JP3859920B2 - エンジンの可変バルブタイミング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの可変バルブタイミング装置に関し、電磁ブレーキを用いてクランク軸に対するカム軸の回転位相を変化させる構成の可変バルブタイミング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電磁ブレーキによる摩擦制動によりクランク軸に対するカム軸の回転遅延を制御することで、クランク軸に対するカム軸の回転位相を変化させる構成のエンジンの可変バルブタイミング装置が知られている(特開平10−153104号公報参照)。
【0003】
前記可変バルブタイミング装置においては、例えば、目標の回転位相(目標の遅延角)とエンジン回転速度とから電磁ブレーキの基本制御量を演算する一方、目標の回転位相と実際の回転位相との偏差からフィードバック制御量を演算し、前記基本制御量及びフィードバック制御量から最終的な制御量(例えばデューティ制御量)を求めて、該制御量で電磁ブレーキを構成する電磁コイルに流れる電流を制御するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、電磁ブレーキの温度が変化すると電磁ブレーキの摩擦係数が変化して、目標の回転位相を得るのに要求される制御量が変化する(図5参照)。このため、摩擦力(滑り摩擦)を大きく変化させて回転位相を大きく変化させるときに、電磁ブレーキの大きな温度変化によって目標の回転位相を得るのに要求される制御量が大きく変化し、目標回転位相への収束性が悪化する場合があった。
【0005】
尚、図5は、同じ回転位相を得るのに必要な電磁ブレーキの制御量(デューティ値)が、電磁ブレーキの温度に相関するエンジンの油温とエンジン回転速度に応じて変化する様子を示している。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、電磁ブレーキの温度変化があっても、目標回転位相への収束応答性を良好に維持できるエンジンの可変バルブタイミング装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのため請求項1記載の発明は、電磁ブレーキによる摩擦制動によりクランク軸に対するカム軸の回転遅延を制御することで、クランク軸に対するカム軸の回転位相を変化させる構成のエンジンの可変バルブタイミング装置において、前記電磁ブレーキの制御量を、前記電磁ブレーキの温度に応じて補正すると共に、前記電磁ブレーキの温度変化を、回転位相の変更量に基づいて推定する構成とした。
【0008】
かかる構成によると、電磁ブレーキによる摩擦制動で、クランク軸に対するカム軸の回転遅延を制御することで、クランク軸に対するカム軸の回転位相が変化し、以って、バルブタイミングを変化させる可変バルブタイミング装置において、電磁ブレーキの制御量を、摩擦係数を変化させ、以って、目標の回転位相を得るための必要制御量を変化させることになる電磁ブレーキの温度に応じて補正すると共に、回転位相の変更量が大きいときほど電磁ブレーキの温度変化量が大きくなることから、電磁ブレーキの温度変化を、回転位相の変更量に基づいて推定する。
【0010】
請求項2記載の発明では、電磁ブレーキによる摩擦制動によりクランク軸に対するカム軸の回転遅延を制御することで、クランク軸に対するカム軸の回転位相を変化させる構成のエンジンの可変バルブタイミング装置において、前記電磁ブレーキの制御量を、前記電磁ブレーキの温度に応じて補正すると共に、前記電磁ブレーキの温度を、エンジン温度及び外気温により推定する。かかる構成によると、電磁ブレーキの温度とエンジン温度との間には一定の相関があることから、エンジン温度、更に、雰囲気温度である外気温度に基づき電磁ブレーキ(摩擦面)の温度を推定する。
【0012】
請求項3記載の発明では、電磁ブレーキによる摩擦制動によりクランク軸に対するカム軸の回転遅延を制御することで、クランク軸に対するカム軸の回転位相を変化させる構成のエンジンの可変バルブタイミング装置において、
前記電磁ブレーキの制御量と回転位相との相関を予め記憶し、現在の回転位相に対応する現在位相相当制御量と、目標の回転位相に対応する目標位相相当制御量とを前記相関から求め、
