JP3860523B2 - 作業機の盗難防止装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば不正規のエンジンキーによるエンジンの始動を不可能にしたバックホー等の作業機の盗難防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両の盗難防止装置として、不正規のエンジンキーによるエンジンの始動を不可能にする技術として、エンジンキーに組み込んだIDコードと自動車側に記録したIDコードとが一致した場合にのみ、エンジンの始動を可能にするものがあり(例えば、特許文献1〜4参照)、この場合、仮に合鍵を造っても、IDコードが不一致となるため、自動車のエンジンを始動することができなくなる。
【0003】
他方、旋回作業機として例示するバックホー等の作業機には、作業機を走行させる動力源となるエンジンを備えたものがあり、この種の作業機でも、車両の場合と同様の盗難防止機構を組み込むこと考えられ、この場合も、正規のエンジンキーでエンジンを始動操作するときに、エンジンの始動を許容すると共に、不正規のエンジンキーを使用してエンジンを始動操作するときに、エンジンの始動を不能にすることが可能になる。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−146148号公報
【特許文献2】
特開平10−82223号公報
【特許文献3】
特開平10−129421号公報
【特許文献4】
特開2000−335370号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、作業機に組み込んだ盗難防止機構が見破られて、メインスッチのスタータ位置とスタータとを、電線等で接続して盗難防止機構が介在しないように短絡した場合等には、盗難防止機構が機能しなくなり、盗難防止を図ることが困難になった。
本発明は上記問題点に鑑み、盗難防止機構の組み込みが見破られたような場合でも、確実に盗難防止を図ることができる作業機の盗難防止装置を提供するようにしたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を解決するための本発明の技術的手段は、作業機1を走行させる動力源となるエンジン12を備え、エンジンキー36のIDコードを照合し、照合が成立したときに、スタータスイッチ46をオンして、エンジン12の始動を許可し、照合が成立しなかったとき、スタータスイッチ46をオフに保持して、エンジン12の始動を不能にするイモビライザ制御部43を具備した盗難防止機構44であって、正規のエンジンキー36でエンジン12を始動操作するときに、エンジン12の始動を許容すると共に、不正規のエンジンキー36を使用してエンジン12を始動操作するときに、エンジン12の始動を不能にする盗難防止機構44を備え、複数の操作レバー62が総て中立位置にセットされたときに、エンジン12の回転をアイドリング回転に保持するAI制御システムを備えた作業機の盗難防止装置において、 前記盗難防止機構44は、不正規のエンジンキー36が使用されたときに、これを検出してエンジン12の始動を不能にすると同時に不正規信号S2を出力するように構成され、前記AI制御システムに、盗難防止機構44の不正規信号S2を入力してエンジン12の回転をアイドリング回転に保持する機能を具備させている点にある。
【0007】
本発明の他の技術的手段は、作業機1を走行させる動力源となるエンジン12を備え、エンジンキー36のIDコードを照合し、照合が成立したときに、スタータスイッチ46をオンして、エンジン12の始動を許可し、照合が成立しなかったとき、スタータスイッチ46をオフに保持して、エンジン12の始動を不能にするイモビライザ制御部43を具備した盗難防止機構44であって、正規のエンジンキー36でエンジン12を始動操作するときに、エンジン12の始動を許容すると共に、不正規のエンジンキー36を使用してエンジン12を始動操作するときに、エンジン12の始動を不能にする盗難防止機構44を備え、複数の操作レバー62が総て中立位置にセットされたときに、エンジン12の回転をアイドリング回転に保持するAI制御システムを備えた作業機の盗難防止装置において、
前記盗難防止機構44は、不正規のエンジンキー36が使用されたときに、これを検出してエンジン12の始動を不能にすると同時に不正規信号S2を出力するように構成され、前記AI制御システムに、盗難防止機構44の不正規信号S2を入力してエンジン12の回転を高速回転に保持する機能を具備させている点にある。
