JP3857499B2 - 電子方位計の補正機構、これを備えた電子方位計及び電子方位計付電子時計 - Google Patents
電子方位計の補正機構、これを備えた電子方位計及び電子方位計付電子時計 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子方位計に係り、より詳しくは、電子方位計の補正ないし較正(キャリブレーション)に係る。
【0002】
【従来の技術】
相互に直交する二方向X,Yの夫々について磁場の強さを検出すべく、MR(磁気抵抗効果)素子などからなるX方向及びY方向磁気センサを有し、該磁気センサにより検出したX方向及びY方向磁場から方位が求められるようにした電子方位計は、知られている。また、地磁気による磁場は元々小さいことから、電子方位計では、該方位計を構成する材料の一部が磁化されると、その磁化による磁場が地磁気による磁場に重合わされ、磁気センサで感知ないし検出される磁場が地磁気による磁場からズレてしまい、結果的には、方位が正確に測定され難くなることも知られている。
【0003】
更に、このような電子方位計の構成部材の材料の残留磁化等の影響を補正すべく、電子方位計の方位を種々に変えた場合におけるX方向及びY方向磁気センサの夫々による磁場検出値の最大値及び最小値を測定し、この最大値及び最小値に基づいて磁場検出値を補正することも、知られている(例えば、特公昭62−30364号公報)。
【0004】
しかしながら、上述のように地球(表面)上での地磁気による磁場は元々小さいので(東京付近で水平磁力が30μT程度(厳密には磁束密度)、なお、伏角は50度程度、偏角は西側に6度程度)、磁場の検出出力も小さく、ノイズによる変動を避け難い虞れがあることから、最大値や最小値を簡便に且つ短時間で正確に確定することは、実際には、必ずしも容易でなかった。
【0005】
なお、電子方位計の磁気センサは、典型的には空気中における磁場(静磁場)又は磁束密度の所定方向の成分の大きさを検出するものであり、空気中においては磁場と磁束密度とを区別する実益はないので、この明細書では、磁場という用語を用いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記した点に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、最大値や最小値を確定し易くした電子方位計の補正機構、該補正機構を備えた電子方位計、及び該電子方位計付の電子時計を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子方位計は、前記目的を達成すべく、直交する二方向X,Yの磁場の強さを検出するX方向磁気センサ及びY方向磁気センサを備え、該X及びY方向磁気センサの磁場検出値から方位を求めるように構成された電子方位計の補正機構であって、X方向及びY方向磁気センサの夫々による磁場検出値について、最大値及び最小値の夫々を格納する記憶手段と、X方向及びY方向磁気センサにより新たに検出された磁場検出値が記憶手段に格納された夫々の最大値よりも大きいか最小値よりも小さい場合、当該最大値又は最小値を新たに検出された磁場検出値に更新する更新手段と、電子方位計本体の方位の連続的変更を誘導する連続的に表示する表示を、360度よりも大きい範囲にわたって与える方位変更誘導手段と、X方向及びY方向の磁場検出値の最大値及び最小値の夫々について、方位変更誘導手段の誘導表示に応じた電子方位計本体の回転に伴って、所定の間、更新が行なわれなかった場合、当該X又はY方向の当該最大値又は最小値が真値である旨の推定をし、真値である旨の推定をした最大値又は最小値が更新手段によって更新された場合真値である旨の推定を取消す推定手段と、X方向及びY方向の最大値及び最小値の全てが真値である旨の推定がなされ、且つ方位変更誘導手段の誘導表示による誘導が360度以上に達した際、更新手段による更新処理を停止させる停止制御手段とを有してなる。
【0008】
本発明による電子方位計の補正機構では、「X方向及びY方向磁気センサにより新たに検出された磁場検出値が記憶手段に格納された夫々の最大値よりも大きいか最小値よりも小さい場合、当該最大値又は最小値を新たに検出された磁場検出値に更新する更新手段と、X方向及びY方向の磁場検出値の最大値及び最小値の夫々について、方位変更誘導手段の誘導表示に応じた電子方位計本体の回転に伴って、所定の間、更新が行なわれなかった場合、当該X又はY方向の当該最大値又は最小値が真値である旨の推定をする推定手段」が、設けられているから、X方向及びY方向の夫々について、(最初の検出値が最大値又は最小値として採用されるときを除いて)磁場検出値が極大及び極小の形で得られるときに限り、磁場検出値が最大値及び最小値として採用される。
【0009】
また、本発明の補正機構では、「方位変更誘導手段が、電子方位計本体の方位の連続的変更を誘導する連続的に表示する表示を、少なくとも360度の範囲にわたって与えるように構成され」、且つ「停止制御手段が、X方向及びY方向の最大値及び最小値の全てが真値である旨の推定がなされ、且つ方位変更誘導手段の誘導表示による誘導が360度以上に達した際、更新手段による更新処理を停止させるように構成され」ているから、X方向及びY方向の夫々について、最大値及び最小値として与えられる磁場検出値は、360度の方位すなわち全方位についての検出値から選択されることになるので、原理的には、両方向の最大値及び最小値になり得る。
【0010】
しかも本発明の補正機構では、「方位変更誘導手段による連続的方位変更誘導表示が360度よりも大きい範囲にわたって行なわれ得るように構成され」且つ「停止制御手段による更新停止処理が、X方向及びY方向の最大値及び最小値の全てが真値である旨の推定がなされ、且つ方位変更誘導手段による誘導表示が360度以上に達した際に限り行なわれるように構成され」ているから、ノイズによる磁場検出出力にノイズが重なってジッタが出ても、最大値及び最小値に近い値が確実に検出され、補正が行われ得る。
【0011】
すなわち、X方向又はY方向磁気センサによる磁場検出値が丁度最大又は最小になる方位付近で補正のための誘導動作が開始された場合、例えば丁度360度回転して開始方位に戻ったところで補正動作を停止するようにしておくと仮定すると、停止すべき方位のところで磁場検出値が上又は下のピークないし極値に近い値を採ることになる。ところが、磁場検出値は方位に対して正弦曲線的に変化するから、上又は下のピークないし極値の近傍では磁場検出値の方位依存性が小さいので、ノイズが重なると、停止しようとする直前で、最大値又は最小値の更新が行なわれてしまう虞れがある。しかも、電子方位計で検出されるべき地磁気は元々弱いから、地磁気の磁場の検出出力は、ノイズの影響を受けやすいので、このようなノイズによる最大値又は最小値の更新は避け難い虞れがあることになり、結局補正動作を適正に完了し得ない虞れがある。
【0012】
これに対して、本発明の補正機構の場合には、例えば丁度360度程度回転して開始方位付近に戻ったところでピークを大きくする向きにノイズが重なって停止しようとする直前で最大値又は最小値の更新が行なわれる場合であっても、方位変更誘導手段が360を越えて電子方位計本体の方位変更回転を誘導し、且つ「X方向及びY方向の最大値及び最小値の全てが真値である旨の推定がなされた場合に限り、停止制御手段による更新停止処理が行なわれるように構成され」ているから、更新された最大値又は最小値が、360度を越えた範囲において、再度真値である旨推定されるまで、補正動作が継続され、実際上適正な最大値又は最小値が得られ、補正動作が失敗する虞れが少ない。なお、補正動作の開始当初にピークを下げる向きにノイズが重なった場合にも同様である。