前記電磁ブレーキの制動力を増大させる回転位相の制御時には、前記目標位相相当制御量と前記現在位相相当制御量との差に応じて、前記電磁ブレーキの基本制御量を増大補正し、
前記電磁ブレーキの制動力を減少させる回転位相の制御時には、前記目標位相相当制御量と前記現在位相相当制御量との差に応じて、前記電磁ブレーキの基本制御量を減少補正する一方、
現在の回転位相と目標の回転位相との偏差に応じてフィードバック制御量を求め、前記基本制御量とフィードバック制御量とから最終的な制御量を決定する構成とした。
【0013】
かかる構成によると、現在位相相当制御量をフィードバック制御量で補正して回転位相を目標に近づけるが、制動力(滑り摩擦)を増大させる回転位相の制御時においては、回転位相の変更量に略比例する温度上昇を生じ、該温度上昇に対応して摩擦係数が低下し、目標回転位相を得るのに必要となる制動力が大きくなる一方、制動力(滑り摩擦)を減少させる回転位相の制御時においては、回転位相の変更量に略比例する温度低下を生じ、該温度低下に対応して摩擦係数が増大し、目標回転位相を得るのに必要となる制動力が小さくなるので、目標位相相当制御量と現在位相相当制御量との差に応じて、電磁ブレーキの基本制御量を増減補正する。
【0014】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によると、回転位相を変化させるときの電磁ブレーキの温度変化に対応して、電磁ブレーキの制御量を適切に補正でき、以って、大きく回転位相を変化させる場合に目標への収束応答性が悪化することを防止できるという効果がある。
【0016】
請求項2記載の発明によると、エンジン温度及び外気温度により電磁ブレーキの温度を精度良く推定し、目標回転位相を得るための制御量が電磁ブレーキの温度によって変化することに対応でき、以って、目標回転位相への収束応答性が温度条件で悪化することを防止できるという効果がある。
【0017】
請求項3記載の発明によると、回転位相を変化させるときの電磁ブレーキの温度変化に対応する補正を、フィードホワード分として付加して、フィードバック制御の応答遅れによる収束性の悪化を防止できるという効果がある。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、実施の形態における電磁ブレーキを用いる可変バルブタイミング装置の断面図であり、図2は、分解斜視図である。
【0019】
図1及び図2に示す可変バルブタイミング装置1において、シリンダヘッド120に対して回転可能に支持されるカム軸110の端部111の軸周に回転可能にプーリ(又はスプロケット)2が支承される。プーリ2はカム軸110に対して相対回転可能に支承され、エンジンのクランク軸の回転に連動して回転する。
【0020】
カム軸110の端部111の延長線上には、軸周にギヤが形成される伝達部材3がボルト31により固定され、プーリ2の回転が、以下に説明する伝達機構を介して伝達部材3に伝えられる。
【0021】
カム軸110と同軸に、フランジを有する筒状のドラム41が設けられ、このドラム41とプーリ2との間には、ドラム41の回転位相を遅らせる方向に付勢するコイルばね42が介装されている。即ち、プーリ2にはケース部材44が固定され、コイルばね42の外周側端部は、このケース部材44の内周面部分に固定され、コイルばね42の内周側端部は、ドラム41の外周面に固定されている。
【0022】
また、伝達部材3の軸周に形成されたギア32と、筒状のピストン部材43の内周に形成されたギア433とが、はすばギヤによるヘリカル機構により噛み合っている。
【0023】
ピストン部材43の外周面の対向する2箇所に、係合部431,431が突出形成されていて、プーリ2の回転中心部分からカム軸110の軸方向に延出している爪部材21,21の間に前記係合部431,431が係合している。この係合によりピストン部材43とプーリ2とは同位相で回転する。
【0024】
ピストン部材43の前記係合部431,431には、ピストン部材43の軸を中心とする雄ねじ432が各々形成され、ドラム41の内周面には雌ねじ411が形成されていて、この両者はねじ作用により噛み合っている。
【0025】
ドラム軸受部材45は、伝達部材3の外周とドラム41の内周との間に介装され、この両者の相対回転を軸受する。このドラム軸受部材45とドラム41の内周面との間には、爪受部材7aが介装されている。
【0026】
