JP3860699B2 - ポリ乳酸系フィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はポリ乳酸係フィルムに関し、詳しくは、従来セロファンが使用されていたセロファンテープ、薬包装などの用途、二軸延伸ポリプロピレンフィルムや二軸延伸ポリエステルフィルムが使用されていた食品包装や繊維包装などの用途に使用が可能な、外観が良好で、かつ手切れ性すなわち易開封性に優れた生分解性のポリ乳酸系二軸延伸フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
セロファンは、従来から製造されているフィルムであるが、植物性原料を元にして製造されるため自然環境中で分解されやがては消失する。さらに、セロファンは手切れ性に優れている。そのため、セロファンは易開封性の食品包装材あるいは薬袋等に広く使用されている。しかしながら、セロファンの製造は原料を溶剤で溶かした後に溶剤を蒸散させるいわゆる流延法で行われているため、廃溶剤による環境汚染の問題があり、さらにセロファンは吸湿性が高く経時的に寸法変化して印刷や製袋時の見当ずれ等を起こしやすく、フィルムの保管・管理に注意を要する。
【0003】
一方で、セロファンに代わる手切れ性に優れるフィルムがこれまでに研究されており、ポリエチレン、ポリプロピレン、PET等の合成樹脂を使用して開発が進められてきたが、これらの材料は燃焼時の発熱量が多く、燃焼処理中に燃焼炉を傷める恐れがある。また、埋め立て処理されることも多いが、その化学的、生物的安定性のためほとんど分解せず残留し、埋立地の廃棄物収容能力が比較的短期間に飽和してしまう等の問題を起こしている。従って、セロファンのように土壌中、水中で分解するものが望まれており、そのような生分解性を有する材料について多くの研究がなされている。なかでも延伸ポリプロピレンや延伸ポリエステルで検討されているが、セロファンのように生分解性を有するものはいまだ例がない。
【0004】
今日開発が進められている生分解性材料としてはポリ乳酸がある。ポリ乳酸は、燃焼熱量はポリエチレンの半分以下、土中・水中で自然に加水分解が進行し、次いで微生物により分解されて無害な分解物となる。現在、ポリ乳酸を用いて成型物、具体的にはフィルム・シートやボトルなどの容器等を得る研究がなされている。
【0005】
一般に、ポリ乳酸の無延伸フィルムは、伸びが数%しかなく、脆い材料である。薄いフィルムでは包装用として実用性はない。一方、ポリ乳酸を一軸延伸もしくは二軸延伸することでフィルムは配向して伸びが増大し、さらに熱処理することで熱収縮性を抑制した実用性の高いフィルムとなることは既に公知である。しかしながらこれら延伸フィルムの物性の向上とともに手切れ性が低くなるため、予め切れ目あるいはティアテープ等を設けておかないと、易開封性の包装材料とはならない。従来の方法では、手切れ性の優れた延伸ポリ乳酸系フィルムを提供できなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来セロファンが使用されていたセロファンテープ、薬包装などの用途、二軸延伸ポリプロピレンフィルムや二軸延伸ポリエステルフィルムが使用されていた食品包装や繊維包装などの用途に使用が可能な、外観が良好で、かつ手切れ性すなわち易開封性に優れた生分解性のポリ乳酸系二軸延伸フィルムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明では、かかる現状に鑑み、手切れ性の優れた延伸ポリ乳酸系フィルムを開発するために鋭意検討した結果、特定のフィルム物性を有し、好ましくはある特定のフィルム構成を有するフィルムが、手切れ性に優れ、易開封性包装材料に優れていることを見出し、本発明に至ったものである。
