JP3857950B2 - リモートコントロール装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯機や空気調和装置等に使用するリモートコントロール装置に関し、詳述すれば製作時における動作の確認ができるリモートコントロール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種リモートコントロール装置は1つのマイクロコンピュータに使用する機器の機種数に応じて予めプログラムを作成しておき、そのプログラムは使用する機種に応じてスイッチや不揮発性メモリ(EEPROM)等の選択手段により切替えて使用できるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、その一方でリモートコントロール装置製作時の動作確認は、作業者がスイッチを押して表示の変化等を見て判定しているが、機種によって使用するスイッチが異なるため、作業者は選択手段により設定された機種と対応するスイッチの有無の確認作業に時間が掛かり、多大な労力が必要で、非常に生産効率が悪かった。
【0004】
そこで本発明は、上述の事情を考慮してなされたものであり、選択手段により設定された機種と対応するスイッチとの確認作業が簡単かつ確実に確認できるリモートコントロール装置及び給湯機を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このため第1の発明は、給湯機の各機能を動作させるための各種スイッチと、該各種スイッチの操作により設定された情報を表示する表示装置とを備えたリモートコントロール装置において、前記給湯機の機種を確認するために操作される検査スイッチと、前記給湯機の機種を選択する選択手段と、前記給湯機の機種を確認するために前記検査スイッチが操作されて前記選択手段により前記給湯機の機種が選択された際に該選択手段により選択された機種で使用する前記各種スイッチの種類データと作動された各種スイッチの作動情報の内容とが一致するか否かを判断する判断手段とから構成したことを特徴とする。
【0006】
第2の発明は、給湯機の各機能を動作させるための各種スイッチと、該各種スイッチの操作により設定された情報を表示する表示装置とを備えたリモートコントロール装置において、前記給湯機の機種を確認するために操作される検査スイッチと、該検査スイッチが作動してから時間を計時するタイマと、前記給湯機の機種を選択する選択手段と、前記タイマが計時する所定時間以内に前記選択手段により選択された機種で使用する前記各種スイッチの種類データと作動された各種スイッチの作動情報の内容とが一致しないときには異常と判断する判断手段とから構成したことを特徴とする。
【0007】
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記判断手段により選択された機種と一致しないときや異常と判断された場合に、その内容を前記表示装置に表示させることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1は本発明に係る給湯機としてのヒートポンプ式給湯機のシステム構成図であり、1は内部に台所や風呂等に給湯するための湯を貯溜するタンクを内蔵したタンクユニットである。2はこのタンクユニット1内の水を加熱するヒートポンプユニットである。3はタンクユニット1に接続しているふろリモートコントロール装置(以下、「ふろリモコン」という)で、ふろの浴槽近傍に設置され、スイッチ操作により風呂浴槽内に湯を入れたり、追い焚き等の運転指示を行うものである。4は台所リモートコントロール装置(以下、「台所リモコン」という)で、台所や洗面台等に設置され前記タンクユニット1から吐出される給湯温度を所望の温度に設定指示したり、現在の運転状態を表示するものである。
【0010】
以下、この台所リモコン4の詳細を、図2に基づいて詳述する。5は判断手段としてのマイクロコンピュータ(以下、「マイコン」という)で、内部に各種データを記憶する記憶装置としてのRAM(ランダム・アクセス・メモリ)、台所リモコンの動作を処理するプログラムを格納しているROM(リード・オンリー・メモリ)、前記RAMに記憶されたデータに基づきROMに格納されたプログラムに従い実行する中央演算装置としてのCPUを搭載している。
【0011】
以下、マイコン5へ信号を入力することで、各機能を動作させる各種スイッチを説明する。6は給湯の設定温度を上げるための給湯温度UPスイッチ、7は給湯の設定温度を下げるための給湯温度DOWNスイッチ、8は給湯運転の発停を行う運転スイッチで、このスイッチ8操作によりタンクユニット1内の水をヒートポンプユニット2により加熱して湯を生成するか否かを指示している。9は現在時刻を進めるための時刻UPスイッチ、10は現在時刻を戻すための時刻DOWNスイッチである。