【0013】
以上のような本発明による電子方位計の補正機構の特徴は、端的には、直交する二方向X,Yの磁場の強さを検出するX方向磁気センサ及びY方向磁気センサを備えた電子方位計の補正機構であって、電子方位計本体の方位の連続的変更を誘導する方位変更誘導手段が、360度よりも大きい範囲にわたって誘導表示を与えるように構成されていることにある。
【0014】
磁気センサは、地磁気のような弱い磁場を検出し得且つ直交する二方向X,Yの磁場検出値を与え得るものであれば、どのようなものでもよい。
【0015】
方位変更誘導手段は、典型的には、回転する目印からなる。ただし、ユーザが方位変更手段による誘導に応じて方位計本体を回転させ得るようなものであれば、他のものでもよい。表示部が液晶表示である場合には、目印は、典型的には、目立ちやすいマークからなり、マークは、例えば点滅する。但し、色や形の点で目立ちやすいものでもよい。表示部が、機械的な機構である場合には、目印は、例えば、時計の針のようなものでもよい。
【0016】
補正動作が完了した場合、停止制御手段は、更新手段による更新処理を完了させる。これにより、当該時点で記憶手段に格納されているX及びY方向の磁場の最大検出値及び最小検出値が、電子方位計による方位決定の基準値として用いられることになる。上述のように、残留磁化を帯びやすい電子方位計の構成部材、例えばボタン式などの電池の出し入れが行なわれたり電池が新しいものに交換されることにより方位決定のための基準値となるべきX及びY方向の最大検出値及び最小検出値が変化するような場合には、新たな補正動作を行なって、X及びY方向の最大検出値及び最小検出値を再度補正すればよい。
【0017】
なお、補正動作が完了した際、停止制御手段が更新手段による更新処理を停止させ、記憶手段に格納されたX方向及びY方向の最大値及び最小値が方位計測処理の際に用いられるようになっている限り、所望ならば磁気センサによる磁場の検出や検出された磁場の読出検出などは、継続されてもよい。
【0018】
また、停止制御手段は、更新手段による更新処理を停止させる際、好ましくは、方位変更誘導手段に誘導表示による誘導も停止させるように構成されている。これにより、電池エネルギの消費を最小限に抑え得る。但し、誘導手段の誘導表示の誘導(典型的には回転)動作は停止させることなく、液晶表示装置などからなる表示機器による表示のみを、方位計補正モードから方位表示モードに切換えるようにしてもよい。また、停止制御手段は、更新処理を停止させる際、好ましくは、方位変更誘導手段に誘導表示による誘導も停止させるように構成してもよい。
【0019】
本発明の電子方位計は、以上のような補正機構を有するものであり、本発明による電子方位計付電子時計は、以上のような補正機構付電子方位計を有するものであり、典型的には、方位表示モードと時刻表示モードとの間で、切換え可能に構成される。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による好ましい一実施の形態を添付図面に示した好ましい一実施例に基づいて説明する。
【0021】
【実施例】
電子方位計付電子時計1は、例えば、図2に示したように腕時計と同様な形態で、押しボタンスイッチ2aを押すことにより、時計としての時刻表示モードと、図示したような電子方位計3としての方位表示モードとの間で切替可能である。なお、図2の場合、方位角φ=270度で、図2の面で上方の方位が西(W)であることが表示されている。時刻表示モードでの動作については、周知の時計と同様であるから、説明を省略する。
【0022】
電子方位計3は、方位計のケース等からなる電子方位計本体4内に、直交する二方向X,Yの磁場(磁束密度)を感知ないし検出するX方向磁気センサ5及びY方向磁気センサ6からなる磁気センサ部7を有する。典型的には、各磁気センサ5,6は、夫々、二つ又は四つの磁気抵抗素子(MR素子)を含むブリッジ回路からなり、該ブリッジ回路の差動出力が取出されるように構成される。磁気センサ5,6は、地磁気程度の大きさの磁場(ないし磁束密度)を直接的又は間接的に検出し得るものであれば、MR素子の代わりにフラックスゲートセンサやホール素子センサ等、他のどのようなものでもよい。ここで、X−Y座標系は、電子方位計本体4に固定された座標系である。なお、8は、例えば液晶表示素子などからなる表示部である。
【0023】
電子方位計3は、ハードウエア構成としての観点では、図3に示したように、マイクロプロセッサのようなCPU(演算制御装置)10に加えて、磁気センサ7を駆動するセンサ駆動回路11と、センサ駆動回路11によるのセンサ7の駆動のタイミング及びセンサ7の磁場検出出力Vx,Vyの読出のタイミングを制御する選択回路12と、センサ7の磁場検出出力(電圧)Vx,Vyをデジタル信号に変換するA/D変換回路13とを、CPU10のまわりに、センサ関係の入出力回路として備え、また、ROM14及びRAM15をCPU10に関連した記憶部として備える。ROM14には、例えば、後述の方位計動作をするためのプログラム等が格納される。ROM14は、典型的には、EEPROMのようなPROM部分を含み、該部分には、後述のX及びY方向の磁場の最大値VxM,VyM及び最小値Vxm,Vymが書換え可能に格納される。なお、基本クロックを与える発振回路16及びその分周回路17がCPUによる駆動のタイミングパルスを与え、キー入力回路18が、押しボタンスイッチ2a,2b,2c,2dの押圧信号をキー入力としてCPU10に与え、表示駆動回路19が、CPUの表示出力を表示させるべく表示部8を駆動する。
【0024】
電子方位計3のX方向磁気センサ5に、地磁気の水平磁力のみがかかるとすると、X方向磁気センサ5の磁場検出出力Vxは、該磁気センサ5のX方向を水平磁力の向きに一致させたとき最大値VxMに、丁度逆向きにしたとき最小値Vxmになり、その中間では、正弦曲線を描くことになる。Y方向磁気センサ6の磁場検出出力についても、位相の差異を除き同様に、最大値VyM及び最小値Vymの中間では正弦曲線になる。従って、両センサ5,6の感度が同一で両センサ5,6に異なる影響を与えるような強磁性部品が近くにない場合、Vx−Vy直交座標で見ると、(Vx,Vy)は、原点を中心とした円になり、二つのセンサ5,6の感度等が異なるときは、原点が中心になる楕円になる。いずれにしても、Vx,Vy,VxM,Vxm,VyM,Vymが決まれば、方位角φがφ=F(Vx,Vy,VxM,Vxm,VyM,Vym)として決まることになる。この例では、VxM+Vxm=0,VyM+Vym=0である。
【0025】
また、電子方位計3のうちセンサ5やセンサ6自身以外の部分に一定の大きさの残留磁化があるような場合、X方向及びY方向磁気センサ5,6には、方位計3の方位に依存する水平磁力の当該方位成分に加えて、方位計3の方位に依存しない一定の残留磁場がかかることになるから、(Vx,Vy)は、該残留磁場ベクトルに応じて中心が移動した円や楕円になる。いずれにしても、Vx,Vy,VxM,Vxm,VyM,Vymが決まれば、方位角φがφ=F(Vx,Vy,VxM,Vxm,VyM,Vym)として決まることになる。この例では、中心は、((VxM+Vxm)/2,(VyM+Vym)/2))である。
【0026】
