JP3859927B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動変速機の制御装置に関し、詳しくは、異なる2つの摩擦係合要素の締結制御と解放制御とを同時に行う摩擦係合要素の掛け替えによって変速を行うよう構成された自動変速機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、摩擦係合要素の締結・解放を油圧によって制御するよう構成すると共に、異なる2つの摩擦係合要素の締結制御と解放制御とを同時に行う摩擦係合要素の掛け替えによって変速を行わせる構成の自動変速機が知られている(特開平9−133205号公報等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、摩擦係合要素の掛け替えによって変速を行わせる場合、締結制御に対して相対的に解放制御が早すぎるとエンジン回転の空吹けが発生し、逆に解放制御が遅すぎると、駆動トルクの引けを生じることになり、この空吹け及びトルクの引けの発生を抑制しつつ、摩擦係合要素間でのトルクの掛け替えを行わせることが要求される。
【0004】
そこで、変速機構の入力軸トルクを推定し、該入力軸トルクを伝達し得るトルク容量を解放側摩擦係合要素と締結側摩擦係合要素とで分担して確保しつつ、解放側摩擦係合要素から締結側摩擦係合要素へと分担を徐々に移すように制御を行っていた。
【0005】
しかし、摩擦係合要素のばらつきや経時変化、更には、入力軸トルクの推定誤差などによって、伝達トルク容量の制御を最適に行えなくなり、空吹け及びトルクの引けが大きくなってしまう場合があった。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、摩擦係合要素のばらつきや経時変化、更には、入力軸トルクの推定誤差などがあっても、空吹け及びトルクの引けを許容範囲に抑制できる自動変速機の制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのため請求項1記載の発明は、異なる2つの摩擦係合要素の締結制御と解放制御とを同時に行う摩擦係合要素の掛け替えによって変速を行うよう構成された自動変速機の制御装置であって、変速機構の出力軸回転速度と変速前のギヤ比とから基準入力軸回転速度を算出し、前記基準入力軸回転速度を含む所定範囲を超えて変速機構の入力軸回転速度が変化したときにトルクフェーズへの移行を判断し、前記トルクフェーズへの移行から所定時間が経過するまでの間、前記基準入力回転速度と前記入力軸回転速度との偏差の微分値を積算し、前記所定時間が経過した時点での前記積算値に基づいて、前記所定時間が経過した時点以降のトルクフェーズにおける締結側摩擦係合要素の伝達トルク容量の変化速度を変更する構成とした。
【0008】
かかる構成によると、変速機構の出力軸回転速度と変速前のギヤ比とから基準入力軸回転速度を算出し、この基準入力軸回転速度を含む所定範囲を超えて変速機構の入力軸回転速度が変化したときにトルクフェーズへの移行を判断する。
そして、トルクフェーズへの移行から所定時間が経過するまでの間で、基準入力回転速度と入力軸回転速度との偏差の微分値を積算する。
ここで、前記積算値から、空吹け又はトルク引けの別、更には、空吹け又はトルク引けの大きさを判別することが可能であり、これに応じてその後の締結側摩擦係合要素の伝達トルク容量の変化速度を変更することで、空吹け又はトルク引けを抑制する。
【0016】
請求項記載の発明では、前記所定時間を、前記トルクフェーズで締結させる摩擦係合要素の種類に応じて変更する構成とした。かかる構成によると、変速毎に決められる締結側摩擦係合要素の種類によって、トルクフェーズの開始から、基準入力回転速度と入力軸回転速度との偏差の微分値を積算する時間を変更する。
【0017】
請求項記載の発明では、前記摩擦係合要素の伝達トルク容量を、変速機構の入力軸トルク,臨界トルク比及び余裕代に基づいて決定する構成であって、前記余裕代を時間と共に変化させてトルクフェーズにおける各摩擦係合要素の伝達トルク容量を決定する構成であり、前記締結側摩擦係合要素の余裕代の変化勾配を変更することで、前記締結側摩擦係合要素の伝達トルク容量の変化速度を変更する構成とした。
【0018】
かかる構成によると、入力軸トルク及び臨界トルク比から、そのときの入力軸トルクを伝達できる最小の伝達トルク容量(臨界伝達トルク容量)が求められ、該臨界伝達トルク容量に対する余裕分(プラス又はマイナス分)を余裕代で設定する。そして、前記余裕代を時間と共に変化させて解放側の伝達トルク容量を臨界伝達トルク容量よりも大きな値から徐々に減少させつつ、締結側の伝達トルク容量を臨界伝達トルク容量よりも小さい値から徐々に増大させて、解放側から締結側へのトルクの掛け替えを行わせる。ここで、前記余裕代の変化勾配(ランプ勾配)を変更することで締結側摩擦係合要素の伝達トルク容量の変化速度が変更される。
【0019】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によると、トルクフェーズの途中で空吹け又はトルク引けの状態を的確に判断し、その後の締結側摩擦係合要素の伝達トルク容量の変化速度を変更することで、可及的速やかに空吹け又はトルク引けを抑制できるという効果がある。
【0023】
請求項記載の発明によると、トルクフェーズの途中で空吹け又はトルク引けの状態を判断するタイミングを適切に設定でき、以って、その後のトルクフェーズにおける締結側摩擦係合要素の伝達トルク容量の変化速度を適切に変更できるという効果がある。
【0024】
請求項記載の発明によると、空吹け又はトルク引けを抑制するための締結側伝達トルク容量の変化速度の変更を簡便かつ的確に行え、特に、トルクフェーズの途中からの締結側伝達トルク容量の変更による空吹け又はトルク引けの抑制を効果的に行わせることができるという効果がある。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、実施の形態における自動変速機の変速機構を示すものであり、エンジンの出力がトルクコンバータ1を介して変速機構2に伝達される構成となっている。
【0026】
前記変速機構2は、2組の遊星歯車G1,G2、3組の多板クラッチH/C,R/C,L/C、1組のブレーキバンド2&4/B、1組の多板式ブレーキL&R/B、1組のワンウェイクラッチL/OWCで構成される。
【0027】