【0008】
本発明の他の技術的手段は、前記AI制御システムは、複数の操作レバー62が総て中立位置にセットされたときに、エンジン12の回転数をアイドリング回転数へ下げると共に、複数の操作レバー62のいずれかを中立位置から操作したとき、エンジン12の回転数をアクセル位置に対応する回転数まで上げるべくAIモータ54を駆動するAI制御部51を備え、AI制御部51は、前記不正規信号S2を入力したとき、不正規のエンジンキー36の使用によってエンジン12が始動すれば、エンジン12の回転をアイドリング回転に強制的に下げるようにAIモータ54を駆動する点にある。
本発明の他の技術的手段は、前記AI制御システムは、複数の操作レバー62が総て中立位置にセットされたときに、エンジン12の回転数をアイドリング回転数へ下げると共に、複数の操作レバー62のいずれかを中立位置から操作したとき、エンジン12の回転数をアクセル位置に対応する回転数まで上げるべくAIモータ54を駆動するAI制御部51を備え、AI制御部51は、前記不正規信号S2を入力したとき、不正規のエンジンキー36の使用によってエンジン12が始動すれば、エンジン12の回転を高速回転に保持するようにAIモータ54を駆動する点にある。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1において、旋回作業機として例示するバックホー1は、左右にクローラ走行装置2を有する走行機台3に旋回台4が縦軸回り旋回自在に支持され、この旋回台4の略中央前部のバックホー支持部5にバックホー装置(作業装置)6の下部が支持されている。
前記旋回台4上には、バックホー支持部5の左側に運転部7が形成され、バックホー装置6との間を仕切りかつ運転部7を覆う日除け装置8が装着され、バックホー支持部5の右側に燃料タンク及びオイルタンク等が配置され、これらの後側にパイプ製支持フレーム及びエンジン12が装着されている。燃料タンク及びオイルタンクは本体カバー13で周囲が覆われかつ上方が保護カバーで覆われ、エンジン12は横向きに配置されていて、本体カバー13で前上方が覆われかつ後上方及び後方がボンネット15で包囲されている。
【0010】
バックホー装置6は、バックホー支持部5にブーム枢支軸17を介して基部が支持されかつブームシリンダ18を介して昇降するブーム19と、このブーム19の先端にアーム枢支軸20を介して支持されかつアームシリンダ21を介して屈伸するアーム22と、このアーム22の先端にバケット枢支軸23を介して支持されかつバケットシリンダ24を介して掻き込み排土動作するバケット(作業具)25とを有する。
前記ブーム19はブーム枢支軸17に支持された基幹ブーム19Aと、この基幹ブーム19Aの先端に中間支軸28を介して縦軸回り揺動自在に連結された中間ブーム19Bと、この中間ブーム19Bの先端に先端支軸29を介して縦軸回り揺動自在に連結された先端ブーム19Cとを有する。基幹ブーム19Aと中間ブーム19Bとの間にオフセットシリンダ30が設けられ、基幹ブーム19Aと先端ブーム19Cとは平行四連リンクを構成するための連係リンクで連結されており、オフセットシリンダ30の作動で、基幹ブーム19Aに対して先端ブーム19C、アーム22及びバケット25を左右にオフセット動作させるようになっている。
【0011】
前記バックホー1は、エンジン12で多連の油圧ポンプ26を駆動し、オイルタンクのオイルを、制御弁群を介して左右クローラ走行装置2の油圧モータ及び旋回用油圧モータに供給すると共に、前記各油圧シリンダ18、21、24、30及びドーザ用の油圧シリンダ等、各種アクチュエータへ適宜供給可能になっている。従って、エンジン12は、作業機を走行させる動力源になっていると共に、各種油圧機器を作動させる動力源になっている。
図2及び図3は、エンジンを始動するための電気制御系の構成及び盗難防止装置の構成を示している。図2及び図3において、33はバッテリー(電源)、34はスタータ、35はメインスイッチで、エンジンキー36を挿入して、オフ位置(OFF)からオン位置(ON)、スタート位置(START)に回動操作できるように構成され、エンジンキー36を挿入してメインスイッチ35をスタート位置にセットして、エンジンキー36から手を離すと、スプリングの力でメインスイッチ35はオン位置に戻るように構成されている。また、メインスイッチ35をスタート位置にセットしたとき、スタータ34がメインスイッチ35を介してバッテリー33に接続されるように構成されている。