従って、電子方位計3では、典型的には、図1に示したように、X方向磁場最大検出値格納部21,X方向磁場最小検出値格納部22,Y方向磁場最大検出値格納部23及びY方向磁場最小検出値格納部24に、夫々、X方向磁場最大検出値VxM,X方向磁場最小検出値Vxm,Y方向磁場最大検出値VyM及びY方向磁場最小検出値Vymを格納しておくと共に、X方向磁気センサ5の出力を同出力読取手段31で読取った出力値Vx及びY方向磁気センサ6の出力を同出力読取手段32で読取った出力値Vyに基づいて、方位角演算部41において、φ=F(Vx,Vy,VxM,Vxm,VyM,Vym)により方位角φを求め、方位表示制御部42で方位角φを方位表示に変換して、図2の表示部8に示したように、方位表示を行なう。
【0027】
なお、以上においては、VxとVyの間の関係式から、方位角φ(Vx,Vy)を直接求める例について説明したけれども、その代わりに、例えば、本発明者が特願2000−15998において詳しく説明したように、Vx,Vyの夫々が方位βに対する依存を表すグラフが方位βに関して約90度位相がずれた閉曲線になることを利用して、Vy(又はVx)が正であるか負であるかに応じてVx(又はVy)と方位βとの間の二種類の関係式β1=β1(Vx(又はVy));VxM,Vxm(又はVyM,Vym))又はβ2=β(Vy(又はVx));VyM,Vym(又はVxM,Vxm))のうちの一方を選択し、選択した関係式から方位βを求めるようにしてもよい。
【0028】
いずれにしても、前述のように、電子方位計本体4の残留磁化状態等が変動すると、VxM,Vxm,VyM,Vymが変化してしまうことになる。この磁化状態の変化は、典型的には、例えば、弱い強磁性を有する虞れの高いボタン式の電池を取り換えたり電池の着脱により電池の向きが変わったりすることにより、生じる。また、電子方位計本体4の電池だけでなく、他の電子部品や回路基板の磁化状態が長時間のうちには外部磁場などの影響で変動するときにも、同様な変化が生じ得る。
【0029】
電位方位計本体4の残留磁化より詳しくはその水平成分が変化すると、必然的に、該残留磁化(の水平成分)と水平磁力とのベクトル和も変化することになるから、VxM,Vxm,VyM,Vymが変化する。従って、方位角φ(Vx,Vy)を与える演算式F(Vx,Vy;VxM,Vxm,VyM,Vym)のパラメータになっているVxM,Vxm,VyM,Vymの値を正確に求め直す必要がある。図1には、このような電子方位計3の補正機構90の詳細なブロック図が示されている。
【0030】
補正機構90は、X,Y方向の磁場の最大値・最小値保持手段ないし記憶手段20と、磁気センサ7の出力読取・保持手段(出力読取・保持部)30と、X,Y方向の磁場の最大値・最小値更新手段ないし比較抽出手段(最大値・最小値更新ないし比較抽出部)50と、電子方位計本体4の方位の連続的変更を誘導すべく誘導マークMの回転表示を与える方位変更誘導手段(方位変更誘導部)60と、X,Y方向の磁場の最大値・最小値の更新が確定したことを推定する推定手段(推定部)70と、電子方位計本体4が一回転したこと換言すれば誘導マークMが360度回転したかどうかを判定する一回転判定部80aと、X,Y方向の磁場の最大値・最小値の更新を停止させる停止制御手段(更新停止制御部)80とを有する。
【0031】
記憶手段20は、図1からわかるとおり、夫々、VxM,Vxm,VyM,Vymの格納領域をなすX方向磁場最大検出値格納部21,X方向磁場最小検出値格納部22,Y方向磁場最大検出値格納部23及びY方向磁場最小検出値格納部24からなる。格納部21,22,23,24は、リセットパルスRを受取ると、初期値にリセットされるように構成される。この初期値は、X方向についてはVxMとVxmとの間の大きさで、Y方向についてはVyMとVymとの間の大きさであればいかなる値でもよく、例えば、中間値(VxM+Vxm)/2,中間値(VyM+Vym)/2でもよい。また、補正後のVxMとVyMが補正前の中間値を下回る場合あるいは補正後のVxmとVymが補正前の中間値を上回る場合は、補正動作測定開始直後の測定値(図8の矢印1)を、VxM,Vxm,VyM,Vymの初期値とすればよい。この記憶手段20は、例えば、図3のROM14のうち電気的に書換え可能なフラッシュメモリのようなEEPROMないしPROMからなる。
【0032】
磁気センサ7の出力読取・保持手段30は、X方向磁気センサ5の出力Vxを読取るX方向出力読取手段ないし読取部31及び該読取部31で読取ったX方向出力ないしX方向磁場検出値Vxを格納するX方向検出値格納部33と、Y方向磁気センサ6の出力Vyを読取るY方向出力読取手段ないし読取部32及び該読取部32で読取ったY方向出力ないしY方向磁場検出値Vyを格納するY方向検出値格納部34とを有する。読取部31,32は、図3のセンサ駆動回路11,選択回路12及びA/D変換回路、並びに関連の読取制御プログラム部分からなる。
【0033】
更新手段としての比較抽出手段50は、X方向磁場最大検出値更新部としての同比較抽出部51と、X方向磁場最小検出値更新部としての同比較抽出部52と、Y方向磁場最大検出値更新部としての同比較抽出部53と、Y方向磁場最小検出値更新部としての同比較抽出部54とを有する。
【0034】
X方向磁場最大検出値比較抽出部51は、X方向検出値格納部33に格納された最新の検出値VxをX方向最大検出値格納部21に格納されたその時点での最大値VxMと比較して、Vx>VxMのときはX方向最大検出値格納部21の値をX方向検出値格納部33の値Vxで置換える(更新する)と共に新たな最大値に更新された旨の更新信号UxMを発し、Vx≦VxMのときはX方向最大検出値格納部21の値をそのまま維持すると共に非更新信号NUxMを発する。同様に、X方向磁場最小検出値比較抽出部52は、X方向検出値格納部33に格納された最新の検出値VxをX方向最小検出値格納部22に格納されたその時点での最小値Vxmと比較して、Vx<VxmのときはX方向最小検出値格納部22の値をX方向検出値格納部33の値Vxで置換える(更新する)と共に新たな最小値に更新された旨の更新信号Uxmを発し、Vx≧VxmのときはX方向最小検出値格納部22の値をそのまま維持すると共に非更新信号NUxmを発する。また、Y方向磁場最大検出値比較抽出部53は、Y方向検出値格納部34に格納された最新の検出値VyをY方向最大検出値格納部23に格納されたその時点での最大値VyMと比較して、Vy>VyMのときはY方向最大検出値格納部23の値をY方向検出値格納部34の値Vyで更新する共に新たな最大値に更新された旨の更新信号UyMを発し、Vy≦VyMのときはY方向最大検出値格納部23の値をそのまま維持すると共に非更新信号NUyMを発する。同様に、Y方向磁場最小検出値比較抽出部54は、Y方向検出値格納部34に格納された最新の検出値VyをY方向最小検出値格納部24に格納されたその時点での最小値Vymと比較して、Vy<VymのときはY方向最小検出値格納部24の値をY方向検出値格納部34の値Vyで更新すると共に新たな最小値に更新された旨の更新信号Uymを発し、Vy≧VymのときはY方向最小検出値格納部24の値をそのまま維持すると共に非更新信号NUymを発する。
【0035】
方位変更誘導手段としての方位変更誘導部60は、電子方位計本体4の液晶表示部8に表示された誘導マークMを一方向、例えば時計回りCに回転させる手段であって、マークMのC方向回転を開始させる開始信号Gsと誘導タイミングパルスの形態の誘導信号Pとが入力され、開始信号Gsを受けた後における誘導マークMの回転角θを、θ=ω・Npの形で与える誘導角度算出部61と、最大誘導角度θMが設定され、0≦θ≦θMの角度範囲において角度θの回転位置にマークMを表示指させるべくマークMの表示制御を行なう誘導マーク表示制御部62とを有する。なお、角速度ωは誘導信号ないしタイミングパルスPが誘導角度算出部61に一つ入る毎に回転させる角度、Npは開始信号Gsが誘導角度算出部61に与えられた後のパルスPの数を表し、63は、最大誘導角度値θMの格納部である。
