JP3860494B2 - 面発光レーザおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光を積層面に対し垂直方向に射出する面発光レーザ関する。近年、高速伝送に適する光通信、光データリンク研究が盛んになっている。面発光レーザは光伝送のキーデバイスであり、特に、低しきい値化、低消費電力化、低コスト化が期待されることから、製品化検討が積極的に進められている。
【0002】
【従来の技術】
図1は、従来の垂直型共振器面発光レーザの断面構成図である(従来例1)。図1を参照するに、面発光レーザ10は、負極である下側電極11と、n型の基板12と、n型の下側半導体多層膜反射鏡13と、下側クラッド層14および上側クラッド層16に挟まれた活性層15を含む共振器20と、電流狭窄層17と、p型の上側半導体多層膜反射鏡18と、正極である上側電極19とがこの順に積層された構造とされている。
【0003】
この構造は、1回の結晶成長で作製できる利点があるが、半導体多層膜反射鏡13、18を通して電流を注入するため、半導体多層膜反射鏡13、18の電気抵抗が大きく、面発光レーザ10全体の電気抵抗が大きくなってしまう。すなわち、半導体多層膜反射鏡13、18は屈折率の差の大きい2つの半導体膜を交互に積層した多層膜であり、2つの半導体膜のバンドギャップ差も大きいので、バンド構造におけるヘテロ界面に多数のスパイクができる。このスパイクがキャリア、特にホールの障壁となり、電気抵抗が増加する。電気抵抗が増加すると消費電力が増加してしまい、低消費電力化が困難となる。
【0004】
図2は、従来の横方向から電流を注入する面発光レーザの断面構成図である(従来例2)。図2を参照するに、面発光レーザ30の上側電極31は、上側多層膜反射鏡32の横に設けられており、電流の活性層15への注入は、上側多層膜反射鏡32を介さずに行われる。したがって、面発光レーザ30全体の電気抵抗は、上側多層膜反射鏡32の電気抵抗の影響を受けなくなるため、従来例1の面発光レーザに対して低抵抗化を図ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、面発光レーザ30において、上側電極31と活性層15との間には、活性層15の電流注入領域を小さくするために、電流狭窄層17が設けられている。電流狭窄層17は、面発光レーザ30の中心軸Z付近にある導電部17−1と、これを囲む絶縁部17−2からなる。正極の上側電極31から注入された電流は、電流狭窄層17の絶縁部17−2によって導電部17−1に狭窄される。したがって、電流を活性層15の微少な領域に集中することができ、レーザ発振効率を向上し、しきい値電流を低減できる。
【0006】
そこで、面発光レーザ30について、活性層15に注入される電流の電流密度分布の計算機シミュレーションを行った。図3は、計算機シミュレーションのための各層のパラメータ、すなわち組成、膜厚、ドーピング濃度などを示す図である。計算機シミュレーションの結果、図4に示す結果が得られた。
【0007】
図4は、活性層15に注入される電流の電流密度の分布を示す図である。図4において、横軸は面発光レーザの中心軸Zからの距離、縦軸は電流密度である。また、注入電流が1mAおよび2mAの場合を示した。
【0008】
図4を参照するに、電流密度は、面発光レーザ30の中心軸Zから外に向かうにしたがって増加し、特に、電流狭窄層17の導電部17−1と絶縁部17−2の境界である側壁面17−3の下方付近で最大となることがわかる。さらにこの現象は、注入電流が2mAの場合に顕著になる。これは、電流が電子狭窄層17の側壁面17−3付近に集中し、その状態で活性層15に注入されるためである。このような場合、基本モードよりもしきい値利得の大きい高次モードで発振し易い状態になる。そうすると、しきい値電流が増大し、あるいは過剰に電流が流れてレーザ発振前に面発光レーザ30が破損してしまうという問題が生じる。
【0009】
このような電流の導電部17−1縁辺部への集中を抑制するため、電流狭窄層17の導電部17−1およびその直上の第1のクラッド層33の一部についてドーピング濃度を低下させる手法が知られている。図5は、かかる面発光レーザを構成する各層のパラメータを示す図である(従来例3)。なお、図3に示す従来例2と同一の層についてパラメータの記載を省略した。