【0012】
エンジンキー36のヘッド部にトランスポンダチップ37が埋め込まれている。トランスポンダチップ37にそのバックホー(作業機)1に特有のIDコードが記録されている。バックホー1に、アンテナ41とアンプ42とイモビライザ制御部43とを有する盗難防止機構44が具備されている。
メインスイッチ35のキーシリンダ35aにエンジンキー36を差込んで回転させるときに、アンテナ41は、エンジンキー36のトランスポンダチップ37からのIDコードの発信信号を受信し、アンプ42は、アンテナ3で受信した信号を増幅し、アンプ42からの信号はイモビライザ制御部43に入力されるようになっている。
【0013】
イモビライザ制御部43には、IDコードが記録されており、このIDコードとエンジンキー36のIDコードとを照合し、照合が成立したときに、バッテリー33とスタータ34との間に介在したスタータスイッチ46をオンして、エンジン12の始動を許可し、照合が成立しなかったとき、スタータスイッチ46をオフに保持して、エンジン12の始動を不能にする。また、イモビライザ制御部43は、エンジンキー36のIDコードを照合した際に、照合信号S(正規信号S1、不正規信号S2)を後述するAI制御部51及び干渉回避制御部71に出力するようになっている。
【0014】
即ち、照合が成立したとき、正規のエンジンキー36が使用されたことを示す正規信号S1(照合信号S)をAI制御部51及び干渉回避制御部71に出力すると共に、照合が成立しなかったときに、不正規のエンジンキー36が使用されたことを示す不正規信号S2(照合信号S)がAI制御部51及び干渉回避制御部71に出力されるようになっている。
図4及び図5は、バックホー(作業機)1に具備したオートアイドル(AI)制御システムの構成を示している。図4及び図5に示すように、AI制御システムは、CPU等により構成したAI制御部51と、アクセルケーブル52を介してガバナレバー53のガバナ位置を変更するAIモータ54と、アクセルセンサ55と、AI圧力スイッチ57と、ガバナレバー53のガバナ位置を検出するガバナセンサ58とを具備している。
【0015】
アクセルセンサ55は、アクセルレバー61の支点部に取り付けてあり、アクセルレバー61の位置をポテンショメータにより回転角として検知し、アクセルレバー61のアクセル位置を示す検知信号をAI制御部51に出力するようになっている。
AI圧力スイッチ57は、スイッチの特性としてはノーマルクローズ(通常は接点がオン)であり、後述するように、総ての操作レバー62を中立位置にセットしたときにオンし、いずれかの操作レバー62を中立位置から作業状態に操作すると、オフするようになっている。
【0016】
操作レバー62は、例えば運転部7等に左右一対設けられていて、いずれか一方の操作レバー62を、中立位置から前後左右等に揺動操作することによって、ブーム19の昇降動作、アーム22の屈伸動作、バケット25の掻き込み排土動作等を、ブームシリンダ18、アームシリンダ21、バケットシリンダ24、オフセットシリンダ30等を介してなすように構成されている。また、各操作レバー62は、バックホー1の走行の速度や向きを操作するためのものであってもよい。
【0017】
各操作レバー62は、パイロットバルブ63を介して1又は複数のコントロールバルブ64に連結されており、図4に示すように、総ての操作レバー62を中立位置にセットしたとき、パイロットポンプ65からの油がコントロールバルブ64の中立流路からタンク66に帰り、AI圧力スイッチ57をオンにするようになっている。また、図5に示すように、いずれかの操作レバー62を中立位置から操作したとき、いずれかのコントロールバルブ64が作動することにより、パイロットポンプ65からの油がコントロールバルブ64により遮断されて、パイロットの一次圧力によりAI圧力スイッチ57をオフにするようになっている。
【0018】
AI制御部51は、AI圧力スイッチ57がオンしたとき、その4秒後に、AIモータ54を駆動して、エンジン12の回転数をアイドリング回転数へ下げるように構成されている。また、AI制御部51は、AI圧力スイッチ57がオフしたとき、瞬時に、AIモータ54を駆動して、エンジン12の回転数をアクセルレバー61のアクセル位置に対応する回転数まで上げるように構成されている。また、AI制御部51は、イモビライザ制御部43から正規信号S1を入力したとき、通常のアイドリング制御動作を続行し、イモビライザ制御部43から不正規信号S2を入力したとき、AIモータ54を駆動して、エンジン12の回転をアイドリング回転に強制的に下げるように構成されている。
