JP4381161B2 - 方位測定装置、方位測定方法、および方位測定プログラム - Google Patents

方位測定装置、方位測定方法、および方位測定プログラム Download PDF

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Description

この発明は、水平面上の磁北を示すX軸、水平面においてX軸に直交するY軸、および水平面に直交するZ軸からなる3次元空間における装置本体の方位を測定する方位測定装置、方位測定方法、および方位測定プログラムに関する。
電子方位計と呼ばれる方位測定装置は、複数の磁気センサを用いてそれぞれの地磁気量を検出し、その検出結果から、観察したい方向すなわち観測軸の方位を算出する装置である。この方位測定装置の応用分野としては、携帯電話、PDAまたは腕時計といった携帯情報端末、車両用方位計であるカーナビゲーション装置、航空機の姿勢検出装置、視覚障害者向けの方位測定装置、ゲーム機といったものまで知られている。
特に、近年、携帯情報端末向けの位置情報提供サービスが始まっている。このサービスによれば、利用者の携帯情報端末の現在位置情報が分かるため、利用者が、携帯情報端末の表示画面に表示される地図上における利用者の現在位置を認識することができる。さらに、上述のように、携帯情報端末に方位測定装置を組み合わせることにより、利用者が今どの方角を向いているのか、或いはどの方角に向かおうとしているのかを認識することができる。この現在位置情報と方位測定装置に関する情報提供サービスは、今後多くの産業界に新しいビジネスを生み出し、また利用者に有益な情報を与えることができる。これに伴い、各種電子機器に搭載される方位測定装置には、現状より精度の高いものが求められる状況にある。
しかし、方位測定装置が水平面から傾斜した場合には正確に方位角を測定できないという問題があった。具体的には、方位測定装置の利用者は、様々な使用方法や持ち方をすることが想定され、方位測定装置に備えられている磁気センサが、水平面に対して傾斜した状態で使用することも十分に考えられる。この場合、磁気センサの出力は、観測軸が同じ方位角を示していても傾斜角によって出力が変化するため、算出される方位角には誤差が発生してしまうという問題があった。
また、x軸およびx軸に直交するy軸からなる2軸の磁気センサを用いた場合、x軸およびy軸が水平面上に対してある傾斜角分傾斜している状態で鉛直軸周りに回転させると、2軸の磁気センサの出力は単純なsin波形、cos波形ではあらわすことができず、傾斜角によって伏角などの要素に依存した複雑な波形を示す。したがって、方位角θ(θ=arctan(y/x))は、多くの誤差を含んだ計算式となり、算出される方位角には誤差が発生してしまうという問題があった。
この問題点に対して、傾斜に対する補正を自動的におこなうことができる全方位磁気センサが公開されている(例えば、下記特許文献1参照。)。この全方位磁気センサでは、以下の処理手順によって正確な方位を算出できる。図12は、従来技術の処理手順を示すフローチャートである。図12において、まず、磁気センサから3次元磁気ベクトルを検出する(ステップS1201)。つぎに、傾斜センサから装置本体のピッチ角およびロール角を検出する(ステップS1202)。そして、磁気センサからの3次元磁気ベクトルを、傾斜センサから検出されたピッチ角およびロール角に基づいて2回回転座標変換し、水平磁界成分の磁気ベクトルを算出する(ステップS1203)。さらに、水平磁界成分の磁気ベクトルから方位角を算出する(ステップS1204)。
この全方位磁気センサでは、より具体的には、回転行列式を利用して地磁気ベクトルを
水平磁界成分に戻すという方法を採用している。この回転行列式は、水平面上の磁北を示すX軸、水平面においてX軸に直交するY軸、および水平面に直交するZ軸からなる絶対座標系において、装置本体をX軸回りに回転させる回転行列と、装置本体をY軸回りに回転させる回転行列との積を用いている。なお、センサ本体が指し示す方向をx軸、x軸に直交するy軸、x軸およびxy平面に直交するz軸からなる座標系を、観測座標系と呼ぶ。この場合の回転軸としては、絶対座標系を用いた場合に相当する。したがって、X軸回りの回転行列の役割は、y軸を水平面に移動させることであり、Y軸回りの回転行列の役割は、x軸を水平面に移動させることである。
また、算出した磁方位に対して偏角値を補正して真方位を算出する方位測定装置が開示されている(例えば、下記特許文献2参照。)。地図上の北となる真北と、磁針の示す北となる磁北とは、若干のズレが生じている。日本では、すべての地域が西偏となっているため、磁針は真北から若干西寄りを指し示す。この方位測定装置によれば、算出された磁方位を、偏角値を用いて補正することにより、真北と磁北との誤差を修正することができる。
特開2002−196055号公報 (第5頁、数2) 特許第3008813号公報 (第10頁、図5)
しかしながら、上述した従来技術においては、装置本体が水平状態から傾斜した場合には方位角の測定誤差が発生し、さらに傾斜角が大きくなるほど誤差も大きくなってしまうという問題があった。より具体的には、x軸およびy軸を水平面に変換する処理、すなわちX軸回りにロール角分逆回りに回転させ、Y軸回りにピッチ角分逆回りに回転させると、厳密には水平面に変換できないという問題があった。その理由は、x軸およびy軸と水平面とのなす傾斜角(ピッチ角およびロール角)をそのまま回転行列式に利用できないという点にある。
まず、y軸を水平にするためにX軸回りのロール角分逆回りに回転させると、y軸は水平面に移動されるが、x軸もy軸の移動に追従して移動してしまう。すると、x軸と水平面とのなす角はピッチ角と一致しなくなってズレが生じるため、Y軸回りにピッチ角分逆回りに回転をおこなっても、x軸を水平面に移動させることができないという問題があった。すでに、水平面に移動されたy軸も、X軸回りの回転により水平面から移動して、ズレてしまうという問題があった。このように、上述した従来技術の構成では、傾斜角の条件によっては地磁気ベクトルが水平面に戻らないため、その分の誤差を含んだ方位角を算出してしまい、精度上問題があった。
一方、観測座標系を構成するx軸、y軸、z軸の軸回りに回転させることにより、方位角を算出することも考えられる。しかしながら、x軸、y軸、z軸自体を算出することは、回転行列内の要素が複雑化するため、方位角を算出することが困難であるという問題があった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、簡易かつ高精度な方位測定をおこなうことができる方位測定装置、方位測定方法、および方位測定プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる方位測定装置は、水平面上の磁北を示すX軸、前記水平面において前記X軸に直交するY軸、および前記水平面に直交するZ軸からなる3次元空間における装置本体の方位を測定する方位測定装置であって、前記装置本体が指し示す方向をx軸の方向とした場合に、当該x軸の方向の地磁気量を検出するx軸地磁気量検出手段と、前記水平面と前記x軸とのなすx軸傾斜角を検出するx軸傾斜角検出手段と、前記x軸傾斜角検出手段によって検出されたx軸傾斜角を、前記x軸を前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させた場合の回転角に決定する決定手段と、前記x軸に直交するy軸の方向の地磁気量を検出するy軸地磁気量検出手段と、前記x軸および前記y軸に直交するz軸の方向の地磁気量を検出するz軸地磁気量検出手段と、前記水平面と前記y軸とのなすy軸傾斜角を検出するy軸傾斜角検出手段と、前記x軸を前記x軸傾斜角分の前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させることにより当該回転移動に追従して前記y軸を回転移動させた場合に、当該y軸を前記X軸回りに回転させることによって前記水平面に回転移動させる回転角を、下記の式(1)に示す3回回転座標式を用いて、前記x軸傾斜角検出手段によって検出されたx軸傾斜角および前記y軸傾斜角検出手段によって検出されたy軸傾斜角に基づいて算出する回転角算出手段と、前記x軸地磁気量検出手段によって検出された地磁気量と、前記決定手段によって決定された回転角と、前記y軸地磁気量検出手段およびz軸地磁気量検出手段によって検出された各地磁気量と、前記回転角算出手段によって算出された回転角とに基づいて、前記装置本体の方位角を算出する方位角算出手段と、を備えることを特徴とする。
Figure 0004381161
ただし、αはX軸回りの回転角、βはY軸回りの回転角となるx軸傾斜角、θは装置本体の方位角となるZ軸回りの回転角。
また、請求項2にかかる方位測定装置は、請求項1にかかる発明において、前記方位角算出手段は、前記y軸地磁気量検出手段およびz軸地磁気量検出手段によって検出された各地磁気量と、前記回転角算出手段によって算出された回転角とに基づいて、前記装置本体の方位角の正弦値を算出する正弦値算出手段と、前記x軸地磁気量検出手段によって検出された地磁気量と、前記決定手段によって決定された回転角とに基づいて、前記装置本体の方位角の余弦値を算出する余弦値算出手段と、前記正弦値算出手段によって算出された正弦値と、前記余弦値算出手段によって算出された余弦値とに基づいて、前記方位角の角度範囲を判別する判別手段と、を備え、前記方位角の正弦値、余弦値、または、前記正弦値および前記余弦値から得られる正接値のうちいずれか一つの値と、前記判別手段によって判別された判別結果と、に基づいて、前記方位角を算出することを特徴とする。
また、請求項3にかかる方位測定装置は、水平面上の磁北を示すX軸、前記水平面において前記X軸に直交するY軸、および前記水平面に直交するZ軸からなる3次元空間における装置本体の方位を測定する方位測定装置であって、前記装置本体が指し示す方向をx軸の方向とした場合に、当該x軸の方向の地磁気量を検出するx軸地磁気量検出手段と、前記x軸に直交するy軸の方向の地磁気量を検出するy軸地磁気量検出手段と、前記x軸および前記y軸に直交するz軸の方向の地磁気量を検出するz軸地磁気量検出手段と、前記x軸地磁気量検出手段によって検出されたx軸の方向の地磁気量と、前記y軸地磁気量検出手段によって検出されたy軸の方向の地磁気量と、前記z軸地磁気量検出手段によって検出されたz軸の方向の地磁気量と、によって得られた合成地磁気量に基づいて、前記y軸の方向の正規化された地磁気量および前記z軸の方向の正規化された地磁気量を算出する地磁気量算出手段と、前記水平面と前記x軸とのなすx軸傾斜角を検出するx軸傾斜角検出手段と、前記水平面と前記y軸とのなすy軸傾斜角を検出するy軸傾斜角検出手段と、前記x軸を前記x軸傾斜角分の前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させることにより当該回転移動に追従して前記y軸を回転移動させた場合に、当該y軸を前記X軸回りに回転させることによって前記水平面に回転移動させる回転角を、下記の式(1)に示す3回回転座標式を用いて、前記x軸傾斜角検出手段によって検出されたx軸傾斜角および前記y軸傾斜角検出手段によって検出されたy軸傾斜角に基づいて算出する回転角算出手段と、下記の式(1)に示す3回回転座標式に基づき、前記地磁気量算出手段によって算出された前記y軸の方向の正規化された地磁気量および前記z軸の方向の正規化された地磁気量と、前記回転角算出手段によって算出された回転角と、前記水平面とのなす伏角とを与えることにより、前記装置本体の方位角を算出する方位角算出手段と、を備えることを特徴とする。
Figure 0004381161
ただし、αはX軸回りの回転角、βはY軸回りの回転角となるx軸傾斜角、θは装置本体の方位角となるZ軸回りの回転角。