前記2組の遊星歯車G1,G2は、それぞれ、サンギヤS1,S2、リングギヤr1,r2及びキャリアc1,c2よりなる単純遊星歯車である。
前記遊星歯車組G1のサンギヤS1は、リバースクラッチR/Cにより入力軸INに結合可能に構成される一方、ブレーキバンド2&4/Bによって固定可能に構成される。
【0028】
前記遊星歯車組G2のサンギヤS2は、入力軸INに直結される。
前記遊星歯車組G1のキャリアc1は、ハイクラッチH/Cにより入力軸Iに結合可能に構成される一方、前記遊星歯車組G2のリングギヤr2が、ロークラッチL/Cにより遊星歯車組G1のキャリアc1に結合可能に構成され、更に、ロー&リバースブレーキL&R/Bにより遊星歯車組G1のキャリアc1を固定できるようになっている。
【0029】
そして、出力軸OUTには、前記遊星歯車組G1のリングギヤr1と、前記遊星歯車組G2のキャリアc2とが一体的に直結されている。
上記構成の変速機構2において、1速〜4速及び後退は、図2に示すように、各クラッチ・ブレーキの締結状態の組み合わせによって実現される。
【0030】
尚、図2において、丸印が締結状態を示し、記号が付されていない部分は解放状態とすることを示すが、特に、1速におけるロー&リバースブレーキL&R/Bの黒丸で示される締結状態は、1レンジでのみの締結を示すものとする。
【0031】
前記図2に示す各クラッチ・ブレーキの締結状態の組み合わせによると、例えば、4速から3速へのダウンシフト時には、ブレーキバンド2&4/Bの解放を行う共にロークラッチL/Cの締結を行い、3速から2速へのダウンシフト時には、ハイクラッチH/Cの解放を行うと共にブレーキバンド2&4/Bの締結を行うことになり、2速から3速へのアップシフト時には、ブレーキバンド2&4/Bの解放を行うと共にハイクラッチH/Cの締結を行い、3速から4速へのアップシフト時には、ロークラッチL/Cの解放を行うと共にブレーキバンド2&4/Bの締結を行うことになり、上記のように、クラッチ・ブレーキ(摩擦係合要素)の締結と解放とを同時に制御して摩擦係合要素の掛け替えを行う変速を掛け替え変速と称するものとする。
【0032】
前記各クラッチ・ブレーキ(摩擦係合要素)は、供給油圧によって動作するようになっており、各クラッチ・ブレーキに対する供給油圧は、図3に示すソレノイドバルブユニット11に含まれる各種ソレノイドバルブによって調整される。
【0033】
前記ソレノイドバルブユニット11の各種ソレノイドバルブを制御するA/Tコントローラ12には、A/T油温センサ13,アクセル開度センサ14,車速センサ15,タービン回転センサ16,エンジン回転センサ17,エアフローメータ18等からの検出信号が入力され、これらの検出結果に基づいて、各摩擦係合要素における係合油圧を制御する。
【0034】
図3において、符号20は、前記自動変速機と組み合わされるエンジンを示す。
ここで、前記A/Tコントローラ12による掛け替え変速の様子を、エンジンの駆動トルクが加わっている状態でのアップシフト(以下、パワーオンアップシフトという)の場合を例として、以下に説明する。
【0035】
詳細な説明を行う前に図4のタイムチャートを参照しつつ、図5のブロック図に従って制御の概略を説明する。
まず、入力軸トルク推定部101で変速機構の入力軸トルクを推定し、解放側F/F制御部102及び締結側F/F制御部103では、前記入力軸トルクに基づき解放側摩擦係合要素及び締結側摩擦係合要素における伝達トルク容量のフィードホワード分F/Fを算出する。ここで、解放側摩擦係合要素の伝達トルク容量を徐々に低下させる一方、解放側摩擦係合要素だけではトルク容量不足となる分を締結側摩擦係合要素で分担できるように、締結側摩擦係合要素の伝達トルク容量を増大させていく。
【0036】
また、トルクフェーズ判定部104でトルクフェーズになったことが検出されると、ソフトOWC制御部105では、トルク容量不足による空吹けの発生を抑制すべく補正トルク容量を設定し、これを解放側摩擦係合要素(及び締結側摩擦係合要素)のフィードホワード分F/Fに加算する。
【0037】
また、イナーシャフェーズになったことがイナーシャフェーズ判定部106で検出されると、回転フィードバック制御部107で、タービン回転速度(入力軸回転速度)を目標速度に一致させるためのフィードバック補正分を設定し、これを締結側摩擦係合要素のフィードホワード分F/Fに加算する。
【0038】
上記のようにして、解放側摩擦係合要素及び締結側摩擦係合要素それぞれにおける伝達トルク容量が決定されると、トルク−油圧変換部108で伝達トルク容量を油圧に変換し、更に、この油圧を逆フィルタ109で処理して動特性補償を行い、該処理後の油圧を油圧−デューティ変換部110でソレノイドバルブの制御デューティに変換して、各ソレノイドバルブの通電を前記制御デューティで制御させる。
【0039】
ここで、トルク−油圧変換部108及び逆フィルタ109の詳細を、図6の制御ブロック図に従って説明する。
前記トルク−油圧変換部108には、解放側摩擦係合要素及び締結側摩擦係合要素それぞれにおける伝達トルク容量Tが入力されると共に、摩擦係合要素(クラッチ)の摩擦係数μが入力される。
【0040】
前記摩擦係数μは、変速の種類とタービン回転速度Ntとから設定されるクラッチ速度vに基づいて設定される。
前記トルク−油圧変換部108は、前記伝達トルク容量T及び摩擦係数μと、クラッチ面積A,リターンスプリング力Frtn,クラッチ枚数N,クラッチ径Dとから、指示油圧Pを、
P=1/A(Frtn+k・T/NμD):(kは定数)
として算出する。
【0041】
一方、前記指示油圧Pを処理する逆フィルタ(過渡時油圧補償フィルタ)109は、油圧制御系の減衰率をζreal、減衰率の目標値をζtgt、油圧制御系の固有振動数をωreal、固有振動数の目標値をωtgtとしたときに、ラプラス変換を用いて、変換関数(伝達関数)を(s2+2ζrealωreals+ωreal2)/(s2+2ζtgtωtgts+ωtgt2)とし、フィルタゲインGAINatfを、GAINatf=ω2tgt/ω2realとするフィルタである。
【0042】
前記油圧制御系の減衰率ζreal及び固有振動数ωrealは、そのときのATF温度(油温)に応じて設定される構成としてある。