この爪受部材7aはドラム41の内周面に支持され、爪部材21,21の先端部の外周面側に形成されている段部22,22に当接して、カム軸110の径方向に爪部材21,21を係止している。
【0027】
被吸引部材46は、その回転中心部分に内歯の平ギヤ461が形成され、このギヤ461には、伝達部材3の先端部に形成されている平ギヤ33に噛み合っている。これにより、被吸引部材46は伝達部材3に対し、その軸方向に摺動可能に構成されると共に、被吸引部材46と伝達部材3とは同位相で回転する。
【0028】
ドラム41のフランジ部分412の側面にはギア413が形成され、被吸引部材46の一方の面462に形成されているギア463と対峙していて、この両ギアは噛み合うことで、ドラム41と被吸引部材46とが回転方向に係合するようにしてある。
【0029】
第1の電磁ソレノイド5bと第2の電磁ソレノイド5aは、カム軸110の軸芯線を囲むように、カム軸110の端部111に固定されている伝達部材3や、この伝達部材3を固定しているボルト31の外周面を囲むように軸受部材6を介して配置されている。
【0030】
すなわち、スペーサ部材47が、ボルト31の頭部311と伝達部材3の先端部との間に嵌合固定されていて、このスペーサ部材47の外周側には、第2の電磁ソレノイド5aがスペーサ部材47との間に軸受部材6を介して配置されている。さらに第2の電磁ソレノイド5aと被吸引部材46の外周側には、電磁ブレーキを構成する第1の電磁ソレノイド5bが配置されている。第2の電磁ソレノイド5aはボルト51aにより、ケース8に固定されている。
【0031】
次に作用について説明する。
カム軸110の回転位相を進角側に変更するためには、第1の電磁ソレノイド5bが発生する磁界によりピストン部材43をカム軸110の軸方向に移動することにより行う。
【0032】
すなわち、まず、第2の電磁ソレノイド5aの発生磁界により、被吸引部材46が吸引されて、被吸引部材46のギア463と、ドラム41のギア413とが離れ、ドラム41がプーリ2に対して相対的に回転できるようにする。
【0033】
そして、第1の電磁ソレノイド5bの発生磁界により、ドラム41を吸引することで、ドラム41を第1の電磁ソレノイド5bの端面に押し付けて、摩擦制動を作用させる。これにより、ドラム41はコイルばね42の付勢力に抗してプーリ2に対して回転遅れを生じて相対回転し、ねじ411とねじ432とで噛み合っているピストン部材43はカム軸110の軸方向に移動する。ピストン部材43と伝達部材3とは前記のヘリカル機構により噛み合っているので、ピストン部材43の移動により、伝達部材3引いてはカム軸110の回転位相がプーリ2に対して進角側に変わることになる。従って、第1の電磁ソレノイド5bへの電流値を増大させ、コイルばね42の付勢力に抗する制動力(滑り摩擦)を増大させるほど、カム軸110の回転位相が進角側に変更されることになる。
【0034】
上記のように、電磁ブレーキによる制動力に応じて決まるドラム41の回転遅れ量によってカム軸110の回転位相がプーリ2(クランク軸)に対して変わるものであり、前記電磁ブレーキによる制動力は、第1の電磁ソレノイド5bに供給される電流値をデューティ制御することで制御されるようになっており、前記デューティ比を変化させることで、回転位相の変化量(進角量)を連続的に制御できる。尚、電磁ブレーキの制御量に相当するデューティ値(%)の増大に応じて、前記第1の電磁ソレノイド5bに供給される電流値が増大するものとする。
【0035】
図3は、上記構成の可変バルブタイミング装置の制御系を示すブロック図であり、前記第1の電磁ソレノイド5b及び第2の電磁ソレノイド5aへの通電を制御するマイクロコンピュータを内蔵するコントロールユニット511には、エンジンの吸入空気量を検出するエアフローメータ512、クランク回転を検出するクランク角センサ513、エンジンの冷却水温度を検出する水温センサ514、外気温度を検出する外気温度センサ515、カム回転を検出するカムセンサ516等からの検出信号が入力される。
【0036】
そして、前記コントロールユニット511は、図4のフローチャートに示すようにして、第1の電磁ソレノイド5bの通電をデューティ制御してカム軸110の回転位相を変化させ、目標回転位相に一致すると、第2の電磁ソレノイド5aへの通電を遮断することで、被吸引部材46のギア463と、ドラム41のギア413とを噛み合わせ、ドラム41をプーリ2に対してそのときの位相状態で固定し、第1の電磁ソレノイド5bへの通電を遮断する。