また、請求項4にかかる方位測定装置は、水平面上の磁北を示すX軸、前記水平面において前記X軸に直交するY軸、および前記水平面に直交するZ軸からなる3次元空間における装置本体の方位を測定する方位測定装置であって、前記装置本体が指し示す方向をx軸の方向とした場合に、当該x軸の方向の地磁気量を検出するx軸地磁気量検出手段と、前記x軸に直交するy軸の方向の地磁気量を検出するy軸地磁気量検出手段と、前記x軸および前記y軸に直交するz軸の方向の地磁気量を検出するz軸地磁気量検出手段と、前記x軸地磁気量検出手段によって検出されたx軸の方向の地磁気量と、前記y軸地磁気量検出手段によって検出されたy軸の方向の地磁気量と、前記z軸地磁気量検出手段によって検出されたz軸の方向の地磁気量と、によって得られた合成地磁気量に基づいて、前記x軸の方向の正規化された地磁気量を算出する地磁気量算出手段と、前記水平面と前記x軸とのなすx軸傾斜角を検出するx軸傾斜角検出手段と、前記x軸傾斜角検出手段によって検出されたx軸傾斜角を、前記x軸を前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させた場合の回転角に決定する決定手段と、下記の式(1)に示す3回回転座標式に基づき、前記地磁気量算出手段によって算出された前記x軸の方向の正規化された地磁気量と、前記決定手段によって決定された回転角と、前記合成地磁気量をあらわす地磁気ベクトルと前記水平面とのなす伏角と、を与えることにより、前記装置本体の方位角を算出する方位角算出手段と、備えることを特徴とする。
Figure 0004381161
ただし、αはX軸回りの回転角、βはY軸回りの回転角となるx軸傾斜角、θは装置本体の方位角となるZ軸回りの回転角。
また、請求項5にかかる方位測定装置は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の発明において、前記方位角算出手段は、現在位置における前記磁北と真北とのなす偏角の入力を受け付ける偏角入力手段を備え、さらに、前記偏角入力手段によって入力された偏角に基づいて、前記装置本体の方位角を算出することを特徴とする。
また、請求項6にかかる方位測定装置は、水平面上の磁北を示すX軸、前記水平面において前記X軸に直交するY軸、および前記水平面に直交するZ軸からなる3次元空間における装置本体の方位を測定する方位測定装置であって、前記装置本体が指し示す方向をx軸の方向とした場合に、当該x軸の方向、前記x軸に直交するy軸の方向、または前記x軸および前記y軸に直交するz軸の方向のうち、いずれか一つの軸(以下、「第1軸」という)の方向の地磁気量を検出する第1軸地磁気量検出手段と、前記x軸、前記y軸および前記z軸の方向のうち、前記第1軸以外の軸(以下、「第2軸」という)の方向の地磁気量を検出する第2軸地磁気量検出手段と、前記x軸、前記y軸および前記z軸の各地磁気量が合成された現在位置における合成地磁気量の入力を受け付ける合成地磁気量入力手段と、前記合成地磁気量入力手段によって入力された現在位置における合成地磁気量と前記第1軸地磁気量検出手段によって検出された前記第1軸の方向の地磁気量とに基づいて、前記第1軸の方向の正規化された地磁気量を算出し、前記合成地磁気量と前記第2軸地磁気量検出手段によって検出された前記第2軸の方向の地磁気量とに基づいて、前記第2軸の方向の正規化された地磁気量を算出し、前記合成地磁気量と前記第1軸および第2軸の方向の正規化された地磁気量とに基づいて、前記x軸、前記y軸および前記z軸の軸方向のうち、前記第1軸および第2軸以外の第3軸の方向の正規化された地磁気量を算出する地磁気量算出手段と、前記水平面と前記x軸とのなすx軸傾斜角を検出するx軸傾斜角検出手段と、前記x軸傾斜角検出手段によって検出されたx軸傾斜角を、前記x軸を前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させた場合の回転角に決定する決定手段と、下記の式(1)に示す3回回転座標式に基づき、前記地磁気量算出手段によって算出された地磁気量のうち前記x軸の方向の正規化された地磁気量と、前記決定手段によって決定された回転角と、前記水平面とのなす伏角とを与えることにより、前記装置本体の方位角を算出する方位角算出手段と、を備えることを特徴とする。
Figure 0004381161
ただし、αはX軸回りの回転角、βはY軸回りの回転角となるx軸傾斜角、θは装置本体の方位角となるZ軸回りの回転角。
また、請求項7にかかる方位測定装置は、水平面上の磁北を示すX軸、前記水平面において前記X軸に直交するY軸、および前記水平面に直交するZ軸からなる3次元空間における装置本体の方位を測定する方位測定装置であって、前記装置本体が指し示す方向をx軸の方向とした場合に、当該x軸の方向、前記x軸に直交するy軸の方向、または前記x軸および前記y軸に直交するz軸の方向のうち、いずれか一つの軸(以下、「第1軸」という)の方向の地磁気量を検出する第1軸地磁気量検出手段と、前記x軸、前記y軸および前記z軸の方向のうち、前記第1軸以外の軸(以下、「第2軸」という)の方向の地磁気量を検出する第2軸地磁気量検出手段と、在位置における合成地磁気量の入力を受け付ける合成地磁気量入力手段と、前記合成地磁気量入力手段によって入力された現在位置における合成地磁気量と前記第1軸地磁気量検出手段によって検出された前記第1軸の方向の地磁気量とに基づいて、前記第1軸の方向の正規化された地磁気量を算出し、前記合成地磁気量と前記第2軸地磁気量検出手段によって検出された前記第2軸の方向の地磁気量とに基づいて、前記第2軸の方向の正規化された地磁気量を算出し、前記合成地磁気量と前記第1軸および第2軸の方向の正規化された地磁気量とに基づいて、前記x軸、前記y軸および前記z軸の軸方向のうち、前記第1軸および第2軸以外の第3軸の方向の正規化された地磁気量を算出する地磁気量算出手段と、前記水平面と前記x軸とのなすx軸傾斜角を検出するx軸傾斜角検出手段と、前記水平面と前記y軸とのなすy軸傾斜角を検出するy軸傾斜角検出手段と、前記x軸を前記x軸傾斜角分の前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させることにより当該回転移動に追従して前記y軸を回転移動させた場合に、当該y軸を前記X軸回りに回転させることによって前記水平面に回転移動させる回転角を、下記の式(1)に示す3回回転座標式を用いて、前記x軸傾斜角検出手段によって検出されたx軸傾斜角および前記y軸傾斜角検出手段によって検出されたy軸傾斜角に基づいて算出する回転角算出手段と、前記3回回転座標式に基づき、前記地磁気量算出手段によって算出された地磁気量のうち前記y軸の方向の正規化された地磁気量および前記z軸の方向の正規化された地磁気量と、前記回転角算出手段によって算出された回転角と、前記水平面とのなす伏角とを与えることにより、前記装置本体の方位角を算出する方位角算出手段と、を備えることを特徴とする。
Figure 0004381161
ただし、αはX軸回りの回転角、βはY軸回りの回転角となるx軸傾斜角、θは装置本体の方位角となるZ軸回りの回転角。
請求項8にかかる方位測定方法は、水平面上の磁北を示すX軸、前記水平面において前記X軸に直交するY軸、および前記水平面に直交するZ軸からなる3次元空間における装置本体の方位を測定する方位測定方法であって、前記装置本体が指し示す方向をx軸の方向とした場合に、当該x軸の方向の地磁気量を検出するx軸地磁気量検出工程と、前記水平面と前記x軸とのなすx軸傾斜角を検出するx軸傾斜角検出工程と、前記x軸傾斜角検出工程によって検出されたx軸傾斜角を、前記x軸を前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させた場合の回転角に決定する決定工程と、前記x軸に直交するy軸の方向の地磁気量を検出するy軸地磁気量検出工程と、前記x軸および前記y軸に直交するz軸の方向の地磁気量を検出するz軸地磁気量検出工程と、前記水平面と前記y軸とのなすy軸傾斜角を検出するy軸傾斜角検出工程と、前記x軸を前記x軸傾斜角分の前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させることにより当該回転移動に追従して前記y軸を回転移動させた場合に、当該y軸を前記X軸回りに回転させることによって前記水平面に回転移動させる回転角を、下記の式(1)に示す3回回転座標式を用いて、前記x軸傾斜角検出工程によって検出されたx軸傾斜角および前記y軸傾斜角検出工程によって検出されたy軸傾斜角に基づいて算出する回転角算出工程と、前記x軸地磁気量検出工程によって検出された地磁気量と、前記決定工程によって決定された回転角と、前記y軸地磁気量検出工程およびz軸地磁気量検出工程によって検出された各地磁気量と、前記回転角算出工程によって算出された回転角とに基づいて、前記装置本体の方位角を算出する方位角算出工程と、を含んだことを特徴とする。
Figure 0004381161
ただし、αはX軸回りの回転角、βはY軸回りの回転角となるx軸傾斜角、θは装置本体の方位角となるZ軸回りの回転角。
また、請求項9にかかる方位測定方法は、請求項8にかかる発明において、前記方位角算出工程は、前記y軸地磁気量検出工程およびz軸地磁気量検出工程によって検出された各地磁気量と、前記回転角算出工程によって算出された回転角とに基づいて、前記装置本体の方位角の正弦値を算出する正弦値算出工程と、前記x軸地磁気量検出工程によって検出された地磁気量と、前記決定工程によって決定された回転角とに基づいて、前記装置本体の方位角の余弦値を算出する余弦値算出工程と、前記正弦値算出工程によって算出された正弦値と、前記余弦値算出工程によって算出された余弦値とに基づいて、前記方位角の角度範囲を判別する判別工程と、を含み、前記方位角の正弦値、余弦値、または、前記正弦値および前記余弦値から得られる正接値のうちいずれか一つの値と、前記判別工程によって判別された判別結果と、に基づいて、前記方位角を算出することを特徴とする。
請求項10にかかる方位測定方法は、水平面上の磁北を示すX軸、前記水平面において前記X軸に直交するY軸、および前記水平面に直交するZ軸からなる3次元空間における装置本体の方位を測定する方位測定方法であって、前記装置本体が指し示す方向をx軸の方向とした場合に、当該x軸の方向の地磁気量を検出するx軸地磁気量検出工程と、前記x軸に直交するy軸の方向の地磁気量を検出するy軸地磁気量検出工程と、前記x軸および前記y軸に直交するz軸の方向の地磁気量を検出するz軸地磁気量検出工程と、前記x軸地磁気量検出工程によって検出されたx軸の方向の地磁気量と、前記y軸地磁気量検出工程によって検出されたy軸の方向の地磁気量と、前記z軸地磁気量検出工程によって検出されたz軸の方向の地磁気量と、によって得られた合成地磁気量に基づいて、前記y軸の方向の正規化された地磁気量および前記z軸の方向の正規化された地磁気量を算出する地磁気量算出工程と、前記水平面と前記x軸とのなすx軸傾斜角を検出するx軸傾斜角検出工程と、前記水平面と前記y軸とのなすy軸傾斜角を検出するy軸傾斜角検出工程と、前記x軸を前記x軸傾斜角分の前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させることにより当該回転移動に追従して前記y軸を回転移動させた場合に、当該y軸を前記X軸回りに回転させることによって前記水平面に回転移動させる回転角を、下記の式(1)に示す3回回転座標式を用いて、前記x軸傾斜角検出工程によって検出されたx軸傾斜角および前記y軸傾斜角検出工程によって検出されたy軸傾斜角に基づいて算出する回転角算出工程と、下記の式(1)に示す3回回転座標式に基づき、前記地磁気量算出工程によって算出された前記y軸の方向の正規化された地磁気量および前記z軸の方向の正規化された地磁気量と、前記回転角算出工程によって算出された回転角と、前記水平面とのなす伏角とを与えることにより、前記装置本体の方位角を算出する方位角算出工程と、を含んだことを特徴とする。
Figure 0004381161
ただし、αはX軸回りの回転角、βはY軸回りの回転角となるx軸傾斜角、θは装置本体の方位角となるZ軸回りの回転角。