【0012】
11は台所リモコン4に設定されている機種を確認するための検査スイッチで、プリント基板上に設けた2箇所のパターン間を短絡することで「検査モード」が作動し、またこの2箇所のパターン間を開放することで「通常動作モード」が作動する。
【0013】
12、13は台所リモコン4の動作する機種を設定するための選択手段としての第1選択スイッチ、第2選択スイッチで、このスイッチ12、13の開閉状態(ON−OFF)の組合わせにより、次の4種類の機種選択を行っている。
▲1▼機種A・・第1選択スイッチ12がOFF、第2選択スイッチ13がOFFで、使用するスイッチはスイッチ6〜10(全機能あり)
▲2▼機種B・・第1選択スイッチ12がOFF、第2選択スイッチ13がONで、使用するスイッチはスイッチ6〜8(時刻機能なし)
▲3▼機種C・・第1選択スイッチ12がON、第2選択スイッチ13がOFFで、使用するスイッチはスイッチ6、7、9、10(運転スイッチなし)
▲4▼機種D・・第1選択スイッチ12がON、第2選択スイッチ13がONで、風呂リモートコントロール設定
また、上記の各種スイッチ6〜13の一端はマイコン5に接続し、他端は抵抗14を介してマイコン5の電源に接続することで、スイッチの開成(OFF)状態ではLレベル(ロウレベル)の電圧信号が、スイッチの閉成(ON)状態ではHレベル(ハイレベル)の電圧信号がマイコン5に入力するように構成している。
【0014】
15はタンクユニット1から給湯される温度の設定やタンクユニット1の運転状態や現在時刻等の情報をLCDやLEDに表示する表示装置であり、これらの情報表示はマイコン5で処理している。
【0015】
本発明は上述する構成であり、以下本発明の一実施形態の動作を図3のフローチャートに基づいて説明する。台所リモコン4の製作時に、プリント基板が完成した時点で、先ず検査スイッチ11のパターン間を短絡した状態で台所リモコン4に電源を通電する。マイコン5は通電開始により初期処理を実行し、この時点で検査スイッチ11の開閉状態を確認する。
【0016】
そして、マイコン5は検査スイッチ11の開放(OFF)状態を検出すると、「通常動作モード」である通常運転によるプログラム処理を実行して、タンクユニット1に運転や停止、給湯温度設定等を指示する。また、マイコン5は検査スイッチ11の短絡(ON)を検出すると、「検査モード」のプログラム処理を実行して、第1選択スイッチ12と第2選択スイッチ13で設定されている選択機種がAの場合、予めプログラムされている機種Aで使用するスイッチの作動データと各種のスイッチ6〜10の作動情報とが一致した時点で正常と判断し、正常判定時の表示データである「88」を図5に示すように台所リモコン4の時刻表示部に表示させる。また、マイコン5は上記の合否判定を行うまでの判定中は、時刻表示部の時刻表示は消灯させている。
【0017】
次に、「検査モード」において、第1選択スイッチ12と第2選択スイッチ13で設定されている選択機種がBの場合、マイコン5は予めプログラムされている機種Bで使用するスイッチの作動データと各種のスイッチ6〜8(時刻機能なし)の作動情報とが一致した時点で正常と判断し、正常判定時の表示データである「88」を時刻表示部に表示させる。しかし、この時に機種Bでは使用しないスイッチ9か10の入力を検出した時には、異常と判断して異常判定時の表示データである「Er」を図5に示すように時刻表示部に表示させる。
【0018】
また、第1選択スイッチ12と第2選択スイッチ13で設定されている選択機種がCの場合、予めプログラムされている機種Cで使用するスイッチの作動データと機種Cで使用する各種のスイッチ6、7、9、10(運転スイッチなし)の作動情報とが一致した時点で正常と判断し、正常判定時の表示データである「88」を時刻表示部に表示させる。しかし、この時に機種Cでは使用しないスイッチ8の入力を検出した時には、異常と判断して異常判定時の表示データである「Er」を時刻表示部に表示させる。
【0019】
さらに、第1選択スイッチ12と第2選択スイッチ13で設定された選択機種がDの場合、予めプログラムされている機種Dで使用するスイッチの作動データはふろリモコン3のデータであって機能の異なるリモートコントロールなので、各種のスイッチ6〜10の何れかの入力を検出した時点で異常と判断して異常判定時の表示データである「Er」を時刻表示部に表示させる。
【0020】