すなわち、請求項1記載のポリ乳酸系積層二軸延伸フィルムは、ポリ乳酸系重合体を主成分とする、少なくとも2層以上からなる積層フィルムであって、JIS K 7127において、2号試験片で引張速度200mm/分で測定した引張強度が80〜140MPaであり、引張伸びが30〜100%であり、かつ、ポリ乳酸系重合体Aを主成分とする層とポリ乳酸系重合体Bを主成分とする層とからなり、前記ポリ乳酸系重合体AのD−乳酸の割合DA(%)と、前記ポリ乳酸系重合体BのD−乳酸の割合DB(%)の関係が、
DA<DB かつ DB−DA≧3
であり、かつ、フィルムの端裂抵抗が20〜120Nの範囲であることを特徴とする。
請求項2記載のポリ乳酸系積層二軸延伸フィルムは、請求項2記載のポリ乳酸系積層二軸延伸フィルムにおいて、前記ポリ乳酸系重合体BのD−乳酸の割合DB(%)が10%未満であることを特徴とする。
請求項3記載のポリ乳酸系積層二軸延伸フィルムは、請求項1または2のいずれかに記載のポリ乳酸系積層二軸延伸フィルムにおいて、面積延伸倍率(縦×横)が4.5倍以上で、縦延伸温度が70〜100℃かつ横延伸温度が70〜85℃の範囲内で二軸延伸されていることを特徴とする。
請求項4記載のポリ乳酸系積層二軸延伸フィルムは、請求項1〜3のいずれかに記載のポリ乳酸系積層二軸延伸フィルムにおいて、前記ポリ乳酸系重合体AおよびBの重量平均分子量が10万〜30万であることを特徴とする。
請求項5記載のポリ乳酸系積層二軸延伸フィルムは、請求項3または4のいずれかに記載のポリ乳酸系積層二軸延伸フィルムにおいて、前記面積延伸倍率(縦×横)が4.5倍以上、16倍以下であることを特徴とする。
請求項6記載のポリ乳酸系積層二軸延伸フィルムの製造方法は、ポリ乳酸系重合体Aを主成分とする層と、ポリ乳酸系重合体Bを主成分とする層とを有する、2層以上からなる積層フィルムであって、前記ポリ乳酸系重合体AのD−乳酸の割合DA(%)と、前記ポリ乳酸系重合体BのD−乳酸の割合DB(%)の関係が、 DA<DB かつ DB−DA≧3 である積層フィルムを、面積延伸倍率(縦×横)が4.5倍以上、16倍以下で、縦延伸温度が70〜100℃かつ横延伸温度が70〜85℃の範囲内で二軸延伸した後、把持した状態でポリ乳酸系重合体Bの融点(TmB)〜ポリ乳酸系重合体Aの融点(TmA)(℃)の範囲内で熱処理することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明につき詳細に説明する。
ポリ乳酸は、乳酸を縮重合してなる重合体である。乳酸には、2種類の光学異性体のL−乳酸およびD−乳酸があり、これら2種の構造単位の割合で結晶性が異なる。例えば、L−乳酸とD−乳酸の割合がおおよそ80:20〜20:80のランダム共重合体では結晶性が無く、ガラス転移点60℃付近で軟化する透明完全非結晶性ポリマーとなり、一方、L−乳酸のみ、また、D−乳酸のみからなる単独重合体はガラス転移点は同じく60℃程度であるが、180℃以上の融点を有する半結晶性ポリマーとなる。この半結晶性ポリ乳酸は、溶融押出した後、ただちに急冷することで透明性の優れた非結晶性の材料になる。
【0009】
本発明において使用されるポリ乳酸系重合体AおよびBは、D−乳酸単位とL−乳酸単位との重合体であって、その他に少量共重合成分として他のヒドロキシカルボン酸単位を含んでもよく、また少量の鎖延長剤残基を含んでもよい。
【0010】
重合法としては、縮重合法、開環重合法等公知の方法を採用することができる。例えば、縮重合法では、L−乳酸またはD−乳酸あるいはこれらの混合物を直接脱水縮重合して、所望の組成を持ったポリ乳酸を得ることができる。
