JP3859678B2 - 食事用エプロン - Google Patents
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Description
本発明は、幼児や身体の動作が不自由な要介護者等が飲食等の際に使用する食事用エプロンに係り、特に、食べこぼし食品等が周囲に落下してこれらを汚してしまうのを防止できる使い勝手の良い食事用エプロンに関するものである。
飲食の際に使用する食事用エプロンは、食べこぼし等を確実に受け止められるように、従来から種々の改良案が提案されている。
例えば、特許文献1の幼児用エプロンは、エプロン本体に於ける襟元に沿って裏布の上辺を連結すると共に、この裏布の前記上辺に沿って絞込み可能に紐を挿通し、裏布をエプロン前面側に左右から二つ折りすることによって対向される裏布の他の周辺同士を接続手段で接続することで、この裏布を、紐が挿通された前記上辺を絞込み可能な開口とする袋状に変形可能に構成し、更にエプロン本体の上部両側に腕通し部を構成したものである。
この特許文献1の食事用エプロンによれば、着用されたエプロンは、エプロン本体で胸部を覆い、腕通し部で両腕を覆うことができるので、食事の際に、食べこぼし食品等によってこれらの部位を汚す虞がなくなる。また着用したエプロンは、紐を引いて襟元を絞り込むようになっているので、該襟元と首との間に隙間をなくし得、それらの間から食品の一部が進入する等の虞をなくしている。また前記裏布を構成してあるため、使用後の汚れている可能性のあるエプロン本体等をその中に入れて持ち運び可能になっている。
特許文献2の幼児用使い捨て紙エプロンは、その胸部包囲部を、表面が紙等の不織布で、裏面がポリエチレン製シート等であるラミネート素材で構成し、胸部包囲部以外の部分はポリエチレン製シートのみの単素材で構成したものであり、胸部包囲部及びその両側の袖部を備えた構成のものである。また該胸部包囲部の首回り及び袖部の開口部には伸縮性のあるギャザーを設け、背面両側の縁部には着用した場合に相互を着脱結合するための粘着テープを付設してあるものである。
この特許文献2の構成によれば、幼児に、衣服を着たまま、両袖部に腕を通して着用させることにより、食事等の際に、たとえ、水の飲みこぼしや食品の食べこぼし等が生じても、胸部包囲部表面を構成する不織布の吸湿性により水分等の垂流しを防ぐと共に、胸部包囲部裏面及びその他の部位のポリエチレン製シートの防水性により、それらの染み込みを防止して、衣服が汚れるのを回避することができるものである。
食事の際の食べこぼし等を全て着用しているエプロンで受け取ることができれば、衣服や床等の汚れを防ぐことができる。しかし異常の特許文献1及び2を含めて従来提案されているエプロンは、概ね着用している上着類の汚れまでは回避可能であるように構成されているが、食べこぼしを完全に受け止めることができないため、エプロン着用者の下肢や床その他の周囲の汚れまでは防ぎきれないのが普通である。
本発明は、以上の従来技術の問題点を解決し、これを着用することにより食べこぼし食品等を周囲に落すのを防止できる、使い勝手の良い、構成の簡単な食事用エプロンを提供することを解決の課題とするものである。
本発明は、着用する者の身体前部を覆うエプロン本体と、該エプロン本体の両側部の各々に配した袖部とで構成し、かつ該エプロン本体の両側部と各々対応する袖部との間を連続するシート状の構成とした食事用エプロンであって、
前記エプロン本体を、四辺形のシート部材の両側部以外の部分で構成し、
前記両袖部を、該四辺形のシート部材の両側部を各々内側に折り返し、かつその各折り返し先端部を該シート部材の内側の部位に着脱自在に結合して構成し、
前記エプロン本体の両側部と各々対応する袖部との間の連続するシート状の構成を、該エプロン本体と該両袖部との間を連続するシート部材で構成した食事用エプロンである。
前記エプロン本体を、四辺形のシート部材の両側部以外の部分で構成し、
前記両袖部を、該四辺形のシート部材の両側部を各々内側に折り返し、かつその各折り返し先端部を該シート部材の内側の部位に着脱自在に結合して構成し、
前記エプロン本体の両側部と各々対応する袖部との間の連続するシート状の構成を、該エプロン本体と該両袖部との間を連続するシート部材で構成した食事用エプロンである。