【0010】
図5を参照するに、p−InGaPからなる第1のクラッド層33のドーピング濃度1×1018cm−3に対して、電流狭窄層17のp−InAlAsからなる導電部17−1のドーピング濃度を1×1017cm−3に低下させ、さらに、その直上に厚さ0.05μm、ドーピング濃度1×1017cm−3のp−InGaPからなる第2のクラッド層35を設ける。図5に示すパラメータ、すなわち、組成、膜厚、ドーピング濃度を用いて、計算機シミュレーションを行い、図6および図7に示す結果が得られた。
【0011】
図6は、活性層15に注入される電流密度の分布を示す図である。図6において、注入電流が1mAおよび2mAの場合、さらに比較のため従来例2の結果を併せて示した。また、図7は、面発光レーザの電圧―電流特性および微分抵抗―電流特性を示す図である。図7において、比較のため従来例2の結果を併せて示した。
【0012】
図6を参照するに、電流密度は、面発光レーザの中心軸から電流狭窄層17の側壁面17−3直下付近まではほぼ一定であり、それより外側では、最大値をとらずに減少している。したがって、この手法により電流が側壁面17−3直下付近に集中する問題は解消できる。
【0013】
しかしながら、図7を参照するに、従来例3では面発光レーザの印加電流を増加すると、従来例2すなわちドーピング濃度を一桁下げた第2のクラッド層35を設けない場合に対して、電圧が増加している。すなわち面発光レーザの微分抵抗が増加し、したがって、面発光レーザの消費電力が増加してしまうという問題が生じる。
【0014】
またさらに、ドーピング濃度を一桁下げた第2のクラッド層35の直上の第1のクラッド層33のドーピング濃度を増加して低抵抗可を図る手法があるが、自由キャリア吸収が生じるおそれがある。
【0015】
したがって、本発明の目的は、上記問題点に鑑み、面発光レーザの活性層への均一な電流注入を行うとともに、同時に面発光レーザの微分抵抗の抵抗低減を図って、低しきい値かつ低消費電力の特長を有する面発光レーザを提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的は請求項1に記載の如く、基板と、該基板上に形成された下側多層膜反射鏡と、該下側多層膜反射鏡上に形成された活性層と、該活性層上に形成された電流狭窄層と、該電流狭窄層上に形成されたクラッド層と、該クラッド層上の一部に形成された上側多層膜反射鏡と、該クラッド層上に形成された上側電極と、該基板に形成された下側電極とよりなる面発光レーザにおいて、前記電流狭窄層は導電部と該導電部を囲む絶縁部とよりなり、該導電部は活性層に向かって広がる側壁面で画成されてなり、前記導電部の側壁面が膜面に垂直な方向に対してなす角θは、 arctan(2.3) ≦θ<90°を満足することにより達成される。
【0017】
請求項1に記載の発明によれば、電流狭窄層の導電部を活性層に向かって広がる形状にし、導電部の側壁面が膜面に垂直な方向に対してなす角θは、 arctan(2.3) ≦θ<90°を満足することによって、前記導電部の側壁面直下付近の活性層部分に集中する電流を抑制し、活性層の活性領域により均一に電流を注入することができ、かつ同時に低抵抗化を図ることができる。その結果、低しきい値かつ低消費電力の面発光レーザを実現することができる。
【0018】
また、請求項2に記載の如く、請求項1に記載の面発光レーザにおいて、前記電流狭窄層の導電部は活性層に向かって広がるテーパ形状の側壁面で画成されている構成とすることができる。
【0019】
また、請求項3に記載の如く、請求項1に記載の面発光レーザにおいて、前記電流狭窄層は複数層からなり、各電流狭窄層の導電部は、活性層に向かって広がる階段状の側壁面で画成されている構成とすることができる。
【0021】
また、請求項4に記載の如く、請求項1から4のいずれか1項に記載の面発光レーザにおいて、前記電流狭窄層の導電部はAlを含む半導体よりなり、前記絶縁部はAlを含む絶縁物よりなり、前記導電部のAl濃度は、上方に行くほど高いことにより達成される。
【0022】
請求項4に記載の発明によれば、電流狭窄層の半導体部のAl濃度に傾斜をもたせ、活性層から上方に行くほど高くすることによって、選択酸化により形成されるAlの酸化物からなる絶縁部の領域を上方に行くほど拡大することができる。その結果、電流狭窄層の導電部を上方に向かって狭く、すなわち、活性層に向かって広く形成することができる。
