JP3856962B2 - トナーボトル及びキャップ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置の現像装置に補給するトナーを収容したトナーボトル及びそのキャップに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のトナー補給機構において、例えば、特開平7−20705号公報に開示されているように、画像形成装置の小型化を図れるトナー補給機構が知られている。このトナー補給機構では、トナーボトルを載置する容器載置ホルダ−(ボトルホルダー)を水平な状態にしたままトナーボトルを交換できるものであり、ボトル本体に形成されている開口部にキャップをしたままのトナーボトルを、ボトルホルダーに載置し、そのキャップをボトル装着動作に連動するコレットチャックを用いて自動的に開栓するようになっている。この技術によれば、トナーボトルをボトルホルダーに載置したり、ボトルホルダーからトナーボトルを取り出したりするトナーボトル交換等の際には、キャップで開口部を封止したままの状態でトナーボトルを着脱することができるので、開口部に付着したトナーが落下してボトル交換者の手や衣服を汚すことがないという利点がある。
【0003】
ところが、図7および図8(a),(b)に示すように、トナーボトル1は、キャップ50を取り外す機構を備えたトナー補給ユニットに用いることによって上記のような種々の利点が得られるが、その機構上、開口部3を円筒部をなすボトル本体2よりも小径にしなければならない。このように開口部3を小径にすると、開口部3付近でのトナーTの流動性が悪化するため、トナーTの物性によっては図7に示すように、トナーTで開口部3を閉塞してしまう。このため、流動性の良いトナーTしか使用することができず、使用可能なトナーTの種類が限定されてしまう。したがって、前記したようなトナーTの種類の制限により、画像形成装置においては、キャップ50を取り外すトナー補給ユニットを機構上採用できないという不具合があった。さらに、常温では問題のない流動性の良いトナーTでも高温環境下では図8(a),(b)に示すように、トナーTが開口部3の内周面に付着・凝集してその開口面積を小さくしてしまい、これによりトナーTの補給量が減少するという不具合も有していた。
【0004】
そこで、本願出願人は、特開平9−96959号公報において、上記各不具合を解決できる新規なトナーボトルに係る技術を提案したが、そのうちの請求項4記載の発明には、トナーが排出されやすい方向に(ボトル本体の回転方向と逆方向の)ねじりを形成したほぐし部材の構成が記載されている。
【0005】
しかしながら、前記発明に係る構成およびその実施例(前記公報の図6(a),(b),(c)参照)では、ほぐし部材のねじりが、トナーの抵抗、開口部の内周面との摺接負荷等によって戻され、トナー排出を十分に行えない場合もあり得る。すなわち、ほぐし部材がトナーの抵抗、開口部の内周面との摺接負荷等によってたわんだ場合、その傾きはトナーをボトル本体の内部に送る向きとなる。このため、開口部でのトナー詰まりの防止には効果的であるが、トナーの十分な補給量を確保するには不利な構成となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本出願人は、特願平10−109119号において、ボトルの開口部からボトル本体内部へ向けて延在する基部と、この基部の先端部に連接されボトル本体内部から開口部へ向けて延在する連接部とを備えたほぐし部材をキャップに設け、連接部がトナーを掻き出す向きにたわむようにして、このたわみによりトナー供給を良好に行う構成を提案している。
【0007】
しかし、この構成では、キャップに固定される基部も、トナーによる回転抵抗や、連設部が開口部内周面に当接する構成において発生する連設部における回転抵抗によって、たわんでしまい、基部は、たわんだ状態において開口部に搬送されてきたトナーをボトル内に戻す向きの搬送作用を与え、トナー供給の妨げとなる。また基部がたわむと、その先端部が開口部側に位置することとなるため、ボトル奥側におけるトナーのほぐし動作が不完全となり、トナーの供給不足や供給トナーの状態不良といった問題を生ずる。
【0008】
本発明は、ほぐし部材の基部のたわみを防止して良好なトナー補給を行うことができるトナーボトル及びキャップを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、内部にトナーを収容したボトル本体と、このボトル本体に形成されたトナー供給用の開口部と、この開口部を開閉するキャップとを有し、上記ボトル本体が、その回転により収容したトナーを上記開口部へ向けて搬送する搬送手段を有するトナーボトルにおいて、