本発明の食事用エプロンによれば、幼児や身体動作の不自由な老人、或いは病人等がこれを着用して食事をした場合に、エプロン本体と両袖部の間が連続するシート状となっているため、食べこぼし食品等は、そのエプロン本体や両袖部との間のシート状の部位で受け止められることになり、その周囲、例えば、着用者の下肢や床上等に落ち難く、それらの場所等を汚してしまう虞が少ない。また四辺形のシート部材により簡単に構成することができるものであり、着脱も簡単で使い勝手の良いものである。
本発明の食事用エプロンは、着用する者の身体前部、即ち、胸や腹部を覆うシート状のエプロン本体と、該エプロン本体の両側に構成した袖部と、該各袖部と前記エプロン本体との間に空隙を形成しないように連続させたシート状の構成とからなるものである。
前記エプロン本体はシート状部材によって構成する。素材を特に限定する理由はなく、従来から用いられている種々の柔軟なシート状部材、例えば、布や紙、或いはビニール等を自由に採用することができる。形状は正面から見て矩形とし、縦横のサイズは着用者の体格等に合せて決定する。身体前部に装着する手段も、特に限定せず、例えば、エプロン本体の上縁部を首に巻き付け、該上縁部の相互に重なった部分に各種面ファスナー類やボタン又はホック等を配しておいてこれによって固定することができる。この場合、雌雄の面ファスナー類の重ね合せ位置を調整して、該開口部の周囲を着用者の首に密着させるようにするのが適当である。
前記両袖部とエプロン本体との間を連続するシート状に構成し、その間に空隙が発生するのを排除する手段は、エプロン本体の両側部と該エプロン本体の肩部から両側下方に延びる両袖部との間の間隙を、該エプロン本体の両側から延びる同素材のシート部材で埋め、両者間を連続させる構成とすることができる。この構成は、具体的には、例えば、該エプロン本体を構成するシート部材として、その幅方向に必要なだけ寸法を拡大したそれを採用し、その中央部をエプロン本体に構成し、その両側の拡大した部分の一部を各々内側に折り返して袖部を構成し、シート部材の、該両袖部と該エプロン本体の両側部との間を埋めるように連続する部分を、両袖部とエプロン本体との間に空隙が発生するのを排除する手段として用いることとする。これによって製造工数の低減や使い勝手の向上を図ることが出来る利点がある。
前記袖部は、一般に用いられる技法で構成することができるが、特定の構成に限定する理由はない。使用時にのみ一時的にそれを構成するような仕様でも良い。前記のように、本発明は、一枚のシート部材を利用して、エプロン本体、両袖部及びその間を連続させるシート状部を一体に構成するものであり、例えば、該袖部は、使用時にのみ筒状に丸めてその先端側を基部側にホックや各種面ファスナー類等の種々の手段で固定することにできる。
前記袖部は、必ずしも、着用者の肩の直下から手首まで長袖状に構成する必要はない。もっとも食べこぼし食品等をこれで受け止め周囲に散らさないという観点からは、手首付近から身体前部下部付近までをほぼ完全にカバーする趣旨で、該袖部は、少なくとも、手首から肘付近までを被覆しうる程度には構成するのが適当であり、これによって、上記の趣旨を全うし得ることとなる。この場合は、手首から肘までの部分より上方で肩付近までの部位は腕を被覆する筒状部ではなく平面的に開いた状態になるが、エプロン本体から腕の裏側付近までシート部材が延長されていれば、上記のように、目的は達成可能である。
更に前記エプロン本体の上部には、その上端部を一定の幅だけ折返す構成を採用し、その両側部をそれぞれ後方に丸めた状態に回して相互を重ね合わせる上端部(上記折り返した部分)に、例えば、雌雄の面ファスナーのそれぞれを固設しておき、相互を結合できるようにすることができる。このとき、生じた上部の開口部が着用者の首部を入れるためのそれとなる訳である。この開口部には、周縁に沿って紐孔を構成し、これに紐等を挿通させておき、該開口部に頭部を通してこの食事用エプロンを着用した場合に、該紐を絞って該開口部の周縁を首の周囲に密着させるようにするのが好ましい。
なお、前記各袖部の先端部には紐やゴムを挿通し締付可能にしたり、前記エプロン本体の下端部に紐やゴムを挿通して該エプロン本体をその前部下方が窪んだ容器状に形成し易く構成しても良い。
従って本発明の食事用エプロンは、以下のように装着して使用することができる。先ず両側の袖部を使用時に丸めて固定することとした場合は、予め、前記のように、ホック又は面ファスナー類等を相互に結合させて袖部を構成する。次に前記エプロン本体を胸や腹部に当てつつその上縁部を首の両側から後方に回して重ね合せ、その部位に配してある面ファスナー類等で固定する。
続いて、前記両袖部に腕を通せばこの食事用エプロンの着用は完了し、着用者の両腕の間には、着用中は、常時、エプロン本体が容器状をなしつつ抱え込まれた状態になる。