【0011】
また、開環重合法(ラクチド法)では、乳酸の環状2量体であるラクチドを、必用に応じて重合調節剤等を用いながら、選ばれた触媒を使用してポリ乳酸を得ることができる。
【0012】
ポリ乳酸に共重合されるモノマーとしては、乳酸の光学異性体(L−乳酸に対しては、D−乳酸が、D−乳酸に対しては、L−乳酸)、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシカプロン酸等の2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸やカプロラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン類が挙げられる。
【0013】
また、必要に応じ、少量共重合成分として、テレフタル酸のような非脂肪族(または芳香族)ジカルボン酸および/またはビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のような非脂肪族(または芳香族)ジオールを用いてもよい。
【0014】
本発明において使用されるポリ乳酸系重合体の重量平均分子量の好ましい範囲としては6万〜70万であり、より好ましくは8万〜40万、特に好ましくは10万〜30万である。分子量が6万より小さいと機械物性や耐熱性等の実用物性がほとんど発現されず、70万より大きいと溶融粘度が高すぎ成形加工性に劣る。
【0015】
本発明のポリ乳酸系二軸延伸フィルムは、フィルムの端裂抵抗および引張伸びが所定の範囲になる限り、単層フィルムでも二層以上の積層フィルムでもよい。すなわち、本発明のポリ乳酸系二軸延伸フィルムの特徴は、ポリ乳酸系重合体を主成分とし、JIS K 7127において、2号試験片で引張速度200mm/分で測定した引張強度が80〜140MPa、好ましくは80〜120MPaであり、かつ、引張伸びが30〜100%、好ましくは30〜80%であるので、これらの条件が満たされればよい。引張強度がかかる範囲を下回るとフィルムは脆く、上回ると手切れ性に優れず、引張伸びがかかる範囲を下回ると強度と同様フィルムは脆く、上回ると手切れ性に優れない。これらの範囲で強度および伸びが低いほど手切れ性は優れたものとなる。
【0016】
単層フィルムの場合、ポリ乳酸系重合体のポリ乳酸を構成するD−乳酸の割合は6%以下のものを使用することが好ましい。D−乳酸の割合が6%を越えるものでは、結晶性が低く、二軸延伸後に熱処理しても熱収縮性を抑制することは困難となる。また、抑制できたとしても熱収縮性が高く、収縮フィルム用以外には耐熱性不足で使用に難がある。
【0017】
本発明のポリ乳酸系二軸延伸フィルムは、上述のようにポリ乳酸系重合体を主成分とする2層以上を積層してなるフィルムであってもよい。この場合、これら2層以上の層について、ポリ乳酸を構成するD−乳酸の割合が異なる層を組み合わせて用いることができる。このようにすると、物性の調節等がしやすく、また、手切れ性をさらに改善するのに好都合である。
【0018】
本発明のポリ乳酸系二軸延伸フィルムを、ポリ乳酸を構成するD−乳酸の割合が異なる層を組み合わせて積層フィルムとして構成する場合について、典型的な例として、2種類のポリ乳酸系重合体(ポリ乳酸系重合体AおよびB)を用いた2層構成の場合について以下に説明する。
【0019】