【0019】
図6は、バックホー(作業機)1に具備した干渉回避システムの構成を示している。図7に示すように、干渉回避システムは、マイコン等により構成した干渉回避制御部71を備える。干渉回避制御部71は、ブーム19の揺動角度(昇降角)を検出するブームセンサ72、アーム22のブーム19先端に対する揺動角度(屈伸角)を検出するアームセンサ73、先端ブーム19Cの基幹ブーム19Aに対する揺動角度(オフセット角)を検出するオフセットセンサ74からの各検出信号を入力すると共に、盗難防止機構44からの照合信号S(正規信号S1、不正規信号S2)を入力する。
【0020】
また、干渉回避制御部71は、ブームセンサ72、アームセンサ73及びオフセットセンサ74からの検出信号から、アーム22先端の位置を算出し、干渉回避プログラムに基づいて、作業時にバケット25が運転部7に侵入するのを回避すると同時に、バケット25が回避域に近づくと、アーム22を伸長(ダンプ)させるように起動して、ブーム19の上昇動作、オフセット動作を同時操作しても、バックホー装置(作業装置)6が停止することなく滑らかに動くように、ブーム上昇用の比例電磁弁77、アーム掻き(屈曲)用の比例電磁弁78、オフセット左用の比例電磁弁79、アームダンプ(伸長)用の比例電磁弁80を制御する。
【0021】
即ち、干渉回避制御部71は、▲1▼ブームセンサ72、アームセンサ73、オフセットセンサ74からの検出信号により、アーム22先端の位置を検出(算出)する。▲2▼アーム22先端の位置が干渉回避域に近づくと、自動的にアーム掻き用比例電磁弁78に流す電流を制限する。▲3▼更に干渉回避域に達する直前にはアームダンプ用の比例電磁弁80に電流を通電し、アーム22をダンプ(伸長)させるように構成されている。
また、干渉回避制御部71は、イモビライザ制御部43から正規信号S1を入力したとき、通常の干渉回避の制御動作を続行し、イモビライザ制御部43から不正規信号S2を入力したとき、ブーム上昇用の比例電磁弁77及びアームダンプ用の比例電磁弁78への電流を停止する。これにより、バックホー1を停止させるときに通常バックホー装置6をセットする停止姿勢、即ち、ブーム19が下降すると共にアーム22が伸長して、バケット25が前方位置で接地等した停止姿勢に保持して、バックホー(作業機)1を通常走行ができないようする。
【0022】
なお、前記ブーム上昇用の比例電磁弁77は、これに供給される電流の大きさに略比例した速度でブーム19を上昇動作させるようにブームシリンダ18を伸長動作させ、アーム掻き(屈曲)用の比例電磁弁78は、これに供給される電流の大きさに略比例した速度でアーム22を屈曲動作させるようにアームシリンダ21を縮小動作させ、オフセット左用の比例電磁弁79は、これに供給される電流の大きさに比例した速度で先端ブーム19C等をオフセット動作させるようにオフセットシリンダ30を伸縮動作させ、アームダンプ(伸長)用の比例電磁弁80は、これに供給される電流の大きさに略比例した速度でアーム22を伸長動作させるようにアームシリンダ18を伸長動作させる。
【0023】
上記実施の形態によれば、例えば、アクセルレバー61が最大(MAX)になっていても、総ての操作レバー62を操作状態から中立位置に戻すと、パイロットポンプ65からの油が、コントロールバルブ64の中立流路からタンク66へ帰ることにより、AI圧力スイッチ57への圧力が下がり、これにより、AI圧力スイッチ57がオンし、その4秒後にAIモータ54が駆動し、エンジン12の回転数をアイドリング回転に下げる。
また、例えば、アクセルレバー62が最大(MAX)に操作されている状態のとき、操作レバー62のいずれかを中立位置から作業状態に操作すると、いずれかのコントロールバルブ64が作動し、パイロットポンプ65からの油が遮断され、パイロットの一次圧力により、AI圧力スイッチ57がオフになる。その結果、AI制御部51は、ガバナレバー53が最大(MAX)の位置になるまで、AIモータ54を作動させるので、エンジン12の回転数が瞬時に最高回転数まで上がる。
【0024】
従って、作業機1による作業を中断して、総ての操作レバー62が中立になると、自動的に4秒後にエンジン12の回転がアイドル回転になるため、省エネ、低騒音に役立つ。