【0023】
また、請求項5に記載の如く、請求項1から4のいずれか1項に記載の面発光レーザにおいて、前記活性層へ注入される電流の電流密度は、面発光レーザの中心軸において最大であることが好ましい。
【0024】
電流狭窄層およびその上方に形成された積層構造はメサを形成しており、面発光レーザの中心軸は、このメサの中心軸となる。請求項6に記載の発明によれば、活性層における面発光レーザの中心軸において注入される電流の電流密度が最大であることによって、活性層の微小領域に電流を集中させることができ、レーザ発振効率を向上し、しきい値電流を低減できる。
【0025】
請求項6に記載の如く、基板と、該基板上に形成された下側多層膜反射鏡と、該下側多層膜反射鏡上に形成された活性層と、該活性層上に形成された電流狭窄層と、該電流狭窄層上に形成されたクラッド層と、該クラッド層上の一部に形成された上側多層膜反射鏡と、該クラッド層上に形成された上側電極と、該基板に形成された下側電極とよりなる面発光レーザの製造方法において、前記活性層側からAl濃度を連続的に増大させて半導体膜を形成する工程と、少なくとも前記半導体膜をエッチングしてメサを形成する工程と、前記メサの側壁面から該半導体膜を水蒸気で熱酸化して導電部の外周側に絶縁部を有する電流狭窄層を形成する工程とを含み、前記導電部の側壁面が膜面に垂直な方向に対してなす角θが、 arctan(2.3) ≦θ<90°を満足することにより達成される。
【0026】
また、請求項7に記載の如く、基板と、該基板上に形成された下側多層膜反射鏡と、該下側多層膜反射鏡上に形成された活性層と、該活性層上に形成された電流狭窄層と、該電流狭窄層上に形成されたクラッド層と、該クラッド層上の一部に形成された上側多層膜反射鏡と、該クラッド層上に形成された上側電極と、該基板に形成された下側電極とよりなる面発光レーザの製造方法において、前記活性層側からAl濃度を膜ごとに増大させて複数の半導体膜を形成する工程と、前記半導体膜をエッチングしてメサを形成する工程と、前記メサの側壁面から前記複数の半導体膜を水蒸気で熱酸化して導電部の外周側に絶縁部を有する電流狭窄層を形成する工程とを含み、前記複数の半導体膜の導電部の側壁面を結ぶ仮想的な直線が膜面に垂直な方向に対してなす角θが、 arctan(2.3) ≦θ<90°を満足することにより達成される。
【0027】
請求項6または7に記載の発明によれば、電流狭窄層となる半導体膜を、Al濃度を連続的あるいは膜ごとに増大させて形成し、次いでエッチングによりメサを形成し、水蒸気による熱酸化処理によりAlの酸化物を形成することによって、電流狭窄層の導電部が、活性層から上方に向かって狭く、すなわち活性層に向かって広く形成された形状を有し、導電部の側壁面、または複数の半導体膜の導電部の側壁面を結ぶ仮想的な直線が膜面に垂直な方向に対してなす角θが、 arctan(2.3) ≦θ<90°を満足する電流狭窄層を形成されるので、簡単な製造工程により、低しきい値、低消費電力の面発光レーザを提供することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明は、面発光レーザの電流狭窄層の特長ある構造により、活性層への均一な電流注入を行うとともに、同時に、面発光レーザの電気抵抗の抵抗低減を図って、低しきい値かつ低消費電力の特性を実現するものである。
【0029】
本発明の面発光レーザの第1実施例について説明する。本実施例は、InGaAs基板上1.3μm帯面発光レーザに係るものである。
【0030】
図8は、面発光レーザの本実施例の断面構成図である。図8(A)は、断面構成を示す図、図8(B)は、図8(A)に示す円内の拡大図である。
【0031】
