JP3860073B2 - 染色法による麦芽製造原料としての原料大麦の適否判定法 - Google Patents
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- G01N2203/0058—Kind of property studied
- G01N2203/0091—Peeling or tearing
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビール、発砲酒、蒸留酒などの製造における原料となる麦芽の原料である醸造用大麦の麦芽製造にかかわる使用する大麦の適否にかかわる判定法に関する。
【0002】
また、本発明は、大麦の品種作成における品種・系統の選抜に際して、望ましい穀皮の物理的強度を有する大麦品種を育成する際の判定法に関する。
【0003】
【従来の技術】
ビール、発砲酒、蒸留酒などの製造において麦芽原料となる大麦は、収穫・選別・移送などの処理を受け、不純物・異物・異種穀粒などが除かれ麦芽製造のための原料となる。これらの各種工程における処理や工程間の移動において、大麦粒は種々の物理的衝撃をこうむる。その際に、大麦粒の最外層に存在する穀皮は、粒相互が擦り合わされることにより、また大麦粒が機械的に金属類等硬い物質と衝突することにより、大麦粒それ自身より剥がれ落ちてしまう場合がある。
【0004】
このように穀皮が剥がれ落ちた大麦粒は、それ以降の処理により剥皮していない大麦粒よりもより激しく衝撃を受けてしまう。この際、特に胚が穀皮で覆われていない大麦粒は、胚が障害を受け、正常に発芽できなくなってしまう。
【0005】
また、麦芽の製造の際には、大麦粒を先ず吸水させることから始まるが、水分を含んだ大麦粒は柔らかくなってしまい、乾燥したそれよりももっと容易に衝撃を受けてしまう。
【0006】
麦芽は、大麦を発芽させるという生物的・生理的・生化学的反応を経てはじめて製造が可能となる。しかし、発芽しない大麦は麦芽にならないどころか、逆に発芽工程中に腐敗を起こしてしまい、正常に発芽している大麦に対しても悪影響を与え、最終製品としての麦芽の品質を本来の使用に不適な状態にしてしまう。
【0007】
従来、麦芽製造に適するかどうかとしての原料大麦の判定は、麦芽製造に長年の経験を有する技術者が、肉眼的検査により判定していたので、判定する個人によっては判定結果にばらつきが生じたり、その結果の精度も必ずしも高くは無かった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、麦芽製造用に購入する大麦において、購入以前にその一部を用いて、経験に頼ることなく科学的手法により大麦が麦芽製造用として適否かどうかをより明確に判定できるようにしたものである。本発明は、また、麦芽製造用に適した穀皮の物理的強度の高い麦芽を育成するために使用する大麦を選粒する方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題は以下に示す本発明による手段により達成される。
請求項1の発明は、原料として使用しようとする大麦粒を均一にサンプリングし、得られた試料を用いて、硫酸処理を行い、穀皮を可溶化することを特長とする方法である。そして穀皮を可溶化した大麦粒を所定野条件下で攪拌し、攪拌後の大麦粒の穀皮の剥離の度合い、又は、穀皮の残存の度合いを観察し、その結果により大麦粒の穀皮の物理的耐久性を判定する。これによって、大麦粒の穀皮の物理的強度を客観的に把握することが可能となり、麦芽発酵飲料の製造のための麦芽を製造するための品質の優れた原料大麦の提供が可能となる。
【0010】
請求項2の発明は、上記硫酸による可溶化及び攪拌処理した大麦穀粒に染色処理を実施し、穀皮が剥離した大麦粒とその剥離度を明瞭に把握することを可能にするものである。これによって、より的確に穀皮の物理的強度を判定することが可能となる。また、穀皮が残存する部分と剥離した部分とを色により識別可能となるため、肉眼による観察が容易となると共に、撮像管などによる映像信号を使用して自動的に適否を判別することも可能となる。
【0011】
請求項3、請求項4の発明は、原料大麦が麦芽製造に適するか否かを、本発明による穀皮可溶化処理と攪拌処理を施したものについて、1粒の穀皮が80%以上剥離したものの割合を基準として判定するものである。これにより、一定した基準で原料大麦の品質を区分することが可能となり、高品質の麦芽製造が可能となる。