なお該食事用エプロンは、当然、着用者が単独で着装することも可能であるが、幼児や身体の不自由な者の場合は、介助者が手伝って着用させるものとする。
以上のように、本発明の食事用エプロンによれば、着用者の胸や腹部の前方に配したシート状のエプロン本体と両側の袖部との間に全く空隙がなく、食べこぼし食品等がその周囲、例えば、着用者の下肢や床等に落下するのを大幅に低減することができる。また簡単な構成のため、上半身が不自由な使用者でも容易に着装でき、使い勝手の向上も図ることができる。また構成が簡単であるため製造も容易である。
この実施例の食事用エプロン1は、図1(a)、(b)及び図2(a)、(b)、(c)に示すように、大まかには、柔軟性シートによって構成したエプロン本体2をベースとして、該エプロン本体2の上縁部を所定幅だけ裏側に折り返して重ね合わせ、他の部位の二倍の厚みの襟部3を構成し、更に該エプロン本体2の裏側の両側部から両側外方に延長した部位の下半分の位置の各々に着用時にのみその形態を作り得る袖部4を構成する。
前記襟部3の両端部の一方には多数の小ループを植設した雌の面ファスナー3aを、他方には多数の小フックを植設した雄の面ファスナー3bを、それぞれ取り付け、着用する者の首に該襟部3を当てた状態で、それらの雌雄の面ファスナー3a、3b相互を対面圧接して結合できるように構成する。
前記エプロン本体2を着用者の身体前面に配し、前記襟部3を、前記のように、前からその首回りに当て、前記のように、面ファスナー3a、3bを対面圧接して結合すると、該襟部3を首に密着させて取り付けることができ、かつ該エプロン本体2を身体の前面、即ち、胸や腹部の前及び下肢の上に垂らした状態に配することができる。なお、前記襟部3を他の部位より2倍の厚さに構成してあるため、以上のような面ファスナー3a、3b相互の結合の際に、その結合操作がやり易くなっている。なおまた該エプロン本体2の素材である柔軟性シートとしては、この実施例では布を用い、基本的に、矩形で、縦横のサイズは使用者の体格等に合せて決定している。
前記エプロン本体2の裏側の両側延長方向下部の袖部4、4は、各々その部位の上下二カ所に雌雄のホック4a、4bを取り付けて構成する。
より具体的には、該エプロン本体2の裏側両側部から両側外方に延長した部位、即ち、図2(a)、(c)に示すように、線m、nより外側の下半分の位置に前記雌雄のホック4a、4bを設ける。その一方の一対のホック4a、4bは、上記下半分の位置の最上部の両側に配設し、他方の一対のホック4a、4bは最下部の両側に配設する。こうして、着用時には、袖部4、4の予定部位、即ち、図2(a)、(c)に示す線m、nよりも外側の部分を、図1(a)、(b)に示すように裏面側に丸める状態に折り曲げ、特に図1(b)に示すように、上下計2対のホック4a、4bの対向する相互を嵌合させて、腕の特に肘から下を通すこととなる袖部4、4を形成することができる。
一方、袖部4、4より上方の半分は、図1(b)中に破線で示すように、両側ともその下側は筒状に絞られるが、上側は次第に広がり、この部位は、図3(a)に示すように、着用時には、肩から上腕部までを覆うことができる肩カバー部5、5となる。なお、図示は省略するが、前記エプロン本体2の下縁部sにはゴムを挿通してあり、必要に応じてこの部位を絞ることができるようになっている。
従ってこの実施例1の食事用エプロン1によれば、以下のように着用して食べこぼし食品等をその周囲に散らしたり落としたりして汚す虞を最大限に減少させることができる。
先ず、予め両袖部4、4を形作っておく。これは、前記し、かつ図1(a)に示すように、各該当部位を後方に丸めて、相互に対向する位置に位置する各一対のホック4a、4bを結合させることにより実行し、こうして、図1(b)に示すように、前記エプロン本体2の両側方下部に袖部4、4を構成することができる。
次に、エプロン本体2を胸や腹部等の身体の前部に当てがいつつ、その上部の襟部3を首の両側から後方に回して重ね合せ、相互の端部に配してある雌雄の面ファスナー3a、3bを圧接して結合固定する。続いて、前記両側の袖部4、4に両側の腕を通せば装着は完了し、図3(a)、(b)に示すように、着用は完了である。なお以上の襟部3の面ファスナー3a、3bの結合と袖部4、4への腕通しは、以上と逆の順序で行っても問題がないのは云うまでもない。
以上のように、この実施例1の食事用エプロン1を着用すると、使用中は、着用者の両腕の間には、常時、前方が袋状に窪んだエプロン本体2が抱え込まれた状態になって位置することになる。