図8(A)を参照するに、本実施例にかかる面発光レーザ100は、基板112の底面に設けられた負極の下側電極111と、基板112と、前記基板112上に形成された多層膜反射鏡113と、前記反射鏡113の上に形成された下部クラッド層114および上部クラッド層116に挟まれた活性層115からなる共振器130と、前記共振器130の上に形成され、面発光レーザ100の中心軸付近Zの導電部117−1と前記導電部を囲む絶縁部117−2よりなる電流狭窄層117と、前記電流狭窄層117の上に設けられたクラッド層118と、前記クラッド層118上に形成された多層膜反射鏡119と、前記クラッド層118上の一部に形成されたコンタクト層120と、前記コンタクト層120の上に形成されたパッシベーション層121と、前記コンタクト層120の一部と接して、パッシベーション層121上に形成された正極の上側電極122から構成されている。前記上部クラッド層116より上方の積層構造は、円柱状メサを形成しており、この円柱の中心軸がほぼ面発光レーザ100の中心軸Zとなる。なお、面発光レーザ100の中心軸は、正確には、光学的に決まる光軸である。
【0032】
下側電極111は、例えば、厚さ150nmのAu膜と厚さ30nmのAuGe膜から構成され、オーミック電極よりなる。このうち、基板112とのコンタクト抵抗および密着性を高めるため、基板112側にはAuGe膜が形成される。
【0033】
基板112は、例えば、ドーピング濃度が2×1018cm−3のn型In0.27Ga0.73Asの半導体から構成される。
【0034】
多層膜反射鏡113は、例えばn型の半導体多層膜から構成される。n型半導体多層膜反射鏡は、例えば、光学的な1/4波長に対応する厚さ103.97nmのn型Al0.261In0.739P膜と、光学的な1/4波長に対応する厚さ93nmのn型In0.27Ga0.73As膜を交互に30.5対積層して構成されている。この積層構造はn型Al0.261In0.739Pから始まり、この層で終わる構成とされている。ドーピング濃度はいずれの層も2×1018cm−3とされている。
【0035】
下部クラッド層114および上部クラッド層116は、例えば、厚さ187.7nmのアンドープのIn0.266Al0.218Ga0.516Asから構成される。
【0036】
活性層115は、例えば、アンドープのIn0.45Ga0.55Asからなる歪量子井戸活性層から構成される。厚さは、例えば8nmである。活性層115は、前記下部および上部クラッド層114,116とともに内部共振器130を構成する。
【0037】
電流狭窄層117の上に設けられたクラッド層118は、例えば、厚さ103.97nmのドーピング濃度が1×1018cm−3のp型In0.756Ga0.254Pから構成される。
【0038】
コンタクト層120は、例えば、厚さ651nmのドーピング濃度が1×1019cm−3のp型In0.27Ga0.73Asから構成される。
【0039】
多層膜反射鏡119は、例えば、誘電体層と半導体層の多層膜から構成され、例えば、光学的な1/4波長に対応する厚さ101.6nmのSi膜と光学的な1/4波長に対応する厚さ224.1nmのSiO2膜とを交互に4.5対重ねて構成される。ただし、Si膜とSiO2膜の物理的な膜厚は、それぞれの屈折率に応じて変化しており、異なった値となっている。
【0040】
パッシベーション層121は、例えば、厚さが300nmのSiO2から構成される。
【0041】
正極の上側電極122は、厚さ15nmのAuおよび厚さ160nmのAuZnを形成して熱処理により合金化した膜の上に、厚さ200nmのTi膜、厚さ300nmのPt膜、厚さ1000nmのAu膜をこの順に積層して構成される。
【0042】
電流狭窄層117は、厚さ122.94nmの導電部117−1と絶縁部117−2から構成されている。これらのうち、導電部117−1は、例えば、ドーピング濃度が1×1018cm−3のp型の半導体から構成されている。一方、絶縁部117−2は、例えば、前記導電部117−1を酸化したものから構成されている。
【0043】
導電部117−1は、Al濃度が上方に行くほど増大する構成となっている。例えば、導電部117−1が、直下の上部クラッド層116に接する部分はIn0.258Al0.605Ga0.137Asであり、上方に行くにしたがってGaがAlに置換されていき、直上のクラッド層118に接する部分では、In0.258Al0.742Asとなっている。そして、絶縁部117−2は、例えば、この導電部117−1が酸化したものである。
【0044】