【0036】
ここで、最大誘導角度値θMは、好ましくは、360度≦θM<450度であり、より好ましくは、360度<θM<450度である。なお、上限値には制限がないものの、上限値が450度以上になると、新たなピークを検出することになるから、補正動作に要する時間を最小限にするためには、上限値は、450より小さい。また、補正動作がピーク付近の計測で始まったり終わったりする際におけるノイズの影響を避けるためには、ピーク付近を充分に超え得る角度であればよいから、上限値は、典型的には、405度(360度+45度)程度以下でよく、実際上は、390度(360度+30度)程度以下でよい。ωについて言えば、測定精度を高めると共に補正動作時間を1〜2分程度以下に抑えるためには、例えば、ω=(1.5〜2)度/個程度である(以下の例では、1.7度/個程度であるとして説明する)。但し、所望ならば、ωはより大きくても小さくてもよい。この場合、なお、360〜390度程度回転させるためには、Np=210〜230個程度であるから、例えば、パルスPの繰返し周期が0.4秒/個程度であるとすると、84〜92秒程度かかることになる。但し、測定時間をより短くするためには、パルスの繰返し周期を短くしてもよい。なお、パルスPの繰返し周期は、関連するプログラムが処理ループ(図5のステップSC02からSC06まで)を通るに必要な時間により決定されても、該時間の最大時間以上の一定時間であってもよい。後者の場合、調整可能であってもよい。
【0037】
方位表示モードにおいて、例えば、図2の押しボタンスイッチ2bを所定時間(例えば2秒程度)を越えて押し続けた後離すと、方位計補正モードに切替わり、補正動作開始準備信号が発せられて液晶表示部8が補正動作用の表示に切り替わり、CALIBの表示、誘導マークM及び該マークの初期位置(従って一回転の位置)を表すマークMupが表示され(図4の(a)参照)、更に、押しボタンスイッチ2aを押すと、誘導開始信号Gsが発せられて補正動作に入ることになる。
【0038】
推定手段70は、X方向磁場最大値検出推定部71と、X方向磁場最小値検出推定部72と、Y方向磁場最大値検出推定部73と、Y方向磁場最小値検出推定部74とを有する。
【0039】
X方向磁場最大値検出推定部71は、X方向磁場最大値更新信号UxMを受ける毎に所定値NuにリセットされX方向磁場最大値非更新信号NUxMを受ける毎にカウントダウンされ計数値が0になるとその時点で格納部21に格納している検出値VxMが最大値の真値である旨の最大値推定信号HxMを発するX方向磁場最大値非更新カウンタ71aと、非更新カウンタ71aからの最大値推定信号HxMでセットされてX方向磁場最大検出値について真値推定フラグFxMを立て、X方向磁場最大検出値比較抽出部51からのX方向磁場最大値更新信号UxMを受ける毎に真値である旨の推定を取消すべくリセットされてフラグFxMが落ちるX方向磁場最大検出値非更新フラグ部71bとからなる。
【0040】
同様に、X方向磁場最小値検出推定部72は、X方向磁場最小値更新信号Uxmを受ける毎に所定値NuにリセットされX方向磁場最小値非更新信号NUxmを受ける毎にカウントダウンされ計数値が0になるとその時点で格納部22に格納している検出値Vxmが最小値の真値である旨の最小値推定信号Hxmを発するX方向磁場最小値非更新カウンタ72aと、非更新カウンタ72aからの最小値推定信号HxmでセットされてX方向磁場最小検出値について真値推定フラグFxmを立て、X方向磁場最小検出値比較抽出部52からのX方向磁場最小値更新信号Uxmを受ける毎に真値である旨の推定を取消すべくリセットされる(フラグFxmを降ろす(落とす))X方向磁場最小検出値非更新フラグ部72bとからなる。
【0041】
また、Y方向磁場最大値検出推定部73は、Y方向磁場最大値更新信号UyMを受ける毎に所定値Nuにリセットされ、Y方向磁場最大値非更新信号NUyMを受ける毎にカウントダウンされ、計数値が0になるとその時点で格納部23に格納している検出値VyMが最大値の真値である旨の最大値推定信号HyMを発するY方向磁場最大値非更新カウンタ73aと、非更新カウンタ73aからの最大値推定信号HyMでセットされてY方向磁場最大検出値について真値値推定フラグFyMを立て、Y方向磁場最大検出値比較抽出部53からのY方向磁場最大値更新信号UyMを受ける毎に真値である旨の推定を取消すべくフラグFyMを降ろすY方向磁場最大検出値非更新フラグ部73bとからなる。
【0042】
更に、Y方向磁場最小値検出推定部74は、Y方向磁場最小値更新信号Uymを受ける毎に所定値NuにリセットされY方向磁場最小値非更新信号NUymを受ける毎にカウントダウンされ計数値が0になるとその時点で格納部24に格納している検出値Vymが最小値の真値である旨の最小値推定信号Hymを発するY方向磁場最小値非更新カウンタ74aと、非更新カウンタ74aからの最小値推定信号HymでセットされてY方向磁場最小検出値について真値推定フラグFymを立て、Y方向磁場最小検出値更新部54からのY方向磁場最小値更新信号Uymを受ける毎にリセットされて真値である旨の推定を取消すべくフラグFymを降ろすY方向磁場最小検出値非更新フラグ部74bとからなる。
【0043】
なお、非更新カウンタは、非更新信号をカウントし得る限り、リセットされて所定値Nuになり非更新信号でカウントダウンされ計数値が0になるように構成される代わりに、リセットされて0になり所定値Nuになるまで非更新信号をカウントするように構成されるなど、他の動作の仕方をしてもよい。
【0044】
一回転判定部80aは、誘導角度算出部61からの誘導角度信号θを受取って、θ≧360度であるかどうかを判定し、θが360度以上になるとその旨の信号θaを発する。
【0045】
停止制御手段としての停止制御部80は、X方向及びY方向の最大値VxM,VyM及び最小値Vxm,Vymの推定部71,72,73,74の全てが真値である旨の状態FxM,Fxm,FyM,Fymにある場合であって、且つ一回転判定部80aから一回転に達した旨の信号θaが出されている場合、補正動作が完了したと推定して、更新部50即ち各更新部(各比較抽出部)51,52,53,54に補正停止ないし補正完了推定信号Wを発して、更新処理を停止させる。なお、この補正完了推定信号Wは、誘導マーク表示制御部62にも与えられて、誘導マークMによる誘導が停止される。なお、図面の簡明化のために図3では示していないけれども、補正完了推定信号Wは、更に、X方向スパン判定部81及びY方向スパン判定部82にも与えられて、スパン判定部81,82によるスパン判定動作が開始せしめられる。
【0046】
X方向スパン判定部81は、停止制御部80から補正完了推定信号Wを受けると、X方向磁場最大検出値VxMとX方向磁場最小検出値Vxmとの差ΔVx=VxM−Vxmが所定スパン値Sx以上であるかどうかを比較し、所定スパン値Sx以上である場合には、X方向磁場最大検出値VxMとX方向磁場最小検出値Vxmが正しく検出されたとみなして、X方向磁場最大最小値補正完了信号Cxcを発し、所定スパン値Sx以下である場合には、X方向磁場最大検出値VxM及びX方向磁場最小検出値Vxmのうちの少なくとも一方が正しく検出されなかったとみなして、X方向磁場最大最小値補正失敗信号Excを発する。所定スパン値Sxは、所与の一定値(例えば10μT相当の一定値)でも、あるいは、補正前の最大値VxMと最小値Vxmとの差S0xに所定割合(例えば80〜90%程度、より大きくても小さくてもよい)を掛けた値を所定スパン値として算出して用いるようにしておいてもよい。
