ところで、上記特許文献1のように、複数の冷却熱交換器(221,222)が直列に設けられた冷凍装置においては、第1キャピラリーチューブ(225)で減圧した後の冷媒を第1冷却熱交換器(221)側かバイパス管(226)側に流通させるようにしている。よって、例えば上述した通常運転時において、第1冷却熱交換器(221)に流入する冷媒の圧力は、第1キャピラリーチューブ(225)の抵抗によって定まり、第1冷却熱交換器(221)における冷媒の蒸発圧力、すなわち冷却能力の調整を行うことが困難となる。
また、第1冷却熱交換器(221)による庫内の冷却が不要となり、第2冷却熱交換器(222)のみで冷却を行う運転動作においては、第2冷却熱交換器(222)に流入する冷媒の圧力が、第1キャピラリーチューブ(225)及び第2キャピラリーチューブ(227)の抵抗によって定まり、第2冷却熱交換器(222)における蒸発圧力、すなわち冷却能力の調整を行うことが困難となる。また、この運転時において、例えば流量調整弁(228)を所定量開放することで、バイパス管(226)を流れる冷媒流量を調整することも考えられるが、この場合には、第1冷却熱交換器(221)に冷媒が流通してしまうため、第1冷却熱交換器(221)において無駄な冷却が行われてしまうことになる。
以上のように、特許文献1の冷凍装置では、バイパス管(226)に冷媒を流通させることにより、必要な冷却熱交換器のみで冷却を行うことは可能となるものの、冷却熱交換器毎の冷却能力の調整が容易でないため、複数の庫内を個別に温度制御することが困難となってしまうという問題がある。
なお、このような問題は、例えば特許文献2の冷凍装置のような、いわゆる2段圧縮式の冷媒回路を有する冷凍装置において、冷凍庫内を冷却する冷却熱交換器(冷凍熱交換器)が直列に複数設けられた場合にも同様にしてあり得ることである。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の冷却熱交換器が冷媒回路に直列に設けられた冷凍装置において、必要な冷却熱交換器のみで庫内の冷却を行うことができるとともに、各冷却熱交換器の冷却能力を個別に調整できる冷凍装置を提供することである。
本発明は、複数の冷却熱交換器が冷媒回路に直列に設けられた冷凍装置において、複数の冷却熱交換器に対応する複数の膨張機構を設けるとともに、冷媒回路において膨張機構で減圧される前の冷媒を所定経路でバイパスさせるようにしたものである。
より具体的に、第1の発明は、異なる庫内をそれぞれ冷却する第1と第2の冷却熱交換器(131,141)、圧縮機(41,151)、及び膨張機構(132,142)を有する冷媒回路(20)を備え、該冷媒回路(20)には、上記第1,第2冷却熱交換器(131,141)が直列に接続されている冷凍装置を前提としている。そして、この冷凍装置は、上記膨張機構(132,142)が、上記第1冷却熱交換器(131)に流入する冷媒圧力を調整する第1膨張機構(132)と、上記第2冷却熱交換器(141)に流入する冷媒圧力を調整する第2膨張機構(142)とで構成され、冷媒回路(20)には、一端が第1膨張機構(132)の流入端に接続され、他端が第1冷却用熱交換器(131)と第2膨張機構(142)との間に接続されるとともに流量調整機構(SV-6,137)を有する第1バイパス管(133)が設けられ、第1バイパス管(133)は、第1冷却熱交換器(131)の伝熱管と接触するように形成された伝熱部(133a)を有しているものである。
上記第1の発明では、冷凍装置に、冷媒が循環して蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)が設けられる。冷媒回路(20)には、異なる庫内を個別に冷却する第1と第2の冷却熱交換器(131,141)が直列に接続される。また、冷媒回路(20)には、各冷却熱交換器(131,141)に対応する第1と第2の膨張機構(132,142)が設けられる。
ここで、この冷凍装置の通常運転時においては、第1バイパス管(133)の流量制御機構(SV-6,137)を全閉状態とする一方、第1膨張機構(132)を所定開度に開放することで、圧縮機(41,151)で圧縮された後、例えば室外熱交換器で凝縮された冷媒を第1膨張機構(132)に流入させることができる。この際、第1膨張機構(132)の開度に応じて冷媒の圧力が所定圧力に調整される。第1膨張機構(132)で減圧された冷媒は、第1冷却熱交換器(131)を流通する。第1冷却熱交換器(131)では、冷媒が庫内空気から吸熱して蒸発する。このため、第1冷却熱交換器(131)によって庫内が所定温度に冷却される。第1冷却熱交換器(131)を流出した冷媒は、第2膨張機構(142)を通過する。この際、第2膨張機構(142)の開度に応じて冷媒の圧力が所定圧力に調整される。第2膨張機構(142)で減圧された冷媒は、第2冷却熱交換器(141)を流通する。第2冷却熱交換器(141)では、冷媒が庫内空気から吸熱して更に蒸発する。このため、第2冷却熱交換器(141)によって庫内が所定温度に冷却される。
以上のように、第1と第2の冷却熱交換器(131,141)で庫内を冷却する通常運転時には、冷媒を第1バイパス管(133)に導入させないようにすることで、第1,第2冷却熱交換器(131,141)に冷媒を流通させることができる。この際、第1冷却熱交換器(131)の冷却能力を第1膨張機構(132)で調整すると同時に、第2冷却熱交換器(141)の冷却能力を第2膨張機構(142)で調整することができる。
一方、この冷凍装置において、第1冷却熱交換器(131)による庫内の冷却が不要となる場合に、第1バイパス管(133)の流量調整機構(SV-6,137)を開放する一方、第1膨張機構(132)を全閉状態とすることで、凝縮後の冷媒を第1バイパス管(133)に導入させることできる。このため、冷媒は第1膨張機構(132)及び第1冷却熱交換器(131)を流通せず、第2膨張機構(142)を通過する。この際、第2膨張機構(142)の開度に応じて冷媒の圧力が所定圧力に調整される。第2膨張機構(142)で減圧された冷媒は、第2冷却熱交換器(141)を流通する。第2冷却熱交換器(141)では、冷媒が庫内空気から吸熱して蒸発する。このため、第2冷却熱交換器(141)によって庫内が所定温度に冷却される。
以上のように、第1冷却熱交換器(131)による庫内の冷却が不要となる場合には、冷媒を第1バイパス管(133)に導入することで、第2冷却熱交換器(141)のみに冷媒を流通させることができる。この際、第2冷却熱交換器(141)の冷却能力を第2膨張機構(142)で調整することができる。
また、上記第1の発明では、第1冷却熱交換器(131)による庫内の冷却が充分となり、冷媒を第1バイパス管(133)に導入するバイパス動作を行う際、第1バイパス管(133)を流れる冷媒の熱が、伝熱部(133a)を介して第1冷却熱交換器(131)に伝導する。言い換えると、比較的低温の状態と庫内空気と第1バイパス管(133)を流れる冷媒とが第1冷却熱交換器(131)及び伝熱部(133a)を介して熱交換し、第1バイパス管(133)を流れる冷媒が冷却される。よって、第2冷却熱交換器(141)のみで庫内の冷却を行う場合に、第2冷却熱交換器(141)に送られる冷媒の過冷却を上記第1バイパス管(133)の伝熱部(133a)で行うことができる。