本発明に使用されるポリ乳酸系重合体Aは、上記ポリ乳酸系重合体の内、比較的結晶性の高いものを使用する。ポリ乳酸系重合体のポリ乳酸を構成するD−乳酸の割合は6%以下のものを使用することが好ましい。D−乳酸の割合が6%を越えるものでは、結晶性が低く、二軸延伸後に熱処理しても熱収縮性を抑制することは困難となる。また、抑制できたとしても熱収縮性が高く、収縮フィルム用以外には耐熱性不足で使用に難がある。D−乳酸の割合が6%を下回るものでは、その割合が低いものほどポリ乳酸系重合体の融点は高くなるので耐熱性の高いフィルムを得ることができる。
【0020】
ポリ乳酸系重合体Bについては、ポリ乳酸系重合体Aと比較して結晶性の低いものを使用する。結晶性の低いポリ乳酸系重合体は二軸延伸し、次いで熱処理してもフィルムはほとんどあるいは全く結晶化しないと同時に延伸による配向が緩和して実質無延伸フィルムのようにあるいはそれに近い状態になり、フィルムの脆性は改良されない。
【0021】
本発明の好適な実施形態によるポリ乳酸系二軸延伸フィルムは、上述の高結晶性のポリ乳酸系重合体Aと低結晶性あるいは非結晶性ポリ乳酸系重合体Bによる少なくとも2層以上からなる多層構造を持ち、かつ、フィルムの端裂抵抗が20〜120Nの範囲である。この構成により、二軸延伸した結晶性の高いポリ乳酸系重合体Aがフィルムの強度、伸びおよび耐熱性を保持し、一方で、ほとんど配向していない非結晶性のポリ乳酸系重合体Bがフィルムの伸びを低下させている。この両者の効果により、フィルムの手切れ性をさらに優れたものにしている。
【0022】
この構成上、フィルムの熱処理はポリ乳酸系重合体Aの融点よりも低く、ポリ乳酸系重合体Bの融点よりも高い温度で行うことが必要である。ポリ乳酸系重合体Aの融点よりも熱処理温度が高いと熱処理中にフィルムが融け出し、製造中にフィルムが破断する。また、ポリ乳酸系重合体Bの融点よりも低い温度で熱処理するとポリ乳酸系重合体Bの配向は緩和されないので、手切れ性の優れたフィルムを得ることはできない。また、ポリ乳酸系重合体Aの融点とポリ乳酸系重合体Bの融点があまりにも近接している場合、フィルム物性やフィルムの厚みが著しくばらつくものとなり安定してフィルムを製造することはできない。その目安はポリ乳酸系重合体Aの融点とポリ乳酸系重合体Bの融点との差を20℃以上にすることであり、ポリ乳酸系重合体AのD−乳酸の割合DAとポリ乳酸系重合体BのD−乳酸の割合DBとの差(DB−DA)が3以上あるように選択することが重要となる。例えば、ポリ乳酸系重合体AのD−乳酸の割合DAが6%のときは、ポリ乳酸系重合体BのD−乳酸の割合DBは9%以上のものを使用する。また、D−乳酸の割合がおおよそ10%以上ではポリ乳酸は実質非結晶性材料となり、融点はないので熱処理温度範囲は、延伸ポリ乳酸系重合体Aの熱収縮を抑制する効果が十分な範囲で、ポリ乳酸系重合体Bの結晶化を考慮すること無く熱処理温度を適宜選択することができる。
【0023】
なお、ポリ乳酸系重合体AおよびBはD−乳酸割合の異なる2種以上のポリ乳酸系重合体であってもよく、D−乳酸の割合にはポリ乳酸系重合体Aを含んだ混合体としての平均値であってもよい。すなわち、DAおよびDBは2種以上のポリ乳酸系重合体の平均値であってもよい。
【0024】
上記のポリ乳酸系積層フィルムの手切れ性は、端裂抵抗で代用することができ、JIS C 2318(1991年)「電気用ポリエステルフィルム」中に記載されている方法で測定を行うことができる(実施例参照)。
【0025】
端裂抵抗が小さいとフィルムの手切れ性は良好である。フィルムの端裂抵抗が120N以下、好ましくは100N以下であるときフィルムの手切れ性は優れる。しかし、20Nを下回るとフィルムは脆くなるので、好ましくない。
【0026】