【0047】
同様に、Y方向スパン判定部82は、停止制御部80から補正完了推定信号Wを受けると、Y方向磁場最大検出値VyMとY方向磁場最小検出値Vymとの差ΔVy=VyM−Vymが所定スパン値Sy以上であるかどうかを比較し、所定スパン値Sy以上である場合には、Y方向磁場最大検出値VyMとY方向磁場最小検出値Vymが正しく検出されたとみなして、Y方向磁場最大最小値補正完了信号Cycを発し、所定スパン値Sy以下である場合には、Y方向磁場最大検出値VyM及びY方向磁場最小検出値Vymのうちの少なくとも一方が正しく検出されなかったとみなして、Y方向磁場最大最小値補正失敗信号Eycを発する。スパン値Syについては、Y方向に関する点の除いてスパン値Sxと同様にして与えるようにしておけばよい。
【0048】
スパン総合判定部83は、X方向及びY方向スパン判定部81,82の判定結果に応じて、いずれも完了信号Ccx,Ccyであったときには補正完了信号Ccfを発してその旨を例えば「ピピピ」という音と共に液晶表示部8で表示させ(後述の図4の(g))、少なくともいずれか一方が失敗信号Ecx,Ecyであったときには補正失敗信号Ecfを発してその旨を例えば「ピー」という音と共に液晶表示部8で表示させる(後述の図4の(h))。
【0049】
次に、以上の如く構成された補正機構による補正動作について、図4から図8に基づいて、説明する。
【0050】
補正に際しては、例えば、図2のX−Y平面が水平になるように、電子方位計3をほぼ水平状態にしておくと共に、水平面上で見て、図2の下が手前側に図2の左右が左右に位置する状態にしておいて、補正動作への切替を指示する押しボタンスイッチ2b(図2参照)を2秒程度以上の間押す。
【0051】
スイッチ2bの押圧解除に伴う補正動作開始準備信号により、一方では、X方向及びY方向磁場の最大及び最小検出値格納部20すなわち21,22,23,24が、初期化される(補正動作の全体をおおまかに示したフローチャートである図5のステップSC01)。この初期値は、 X方向についてはVxMとVxmとの間の大きさで、Y方向についてはVyMとVymとの間の大きさであればどのような値でもよく、例えば、元の最大値と元の最小値の中間値((VxM+Vxm)/2及び(VyM+Vym)/2)が初期値として求められ格納される。また、補正後のVxMとVyMが補正前の中間値を下回る場合あるいは補正後のVxmとVymが補正前の中間値を上回る場合は、補正動作測定開始直後の測定値(図8の矢印1)を、VxM,Vxm,VyM,Vymの初期値とすればよい。なお、このリセットの際、元の値VxM,Vxm,VyM,Vymは、夫々の履歴保存部(図示せず)に保存される。この保存値は、例えば、補正動作を途中で中止するような場合に、補正動作開始前の状態に戻すべく格納部21〜24に再読込みされる。なお、この保存値は、所望ならば、例えば、スパン判定の後、夫々の値の補正前後での変動の大きさが過剰でないかどうかをチェックするための基準値としても用いられ得る。
【0052】
他方、補正動作開始準備信号により、液晶表示部8の表示が、図4の(a)に示したような補正モードの表示画面8aに切り替わる。この表示画面8aでは、補正モードないし較正モードであることを示す表示「CALIB」と、上下方向の初期位置(当初の向き)を表すマークMupとが示されている。なお、後述の説明のように、この上マークMupには、点滅する誘導マークMが重なって表示されている。但し、上マークMupと誘導マークMとは、異なる図形や色の表示であってもよい(図5のステップSC02)。
【0053】
補正動作準備画面の状態において、押しボタンスイッチ2aを再度押すと、誘導開始信号Gsが出され、この誘導開始信号Gsにより、方位変更誘導手段としての方位変更誘導部60の誘導角度算出部61で誘導信号タイミングパルスPの数Npのカウントが開始される。また、誘導マーク表示制御部62は、θ=ω・Npの角度位置に点滅式誘導マークMを表示させるべく表示制御を開始し、誘導マークMが、図1及び図4の(a)に示したように、時計回り方向Cに所与の一定速度ωc(=(ω・Np)/t、ここで、tは補正動作開始後の時間)で回転し始める。以下では、ωc=約360度/80秒(約4.5度/秒程度)程度、Np=10回/4秒=2.5回/秒程度であるとして説明するが、ωcやNpはユーザーの便宜に応じた所望の大きさでよい。
【0054】
点滅する誘導マークMのC方向回転に応じて、ユーザは、例えば、電子方位計3を水平状態に保ったまま、誘導マークMがユーザに対して同じ位置(向き)にあるように(図4の(a)〜(f)参照)、電子方位計本体4を反時計回り方向Crに、一定速度−ωcでまわす。これにより、電子方位計本体4と一体的な磁気センサ7すなわちX方向磁気センサ5及びY方向磁気センサ6の向きないし方位も一定速度−ωcで変わっていくことになり、方位をほぼ一定速度−ωcで変えながら、X方向磁気センサ5及びY方向磁気センサ6により、磁場を検出してその検出出力Vx,Vyを取出し得ることになる。図4において、(b)は、点滅式誘導マークMが上の位置に保たれるように電子方位計本体4をCr方向に90度回転した状態を示す。同様に、(c),(d)及び(e)は、点滅式誘導マークMが上の位置に保たれるように、電子方位計本体4をCr方向に、夫々、180度、270度及び360度回転した状態を示し、(f)は、点滅式誘導マークMが上の位置に保たれるように、電子方位計本体4をCr方向に、360度よりも更に回転した状態(図示の例では400度程度回転した状態)を示す。
【0055】
補正動作開始信号Gsに応じて、磁気センサ7の出力読取・保持手段30による磁場の読取・検出出力値Vx,Vyの出力が開始される(図5のステップSC03)。検出出力値Vx,Vyは、横軸が回転角にほぼ対応する読取回数(この例では2.5回/秒)を採った図8において、Vx,Vyで示した曲線のように変動する。第一回目の検出出力は、図8において、曲線Vx,Vyの左端の点に対応する。ここでは、図8からわかるとおり、電子方位計3をほぼ磁北に向けた状態で方位の補正を開始した場合を例にとっている。
【0056】
最初の位置において、図5の読取ステップSC03が完了すると、X軸最大値最小値更新ステップSC04及びY軸最大値最小値更新ステップSC05に入る。最初の磁場検出出力読取格納値としては、マークMが動き始める前の位置(向き)での値を採っても、一ステップだけ回転した位置での値を採ってもよい。なお、360度以上回転させることは、最初の磁場検出出力読取格納値を得た点(向き)を基準としてこの点と一致する点(向き)またはそれを越えた点(向き)まで磁場検出出力値を読取格納して比較抽出することをいう。
【0057】