第2の発明は、第1の発明の冷凍装置において、流量制御機構は、開閉自在な電磁弁(SV-6)で構成されているものである。
上記第2の発明では、第1バイパス管(133)、あるいは第2バイパス管(143)の流量調整機構として電磁弁(SV-6)が設けられる。よって、電磁弁(SV-6)の開閉動作により、バイパス管(133,143)におけるバイパス動作の切換を容易に行うことができる。
第3の発明は、第1の発明の冷凍装置において、流量制御機構は、開度可変な電動弁(137)で構成されているものである。
上記第3の発明では、第1バイパス管(133)、あるいは第2バイパス管(143)の流量調整機構として電動弁(137)が設けられる。よって、電動弁(137)を全閉状態と全開状態とに切り換えることで、バイパス管(133,143)におけるバイパス動作の切換を行うことができる。
また、電動弁(137)の開度を所定開度に調整することで、バイパス管(133,143)にバイパスさせる冷媒流量と、バイパス管(133,143)にバイパスさせず冷却熱交換器(131,141)に流通させる冷媒流量との分配比率を調整することもできる。よって、各冷却熱交換器(131,141)を流れる冷媒流量を調整して、該冷却熱交換器(131,141)の冷却能力を調整することもできる。
第4の発明は、第1乃至第3のいずれか1の発明の冷凍装置において、圧縮機(41,151)が、主圧縮機(41)と副圧縮機(151)とで構成され、冷媒回路(20)は、冷蔵庫内を冷却する冷蔵熱交換器(111)を有する冷蔵回路(110)と、異なる冷凍庫内をそれぞれ冷却する第1,第2冷却熱交換器としての第1,第2冷凍熱交換器(131,141)、及び上記副圧縮機(151)を有する冷凍回路(30)とが、上記主圧縮機(41)を有する熱源側回路(40)に並列に接続されて構成されているものである。
上記第4の発明では、高段側となる冷蔵回路(110)と、低段側となる冷凍回路(30)とが熱源側回路(40)に並列に接続されて、いわゆる二段圧縮式の冷媒回路(20)が構成される。低段側となる冷凍回路(30)には、第1と第2の冷却熱交換器(第1,第2冷凍熱交換器)(131,141)が直列に接続される。そして、第1,第2冷凍熱交換器(131,141)によって冷凍庫内が冷却される。よって、バイパス管(133,143)のバイパス動作を切り換えることで、一方のみの冷凍熱交換器だけで冷凍庫内を冷却することができる。また、各冷凍熱交換器(131,141)の冷却能力を該冷凍熱交換器(131,141)に対応する膨張機構(132,142)で調整することができる。
上記第1の発明によれば、第1と第2の冷却熱交換器(131,141)で庫内を冷却する通常運転時において、冷媒を第1バイパス管(133)を介さずに第1冷却熱交換器(131)と第2冷却熱交換器(141)との双方に流通させることができる。ここで、冷媒は、第1冷却熱交換器(131)に流入する前に第1膨張機構(132)を通過する。よって、第1膨張機構(132)の開度を所定開度に調整することで、第1冷却熱交換器(131)の冷却能力を調整することができる。同様に、冷媒は、第2冷却熱交換器(141)に流入する前に第2膨張機構(142)を通過する。よって、第2膨張機構(142)の開度を調整して第2冷却熱交換器(141)の冷却能力を調整することができる。
また、本発明によれば、第1冷却熱交換器(131)による庫内の冷却が充分であり、第1冷却熱交換器(131)による庫内の冷却が不要な場合に、冷媒を第1バイパス管(133)を介して第2冷却熱交換器(141)のみに流通させることができる。よって、第1冷却熱交換器(131)で無駄な冷却が行われてしまうことを回避できる。
ところで、第1冷却熱交換器(131)と第2冷却熱交換器(141)とが直列に接続された冷媒回路(20)において、上述のような通常運転を行う場合、第2冷却熱交換器(141)よりも上流側に位置する第1冷却熱交換器(131)の方が冷却能力が高くなる傾向にある。このため、第1冷却熱交換器(131)が設けられる庫内の方が、第2冷却熱交換器(141)が設けられる庫内よりも冷却されやすく、したがって、通常運転時では、第1冷却熱交換器(131)の冷却能力が過剰となる一方、第2冷却熱交換器(141)の冷却能力が不足してしまうという事態を招きやすい。
一方、本発明によれば、第1バイパス管(133)のバイパス動作によって第1冷却熱交換器(131)による庫内の冷却を停止させる一方、第2冷却熱交換器(141)のみで庫内を冷却可能としているため、複数の庫内を効率的に冷却することができる。
さらに、本発明によれば、このような第1バイパス管(133)におけるバイパス動作時において、冷媒は、第2冷却熱交換器(141)に流入する前に第2膨張機構(142)を通過する。したがって、第2膨張機構(142)の開度を調整して第2冷却熱交換器(141)の冷却能力を調整することができる。
上記第1の発明によれば、第1バイパス管(133)の伝熱部(133a)を第1冷却熱交換器(131)の伝熱管と接触させるようにしている。このため、冷媒を第1バイパス管(133)に導入する場合、第1バイパス管(133)を流通する冷媒の熱を第1冷却熱交換器(131)に伝導させ、この冷媒の過冷却を行うことができる。したがって、第2冷却熱交換器(141)のみで庫内の冷却を行う場合、第2冷却熱交換器(141)の冷却能力の向上を図ることができる。
特に、第1冷却熱交換器(131)と第2冷却熱交換器(141)とが直列に接続された冷媒回路(20)において通常運転を行う場合、上述したように、第2冷却熱交換器(141)の冷凍能力が不足し易い傾向にあるが、本発明によれば、冷媒の過冷却によって第2冷却熱交換器(141)の冷凍能力不足を迅速に解消できる。
また、例えば第1冷凍熱交換器(131)に空気中の水分が付着し、霜が付いてしまう場合には、第1バイパス管(133)を流れる冷媒の熱を利用して、第1冷凍熱交換器(131)のデフロストを行うこともできる。
上記第2の発明によれば、バイパス管(133,143)の流量調整機構として電磁弁(SV-6)を用いるようにしている。したがって、単純な構造によって、バイパス管(133,143)におけるバイパス動作の切換を行うことができる。
上記第3の発明によれば、バイパス管(133,143)の流量調整機構として電動弁(137)を用いるようにしている。よって、電動弁(137)の開度を所定開度に調整することで、バイパス管(133,143)にバイパスさせる冷媒流量と、バイパス管(133,143)にバイパスさせず冷却熱交換器(131,141)に流通させる冷媒流量との分配比率を調整することができる。したがって、電動弁(137)の開度調整によって第1冷却熱交換器(131)及び第2冷却熱交換器(141)の冷却能力を調整することができる。