【0012】
請求項5及び請求項6の発明は、それぞれ、請求項3及び請求項4の原料大麦判定方法を、大麦の品種作成の際の選抜に使用し、大麦品種を育成する方法である。
【0013】
請求項3及び請求項4の発明の原料大麦の判定方法は、いずれも、麦芽製造に直接使用する代りに大麦の育成の際に使用される種子の選定に使用することもできる。これによって、穀皮の物理的強度の強い品種の大麦の育成が可能となり、高品質の麦芽製造用の原料大麦の提供が可能となる。
【0014】
【実施例】
次に本発明の大麦穀皮の物理的強度を判定する判定方法の実施例により詳しく説明する。
【0015】
本発明の実施例において使用した大麦及び試薬と試験方法は以下のとおりである。麦
「材料及び試薬」
1.材料
1−1:醸造用大麦 「りょうふう」(2000年北海道産)
1−2:醸造用大麦「フランクリン」(1999-2000年豪州産)
1−3:「ハリントン」(1998年カナダ産)
2.試薬
2−1:50%硫酸
2−2:0.2% メチレンブルー+0.2% エオシン Y(98%メタノール溶液)
「方法」
(1)大麦約4g(約100粒)を原料ロットより採取し、これを50%硫酸80ml(室温)を入れた200mlビーカに加え、長さ5cmのスターラ−バーを用いて150rpm、1時間攪拌し、穀皮を剥がれやすくする。
(2)攪拌終了後、水洗した大麦を0.2%メチレンブルー+0.2%エオシンY(メタノール溶液)にて1時間染色する。過剰な色素は水洗して除く。
(3)硫酸処理後の残存している穀皮及び果皮は濃青色に、胚および胚盤は赤桃色に染色される。露出している胚乳は染色されず白色となる。
【0016】
図1は大麦穀粒の断面構造を示すもので、穀粒は穀皮により完全に覆われている状態を示している。
【0017】
図2、図3及び図4は、それぞれ、大麦「りょうふう」、大麦「フランクリン」及び大麦「ハリントン」について実施した結果を写真撮影したものである。
「大麦穀皮の剥皮し易さの判定法」
硫酸処理した大麦穀粒をこれら2つの色素で染色すると、上述のように、残存している穀皮及び果皮は濃青色に、胚および胚盤は赤桃色に染色される。
【0018】
このように、穀皮と胚とで異なる色の染色されるのは、穀皮は細胞膜が多いので青く染色され、胚(表面)は原形質が多いので赤桃色に染色されるものと考えられる。
【0019】
以上のように、硫酸処理と攪拌処理により穀皮の物理的な耐久性を見るためには、処理をした穀粒をこれらの2つの色素でカウンターステインすることによって、より、穀皮が剥がれた部分と穀皮が残存している部分とを明瞭に確認できる。また、特に重要な胚が露出しているかどうかは、胚が赤桃色(胚;エオシン-Y)に染色されるかどうかで明らかに判定できる。
【0020】
図2の写真は大麦「りょうふう」について本法により染色したものである。対照として、剥皮が発生し易い品種といわれている「フランクリン」(図3)、及び「ハリントン」(図4)を示す。これらの写真から明らかなように、フランクリンは穀皮の物理的耐久性が劣り、他の試料と比較して白及び赤桃色に染色された穀粒数が多数認められた。
【0021】
ここで、本実施例においては、穀皮の物理的強度(耐久性)を表す指標として、本発明により処理後の穀皮の剥離する比率を(剥比率)を求めて数値化するようにしている。即ち、硫酸処理及び攪拌処理をした後、1粒の穀粒の穀皮が80%以上剥がれているものがサンプル全体の穀粒の何割(%)を占めるかを求め、この数値を剥比率Rとして、穀皮の物理的強度の指標とするものである。
【0022】
上記、3品種の大麦について実施した例では、図2の2000年産「りょうふ」は、剥比率12%であった。これに対し、2000年産「フランクリン」(図3)は剥比率40%である。また、1998年産「ハリントン」は剥比率18%である。
【0023】
このように、穀皮の物理的強度を剥比率として求めこれを指標とすることにより、原料大麦の製麦性の適・不適の判定はに客観性を持たせることが可能となり、原料大麦の品質管理を的確に行うことが可能となる。
【0024】