一般に、指示油圧に対する実油圧の動特性は無駄時間と2次遅れとを有し、前記2次遅れは、固有振動数と減衰率とをパラメータとする伝達関数で近似され、固有振動数での共振により油圧応答が悪化することになる。そこで、前記共振点を相殺すべく、システム同定したモデル(実際の伝達特性)と、過渡応答で共振を示さない規範モデル(目標の伝達特性)との乗算から逆フィルタを構成し、該逆フィルタで油圧の指示値を処理してソレノイドバルブを制御させることで、油圧応答を改善している。
【0043】
尚、ATF温度(油温)が高くなると、減衰率をζreal及び固有振動数ωrealが増加するので、ATF温度(油温)に応じて減衰率をζreal及び固有振動数ωrealを変更して、精度の良い逆フィルタを設定できるようにしてある。
【0044】
また、変速前に油圧を0としている締結側摩擦係合要素に対しては、後述するように変速開始時に油圧のプリチャージを行うが、該プリチャージにおいては、油経路に空気が混じっているため、トルクフェーズ時等に対して固有振動数ωrealが低く、また、プリチャージ開始からの経過時間によって固有振動数ωrealが変化する。このため、プリチャージにおける減衰率ζreal及び固有振動数ωrealを、ATF温度(油温)と空気混入量に推移に相関するプリチャージ開始からの経過時間tとに応じた別マップで持たせ、プリチャージ時にこのマップから検索した減衰率ζreal及び固有振動数ωreaを用いることで、プリチャージにおける油圧応答を確保できるようにしてある。
【0045】
次に、前記入力軸トルク推定部101の詳細を、図7のブロック図に従って説明する。
前記入力軸トルク推定部101では、エンジン回転速度Ne[rpm]と吸入空気流量Qa[リットル/h]とから、シリンダ吸入空気量Tpを求め、該シリンダ吸入空気量Tpとエンジン回転速度Neとからエンジン発生トルク[Nm]を求める。
【0046】
一方、自動変速機の作動油(ATF)の温度(以下、油温という)に基づいてエンジンフリクション分を推定し、前記エンジン発生トルクを前記エンジンフリクション分で減算補正する。
【0047】
また、エンジン回転速度Neの変化からエンジンイナーシャトルクを求め、前記エンジン発生トルクに加算する。
そして、前記エンジン発生トルクに対して、エンジン回転速度Ne及び吸入空気流量Qaと、実際の発生トルクとの間の動特性(一次遅れ及び無駄時間)に基づく遅れ補正を施す。
【0048】
前記遅れ補正における伝達関数を、e-T1s/(1+T2s)としてあり、無駄時間時定数T1及び一次遅れ時定数T2は、それぞれエンジン回転速度Neに応じて設定される。
【0049】
また、エンジン回転速度Neとタービン回転速度Ntとからトルクコンバータの速度比を算出し、該速度比からトルクコンバータのトルク比を求める。
そして、前記遅れ補正が施されたエンジン発生トルクに前記トルク比を乗算することでタービントルクを求め、更に変速時には変速中の回転変化に見合う変速時イナーシャトルクで前記タービントルクを補正して最終的な入力軸トルクとする。
【0050】
尚、前記変速時イナーシャトルクは、変速の種類に応じたイナーシャ(慣性モーメント)と、目標変速時間、ギヤ比変化及びイナーシャフェーズ開始時のタービン回転速度に基づいて求められる目標加速度とから算出される。
【0051】
次に、前記解放側摩擦係合要素及び締結側摩擦係合要素それぞれの伝達トルク容量の設定制御、即ち、前記解放FF制御部102、締結FF制御103、ソフトOWC制御部105、回転フィードバック制御部107の詳細を、図4のタイムチャートを参照しつつ、以下に説明する。
【0052】
尚、以下の説明では、伝達トルク容量の油圧への変換を、定数を用いて簡易的に行うものとして説明する。
図8のフローチャートは、締結側摩擦係合要素と解放側摩擦係合要素とに共通のトルク容量制御のメインルーチンを示す。
【0053】
ステップS1では、パワーオンアップシフトの変速判断を行う。
A/Tコントローラ12には、車速VSPとアクセル開度(スロットル開度)とに応じて変速段を設定した変速マップが予め記憶されており、例えば、現在(変速前)の変速段と前記変速マップから検索した変速段とが異なり、かつ、それがアップシフト方向であって、かつ、アクセルが全閉でない場合にパワーオンアップシフトとして判断する。
【0054】
パワーオンアップシフトの変速判断がなされると、ステップS2へ進み、トルクフェーズに移行したか否かを判別する。例えば、変速機構の出力軸回転速度No[rpm]に変速前のギヤ比(ギヤ比=タービン回転Nt/出力軸回転速度No)を乗算して基準タービン回転速度を求め、この基準タービン回転速度±ヒステリシス値HYSの範囲を超えて変速機構の入力軸回転速度(タービン回転速度)Nt[rpm]が変化したときに、トルクフェーズへの移行を判別する。
【0055】
トルクフェーズに移行する前であれば、ステップS3の準備フェーズ処理を実行させる。
前記ステップS3の準備フェーズ処理は、解放側の処理と締結側の処理とに分かれる。
【0056】
図9のフローチャートは、解放側摩擦係合要素の準備フェーズ処理のメインルーチンを示すものであり、ステップS31では、変速の種類、解放制御する摩擦係合要素の種類及び油温に応じて予め記憶されている所定時間TIMER1だけ変速判断から経過したか否かを判別する。
【0057】
前記所定時間TIMER1内であれば、ステップS32へ進み、解放初期油圧の演算を行う。前記解放初期油圧は、解放制御を行う初期圧であり、非変速時の油圧から前記解放初期油圧まで、前記所定時間TIMER1内で低下させるようにする。
【0058】
前記ステップS32の解放初期油圧の演算は、図10のフローチャートに詳細に示してあり、ステップS321では、今回解放制御を行う摩擦係合要素の非変速時油圧Po0(指示圧)を算出する。
【0059】
前記非変速時油圧Po0は、
Po0=K1×(Tt×Tr-o)×余裕代初期値+Prtn-o
として算出される。
【0060】
ここで、K1は、解放側の摩擦係合要素の伝達トルク容量を油圧に変換するための係数であり、変速の種類及び解放制御する摩擦係合要素の種類に応じて予め記憶されている。Ttは、変速機構の入力軸トルクの推定値である。Tr-oは、前記入力軸トルクTtに対して、解放側摩擦係合要素が滑りを生じる臨界伝達トルク容量を求めるための解放臨界トルク比である。余裕代初期値は、前記臨界伝達トルク容量に対して余裕分のトルク容量を付加するための補正係数である余裕代の初期値であり、例えば3.0程度の値として予め記憶されている。Prtn-oは、解放側のスタンバイ圧(解放側リターンスプリング圧)であり、摩擦係合要素毎に予め記憶される。
【0061】
ステップS322では、前記余裕代の算出を行う。