エンジン12を始動する場合、イモライザ制御機構43では図7のフローチャートに示すように動作し、オートアイドルシステムでは図8のフローチャートに示すように制御動作をし、干渉回避システムでは図9のフローチャートに示すように制御動作をする。
【0025】
即ち、正規のエンジンキー36をメインスイッチ35に挿入して、オフ位置(OFF)からスタート位置(START)に回動操作する(ステップ1)と、正規のエンジンキー36のIDコードの発信信号をアンテナ41が受信し(ステップ2)、イモビライザ制御部43が、予め記憶しているIDコードと、エンジンキー36のIDコードとを照合し(ステップ3)、照合が成立することにより(ステップ4)、スタータスイッチ46をオンして、エンジン12の始動を許可するので、メインスイッチ35をスタート位置にセットしたとき、スタータ34がメインスイッチ35を介してバッテリー33に接続されて、スタータ34が作動し、エンジン12が始動する(ステップ5)。また、盗難防止機構44(イモビライザ制御部43)から、正規信号S1がAI制御部51及び干渉回避制御部71に出力され、AI制御部51及び干渉回避制御部71は通常の制御動作をする(ステップ16,ステップ26)。
【0026】
ところが、不正規のエンジンキー36をメインスイッチ35に挿入して、オフ位置(OFF)からスタート位置(START)に回動操作する(ステップ1)と、不正規のエンジンキー36のIDコードの発信信号をアンテナ41が受信し(ステップ2)、イモビライザ制御部43が、エンジンキー36のIDコードを照合し(ステップ3)、照合が不成立となることにより(ステップ6)、スタータスイッチ46をオフを保持して、エンジン12の始動を不許可とするので、メインスイッチ35をスタート位置にセットしたとき、スタータ34がメインスイッチ35を介してバッテリー33に接続なくなり、スタータ34が作動せず、エンジン12が始動しない(ステップ7)。
【0027】
また、このとき、イモビライザ制御部43から不正規信号S2がAI制御部51に出力し(ステップ7)、これにより、AI制御部51が、AIモータ54を駆動して、ガバナレバー53をアイドリング位置にセットする(ステップ14)。また、イモビライザ制御部43から不正規信号S2が干渉回避制御部71に出力し(ステップ7)、これにより、ブーム上昇用の比例電磁弁77及びアームダンプ用の比例電磁弁78への電流を停止する(ステップ24)。
その結果、不正規のエンジンキー36の使用によって、エンジン12の始動を不許可にすると同時に、仮にエンジン12が始動しても、エンジン12がアイドリング回転に保持されるし、また、作業装置6のブーム19及びアーム22が動作しなくなり、これにより、作業機1は通常の走行が不能になり、作業機1の盗難を確実に防止できる。
【0028】
従って、盗難防止機構44が組み込まれていることを見破って、例えば、メインスッチ35のスタート位置とスタータ34との間を電線等で短絡して、盗難防止機構44が動作しないようにした場合でも、不正規のエンジンキー36をメインスイッチ35に挿入して、オフ位置(OFF)からスタート位置(START)に回動操作する(ステップ1)と、不正規のエンジンキー36のIDコードの発信信号をアンテナ41が受信し(ステップ2)、イモビライザ制御部43が、エンジンキー36のIDコードを照合し、照合が不成立となることにより(ステップ6)、イモビライザ制御部43から不正規信号S2がAI制御部51に出力し(ステップ7)、これにより、AI制御部51が、AIモータ54を駆動して、エンジン12の回転数をアイドリング回転数へ下げる(ステップ14)。また、イモビライザ制御部43から不正規信号S2が干渉回避制御部71に出力し(ステップ7)、これにより、ブーム上昇用の比例電磁弁77及びアームダンプ用の比例電磁弁78への電流を停止する(ステップ24)。その結果、例えばブーム19が下降すると共にアーム22が伸長して、バケット25が前方位置で接地等した停止姿勢に保持して、バックホー(作業機)1を通常走行ができないようする。
【0029】
従って、盗難防止機構44の組み込みが見破れても、不正規のエンジンキー36の使用によって、エンジン12が始動するが、エンジン12がアイドリング回転になるし、作業装置6のブーム19及びアーム22が動作しなくなり、これにより、作業機1は通常の走行が不能になり、作業機1の盗難を確実に防止できるのである。