請求項11にかかる方位測定方法は、水平面上の磁北を示すX軸、前記水平面において前記X軸に直交するY軸、および前記水平面に直交するZ軸からなる3次元空間における装置本体の方位を測定する方位測定方法であって、前記装置本体が指し示す方向をx軸の方向とした場合に、当該x軸の方向の地磁気量を検出するx軸地磁気量検出工程と、前記x軸に直交するy軸の方向の地磁気量を検出するy軸地磁気量検出工程と、前記x軸および前記y軸に直交するz軸の方向の地磁気量を検出するz軸地磁気量検出工程と、前記x軸地磁気量検出工程によって検出されたx軸の方向の地磁気量と、前記y軸地磁気量検出工程によって検出されたy軸の方向の地磁気量と、前記z軸地磁気量検出工程によって検出されたz軸の方向の地磁気量と、によって得られた合成地磁気量に基づいて、前記x軸の方向の正規化された地磁気量を算出する地磁気量算出工程と、前記水平面と前記x軸とのなすx軸傾斜角を検出するx軸傾斜角検出工程と、前記x軸傾斜角検出工程によって検出されたx軸傾斜角を、前記x軸を前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させた場合の回転角に決定する決定工程と、下記の式(1)に示す3回回転座標式に基づき、前記地磁気量算出工程によって算出された前記x軸の方向の正規化された地磁気量と、前記決定工程によって決定された回転角と、前記合成地磁気量をあらわす地磁気ベクトルと、前記水平面とのなす伏角と、を与えることにより、前記装置本体の方位角を算出する方位角算出工程と、を含んだことを特徴とする。
Figure 0004381161
ただし、αはX軸回りの回転角、βはY軸回りの回転角となるx軸傾斜角、θは装置本体の方位角となるZ軸回りの回転角。
請求項12にかかる方位測定方法は、請求項8〜11のいずれか一つに記載の発明において、前記方位角算出工程は、現在位置における前記磁北と真北とのなす偏角の入力を受け付ける偏角入力工程を含み、さらに、前記偏角入力工程によって入力された偏角に基づいて、前記装置本体の方位角を算出することを特徴とする。
請求項13にかかる方位測定方法は、水平面上の磁北を示すX軸、前記水平面において前記X軸に直交するY軸、および前記水平面に直交するZ軸からなる3次元空間における装置本体の方位を測定する方位測定方法であって、前記装置本体が指し示す方向をx軸の方向とした場合に、当該x軸の方向、前記x軸に直交するy軸の方向、または前記x軸および前記y軸に直交するz軸の方向のうち、いずれか一つの軸(以下、「第1軸」という)の方向の地磁気量を検出する第1軸地磁気量検出工程と、
前記x軸、前記y軸および前記z軸の方向のうち、前記第1軸以外の軸(以下、「第2軸」という)の方向の地磁気量を検出する第2軸地磁気量検出工程と、前記x軸、前記y軸および前記z軸の各地磁気量が合成された現在位置における合成地磁気量の入力を受け付ける合成地磁気量入力工程と、前記合成地磁気量入力工程によって入力された現在位置における合成地磁気量と前記第1軸地磁気量検出工程によって検出された前記第1軸の方向の地磁気量とに基づいて、前記第1軸の方向の正規化された地磁気量を算出し、前記合成地磁気量と前記第2軸地磁気量検出工程によって検出された前記第2軸の方向の地磁気量とに基づいて、前記第2軸の方向の正規化された地磁気量を算出し、前記合成地磁気量と前記第1軸および第2軸の方向の正規化された地磁気量とに基づいて、前記x軸、前記y軸および前記z軸の軸方向のうち、前記第1軸および第2軸以外の第3軸の方向の正規化された地磁気量を算出する地磁気量算出工程と、前記水平面と前記x軸とのなすx軸傾斜角を検出するx軸傾斜角検出工程と、前記x軸傾斜角検出工程によって検出されたx軸傾斜角を、前記x軸を前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させた場合の回転角に決定する決定工程と、下記の式(1)に示す3回回転座標式に基づき、前記地磁気量算出工程によって算出された地磁気量のうち前記x軸の方向の正規化された地磁気量と、前記決定工程によって決定された回転角と、前記水平面とのなす伏角とを与えることにより、前記装置本体の方位角を算出する方位角算出工程と、を含んだことを特徴とする。
Figure 0004381161
ただし、αはX軸回りの回転角、βはY軸回りの回転角となるx軸傾斜角、θは装置本体の方位角となるZ軸回りの回転角。
請求項14にかかる方位測定方法は、水平面上の磁北を示すX軸、前記水平面において前記X軸に直交するY軸、および前記水平面に直交するZ軸からなる3次元空間における装置本体の方位を測定する方位測定方法であって、前記装置本体が指し示す方向をx軸の方向とした場合に、当該x軸の方向、前記x軸に直交するy軸の方向、または前記x軸および前記y軸に直交するz軸の方向のうち、いずれか一つの軸(以下、「第1軸」という)の方向の地磁気量を検出する第1軸地磁気量検出工程と、前記x軸、前記y軸および前記z軸の方向のうち、前記第1軸以外の軸(以下、「第2軸」という)の方向の地磁気量を検出する第2軸地磁気量検出工程と、在位置における合成地磁気量の入力を受け付ける合成地磁気量入力工程と、前記合成地磁気量入力工程によって入力された現在位置における合成地磁気量と前記第1軸地磁気量検出工程によって検出された前記第1軸の方向の地磁気量とに基づいて、前記第1軸の方向の正規化された地磁気量を算出し、前記合成地磁気量と前記第2軸地磁気量検出工程によって検出された前記第2軸の方向の地磁気量とに基づいて、前記第2軸の方向の正規化された地磁気量を算出し、前記合成地磁気量と前記第1軸および第2軸の方向の正規化された地磁気量とに基づいて、前記x軸、前記y軸および前記z軸の軸方向のうち、前記第1軸および第2軸以外の第3軸の方向の正規化された地磁気量を算出する地磁気量算出工程と、前記水平面と前記x軸とのなすx軸傾斜角を検出するx軸傾斜角検出工程と、前記水平面と前記y軸とのなすy軸傾斜角を検出するy軸傾斜角検出工程と、前記x軸を前記x軸傾斜角分の前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させることにより当該回転移動に追従して前記y軸を回転移動させた場合に、当該y軸を前記X軸回りに回転させることによって前記水平面に回転移動させる回転角を、下記の式(1)に示す3回回転座標式を用いて、前記x軸傾斜角検出工程によって検出されたx軸傾斜角および前記y軸傾斜角検出工程によって検出されたy軸傾斜角に基づいて算出する回転角算出工程と、前記3回回転座標式に基づき、前記地磁気量算出工程によって算出された地磁気量のうち前記y軸の方向の正規化された地磁気量および前記z軸の方向の正規化された地磁気量と、前記回転角算出工程によって算出された回転角と、前記水平面とのなす伏角とを与えることにより、前記装置本体の方位角を算出する方位角算出工程と、を含んだことを特徴とする。
Figure 0004381161
ただし、αはX軸回りの回転角、βはY軸回りの回転角となるx軸傾斜角、θは装置本体の方位角となるZ軸回りの回転角。
また、請求項15にかかる方位測定プログラムは、請求項8〜14のいずれか一つに記載の方位測定方法を、コンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明にかかる方位測定装置、方位測定方法、および方位測定プログラムによれば、X軸、Y軸、Z軸の順に回転をおこなう3回回転座標式に基づく簡単な演算式を用いることにより、簡易かつ高精度な方位測定をおこなうことができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる方位測定装置、方位測定方法、および方位測定プログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。また、この実施の形態において、水平面上の磁北を示すX(アルファベット大文字)軸、水平面においてX軸に直交するY(アルファベット大文字)軸、および水平面に直交するZ(アルファベット大文字)軸からなる座標系を絶対座標と呼ぶ。また、装置本体が指し示す方向をx(アルファベット小文字)軸、x軸に直交する軸をy(アルファベット小文字)軸、x軸およびy軸に直交する軸をz(アルファベット小文字)軸と呼ぶ。さらに、x軸はX軸に、y軸はY軸に、
z軸はZ軸に対応するものとする。
(実施の形態)
(方位測定装置のハードウェア構成)
まず、この発明の実施の形態にかかる方位測定装置のハードウェア構成について説明する。図1は、この発明の実施の形態にかかる方位測定装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図1において、方位測定装置100は、CPU101と、ROM102と、RAM103と、HDD(ハードディスクドライブ)104と、HD(ハードディスク)105と、ディスプレイ106と、I/F(インターフェース)107と、入力キー108と、A/D変換器109と、x軸磁気センサ110と、y軸磁気センサ111と、z軸磁気センサ112と、GPS(Global Positioning System)レシーバ113と、A/D変換器114と、x軸傾斜センサ115と、y軸傾斜センサ116と、z軸傾斜センサ117と、を備えている。また、各構成部は、バス118によってそれぞれ接続されている。
ここで、CPU101は、方位測定装置100の全体の制御を司る。ROM102は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM103は、CPU101のワークエリアとして使用される。HDD104は、CPU101の制御にしたがってHD105に対するデータのリード/ライトを制御する。HD105は、HDD104の制御で書き込まれたデータを記憶する。
ディスプレイ106は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。このディスプレイ106は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等を採用することができる。
I/F107は、通信回線を通じてインターネットなどのネットワークに接続され、このネットワークを介して他の装置に接続される。そして、I/F107は、ネットワークと内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/F107には、たとえばモデムやLANアダプタなどを採用することができる。入力キー108は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力をおこなう。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。
A/D変換器109は、x軸磁気センサ110、y軸磁気センサ111、およびz軸磁気センサ112の検出出力をデジタル信号に変換する。x軸磁気センサ110は、装置本体が方位を指し示す方向となるx軸に配置され、x軸方向の地球の磁気、たとえば、磁束、磁束密度、または磁界を検出する。同様に、y軸磁気センサ111は、x軸に直交するy軸に配置され、y軸方向の磁気を検出する。z軸磁気センサは、x軸およびy軸に直交するz軸に配置され、z軸方向の磁気を検出する。x軸磁気センサ110、y軸磁気センサ111、およびz軸磁気センサ112の検出出力は、電気信号としてA/D変換器109に出力する。
GPSレシーバ113は、GPS衛星からの電波を受信し、GPS衛星との幾何学的位置を求めるものであり、地球上どこでも計測可能である。電波としては、1,575.42MHzの搬送波で、C/A(Coarse and Access)コードおよび航法メッセージが乗っているL1電波を用いておこなわれる。C/Aコードはビット率1.023Mbpsで、コードの長さは1023bit=1msである。また、航法メッセージはビット率50bpsで、コードの長さは、サブフレームが300bit=6sであり、メインフレームが1500bit=30sであり、5サブフレームが1メインフレームであり、25メインフレームが1マスターフレームである。すなわち、GPS衛星からの電波を受信してGPS測位データを出力する。
A/D変換器114は、x軸傾斜センサ115、y軸傾斜センサ116、およびz軸傾斜センサ117の検出出力をデジタル信号に変換する。x軸傾斜センサ115、y軸傾斜センサ116、およびz軸傾斜センサ117は、各軸の傾斜量を検出するものであり、具体的には、加速度センサによって構成される。2軸および3軸の加速度センサの出力は、他軸感度が少なく、水平面とそれぞれの軸のなす角度を求めることができる。x軸傾斜センサ115は、x軸に配置され、水平面に対するx軸方向の傾斜量を出力する。y軸傾斜センサ116は、y軸に配置され、水平面に対するy軸方向の傾斜量を出力する。z軸傾斜センサ117は、y軸に配置され、z軸方向の傾斜量を出力する。