前記余裕代は、前記余裕代初期値(=3.0)から所定時間TIMER1経過後に目標値(余裕代(1))にまで低下させるものとして算出され、具体的には、経過時間tに対応する余裕代を、
余裕代=初期値×(1−ゲインα×t1/2
として求めるものとする。
【0062】
ここで、所定時間TIMER1経過後の余裕代の目標値(余裕代(1))を1.2とすれば、所定時間TIMER1を前記tに代入し、余裕代に1.2を代入すれば、ゲインαが決定されることになり、このゲインαを用いることで経過時間t毎の余裕代が求められることになる。
【0063】
尚、所定時間TIMER1経過後の余裕代の目標値は、入力軸トルクの推定誤差が予想される範囲内で発生しても、解放側摩擦係合要素が締結状態を保持できる値として設定される。
【0064】
ステップS323では、上記のようにして求められる経過時間t毎の余裕代を用い、所定時間TIMER1内における解放側油圧Po1を下式に従って算出する。
【0065】
Po1=K1×(Tt×Tr-o)×余裕代+Prtn-o
上記のようにして所定時間TIMER1内で解放側の油圧を徐々に低下させた後、ステップS33で、トルクフェーズへの移行が判断されるようになるまでの間においては、ステップS34以降へ進む。
【0066】
ステップS34では、分担比ランプ制御を行う。
前記ステップS34の分担比ランプ制御の詳細は、図11のフローチャートに示してあり、ステップS341では、変速の種類及び解放制御する摩擦係合要素の種類に応じて予め記憶されている所定時間TIMER2内で、余裕代(1)から余裕代(2)(例えば0.8)まで一定速度で低下させるものとして、所定時間TIMER2内における余裕代を決定する(図12参照)。
【0067】
そして、ステップS342では、前記ステップS341で決定される余裕代を用い、解放側の油圧Po2を下式に従って算出する。
Po2=K1×(Tt×Tr-o)×余裕代+Prtn-o
尚、前記余裕代(2)(=0.8)は、入力軸トルクの推定誤差が予想される範囲内で発生しても、解放側摩擦係合要素を確実に解放状態に移行させることができる値として設定される。
【0068】
ステップS35では、分担比ランプ制限を行う。
前記ステップS35の分担比ランプ制限の詳細は、図13のフローチャートに示してあり、ステップS351では、入力軸トルクTtが所定値以下であるか否かを判別する。
【0069】
入力軸トルクTtが所定値を超える場合には、前記ステップS34で算出される解放側の油圧Po2をそのまま用いるべく、ステップS352〜354をジャンプして終了させるが、入力軸トルクTtが所定値以下であればステップS352へ進む。
【0070】
ステップS352では、余裕代(2)をより小さい値に変更する。例えば標準値を0.8とするときに、これを0.6に変更する。上記変更により余裕代(解放側の油圧Po2)の変化速度がより速くなり、低トルク時に変速時間が間延びしてしまうことを防止する。
【0071】
ステップS353では、変更後の余裕代(2)に基づいて所定時間TIMER2内における余裕代をステップS341と同様にして再決定する。
ステップS354では、新たに決定された余裕代に基づいて解放側油圧Po2を算出する。
【0072】
ステップS36では、分担比ランプ学習を行う。
前記ステップS36の分担比ランプ学習の詳細は、図14のフローチャートに示してあり、ステップS361では、入力軸トルクTtの推定誤差を補正するトルク推定学習が収束しているか否かを判別する。尚、前記トルク推定学習については後述する。
【0073】
ステップS361でトルク推定学習が収束していると判別されたときには、ステップS362へ進み、余裕代(1)及び余裕代(2)をそれぞれより1.0に近い値に変更し、所定時間TIMER2内における余裕代の勾配を緩くする。例えば、余裕代(1)を1.2から1.1に変更し、余裕代(2)を0.8から0.9に変更する。上記余裕代の変更によって、トルクフェーズ初期の回転変化を緩やかにでき、トルクフェーズにおける制御性を向上できる。
【0074】
ステップS363では、変更後の余裕代(1)(2)に基づいて所定時間TIMER2内における余裕代をステップS341と同様にして再決定する。
ステップS364では、新たに決定された余裕代に基づいて解放側油圧Po2を算出する。
【0075】
尚、余裕代(1)の変更に伴って、所定時間TIMER1内における余裕代の変化も変更されることになる。
上記のように、余裕代の減少設定に伴って解放側の油圧を所定時間TIMER2内で徐々に減少させると、基準タービン回転(No×ギヤ比)とヒステリシス値HYSとの加算値よりもタービン回転速度Ntが高いエンジンの空吹け状態が検出されることで、解放側の伝達トルク容量が臨界付近にまで低下したことを間接的に知ることができる。
【0076】
ここで、余裕代が1.0付近になった時点で、基準タービン回転(No×ギヤ比)とヒステリシス値HYSとの加算値よりもタービン回転速度Ntが高くなることが理想であるが、入力軸トルクTtの推定誤差があると、余裕代が1.0よりも大きい状態又は1.0よりも小さくなってからエンジンの空吹けが生じることになり、前記入力軸トルクTtの推定誤差を見込んで、前記所定時間TIMER2内での余裕代の変化範囲を、1.0を中心に広く(例えば1.2〜0.8)確保する必要が生じる。
【0077】
例えば余裕代=1.1に相当する解放側油圧でギヤ比が変化し始めたとすると、入力軸トルクの推定において実際値よりも小さく推定したため、本来、伝達トルク容量に余裕があることで締結状態を保持できる油圧であるのに滑り始めたものと判断され、逆に、例えば余裕代=0.9に相当する解放側油圧でギヤ比が変化し始めたとすると、入力軸トルクの推定において実際値よりも大きく推定したため、本来の締結状態を保持できない油圧(伝達トルク容量)まで既に低下しているのに、滑り始めが遅れたものと判断される。
【0078】
そこで、基準タービン回転(No×ギヤ比)とヒステリシス値HYSとの加算値よりもタービン回転速度Ntが初めて高くなった時点で、ステップS37へ進み、そのときの余裕代に基づいて入力軸トルク推定値を補正するための補正係数を求めるトルク推定学習を行う
前記ステップS37のトルク推定学習の詳細は、図15のフローチャートに示してあり、ステップS371では、基準タービン回転(No×ギヤ比)とヒステリシス値HYSとの加算値よりもタービン回転速度Ntが初めて高くなった時点での余裕代を求める。尚、空吹けの検出には遅れが生じるので、基準タービン回転(No×ギヤ比)とヒステリシス値HYSとの加算値よりもタービン回転速度Ntが初めて高くなったと判断された時点から所定時間前の余裕代を、空吹け発生時の余裕代とすることが好ましい。