上記キャップは、上記開口部へ入り込む方向にその基端が結合された弾性を有する、上記開口部から上記ボトル本体内部へ向けて延在する基部と、この基部の先端部に連接された上記ボトル本体内部から上記開口部へ向けて延在する連接部とを備えたほぐし部材を有し、上記トナー補給時に少なくとも上記基部がその形状を維持するよう、上記基部の曲げ剛性を上記連接部の曲げ剛性よりも大きくしたことを特徴とするトナーボトル。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のトナーボトルにおいて、上記基部の幅及び厚さをそれぞれ、上記連接部の幅及び厚さよりも大きくすることにより、上記基部の曲げ剛性を、上記連接部の曲げ剛性よりも大きくしたことを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のトナーボトルにおいて、上記基部に、上記基端から上記先端部にかけて上記ボトル本体の回転方向とほぼ平行に突出したリブを設けることにより、上記基部の曲げ剛性を、上記連接部の曲げ剛性よりも大きくしたことを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3の何れか1つに記載のトナーボトルにおいて、上記連設部は上記開口部の内周面に摺接することを特徴とする。
【0014】
【実施例】
以下、図を参照して実施例を説明する。各実施例において、同一の機能および形状等を有する構成部品等については、同一符号を付すことによりその説明を省略する。図1ないし図4を参照して、本発明の第1の実施例を説明する。図1は、第1の実施例においてトナーボトルのキャップを、取り外し機構により取り外し保持した状態を表している。トナーボトル1は、従来の技術で説明したキャップ50に代えて、新規な構成を具備したキャップ5を有することのみ相違する。
【0015】
トナーボトル1は、図1に示すように、内部にトナーを収容したボトル本体2と、ボトル本体2に形成されたトナー供給用の開口部3と、開口部3を開閉するキャップ5とを有している。ボトル本体2は、その回転により内部に収容したトナーに一方向すなわち開口部3側への搬送作用を与える搬送手段としての螺旋状の突条15を有している。
【0016】
ボトル本体2の一端面の略中央部には、ボトル本体2の円筒部よりも小径のカラー4がボトル本体2から外側へ突出して一体的に成形されている。開口部3は、カラー4の内側に形成され、ボトル本体2の内部と外部とを連通している。トナーボトル1の不使用時には、通常、開口部3がキャップ5で封止され、開口部3が閉じられている状態にある。キャップ5の図1において右側の端部中央には、球状に膨らんだ摘み部6が一体形成されている。
【0017】
キャップ5には、開口部3へ入り込む方向にその基端20bが結合された弾性を有するほぐし部材20が設けられている。ほぐし部材20は、開口部5からボトル本体2内部へ向けて延在する基部31と、基部31の先端部32に連設されボトル本体2内部から開口部へ向けて延在する連設部33とを有しており、その基端20b側に形成されている基部31はキャップ5が開栓位置を占めているときにも開口部3よりボトル本体2に入り込みその先端部がボトル2内に位置し、また同開栓位置において、連設部33は、その先端部32とは反対側の自由端20aが開口部3の出口側に位置するよう、先端部32から折り返されるようにして形成されている。よってほぐし部材20は、図1に示すキャップ5が上記進退移動手段のチャック10により開栓位置に位置固定で保持されている状態にあるときでも、カラー4および開口部3を突き抜ける長さを有している。
【0018】
ほぐし部材20は、キャップ5の円周上を2等分する位置に2箇所配設されていて、正面視略M字状をなしている。また、各ほぐし部材20の先端部32には、ボトル本体2の回転中心に向かうにつれてボトル本体2の底部側に近づく傾斜部20cがそれぞれ形成されている。各ほぐし部材20の連設部33は、その外周端面が開口部3におけるカラー4の内周面に摺接する摺接部20dをそれぞれ有する。
【0019】
各ほぐし部材20は、トナー補給時に少なくとも基部31がその形状を維持するよう、基部31の曲げ剛性が、連接部33の曲げ剛性よりも大きくなっている。具体的に、本実施例においては、図4に示すように、基部31の幅b及び厚さaをそれぞれ、連接部の幅d及び厚さcよりも大きくし、a>c、b>dの関係とすることにより、基部31の曲げ剛性を、連接部33の曲げ剛性よりも大きくしている。
【0020】