つぎに、図1に示した方位測定装置100が配置されている絶対座標系について説明する。図2は、図1に示した方位測定装置100が配置されている絶対座標系を示す説明図である。図2において、X軸、Y軸およびZ軸によって形成される3次元空間(球体)200は、絶対座標系を構成する。方位測定装置100の装置本体120は原点Oに位置している。装置本体120の長手方向は、上述したx軸となる。このx軸を水平面210に移動させたときの軸とX軸とのなす角が方位角θとなる。また、水平面210とx軸とのなす傾斜角(x軸傾斜角)はピッチ角βgと呼ばれ、装置本体120をy軸回りに回転させて水平面210に移動させたときの角度となる。さらに、水平面210とy軸とのなす傾斜角(y軸傾斜角)はロール角αgと呼ばれ、装置本体120をx軸回りに回転させて水平面210に移動させたときの角度となる。
また、ベクトル201は、図1に示したx軸磁気センサ110によって検出されたx軸方向の地磁気ベクトルをあらわしている。同様に、ベクトル202は、図1に示したy軸磁気センサ111によって検出されたy軸方向の地磁気ベクトルをあらわしている。また、ベクトル203は、図1に示したz軸磁気センサ112によって検出されたz軸方向の地磁気ベクトルをあらわしている。各ベクトル201〜203の長さは、それぞれ各方向の地磁気量をあらわしている。
さらに、ベクトル204は、地磁気ベクトルをあらわしており、ベクトル201〜203の合成ベクトルとなる。また、地磁気ベクトルと水平面210とのなす角は装置本体120の現在位置における伏角Iである。したがって、絶対座標系における地磁気ベクトル204の座標は、地磁気ベクトルの大きさ(合成地磁気量F)の出力値をShとすると、(X,Y,Z)=(Sh・cosI,0,Sh・sinI)となる。また、ベクトル201〜204およびこれらの地磁気量の関係を以下に示す。
Figure 0004381161
また、上述したピッチ角βg(x軸傾斜角)およびロール角αg(y軸傾斜角)は、図1に示したx軸傾斜センサ115およびy軸傾斜センサ116によって検出される。また、x軸傾斜センサ115、y軸傾斜センサ116、およびz軸傾斜センサ117から検出されたベクトル(不図示)およびこれらの傾斜量との関係を以下に示す。
Figure 0004381161
(方位測定装置の機能的構成)
つぎに、この発明の実施の形態にかかる方位測定装置100の機能的構成について説明する。図3は、この発明の実施の形態にかかる方位測定装置100の機能的構成を示すブロック図である。図3において、方位測定装置100は、地磁気量検出部301と、傾斜角検出部302と、回転角生成部303と、方位角算出部304と、から構成されている。
地磁気量検出部301は、x軸方向地磁気量検出部311と、y軸方向地磁気量検出部312と、z軸方向地磁気量検出部313と、合成地磁気量入力部314と、地磁気量算出部315と、から構成されている。x軸方向地磁気量検出部311は、x軸方向の地磁気量を検出する。具体的には、図1に示したx軸磁気センサ110からの出力からx軸方向の地磁気量を検出し、合成地磁気量Fの出力値Shによって規格化する。
また、y軸方向地磁気量検出部312は、y軸方向の地磁気量を検出する。具体的には、図1に示したy軸磁気センサ111からの出力からy軸方向の地磁気量を検出し、合成地磁気量Shによって規格化する。さらに、z軸方向地磁気量検出部313は、z軸方向の地磁気量を検出する。具体的には、図1に示したz軸磁気センサ112からの出力からz軸方向の地磁気量を検出し、合成地磁気量Fの出力値Shによって規格化する。
合成地磁気量入力部314は、装置本体120の現在位置における合成地磁気量を入力する。具体的には、図1に示したGPSレシーバ113から得られた装置本体120の現在位置情報を、図示しないサーバに送信する。当該サーバでは、受信した現在位置情報から、装置本体120の現在位置を示す緯度および経度を割り出し、その緯度および経度に対応する合成地磁気量Fの値Shを方位測定装置100に送信する。方位測定装置100は、この合成地磁気量Fの値Shを受信する。
地磁気量算出部315は、合成地磁気量入力部314によって入力された現在位置における合成地磁気量と、x軸方向地磁気量検出部311、y軸方向地磁気量検出部312、またはz軸方向地磁気量検出部313の中から選ばれた2つの軸(第1軸および第2軸)方向の地磁気量検出部301と、に基づいて、第1軸および第2軸以外の軸(第3軸)の軸方向の地磁気量を算出する。具体的には、たとえば、方位測定装置100が、x軸磁気センサ110とy軸磁気センサ111を備え、z軸磁気センサ112を備えていない場合、上述した式(2)を用いて、z軸方向の地磁気量を算出する。
傾斜角検出部302は、x軸傾斜角検出部321と、y軸傾斜角検出部322と、から構成されている。x軸傾斜角検出部321は、x軸傾斜センサ115から出力された出力から、ピッチ角βgとなる水平面210とx軸とのなすx軸傾斜角を検出する。また、y軸傾斜角検出部322は、y軸傾斜センサ116の出力から、水平面210とy軸とのなすy軸傾斜角を検出する。
回転角生成部303は、回転角決定部331と、回転角算出部332と、を備える。回転角決定部331は、x軸傾斜角検出部321によって検出されたx軸傾斜角(ピッチ角βg)を、x軸をY軸回りの回転によって水平面210に回転移動させた場合の回転角(以下、「Y軸回転角β」という。)に決定する。すなわち、後述するX軸回転角αの算出原理において、観測軸となるx軸から回転移動をおこなうため、他の軸の回転移動による誤差が含まれず、x軸傾斜角は、Y軸回転角βと同一角度となる(後述する式(13)を参照。)。
また、回転角算出部332は、x軸をx軸傾斜角(ピッチ角βg)分のY軸回りの回転によって水平面210に回転移動させることにより当該回転移動に追従してy軸を回転移動させた場合に、当該y軸をX軸回りに回転させることによって水平面210に回転移動させる回転角(以下、「X軸回転角α」という)を、x軸傾斜角検出部321によって検出されたx軸傾斜角およびy軸傾斜角検出部322によって検出されたy軸傾斜角に基づいて算出する。このX軸回転角の算出原理については後述する。
つぎに、方位角算出部304について説明する。方位角算出部304は、伏角入力部341と、余弦値算出部342と、正弦値算出部343と、判別部344と、偏角入力部345と、方位角算出処理部346と、から構成されている。伏角入力部341は、装置本体120の現在位置における地磁気ベクトルと前記水平面210とのなす伏角を入力する。具体的には、図1に示したGPSレシーバ113から得られた装置本体120の現在位置情報を、図示しないサーバに送信する。当該サーバでは、受信した現在位置情報から、装置本体120の現在位置を示す緯度および経度を割り出し、その緯度および経度に対応する伏角データを方位測定装置100に送信する。方位測定装置100は、この伏角データを受信する。
余弦値算出部342は、x軸地磁気量検出部311によって検出された地磁気量と、回転角決定部331によって決定されたY軸回転角βとに基づいて、装置本体120の方位角の余弦値を算出する。また、正弦値算出部343は、y軸地磁気量検出部312およびz軸方向地磁気量検出部313によって検出された各地磁気量と、回転角生成部303によって生成されたX軸回転角とに基づいて、装置本体120の方位角θの正弦値sinθを算出する。余弦値算出部342および正弦値算出部343の具体的内容は後述する。
判別部344は、正弦値算出部343によって算出された正弦値と、余弦値算出部342によって算出された余弦値とに基づいて、方位角の角度範囲を判別する。具体的には、たとえば、余弦値cosθおよび正弦値sinθがともに正である場合、方位角θは0°≦θ<90°の角度範囲であると判別される。また、余弦値cosθが負であり、正弦値sinθが正である場合、方位角θは90°≦θ<180°の角度範囲であると判別される。さらに、余弦値cosθおよび正弦値sinθがともに負である場合、方位角θは180°≦θ<270°の角度範囲であると判別される。また、余弦値cosθが正であり、かつ正弦値sinθが負である場合、方位角θは270°≦θ<360°の角度範囲であると判別される。
偏角入力部345は、現在位置における磁北と真北とのなす偏角を入力する。具体的には、図1に示したGPSレシーバ113から得られた装置本体120の現在位置情報を、図示しないサーバに送信する。当該サーバでは、受信した現在位置情報から、装置本体120の現在位置を示す緯度および経度を割り出し、その緯度および経度に対応する偏角データを方位測定装置100に送信する。方位測定装置100は、この偏角データを受信する。
方位角算出処理部346は、装置本体120の方位角を算出する。具体的には、余弦値算出部342によって方位角θの余弦値cosθを算出した場合は、余弦値cosθの逆関数によって方位角θを算出する。また、正弦値算出部343によって方位角θの正弦値sinθを算出した場合は、正弦値の逆関数によって方位角θを算出する。また、方位角θの正接tanθの逆関数によって方位角θを算出することもできる。さらに、判別部344によって角度範囲が判別された場合、この判別された角度範囲と、方位角θの正弦値sinθの逆関数、余弦値cosθの逆関数、または正接tanθの逆関数のうちいずれかの逆関数とによって、方位角θを算出することもできる。また、算出された方位角θを、偏角部入力部345によって入力された偏角Dを用いて補正することにより、真北を基準とした方位角θ’を算出することもできる。
なお、上述した地磁気量検出部301、傾斜角検出部302、回転角生成部303および方位角算出部304は、具体的には、たとえば、図1に示したROM102、RAM103、HD105などに記録されたプログラムをCPU101が実行することによって、その機能を実現する。
(X軸回転角αの算出原理)
つぎに、この発明の実施の形態にかかる方位測定装置100のX軸回転角αの算出原理について説明する。図4は、この発明の実施の形態にかかる方位測定装置100のX軸回転角αの算出原理を示す説明図である。なお、図4中、図2に示した内容と同一符号については、その説明を省略する。
図4において、X軸、Y軸およびZ軸にそれぞれ単位方位ベクトル401〜403が配置されている。この単位方位ベクトル401〜403をそれぞれ、下記に示す3回回転座標式を用いて、x軸、y軸およびz軸に回転移動させる。
Figure 0004381161
ただし、αはX軸回りの回転角、βはY軸回りの回転角となるx軸傾斜角βg、θは装置本体120の方位角となるZ軸回りの回転角である。
この式(1)に示した3回回転座標式について説明する。なお、ここでは一例として、式(1)は、X軸、Y軸およびZ軸の回転を反時計回りの回転とした例を示したものである。このX軸回転角αの算出原理では、回転した各軸(観測座標系のx軸、y軸、z軸)の方位ベクトルを単位ベクトルとして扱い、観測座標軸(x軸、y軸、およびz軸)の各成分を絶対座標系(X軸、Y軸およびZ軸)を用いて表現することが基本となる。この式が意味する重要な点は、Z軸回りの回転角と観測軸(x軸)の方位角θが同一のものとして表現できるという点である。そのため、図4に示した絶対座標系の球体面上の点を、X軸回りの回転α、Y軸回りの回転β、Z軸周りの回転θという3つの回転行列式の積であらわし、観測軸(x軸)をX軸に対応させることにより、式(1)の3回回転座標式中のθを観測軸の方位角に対応させる。
すなわち、観測したい軸(x軸)を最初に回転させることと、最後に鉛直軸回りに回転させることが必要であり、上記の順序で回転させた空間座標の点を用いることで、αとβに依存することなく、回転角の角度θと観測軸の方位角が同一のものとして表現できる。このように、3回回転座標式は、上記の思想から導き出され、高精度に方位角θを導き出すための基本関係式となる。アルゴリズムも簡素であり、プログラムが複雑化しない点も大きな優位点である。以下、3回回転座標式について詳細に説明する。