上記第4の発明によれば、いわゆる2段圧縮式の冷媒回路(20)において、低段側となる冷凍回路(30)に第1,第2冷却熱交換器としての第1,第2冷凍熱交換器(131,141)を直列に設け、第1から第6の発明を適用するようにしている。よって、この冷凍装置において、必要な冷凍熱交換器(131,141)のみで冷凍庫内の冷却を行うことができるとともに、各冷凍熱交換器(131,141)の冷却能力を個別に調整することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の前提となる実施形態の冷凍装置(10)は、コンビニエンスストア等に設置されて、店内の空気調和とショーケース内の冷却とを行うものである。
図1に示すように、冷凍装置(10)は、室外ユニット(11)と、空調ユニット(12)と、冷蔵庫としての冷蔵ショーケース(13)と、冷凍庫としての第1と第2の冷凍ショーケース(15a,15b)と、ブースタユニット(16)とを備えている。室外ユニット(11)は、屋外に設置されている。一方、残りの空調ユニット(12)等は、何れもコンビニエンスストア等の店内に設置されている。
室外ユニット(11)には室外回路(40)が、空調ユニット(12)には空調回路(100)が、冷蔵ショーケース(13)には冷蔵庫内回路(110)が、第1冷凍ショーケース(15a)には第1冷凍庫内回路(130a)が、第2冷凍ショーケース(15b)には第2冷凍庫内回路(130b)が、ブースタユニット(16)にはブースタ回路(150)がそれぞれ設けられている。冷凍装置(10)では、これらの回路(40,100,…)を配管で接続することによって冷媒回路(20)が構成されている。
第1冷凍庫内回路(130a)と第2冷凍庫内回路(130b)とは、互いに直列に接続されており、さらに第2冷凍庫内回路(130b)とブースタ回路(150)とが互いに直列に接続されている。そして、第1冷凍庫内回路(130a)と第2冷凍庫内回路(130b)とブースタ回路(150)とが、冷凍回路(30)を構成している。この冷凍回路(30)では、第1冷凍庫内回路(130a)の端部にに液側閉鎖弁(31)が設けられ、ブースタ回路(150)の端部にガス側閉鎖弁(32)が設けられている。一方、冷蔵庫内回路(110)は、単独で冷蔵回路を構成している。また、室外回路(40)は、単独で熱源側回路を構成している。
冷媒回路(20)では、冷蔵庫内回路(110)と冷凍回路(30)とが室外回路(40)に対して互いに並列接続されている。具体的に、冷蔵庫内回路(110)及び冷凍回路(30)は、第1液側連絡配管(21)及び第1ガス側連絡配管(22)を介して、室外回路(40)に接続されている。第1液側連絡配管(21)は、その一端が室外回路(40)に接続されている。第1液側連絡配管(21)の他端は、2つに分岐しており、分岐した一方が冷蔵庫内回路(110)の液側端に接続され、他方が液側閉鎖弁(31)に接続されている。第1ガス側連絡配管(22)は、その一端が室外回路(40)に接続されている。第1ガス側連絡配管(22)の他端は、2つに分岐しており、分岐した一方が冷蔵庫内回路(110)のガス側端に接続され、他方がガス側閉鎖弁(32)に接続されている。
また、冷媒回路(20)では、空調回路(100)が、第2液側連絡配管(23)及び第2ガス側連絡配管(24)を介して、室外回路(40)に接続されている。第2液側連絡配管(23)は、その一端が室外回路(40)に接続され、他端が空調回路(100)の液側端に接続されている。第2ガス側連絡配管(24)は、その一端が室外回路(40)に接続され、他端が空調回路(100)のガス側端に接続されている。
《室外ユニット》
上述したように、室外ユニット(11)は、室外回路(40)を備えている。この室外回路(40)には、可変容量圧縮機(41)、固定容量圧縮機(42)、室外熱交換器(43)、レシーバ(44)、及び室外膨張弁(45)が設けられている。また、室外回路(40)には、四路切換弁(51,52)と、液側閉鎖弁(53,55)と、ガス側閉鎖弁(54,56)とが2つずつ設けられている。この室外回路(40)において、第1液側閉鎖弁(53)には第1液側連絡配管(21)が、第1ガス側閉鎖弁(54)には第1ガス側連絡配管(22)が、第2液側閉鎖弁(55)には第2液側連絡配管(23)が、第2ガス側閉鎖弁(56)には第2ガス側連絡配管(24)がそれぞれ接続されている。
可変容量圧縮機(41)及び固定容量圧縮機(42)は、何れも全密閉型で高圧ドーム型のスクロール圧縮機である。可変容量圧縮機(41)には、インバータを介して電力が供給される。この可変容量圧縮機(41)は、インバータの出力周波数を変化させて圧縮機モータの回転速度を変更することによって、その容量が変更可能となっている。可変容量圧縮機(41)は、主圧縮機を構成している。一方、固定容量圧縮機(42)は、圧縮機モータが常に一定の回転速度で運転されるものであって、その容量が変更不能となっている。
可変容量圧縮機(41)の吸入側には、第1吸入管(61)の一端が接続されている。第1吸入管(61)の他端は、第1ガス側閉鎖弁(54)に接続されている。一方、固定容量圧縮機(42)の吸入側には、第2吸入管(62)の一端が接続されている。第2吸入管(62)の他端は、第2四路切換弁(52)に接続されている。また、第1吸入管(61)には吸入接続管(63)の一端が接続され、第2吸入管(62)には吸入接続管(63)の他端が接続されている。この吸入接続管(63)には、その一端から他端へ向かう冷媒の流通だけを許容する逆止弁(CV-1)が設けられている。
可変容量圧縮機(41)及び固定容量圧縮機(42)には、吐出管(64)が接続されている。吐出管(64)の一端は、第1四路切換弁(51)に接続されている。この吐出管(64)は、他端側で第1分岐吐出管(64a)と第2分岐吐出管(64b)とに分岐されている。そして、第1分岐吐出管(64a)が可変容量圧縮機(41)の吐出側に接続され、第2分岐吐出管(64b)が固定容量圧縮機(42)の吐出側に接続されている。第2分岐吐出管(64b)には、固定容量圧縮機(42)から第1四路切換弁(51)へ向かう冷媒の流通だけを許容する逆止弁(CV-3)が設けられている。また、吐出管(64)には、吐出接続管(65)の一端が接続されている。吐出接続管(65)の他端は、第2四路切換弁(52)に接続されている。
室外熱交換器(43)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、熱源側熱交換器を構成している。この室外熱交換器(43)では、冷媒と室外空気の間で熱交換が行われる。室外熱交換器(43)の一端は、閉鎖弁(57)を介して第1四路切換弁(51)に接続されている。一方、室外熱交換器(43)の他端は、第1液管(81)を介してレシーバ(44)の頂部に接続されている。この第1液管(81)には、室外熱交換器(43)からレシーバ(44)へ向かう冷媒の流通だけを許容する逆止弁(CV-4)が設けられている。