本実施例において、a=2mm、b=5mm、c=0.3mm、d=4mmであるが、基部31の曲げ剛性が連接部33のそれよりも大きくなるのであれば、a、b、c、dの各値はこれに限られず、a>cかつb>dを必ずしも満たさずとも良く、またトナー補給時に少なくとも基部31がその形状を維持するよう、好ましくは、トナー補給時に基部31のみがその形状を維持するように選択されるものである。a=2mm、b=5mm、c=0.3mm、d=4mmとした場合には、トナー補給時に基部31のみがその形状を維持するようになっている(他の実施例において同じ)。キャップ5およびほぐし部材20は、適宜のプラスチック材料、例えばポリエチレン樹脂(PE)で一体成型することにより作られている。
【0021】
トナーボトル1からキャップ5を取り外す機構は、キャップ保持手段としてのチャック10と、このチャック10をトナーボトル1に対して進退移動させる板カム部材14を備えた進退移動手段とを備えている。このキャップ5を取り外す機構は、チャック10は、トナーボトル1を支持するボトルホルダー8の一部に形成された支持壁11の孔部12で進退自在に支持されている。チャック10は、図1よりも図の右側に退いた位置のフリー状態にあっては、その先端部に形成されている挾持部13が拡がるように付勢されている。また、トナーボトル1がボトルホルダー8のセット位置に置かれたときには、上記進退移動手段によりトナーボトル1に対してより離れた位置へと移動されるときに、チャック10の外周の大径部が孔部12の内周面で押されて挾持部13が狭められ、これにより、キャップ5の摘み部6を挾持するようになっている。
【0022】
チャック10は、キャップ5の摘み部6を保持した状態で、図1に示すように、開口部3を完全に開放できる位置までキャップ5を移動させる。この位置がキャップ5の開栓位置であり、キャップ5はトナーボトル1が正規の位置に装着されている間、その開栓位置に位置固定された状態で保持される。トナーTの補給は、キャップ5が開口部3を開く開栓位置に位置固定で保持された状態で行う。
【0023】
前記のキャップ5を取り外す機構を、画像形成装置における現像部のトナー補給ユニットに設けることにより、キャップ5で開口部3を封止したままの状態のトナーボトル1をボトルホルダー8に載置することができる。また、トナーボトル1中のトナーが消費され空になったトナーボトル1をボトルホルダー8から取り出す際、上記進退移動手段によりチャック10を逆に移動させて、空になったトナーボトル1の開口部3にキャップ5を取り付けるようにすることもできる。
【0024】
したがって、空になったトナーボトル1をボトルホルダー8から取り出す際には、開口部3がキャップ5で封止された状態なので、開口部3に付着したトナーが落下してボトル交換者の手や衣服を汚すことがない。なお、キャップ5を取り外す機構の詳細は、特開平9−96959号公報の図1(a),(b),(c)に示されているものと略同様となっていることを付け加えておく。
【0025】
図1に示すように、トナーボトル1がボトルホルダー8にセットされた状態では、キャップ5とトナーボトル1とは、上記進退移動手段のチャック10によりキャップ5が開栓位置に固定保持されているため、トナーボトル1の回転時には、相対的な回転を行うこととなり、固定されたトナーボトル1に対してほぐし部材20を回転する場合と同じように、ほぐし部材20により開口部3でのトナーがほぐされると同時に、開口部3およびカラー4内壁面に付着・凝集しているトナーT掻き落されて開口部3より排出される。
【0026】
このようなほぐし部材20によるほぐし作用によって、開口部3およびカラー4部分でのトナーの流路が拡がり、トナーがより流れやすくなり、トナー補給量減少の不具合が発生せず、より効果的に開口部3でのトナーブロッキングを防止できる。また、ほぐし部材20が適度の弾性を有し、ほぐし部材20の自由端20aが開口部3の出口側に位置するように形成され、基部31のみがその形状を維持する形状とされているので、開口部3におけるカラー4の内周面との摺接抵抗によって、図2において2点鎖線で示すように、トナーボトル1の回転時に、基部31がたわむことなく連設部33のみがたわみ、その自由端20aが常にトナーを掻き出す方向に傾くため、トナーをより確実に開口部3の外に掻き出し排出することができる。
【0027】
したがって、流動性の良くない物性のトナーでも支障なく使用することができる。この結果、使用できるトナーが限定されないので、キャップ取り外し機構を備えたトナー補給ユニットを種々の形式の画像形成装置に採用することが可能となる。また、ほぐし部材20には傾斜部20cが形成されていることにより、キャップ5のセット時において、ほぐし部材20の基端20b側先端部が開口部3およカラー4にひっかかることがなく、かつ、キャップ5が開口部3に対して芯ずれを生じていても傾斜部20cによって修正されるので、キャップ5のセット性が大幅に向上する。これに加えて、ほぐし部材20が上記した弾性を有するので、キャップ5のセット方向の自由度が増し、キャップ5を開口部3の斜めからセットすることも可能となる。