3回回転座標式では、単位方位ベクトル401〜403を3回回転させる。ここでは、単位方位ベクトル401および402について説明する。まず、X軸回りに角度α分回転させる(1回目の回転)。この1回目の回転によって、単位方位ベクトル401はそのままである。また、単位方位ベクトル402は、1回目の回転によって、単位方位ベクトル412となる。
つぎに、1回目の回転後における単位方位ベクトル401、412をY軸回りに角度β
分回転させる(2回目の回転)。単位方位ベクトル401は、この2回目の回転によって、単位方位ベクトル421となる。また、単位方位ベクトル412は、2回目の回転によって、単位方位ベクトル422となる。最後に、2回目の回転後における単位方位ベクトル421、422を、Z軸回りに角度θ分回転させる(3回目の回転)。単位方位ベクトル421は、この3回目の回転によって、単位方位ベクトル431となる。また、単位方位ベクトル422は、3回目の回転によって、単位方位ベクトル432となる。また、1回目〜3回目の回転により、単位方位ベクトル403は、単位方位ベクトル433となる。この3回目の回転後における単位方位ベクトル431、432、433は、それぞれ装置本体120の観測座標系を構成するx軸、y軸およびz軸上に位置することとなる。
また、3回目の回転後における単位方位ベクトル431〜433のそれぞれの座標を、3回回転座標式に用いた角度パラメータα、βおよびθによって、下記式(9)〜式(11)であらわすことができる。
Figure 0004381161
また、ピッチ角βgは、下記式(12)によってあらわすことができる。
Figure 0004381161
そして、上記式(12)の右辺に、式(9)の値を代入すると、下記式(13)の関係が導き出される。
βg=β・・・式(13)
したがって、図4に示したピッチ角βgおよびY軸回りの回転角βは、同一角度となる。
一方、ロール角αgは、下記式(14)によってあわすことができる。
Figure 0004381161
そして、上記式(14)の右辺に、式(10)の値を代入すると、下記式(15)の関係が導き出される。
Figure 0004381161
上記式(13)および式(15)より、Y軸回転角βはx軸傾斜センサ115から計算される角度、すなわちx軸と水平面210のなすピッチ角βgと等しくなるが、X軸回転角αはy軸と水平面210のなすロール角αgと等しくはならない(図4を参照)。また、式(15)において、右辺に負の符号がついているのは、αgとαの関係に依存するものであり、本例においてはαとαgは符号が逆になるため符号がついている。このように、図3に示した回転角算出部332では、式(13)および式(15)に従って、X軸回転角αおよびY軸回転角βを、y軸傾斜角αgおよびx軸傾斜角βgから変換して算出することができる。
(方位角算出原理)
つぎに、この発明の実施の形態にかかる方位測定装置100の方位角θの算出原理について、図2および図4を用いて説明する。まず、x軸磁気センサ110、y軸磁気センサ111およびz軸磁気センサ112からの各地磁気ベクトルと地磁気ベクトルの方向との関係に着眼する。なお、地磁気以外に磁気影響がないと仮定する。図2において、x軸がXZ平面にある場合、x軸磁気センサ110の出力は最大値Shとなる。ここで、x軸磁気センサ110の出力をxH、地磁気ベクトルとx軸のなす角をγxとすると、xHは地磁気方向の出力値Shとγxの余弦角cosγxとの積に比例した下記式(16)によってあらわすことができる。なお、ここで、γxが−90°〜90°の範囲であれば、xHの値は正となり、γxが90°〜270°の範囲であれば、xHの値は負となる。すなわち、このγxは、地磁気ベクトルの方向に対して正負の極性を示すこととなる。
Figure 0004381161
ここで、3回回転座標式により回転させられたx軸方向の単位方位ベクトル421と、地磁気ベクトルの内積を考えると、当該内積は、式(16)のように導かれて、x軸磁気センサ110の出力に等しくなるということが分かる。また、y軸およびz軸についても同様の関係式(式(17)、式(18))を見い出すことができる。
Figure 0004381161
また、地磁気ベクトル204の成分を下記式(20)に示す。
Figure 0004381161
ここで、地磁気ベクトル204と水平面210との傾きである伏角をIとし、水平面210より上側を正の角度とした。したがって、日本においては、水平面210より下側に向いているために負の角度を示すこととなる。
また、式(16)の左辺に、式(9)および式(20)を代入すると、下記式(21)となる。
Figure 0004381161
また、式(17)の左辺に、式(10)および式(20)を代入すると、下記式(22)となる。
Figure 0004381161
また、式(18)の左辺に、式(11)および式(20)を代入すると、下記式(23)となる。
Figure 0004381161
上記式(21)〜式(23)をまとめ、x軸磁気センサ110、y軸磁気センサ111およびz軸磁気センサ112の出力値は合成地磁気量Shによって規格化されていることから、式(3)〜式(5)を代入すると、下記式(24)に示す地磁気と方位角との関係式を得ることができる。
Figure 0004381161
この式(24)の連立方程式を解くことにより、方位角θの余弦値cosθ、方位角θの正弦値sinθについて求めると、下記式(25)および式(26)を得ることができる。
Figure 0004381161
なお、実際の方位角θの算出は、上記式(25)または式(26)の逆関数を計算して方位角θを求める。伏角Iは、測定位置が変わらなければ変動はないため、初期値としてその測定位置に対応する値を入力することとしてもよい。
(方位算出処理手順)
つぎに、この発明の実施の形態にかかる方位算出処理手順(その1)について説明する。図5は、この発明の実施の形態にかかる方位算出処理手順(その1)を示すフローチャートである。なお、現在位置における伏角Iは、下記式(27)〜式(29)によって与えられているものとする。
Figure 0004381161
図5において、まず、x軸磁気センサ110の出力から、x軸方向の地磁気量を検出する(ステップS501)。つぎに、x軸傾斜センサ115の出力からx軸傾斜角(ピッチ角βg)を検出する(ステップS502)。そして、上記式(13)を用いて、x軸傾斜角(ピッチ角βg)を、x軸をY軸回りの回転によって水平面210に回転移動させた場合の回転角であるY軸回転角βに決定する(ステップS503)。つぎに、上記式(26)を用いて、x軸方向の地磁気量と決定されたY軸回転角βとに基づいて、方位角θの余弦値cosθを算出する(ステップS504)。この余弦値cosθの逆関数から方位角θを算出する(ステップS505)。この処理手順によれば、x軸方向の地磁気量とx軸傾斜角βgを検出するだけで、簡単な演算式により、装置本体120の方位角θを算出することができる。
つぎに、この発明の実施の形態にかかる方位算出処理手順(その2)について説明する。図6は、この発明の実施の形態にかかる方位算出処理手順(その2)を示すフローチャートである。なお、現在位置における伏角Iは上記式(27)〜式(29)により与えられているものとする。
図6において、まず、y軸磁気センサ111およびz軸磁気センサ112の出力から、y軸方向およびz軸方向の地磁気量を検出する(ステップS601)。つぎに、x軸傾斜センサ115およびy軸傾斜センサ116の出力からx軸傾斜角(ピッチ角βg)およびy軸傾斜角(ロール角αg)を検出する(ステップS602)。そして、上記式(25)を用いて、ピッチ角βgおよびロール角αgに基づいて、X軸回転角αを算出する(ステップS603)。つぎに、y軸方向およびz軸方向の地磁気量とX軸回転角αとに基づいて、方位角θの正弦値sinθを算出する(ステップS604)。この正弦値sinθの逆関数から方位角θを算出する(ステップS605)。この処理手順によれば、y軸方向およびz軸方向の地磁気量とy軸傾斜角(ロール角αg)を検出するだけで、簡単な演算式により、装置本体120の方位角θを算出することができる。
つぎに、この発明の実施の形態にかかる方位算出処理手順(その3)について説明する。図7は、この発明の実施の形態にかかる方位算出処理手順(その3)を示すフローチャートである。図7において、まず、外部のサーバから現在位置における伏角Iを入力する(ステップS701)。つぎに、方位角θの正弦値sinθおよび余弦値cosθを算出する(ステップS702)。
この正弦値sinθおよび余弦値cosθの算出は、図5および図6に示したフローチャートと同一であるため説明を省略する。そして、算出された正弦値sinθおよび余弦値cosθから、方位角θの角度範囲を判別する(ステップS703)。このあと、判別された角度範囲と、算出された正弦値sinθまたは余弦値cosθの逆関数から、方位角θを算出する(ステップS704)。この処理手順によれば、現在位置の方位角θを測定する都度、現在位置における伏角Iを取得することができるため、正確な方位測定をおこなうことできる。
つぎに、この発明の実施の形態にかかる方位算出処理手順(その4)について説明する。図8は、この発明の実施の形態にかかる方位算出処理手順(その4)を示すフローチャートである。なお、現在位置における伏角Iは与えられているものとする。図8において、まず、x軸磁気センサ110、y軸磁気センサ111およびz軸磁気センサ112の出力から、x軸方向、y軸方向およびz軸方向の地磁気量を検出する(ステップS801)。
つぎに、x軸傾斜センサ115およびy軸傾斜センサ116の出力からx軸傾斜角(ピッチ角βg)およびy軸傾斜角(ロール角αg)を検出する(ステップS802)。そして、上記式(15)を用いて、x軸傾斜角(ピッチ角βg)およびy軸傾斜角(ロール角αg)に基づいて、X軸回転角αを算出する(ステップS803)。また、上記式(13)を用いて、x軸傾斜角(ピッチ角βg)を、x軸をY軸回りの回転によって水平面210に回転移動させた場合の回転角であるY軸回転角βに決定する(ステップS804)。つぎに、x軸方向、y軸方向およびz軸方向の地磁気量とX軸回転角αとY軸回転角βとに基づいて、方位角θの正接値tanθを算出する(ステップS805)。この正接値tanθの逆関数から方位角θを算出する(ステップS806)。
ここで、方位角θの正接値tanθについて説明する。下記式(30)は、上記式(25)および式(26)から得られた方位角θの正接値tanθの式である。
Figure 0004381161
この処理手順によれば、x軸方向、y軸方向およびz軸方向の地磁気量とx軸傾斜角βgとy軸傾斜角αgを検出するだけで、簡単な演算式により、装置本体120の方位角θを算出することができる。
また、方位角θの正接値tanθは、以下の方法により、伏角を用いない式によってあらわすことができる。具体的には、上記式(24)によってあらわされているx軸磁気センサ110の出力成分を伏角Iの正弦値について解くと、下記式(31)となる。
Figure 0004381161
また、この式(31)を用いて、上記式(24)によってあらわされているy軸磁気センサ111の出力成分を伏角Iの余弦値cosIについて解くと、下記式(32)となり、z軸磁気センサ112の出力成分を伏角Iの余弦値cosIについて解くと、下記式(33)となる。
Figure 0004381161
この式(31)〜式(33)をまとめ、展開することにより、下記式(34)を得ることができ、この逆関数をあらわす下記式(35)により、方位角を算出することができる。
Figure 0004381161
伏角は、装置本体120の現在位置および経年変化によって変動する値である。また、伏角入力部341によって外部のサーバから入力することもできるが、当該サーバ内の伏角データの更新頻度が低い場合は、この式(34)または式(35)の演算式によれば、伏角Iが含まれていないため、伏角Iに依存しない高精度な方位角測定を実現することができる。
つぎに、この発明の実施の形態にかかる方位算出処理手順(その5)について説明する。図9は、この発明の実施の形態にかかる方位算出処理手順(その5)を示すフローチャートである。図9において、まず、現在位置の偏角Dを入力する(ステップS901)。ここで、現在位置の偏角については、日本国内では、国土地理院が磁気測量を実施した結果を公開しており、その表に基づいて各地の偏角Dを知ることができる。また、偏角Dを求める方法として、2次式で近似した偏角値算出法によっておこなうこともできる。具体的には、下記式(36)〜式(38)を用いて偏角Dを算出することができる。