なお、本実施例においては、原料大麦の判定基準として、胚側の80%以上の穀皮が剥離している粒の割合(剥比率R)により、▲1▼20%以下;問題無し、▲2▼20%〜35%;使用上注意が必要、▲3▼36%以上;製麦には不適、として判定に供している。これらは、これまでの経験的な結果を本法の剥皮%の結果に対応させて決定したものである。
【0025】
なお、使用している設備により同じ大麦を用いたとしても大麦穀粒が受ける剥皮の程度は当然異なり、剥皮率による製麦適否の判定基準は、使用する設備によって変更する必要がある。
【0026】
このように、本法を用いることにより、工場受入以前に受入ロット毎の大麦穀粒の穀皮の物理的な耐久性の程度を容易に識別できると共に、判定結果に客観性を持たせることが可能となり、優れた品質の麦芽製造が可能となる。
【0027】
なお、上述の例では、サンプリングした穀粒約100粒を、50%硫酸80ml(室温)を入れた200mlビーカに加え、長さ5cmのスターラ−バーを用いて150rpm、1時間攪拌したが、処理条件はこれに限るものでない。例えば、硫酸濃度については、40〜60%程度の範囲であればよい。また、回転数や攪拌時間などの攪拌条件も、硫酸溶液体積に対するサンプリングした穀粒数によっても異なり、適宜変更することは可能である。但し、攪拌時間は、攪拌による穀皮の耐久性をみる必要があり、短すぎると的確な判定ができなくなり、1時間前後、4、50分から6,70分程度が好ましい。
【0028】
また、上述の例は、麦芽製造工程に受け入れ前の原料大麦について、その穀皮の物理的強度の程度の判定に使用するものとして説明したが、この判定方法は、麦芽製造に直接使用する原料大麦の判定に限らず、大麦の品種作成のための種子選定の適否の判定にも使用できることは明らかである。例えば、胚側の80%以上の穀皮が剥離している粒の割合(剥比率)が20%以下のものを大麦育成用の種子として選定することにより麦芽製造に適した大麦の育成が可能となる。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、大麦粒の穀皮の物理的強度を客観的に把握することが可能となり、麦芽発酵飲料の製造のための麦芽を製造するための品質の優れた原料大麦の提供が可能となる。
【0030】
また、硫酸による可溶化及び攪拌処理した大麦穀粒に染色処理を実施し、穀皮が剥離した大麦粒とその剥離度を明瞭に容易に把握することを可能となる。
【0031】
さらに、原料大麦が麦芽製造に適するか否かを、本発明による穀皮可溶化処理と攪拌処理を施したものについて、1粒の穀皮が80%以上剥離したものの割合を基準として判定することにより、一定した基準で原料大麦の品質を区分することが可能となり、客観性のある判定が可能となり、高品質の麦芽製造が可能となる。
【0032】
また、本発明による穀粒の穀皮の物理的強度の判定方法を品種作成の際の選抜に使用することにより麦芽製造に適した大麦品種を育成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】大麦の断面構造を説明する図である。
【図2】本発明による方法を醸造用大麦「りょうふ」に適用した例を示す図である。
【図3】本発明による方法を醸造用大麦「フランクリン」に適用した例を示す図である。
【図4】本発明による方法を大麦「ハリントン」に適用した例を示す図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビール、発砲酒、蒸留酒などの製造における原料となる麦芽の原料である醸造用大麦の麦芽製造にかかわる使用する大麦の適否にかかわる判定法に関する。
【0002】
また、本発明は、大麦の品種作成における品種・系統の選抜に際して、望ましい穀皮の物理的強度を有する大麦品種を育成する際の判定法に関する。
【0003】
【従来の技術】
ビール、発砲酒、蒸留酒などの製造において麦芽原料となる大麦は、収穫・選別・移送などの処理を受け、不純物・異物・異種穀粒などが除かれ麦芽製造のための原料となる。これらの各種工程における処理や工程間の移動において、大麦粒は種々の物理的衝撃をこうむる。その際に、大麦粒の最外層に存在する穀皮は、粒相互が擦り合わされることにより、また大麦粒が機械的に金属類等硬い物質と衝突することにより、大麦粒それ自身より剥がれ落ちてしまう場合がある。
【0004】
