清浄用ダクトと、前記空気清浄用フィルターを覆い、この空気清浄用フィルターを通る空気が吸われるグリル吸込口を有する取り外しが可能なグリルと、前記グリルのグリル吸込口とは分離して前記空気清浄用フィルターの下方に位置する前記グリルのグリル開口部内に設けた温度検出器1と、前記空気清浄用フィルターと前記空気清浄用ファンの間に位置する前記空気清浄用ダクトの通路部分に設けた温度検出器2と、前記温度検出器1と前記温度検出器2は、前記温風吹出口からの温風が障害物に当たり前記グリル側に 上昇した温風の温度を検出し、この温度がある温度以上になれば温風暖房部の運転を停止する制御装置とを備えた空気清浄機付温風暖房装置である。
【0014】
風路の圧損に対して強いため、抵抗の大きな効率の高い空気清浄用フィルターを装着でき、集塵効率を上げることができる。さらに温度検出器1と温度検出器2を備えているため、温風暖房部と空気清浄部の同時使用時、温風暖房部のみの使用時、温風吹出口の近傍に障害物が置かれた場合に、この障害物に当たって空気清浄部側に上昇した温風の温度を温度検出器1と温度検出器2が検出し、温風の温度が所定の温度に到達したら温風暖房部の運転を停止させ、樹脂部品の変形、機能部品の故障を防止する。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面に基いて説明する。
【0016】
(実施例1)
図1は本発明の実施例における空気清浄機付のガス温風暖房装置の断面図を示すものである。図1において,温風暖房部は従来例と同一であり説明は省略する。温風暖房部の上部に空気清浄部を配している。20はグリルであり、ここのグリル吸込口 12から、空気を吸い込む。
【0017】
空気清浄用フィルタ−13はほこりや臭いを除去するためのフィルターであり、においを吸着する活性炭等からなる脱臭部と、ほこりの粒子を取る綿状あるいは粒状の集塵部からなり、グリル吸込口12の内側に取り付ける。グリル14は清浄された空気の吹出口である。その下部には、空気清浄用ファン15が空気清浄風路17の中に取り付く。18は空気清浄用ダクトで、空気清浄用フィルター13と空気清浄用ファン15のファン吸込口19とが連結され、隙間なく接続されている。グリル20は、空気清浄用フィルター13を覆い空気清浄用フィルター13の交換時には使用者が取り外す。
【0018】
グリル20の内側のグリル開口部21内の空気清浄用ダクト18内部には温度検出器1の22がある。この開口部21は、空気清浄用フィルター13から吸わせるためのグリル吸込口12とは分離されている。フィルター13から吸われた空気は、ダクト18を通って空気清浄用ファン15のファン吸込口19から吸引される。前記空気は、ダクト18があるため、フィルター13以外の箇所から吸われることはなく、部品の突き合わせがあってもその隙間から吸うことはない。従って、グリル20より吸われた前記空気は空気清浄用フィルター13を通過し、図1に示すように空気清浄用フィルター13と空気清浄用ファン15の間に位置する空気清浄用ダクト18の通路部分に温度検出器2の24がある。
【0019】
23は制御装置であり、温度検出器22の検出温度が所定温度になったら温風暖房部の燃焼をとめる。空気清浄用ファン15と、対流ファン4と、バーナー1と温度検出器22と温度検出器24は図の破線で電気的に接続されている。
【0020】
次にその動作について説明する。図1において、空気清浄用ファン15が回転して空気清浄用空気16aがグリル20のグリル吸込口12より吸い込まれ、フィルター13でほこりやにおいが除去され、吹出口14よりきれいになつた空気16bが吹き出される。
【0021】
温風暖房部(燃焼室2)と完全に独立し、ほこりや臭いを十分に取る目が細かく表面積の大きい空気清浄用のフィルター13を取り付けられるため、集塵効率・臭気除去率が向上し、迅速にほこり・においを除去できる。
【0022】
また暖房運転時に、混合された温風は、対流ファン4によって前面下部の温風吹出口5から温風3となって送出され、暖房を行う。温風3は機器の前方に吹き出されるが、温風は風速がなくなると温度が高いため、室内の高い方へと上昇する。暖房運転時に空気清浄用ファン15を運転させることにより、天井付近にある温度の高い空気を攪拌して、室温を均一にできる。
【0023】
温風吹き出し口5の近傍に障害物が置かれると、温風が障害物に当たりグリル20に接近する。このとき、空気清浄用ファン15が運転されるとこの温風が吹い込まれる。温風の温度は最高で100Kになるため、吸い込まれた温風は樹脂で構成された部品や、その他の主要部品を痛めることがある。ここで、温度検出器22と、温度検出器24がこの温風の温度を検出して制御装置23に伝え、ある温度以上になれば、制御装置23が温風暖房の運転を停止して、樹脂部品の変形を防止する。温度検出器22は、グリル20のグリル開口部21の内側に設けられているため、温風の温度を早期に検出できる特徴がある。
【0024】
さらに、グリル20より吸われた空気は空気清浄用フィルター13を通過し、図1に示すように空気清浄用フィルター13と空気清浄用ファン15の間に位置する空気清浄用ダクト18の通路部分に温度検出器2の24がある。機器の上から毛布等をかぶせられた場合は、毛布の中に温風がこもり温度が急激に上昇する。このときでも温度検出器22がこの温風の温度を検出して燃焼を停止して樹脂部品の変形、機能部品の故障を防止する。
【0025】
(実施例2)