Figure 0004381161
つぎに、磁北を基準とした方位角θを算出する(ステップS902)。この磁北を基準とした方位角θの算出処理は、図5〜図8のフローチャートに示した処理手順と同一であるため省略する。そして、磁北を基準とした方位角θを、入力された偏角Dによって補正して、真北を基準とした方位角θ’を算出する(ステップS903)。この処理手順によれば、真北を基準とした方位角θ’を算出することができるため、さらに高精度な方位測定をおこなうことができる。
つぎに、この発明の実施の形態にかかる方位算出処理手順(その6)について説明する。図10は、この発明の実施の形態にかかる方位算出処理手順(その6)を示すフローチャートである。この処理手順は、いわゆる2軸の磁気センサによって方位角θを測定する処理手順である。ここでは、一例として、y軸を第1軸とし、z軸を第2軸とし、x軸を第3軸とする。そして、磁気センサは、第1軸および第2軸に設けられ、第3軸には設けられていないものとする。
図10において、まず、第1軸および第2軸の磁気センサの出力から、第1軸方向および第2軸方向の地磁気量を検出する(ステップS1001)。そして、現在位置の合成地磁気量を入力する(ステップS1002)。日本国内各地の合成地磁気量Fは、下記式(39)〜式(41)で近似することができる。
Figure 0004381161
つぎに、第3軸方向の地磁気量を算出する(ステップS1003)。ここで、第3軸方向の地磁気量は、下記式(42)〜式(44)によって算出することができる。
Figure 0004381161
そして、算出された第3軸の地磁気量を出力する(ステップS1004)。このあとは、上述した図5〜図9に示した測定処理手順と同一であるため省略する。この処理手順によれば、2軸の磁気センサによって3軸の磁気センサと同様に高精度な方位測定をおこなうことができる。また、部品点数を減少でき、小型化および軽量化を図ることができ、安価な方位測定装置100を提供することができる。
(比較例)
つぎに、本実施の形態にかかる方位測定装置100と従来技術における方位測定装置との比較例について説明する。下記表1は、ロール角αg=20°、ピッチ角βg=20°のときの本実施の形態にかかる方位測定装置100の方位角と従来技術における方位測定装置の方位角を設定角度に対して比較した表である。また、本表に本実施の形態にかかる方位測定装置100におけるそれぞれの軸方向において規格化した地磁気出力値と、回転角から算出した方位角θの余弦値cosθおよび正弦値sinθも併せて示した。
Figure 0004381161
この表1において、x軸磁気センサ規格化出力〜z軸磁気センサ規格化出力は、規格化された絶対値と各軸の地磁気ベクトルの方向とからなる。各出力値の正負は、各軸の地磁気ベクトルの方向をあらわしている。
表1の結果から、従来技術においては設定した角度に対して若干小さな値を示しており、数値的には−9〜−7°程度のずれを生じていることが判る。また、このずれ角度は、ロール角αgとピッチ角βgが大きくなる程、大きくなる傾向にある。それに対して、本発明により算出された方位角θは、設定した方位角θとほぼ同じ値となり、ほぼずれ角度を生じないということが判る。
さらに、詳細に本実施の形態と従来技術との比較をおこなった。図11は、本実施の形態にかかる方位測定装置100と従来技術における方位測定装置を用いた場合の方位角度のずれを比較した説明図である。方位測定装置100の利用者は、様々な使用方法、持ち方をすることが想定されるため、ここではいくつか傾斜角を変えた場合に算出された方位角についての比較をおこなった。また、図中の横軸は設定した方位角であり、縦軸は従来技術における方位測定装置100と本実施の形態にかかる方位測定装置による算出方位角と設定した方位角とのずれを示したものである。図中の白抜き三角、四角、丸、菱形は従来技術におけるロール角αgおよびピッチ角βgを変えたときの設定角とのずれ角度を示しており、図中の黒丸は本発明における設定角とのずれ角度を示している。
図11から判るように、従来技術では、傾斜角によって正のずれ、負のずれを生じることが分かる。また、傾斜角度が大きくなるほど、ずれ角度は大きくなり、例えば白抜き三角印(αg=20°、βg=20°)と比較して白抜き四角印(αg=20°、βg=40°)のときの方がずれ角度は大きくなっている。一方、本実施の形態では、αg=40°、βg=20°の時の結果を示しているが、設定角度とのずれ角度はほぼ零であり、傾斜角が大きくなっても、精度良く算出測定できることが判る。
上記の実施例の説明の中で、規格化の方法として、合成地磁気量Fに相当する磁気センサ110〜112の出力値Shによって規格化したが、合成地磁気量Fを算出する方法として、地磁気の水平成分と伏角Iを検出することによって、合成地磁気量Fを測定することも可能である。これによれば、方位測定装置100を水平面210上で1回転させたときの出力の最大値が地磁気の水平成分に相当する出力となるため、その出力から合成地磁気量Fに相当する磁気センサ110〜112の出力値Shを算出することもできる。
上述した実施の形態では、傾斜センサ115〜117として加速度センサを用いたが、水平面210と各軸とのなす角を測定できる傾斜センサであれば、加速度センサに限定されるものではない。
また、上述した実施の形態では、日本国内における測定方法について述べたが、これに限定するものではなく、世界中のあらゆる地域においても緯度と経度の測定位置が分かれば、偏角、合成地磁気量または伏角を取得することができる。この緯度および経度を取得することによって、偏角D、合成地磁気量F、伏角Iの情報をデーターベースとして予め作成することによって、世界中のあらゆる地域での偏角、合成地磁気量および伏角を取得することができる。
また、算出式についても、上記実施例に限定するものではなく、利用者が偏角Dを直接入力して行う方法、位置情報を通信、電波或いはGPSなどにより自動的に取得して測定式で算出する方法あるいはネットワーク上にある位置情報と偏角、合成地磁気量、伏角の対応テーブルを備えたサーバにアクセスすることにより、自動的に取得する方法等を利用することができる。
さらに、上述した実施の形態では、ICモジュール的な説明を行ったが、それに限定されるものではなく、表示装置、電源を備えて単体で動作する方位測定装置100でもよい。また、各種電子機器へ組み込まれている構成としてもよい。さらに、図1に示したすべてのハードウェア構成がひとつにまとまっていることには限定されず、例えば、方位測定装置100が備えられている各種機器側のCPUやマイコンによって測定処理を行う構成としてもよい。
また、上述した実施の形態では、偏角D、合成地磁気量Fおよび伏角Iは、現在位置の緯度と経度から偏角Dと合成地磁気量Fと伏角Iとのデータを取得できるため、これらデータの選択組み合わせはユーザの自由である。また選択しなかった場合でも、初期値を方位測定装置100内に記憶させておくことにより方位測定をおこなうことができる。
さらに、上述した実施の形態では、3軸の傾斜センサ115〜117として3軸加速度センサを用いて、出力合計値Wgを各軸の加速度センサの出力値の自乗の和の平方根で算出したが、重力加速度gがその出力合計値Wgに相当するため、その値を用いてもよい。この場合、上記の出力合計値Wgを算出するとその測定における加速度量が分かる。また、この加速度量を既知の重力加速度と比較することによって、重力以外の加速度因子が働いているかなどの情報も同時に分かり、それを利用した補正をおこなうこともできる。さらに、傾斜センサ115〜117としては、3軸でなく2軸でおこなうこととしてもよい。その場合は、上述した重力加速度に相当する出力合計値Wgを入力することによって、各軸の傾斜角を算出することができる。
この方位測定装置100のユーザは、様々な使用方法、持ち方をすることが想定され、方位測定装置100すなわち磁気センサ110〜112が水平面210に対して傾斜した状態で使用することも十分に考えられる。そのような場合においても、この実施の形態によれば、装置本体120が傾斜した状態でも高精度に方位角θを算出することができる。特に、携帯電話、PDAといった携帯情報端末や腕時計などに有効的である。また、方位測定装置100で用いるアルゴリズムも簡素な形であり、各種機器に組み込みやすいという効果を奏する。
以上説明したように、方位測定装置、方位測定方法、および方位測定プログラムによれば、X軸、Y軸、Z軸の順に回転をおこなう3回回転座標式に基づく簡単な演算式を用いることにより、簡易かつ高精度な方位測定をおこなうことができるという効果を奏する。
なお、本実施の形態で説明した方位測定方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
以上のように、本発明にかかる方位測定装置、方位測定方法、および方位測定プログラムは、携帯電話、PDAまたは腕時計といった携帯情報端末、車両用方位計であるカーナビゲーション装置、航空機の姿勢検出装置、視覚障害者向けの電子方位計、ゲーム機に有用である。
この発明の実施の形態にかかる方位測定装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図1に示した方位測定装置100が配置されている絶対座標系を示す説明図である。 この発明の実施の形態にかかる方位測定装置100の機能的構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態にかかる方位測定装置100のX軸回転角αの算出原理を示す説明図である。 この発明の実施の形態にかかる方位算出処理手順(その1)を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態にかかる方位算出処理手順(その2)を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態にかかる方位算出処理手順(その3)を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態にかかる方位算出処理手順(その4)を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態にかかる方位算出処理手順(その5)を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態にかかる方位算出処理手順(その6)を示すフローチャートである。 本実施の形態にかかる方位測定装置100と従来技術における方位測定装置を用いた場合の方位角度のずれを比較した説明図である。 従来技術の処理手順を示すフローチャートである。
100 方位測定装置
120 装置本体
301 地磁気量検出部
302 傾斜角検出部
303 回転角生成部
304 方位角算出部
θ 方位角
α X軸回転角
β Y軸回転角
αg ロール角(y軸傾斜角)
βg ピッチ角(x軸傾斜角)
I 伏角
D 偏角

Claims (15)

  1. 水平面上の磁北を示すX軸、前記水平面において前記X軸に直交するY軸、および前記水平面に直交するZ軸からなる3次元空間における装置本体の方位を測定する方位測定装置であって、
    前記装置本体が指し示す方向をx軸の方向とした場合に、当該x軸の方向の地磁気量を検出するx軸地磁気量検出手段と、
    前記水平面と前記x軸とのなすx軸傾斜角を検出するx軸傾斜角検出手段と、
    前記x軸傾斜角検出手段によって検出されたx軸傾斜角を、前記x軸を前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させた場合の回転角に決定する決定手段と、
    前記x軸に直交するy軸の方向の地磁気量を検出するy軸地磁気量検出手段と、
    前記x軸および前記y軸に直交するz軸の方向の地磁気量を検出するz軸地磁気量検出手段と、
    前記水平面と前記y軸とのなすy軸傾斜角を検出するy軸傾斜角検出手段と、