【0079】
ステップS372では、図16に示すように、1.0とエンジンの空吹け発生時の余裕代Trとの偏差(Tr−1)に応じて入力軸トルクの補正係数Kttを記憶したテーブルを予め記憶しており、前記ステップS371で求められた余裕代Trに基づいて前記テーブルを参照し、補正係数Kttを求める。
【0080】
前記補正係数Kttは、前記余裕代Trが1.0であるときに1.0に、余裕代Trが1.0よりも小さい時には1.0よりも小さい値に、余裕代Trが1.0よりも大きい時には1.0よりも大きい値に設定され、前記余裕代Trが1.0のときにエンジンの空吹けが発生するように、入力軸トルクの推定値を補正する。
【0081】
尚、前記補正係数Kttが設定されると、該補正係数Kttによる補正要求を含んで入力軸トルクを推定するように学習される構成としてある。また、前記補正係数Kttは、所定の上下限値内に制限されると共に、前記補正係数Kttの学習は、ATF温度が所定温度以上であるときに行わせるようになっている。
【0082】
一方、締結側の準備フェーズ処理は、図17のフローチャートに示される。
ステップS41では、トルクフェーズへの移行を判定する。
そして、トルクフェーズへの移行を判定されるまでの準備フェーズの間、ステップS42へ進む。
【0083】
ステップS42では、締結側摩擦係合要素の基準プリチャージ圧(スタンバイ圧)を、摩擦係合要素の種類に応じて設定する。
ステップS43では、前記逆フィルタ(過渡時油圧補償フィルタ)109において用いる減衰率ζreal及び固有振動数ωrealを、ATF温度とプリチャージ開始からの経過時間tとに応じてプリチャージ用のマップから検索させるようにする。そして、プリチャージ用のマップから求めた減衰率ζreal及び固有振動数ωrealによる逆フィルタ(過渡時油圧補償フィルタ)109で、前記基準プリチャージ圧(スタンバイ圧)を処理させて、その結果を最終的な締結側油圧Po0として出力する。
【0084】
ステップS44では、変速開始判断からの経過時間が前記所定時間TIMER1を超えたか否かを判別し、前記所定時間TIMER1を超えるとステップS45の分担比ランプ制御へ進む。
【0085】
ステップS45の分担比ランプ制御の詳細は、図18のフローチャートに示してあり、ステップS451では、所定時間TIMER2内で、余裕代(1)(例えば0.8)から余裕代(2)(例えば1.2)まで一定速度で増大させるものとして、所定時間TIMER2内における余裕代(単位時間当たりの余裕代のステップ増加量)を決定する(図19参照)。
【0086】
そして、ステップS452では、前記ステップS451で決定される余裕代を用い、締結側の油圧Pc2を下式に従って算出する。
Pc2=K2×(Tt×Tr-c)×余裕代+Prtn-c
ここで、K2は、締結側の摩擦係合要素の伝達トルク容量(必要伝達トルク容量)を油圧に変換するための係数であり、変速の種類及び解放制御する摩擦係合要素の種類に応じて予め記憶されている。Tr-cは、入力軸トルクTtに対して、締結側の摩擦係合要素が締結し始める臨界伝達トルク容量を求めるための締結臨界トルク比である。Prtn-cは、締結側のスタンバイ圧(締結側リターンスプリング圧)であり、摩擦係合要素毎に予め記憶される。
【0087】
ここで、前記図8のフローチャートに戻って説明を続けると、ステップS2でトルクフェーズへの移行が判定されると、ステップS4へ進み、ギヤ比がF/B(フィードバック)開始ギヤ比を超えてアップシフト方向に変化したか否かを判別する。そして、エンジンの空吹けが判定されてから、F/B開始ギヤ比を超えてアップシフト方向に変化するまでは、ステップS5のトルクフェーズ処理を行わせる。
【0088】
解放側摩擦係合要素のトルクフェーズ処理(ソフトOWC制御)では、前記準備フェーズにおける余裕代の減少制御をそのままの速度で継続させて求められる解放側油圧Po2に、伝達トルク容量の不足を補って空吹けを抑制するための補正油圧Po3を加算して、最終的な解放側油圧Po4を求める。
【0089】
具体的には、図20のフローチャートに示されるように、まず、ステップS51で、タービン回転速度Ntの微分値ΔNt及びタービン回転速度Ntの変化量に応じた解放補正油圧Po3を、下式に従って算出する。
【0090】
Po3=K1×{INS×(2π/60)×ΔNt+1/g(Nt−No×i)}
ここで、INSは変速の種類毎に決められるイナーシャ(慣性モーメント)、gはクラッチトルクを回転速度に変換するゲインであり、変速の種類及びタービン回転速度Ntに応じて設定される。また、iは変速前のギヤ比であり、No×iは基準タービン回転速度(基準入力軸回転速度)となる。
【0091】
尚、K1×INS×(2π/60)×ΔNtとして求められる第1補正値、又は、第2補正値としてのK1×1/g×(Nt−No×i)のいずれか一方を最終的な補正値としても良いが、回転変化に伴うイナーシャトルクに対応して伝達トルク容量を補正する第1補正値と、回転の上昇変化分に見合う第2補正値との加算値を最終的な補正値とすることで、伝達トルク容量の不足をより精度良くかつ応答良く補正することができ、空吹けをより効果的に抑制できる。
【0092】
また、伝達トルク容量の不足を補って空吹けを抑制するための、タービン回転速度Ntの微分値ΔNtに応じた油圧(伝達トルク容量)の補正は、解放側と締結側との少なくとも一方に施す構成であれば良い。
【0093】
ステップS52では、準備フェーズにおける余裕代の減少制御をそのままの速度で継続させて設定される余裕代に基づき算出される解放側油圧Po2に、前記解放補正油圧Po3を加算して、その結果を最終的な解放側油圧Po4とする(Po4=Po2+Po3)。
【0094】
尚、最終的な解放側油圧Po4が、解放側油圧Po2を下回ることがないように、制限を加えるようにしてある。
また、解放補正油圧Po3の演算に用いるタービン回転速度の微分値ΔNtとして、ローパスフィルタ処理後の値を用いるようにしてある。
【0095】
一方、締結側摩擦係合要素のトルクフェーズ処理の様子は、図21のフローチャートに示してある。
図21のフローチャートにおいて、ステップS61で、トルクフェーズへの移行が判定されると、ステップS62へ進み、ギヤ比がF/B開始ギヤ比を超えてアップシフト方向に変化したか否かを判別する。そして、F/B開始ギヤ比を超えていないと、ステップS63へ進む。