同一図1を用いて本発明の実施例2の空気清浄機付のガス温風暖房装置を説明する。図1において、温度検出器24は、図1に示すようにグリル20より吸われ空気清浄用フィルター13を通過した空気が通る空気清浄用フィルター13と空気清浄用ファン15の間に位置する空気清浄用ダクト18の通路部分に設けることにより、温風暖房と空気清浄を同時使用した場合に、機器前方に障害物があるとき、空気清浄用ファン15運転時は温風が吸い込まれ温風の温度を検出することができ、空気清浄用フィルター13と空気清浄用ファン15の間に位置する空気清浄用ダクト18の通路部分に設けた温度検出器24にて、温風の温度を検出でき、樹脂部品の変形、機能部品の故障を防止する。
【0026】
(実施例3)
同一図1を用いて本発明の実施例3における空気清浄機付のガス温風暖房装置を説明する。図1において、温度検出器22をフィルター13の外側つまり図1に示すようにダクト18の内側で、かつ空気清浄用フィルター13の下方で、空気を空気清浄用フィルター13から吸わせるためのグリル吸込口12とは分離したグリル開口部21内でグリル20の近傍に設けてある。温度検出器22をダクト18内のフィルター13の下流に設けると、機器前方に障害物があるとき、空気清浄用ファン15運転時は温風が吸い込まれ温風の温度を検出することができるが、空気清浄用ファン15が運転していないときには検出できない。
【0027】
しかし温度検出器22をダクト18の外側のグリル20開口部21の近傍に設けることにより、空気清浄用ファン15が運転していなくても、グリル20の内側の開口部21近傍に設けてある温度検出器22が温風の温度を検出でき、温度が高いときは燃焼を止め、温風がグリル20に接触してグリル20の変形を防止できる。空気清浄用ファン15を運転しているときでも、温風がグリル20の吸込口12に吸われる途中にあるため、温風の温度を検出でき、樹脂部品の変形、機能部品の故障を防止する。
【0028】
(実施例4)
図2は本発明の実施例における制御部の動作を示すものである。図2において、温風暖房運転と空気清浄運転の同時使用時、器具前方に急激な障害物の接近、又は毛布等を覆い被された場合の異常検出を行うため温度検出器22と温度検出器24の出力変化量を時間単位にて、判定する判定器25を制御装置23に備えており、T秒間26に温度検出器22と温度検出器24の出力がT1値の27以上の変化があった場合のみ運転の停止を判定する判定器25を設け、急激な温度上昇を検出し、樹脂部品の変形、機能部品の故障を防止する。
【0029】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、集塵性能の高い圧力損失の大きな空気清浄用フィルターを装着することができ、集塵性能・臭気除去性能が向上し、迅速ににおい・ほこりを除去できる。
【0030】
また温風吹出口の近傍に障害物が置かれたり、装置に毛布をかぶせられたとき、障害物に当たって空気清浄部側に上昇した温風が、空気清浄部が運転されたときに空気清浄用ファンにより吸い込まれ、温度検出器1と温度検出器2が検出し、ある温度以上になれば温風暖房の運転を停止して、樹脂部品の変形や主要部品の熱による損傷を防止する。
【0031】
また燃焼により発生した温風を対流用ファンにより機器前方に送出する際に、空気清浄用ファンを運転して、天井付近にある温度の高い空気を攪拌させ、室温を均一化することができ、快適な暖房をすることができる。
【0032】
さらに温度検出器1により、空気清浄部が運転していなくても、温風吹出口に障害物が置かれ、これに当たって空気清浄部側に上昇した温風の温度を検出して、ある温度以上になれば温風暖房の運転を停止して樹脂部品の変形や主要部品の熱による損傷を防止する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1における空気清浄機付温風暖房装置の断面図
【図2】 (a)本発明の実施例4における制御部内の判定器の特性図
(b)同判定器のブロック図
【図3】 従来例における空気清浄機付温風暖房装置の断面図
【符号の説明】
1 バーナー
2 燃焼室
4 対流用ファン
5 温風吹出口
13 空気清浄用フイルター
15 空気清浄用ファン
18 ダクト
19 ファン吸込口
20 グリル
21 グリル開口部
22 温度検出器
23 制御装置
24 温度検出器10
Claims (1)
- ガスを燃焼するバーナーと、燃焼により発生した排ガスと外部より取り込んだ空気とを混合する燃焼室と、温風を送出するための対流用ファンと、温風を吹き出す温風吹出口で構成された温風暖房部と、前記温風暖房部の上部に設けた空気清浄部において、ほこりや臭いを除去するための空気清浄用フィルタ−と、外気を取り入れ送風する空気清浄用ファンと、この空気清浄用ファンのファン吸込口と前記空気清浄用フィルターを連結する空気清浄用ダクトと、前記空気清浄用フィルターを覆い、この空気清浄用フィルターを通る空気が吸われるグリル吸込口を有する取り外しが可能なグリルと、前記グリルのグリル吸込口とは分離して前記空気清浄用フィルターの下方に位置する前記グリルのグリル開口部内に設けた温度検出器1と、前記空気清浄用フィルターと前記空気清浄用ファンの間に位置する前記空気清浄用ダクトの通路部分に設けた温度検出器2と、前記温度検出器1と前記温度検出器2は、前記温風吹出口からの温風が障害物に当たり前記グリル側に上昇した温風の温度を検出し、この温度がある温度以上になれば温風暖房部の運転を停止する制御装置とを備えた空気清浄機付温風暖房装置。
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