このように穀皮が剥がれ落ちた大麦粒は、それ以降の処理により剥皮していない大麦粒よりもより激しく衝撃を受けてしまう。この際、特に胚が穀皮で覆われていない大麦粒は、胚が障害を受け、正常に発芽できなくなってしまう。
【0005】
また、麦芽の製造の際には、大麦粒を先ず吸水させることから始まるが、水分を含んだ大麦粒は柔らかくなってしまい、乾燥したそれよりももっと容易に衝撃を受けてしまう。
【0006】
麦芽は、大麦を発芽させるという生物的・生理的・生化学的反応を経てはじめて製造が可能となる。しかし、発芽しない大麦は麦芽にならないどころか、逆に発芽工程中に腐敗を起こしてしまい、正常に発芽している大麦に対しても悪影響を与え、最終製品としての麦芽の品質を本来の使用に不適な状態にしてしまう。
【0007】
従来、麦芽製造に適するかどうかとしての原料大麦の判定は、麦芽製造に長年の経験を有する技術者が、肉眼的検査により判定していたので、判定する個人によっては判定結果にばらつきが生じたり、その結果の精度も必ずしも高くは無かった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、麦芽製造用に購入する大麦において、購入以前にその一部を用いて、経験に頼ることなく科学的手法により大麦が麦芽製造用として適否かどうかをより明確に判定できるようにしたものである。本発明は、また、麦芽製造用に適した穀皮の物理的強度の高い麦芽を育成するために使用する大麦を選粒する方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題は以下に示す本発明による手段により達成される。
請求項1の発明は、原料として使用しようとする大麦粒を均一にサンプリングし、得られた試料を用いて、硫酸処理を行い、穀皮を可溶化することを特長とする方法である。そして穀皮を可溶化した大麦粒を所定野条件下で攪拌し、攪拌後の大麦粒の穀皮の剥離の度合い、又は、穀皮の残存の度合いを観察し、その結果により大麦粒の穀皮の物理的耐久性を判定する。これによって、大麦粒の穀皮の物理的強度を客観的に把握することが可能となり、麦芽発酵飲料の製造のための麦芽を製造するための品質の優れた原料大麦の提供が可能となる。
【0010】
請求項2の発明は、上記硫酸による可溶化及び攪拌処理した大麦穀粒に染色処理を実施し、穀皮が剥離した大麦粒とその剥離度を明瞭に把握することを可能にするものである。これによって、より的確に穀皮の物理的強度を判定することが可能となる。また、穀皮が残存する部分と剥離した部分とを色により識別可能となるため、肉眼による観察が容易となると共に、撮像管などによる映像信号を使用して自動的に適否を判別することも可能となる。
【0011】
請求項3、請求項4の発明は、原料大麦が麦芽製造に適するか否かを、本発明による穀皮可溶化処理と攪拌処理を施したものについて、1粒の穀皮が80%以上剥離したものの割合を基準として判定するものである。これにより、一定した基準で原料大麦の品質を区分することが可能となり、高品質の麦芽製造が可能となる。
【0012】
請求項5及び請求項6の発明は、それぞれ、請求項3及び請求項4の原料大麦判定方法を、大麦の品種作成の際の選抜に使用し、大麦品種を育成する方法である。
【0013】
請求項3及び請求項4の発明の原料大麦の判定方法は、いずれも、麦芽製造に直接使用する代りに大麦の育成の際に使用される種子の選定に使用することもできる。これによって、穀皮の物理的強度の強い品種の大麦の育成が可能となり、高品質の麦芽製造用の原料大麦の提供が可能となる。
【0014】
【実施例】
次に本発明の大麦穀皮の物理的強度を判定する判定方法の実施例により詳しく説明する。
【0015】
本発明の実施例において使用した大麦及び試薬と試験方法は以下のとおりである。麦
「材料及び試薬」
1.材料
1−1:醸造用大麦 「りょうふう」(2000年北海道産)
1−2:醸造用大麦「フランクリン」(1999-2000年豪州産)
1−3:「ハリントン」(1998年カナダ産)
2.試薬
2−1:50%硫酸
2−2:0.2% メチレンブルー+0.2% エオシン Y(98%メタノール溶液)
「方法」
(1)大麦約4g(約100粒)を原料ロットより採取し、これを50%硫酸80ml(室温)を入れた200mlビーカに加え、長さ5cmのスターラ−バーを用いて150rpm、1時間攪拌し、穀皮を剥がれやすくする。