上述のように、本発明のポリ乳酸系二軸延伸フィルムの手切れ性を優れたものにするためには、積層の厚み構成比、延伸条件(延伸倍率、延伸温度)を考慮して、破断強度を80〜140MPa、好ましくは80〜120MPaに、フィルムの破断伸びを30〜100%、好ましくは30〜180%にするが、このような範囲を達成するための延伸条件としては、面積延伸倍率(縦×横)が4.5倍以上16倍以下で縦延伸温度が70〜100℃かつ横延伸温度が70〜85℃の範囲内である。面積延伸倍率が4.5倍より低いと、フィルムの脆さは十分に改良されない。また、16倍より高いと、フィルムの手切れ性に劣ることとなる。かかる延伸倍率において縦方向の延伸倍率を高めに設定するとフィルムは縦方向への手切れ性に優れたものとなり、また横方向への延伸倍率が高い場合には横方向への手切れ性に優れたものとなる。縦、横両方に優れた手切れ性を付与するにはフィルムの配向度合いを考慮しつつ延伸倍率、延伸温度を設定する。上記延伸温度範囲を下回る場合は延伸中にフィルムの破断が続発し、安定してフィルムを製造することはできない。また、かかる延伸温度範囲を上回るとフィルムの物性は改良されず、脆いままである。
【0027】
本発明のポリ乳酸系フィルムを二層以上の積層フィルムとして構成する場合は、耐熱性の高いポリ乳酸系重合体Aを表裏層にもつA/B/Aの3層構成が汎用性に優れるが、高度の製造設備を必要とするがA/B/A/B/Aの5層構成およびA/B/A/B/・・・/A(・・・はA/Bの繰り返しを表す)の多層構成でもよい。また、フィルムのカールと耐熱性に考慮するならB/Aの2層構成、あるいはB/A/Bの3層構成さらにはB/A/・・・/B(・・・はB/Aの繰り返しを表す)あるいはB/A/・・・/A(・・・はB/Aの繰り返しを表す)の多層構成でもよい。これら最終の多層フィルムは、ポリ乳酸系重合体B層の合計厚みが5〜80μm、好ましくは10〜60μmである。そして、最終の多層フィルムの厚みは、10〜100μm、好ましくは15〜80μmである。
【0028】
さらに、本発明の効果を阻害しない範囲でA/B間の各層の間に厚みが10μm以下、好ましくは5μm以下の接着剤層、接着用樹脂層、リサイクル樹脂層あるいはAとBの中間的な層を積層してあってもよい。
【0029】
また、B層で使用されるポリ乳酸系重合体Bにはポリ乳酸系重合体Aを含んだ混合体であるようなフィルム全層のリサイクルであってもよい。
【0030】
本発明で用いられる重合体には、諸物性を調整する目的で、熱安定剤、光安定剤、光吸収剤、滑剤、可塑剤、無機充填材、着色剤、顔料等を添加することもできる。
【0031】
ポリ乳酸系重合体を主成分とする二軸延伸フィルムの製造方法としては、Tダイ、Iダイ、丸ダイ等から押し出ししたシート状物または円筒状物を冷却キャストロールや水、圧空等により急冷し非結晶に近い状態で固化させた後、ロール法、テンター法、チューブラー法等により二軸に延伸する方法が挙げられる。
通常二軸延伸フィルムの製造においては縦延伸をロール法で、横延伸をテンター法で行う逐次二軸延伸法、また縦横同時にテンターで延伸する同時二軸延伸法が一般的である。
【0032】
延伸および熱処理条件は、先述するとおりである。なお、同時二軸延伸法では、逐次二軸延伸法に包括される意味で、延伸温度を70〜85℃の範囲で延伸することが好ましい。上記延伸倍率ならびに延伸温度の範囲にない場合には、得られたフィルムの厚み精度は著しく低下したものであり、特に延伸後熱処理されるフィルムにおいてはこの傾向が著しい。このような厚み振れは、フィルムを印刷したり、あるいは他のフィルムや金属薄膜、紙とのラミネーションさらには製袋等の二次加工において、製品に著しいしわ、波打ち等を生じるため外観を悪化させる要因となる。
【0033】