図8(B)を参照するに、導電部117−1と絶縁部117−2との側壁面117−3は、膜面に垂直な方向に対して傾きθをもって、活性層115に向かって広がるテーパ形状となっている。なお、膜厚方向に対する側壁面の傾きはarctan(2.3)≦θ<90°が好ましい。本実施例では、側壁面117−3が上部クラッド層116と接する部分の面発光レーザの中心軸Zからの距離R1を、2.25μmとし、側壁面117−3がクラッド層118と接する部分の面発光レーザの中心軸Zからの距離R2を、2.50μmとした。つまりθは、arctan(0.25/0.1)=arctan(2.3)とした。
【0045】
図9は、本実施例の構成に基づいて、シミュレーションにより求めた活性層115に注入される電流の電流密度分布を示す図である。図9において、注入電流が1mAおよび2mAの場合、さらに比較のため従来例3の結果を併せて示した。また、図10は、本実施例の構成に基づいて、シミュレーションにより求めた面発光レーザの電流―電圧特性および微分抵抗―電流特性を示す図である。図10において、比較のため従来例3の結果を併せて示した。
【0046】
図9は、活性層115において、面発光レーザ100の中心軸Zから膜面方向の距離を横軸、電流密度を縦軸としたものである。図9を参照するに、面発光レーザ100の中心軸Zにおいて電流密度は最大値をとり、中心軸Zから電流狭窄層117の側壁面117−3までの距離R2である2.50μm付近まではほぼ一定で、その外側で急激に減少した。従来例2と比較すると、中心軸Zにおける電流密度は増加し、電流狭窄層117の側壁面117−3直下における電流密度のピークはなかった。したがって、注入される電流の電流密度が均一となり、基本モードで発振させることができ、すなわちより低いしきい値電流で発振させることができる。
【0047】
さらに図10を参照するに、面発光レーザ100の微分抵抗値は従来例3より、0.3mA以上で低減されている。すなわち面発光レーザ100の消費電力を低く抑制することができる。
【0048】
以上より、本実施例によれば、低しきい値かつ低消費電力の面発光レーザを実現することができる。
【0049】
以下に本実施例の面発光レーザ100の製造工程を図11および図12を用いて説明する。
【0050】
まず、図11(A)を参照するに、ドーピング濃度が2×1018cm−3のn型In0.27Ga0.73Asの基板112上に、有機金属気層成長(MOCVD)法により、多層膜反射鏡113を厚さ103.97nm、ドーピング濃度が2×1018cm−3のn型Al0.261In0.739P膜と厚さ93nmのn型In0.27Ga0.73As膜を30.5対交互に重ねて形成する。n型Al0.261In0.739P膜から堆積を始めてこの膜で堆積を終わる。その上に、MOCVD法により、厚さ187.7nmのアンドープのIn0.266Al0.218Ga0.516Asの下部クラッド層114、厚さ8nmのアンドープのIn0.45Ga0.55Asの活性層115、厚さ187.7nmのアンドープのIn0.266Al0.218Ga0.516Asの上部クラッド層116を形成する。
【0051】
さらに、その上に、MOCVD法により電流狭窄層117となる厚さ122.94nm、ドーピング濃度が1×1018cm−3のp型InAlGaAsの半導体層125を形成する。堆積の始めにはIn0.258Al0.605Ga0.137Asが堆積するように構成ガスを供給し、GaをAlに置換するように構成ガスの流量を変化させ、堆積の終了時にはIn0.258Al0.742Asが堆積するようにする。
【0052】
その上に、MOCVD法により厚さ103.97nmのドーピング濃度が1×1018cm−3のp型In0.756Ga0.254Pのクラッド層118を形成し、その上に、厚さ651nmのドーピング濃度が1×1019cm−3のp型In0.27Ga0.73Asのコンタクト層120を形成する。
【0053】
さらにその上に、フォトリソグラフィあるいは電子線リソグラフィにより直径15μm、厚さ300nmのSiO2のマスク126を形成する。
【0054】
図11(B)を参照するに、反応性イオンエッチング(RIE)などにより、塩素ガスを使って、上部クラッド層116の上面が現れるまでエッチングする。これにより円柱状メサが形成される。なお、この円柱状メサの中心軸が、この面発光レーザの中心軸となる。
【0055】