なお、前記実施の形態では、複数の操作レバー62が総て中立位置にセットされたときに、エンジン12の回転をアイドリング回転に保持するAI制御システムに、盗難防止機構44の不正規信号S2を入力してエンジン12の回転をアイドリング回転に保持する機能を具備させると共に、作業装置6が干渉領域に入らないように制御する干渉回避システムに、盗難防止機構44の不正規信号S2を入力して作業装置6の動作を停止する機能を具備させて、不正規のエンジンキー36が使用されたとに作業機1の通常走行が不能になるようにする作業機制御手段を、構成しているが、これに代え、不規制のエンジンキー36が使用されたとに作業機1の通常走行が不能になるようにする作業機制御手段を、複数の操作レバー62が総て中立位置にセットされたときに、エンジン12の回転をアイドリング回転に保持するAI制御システムに、盗難防止機構44の不正規信号S2を入力してエンジン12の回転をアイドリング回転に保持する機能を具備させて構成してもよい。
【0030】
即ち、前記実施の形態では、イモビライザ制御部43は、エンジンキー36のIDコードを照合した際に、照合信号S(正規信号S1、不正規信号S2)をAI制御部51及び干渉回避制御部71に出力し、不正規のエンジンキーが使用されたときに、AI制御部51により、エンジン12の回転をアイドリング回転に強制的に下げると共に、干渉回避制御部71により、ブーム上昇用の比例電磁弁77及びアームダンプ用の比例電磁弁78への電流を停止しするようにしているが、これに代え、イモビライザ制御部43は、エンジンキー36のIDコードを照合した際に、照合信号S(正規信号S1、不正規信号S2)を、干渉回避制御部71には出力せずにAI制御部51のみに出力して、不正規のエンジンキー36が使用されたときに、AI制御部51により、エンジン12の回転をアイドリング回転に強制的に下げるようにしてもよい。この場合、不正規のエンジンキー36の使用によって、エンジン12の始動を不許可にすると同時に、仮にエンジン12が始動しても、エンジン12がアイドリング回転に保持されるようになって、作業機1は通常の走行が不能になり、作業機1の盗難を確実に防止できる。
【0031】
また、前記実施の形態では、複数の操作レバー62が総て中立位置にセットされたときに、エンジン12の回転をアイドリング回転に保持するAI制御システムに、盗難防止機構44の不正規信号S2を入力してエンジン12の回転をアイドリング回転に保持する機能を具備させて、不正規のエンジンキー36が使用されたとに作業機1の通常走行が不能になるようにする作業機制御手段を構成しているが、これに代え、AI制御システムに、盗難防止機構44の不正規信号S2を入力してエンジン12の回転を高速回転に保持する機能を具備させて、不正規のエンジンキー36が使用されたとに作業機1の通常走行が不能になるようにする作業機制御手段を構成するようにしてもよい。
【0032】
また、前記実施の形態では、盗難防止機構44により、イモビライザ方式により、不正規のエンジンキー36を使用してエンジン12を始動操作するときに、エンジン12の始動を不能にするようにしているが、イモビライザ方式に代えて暗証コード等を使用したテンキー方式その他の方式で、不正規のエンジンキー36を使用してエンジン12を始動操作するときに、エンジン12の始動を不能にするように、盗難防止機構44を構成してもよい。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、盗難防止機構の組み込みが見破られたような場合でも、確実に盗難防止を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す旋回作業機の全体側面図である。
【図2】同電気制御系の構成図である。
【図3】同電気制御系の構成図である。
【図4】同アイドリング回転の状態になる前のAI制御システムの構成図である。
【図5】同アイドリング回転の状態になったAI制御システムの構成図である。
【図6】同干渉回避システムの構成図である。
【図7】同盗難防止機構での動作を示すフローチャートである。
【図8】同オートアイドルシステムでの動作を示すフローチャートである。
【図9】同干渉回避システムでの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 バックホー(作業機)
6 バックホー装置(作業装置)
12 エンジン
33 バッテリー(電源)
36 エンジンキー
43 イモビライザ制御部
46 スタータスイッチ
62 操作レバー
Claims (4)