【0037】
図4のフローチャートにおいて、ステップS1では、吸入空気量、エンジン回転速度などのエンジン運転条件を読み込む。
尚、エンジン回転速度は、前記クランク角センサ513からの検出信号に基づいて算出される。
【0038】
ステップS2では、吸入空気量(エンジン負荷)及びエンジン回転速度に基づいて目標の回転位相(目標角度)を決定する。
ステップS3では、前記クランク角センサ513及びカムセンサ515からの検出信号に基づいて実際の回転位相を検出する。
【0039】
ステップS4では、前記実際の回転位相と、目標回転位相との偏差の絶対値が所定値以下であるか否かを判別する。
そして、前記偏差の絶対値が所定値以下である場合には、ステップS5へ進み、予め回転位相とエンジン回転速度に応じて第2の電磁ソレノイド5aの通電を制御する基本デューティ値(基本制御量)を記憶した基本デューティマップを参照し、実際の回転位相及びそのときのエンジン回転速度に対応するデューティ値(現在位相相当デューティ値)を検索し、これを基本デューティ値とする。
【0040】
また、ステップS6では、フィードバックデューティ値をPID(比例・積分・微分)動作により演算させる。具体的には、偏差の絶対値が所定値1(比例分不感帯幅)以下となったら比例分を付加せず、また、偏差の絶対値が所定値2(微分分不感帯幅)以下となったら微分分を付加せず、更に、偏差の絶対値が所定値3(積分分不感帯幅)以下となったら、所定値3になる前の積分分の値にクランプさせる処理を行う。
【0041】
尚、前記所定値1,2,3は、ステップS4で偏差と比較させる所定値とは異なる値である。
一方、前記偏差の絶対値が所定値を超える場合には、ステップS7へ進み、前記基本デューティマップから、実際の回転位相及びそのときのエンジン回転速度に対応するデューティ値(現在位相相当デューティ値)を検索すると共に、前記基本デューティマップから、目標の回転位相及びそのときのエンジン回転速度に対応するデューティ値(目標位相相当デューティ値)を検索する。
【0042】
そして、基本デューティ値を、以下のようにして算出する。
基本デューティ値=現在位相相当デューティ値+k×(目標位相相当デューティ値−現在位相相当デューティ値)
尚、上式において、係数kは、|k|≦1.0の定数である。
【0043】
即ち、現在位相相当デューティ値を基本として、目標の回転位相への変更は、後述するフィードバック制御で行うが、例えば制動力(滑り摩擦)を増大させる進角制御においては、回転位相の変更量に略比例する温度上昇を生じ、該温度上昇に対応して摩擦係数が低下し、目標回転位相を得るのに必要となるデューティ値(制動力)が大きくなる(図5参照)。
【0044】
そこで、本実施の形態では、温度上昇量に相関する回転位相の変更量に相当する「目標位相相当デューティ値−現在位相相当デューティ値」に応じて進角時に基本デューティを増大補正することで、温度上昇分に対応するデューティをフィードホワード分として付加して目標への収束性を確保するようにしてある。
【0045】
また、制動力(滑り摩擦)を減少させる遅角制御においては、回転位相の変更量に略比例する温度低下を生じ、該温度低下に対応して摩擦係数が増大し、目標回転位相を得るのに必要となるデューティ値が小さくなるので、「目標位相相当デューティ値−現在位相相当デューティ値」に応じて基本デューティを減少補正することで、温度低下分に対応するデューティをフィードホワード分として減算して目標への収束性を確保するようにしてある。
【0046】
本実施形態では、制動力を増大させる進角時に「目標位相相当デューティ値−現在位相相当デューティ値」がプラスの値になり、デューティ値を増大させることで制動力が大きくなるので、0<k≦1.0(例えば0.9)とすることで、温度上昇に見合う制動力の増大補正がなされることになり、逆に、遅角制御時には、温度低下に見合う制動力の減少補正がなされることになる。
【0047】
尚、上記k×(目標位相相当デューティ値−現在位相相当デューティ値)なる温度補正項は、回転位相の変更に伴う温度変化分に対応するものであるが、電磁ブレーキのベース温度によっても目標回転位相を得るのに必要となるデューティ値が変化する。
【0048】
そこで、電磁ブレーキのベース温度を、エンジン温度を代表する冷却水温度から推定し、更に、外気温度に応じて推定温度を補正し、該推定した電磁ブレーキのベース温度に応じて前記係数kを変更する構成としても良い。