    前記x軸を前記x軸傾斜角分の前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させることにより当該回転移動に追従して前記y軸を回転移動させた場合に、当該y軸を前記X軸回りに回転させることによって前記水平面に回転移動させる回転角を、下記の式(1)に示す3回回転座標式を用いて、前記x軸傾斜角検出手段によって検出されたx軸傾斜角および前記y軸傾斜角検出手段によって検出されたy軸傾斜角に基づいて算出する回転角算出手段と、
    前記x軸地磁気量検出手段によって検出された地磁気量と、前記決定手段によって決定された回転角と、前記y軸地磁気量検出手段およびz軸地磁気量検出手段によって検出された各地磁気量と、前記回転角算出手段によって算出された回転角とに基づいて、前記装置本体の方位角を算出する方位角算出手段と、
    を備えることを特徴とする方位測定装置。
    Figure 0004381161
    ただし、αはX軸回りの回転角、βはY軸回りの回転角となるx軸傾斜角、θは装置本体の方位角となるZ軸回りの回転角。
  2. 前記方位角算出手段は、
    前記y軸地磁気量検出手段およびz軸地磁気量検出手段によって検出された各地磁気量と、前記回転角算出手段によって算出された回転角とに基づいて、前記装置本体の方位角の正弦値を算出する正弦値算出手段と、
    前記x軸地磁気量検出手段によって検出された地磁気量と、前記決定手段によって決定された回転角とに基づいて、前記装置本体の方位角の余弦値を算出する余弦値算出手段と、
    前記正弦値算出手段によって算出された正弦値と、前記余弦値算出手段によって算出された余弦値とに基づいて、前記方位角の角度範囲を判別する判別手段と、を備え、
    前記方位角の正弦値、余弦値、または、前記正弦値および前記余弦値から得られる正接値のうちいずれか一つの値と、前記判別手段によって判別された判別結果と、に基づいて、前記方位角を算出することを特徴とする請求項1に記載の方位測定装置。
  3. 水平面上の磁北を示すX軸、前記水平面において前記X軸に直交するY軸、および前記水平面に直交するZ軸からなる3次元空間における装置本体の方位を測定する方位測定装置であって、
    前記装置本体が指し示す方向をx軸の方向とした場合に、当該x軸の方向の地磁気量を検出するx軸地磁気量検出手段と、
    前記x軸に直交するy軸の方向の地磁気量を検出するy軸地磁気量検出手段と、
    前記x軸および前記y軸に直交するz軸の方向の地磁気量を検出するz軸地磁気量検出手段と、
    前記x軸地磁気量検出手段によって検出されたx軸の方向の地磁気量と、前記y軸地磁気量検出手段によって検出されたy軸の方向の地磁気量と、前記z軸地磁気量検出手段によって検出されたz軸の方向の地磁気量と、によって得られた合成地磁気量に基づいて、前記y軸の方向の正規化された地磁気量および前記z軸の方向の正規化された地磁気量を算出する地磁気量算出手段と、
    前記水平面と前記x軸とのなすx軸傾斜角を検出するx軸傾斜角検出手段と、
    前記水平面と前記y軸とのなすy軸傾斜角を検出するy軸傾斜角検出手段と、
    前記x軸を前記x軸傾斜角分の前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させることにより当該回転移動に追従して前記y軸を回転移動させた場合に、当該y軸を前記X軸回りに回転させることによって前記水平面に回転移動させる回転角を、下記の式(1)に示す3回回転座標式を用いて、前記x軸傾斜角検出手段によって検出されたx軸傾斜角および前記y軸傾斜角検出手段によって検出されたy軸傾斜角に基づいて算出する回転角算出手段と、
    下記の式(1)に示す3回回転座標式に基づき、前記地磁気量算出手段によって算出された前記y軸の方向の正規化された地磁気量および前記z軸の方向の正規化された地磁気量と、前記回転角算出手段によって算出された回転角と、前記水平面とのなす伏角とを与えることにより、前記装置本体の方位角を算出する方位角算出手段と、
    を備えることを特徴とする方位測定装置。
    Figure 0004381161
    ただし、αはX軸回りの回転角、βはY軸回りの回転角となるx軸傾斜角、θは装置本体の方位角となるZ軸回りの回転角。
  4. 水平面上の磁北を示すX軸、前記水平面において前記X軸に直交するY軸、および前記水平面に直交するZ軸からなる3次元空間における装置本体の方位を測定する方位測定装置であって、
    前記装置本体が指し示す方向をx軸の方向とした場合に、当該x軸の方向の地磁気量を検出するx軸地磁気量検出手段と、
    前記x軸に直交するy軸の方向の地磁気量を検出するy軸地磁気量検出手段と、
    前記x軸および前記y軸に直交するz軸の方向の地磁気量を検出するz軸地磁気量検出手段と、
    前記x軸地磁気量検出手段によって検出されたx軸の方向の地磁気量と、前記y軸地磁気量検出手段によって検出されたy軸の方向の地磁気量と、前記z軸地磁気量検出手段によって検出されたz軸の方向の地磁気量と、によって得られた合成地磁気量に基づいて、前記x軸の方向の正規化された地磁気量を算出する地磁気量算出手段と、
    前記水平面と前記x軸とのなすx軸傾斜角を検出するx軸傾斜角検出手段と、
    前記x軸傾斜角検出手段によって検出されたx軸傾斜角を、前記x軸を前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させた場合の回転角に決定する決定手段と、
    下記の式(1)に示す3回回転座標式に基づき、前記地磁気量算出手段によって算出された前記x軸の方向の正規化された地磁気量と、前記決定手段によって決定された回転角と、前記合成地磁気量をあらわす地磁気ベクトルと前記水平面とのなす伏角と、を与えることにより、前記装置本体の方位角を算出する方位角算出手段と、
    を備えることを特徴とする方位測定装置。
    Figure 0004381161
    ただし、αはX軸回りの回転角、βはY軸回りの回転角となるx軸傾斜角、θは装置本体の方位角となるZ軸回りの回転角。
  5. 前記方位角算出手段は、
    現在位置における前記磁北と真北とのなす偏角の入力を受け付ける偏角入力手段を備え、
    さらに、前記偏角入力手段によって入力された偏角に基づいて、前記装置本体の方位角を算出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の方位測定装置。
  6. 水平面上の磁北を示すX軸、前記水平面において前記X軸に直交するY軸、および前記水平面に直交するZ軸からなる3次元空間における装置本体の方位を測定する方位測定装置であって、
    前記装置本体が指し示す方向をx軸の方向とした場合に、当該x軸の方向、前記x軸に直交するy軸の方向、または前記x軸および前記y軸に直交するz軸の方向のうち、いずれか一つの軸(以下、「第1軸」という)の方向の地磁気量を検出する第1軸地磁気量検出手段と、
    前記x軸、前記y軸および前記z軸の方向のうち、前記第1軸以外の軸(以下、「第2軸」という)の方向の地磁気量を検出する第2軸地磁気量検出手段と、
    前記x軸、前記y軸および前記z軸の各地磁気量が合成された現在位置における合成地磁気量の入力を受け付ける合成地磁気量入力手段と、
    前記合成地磁気量入力手段によって入力された現在位置における合成地磁気量と前記第1軸地磁気量検出手段によって検出された前記第1軸の方向の地磁気量とに基づいて、前記第1軸の方向の正規化された地磁気量を算出し、前記合成地磁気量と前記第2軸地磁気量検出手段によって検出された前記第2軸の方向の地磁気量とに基づいて、前記第2軸の方向の正規化された地磁気量を算出し、前記合成地磁気量と前記第1軸および第2軸の方向の正規化された地磁気量とに基づいて、前記x軸、前記y軸および前記z軸の軸方向のうち、前記第1軸および第2軸以外の第3軸の方向の正規化された地磁気量を算出する地磁気量算出手段と、
    前記水平面と前記x軸とのなすx軸傾斜角を検出するx軸傾斜角検出手段と、
    前記x軸傾斜角検出手段によって検出されたx軸傾斜角を、前記x軸を前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させた場合の回転角に決定する決定手段と、
    下記の式(1)に示す3回回転座標式に基づき、前記地磁気量算出手段によって算出された地磁気量のうち前記x軸の方向の正規化された地磁気量と、前記決定手段によって決定された回転角と、前記水平面とのなす伏角とを与えることにより、前記装置本体の方位角を算出する方位角算出手段と、
    を備えることを特徴とする方位測定装置。
    Figure 0004381161
    ただし、αはX軸回りの回転角、βはY軸回りの回転角となるx軸傾斜角、θは装置本体の方位角となるZ軸回りの回転角。
  7. 水平面上の磁北を示すX軸、前記水平面において前記X軸に直交するY軸、および前記水平面に直交するZ軸からなる3次元空間における装置本体の方位を測定する方位測定装置であって、
    前記装置本体が指し示す方向をx軸の方向とした場合に、当該x軸の方向、前記x軸に直交するy軸の方向、または前記x軸および前記y軸に直交するz軸の方向のうち、いずれか一つの軸(以下、「第1軸」という)の方向の地磁気量を検出する第1軸地磁気量検出手段と、
    前記x軸、前記y軸および前記z軸の方向のうち、前記第1軸以外の軸(以下、「第2軸」という)の方向の地磁気量を検出する第2軸地磁気量検出手段と、
    在位置における合成地磁気量の入力を受け付ける合成地磁気量入力手段と、
    前記合成地磁気量入力手段によって入力された現在位置における合成地磁気量と前記第1軸地磁気量検出手段によって検出された前記第1軸の方向の地磁気量とに基づいて、前記第1軸の方向の正規化された地磁気量を算出し、前記合成地磁気量と前記第2軸地磁気量検出手段によって検出された前記第2軸の方向の地磁気量とに基づいて、前記第2軸の方向の正規化された地磁気量を算出し、前記合成地磁気量と前記第1軸および第2軸の方向の正規化された地磁気量とに基づいて、前記x軸、前記y軸および前記z軸の軸方向のうち、前記第1軸および第2軸以外の第3軸の方向の正規化された地磁気量を算出する地磁気量算出手段と、
    前記水平面と前記x軸とのなすx軸傾斜角を検出するx軸傾斜角検出手段と、
    前記水平面と前記y軸とのなすy軸傾斜角を検出するy軸傾斜角検出手段と、
    前記x軸を前記x軸傾斜角分の前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させることにより当該回転移動に追従して前記y軸を回転移動させた場合に、当該y軸を前記X軸回りに回転させることによって前記水平面に回転移動させる回転角を、下記の式(1)に示す3回回転座標式を用いて、前記x軸傾斜角検出手段によって検出されたx軸傾斜角および前記y軸傾斜角検出手段によって検出されたy軸傾斜角に基づいて算出する回転角算出手段と、
    前記3回回転座標式に基づき、前記地磁気量算出手段によって算出された地磁気量のうち前記y軸の方向の正規化された地磁気量および前記z軸の方向の正規化された地磁気量と、前記回転角算出手段によって算出された回転角と、前記水平面とのなす伏角とを与えることにより、前記装置本体の方位角を算出する方位角算出手段と、
    を備えることを特徴とする方位測定装置。
    Figure 0004381161
    ただし、αはX軸回りの回転角、βはY軸回りの回転角となるx軸傾斜角、θは装置本体の方位角となるZ軸回りの回転角。
  8. 水平面上の磁北を示すX軸、前記水平面において前記X軸に直交するY軸、および前記水平面に直交するZ軸からなる3次元空間における装置本体の方位を測定する方位測定方法であって、
    前記装置本体が指し示す方向をx軸の方向とした場合に、当該x軸の方向の地磁気量を検出するx軸地磁気量検出工程と、
    前記水平面と前記x軸とのなすx軸傾斜角を検出するx軸傾斜角検出工程と、
    前記x軸傾斜角検出工程によって検出されたx軸傾斜角を、前記x軸を前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させた場合の回転角に決定する決定工程と、