【0096】
ステップS63では、前記準備フェーズにおける余裕代の増大制御をそのままの速度で継続させて設定される余裕代に基づき締結側油圧Pc2を求める。
ステップS64では、前記ステップS51と同様にして、締結補正油圧Pc3を、下式に従って算出する。
【0097】
Pc3=K2×{INS×(2π/60)×ΔNt+1/g(Nt−No×i)}
そして、Pc2+Pc3=Pc4として最終的な締結側油圧Pc4を求める。
【0098】
ステップS65では、タービン回転速度Nt(入力軸回転速度)と基準タービン回転速度(No×変速前ギヤ比i;基準入力軸回転速度)との偏差の微分値を、タービン回転速度Ntの変化量を示す空吹け量として算出する。
【0099】
空吹け量=d/dt・(Nt−No×i)
上記空吹け量は、単位時間当たりのタービン回転速度Ntの変化量であって、かつ、前記変化量は、基準タービン回転速度(No×i)に対する偏差として算出される。
【0100】
尚、上記では便宜上「空吹け量」という名称を用いたが、上記d/dt・(Nt−No×i)は、プラスの値であれば空吹けによる回転上昇変化を示し、マイナスであればトルク引けによる回転減少変化を示すことになる。
【0101】
ステップS66では、トルクフェーズの間で求められた上記空吹け量を積算して空吹け量積算値を求める。
【0102】
【数1】
Figure 0003859927
【0103】
ステップS67では、トルクフェーズ開始から所定時間TIMER8が経過した時点であるか否かを判別する。
前記所定時間TIMER8は、当該変速で締結制御される摩擦係合要素の種類に応じて設定される。尚、変速の種類毎(2速→3速、3速→4速等)に、締結制御される摩擦係合要素が決定されるので、変速の種類毎に前記所定時間を設定する構成としても実質的には同じである。
【0104】
ステップS67でトルクフェーズ開始から所定時間TIMER8が経過した時点であることが判別されると、ステップS68へ進み、それまでに積算された空吹け量積算値=Σ(d/dt・(Nt−No×i))に応じて、締結側摩擦係合要素の余裕代のランプ勾配(単位時間当たりの余裕代のステップ増加量)を変更するための補正係数GAIN(>0)を設定する。
【0105】
尚、前記補正係数GAINは、1.0であるときにランプ勾配を実質的に変更せず、1.0を超えるとき{GAIN>1.0}に締結側摩擦係合要素の余裕代(伝達トルク容量)の上昇速度をより速くし、1.0を下回るとき{0<GAIN<1.0}に締結側摩擦係合要素の余裕代(伝達トルク容量)の上昇速度を遅くするものである。
【0106】
所定時間TIMER8が経過した時点の空吹け量積算値が、プラスの所定値yyよりも大きく、大きな空吹けが発生していると判断されるときには、締結側の余裕代(伝達トルク容量)の増大速度をより速めるべく、前記補正係数GAINとして1.0を超える値を設定する。ここで、図22に示すように、0≦空吹け量積算値≦所定値yyであるときに、補正係数GAINを1.0とし、空吹け量積算値が所定値yyよりも大きくなるほど、補正係数GAINをより大きな値とすることが好ましい。
【0107】
逆に、所定時間TIMER8が経過した時点の空吹け量積算値が、マイナスの所定値xxよりも小さく、大きなトルク引けが発生していると判断されるときには、締結側の余裕代(伝達トルク容量)の増大速度を遅くすべく、前記補正係数GAINとして1.0を下回る値を設定する。ここで、図22に示すように、所定値xx≦空吹け量積算値≦0であるときに{xx≦空吹け量積算値≦yy}、補正係数GAINを1.0とし、空吹け量積算値が所定値xxよりも小さくなるほど、補正係数GAINをより小さな値とすることが好ましい。
【0108】
ステップS69では、トルクフェーズ開始から所定時間TIMER8以上経過しているか否かを判別し、所定時間TIMER8以上経過しているときには、ステップS70へ進み、前記ステップS68で設定された補正係数GAINにより締結側摩擦係合要素の余裕代のランプ勾配を変更して、締結側摩擦係合要素の油圧を演算させる。
【0109】
例えば、図4に示すようにトルクフェーズにおいて空吹けが発生すると、トルクフェーズ開始から所定時間TIMER8が経過した時点での空吹け量積算値がプラスの所定値yyよりも大きいことで空吹けの発生が判別され、補正係数GAINとして1.0よりも大きな値が設定されることで、所定時間TIMER8が経過した時点以降のトルクフェーズにおける締結側余裕代の上昇速度がそれまでよりも速くなる。従って、締結側摩擦係合要素の伝達トルク容量(係合油圧)が、所定時間TIMER8の経過後にそれまでよりもより急に増大することで、絶対的な伝達トルク容量が余裕代のランプ勾配を補正しない場合に比べて大きくなり、空吹けを可及的速やかに抑制する。
【0110】
また、トルクフェーズにおいてトルク引けが発生すると、上記の空吹け発生時とは逆に、締結側摩擦係合要素の伝達トルク容量(係合油圧)が、所定時間TIMER8の経過後にそれまでよりもより速度を遅くして増大することで、絶対的な伝達トルク容量が余裕代のランプ勾配を補正しない場合に比べて小さくなり、トルク引けを可及的速やかに抑制する。
【0111】
尚、上記では、空吹け量積算値に基づいて補正係数GAINを設定させたが、トルクフェーズ開始から所定時間TIMER8が経過した時点での空吹け量=d/dt・(Nt−No×i)に基づいて、補正係数GAINを設定させる構成としても良い。この場合も、前記空吹け量積算値に基づく補正係数GAINの設定と同様に、所定時間TIMER8が経過した時点での空吹け量がプラスの所定値よりも大きいときに、補正係数GAINを1.0よりも大きな値に設定し、所定時間TIMER8が経過した時点での空吹け量がマイナスの所定値よりも小さいときに、補正係数GAINを1.0よりも小さな値に設定すれば良い。
【0112】
また、所定時間TIMER8が経過した時点での空吹け量又は空吹け量積算値が、プラスの所定値よりも大きいとき、又は、マイナスの所定値よりも小さいときに、補正係数GAINとして一律の値を設定する構成としても良い。
【0113】
上記解放側摩擦係合要素及び締結側摩擦係合要素のトルクフェーズまでの制御を、図23のブロック図に従って概略説明する。
尚、前記図23のブロック図は、図5における解放側F/F制御部102、締結側F/F制御部103、トルクフェーズ判定部104、ソフトOWC制御部105の詳細な構成を示すことになる。