フィルムの熱収縮を抑制する点においてはフィルムを把持した状態で熱処理する。通常テンター法では、クリップでフィルムを把持した状態で延伸されるので直ちに熱処理される。フィルムの二次加工工程において、加工中にフィルムが収縮する等の問題を生じ易い。これらの問題を生じさせない収縮率は温水中80℃/10秒間で5%以下、好ましくは3%以下にすることが重要となる。
【0034】
【実施例】
以下に実施例を示すが、これらにより本発明は何ら制限を受けるものではない。
【0035】
(1)延伸倍率
縦延伸倍率 = 縦延伸後のフィルムの流れ速度/縦延伸前の原シートの流れ速度
横方向の延伸倍率は、縦延伸前の原シート幅からテンターのクリップに把持する部分の幅を差し引いた値で、横延伸後に得られる幅からクリップに把持していた部分の幅を差し引いた長さを割り付けた値である。
【0036】
【数1】
【0037】
(2)引張試験(破断強度、破断伸度)
東洋精機(株)製テンシロンII型引張り試験機を用い、JIS K 7127に基づき、2号試験片で、温度23℃、チャック間80mm、標線間25mmで引張り速度200mm/分で、フィルムが破断するまでの最大強度および伸びを求めた。サンプルはフィルムの縦横それぞれ5個を試験し、その平均値を求めた。
【0038】
(3)端裂抵抗
JIS C 2318(1991年)「電気用ポリエステルフィルム」中に記載されている方法で測定を行う。すなわち、幅20mm、長さ約200mmの試験片を縦方向および横方向からそれぞれ全幅にわたって平均するように5枚とる。試験機として低速緊張形引張試験機(容量は測定値が容量の15〜85%の範囲内にあるもの)を用い、試験金具として鋼鉄製のものを用いる。この試験金具は、一方の端部に押さえ板部分を有し、他方に柄部を有し、V型切れ込み板(板厚:1.00±0.05mm)を上下押さえ板の間に挟んでねじ止めして穴部を形成したものである。試験機の上部に試験金具の切れ込み板の中心線を上下つかみの中心に一致させ、切れ込みの頂点と下部つかみとの間隔を約50mmになるように柄を取り付ける。試験片を試験管具の穴部に通してフィルム面が接するように2つに折り合わせて試験機の下部つかみにはさみ、200mm/分の速度で引張りを行う。引き裂けたときの力(N)を求める。
【0039】
(4)手切れ性
ガラス板状で新しいフェザー刃で試験するフィルムを縦方向(MD)および横方向(TD)に沿って100mm×100mmに切り取る。この正方形に切ったフィルムの一辺を両手で持ち前後に切り裂く。これをそれぞれMD、TDに20枚ずつ試験を行い、15枚(75%)以上容易に引裂くことができれば手切れ性が特に優れるとし、◎と表記し、10枚(50%)以上容易に引裂くことができれば手切れ性に優れるとし、〇と表記した。9枚以下で引裂き難いものは×と表記した。
【0040】
実施例1
L−乳酸:D−乳酸=99.5:0.5(DA=0.5%)の構造単位を持ち、ガラス転移点(Tg)58℃、融点175℃のポリ乳酸重合体に乾燥した平均粒径1.4μmの粒状シリカ(商品名:サイリシア100、富士シリシア化学(株)製)を0.1重量部混合して40mmΦ単軸押出機にて、210℃でマルチマニホールド式の口金より第1層として押出し、またL−乳酸:D−乳酸=85:15(DB=15%)の構造単位を持ち、ガラス転移点(Tg)55℃、融点のないポリ乳酸系重合体に同じく乾燥した平均粒径1.4μmの粒状シリカを0.2重量部混合して25mmφの同方向二軸押出機にて上記口金より第2層として210℃で押出した。第1層と第2層の厚み比は1:2になるよう溶融樹脂の吐出量を調整した。この共押出シートを約43℃のキャスティングロールにて急冷し、未延伸シートを得た。続いて長手方向に75℃で2.6倍のロール延伸、次いで、幅方向にテンターで74℃の温度で3.5倍に延伸した。テンターでの熱処理ゾーンの温度は150℃にし、熱処理したフィルムを作製した。フィルム厚みはおおよそ平均で25μmとなるように押出機からの溶融樹脂の吐出量とライン速度を調整した。フィルムの評価結果を表1に示す。