- 作業機(1)を走行させる動力源となるエンジン(12)を備え、エンジンキー(36)のIDコードを照合し、照合が成立したときに、スタータスイッチ(46)をオンして、エンジン(12)の始動を許可し、照合が成立しなかったとき、スタータスイッチ(46)をオフに保持して、エンジン(12)の始動を不能にするイモビライザ制御部(43)を具備した盗難防止機構(44)であって、正規のエンジンキー(36)でエンジン(12)を始動操作するときに、エンジン(12)の始動を許容すると共に、不正規のエンジンキー(36)を使用してエンジン(12)を始動操作するときに、エンジン(12)の始動を不能にする盗難防止機構(44)を備え、複数の操作レバー(62)が総て中立位置にセットされたときに、エンジン(12)の回転をアイドリング回転に保持するAI制御システムを備えた作業機の盗難防止装置において、
前記盗難防止機構(44)は、不正規のエンジンキー(36)が使用されたときに、これを検出してエンジン(12)の始動を不能にすると同時に不正規信号S2を出力するように構成され、前記AI制御システムに、盗難防止機構(44)の不正規信号S2を入力してエンジン(12)の回転をアイドリング回転に保持する機能を具備させていることを特徴とする作業機の盗難防止装置。 - 作業機(1)を走行させる動力源となるエンジン(12)を備え、エンジンキー(36)のIDコードを照合し、照合が成立したときに、スタータスイッチ(46)をオンして、エンジン(12)の始動を許可し、照合が成立しなかったとき、スタータスイッチ(46)をオフに保持して、エンジン(12)の始動を不能にするイモビライザ制御部(43)を具備した盗難防止機構(44)であって、正規のエンジンキー(36)でエンジン(12)を始動操作するときに、エンジン(12)の始動を許容すると共に、不正規のエンジンキー(36)を使用してエンジン(12)を始動操作するときに、エンジン(12)の始動を不能にする盗難防止機構(44)を備え、複数の操作レバー(62)が総て中立位置にセットされたときに、エンジン(12)の回転をアイドリング回転に保持するAI制御システムを備えた作業機の盗難防止装置において、
前記盗難防止機構(44)は、不正規のエンジンキー(36)が使用されたときに、これを検出してエンジン(12)の始動を不能にすると同時に不正規信号S2を出力するように構成され、前記AI制御システムに、盗難防止機構(44)の不正規信号S2を入力してエンジン(12)の回転を高速回転に保持する機能を具備させていることを特徴とする作業機の盗難防止装置。 - 前記AI制御システムは、複数の操作レバー(62)が総て中立位置にセットされたときに、エンジン(12)の回転数をアイドリング回転数へ下げると共に、複数の操作レバー(62)のいずれかを中立位置から操作したとき、エンジン(12)の回転数をアクセル位置に対応する回転数まで上げるべくAIモータ(54)を駆動するAI制御部(51)を備え、AI制御部(51)は、前記不正規信号S2を入力したとき、不正規のエンジンキー(36)の使用によってエンジン(12)が始動すれば、エンジン(12)の回転をアイドリング回転に強制的に下げるようにAIモータ(54)を駆動することを特徴とする請求項1に記載の作業機の盗難防止装置。
- 前記AI制御システムは、複数の操作レバー(62)が総て中立位置にセットされたときに、エンジン(12)の回転数をアイドリング回転数へ下げると共に、複数の操作レバー(62)のいずれかを中立位置から操作したとき、エンジン(12)の回転数をアクセル位置に対応する回転数まで上げるべくAIモータ(54)を駆動するAI制御部(51)を備え、AI制御部(51)は、前記不正規信号S2を入力したとき、不正規のエンジンキー(36)の使用によってエンジン(12)が始動すれば、エンジン(12)の回転を高速回転に保持するようにAIモータ(54)を駆動することを特徴とする請求項2に記載の作業機の盗難防止装置。
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JP2002264619A JP3860523B2 (ja) | 2002-09-10 | 2002-09-10 | 作業機の盗難防止装置 |
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- 2002-09-10 JP JP2002264619A patent/JP3860523B2/ja not_active Expired - Lifetime
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