レシーバ(44)の底部には、閉鎖弁(58)を介して第2液管(82)の一端が接続されている。この第2液管(82)は、他端側で第1分岐管(82a)と第2分岐管(82b)とに分岐されている。そして、第2液管(82)の第1分岐管(82a)が第1液側閉鎖弁(53)に接続され、その第2分岐管(82b)が第2液側閉鎖弁(55)に接続されている。第2液管(82)の第2分岐管(82b)には、レシーバ(44)から第2液側閉鎖弁(55)へ向かう冷媒の流通だけを許容する逆止弁(CV-5)が設けられている。
第2液管(82)の第2分岐管(82b)において、逆止弁(CV-5)と第2液側閉鎖弁(55)との間には、第3液管(83)の一端が接続されている。第3液管(83)の他端は、レシーバ(44)の頂部に接続されている。また、第3液管(83)には、その一端から他端へ向かう冷媒の流通だけを許容する逆止弁(CV-6)が設けられている。
第2液管(82)における閉鎖弁(58)の下流には、第4液管(84)の一端が接続されている。第4液管(84)の他端は、第1液管(81)における室外熱交換器(43)と逆止弁(CV-4)との間に接続されている。また、第4液管(84)には、室外膨張弁(45)が設けられている。
第1四路切換弁(51)は、第1のポートが吐出管(64)に、第2のポートが第2四路切換弁(52)に、第3のポートが室外熱交換器(43)に、第4のポートが第2ガス側閉鎖弁(56)にそれぞれ接続されている。この第1四路切換弁(51)は、第1のポートと第3のポートが互いに連通して第2のポートと第4のポートが互いに連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1のポートと第4のポートが互いに連通して第2のポートと第3ポートが互いに連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とに切り換え可能となっている。
第2四路切換弁(52)は、第1のポートが吐出接続管(65)に、第2のポートが第2吸入管(62)に、第4のポートが第1四路切換弁(51)の第2のポートにそれぞれ接続されている。また、第2四路切換弁(52)は、その第3のポートが封止されている。よって、第2四路切換弁は、実質的に三方弁として用いられる。この第2四路切換弁(52)は、第1のポートと第3のポートが互いに連通して第2のポートと第4のポートが互いに連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1のポートと第4のポートが互いに連通して第2のポートと第3ポートが互いに連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とに切り換え可能となっている。
室外回路(40)には、油分離器(70)、油戻し管(71)、インジェクション管(85)、及び連通管(87)も設けられている。更に、室外回路(40)には、均油管(72,73)と吸入側配管(66,67)とが2つずつ設けられている。
油分離器(70)は、吐出管(64)に設けられている。この油分離器(70)は、圧縮機(41,42)の吐出ガスから冷凍機油を分離するためのものである。油分離器(70)には、油戻し管(71)の一端が接続されている。油戻し管(71)の他端は、第1吸入管(61)に接続されている。また、油戻し管(71)には、電磁弁(SV-5)が設けられている。電磁弁(SV-5)を開くと、油分離器(70)で分離された冷凍機油が、可変容量圧縮機(41)の吸入側へ送り返される。
第1均油管(72)は、その一端が可変容量圧縮機(41)に接続され、他端が第2吸入管(62)に接続されている。この第1均油管(72)には、電磁弁(SV-1)が設けられている。一方、第2均油管(73)は、その一端が固定容量圧縮機(42)に接続され、他端が第1吸入管(61)に接続されている。この第2均油管(73)には、電磁弁(SV-2)が設けられている。これら電磁弁(SV-1,SV-2)を適宜開閉することにより、各圧縮機(41,42)における冷凍機油の貯留量が平均化される。
第1吸入側配管(66)は、その一端が第2吸入管(62)に接続され、その他端が第1吸入管(61)に接続されている。第1吸入側配管(66)には、その一端から他端へ向かって順に、電磁弁(SV-3)と逆止弁(CV-2)とが設けられている。この逆止弁(CV-2)は、第1吸入側配管(66)の一端から他端へ向かう冷媒の流通だけを許容する。一方、第2吸入側配管(67)は、第1吸入側配管(66)における電磁弁(SV-3)の両側を繋ぐように接続されている。第2吸入側配管(67)には、電磁弁(SV-4)が設けられている。
インジェクション管(85)は、いわゆる液インジェクションを行うためのものである。インジェクション管(85)は、その一端が閉鎖弁(59)を介して第4液管(84)に接続され、他端が第1吸入管(61)に接続されている。インジェクション管(85)には、開度可変の流量調節弁(86)が設けられている。インジェクション管(85)における閉鎖弁(59)と流量調節弁(86)との間には、連通管(87)の一端が接続されている。連通管(87)の他端は、油戻し管(71)における油分離器(70)と電磁弁(SV-5)の間に接続されている。連通管(87)には、その一端から他端へ向かう冷媒の流通だけを許容する逆止弁(CV-7)が設けられている。
室外回路(40)には、各種のセンサや圧力スイッチも設けられている。具体的に、第1吸入管(61)には、第1吸入温度センサ(91)と第1吸入圧力センサ(93)とが設けられている。第2吸入管(62)には、第2吸入温度センサ(92)と第2吸入圧力センサ(94)とが設けられている。吐出管(64)には、吐出温度センサ(96)と吐出圧力センサ(97)とが設けられている。第1,第2吐出分岐管(64a,64b)には、高圧圧力スイッチ(95)が1つずつ設けられている。
また、室外ユニット(11)には、外気温センサ(90)と室外ファン(48)とが設けられている。室外熱交換器(43)へは、この室外ファン(48)によって室外空気が送られる。
《空調ユニット》
上述したように、空調ユニット(12)は、空調回路(100)を備えている。空調回路(100)では、その液側端からガス側端へ向かって順に、空調膨張弁(102)と空調熱交換器(101)とが設けられている。空調熱交換器(101)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器によって構成されている。この空調熱交換器(101)では、冷媒と室内空気の間で熱交換が行われる。一方、空調膨張弁(102)は、電子膨張弁によって構成されている。
空調ユニット(12)には、熱交換器温度センサ(103)と冷媒温度センサ(104)とが設けられている。熱交換器温度センサ(103)は、空調熱交換器(101)の伝熱管に取り付けられている。冷媒温度センサ(104)は、空調回路(100)におけるガス側端の近傍に取り付けられている。また、空調ユニット(12)には、内気温センサ(106)と空調ファン(105)とが設けられている。空調熱交換器(101)へは、この空調ファン(105)によって店内の室内空気が送られる。