ステップSC04の詳細は、図6のフローチャートに示されている。すなわち、ステップSC04では、図6に示したように、新たに読取られX方向検出値格納部33に格納されたX方向磁場検出出力値VxとX方向磁場最大値格納部21に格納された最大値VxM(当初はリセットされて図8においてVx0で示した位置にあるとする)よりも大きいかどうかを比較する(ステップSXM1、なお、フローチャートではVxMをVxmaxとして示している、以下同)。これは、図1の最大検出値比較抽出部51における処理に対応する。この例では、図8に示したように検出値Vx>VxM=Vx0であるから、ステップSXM2に移り、Xの最大値を更新し、更に、非更新フラグFxMをリセットすると共に非更新カウントタ71aを初期値Nu=15にセットする(ステップSXM3)。なお、この実施例では、以下の全てにおいてNu=15であるとして説明するけれども、Nuは、ノイズの影響でピーク付近でどの程度の幅でピーク値の逆転が生じるかに応じて例えば初期調整可能にしておけばよく、15よりも小さくても(例えば2〜3程度でもよく場合によっては1でもよい)、15よりも大きくてもよい(特にノイズの影響が大きかったり測定角度間隔が小さいような場合には大きめに採ることになる)。図6では、カウンタ71aの保持値をXmaxCtで示している。ステップSXM2は、図1のブロック図において、X方向磁場最大検出値格納部21に新たな検出値Vxを新たな最大値VxMとして更新・格納することに対応する。また、ステップSXM3は、X方向磁場最大検出値非更新フラグ部71bのフラグFxMを更新信号UxMでリセットすること、及びX方向磁場最大検出値非更新カウンタ71aをNu=15にセットすることに対応する。
【0058】
図6において、Vx≦VxMの場合には、ステップSXM1からステップSXM4に移って、非更新カウント値XmaxCtを一つ減らす。これは、図1のブロック図において、Vx≦VxMの場合には、最大値格納部21内の最大値VxMを更新することなく非更新信号NUxMを発して、X方向磁場最大検出値非更新フラグ部71bの状態を変えることなく、非更新カウンタ71aで1だけカウントダウンすることに対応する(図6)。ステップSXM5では、非更新カウント値XmaxCtの大きさが0以下であるかどうかが判別され、非更新カウント値XmaxCtが0以下になると、すなわち、X方向磁場最大検出値VxMの非更新が15回連続的に即ち継続的に繰返されると、最大値が得られた旨の推定フラグFLXmaxが1にセットされる(ステップSXM6)。このステップSXM6は、非更新カウンタ71aが0又は負になって、非更新カウンタ71aから非更新フラグ部71bに最大値推定信号HxMが与えられて、非更新フラグ部71bからフローチャートのFLXmaxに対応する最大値推定フラグ信号FXMが出されることに相当する。なお、XmaxCtが正の場合、フラグFLmaxの状態は変わらず、次の最小値判別ないし判定処理に入る。
【0059】
最小値判別処理ステップSXm1,SXm2,SXm3,SXm4,SXm5,SXm6においては、X方向の最大値VxMの代わりに最小値Vxmについての推定処理を行なう点、及びカウンタ72aのカウント値がXminCtで表され最小値推定フラグ信号FxmがFLXminと表されている点を除いて、上述のステップSXM1,SXM2,SXM3,SXM4,SXM5,SXM6と同様な処理が行なわれる。
【0060】
すなわち、この例では、まず、新たに読取られX方向検出値格納部33に格納されたX方向磁場検出出力値VxとX方向磁場最小検出値格納部22に格納された最小値Vxm(当初はリセットされてVx0になっている)よりも小さいかどうかを比較する(ステップSXm1、なお、フローチャートではVxmをVxminとして示している、以下同)。これは、図1の最小検出値比較抽出部52における処理に対応する。この例では、図8に示したように検出値Vx>Vxm=Vx0であるから、ステップSXm4に移り、Xの非更新カウント値XminCtを最小値リセット時の設定値XminC=15から一つ減じて14にし(ステップSXm4、なお、非更新カウンタ72aの値XminCtは補正動作開始時に強制的に初期値Nu=15にセットされる)、XminCt≦0ではないと判定して(ステップSXm5)、元に戻る。これらのステップは、フラグ部72bに対しては更新信号UxmによりフラグFxmをリセットするかリセット状態に維持させ、非更新カウンタ72aでは所定値ゼロすなわち0に達しないので非更新フラグ設定信号Hxmが出されないことに対応する。
【0061】
このようにして、図5のX軸最大値最小値更新処理ステップSC04が完了すると、次に、Y軸最大値最小値更新処理ステップSC05にステップに入る。ステップSC05は、図7に示したように、軸がXの代わりにYである点を除いて、最大値推定ステップSCXM1〜SCXM6と同様な最大値推定ステップSCYM1〜SCYM6及び最小値推定ステップSCXm1〜SCXm6と同様な最小値推定ステップSCYm1〜SCYm6とからなる。
【0062】
図8の横軸の値が「1」の点すなわち第一回目のY方向磁場検出に際しては、Y方向磁気センサ6による磁場検出値がY方向読取手段32で読取られY方向磁場の検出出力VyとしてY方向検出値格納部34に格納され、ステップSYM1において、Y方向磁場最大検出値格納部23に格納された最大値VyMと比較される。当初はVyMが元の中間値Vy0であるとすると、Vy>VyM=Vy0故、ステップSYM2に入って、格納部23のYの最大値VyMをVyで置換ないし更新し、更に、Y方向最大フラグFyM=FLmaxを0にリセットし、非更新カウンタ73aの値FmaxCtを最大値Nu=15にセットして、Y方向最小値に関するステップSYm1に移る。ステップSYm1では、検出値VyがY方向磁場最小検出値格納部24に格納された最小値Vymと比較される。当初はVym=Vy0であるから、Vy>Vym故、格納部24のYの最小値Vymを維持したまま、ステップSYm4に入り、補正動作開始時におけるリセットによる設定値Nu=YminCt=15に基づいて、カウントダウンによりYminCt=14を得、ステップSYm5でNo判定されてステップSC05を抜け、図5のステップSC06に達する。
【0063】
ステップSC06では、インジケータすなわち点滅誘導マークMが一回転(360度回転)したかどうかをチェックし(図1の一回転判定部80aによる処理に対応)、一回転していない場合には、ステップSC02に戻り、第二回目の磁場計測に入る。
【0064】
ステップSC02に戻ると、誘導パルス信号Pが発せられて、誘導角度算出部61では、1ステップ分の角度増加の演算が行なわれ、誘導マーク表示制御部62を介して、液晶表示部8の点滅誘導マークMが一ステップ(約1.74度程度)だけC方向に回転される。従って、ユーザは、電子方位計本体4を反時計回りCrに、1.74度程度だけ回転し、これにより、X方向及びY方向磁気センサの検出する磁場の方位が1.74度分だけ変わる。
【0065】
このようにして、点滅誘導マークMが一回転するまでステップSC02からSC05の処理が繰返される。この例では、点滅誘導マークMは、約1.74度づつ回転し208回の回転移動で360度回転する。なお、時間1秒の間に2.5回の回転移動をするから、一回転するには、約83秒かかる。従って、例えば、15回の回転移動では、約26度回転することになる。但し、一秒間に回転移動する回数は、より大きくても小さくてもよく、また回転移動の単位角度もこの例よりも小さくても大きくてもよい。例えば、指針時計の場合は針が60ステップで一周することを考慮して、誘導する針の回転移動の単位角度を6°とし約1.4秒ごとに運針すればよい。液晶表示時計の場合も同様であり、また、視認性を向上させるため、点滅誘導マークMを外周に配置するのが好ましい。
【0066】