【0114】
解放側及び締結側の油圧は、基本的に、入力軸トルクと変速の種類に応じた臨界トルク比とから求められる臨界トルクに余裕代を付加して決定される構成である。尚、締結側の油圧については、変速開始時にプリチャージが行われる。
【0115】
そして、締結側の油圧(トルク容量)を余裕代の増大として増大変化させる一方、解放側の油圧(トルク容量)を余裕代を減少させることで減少させていき、必要トルク容量の分担が解放側から締結側へ徐々に推移するようにする。また、トルク容量不足による空吹けに対しては、本実施形態でソフトOWC制御として説明したタービン回転速度の変化に応じた補正を施して対応している。
【0116】
尚、図23の制御ブロック図において、ωtはタービン回転角速度を示し、ω(ドット)tは、タービン回転角速度ωtの微分値であり、油圧(トルク容量)の補正結果としては、前記Po3と同じになる。
【0117】
図8のフローチャートのステップS4で、ギヤ比がF/B開始ギヤ比を超えたと判別されると、ステップS6へ進み、ギヤ比がF/B終了ギヤ比(<F/B開始ギヤ比)を超えたか否かを判別する。
【0118】
ギヤ比がF/B開始ギヤ比とF/B終了ギヤ比との間であるときには、ステップS7のイナーシャフェーズ処理を行わせる。
解放側のイナーシャフェーズ処理は、図24のフローチャートに示してあり、ステップS71でトルクフェーズ終了時の油圧(油圧=0)を保持させる設定を行う。
【0119】
また、締結側のイナーシャフェーズ処理は、図25のフローチャートに示される。
図25のフローチャートにおいて、ステップS81では、図26のフローチャートに示される基本制御を行う。
【0120】
前記基本制御においては、まず、ステップS811で、目標イナーシャトルクTinr[Nm]を、下式に従って算出する。
Tinr=イナーシャINS×目標タービン角加速度[rad/sec2
上式でイナーシャINS(慣性モーメント)[Nm/rad/sec2]は、変速の種類に応じて決定される値である。
【0121】
また、目標タービン角加速度[rad/sec2]は、
目標タービン角加速度[rad/sec2]=
2×π×目標タービン加速度[1/sec2]/60
として算出され、前記目標タービン加速度[1/sec2]は、
目標タービン加速度[1/sec2]=
(Nt×ギヤ段差)/(目標変速時間[sec])
上式でギヤ段差は、ギヤ段差=1−(変速後ギヤ比/変速前ギヤ比)として算出される値であり、Nt[rpm]はイナーシャフェーズ開始時のタービン回転速度である。
【0122】
ステップS812では、前記目標イナーシャトルクTinrに基づいて締結側油圧Pc7を下式に従って算出する。
Pc7=K2×Tt×Tr×Tr-c+Prtn-c+K2×Tr-c×Tinr
上記基本制御に加え、ステップS82では、回転フィードバック(F/B)制御を実行する。
【0123】
前記回転F/B制御(回転フィードバック制御部107)を、図27のフローチャートに従って説明する。
ステップS821では、目標タービン回転速度[rpm]を算出する。
【0124】
前記目標タービン回転速度は、イナーシャフェーズ開始時のタービン回転速度Nt[rpm]と前記目標タービン加速度[1/sec2]とに基づき、イナーシャフェーズ開始時のタービン回転速度Nt[rpm]から目標タービン加速度[1/sec2]で減少変化する特性として算出される(目標タービン速度(n)=目標タービン速度(n-1)+目標タービン加速度)。
【0125】
ステップS822では、目標タービン回転速度と実際の目標タービン回転速度との偏差(偏差=目標タービン回転速度−実際の目標タービン回転速度)に基づき、比例・積分・微分(PID)動作によってフィードバック補正油圧を算出する。
【0126】
ステップS823では、前記締結側油圧Pc7にフィードバック補正油圧を加算して、締結側油圧Pc8を求める。
更に、ステップS83では、目標タービン回転速度を得るために前記PIDと並行して実行させる、本実施の形態において外乱オブザーバ制御と称する制御を行う。
【0127】
前記外乱オブザーバ制御の詳細を、図29のブロック図を参照しつつ、図28のフローチャートに従って説明する。
ステップS831では、前記目標タービン回転速度に、目標タービン回転速度と実際の目標タービン回転速度との偏差(偏差=目標タービン回転速度−実際の目標タービン回転速度)を加算して、該加算結果を微分し、更に、該微分値をローパスフィルタで処理して高周波成分をカットする。また、実際のタービン回転速度を微分し、該微分値をローパスフィルタで処理して高周波成分をカットする。
【0128】
尚、ローパスフィルタのカットオフ周波数を、18Hz程度とすることが好ましい。
ステップS832では、目標タービン回転速度と偏差(偏差=目標タービン回転速度−実際の目標タービン回転速度)との加算値を微分し、ローパスフィルタで処理した値を、2次遅れフィルタで処理する。
【0129】
前記2次遅れフィルタは、伝達関数をωn 2/(s2+2ζωns+ωn 2)とするフィルタであり、減衰率ζ及び固有振動数ωをATF温度(油温)に応じて変更するようにしてある。
【0130】
ステップS833では、ローパスフィルタ及び2次遅れフィルタで処理された[目標タービン回転速度+偏差]の微分値と、ローパスフィルタで処理した実際のタービン回転速度の微分値との偏差である微分値偏差から、補正油圧Pobsを下式に従って演算する。
【0131】
Pobs=K2×イナーシャINS×微分値偏差
尚、イナーシャINS(慣性モーメント)[Nm/rad/sec2]は、変速の種類に応じて決定される値である。
【0132】
そして、ステップS834では、前記締結側油圧Pc8に補正油圧Pobsを加算して最終的な締結側油圧Pc9を求める。
ギヤ比がF/B終了ギヤ比よりも小さくなったことが、図8のフローチャートのステップS6で判別されると、ステップS6からステップS8へ進み、ギヤ比がF/B終了ギヤ比よりも初めて小さくなった時点から所定時間TIMER7だけ経過したか否かを判別する。
【0133】
そして、所定時間TIMER7内であれば、ステップS9へ進んで、終了フェーズ処理を行う。
解放側摩擦係合要素についての終了フェーズ処理は、図30のフローチャートに示してあり、ステップS91でイナーシャフェーズ終了時の油圧を保持する設定を行う。即ち、解放側摩擦係合要素の油圧は、イナーシャフェーズ及び終了フェーズにおいて、ギヤ比がF/B開始ギヤ比よりも小さくなった時点の値に保持されることになる。