《冷蔵ショーケース》
上述したように、冷蔵ショーケース(13)は、冷蔵庫内回路(110)を備えている。冷蔵庫内回路(110)では、その液側端からガス側端へ向かって順に、冷蔵膨張弁(112)と冷蔵熱交換器(111)とが設けられている。冷蔵熱交換器(111)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、第1熱交換器を構成している。この冷蔵熱交換器(111)では、冷媒と庫内空気の間で熱交換が行われる。一方、冷蔵膨張弁(112)は、電子膨張弁によって構成されている。
冷蔵ショーケース(13)には、熱交換器温度センサ(113)と冷媒温度センサ(114)とが設けられている。熱交換器温度センサ(113)は、冷蔵熱交換器(111)の伝熱管に取り付けられている。冷媒温度センサ(114)は、冷蔵庫内回路(110)におけるガス側端の近傍に取り付けられている。また、冷蔵ショーケース(13)には、冷蔵庫内温度センサ(116)と冷蔵庫内ファン(115)とが設けられている。冷蔵熱交換器(111)へは、この冷蔵庫内ファン(115)によって冷蔵ショーケース(13)の庫内空気が送られる。
《冷凍ショーケース》
冷凍ショーケースは、第1と第2の冷凍ショーケース(15a,15b)とで構成されている。そして、第1冷凍ショーケース(15a)が、第1冷凍庫内回路(130a)を備えている一方、第2冷凍ショーケース(15b)が、第2冷凍庫内回路(130b)を備えている。
第1冷凍庫内回路(130a)では、その液側端からガス側端へ向かって順に、第1冷凍膨張弁(第1膨張機構)(132)、第1冷凍熱交換器(131)、及び冷媒温度センサ(134)、及び逆止弁(CV-8)が設けられている。第1冷凍熱交換器(131)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、第1冷却熱交換器を構成している。この第1冷凍熱交換器(131)では、冷媒と庫内空気との間で熱交換が行われる。一方、第1冷凍膨張弁(132)は、電子膨張弁によって構成されている。そして、第1冷凍膨張弁(132)は、第1冷凍熱交換器(131)に流入する冷媒圧力を調整する。また、第1冷凍ショーケース(15b)には、第1冷凍庫内温度センサ(136)と第1冷凍庫内ファン(135)とが設けられている。第1冷凍熱交換器(131)へは、この第1冷凍庫内ファン(135)によって第1冷凍ショーケース(15a)の庫内空気が送られる。
第2冷凍庫内回路(130b)では、その液側端からガス側端へ向かって順に、第2冷凍膨張弁(第2膨張機構)(142)、第2冷凍熱交換器(141)、及び冷媒温度センサ(144)が設けられている。第2冷凍熱交換器(141)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、第2冷却熱交換器を構成している。この第2冷凍熱交換器(141)では、冷媒と庫内空気の間で熱交換が行われる。一方、第2冷凍膨張弁(142)は、電子膨張弁によって構成されている。そして、第2冷凍膨張弁(142)は、第2冷凍熱交換器(141)に流入する冷媒圧力を調整する。また、第2冷凍ショーケース(15b)には、第2冷凍庫内温度センサ(146)と第2冷凍庫内ファン(145)とが設けられている。第2冷凍熱交換器(141)へは、この第2冷凍庫内ファン(145)によって第2冷凍ショーケース(15b)の庫内空気が送られる。
また、上述した第1冷凍庫内回路(130a)には、第1冷凍膨張弁(132)に流入する直前の冷媒を第1冷凍熱交換器(131)の下流側にバイパスさせる第1バイパス管(133)が設けられている。第1バイパス管(133)は、一端が第1冷凍膨張弁(132)の流入端に接続され、他端が第1冷凍用熱交換器(131)と第2冷凍膨張弁(142)との間に接続されている。この第1バイパス管(133)には、流量調整機構として開閉自在な電磁弁(SV-6)が備えられている。また、上記逆止弁(CV-8)は、第1冷凍熱交換器(131)の流出端から第1バイパス管(133)の他端へ向かう冷媒の流通のみを許容する。
《ブースタユニット》
上述したように、ブースタユニット(16)は、ブースタ回路(150)を備えている。ブースタ回路(150)には、ブースタ圧縮機(151)が設けられている。
ブースタ圧縮機(151)は、全密閉型で高圧ドーム型のスクロール圧縮機である。ブースタ圧縮機(151)には、インバータを介して電力が供給される。このブースタ圧縮機(151)は、インバータの出力周波数を変化させて圧縮機モータの回転速度を変更することによって、その容量が変更可能となっている。ブースタ圧縮機(151)は、副圧縮機を構成している。
ブースタ圧縮機(151)は、その吸入側に吸入管(154)が接続され、その吐出側に吐出管(155)の一端が接続されている。吸入管(154)の他端は、第2冷凍庫内回路(130b)のガス側端と接続されている。一方、吐出管(155)の他端は、ガス側閉鎖弁(32)と接続されている。この吐出管(155)には、吐出温度センサ(152)、高圧圧力スイッチ(153)が設けられている。
《コントローラの構成》
冷凍装置(10)は、コントローラ(200)を備えている。このコントローラ(200)は、運転条件に応じて各四路切換弁や各電磁弁などの制御動作を行うものである。
−運転動作−
以下に、冷凍装置(10)が行う運転動作のうち、主要なものについて図面を参照しながら説明する。
《冷房運転》
冷房運転は、冷蔵ショーケース(13)、第1冷凍ショーケース(15a)、及び第2冷凍ショーケース(15b)において庫内空気の冷却を行い、空調ユニット(12)で室内空気の冷却を行って店内を冷房する運転である。
図2に示すように、室外回路(40)では、第1四路切換弁(51)及び第2四路切換弁(52)が第1状態に設定され、室外膨張弁(45)が全閉される。また、空調膨張弁(102)、冷蔵膨張弁(112)の開度が適宜調整される。さらに、冷凍庫内回路(130a,130b)では、電磁弁(SV-6)が閉じた状態になると同時に、第1冷凍膨張弁(132)及び第2冷凍膨張弁(142)の開度が適宜調節される。この状態において、可変容量圧縮機(41)、固定容量圧縮機(42)、及びブースタ圧縮機(151)が運転される。
可変容量圧縮機(41)及び固定容量圧縮機(42)から吐出された冷媒は、吐出管(64)から第1四路切換弁(51)を通って室外熱交換器(43)へ送られる。室外熱交換器(43)では、冷媒が室外空気へ放熱して凝縮する。室外熱交換器(43)で凝縮した冷媒は、レシーバ(44)を通過して第2液管(82)へ流入し、第2液管(82)の各分岐管(82a,82b)へ分配される。
第2液管(82)の第1分岐管(82a)へ流入した冷媒は、第1液側連絡配管(21)を通じて冷蔵庫内回路(110)と第1冷凍庫内回路(130a)とに分配される。