誘導マークMの回転角θが360度以上になると、ステップSC06をYesで下に抜けて、次のフラグ判定ステップSC07に達する。このフラグ判定では、全てのフラグFLXmax,FLXmin,FLYmax,FLYmin(夫々、図2のFxM,Fxm,FyM,Fymに対応)が立って1になっているかどうか、即ちフラグ積FL=FLXmax・FLXmin・FLYmax・FLYmin=1であるかどうかが判定される。
【0067】
次に、フラグFLXmax,FLXmin,FLYmax,FLYminがどのように変動するかについて、図6及び図7のフローチャート及び図8のグラフに基づいて説明する。
【0068】
まず、X方向磁場最大検出値VxMに関するフラグFLXmaxについていえば、このフラグFLXmaxが立つためには図6のステップSXM6に達する必要があり、このためには、図6において、X方向磁場検出値Vxが減少して最大値VxMの更新が行なわれずステップSXM1をNoで抜けてステップSXM4に入り更に非更新カウンタ71aのカウント値XmaxCtのカウントダウンが行なわれることが15回継続的に繰返されてステップSXM5をYesで抜る必要がある(他の三つのフラグについても同様である)。
【0069】
ところで、X方向磁場検出値Vxが最初に減少に転ずるのは、図8の点TXM1である。従って、点TXM1以降では、ステップSXM1からSXM4を通ってSXM5を通るようになり、且つ横軸がTXM1よりも15回後の計測位置に対応する座標位置TXM2(横軸の回数値が約25回程度のところ)に達すると、図8に示したように、フラグFLXmaxが0から1に変わる。この状態は、後述のように、点TXM3まで維持される。
【0070】
一方、Y方向磁場最小検出値Vymについてみると、Vyが増大に転じるのは点TYm1であり、点TYm1以降において対応する非更新カウンタFLYminのカウントダウンが始まり、点TYm1よりも15回後の計測位置に対応する座標位置TYm2(横軸の回数値が約80回程度のところ)に達すると、対応するフラグFLYminがセットされて0から1に変わる。
【0071】
同様に、X方向磁場最小検出値Vxmについてみると、Vxが増大に転じるのは点TXm1であり、点TXm1以降において対応する非更新カウンタFLXminのカウントダウンが始まり、点TXm1よりも15回後の計測位置に対応する座標位置TXm2(横軸の回数値が約125回程度のところ)に達すると、対応するフラグFLXminがセットされて0から1に変わる。
【0072】
更に、Y方向磁場最大検出値VyMについてみると、Vyが減少に転じるのは点TYM1であり、点TYM1以降において対応する非更新カウンタFLYmaxのカウントダウンが始まり、点TYM1よりも15回後の計測位置に対応する座標位置TYM2(横軸の回数値が約25回程度のところ)に達すると、対応するフラグFLYmaxがセットされて0から1に変わる。ところが、Yについては、元々最大値付近ではなくて中央値付近から計測を開始しているので、座標位置TYM3(横軸の回数値が約120回程度のところ)に達すると、Vyが点TYM1における推定最大値VyMを越え、フラグFLYmaxがリセットされて1から0に落ちる。その後、点TYM4に達するとVyが減少に転じるようになり、点TYM4以降において対応する非更新カウンタFLYmaxのカウントダウンが始まり、点TYM4よりも15回あとの計測位置に対応する座標位置TYM5(横軸の回数値が約175回程度のところ)に達すると、対応するフラグFLYmaxが再度セットされて0から1に変わる。
【0073】
各フラグは、以上のような変動をするから、図8において、約175回目の回転移動並びにX方向及びY方向磁場の検出、最大・最小判定をした状態で、全てのフラグFLXmax,FLXmin,FLYmax,FLYminが1にセットされる。
【0074】
ところが、この段階では、誘導マークMが従って電子方位計本体4がまだ約305度程度しか回転されておらず、一回転(360度回転)していないから、図1の一回転判定部80aでの動作に対応する図5のステップSC06においてNo判定されるので、フラグ判定処理SC07には達せず、これらのフラグは、まだ、真値とは推定されない。
【0075】
これは、例えば、図8において、矢印D0で示したように、Vx,Vyの両方が徐々に減少するような方位から補正動作を開始する場合を想定してみれば、わかるとおり、当該位置から300度程度回転した範囲内では、Vxが最大値を採る方位にはまだ向いておらず、Vxの最大値がまだ観測されていないことによる。すなわち、Vx,Vyの最大値・最小値を測定するためには、補正動作の初期方位の任意性を考慮すると、360度の回転を行なわせることが必須である。ここでは、90度程度の範囲内について特性を見ているだけであるけれども、元々Vx,Vyはほぼ90度位相のずれた方位依存出力波形を与え且つVx,Vyの最大又は最小のピークは約90度程度毎に繰返されるはずであるから、90度程度の範囲について考慮したことは、全角度範囲にそのまま一般化され得る。
【0076】
図8において、横軸の回数値が約175から205程度までの間では、全てのフラグFLXmax,FLXmin,FLYmax,FLYminが1にセットされた状態のまま、ステップSC06において回転角不足であるという理由によりNo判定を受けると、ステップSC02〜SC05が繰返される。
【0077】
ところが、Vxが上ピークすなわち最大値に達する回数値付近ではVxの値の方位依存性(回数値依存性)が小さくなりVxが略同程度の大きさになりグラフが横に寝てくる。一方、地磁気の大きさは、周知のとおり小さく、磁場検出出力も小さくなるから(例えばμVのオーダーの電圧出力になる)、各種のノイズの影響を受けやすい。従って、ピーク付近では、プラスに重なったりマイナスに重なり得るノイズの影響を無視し難い。図8に示した実測例では、位置TXM3においてノイズがプラスに重なって、Vx(TXM3)>VxM=Vx(TXM1)になっている。そうすると、フラグFLXmaxが、点TXM3で落ちて、0になる。なお、この例では、実際には点TXM1でもノイズがプラスに重なっており、回数値(横軸)がより小さい側に本来のピークがあるはずである。但し、本発明の実施例のように、360度を超えて回転を誘導するようにした場合には、どの回転位置で磁場検出出力にどちら向きにノイズが重なったかの詳細を考慮する必要はない。
【0078】
このようなフラグFLXmaxの変化の後、ステップSC04からステップSC05を抜け、更に、ステップSC06からステップSC02に戻って、再度ステップSC02〜SC05の処理が繰返される。この例では、位置TXM3以降では、最大値VxMの更新はなく、再度、非更新カウンタ71aのカウント値XmaxCtのカウントダウンが行なわれる。
【0079】
一方、図8の横軸位置D1に達すると、回転角θが360度に達する。このとき、フラグFLXmaxは、0に落ちたままである。
【0080】
従って、仮に、この状態で、補正動作を終えようとすると、フラグ積FLが0になってしまって、補正動作に失敗することになる。
【0081】
ところが、この実施例の場合、360度を越えた回転を許容するようにしているから、ステップSC06をYesで抜けた後、初めて本来のフラグ判定が行なわれ(ステップSC07)、フラグ積FLが0であると、Noと判定されて、ステップSC02に戻り、ステップSC02〜SC05を繰返す。この段階では、ステップSC06はYesで抜けてステップSC07に達するけれども、非更新カウンタXmaxCtがカウントダウンされて0に落ちるまで、ステップSC02〜ステップSC06が繰返されることになる。その結果、約220回目の位置TXM4(約383度程度のところ)に達して、ようやく、図5のステップSC04のうち図6のステップSXM5で非更新カウンタXmaxCtが0になり(15回前の約205回目の位置、即ち357度程度のところに最大値があったことが推定されて)、ステップSXM6でフラグFLXmaxが1にセットされてステップSC04からSC06を抜けて初めて、ステップSC07(図1の停止制御部80での動作に対応する)でフラグ積FLが1と判定されて、次のスパン判定処理ステップSC08に入る。