図11(C)を参照するに、上記エッチングにより現れた上部クラッド層116の上面をSiO2でマスクして、円柱状メサの側壁面より図11(B)に示すp型のInAlGaAsの半導体層125の熱酸化を行う。熱酸化は、窒素をキャリアガスとした水蒸気雰囲気で、流量を1l/min、酸化温度460℃、5時間で行う。これにより、上述したように、この半導体層125はAl濃度が上方に行くにしたがって増加しているため、これに対応して選択酸化される部分すなわち絶縁部が、上方に行くにしたがって膜外側から中心に入り込むように形成され、導電部117−1が活性層115から上方に行くほど狭くなるように形成される。したがって、絶縁部117−2と酸化されずに残った導電部117−1との側壁面117−3は、膜面に垂直な方向に対して傾きθをもって、活性層115に向かって広がるテーパ形状に形成される。
【0056】
図12(D)を参照するに、次いで、マスク126および上部クラッド層116の上面のSiO2のマスクをCF4を使ったRIEにより除去する。そして、フォトリソグラフィと硫酸−過酸化水素系エッチャントにより、コンタクト層120の円柱状メサの中心とあわせた直径5μmの円形の部分120−1を選択エッチングする。
【0057】
図12(E)を参照するに、全体に厚さ300nmのSiO2膜のパッシベーション膜121を形成し、フォトリソグラフィによるパターニングと緩衡フッ酸溶液によるエッチングにより、先にエッチングしたコンタクト層120の円形の部分120−1のSiO2膜をエッチングする。次いで、厚さ1.5μmのレジスト127を形成し、フォトリソグラフィによるパターニングにより、円形の部分120−1をエッチングする。そして、電子ビーム蒸着法により、多層膜反射鏡119を光学的な1/4波長に対応する厚さのSi膜とSiO2膜とを交互に4.5対重ねて形成する。Si膜から堆積を始めてこの膜で堆積を終わる。
【0058】
図12(F)を参照するに、フォトリソグラフィによるパターニングと緩衡フッ酸溶液によるエッチングにより、多層膜反射鏡119の周囲および上部クラッド層上のパッシベーション膜121の堆積物を除去する。次いで、パッシベーション膜121の一部をパターニング、エッチングして、コンタクト層を露出させる。
【0059】
そして、パッシベーション膜121をマスクして、コンタクト層120の露出している部分に、厚さ15nmのAu膜および厚さ160nmのAuZn膜を蒸着し、430℃5分間の熱処理を行い、合金化処理を行う。さらに、パッシベーション膜121のマスクをリフトオフし、厚さ200nmのTi膜、厚さ300nmのPt膜、厚さ1000nmのAu膜をこの順に積層して上側電極122を形成する。
【0060】
そして、基板112の裏面を厚さが100μmになるまで研磨し、厚さ30nmのAuGe膜、厚さ150nmのAu膜を基板112の裏面にこの順に積層して、下側電極111を形成する。
【0061】
以上により、図8に示されるような面発光レーザ100が形成される。
【0062】
なお、第1実施例では、電流狭窄層は単層内でAl組成に傾斜を設けて、導電部と絶縁部との側壁面が膜面に垂直な方向に対して所定の傾きを有する構成としたが、異なったAl組成を有する複数の半導体膜を重ねる構成としてもよい。
【0063】
次に、異なったAl組成を有する複数の半導体膜を重ねて、複数の電流狭窄層を含む本発明の面発光レーザの第2実施例について説明する。
【0064】
図13は、面発光レーザの本実施例の構成図である。図13(A)は、断面構成を示す図、図13(B)は図13(A)に示す円内の拡大図である。図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0065】
図13(A)を参照するに、本実施例にかかる面発光レーザ200は、負極である下側電極111と、n型である基板112と、多層膜反射鏡113と、下部クラッド層114および上部クラッド層116に挟まれた活性層115からなる共振器130と、前記共振器130の上に形成され、2層が積層された電流狭窄層217A,Bと、クラッド層118と、多層膜反射鏡119と、コンタクト層120と、パッシベーション層121と、正極の上側電極122とが含む構成とされている。
【0066】
電流狭窄層217A,Bは複数の電流狭窄層を積層した構成とされ、上部クラッド層116上に、電流狭窄層217A,Bがこの順に積層されている。
【0067】