【0134】
一方、締結側摩擦係合要素の終了フェーズ処理は、図31のフローチャートに示され、ステップS101では、ギヤ比がF/B終了ギヤ比よりも初めて小さくなった時点から所定時間TIMER7内であるか否かを判別し、所定時間TIMER7内であればステップS102へ進んで、終了フェーズ処理を実行する。
【0135】
前記ステップS101の終了フェーズ処理の詳細は、図32のフローチャートに示してあり、ステップS111では、締結臨界トルクに相当する油圧から締結臨界トルクの1.2倍に相当する油圧まで、前記所定時間TIMER7内で上昇させるランプ勾配Rmp-Tr2の設定を行う。尚、前記所定時間TIMER7は、変速及び摩擦係合要素の種類に応じて設定される。
【0136】
ステップS112では、締結側指示圧Pc10を、
Pc10=K2×Tt×Tr-c×(1+0.2×Rmp-Tr2)+Prtn-c+K2×Tr-c×Tinr
として算出する。
【0137】
そして、前記所定時間TIMER7が経過した時点で、締結側の指示圧を、前記Pc10から、最大圧までステップ変化させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における自動変速機の変速機構を示す図。
【図2】前記変速機構における摩擦係合要素の締結状態の組み合わせと変速段との相関を示す図。
【図3】前記自動変速機の制御系を示すシステム図。
【図4】実施の形態における摩擦係合要素の掛け換えによる変速の様子を示すタイムチャート。
【図5】前記自動変速機の制御系全体を示す制御ブロック図。
【図6】要求トルク容量から指示油圧を決定するブロックを示す制御ブロック図。
【図7】入力軸トルクの推定を行うブロックを示す制御ブロック図。
【図8】実施の形態における摩擦係合要素の掛け換え変速制御のメインルーチンを示すフローチャート。
【図9】解放側摩擦係合要素の準備フェーズ処理を示すフローチャート。
【図10】解放側摩擦係合要素の準備フェーズ処理における解放初期油圧演算を示すフローチャート。
【図11】解放側摩擦係合要素の準備フェーズ処理における分担比ランプ制御を示すフローチャート。
【図12】前記分担比ランプ制御における余裕代の変化を示す線図。
【図13】解放側摩擦係合要素の準備フェーズ処理における分担比ランプ制限を示すフローチャート。
【図14】解放側摩擦係合要素の準備フェーズ処理における分担比ランプ学習を示すフローチャート。
【図15】解放側摩擦係合要素の準備フェーズ処理におけるトルク推定学習を示すフローチャート。
【図16】前記トルク推定学習における入力軸トルクの補正係数の特性を示す線図。
【図17】締結側摩擦係合要素の準備フェーズ処理を示すフローチャート。
【図18】締結側摩擦係合要素の準備フェーズ処理における分担比ランプ制御を示すフローチャート。
【図19】締結側摩擦係合要素の分担比ランプ制御における余裕代の変化を示す線図。
【図20】解放側摩擦係合要素のトルクフェーズ処理を示すフローチャート。
【図21】締結側摩擦係合要素のトルクフェーズ処理を示すフローチャート。
【図22】上記トルクフェーズ処理で設定される余裕代のランプ勾配の補正係数の特性を示す線図。
【図23】要求トルク容量のフィードホワード分の設定及び空吹け制御を行うブロックを示す制御ブロック図。
【図24】解放側摩擦係合要素のイナーシャフェーズ処理を示すフローチャート。
【図25】締結側摩擦係合要素のイナーシャフェーズ処理を示すフローチャート。
【図26】締結側摩擦係合要素のイナーシャフェーズ処理における基本制御を示すフローチャート。
【図27】締結側摩擦係合要素のイナーシャフェーズ処理における回転フィードバック制御を示すフローチャート。
【図28】締結側摩擦係合要素のイナーシャフェーズ処理における外乱オブザーバ制御を示すフローチャート。
【図29】締結側摩擦係合要素のイナーシャフェーズ処理における回転フィードバック制御及び外乱オブザーバ制御を行うブロックを示す制御ブロック図。
【図30】解放側摩擦係合要素の終了フェーズ処理を示すフローチャート。
【図31】締結側摩擦係合要素の終了フェーズ処理を示すフローチャート。
【図32】締結側摩擦係合要素の終了フェーズ処理の詳細を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…トルクコンバータ
2…変速機構
11…ソレノイドバルブユニット
12…A/Tコントローラ
13…A/T油温センサ
14…アクセル開度センサ
15…車速センサ
16…タービン回転センサ
17…エンジン回転センサ
18…エアフローメータ
20…エンジン
G1,G2…遊星歯車
H/C…ハイクラッチ
R/C…リバースクラッチ
L/C…ロークラッチ
2&4/B…2速/4速バンドブレーキ
L&R/B…ロー&リバースブレーキ

Claims (3)

  1. 異なる2つの摩擦係合要素の締結制御と解放制御とを同時に行う摩擦係合要素の掛け替えによって変速を行うよう構成された自動変速機の制御装置であって、
    変速機構の出力軸回転速度と変速前のギヤ比とから基準入力軸回転速度を算出し、
    前記基準入力軸回転速度を含む所定範囲を超えて変速機構の入力軸回転速度が変化したときにトルクフェーズへの移行を判断し、
    前記トルクフェーズへの移行から所定時間が経過するまでの間、前記基準入力回転速度と前記入力軸回転速度との偏差の微分値を積算し、
    前記所定時間が経過した時点での前記積算値に基づいて、前記所定時間が経過した時点以降のトルクフェーズにおける締結側摩擦係合要素の伝達トルク容量の変化速度を変更することを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 前記所定時間を、前記トルクフェーズで締結させる摩擦係合要素の種類に応じて変更することを特徴とする請求項1記載の自動変速機の制御装置。
  3. 前記摩擦係合要素の伝達トルク容量を、変速機構の入力軸トルク,臨界トルク比及び余裕代に基づいて決定する構成であって、前記余裕代を時間と共に変化させてトルクフェーズにおける各摩擦係合要素の伝達トルク容量を決定する構成であり、前記締結側摩擦係合要素の余裕代の変化勾配を変更することで、前記締結側摩擦係合要素の伝達トルク容量の変化速度を変更することを特徴とする請求項1又は2記載の自動変速機の制御装置。
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