以上のように、この実施例1の食事用エプロン1によれば、首から垂らしたエプロン本体2と左右の袖部4、4との間に空隙がなく、該エプロン本体2は、前記のように、袋状に窪んだ状態で着用者の前方に位置することとなるため、食べこぼし食品等は、そのエプロン本体で受け取られ、床又は下肢上等に落下することは殆どなくなるものである。また襟部3が首に密着しているため、首と襟部3との隙間からそれらが流入することもない。更に、この食事用エプロン1は、簡単な一体構造のため、製造工数の低減は勿論、上半身が不自由な使用者でも容易に着用でき、使い勝手の向上を図ることもできる。
1 食事用エプロン
2 エプロン本体
3 襟部
3a 雌の面ファスナー
3b 雄の面ファスナー
4 袖部
4a、4b ホック
5 肩カバー部
m、n 線
s エプロン本体の下縁部
2 エプロン本体
3 襟部
3a 雌の面ファスナー
3b 雄の面ファスナー
4 袖部
4a、4b ホック
5 肩カバー部
m、n 線
s エプロン本体の下縁部
Claims (1)
- 着用する者の身体前部を覆うエプロン本体と、該エプロン本体の両側部の各々に配した袖部とで構成し、かつ該エプロン本体の両側部と各々対応する袖部との間を連続するシート状の構成とした食事用エプロンであって、
前記エプロン本体を、四辺形のシート部材の両側部以外の部分で構成し、
前記両袖部を、該四辺形のシート部材の両側部を各々内側に折り返し、かつその各折り返し先端部を該シート部材の内側の部位に着脱自在に結合して構成し、
前記エプロン本体の両側部と各々対応する袖部との間の連続するシート状の構成を、該エプロン本体と該両袖部との間を連続するシート部材で構成した食事用エプロン。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005120418A JP3859678B2 (ja) | 2005-04-18 | 2005-04-18 | 食事用エプロン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005120418A JP3859678B2 (ja) | 2005-04-18 | 2005-04-18 | 食事用エプロン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006299445A JP2006299445A (ja) | 2006-11-02 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103355751A (zh) * | 2013-07-29 | 2013-10-23 | 吴江市峰益纺织有限公司 | 两穿马甲 |
WO2021201206A1 (ja) | 2020-04-01 | 2021-10-07 | 国立感染症研究所長が代表する日本国 | マイコバクテロイデス・アブセッサス・コンプレックスに属する抗酸菌のerm(41)遺伝子の一塩基変異を判別する方法、その方法に用いるプライマーセット及びプローブ |
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2005
- 2005-04-18 JP JP2005120418A patent/JP3859678B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021201206A1 (ja) | 2020-04-01 | 2021-10-07 | 国立感染症研究所長が代表する日本国 | マイコバクテロイデス・アブセッサス・コンプレックスに属する抗酸菌のerm(41)遺伝子の一塩基変異を判別する方法、その方法に用いるプライマーセット及びプローブ |
KR20220166264A (ko) | 2020-04-01 | 2022-12-16 | 국립감염증연구소장이 대표하는 일본국 | 마이코박테로이데스·압세수스·컴플렉스에 속하는 항산균의 erm(41) 유전자의 1염기 변이를 판별하는 방법, 그 방법에 사용하는 프라이머 세트 및 프로브 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006299445A (ja) | 2006-11-02 |
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