次に、図4は本発明による他の実施形態を示すフローチャートであり、以下その動作を説明する。検査スイッチ11のパターン間を短絡した状態で台所リモコン4に電源を通電すると、マイコン5は通電開始により初期処理を実行し、この時点で検査スイッチ11の開閉状態を確認する。そして、検査スイッチ11の開放(OFF)状態を検出すると、「通常動作モード」である通常状態によるプログラム処理を実行して、タンクユニット1に運転や停止、給湯温度設定等を指示する。また、マイコン5は検査スイッチ11の短絡(ON)を検出すると、「検査モード」のプログラム処理を実行すると共に検査スイッチ11が作動してから所定時間(例えば、5〜10秒)を計時するリミットタイマ(マイコン5に内蔵)をスタートさせる。
【0021】
そして、第1選択スイッチ12と第2選択スイッチ13で設定されている選択機種がAの場合、マイコン5は予めプログラムされている機種Aで使用するスイッチの作動データと各種のスイッチ6〜10の作動情報とが一致した時点で正常と判断し、正常判定時の表示データである「88」を時刻表示部に表示させる。また、マイコン5は上記の合否判定を行うまでの判定中は時刻表示部の時刻表示は消灯させている。
【0022】
次に、第1選択スイッチ12と第2選択スイッチ13で設定されている選択機種がBの場合、予めプログラムされている機種Bで使用するスイッチの作動データと各種のスイッチ6〜8(時刻機能なし)の作動情報とが一致した時点で正常と判断し、正常判定時の表示データである「88」を時刻表示部に表示させる。
【0023】
しかし、この時に機種Bでは使用しないスイッチ9か10の入力を検出した時には、異常と判断して異常判定時の表示データである「Er」を時刻表示部に表示する。さらに、電源が通電されてから検査スイッチ11が作動している状態を計時しているリミットタイマにより所定時間(5〜10秒)内に機種Bで使用する各種のスイッチ6〜8の作動情報を検出できなかった場合には、異常と判断して異常判定時の表示データである「Er」を時刻表示部に表示させる。また、マイコン5は上記の合否判定を行うまでの判定中は時刻表示部の時刻表示は消灯させている。
【0024】
次に、第1選択スイッチ12と第2選択スイッチ13で設定されている選択機種がCの場合、予めプログラムされている機種Cで使用するスイッチの作動データと各種のスイッチ6、7、9、10(運転スイッチなし)の作動情報とが一致した時点で正常と判断し、正常判定時の表示データである「88」を時刻表示部に表示させる。
【0025】
しかし、この時機種Cでは使用しないスイッチ8の入力を検出した時には、異常と判断して異常判定時の表示データである「Er」を時刻表示部に表示させる。さらに、電源が通電されてから検査スイッチ11が作動している状態を計時しているリミットタイマにより所定時間(5〜10秒)内に機種Cで使用するスイッチの作動データと各種のスイッチ6、7、9、10の作動情報との一致が検出できなかった場合には、異常と判断して異常判定時の表示データである「Er」を時刻表示部に表示させる。また、マイコン5は、上記の合否判定を行うまでの判定中は時刻表示部の時刻表示は消灯させている。
【0026】
次に、第1選択スイッチ12と第2選択スイッチ13で設定されている選択機種がDの場合、予めプログラムされている機種Dで使用するスイッチの作動データはふろリモコン3のデータであって機能の異なるリモートコントロールなので、各種のスイッチ6〜10の何れかの入力を検出した時点で異常と判断して異常判定時の表示データである「Er」を時刻表示部に表示させる。
【0027】
また、電源が通電されてから検査スイッチ11が作動している状態を計時しているリミットタイマにより所定時間(5〜10秒)内に各種のスイッチ6〜10の何れも作動情報を検出できなかった場合には、マイコン5はこのタイマ終了時点で異常と判断して、異常判定時の表示データである「Er」を時刻表示部に表示させる。さらに、マイコン5は、上記の合否判定を行うまでの判定中は時刻表示部の時刻表示は消灯させている。
【0028】
以上、述べたように本実施形態によれば、給湯機の各機能を動作させるための各種スイッチ6〜10と、該各種スイッチ6〜10の操作により設定された情報を表示する表示装置15とを備えた台所リモコン4において、前記給湯機の機種を確認するために操作される検査スイッチ11と、前記給湯機の機種を選択する選択手段12、13と、前記給湯機の機種を確認するために前記検査スイッチ11が操作されて前記選択手段12、13により前記給湯機の機種が選択された際に該選択手段12、13により選択された機種で使用する前記各種スイッチ6〜10の種類データと作動された各種スイッチ6〜10の作動情報の内容とが一致するか否かを判断する判断手段 5 とから構成したので、機種によって使用するスイッチが異なるリモートコントロールであっても、作業者は台所リモコン4に設けられた各種スイッチ6〜10を押すだけで容易に合否判定できるので人為的な判定ミスが無くなり不良率が低減できる。また、多品種少量生産のリモコンであっても、特別な治具を必要とせず短時間で検査ができるため、非常に生産性が良い。