【0082】
図1のスパン判定部81,82,83の動作に対応する図5のスパン判定処理SC08では、X方向及びY方向の夫々について、最大値と最小値との差ΔVx=VxM−Vxm,ΔVy=VyM−Vymが所定値以上であるかどうかが判定されて、両方共に所定値以上であれば、OKである旨のパス表示ステップSC09aに達して図4の(g)に示したような補正動作成功ないし完了表示(PASS)が液晶表示部8で示されると共に所定の完了音(例えば「ピピピ」)が出され、少なくといずれか一方が所定値に達していないときは、NGである旨のエラー表示ステップSC09bに達して図4の(h)に示したようなエラー表示(ERROR)が液晶表示部8で示されると共に所定のエラー音(例えば「ピーー」)が出される。
【0083】
補正処理が終了したら、電子方位計本体4のいずれかの押しボタンスイッチ2a,2b,2c,2dを押して、方位表示モードに戻して、方位の計測を行なえばよい。
【0084】
図8の例では、ピーク付近から方位補正を開始した例について説明したけれども、ピークになる方位(東・西・南・北)から例えば45度程度ずれた方位から補正動作を開始した場合には、ほぼ315度+25度(15カウント分)程度回転させたところで、全てのフラグが立ち、丁度一回転する付近ではX及びY方向の磁場検出値はピークからずれた値で方位に大きく依存して減少又は増大することになるから、丁度360度のところ、所望ならば丁度360度を越えたところで、補正完了推定信号Wが出されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による好ましい一実施例の補正機構を備えた電子方位計の機能ブロック説明図。
【図2】図1の電子方位計付電子方位計が方位モードにある状態の説明図。
【図3】図2の電子方位計付電子時計のハードウエア構成のブロック説明図。
【図4】図1の電子方位計による補正動作の際におけるインジケータ(点滅式誘導マーク)の回転の仕方及び方位計本体の回転のさせ方を示したもので、(a),(b),(c),(d),(e),(f)は回転の各段階を示した説明図、(g)は補正動作が正常に行なわれた場合の表示の説明図、(h)は補正動作に失敗した場合の表示の説明図。
【図5】図1の電子方位計の補正動作の概要を示したフローチャート。
【図6】図5のフローチャートのうち最大値・最小値更新ステップの詳細なフローチャートを示したもので、X方向磁場検出値の最大値・最小値更新ステップのフローチャート。
【図7】図5のフローチャートのうち最大値・最小値更新ステップの詳細なフローチャートを示したもので、Y方向磁場検出値の最大値・最小値更新ステップのフローチャート。
【図8】図1の電子方位計における補正動作の一例を示したグラフ。
【符号の説明】
1 電子方位計付電子時計
3 電子方位計
4 電子方位計本体
5,6,7 磁気センサ
20,21,22,23,24 磁場の最大又は最小検出値格納部
30 センサ出力読取・保持手段(部)
31,32 検出出力読取部
33,34 検出出力格納部
41 方位角演算部
50,51,52,53,54 磁場の最大又は最小検出値比較抽出(更新)部
61 誘導角度算出部
71a,72a,73a,74a 非更新カウンタ
71b,72b,73,74b 非更新フラグ部
80 停止制御部
80a 一回転判定部
81,82,83 スパン判定部
90 補正機構
C 誘導マークの回転方向
Ccf,Ccx,Ccy 補正完了信号
Cr 電子方位計本体の回転方向
Ecf,Ecx,Ecy 補正失敗信号
FxM,Fxm,FyM,Fym 真値推定フラグ
HxM,Hxm,HyM,Hym 最大値又は最小値推定信号
M 誘導表示(点滅誘導マーク)
NUxM,NUxm,NUyM,NUym 非更新信号
UxM,Uxm,UyM,Uym 更新信号
Vx X方向磁場検出値
VxM X方向磁場最大検出値
Vxm X方向磁場最小検出値
Vy Y方向磁場検出値
VyM Y方向磁場最大検出値
Vym Y方向磁場最小検出値
W 補正完了推定信号
φ 方位角
θ 誘導角度
θa 一回転信号
θM 最大誘導角度
Claims (7)
- 直交する二方向X,Yの磁場の強さを検出するX方向磁気センサ及びY方向磁気センサを備え、該X及びY方向磁気センサの磁場検出値から方位を求めるように構成された電子方位計の補正機構であって、
X方向及びY方向磁気センサの夫々による磁場検出値について、最大値及び最小値の夫々を格納する記憶手段と、
X方向及びY方向磁気センサにより新たに検出された磁場検出値が記憶手段に格納された夫々の最大値よりも大きいか最小値よりも小さい場合、当該最大値又は最小値を新たに検出された磁場検出値に更新する更新手段と、
電子方位計本体の方位の連続的変更を誘導する連続的に表示する表示を、360度よりも大きい範囲にわたって与える方位変更誘導手段と、
X方向及びY方向の磁場検出値の最大値及び最小値の夫々について、方位変更誘導手段の誘導表示に応じた電子方位計本体の回転に伴って、所定の間、更新が行なわれなかった場合、当該X又はY方向の当該最大値又は最小値が真値である旨の推定をし、真値である旨の推定をした最大値又は最小値が更新手段によって更新された場合真値である旨の推定を取消す推定手段と、
X方向及びY方向の最大値及び最小値の全てが真値である旨の推定がなされ、且つ方位変更誘導手段の誘導表示による誘導が360度以上に達した際、更新手段による更新処理を停止させる停止制御手段と
を有してなる電子方位計の補正機構。 - 直交する二方向X,Yの磁場の強さを検出するX方向磁気センサ及びY方向磁気センサを備えた電子方位計の補正機構であって、電子方位計本体の方位の連続的変更を誘導する方位変更誘導手段が、360度よりも大きい範囲にわたって誘導表示を与えるように構成されている電子方位計の補正機構。
- 前記方位変更誘導手段の表示の回転に応じた電子方位計本体の回転に伴って、所定の間、X方向及びY方向の磁場検出値の最大値又は最小値の更新が行なわれなかった場合、当該X又はY方向の当該最大値又は最小値が真値である旨の推定をし、真値である旨の推定をした最大値又は最小値が更新された場合真値である旨の推定を取消す推定手段と
X方向及びY方向の最大値及び最小値の全てが真値である旨の推定がなされ且つ前記方位変更誘導手段の誘導表示による誘導が360度以上に達した場合、更新手段による更新処理を停止させる停止制御手段とを有する
請求項2に記載の電子方位計の補正機構。 - 停止制御手段は、更新手段による更新処理を停止させる際、方位変更誘導手段の誘導表示による誘導も停止させるように構成されている請求項1記載の電子方位計の補正機構。
- 停止制御手段は、更新処理を停止させる際、方位変更誘導手段の誘導表示による誘導も停止させるように構成されている請求項3に記載の電子方位計の補正機構。
- 請求項1から5までのいずれか一つの項に記載の補正機構を備えた電子方位計。
- 請求項6に記載の電子方位計を備えた電子方位計付電子時計。
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