【0041】
実施例2、3および比較例1〜4
表1に示すように、L−乳酸とD−乳酸の異なるポリ乳酸系重合体を各々実施例1のようにして第1層および第2層にして所定の厚み比率になるよう押出し、二軸延伸後熱処理してフィルムを作製した。各フィルムの評価結果を表1に示す。なお、比較例2は熱処理中にフィルムは破断し、比較例3においては得られたフィルムにはスジ・ムラ一部白化したところが見られ外観が悪く、強度・伸度ともばらつきがあった。各フィルムの評価結果を表1に示す。
【0042】
実施例4
L−乳酸:D−乳酸=99.5:0.5(DA=0.5%)の構造単位を持ち、ガラス転移点(Tg)58℃、融点175℃のポリ乳酸重合体を乾燥した平均粒径1.4μmの粒状シリカ(商品名:サイリシア100、富士シリシア化学(株)製)を0.1重量部混合して40mmΦ単軸押出機にて、210℃で3層のマルチマニホールド式の口金より第1層および第3層(表裏層)として押出し、またL−乳酸:D−乳酸=85:15(DB=15%)の構造単位を持ち、ガラス転移点(Tg)55℃、融点のないポリ乳酸重合体をポリ乳酸系重合体を同じく乾燥した平均粒径1.4μmの粒状シリカ0.2重量部混合して25mmφの同方向二軸押出機にて上記口金より第2層(中間層)として210℃で押出した。厚み比率は、第1層:第2層:第3層が1:4:1になるよう溶融樹脂の吐出量を調整した。この共押出シートを約42℃のキャスティングロールにて急冷し、未延伸シートを得た。続いて長手方向に75℃で2.6倍のロール延伸、次いで、幅方向にテンターで73℃の温度で3.6倍に延伸した。テンターでの熱処理ゾーンの温度は150℃にし、熱処理したフィルムを作製した。フィルム厚みはおおよそ平均で25μmとなるように押出機からの溶融樹脂の吐出量とライン速度を調整した。フィルムの評価結果を表2に示す。
【0043】
実施例5〜6および比較例5〜9
表2に示すように、L−乳酸とD−乳酸の異なるポリ乳酸系重合体を各々実施例4のようにして第1層、第2層および第3層として所定の厚み比率になるよう押出し、二軸延伸後熱処理してフィルムを作製した。各フィルムの評価結果を表2に示す。なお、比較例6は熱処理中にフィルムは破断し、比較例7においては得られたフィルムにはスジ・ムラ一部白化したところが見られ外観が悪く、強度・伸度ともばらつきがあった。さらに比較例9においては、延伸中にフィルムが破断した。各フィルムの評価結果を表2に示す。
【0044】
参考例7
L−乳酸:D−乳酸=96:4(D=4%)の構造単位を持ち、ガラス転移点(Tg)58℃、融点149℃のポリ乳酸重合体に乾燥した平均粒径1.4μmの粒状シリカ(商品名:サイリシア100、富士シリシア化学(株)製)を0.1重量部混合して40mmφ単軸押出機にて、210℃でマルチマニホールド式の口金より第1層として押出した。この押出シートを約43℃のキャスティングロールにて急冷し、未延伸シートを得た。続いて長手方向に75℃で2.6倍のロール延伸、次いで、幅方向にテンターで74℃の温度で3.5倍に延伸した。テンターでの熱処理ゾーンの温度は150℃にし、熱処理したフィルムを作製した。フィルム厚みはおおよそ平均で25μmとなるように押出機からの溶融樹脂の吐出量とライン速度を調整した。フィルムの評価結果を表3に示す。
【0045】
参考例8