(2)攪拌終了後、水洗した大麦を0.2%メチレンブルー+0.2%エオシンY(メタノール溶液)にて1時間染色する。過剰な色素は水洗して除く。
(3)硫酸処理後の残存している穀皮及び果皮は濃青色に、胚および胚盤は赤桃色に染色される。露出している胚乳は染色されず白色となる。
【0016】
図1は大麦穀粒の断面構造を示すもので、穀粒は穀皮により完全に覆われている状態を示している。
【0017】
図2、図3及び図4は、それぞれ、大麦「りょうふう」、大麦「フランクリン」及び大麦「ハリントン」について実施した結果を写真撮影したものである。
「大麦穀皮の剥皮し易さの判定法」
硫酸処理した大麦穀粒をこれら2つの色素で染色すると、上述のように、残存している穀皮及び果皮は濃青色に、胚および胚盤は赤桃色に染色される。
【0018】
このように、穀皮と胚とで異なる色の染色されるのは、穀皮は細胞膜が多いので青く染色され、胚(表面)は原形質が多いので赤桃色に染色されるものと考えられる。
【0019】
以上のように、硫酸処理と攪拌処理により穀皮の物理的な耐久性を見るためには、処理をした穀粒をこれらの2つの色素でカウンターステインすることによって、より、穀皮が剥がれた部分と穀皮が残存している部分とを明瞭に確認できる。また、特に重要な胚が露出しているかどうかは、胚が赤桃色(胚;エオシン-Y)に染色されるかどうかで明らかに判定できる。
【0020】
図2の写真は大麦「りょうふう」について本法により染色したものである。対照として、剥皮が発生し易い品種といわれている「フランクリン」(図3)、及び「ハリントン」(図4)を示す。これらの写真から明らかなように、フランクリンは穀皮の物理的耐久性が劣り、他の試料と比較して白及び赤桃色に染色された穀粒数が多数認められた。
【0021】
ここで、本実施例においては、穀皮の物理的強度(耐久性)を表す指標として、本発明により処理後の穀皮の剥離する比率を(剥比率)を求めて数値化するようにしている。即ち、硫酸処理及び攪拌処理をした後、1粒の穀粒の穀皮が80%以上剥がれているものがサンプル全体の穀粒の何割(%)を占めるかを求め、この数値を剥比率Rとして、穀皮の物理的強度の指標とするものである。
【0022】
上記、3品種の大麦について実施した例では、図2の2000年産「りょうふ」は、剥比率12%であった。これに対し、2000年産「フランクリン」(図3)は剥比率40%である。また、1998年産「ハリントン」は剥比率18%である。
【0023】
このように、穀皮の物理的強度を剥比率として求めこれを指標とすることにより、原料大麦の製麦性の適・不適の判定はに客観性を持たせることが可能となり、原料大麦の品質管理を的確に行うことが可能となる。
【0024】
なお、本実施例においては、原料大麦の判定基準として、胚側の80%以上の穀皮が剥離している粒の割合(剥比率R)により、▲1▼20%以下;問題無し、▲2▼20%〜35%;使用上注意が必要、▲3▼36%以上;製麦には不適、として判定に供している。これらは、これまでの経験的な結果を本法の剥皮%の結果に対応させて決定したものである。
【0025】
なお、使用している設備により同じ大麦を用いたとしても大麦穀粒が受ける剥皮の程度は当然異なり、剥皮率による製麦適否の判定基準は、使用する設備によって変更する必要がある。
【0026】
このように、本法を用いることにより、工場受入以前に受入ロット毎の大麦穀粒の穀皮の物理的な耐久性の程度を容易に識別できると共に、判定結果に客観性を持たせることが可能となり、優れた品質の麦芽製造が可能となる。
【0027】
なお、上述の例では、サンプリングした穀粒約100粒を、50%硫酸80ml(室温)を入れた200mlビーカに加え、長さ5cmのスターラ−バーを用いて150rpm、1時間攪拌したが、処理条件はこれに限るものでない。例えば、硫酸濃度については、40〜60%程度の範囲であればよい。また、回転数や攪拌時間などの攪拌条件も、硫酸溶液体積に対するサンプリングした穀粒数によっても異なり、適宜変更することは可能である。但し、攪拌時間は、攪拌による穀皮の耐久性をみる必要があり、短すぎると的確な判定ができなくなり、1時間前後、4、50分から6,70分程度が好ましい。
【0028】