【0049】
また、前記推定した電磁ブレーキの温度に応じてベース温度補正デューティを求め、
基本デューティ値=現在位相相当デューティ値+k(目標位相相当デューティ値−現在位相相当デューティ値)+ベース温度補正デューティ
として、基本デューティ値を演算させるようにしても良い。
【0050】
尚、エンジン温度を代表する温度として冷却水温度の代わりに、潤滑油の温度を用いる構成としても良い。
ステップS8では、目標回転位相と実際の回転位相との偏差に基づくPID動作によってフィードバックデューティ値を演算する。
【0051】
ステップS9では、デューティ値と回転位相との相関において、進角変化時と遅角変化時とで要求デューティ値が異なるヒステリシス特性を有することに対応するヒスデューティ値を、進角・遅角の判別とエンジン回転速度とに応じて決定する。
【0052】
ステップS10では、前記基本デューティ値、フィードバックデューティ値、ヒスデューティ値を加算して、最終的なデューティ値を算出し、次のステップS11で前記デューティ値に基づき第1の電磁ソレノイド5bへの通電を制御する。
【0053】
尚、可変バルブタイミング装置は、電磁ブレーキによる摩擦制動(滑り摩擦)によりクランク軸に対するカム軸の回転遅延を制御することで、クランク軸に対するカム軸の回転位相を変化させる構成であれば良く、図1及び図2に示した構成のものに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における可変バルブタイミング装置の断面図。
【図2】実施の形態における可変バルブタイミング装置の分解斜視図。
【図3】実施の形態における可変バルブタイミング装置のブロック図。
【図4】実施の形態における位相制御を示すフローチャート。
【図5】実施の形態における温度及びエンジン回転速度と要求デューティとの相関を示す線図。
【符号の説明】
1…可変バルブタイミング装置
2…プーリ
3…伝達部材
5a…第2の電磁ソレノイド
5b…第1の電磁ソレノイド
41…ドラム
42…コイルバネ
43…ピストン部材
46…被吸引部材
110…カム軸
120…シリンダヘッド
511…コントロールユニット
512…エアフローメータ
513…クランク角センサ
514…水温センサ
515…外気温度センサ
516…カムセンサ
Claims (3)
- 電磁ブレーキによる摩擦制動によりクランク軸に対するカム軸の回転遅延を制御することで、クランク軸に対するカム軸の回転位相を変化させる構成のエンジンの可変バルブタイミング装置において、
前記電磁ブレーキの制御量を、前記電磁ブレーキの温度に応じて補正すると共に、前記電磁ブレーキの温度変化を、回転位相の変更量に基づいて推定することを特徴とするエンジンの可変バルブタイミング装置。 - 電磁ブレーキによる摩擦制動によりクランク軸に対するカム軸の回転遅延を制御することで、クランク軸に対するカム軸の回転位相を変化させる構成のエンジンの可変バルブタイミング装置において、
前記電磁ブレーキの制御量を、前記電磁ブレーキの温度に応じて補正すると共に、前記電磁ブレーキの温度を、エンジン温度及び外気温により推定することを特徴とするエンジンの可変バルブタイミング装置。 - 電磁ブレーキによる摩擦制動によりクランク軸に対するカム軸の回転遅延を制御することで、クランク軸に対するカム軸の回転位相を変化させる構成のエンジンの可変バルブタイミング装置において、
前記電磁ブレーキの制御量と回転位相との相関を予め記憶し、現在の回転位相に対応する現在位相相当制御量と、目標の回転位相に対応する目標位相相当制御量とを前記相関から求め、
前記電磁ブレーキの制動力を増大させる回転位相の制御時には、前記目標位相相当制御量と前記現在位相相当制御量との差に応じて、前記電磁ブレーキの基本制御量を増大補正し、
前記電磁ブレーキの制動力を減少させる回転位相の制御時には、前記目標位相相当制御量と前記現在位相相当制御量との差に応じて、前記電磁ブレーキの基本制御量を減少補正する一方、
現在の回転位相と目標の回転位相との偏差に応じてフィードバック制御量を求め、前記基本制御量とフィードバック制御量とから最終的な制御量を決定することを特徴とするエンジンの可変バルブタイミング装置。
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