冷蔵庫内回路(110)へ流入した冷媒は、冷蔵膨張弁(112)を通過する際に減圧されてから冷蔵熱交換器(111)へ導入される。冷蔵熱交換器(111)では、冷媒が庫内空気から吸熱して蒸発する。冷蔵熱交換器(111)で蒸発した冷媒は、第1ガス側連絡配管(22)へ流入する。冷蔵ショーケース(13)では、冷蔵熱交換器(111)で冷却された庫内空気が庫内へ供給される。
第1冷凍庫内回路(130a)へ流入した冷媒は、第1冷凍膨張弁(132)を通過する際に所定圧力に減圧されてから第1冷凍熱交換器(131)へ導入される。第1冷凍熱交換器(131)では、冷媒が庫内空気から吸熱して蒸発する。第1冷凍ショーケース(15a)では、第1冷凍熱交換器(131)で冷却された庫内空気が庫内へ供給される。
第1冷凍熱交換器(131)で蒸発した冷媒は、第2冷凍庫内回路(130b)へ流入する。この冷媒は、第2冷凍膨張弁(142)を通過する際に所定圧力に減圧されてから第2冷凍熱交換器(141)へ導入される。第2冷凍熱交換器(141)では、冷媒が庫内空気から吸熱して蒸発する。第2冷凍ショーケース(15b)では、第2冷凍熱交換器(141)で冷却された庫内空気が庫内へ供給される。
以上のようにして、第1冷凍ショーケース(15a)及び第2冷凍ショーケース(15b)の双方を冷却した冷媒は、ブースタ回路(150)へ流入し、ブースタ圧縮機(151)へ吸入される。ブースタ圧縮機(151)で圧縮された冷媒は、吐出管(155)を通って第1ガス側連絡配管(22)へ流入する。
第1ガス側連絡配管(22)では、冷蔵庫内回路(110)から送り込まれた冷媒と、ブースタ回路(150)から送り込まれた冷媒とが合流する。そして、これらの冷媒は、第1ガス側連絡配管(22)から第1吸入管(61)へ流入し、可変容量圧縮機(41)に吸入される。可変容量圧縮機(41)は、吸入した冷媒を圧縮して吐出管(64)の第1分岐吐出管(64a)へ吐出する。
一方、第2液管(82)の第2分岐管(82b)へ流入した冷媒は、第2液側連絡配管(23)を通じて空調回路(100)へ供給される。空調回路(100)へ流入した冷媒は、空調膨張弁(102)を通過する際に減圧されてから空調熱交換器(101)へ導入される。空調熱交換器(101)では、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。空調ユニット(12)では、空調熱交換器(101)で冷却された室内空気が店内へ供給される。空調熱交換器(101)で蒸発した冷媒は、第2ガス側連絡配管(24)を通って室外回路(40)へ流入し、第1四路切換弁(51)と第2四路切換弁(52)を順に通過した後に、第2吸入管(62)を通って固定容量圧縮機(42)に吸入される。固定容量圧縮機(42)は、吸入した冷媒を圧縮して吐出管(64)の第2分岐吐出管(64b)へ吐出する。
《第1暖房運転》
第1暖房運転は、冷蔵ショーケース(13)、第1冷凍ショーケース(15a)、及び第2冷凍ショーケース(15b)において庫内空気の冷却を行い、空調ユニット(12)で室内空気の加熱を行って店内を暖房する運転である。
図3に示すように、室外回路(40)では、第1四路切換弁(51)が第2状態に設定され、第2四路切換弁(52)が第1状態に設定され、室外膨張弁(45)が全閉される。また、空調膨張弁(102)、冷蔵膨張弁(112)の開度が適宜調整される。さらに、冷凍庫内回路(130a,130b)では、電磁弁(SV-6)が閉じた状態になると同時に、第1冷凍膨張弁(132)及び第2冷凍膨張弁(142)の開度が適宜調節される。この状態において、可変容量圧縮機(41)及びブースタ圧縮機(151)が運転され、固定容量圧縮機(42)が休止する。また、室外熱交換器(43)は、冷媒が送り込まれずに休止状態となる。
可変容量圧縮機(41)から吐出された冷媒は、第2ガス側連絡配管(24)を通って空調回路(100)の空調熱交換器(101)へ導入され、室外空気へ放熱して凝縮する。空調ユニット(12)では、空調熱交換器(101)で加熱された室内空気が店内へ供給される。空調熱交換器(101)で凝縮した冷媒は、第2液側連絡配管(23)を通って室外回路(40)へ送り返され、レシーバ(44)を通過して第2液管(82)へ流入する。
第2液管(82)へ流入した冷媒は、第1液側連絡配管(21)を通じて冷蔵庫内回路(110)と第1冷凍庫内回路(130a)とに分配される。そして、冷蔵ショーケース(13)及び第1,第2冷凍ショーケース(15a,15b)では、上記冷房運転時と同様に、庫内空気の冷却が行われる。冷蔵熱交換器(111)で蒸発した冷媒は、第1ガス側連絡配管(22)を通って第1吸入管(61)へ流入する。一方、第1冷凍熱交換器(131)及び第2冷凍熱交換器(141)で蒸発した冷媒は、ブースタ圧縮機(151)で圧縮された後に第1ガス側連絡配管(22)を通って第1吸入管(61)へ流入する。第1吸入管(61)へ流入した冷媒は、可変容量圧縮機(41)に吸入されて圧縮される。
このように、第1暖房運転では、冷蔵熱交換器(111)及び第1,第2冷凍熱交換器(131,141)において冷媒が吸熱し、空調熱交換器(101)において冷媒が放熱する。そして、冷蔵熱交換器(111)及び第1,第2冷凍熱交換器(131,141)で冷媒が庫内空気から吸熱した熱を利用して、店内の暖房が行われる。
尚、第1暖房運転では、固定容量圧縮機(42)を運転してもよい。固定容量圧縮機(42)を運転するか否かは、冷蔵ショーケース(13)及び第1,第2冷凍ショーケース(15a,15b)における冷却負荷に応じて決定される。この場合、第1吸入管(61)へ流入した冷媒は、その一部が吸入接続管(63)及び第2吸入管(62)を通って固定容量圧縮機(42)へ吸入される。
《第2暖房運転》
第2暖房運転は、上記第1暖房運転と同様に店内の暖房を行う運転である。この第2暖房運転は、上記第1暖房運転では暖房能力が過剰となる場合に行われる。
図4に示すように、室外回路(40)では、第1四路切換弁(51)及び第2四路切換弁(52)が第2状態に設定され、室外膨張弁(45)が全開される。また、空調膨張弁(102)、冷蔵膨張弁(112)の開度が適宜調整される。さらに、冷凍庫内回路(130a,130b)では、電磁弁(SV-6)が閉じた状態になると同時に、第1冷凍膨張弁(132)及び第2冷凍膨張弁(142)の開度が適宜調節される。この状態において、可変容量圧縮機(41)及びブースタ圧縮機(151)が運転され、固定容量圧縮機(42)が休止する。
可変容量圧縮機(41)から吐出された冷媒は、その一部が第2ガス側連絡配管(24)を通って空調回路(100)の空調熱交換器(101)へ導入され、残りが吐出接続管(65)を通って室外熱交換器(43)へ導入される。空調熱交換器(101)へ導入された冷媒は、室内空気へ放熱して凝縮し、第2液側連絡配管(23)と室外回路(40)の第3液管(83)とを通ってレシーバ(44)へ流入する。室外熱交換器(43)へ導入された冷媒は、室外空気へ放熱して凝縮し、第1液管(81)を通ってレシーバ(44)へ流入する。