また、上述の例は、麦芽製造工程に受け入れ前の原料大麦について、その穀皮の物理的強度の程度の判定に使用するものとして説明したが、この判定方法は、麦芽製造に直接使用する原料大麦の判定に限らず、大麦の品種作成のための種子選定の適否の判定にも使用できることは明らかである。例えば、胚側の80%以上の穀皮が剥離している粒の割合(剥比率)が20%以下のものを大麦育成用の種子として選定することにより麦芽製造に適した大麦の育成が可能となる。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、大麦粒の穀皮の物理的強度を客観的に把握することが可能となり、麦芽発酵飲料の製造のための麦芽を製造するための品質の優れた原料大麦の提供が可能となる。
【0030】
また、硫酸による可溶化及び攪拌処理した大麦穀粒に染色処理を実施し、穀皮が剥離した大麦粒とその剥離度を明瞭に容易に把握することを可能となる。
【0031】
さらに、原料大麦が麦芽製造に適するか否かを、本発明による穀皮可溶化処理と攪拌処理を施したものについて、1粒の穀皮が80%以上剥離したものの割合を基準として判定することにより、一定した基準で原料大麦の品質を区分することが可能となり、客観性のある判定が可能となり、高品質の麦芽製造が可能となる。
【0032】
また、本発明による穀粒の穀皮の物理的強度の判定方法を品種作成の際の選抜に使用することにより麦芽製造に適した大麦品種を育成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】大麦の断面構造を説明する図である。
【図2】本発明による方法を醸造用大麦「りょうふ」に適用した例を示す図である。
【図3】本発明による方法を醸造用大麦「フランクリン」に適用した例を示す図である。
【図4】本発明による方法を大麦「ハリントン」に適用した例を示す図である。
Claims (6)
- 穀皮付きの大麦粒を40%〜60%濃度の硫酸溶液に投入し、所定時間攪拌し、攪拌処理した大麦粒の穀皮の残存度合いを観察することにより、大麦穀皮の物理的強度を判定する方法。
- 穀皮付きの大麦粒を40%〜60%濃度の硫酸溶液に投入し、所定時間攪拌し、攪拌処理した大麦粒をメチレンブルー及びエオシン混合液にて処理し、その染色程度により穀皮の物理的強度を判定する方法。
- 原料大麦より採取した試料を、請求項1又は請求項2の方法により、大麦粒1粒の全体の80%以上の穀皮が剥離している粒の全体に対する割合Rを算出し、算出した割合Rに基き前記原料大麦が麦芽製造に適するか否かを判定する原料大麦品質判定方法。
- 前記割合Rが、▲1▼20%以下;麦芽製造に使用可である原料大麦、▲2▼20-35%;麦芽製造に使用する際に注意が必要である原料大麦、▲3▼36%以上;麦芽製造に使用不可である原料大麦、と判定する請求項3に記載の原料大麦品質判定方法。
- 請求項3の原料大麦判定方法を大麦の品種作成の際の選抜に使用し、大麦品種を育成する方法。
- 請求項4の原料大麦品質判定方法により前記割合Rが、20%以下と判定された原料大麦を選抜して大麦を育成する方法。
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002152037A JP3860073B2 (ja) | 2002-05-27 | 2002-05-27 | 染色法による麦芽製造原料としての原料大麦の適否判定法 |
PCT/JP2003/006534 WO2003100411A1 (fr) | 2002-05-27 | 2003-05-26 | Technique d'evaluation de l'aptitude de l'orge brute a etre utilisee comme matiere premiere pour la production de malt, conformement a une technique de coloration |
EP03755057A EP1508803A1 (en) | 2002-05-27 | 2003-05-26 | Method of judging suitability of raw barley for feedstock for malt production according to staining technique |
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