    前記x軸に直交するy軸の方向の地磁気量を検出するy軸地磁気量検出工程と、
    前記x軸および前記y軸に直交するz軸の方向の地磁気量を検出するz軸地磁気量検出工程と、
    前記水平面と前記y軸とのなすy軸傾斜角を検出するy軸傾斜角検出工程と、
    前記x軸を前記x軸傾斜角分の前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させることにより当該回転移動に追従して前記y軸を回転移動させた場合に、当該y軸を前記X軸回りに回転させることによって前記水平面に回転移動させる回転角を、下記の式(1)に示す3回回転座標式を用いて、前記x軸傾斜角検出工程によって検出されたx軸傾斜角および前記y軸傾斜角検出工程によって検出されたy軸傾斜角に基づいて算出する回転角算出工程と、
    前記x軸地磁気量検出工程によって検出された地磁気量と、前記決定工程によって決定された回転角と、前記y軸地磁気量検出工程およびz軸地磁気量検出工程によって検出された各地磁気量と、前記回転角算出工程によって算出された回転角とに基づいて、前記装置本体の方位角を算出する方位角算出工程と、
    を含んだことを特徴とする方位測定方法。
    Figure 0004381161
    ただし、αはX軸回りの回転角、βはY軸回りの回転角となるx軸傾斜角、θは装置本体の方位角となるZ軸回りの回転角。
  9. 前記方位角算出工程は、
    前記y軸地磁気量検出工程およびz軸地磁気量検出工程によって検出された各地磁気量と、前記回転角算出工程によって算出された回転角とに基づいて、前記装置本体の方位角の正弦値を算出する正弦値算出工程と、
    前記x軸地磁気量検出工程によって検出された地磁気量と、前記決定工程によって決定された回転角とに基づいて、前記装置本体の方位角の余弦値を算出する余弦値算出工程と、
    前記正弦値算出工程によって算出された正弦値と、前記余弦値算出工程によって算出された余弦値とに基づいて、前記方位角の角度範囲を判別する判別工程と、を含み、
    前記方位角の正弦値、余弦値、または、前記正弦値および前記余弦値から得られる正接値のうちいずれか一つの値と、前記判別工程によって判別された判別結果と、に基づいて、前記方位角を算出することを特徴とする請求項8に記載の方位測定方法。
  10. 水平面上の磁北を示すX軸、前記水平面において前記X軸に直交するY軸、および前記水平面に直交するZ軸からなる3次元空間における装置本体の方位を測定する方位測定方法であって、
    前記装置本体が指し示す方向をx軸の方向とした場合に、当該x軸の方向の地磁気量を検出するx軸地磁気量検出工程と、
    前記x軸に直交するy軸の方向の地磁気量を検出するy軸地磁気量検出工程と、
    前記x軸および前記y軸に直交するz軸の方向の地磁気量を検出するz軸地磁気量検出工程と、
    前記x軸地磁気量検出工程によって検出されたx軸の方向の地磁気量と、前記y軸地磁気量検出工程によって検出されたy軸の方向の地磁気量と、前記z軸地磁気量検出工程によって検出されたz軸の方向の地磁気量と、によって得られた合成地磁気量に基づいて、前記y軸の方向の正規化された地磁気量および前記z軸の方向の正規化された地磁気量を算出する地磁気量算出工程と、
    前記水平面と前記x軸とのなすx軸傾斜角を検出するx軸傾斜角検出工程と、
    前記水平面と前記y軸とのなすy軸傾斜角を検出するy軸傾斜角検出工程と、
    前記x軸を前記x軸傾斜角分の前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させることにより当該回転移動に追従して前記y軸を回転移動させた場合に、当該y軸を前記X軸回りに回転させることによって前記水平面に回転移動させる回転角を、下記の式(1)に示す3回回転座標式を用いて、前記x軸傾斜角検出工程によって検出されたx軸傾斜角および前記y軸傾斜角検出工程によって検出されたy軸傾斜角に基づいて算出する回転角算出工程と、
    下記の式(1)に示す3回回転座標式に基づき、前記地磁気量算出工程によって算出された前記y軸の方向の正規化された地磁気量および前記z軸の方向の正規化された地磁気量と、前記回転角算出工程によって算出された回転角と、前記水平面とのなす伏角とを与えることにより、前記装置本体の方位角を算出する方位角算出工程と、
    を含んだことを特徴とする方位測定方法。
    Figure 0004381161
    ただし、αはX軸回りの回転角、βはY軸回りの回転角となるx軸傾斜角、θは装置本体の方位角となるZ軸回りの回転角。
  11. 水平面上の磁北を示すX軸、前記水平面において前記X軸に直交するY軸、および前記水平面に直交するZ軸からなる3次元空間における装置本体の方位を測定する方位測定方法であって、
    前記装置本体が指し示す方向をx軸の方向とした場合に、当該x軸の方向の地磁気量を検出するx軸地磁気量検出工程と、
    前記x軸に直交するy軸の方向の地磁気量を検出するy軸地磁気量検出工程と、
    前記x軸および前記y軸に直交するz軸の方向の地磁気量を検出するz軸地磁気量検出工程と、
    前記x軸地磁気量検出工程によって検出されたx軸の方向の地磁気量と、前記y軸地磁気量検出工程によって検出されたy軸の方向の地磁気量と、前記z軸地磁気量検出工程によって検出されたz軸の方向の地磁気量と、によって得られた合成地磁気量に基づいて、前記x軸の方向の正規化された地磁気量を算出する地磁気量算出工程と、
    前記水平面と前記x軸とのなすx軸傾斜角を検出するx軸傾斜角検出工程と、
    前記x軸傾斜角検出工程によって検出されたx軸傾斜角を、前記x軸を前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させた場合の回転角に決定する決定工程と、
    下記の式(1)に示す3回回転座標式に基づき、前記地磁気量算出工程によって算出された前記x軸の方向の正規化された地磁気量と、前記決定工程によって決定された回転角と、前記合成地磁気量をあらわす地磁気ベクトルと、前記水平面とのなす伏角と、を与えることにより、前記装置本体の方位角を算出する方位角算出工程と、
    を含んだことを特徴とする方位測定方法。
    Figure 0004381161
    ただし、αはX軸回りの回転角、βはY軸回りの回転角となるx軸傾斜角、θは装置本体の方位角となるZ軸回りの回転角。
  12. 前記方位角算出工程は、
    現在位置における前記磁北と真北とのなす偏角の入力を受け付ける偏角入力工程を含み、
    さらに、前記偏角入力工程によって入力された偏角に基づいて、前記装置本体の方位角を算出することを特徴とする請求項8〜11のいずれか一つに記載の方位測定方法。
  13. 水平面上の磁北を示すX軸、前記水平面において前記X軸に直交するY軸、および前記水平面に直交するZ軸からなる3次元空間における装置本体の方位を測定する方位測定方法であって、
    前記装置本体が指し示す方向をx軸の方向とした場合に、当該x軸の方向、前記x軸に直交するy軸の方向、または前記x軸および前記y軸に直交するz軸の方向のうち、いずれか一つの軸(以下、「第1軸」という)の方向の地磁気量を検出する第1軸地磁気量検出工程と、
    前記x軸、前記y軸および前記z軸の方向のうち、前記第1軸以外の軸(以下、「第2軸」という)の方向の地磁気量を検出する第2軸地磁気量検出工程と、
    前記x軸、前記y軸および前記z軸の各地磁気量が合成された現在位置における合成地磁気量の入力を受け付ける合成地磁気量入力工程と、
    前記合成地磁気量入力工程によって入力された現在位置における合成地磁気量と前記第1軸地磁気量検出工程によって検出された前記第1軸の方向の地磁気量とに基づいて、前記第1軸の方向の正規化された地磁気量を算出し、前記合成地磁気量と前記第2軸地磁気量検出工程によって検出された前記第2軸の方向の地磁気量とに基づいて、前記第2軸の方向の正規化された地磁気量を算出し、前記合成地磁気量と前記第1軸および第2軸の方向の正規化された地磁気量とに基づいて、前記x軸、前記y軸および前記z軸の軸方向のうち、前記第1軸および第2軸以外の第3軸の方向の正規化された地磁気量を算出する地磁気量算出工程と、
    前記水平面と前記x軸とのなすx軸傾斜角を検出するx軸傾斜角検出工程と、
    前記x軸傾斜角検出工程によって検出されたx軸傾斜角を、前記x軸を前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させた場合の回転角に決定する決定工程と、
    下記の式(1)に示す3回回転座標式に基づき、前記地磁気量算出工程によって算出された地磁気量のうち前記x軸の方向の正規化された地磁気量と、前記決定工程によって決定された回転角と、前記水平面とのなす伏角とを与えることにより、前記装置本体の方位角を算出する方位角算出工程と、
    を含んだことを特徴とする方位測定方法。
    Figure 0004381161
    ただし、αはX軸回りの回転角、βはY軸回りの回転角となるx軸傾斜角、θは装置本体の方位角となるZ軸回りの回転角。
  14. 水平面上の磁北を示すX軸、前記水平面において前記X軸に直交するY軸、および前記水平面に直交するZ軸からなる3次元空間における装置本体の方位を測定する方位測定方法であって、
    前記装置本体が指し示す方向をx軸の方向とした場合に、当該x軸の方向、前記x軸に直交するy軸の方向、または前記x軸および前記y軸に直交するz軸の方向のうち、いずれか一つの軸(以下、「第1軸」という)の方向の地磁気量を検出する第1軸地磁気量検出工程と、
    前記x軸、前記y軸および前記z軸の方向のうち、前記第1軸以外の軸(以下、「第2軸」という)の方向の地磁気量を検出する第2軸地磁気量検出工程と、
    在位置における合成地磁気量の入力を受け付ける合成地磁気量入力工程と、
    前記合成地磁気量入力工程によって入力された現在位置における合成地磁気量と前記第1軸地磁気量検出工程によって検出された前記第1軸の方向の地磁気量とに基づいて、前記第1軸の方向の正規化された地磁気量を算出し、前記合成地磁気量と前記第2軸地磁気量検出工程によって検出された前記第2軸の方向の地磁気量とに基づいて、前記第2軸の方向の正規化された地磁気量を算出し、前記合成地磁気量と前記第1軸および第2軸の方向の正規化された地磁気量とに基づいて、前記x軸、前記y軸および前記z軸の軸方向のうち、前記第1軸および第2軸以外の第3軸の方向の正規化された地磁気量を算出する地磁気量算出工程と、
    前記水平面と前記x軸とのなすx軸傾斜角を検出するx軸傾斜角検出工程と、
    前記水平面と前記y軸とのなすy軸傾斜角を検出するy軸傾斜角検出工程と、
    前記x軸を前記x軸傾斜角分の前記Y軸回りの回転によって前記水平面に回転移動させることにより当該回転移動に追従して前記y軸を回転移動させた場合に、当該y軸を前記X軸回りに回転させることによって前記水平面に回転移動させる回転角を、下記の式(1)に示す3回回転座標式を用いて、前記x軸傾斜角検出工程によって検出されたx軸傾斜角および前記y軸傾斜角検出工程によって検出されたy軸傾斜角に基づいて算出する回転角算出工程と、
    前記3回回転座標式に基づき、前記地磁気量算出工程によって算出された地磁気量のうち前記y軸の方向の正規化された地磁気量および前記z軸の方向の正規化された地磁気量と、前記回転角算出工程によって算出された回転角と、前記水平面とのなす伏角とを与えることにより、前記装置本体の方位角を算出する方位角算出工程と、
    を含んだことを特徴とする方位測定方法。
    Figure 0004381161
    ただし、αはX軸回りの回転角、βはY軸回りの回転角となるx軸傾斜角、θは装置本体の方位角となるZ軸回りの回転角。
  15. 請求項8〜14のいずれか一つに記載の方位測定方法を、コンピュータに実行させることを特徴とする方位測定プログラム。
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