レシーバ(44)から第2液管(82)へ流出した冷媒は、上記第1暖房運転時と同様に、第1液側連絡配管(21)を通じて冷蔵庫内回路(110)と第1冷凍庫内回路(130a)とに分配される。冷蔵ショーケース(13)及び第1,第2冷凍ショーケース(15a,15b)では、庫内空気の冷却が行われる。冷蔵熱交換器(111)で蒸発した冷媒は、第1ガス側連絡配管(22)を通って第1吸入管(61)へ流入する。一方、第1冷凍熱交換器(131)及び第2冷凍熱交換器(141)で蒸発した冷媒は、ブースタ圧縮機(151)で圧縮された後に第1ガス側連絡配管(22)を通って第1吸入管(61)へ流入する。第1吸入管(61)へ流入した冷媒は、可変容量圧縮機(41)に吸入されて圧縮される。
このように、第2暖房運転では、冷蔵熱交換器(111)及び第1,第2冷凍熱交換器(131,141)において冷媒が吸熱し、空調熱交換器(101)及び室外熱交換器(43)において冷媒が放熱する。そして、冷蔵熱交換器(111)及び第1,第2冷凍熱交換器(131,141)で冷媒が庫内空気から吸熱した熱は、その一部が店内の暖房に利用され、残りが室外空気へ放出される。
尚、第2暖房運転では、固定容量圧縮機(42)を運転してもよい。固定容量圧縮機(42)を運転するか否かは、冷蔵ショーケース(13)及び第1,第2冷凍ショーケース(15a,15b)における冷却負荷に応じて決定される。この場合、第1吸入管(61)へ流入した冷媒は、その一部が吸入接続管(63)及び第2吸入管(62)を通って固定容量圧縮機(42)へ吸入される。
《第3暖房運転》
第3暖房運転は、上記第1暖房運転と同様に店内の暖房を行う運転である。この第3暖房運転は、上記第1暖房運転では暖房能力が不足する場合に行われる。
図5に示すように、室外回路(40)では、第1四路切換弁(51)が第2状態に、第2四路切換弁(52)が第1状態にそれぞれ設定される。また、室外膨張弁(45)、空調膨張弁(102)、及び冷蔵膨張弁(112)の開度が適宜調節される。さらに、冷凍庫内回路(130a,130b)では、電磁弁(SV-6)が閉じた状態になると同時に、第1冷凍膨張弁(132)及び第2冷凍膨張弁(142)の開度が適宜調節される。この状態において、可変容量圧縮機(41)、固定容量圧縮機(42)、及びブースタ圧縮機(151)が運転される。
可変容量圧縮機(41)及び固定容量圧縮機(42)から吐出された冷媒は、第2ガス側連絡配管(24)を通って空調回路(100)の空調熱交換器(101)へ導入され、室外空気へ放熱して凝縮する。空調ユニット(12)では、空調熱交換器(101)で加熱された室内空気が店内へ供給される。空調熱交換器(101)で凝縮した冷媒は、第2液側連絡配管(23)と第3液管(83)とを通ってレシーバ(44)へ流入する。レシーバ(44)から第2液管(82)へ流入した冷媒は、その一部が第1液側連絡配管(21)へ流入し、残りが第4液管(84)へ流入する。
第1液側連絡配管(21)へ流入した冷媒は、冷蔵庫内回路(110)と第1冷凍庫内回路(130a)とに分配される。そして、冷蔵ショーケース(13)及び第1,第2冷凍ショーケース(15a,15b)では、上記第1暖房運転時と同様に、庫内空気の冷却が行われる。冷蔵熱交換器(111)で蒸発した冷媒は、第1ガス側連絡配管(22)を通って第1吸入管(61)へ流入する。一方、第1冷凍熱交換器(131)及び第2冷凍熱交換器(141)で蒸発した冷媒は、ブースタ圧縮機(151)で圧縮された後に第1ガス側連絡配管(22)を通って第1吸入管(61)へ流入する。第1吸入管(61)へ流入した冷媒は、可変容量圧縮機(41)に吸入されて圧縮される。
一方、第4液管(84)へ流入した冷媒は、室外膨張弁(45)を通過する際に減圧されてから室外熱交換器(43)へ導入され、室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(43)で蒸発した冷媒は、第2吸入管(62)へ流入し、固定容量圧縮機(42)へ吸入されて圧縮される。
このように、第2暖房運転では、冷蔵熱交換器(111)、冷凍熱交換器(131)、及び室外熱交換器(43)において冷媒が吸熱し、空調熱交換器(101)において冷媒が放熱する。そして、冷蔵熱交換器(111)及び冷凍熱交換器(131)で冷媒が庫内空気から吸熱した熱と、室外熱交換器(43)で冷媒が室外空気から吸熱した熱とを利用して、店内の暖房が行われる。
《バイパス動作》
以上のように、冷凍装置(10)における通常時の冷房運転や暖房運転では、第1冷凍ショーケース(15a)及び第2冷凍ショーケース(15b)の双方において、庫内の冷却が行われる。ここで、例えば第1冷凍ショーケース(15a)の庫内温度が充分冷えている状態となる場合、第1冷凍熱交換器(131)において無駄な冷却が行われることになる。このため、冷凍装置(10)では、以下のようなバイパス動作を行う。なお、ここでは、冷凍装置(10)の冷房運転時におけるバイパス動作を例にとって説明する。
図6に示すように、例えば第1冷凍ショーケース(15a)の庫内温度が所定温度より低くなると、第1冷凍庫内回路(130a)の電磁弁(SV-6)が開いた状態となる一方、第1冷凍膨張弁(131)が全閉状態となる。このため、例えば冷房運転時において、第1液側連絡配管(21)より第1冷凍庫内回路(130a)に分配された冷媒は、第1冷凍膨張弁(132)及び第1冷凍熱交換器(131)を流通せず、その換わりに第1バイパス管(133)を流通する。したがって、第1冷凍熱交換器(131)では、冷媒と庫内空気との熱交換が行われない。
第1バイパス管(133)を流通した冷媒は、第2冷凍膨張弁(134)を通過する際に所定圧力に減圧されてから第2冷凍熱交換器(142)へ導入される。第2冷凍熱交換器(141)では、冷媒が庫内空気から吸熱して蒸発する。第2冷凍ショーケース(15b)では、第2冷凍熱交換器(141)で冷却された庫内空気が庫内へ供給される。
以上のようにして、第2冷凍ショーケース(15b)のみを冷却した冷媒は、ブースタ回路(150)へ流入し、ブースタ圧縮機(151)へ吸入される。ブースタ圧縮機(151)で圧縮された冷媒は、吐出管(155)を通って第1ガス側連絡配管(22)へ流入する。
一方、このようなバイパス動作によって第1冷凍熱交換器(131)への冷媒の供給を停止すると、第1冷凍ショーケース(15a)の庫内の冷却が行われない。よってその後、所第1冷凍ショーケース(15a)の庫内温度が所定温度以上になると、第1冷凍庫内回路(130a)の電磁弁(SV-6)が再び開くと同時に第1冷凍膨張弁(132)が所定開度に調整され、上記バイパス動作が終了する。そして、上述のような通常の冷房運転が再開される。
−実施形態の効果−
上記実施形態によれば、以下の効果が発揮される。
上記実施形態によれば、第1と第2の冷凍熱交換器(131,141)で第1,第2冷凍ショーケース(15a,15b)の庫内を冷却する通常運転時において、冷媒を第1バイパス管(133)を介さずに第1冷凍熱交換器(131)と第2冷凍熱交換器(141)との双方に流通させるようにしている(例えば図1参照)。ここで、冷媒は、第1冷凍熱交換器(131)に流入する前に第1冷凍膨張弁(132)を通過するため、第1膨張弁(131)の開度を所定開度に調整することで、第1冷凍熱交換器(131)の冷却能力を調整することができる。同様に、冷媒は、第2冷凍熱交換器(141)に流入する前に第2冷凍膨張弁(142)を通過するため、第2冷凍膨張弁(142)の開度を調整して第2冷凍熱交換器(141)の冷却能力を調整することができる。