電流狭窄層217Aは、厚さ102.94nmの導電部217A−1および絶縁部217A−1からなり、導電部217A−1は、例えば、ドーピング濃度が1×1018cm−3のp型のIn0.258Al0.605Ga0.137Asからなる。電流狭窄層217Bは、厚さ20nmの導電部217B−1および絶縁部217B−1からなり、導電部217B−1は、例えば、ドーピング濃度が1×1018cm−3のp型のIn0.256Al0.744Asからなる。また、絶縁部217A−2、217B−2は、それぞれ、前記導電部217A−1、217B−1の材料が選択酸化された酸化物から構成されている。
【0068】
図13(B)を参照するに、導電部217A−1、217B−1と絶縁部217A−2、217B−2との側壁面217A−3、217B−3の面発光レーザ200の中心軸Zからの距離R3、R4は、距離R3が距離R4より大きい関係を有する。すなわち、活性層115に近い導電部217A−1は、活性層115から遠い導電部217B−1に対して、広く形成されている。したがって、電流狭窄層217A、Bは活性層に向かって広がった形状となっている。
【0069】
ここで、図13(B)を参照するに、複数の電流狭窄層217A、Bにより構成される電流狭窄構造の側壁面が、膜面に垂直な方向に対する傾きθは、以下のように定義する。すなわち、それぞれの電流狭窄層217A、Bの側壁面217A−3、217B−3の膜厚1/2の位置を結んだ線と膜面に垂直な方向に対する傾きをθとする。
【0070】
本実施例の構成に基づいて、シミュレーションにより、活性層115に注入される電流の電流密度分布および微分抵抗―電流特性を求めたところ第1実施例と同様の結果が得られた。
【0071】
なお本実施例は電流狭窄層217が2層の場合であるが、2層に限定されず、3層以上でもよい。また、多層膜反射鏡119は、誘電体層と半導体層の多層膜に限られず、例えば、半導体多層膜、誘電体多層膜などであってもよい。
【0072】
以下に本実施例の面発光レーザの製造工程を説明する。なお、第1実施例で説明した部分に対応する部分は、説明を省略する。
【0073】
本実施例の面発光レーザに製造工程において、第1実施例と異なる工程は、電流狭窄層217を形成する工程である。
【0074】
上部クラッド層116上に、MOCVD法により電流狭窄層217Aとなる厚さ102.94nm、ドーピング濃度が1×1018cm−3のp型のIn0.258Al0.605Ga0.137Asの半導体層を形成し、その上に電流狭窄層217Bとなる厚さ20nm、ドーピング濃度が1×1018cm−3のp型のIn0.256Al0.744Asの半導体層を形成する。
【0075】
その後の製造工程は第1実施例と同様であり、これらの製造工程により本実施例の半導体レーザ200が形成される。
【0076】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、他の波長の面発光レーザに適用可能であり、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、材料などの変更、種々の変形が可能である。
【0077】
【発明の効果】
以上詳述したところから明らかなように、本発明によれば、活性層上の電流狭窄層の構造を、その導電部の側壁面が活性層に向かって広がる形状にすることによって、活性層の活性領域に電流を均一に注入することができ、同時に低抵抗化を図ることができる。その結果、低しきい値、低消費電力の面発光レーザを実現することができる。
【0078】
また、Al濃度を連続あるいは膜ごとに増大させて半導体膜を形成し、積層後の熱酸化処理により前記形状の電流狭窄層を形成できるので、簡単な製造工程により、低しきい値、低消費電力の面発光レーザを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の垂直型共振器面発光レーザ(従来例1)の断面構成図である。
【図2】従来の横方向から電流を注入する面発光レーザ(従来例2)の断面構成図である。
【図3】従来例2の各層のパラメータを示す図である。
【図4】従来例2の電流密度分布を示す図である。
【図5】従来例3の各層のパラメータを示す図である。
【図6】従来例3の電流密度分布を示す図である。
【図7】従来例3の電圧―電流特性および微分抵抗―電流特性を示す図である。
【図8】(A)、(B)は、第1実施例の断面構成図である。
【図9】第1実施例の電流密度分布を示す図である。