表3に示すように条件を変えて参考例7のようにして押出し、二軸延伸後熱処理してフィルムを作製した。各フィルムの評価結果を表3に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明に従えば、ポリ乳酸系重合体を主成分とし、JIS K 7127において、2号試験片で引張速度200mm/分で測定した引張強度が80〜140MPaであり、かつ、引張伸びが30〜100%であるポリ乳酸系二軸延伸フィルムとしたことで、従来セロファンが使用されていたセロファンテープ、薬包装などの用途、二軸延伸ポリプロピレンフィルムや二軸延伸ポリエステルフィルムが使用されていた食品包装や繊維包装などの用途に使用が可能な、外観が良好で、かつ手切れ性すなわち易開封性に優れた生分解性のポリ乳酸系積層二軸延伸フィルムを得ることができる。
また、本発明に従えば、さらに、ポリ乳酸系重合体を主成分とする少なくとも2層以上からなる積層フィルムであって、一層の結晶性ポリ乳酸系重合体AのD−乳酸の割合DA(%)と、他層のポリ乳酸系重合体BのD−乳酸の割合DB(%)の関係が、DA<DB かつ DB−DA≧3であり、かつ、フィルムの端裂抵抗が20〜120Nの範囲であるようにしたことで、さらに手切れ性すなわち易開封性に優れた生分解性のポリ乳酸系積層二軸延伸フィルムを得ることができる。
Claims (6)
- ポリ乳酸系重合体を主成分とする、少なくとも2層以上からなる積層フィルムであって、JIS K 7127において、2号試験片で引張速度200mm/分で測定した引張強度が80〜140MPaであり、引張伸びが30〜100%であり、かつ、ポリ乳酸系重合体Aを主成分とする層とポリ乳酸系重合体Bを主成分とする層とからなり、前記ポリ乳酸系重合体AのD−乳酸の割合DA(%)と、前記ポリ乳酸系重合体BのD−乳酸の割合DB(%)の関係が、
DA<DB かつ DB−DA≧3
であり、かつ、フィルムの端裂抵抗が20〜120Nの範囲であることを特徴とするポリ乳酸系積層二軸延伸フィルム。 - 前記ポリ乳酸系重合体BのD−乳酸の割合DB(%)が10%未満であることを特徴とする請求項1記載のポリ乳酸系積層二軸延伸フィルム。
- 面積延伸倍率(縦×横)が4.5倍以上で、縦延伸温度が70〜100℃かつ横延伸温度が70〜85℃の範囲内で二軸延伸されていることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項記載のポリ乳酸系積層二軸延伸フィルム。
- 前記ポリ乳酸系重合体AおよびBの重量平均分子量が10万〜30万であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のポリ乳酸系積層二軸延伸フィルム。
- 前記面積延伸倍率(縦×横)が4.5倍以上、16倍以下であることを特徴とする請求項3または4のいずれか1項記載のポリ乳酸系積層二軸延伸フィルム。
- ポリ乳酸系重合体Aを主成分とする層と、ポリ乳酸系重合体Bを主成分とする層とを有する、2層以上からなる積層フィルムであって、前記ポリ乳酸系重合体AのD−乳酸の割合DA(%)と、前記ポリ乳酸系重合体BのD−乳酸の割合DB(%)の関係が、 DA<DB かつ DB−DA≧3 である積層フィルムを、面積延伸倍率(縦×横)が4.5倍以上、16倍以下で、縦延伸温度が70〜100℃かつ横延伸温度が70〜85℃の範囲内で二軸延伸した後、把持した状態でポリ乳酸系重合体Bの融点(TmB)〜ポリ乳酸系重合体Aの融点(TmA)(℃)の範囲内で熱処理することを特徴とするポリ乳酸系積層二軸延伸フィルムの製造方法。
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