一方、第1冷凍熱交換器(131)の冷却能力が充分であり、第1冷凍熱交換器(131)による第1冷凍ショーケース(15a)の庫内の冷却が不要な場合には、冷媒を第1バイパス管(133)を介して第2冷凍熱交換器(141)のみに流通させるバイパス動作を行うようにしている(図6参照)。よって、第1冷凍熱交換器(131)で無駄な冷却が行われてしまうことを回避できる。ここで、このような第1バイパス管(133)におけるバイパス動作時において、冷媒は、第2冷凍熱交換器(141)に流入する前に第2冷凍膨張弁(142)を通過する。したがって、第2冷凍膨張弁(142)の開度を調整して第2冷凍熱交換器(141)の冷却能力を調整することができる。
<実施形態の変形例1>
次に、上記実施形態の変形例1について説明する。この変形例1は、上記実施形態と第2冷凍庫内回路(130b)の構成が異なるものである。以下に上記実施形態と異なる点のみを説明する。
図7に示すように、この変形例の第2冷凍庫内回路(130b)には、第2冷凍膨張弁(142)に流入する直前の冷媒を第2冷凍熱交換器(141)の下流側にバイパスさせる第2バイパス管(133)が設けられている。第2バイパス管(143)は、一端が第2冷凍膨張弁(142)の流入端に接続され、他端が第2冷凍用熱交換器(141)の流出端に接続されている。この第2バイパス管(143)には、流量調整機構として開閉自在な電磁弁(SV-7)が備えられている。また、第2冷凍熱交換器(141)と第2バイパス管(143)の他端との間には、逆止弁(CV-9)が設けられている。逆止弁(CV-9)は、第2冷凍熱交換器(141)の流出端から第2バイパス管(143)の他端へ向かう冷媒の流通のみを許容する。
この変形例1の冷凍装置(10)では、例えば第2冷凍熱交換器(141)による第2冷凍ショーケース(15b)の庫内の冷却が不要な場合に、電磁弁(SV-7)を開く一方、第2冷凍膨張弁(142)を全閉状態とすることで、冷媒を第2バイパス管(143)に導入するようにしている。よって、第2冷凍熱交換器(141)を停止させる一方、第1冷凍熱交換器(131)で第1冷凍ショーケース(15a)の庫内の冷却を行うことができる。
また、この変形例1においても、第1冷凍ショーケース(15a)の庫内が過剰に冷却されている場合に、第1バイパス管(133)の電磁弁(SV-6)を開くことで、第2冷凍熱交換器(141)のみで第2冷凍ショーケース(15b)の冷却を行うこともできる。この際、第2冷凍膨張弁(142)の開度を所定開度に調整することで、第2冷凍熱交換器(141)の冷凍能力を調整することができる。
<実施形態の変形例2>
次に、本発明に係る実施形態となる変形例2について説明する。この変形例2は、上記実施形態と第1バイパス管(133)の構成が異なるものである。以下に上記実施形態と異なる点のみを説明する。
図8に示すように、この変形例の第1バイパス管(133)は、第1冷凍ショーケース(15a)の庫内に位置するとともに、第1冷凍熱交換器(131)の伝熱管と接触するように形成された伝熱部(133a)を有している。
したがって、冷凍装置(10)のパイパス動作時において、第1バイパス管(133)を流れる冷媒の熱が伝熱部(133a)を介して第1冷凍熱交換器(131)に伝導する。すなわち、比較的低温状態となる庫内空気と第1バイパス管(133)を流れる冷媒とが、第1冷凍熱交換器(131)及び伝熱部(133a)を介して熱交換し、第1バイパス管(133)を流れる冷媒が冷却される。よって、この変形例2では、第1冷凍庫内回路(130a)において冷媒の過冷却を行うことができる。したがって、第2冷凍熱交換器(141)の冷凍能力を向上させることができる。
また、例えば第1冷凍熱交換器(131)に空気中の水分が付着して凍結し、霜が付いてしまう際に上述のようなバイパス動作を行うことで、第1バイパス管(133)を流れる冷媒で第1冷凍熱交換器(131)の表面を加温し、いわゆるデフロストを行うこともできる。
<実施形態の変形例3>
次に、上記実施形態の変形例3について説明する。この変形例3は、上記実施形態及び上記変形例2と第1バイパス管(133)の構成が異なるものである。以下に上記実施形態と異なる点のみを説明する。
図9に示すように、変形例3の第1バイパス管(133)は、一端が第1冷凍膨張弁(132)の流入端に接続され、他端が該第1冷凍膨張弁(132)と第1冷凍熱交換器(131)との間に接続されているものである。第1バイパス管(133)には、上記実施形態と同様にして、開閉自在な電磁弁(SV-6)が設けられている。
この変形例3の冷凍装置(10)において、例えば冷房運転時にバイパス動作が行われると、図10に示すように、電磁弁(SV-6)が開いた状態となる一方、第1冷凍膨張弁(131)が全閉状態となる。このため、第1冷凍庫内回路(130a)に流入した冷媒は、第1冷凍膨張弁(131)を通過せずに第1バイパス管(133)を通過し、第1冷凍熱交換器(131)に流入する。第1冷凍熱交換器(131)を流れる冷媒は、減圧されていないため、庫内空気によって蒸発せず、比較的低温状態となる庫内空気に熱を放出する。よって、この変形例3においても、第1冷凍熱交換器(131)を流れる冷媒の過冷却を行うことができる。したがって、第2冷凍熱交換器(141)の冷凍能力を向上させることができる。
また、バイパス動作によって、第1冷凍熱交換器(131)に減圧されていない冷媒を流すことで、第1冷凍熱交換器(131)の表面を加温し、いわゆるデフロストを行うこともできる。
《その他の実施形態》
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、第1バイパス管(133)、あるいは第2バイパス管(143)の流量調整機構として開閉自在な電磁弁(SV-6,SV-7)を設けるようにしている。しかしながら、例えば図11に示すように、このような電磁弁(ここでは、SV-6)に換えて開度可変な電動弁(137)を設けるようにしてもよい。このように流量調整機構として電動弁(137)を用いると、第1冷凍熱交換器(131)と第1バイパス管(133)との双方に所定分配比率で冷媒を流通させることができる。よって、電動弁(137)の開度に応じて第1冷凍熱交換器(131)や第2冷凍熱交換器(141)の冷凍能力を調整することができる。
また、上記実施形態では、第1と第2の冷凍熱交換器(131,141)を冷媒回路(20)に直列に設けているが、この冷媒回路(20)に3つ以上の冷凍熱交換器を直列に設けるようにしてもよい。この場合には、各冷凍熱交換器に対応する複数の膨張機構及びバイパス管を冷媒回路(20)に設けることで、必要な冷凍熱交換器のみで庫内の冷却を行うことができるとともに、各冷凍熱交換器の冷却能力を個別に調整することができる。