【図10】第1実施例の電流―電圧特性および微分抵抗―電流特性を示す図である。
【図11】(A)〜(C)は、第1実施例の製造工程(その一)を示す図である。
【図12】(D)〜(F)は、第1実施例の製造工程(その二)を示す図である。
【図13】(A)、(B)は、第2実施例の断面構成図である。
【符号の説明】
100、200 面発光レーザ
111 下側電極
112 基板
113 下側多層膜反射鏡
115 活性層
117、217A、217B 電流狭窄層
117−1、217A−1、217B―1 導電部
117−2、217A−2、217B―2 絶縁部
117−3 側壁面
118 クラッド層
119 上側多層膜反射鏡
120 コンタクト層
121 パッシベーション層
122 上側電極
130 内部共振器
θ 側壁面が膜面に垂直な方向に対してなす角
Z 面発光レーザの中心軸
Claims (7)
- 基板と、該基板上に形成された下側多層膜反射鏡と、該下側多層膜反射鏡上に形成された活性層と、該活性層上に形成された電流狭窄層と、該電流狭窄層上に形成されたクラッド層と、該クラッド層上の一部に形成された上側多層膜反射鏡と、該クラッド層上に形成された上側電極と、該基板に形成された下側電極とよりなる面発光レーザにおいて、
前記電流狭窄層は導電部と該導電部を囲む絶縁部とよりなり、該導電部は活性層に向かって広がる側壁面で画成されてなり、
前記導電部の側壁面が膜面に垂直な方向に対してなす角θは、 arctan(2.3) ≦θ<90°を満足することを特徴とする面発光レーザ。 - 請求項1に記載の面発光レーザにおいて、
前記電流狭窄層の導電部は活性層に向かって広がるテーパ形状の側壁面で画成されていることを特徴とする面発光レーザ。 - 請求項1に記載の面発光レーザにおいて、
前記電流狭窄層は複数層からなり、各電流狭窄層の導電部は、活性層に向かって広がる階段状の側壁面で画成されていることを特徴とする面発光レーザ。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の面発光レーザにおいて、
前記電流狭窄層の導電部はAlを含む半導体よりなり、前記絶縁部はAlを含む絶縁物よりなり、前記導電部のAl濃度は、上方に行くほど高いことを特徴とする面発光レーザ。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の面発光レーザにおいて、
前記活性層へ注入される電流の電流密度は、面発光レーザの中心軸において最大であることを特徴とする面発光レーザ。 - 基板と、該基板上に形成された下側多層膜反射鏡と、該下側多層膜反射鏡上に形成された活性層と、該活性層上に形成された電流狭窄層と、該電流狭窄層上に形成されたクラッド層と、該クラッド層上の一部に形成された上側多層膜反射鏡と、該クラッド層上に形成された上側電極と、該基板に形成された下側電極とよりなる面発光レーザの製造方法において、
前記活性層側からAl濃度を連続的に増大させて半導体膜を形成する工程と、
少なくとも前記半導体膜をエッチングしてメサを形成する工程と、
前記メサの側壁面から該半導体膜を水蒸気で熱酸化して導電部の外周側に絶縁部を有する電流狭窄層を形成する工程とを含み、
前記導電部の側壁面が膜面に垂直な方向に対してなす角θが、 arctan(2.3) ≦θ<90°を満足することを特徴とする面発光レーザの製造方法。 - 基板と、該基板上に形成された下側多層膜反射鏡と、該下側多層膜反射鏡上に形成された活性層と、該活性層上に形成された電流狭窄層と、該電流狭窄層上に形成されたクラッド層と、該クラッド層上の一部に形成された上側多層膜反射鏡と、該クラッド層上に形成された上側電極と、該基板に形成された下側電極とよりなる面発光レーザの製造方法において、
前記活性層側からAl濃度を膜ごとに増大させて複数の半導体膜を形成する工程と、
前記半導体膜をエッチングしてメサを形成する工程と、
前記メサの側壁面から前記複数の半導体膜を水蒸気で熱酸化して導電部の外周側に絶縁部を有する電流狭窄層を形成する工程とを含み、
前記複数の半導体膜の導電部の側壁面を結ぶ仮想的な直線が膜面に垂直な方向に対して なす角θが、 arctan(2.3) ≦θ<90°を満足することを特徴とする面発光レーザの製造方法。
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