【0029】
また、給湯機の各機能を動作させるための各種スイッチ6〜10と、該各種スイッチ6〜10の操作により設定された情報を表示する表示装置15とを備えた台所リモコン4において、前記給湯機の機種を確認するために操作される検査スイッチ11と、該検査スイッチ11が作動してから時間を計時するタイマと、前記給湯機の機種を選択する選択手段12、13と、前記タイマが計時する所定時間以内に前記選択手段12、13により選択された機種で使用する前記各種スイッチ6〜10の種類データと作動された各種スイッチ6〜10の作動情報の内容とが一致しないときには異常と判断する判断手段5とから構成したので、例えばスイッチ6〜10の接点不良(オープン、ショート故障時)や取付けるスイッチが不足していた場合の異常が容易に検出できる。
【0030】
さらに、前記判断手段5により選択された機種と一致しないときや異常と判断された場合に、その内容を前記表示装置15に表示させることで、作業者は異常の有無と異常内容が容易に判別することができる。
【0031】
また、前記リモートコントロール装置4は給湯機1で使用することで、多品種少量生産の給湯機1の機能に合わせてリモコンも少量づつ効率良く生産することができる。
【0032】
以上、本発明を上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、多種多様のリモートコントロール装置にも適用できる。
【0033】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、給湯機の機種を確認するために検査スイッチが操作されて選択手段により給湯機の機種が選択された際に該選択手段により選択された機種で使用する各種スイッチの種類データと作動された各種スイッチの作動情報の内容とが一致するか否かの確認作業が簡単かつ確実に確認できるリモートコントロール装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る給湯機の一実施の形態を示すシステム構成図である。
【図2】リモートコントロール装置の構成図である。
【図3】一実施形態の動作を説明するフローチャートである。
【図4】他の実施形態の動作を説明するフローチャートである。
【図5】表示装置に判断手段の結果を表示した図である。
【符号の説明】
3 ふろリモコン
4 台所リモコン
5 マイコン(判断手段)
6〜10 各種スイッチ
11 検査スイッチ
12 第1選択スイッチ(選択手段)
13 第2選択スイッチ(選択手段)
Claims (3)
- 給湯機の各機能を動作させるための各種スイッチと、該各種スイッチの操作により設定された情報を表示する表示装置とを備えたリモートコントロール装置において、前記給湯機の機種を確認するために操作される検査スイッチと、前記給湯機の機種を選択する選択手段と、前記給湯機の機種を確認するために前記検査スイッチが操作されて前記選択手段により前記給湯機の機種が選択された際に該選択手段により選択された機種で使用する前記各種スイッチの種類データと作動された各種スイッチの作動情報の内容とが一致するか否かを判断する判断手段とから構成したことを特徴とするリモートコントロール装置。
- 給湯機の各機能を動作させるための各種スイッチと、該各種スイッチの操作により設定された情報を表示する表示装置とを備えたリモートコントロール装置において、前記給湯機の機種を確認するために操作される検査スイッチと、該検査スイッチが作動してから時間を計時するタイマと、前記給湯機の機種を選択する選択手段と、前記タイマが計時する所定時間以内に前記選択手段により選択された機種で使用する前記各種スイッチの種類データと作動された各種スイッチの作動情報の内容とが一致しないときには異常と判断する判断手段とから構成したことを特徴とするリモートコントロール装置。
- 前記判断手段により選択された機種と一致しないときや異常と判断された場合に、その内容を前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項1又は2に記載のリモートコントロール装置。
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