【0028】
なお、ほぐし部材20はその摺接部20dにおけるその外側端面ないしは外側端縁部を開口部3およびカラー4の内周面に摺接させた場合、その接触圧が大きすぎるとトナーボトル1回転時の負荷が大きくなって、キャップ5が変形したり、チャック10が破損したりする等の問題が生じる恐れがある。ところが、第1の実施形態におけるほぐし部材20は、適度の弾性を有しているので、開口部3およびカラー4の内周面に摺接させても接触圧を小さくすることができ、上記問題が発生する恐れはない。
【0029】
このように、ほぐし部材20の形状、弾性は、上述したトナー排出作用を向上するように付与されており、上記したプラスチック材料に限らず、ある程度の剛性を有するプラスチックで製作したときには、上述の条件を満たす範囲でその肉厚を適宜選択することによってほぐし部材20に適度の弾性を与えることができる。
【0030】
なお、開口部3およびカラー4内壁面に付着・凝集しているトナーを掻き落す作用効果をそれ程望まなくても良いのであれば、ほぐし部材20の摺接部20dを不要にしてほぐし部材20を開口部3およびカラー4の内周面に接触させないように形成したものでもよいし、先端部32が開口部3内に位置するものであってもよい。このようにほぐし部材20を形成した場合にも、開口部3等でのトナー凝集を確実に防止することができると共に、トナーボトル1回転中のほぐし動作時に、トナーの抵抗によってほぐし部材20がトナーを排出する方向に傾くので、トナーをより排出させやすくなり、十分な補給量を得ることができる。
【0031】
第5、6図に本発明の第2の実施例を示す。本実施例が第1の実施例と異なるのは、ほぐし部材20の形状である。本実施例においては、基部31と連接部33との幅、厚さはともにほぼ同じであり、図6に明らかなように、基部31の、ボトル本体2の回転中心側に、基部31から先端部32にかけてボトル本体2の回転方向とほぼ平行な方向に突出したリブ34を設けている。リブ34はボトル本体2の回転方向における下流側に設けられているが、図6において2点鎖線で示すように同方向における上流側に設けてもよいし、また上流側、下流側に設けて断面T字状となる形状としてもよい。リブ34の幅、厚さ等の寸法は、トナー補給時に基部31がその形状を維持するよう、基部31の曲げ剛性が、連接部33の曲げ剛性よりも大きくなるように設計される。
【0032】
以上本発明の各実施例について説明したが、本発明は、第1、第2の実施例に限定されず、ほぐし部材20の形成箇所を、例えばキャップ5の円周上を3等分する位置に3箇所配設したり、それ以上のたとえば4等分する位置に4箇所配設したりすることももちろん可能であるし、第1の実施例のように基部と連設部との幅、厚さを異ならせた構成に第2の実施例におけるリブを設けたものとしてもよい。
【0033】
他にも、キャップをチャックでつかんで引き離すことで開栓位置に固定保持する構成に代えて、キャップはボトル本体に螺合され、キャップを回すことで開栓位置へ移動させ固定保持するものにも適用することができる等、種々改変できるものであるし、また、ほぐし部材を開口部およびカラー内周面に摺接させる場合、ほぐし部材の内周面側の縁にブラシ等の摺接部材を取り付け、その摺接部材を介してほぐし部材を開口部およびカラー内周面に摺接させるようにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、内部にトナーを収容したボトル本体と、このボトル本体に形成されたトナー供給用の開口部と、この開口部を開閉するキャップとを有し、上記ボトル本体が、その回転により収容したトナーを上記開口部へ向けて搬送する搬送手段を有するトナーボトルにおいて、上記キャップは、上記開口部へ入り込む方向にその基端が結合された弾性を有する、上記開口部から上記ボトル本体内部へ向けて延在する基部と、この基部の先端部に連接された上記ボトル本体内部から上記開口部へ向けて延在する連接部とを備えたほぐし部材を有し、上記トナー補給時に少なくとも上記基部がその形状を維持するよう、上記基部の曲げ剛性を上記連接部の曲げ剛性よりも大きくしたので、トナー補給時に少なくとも基部がたわむことがないから、ボトル本体の開口部でのトナー凝集等の防止と同時に、ほぐし部材によってほぐしたり、開口部の内周面から掻き取ったりしたトナーを、より排出しやすくして十分な補給量を得ることができ、開口部等でのトナー凝集を確実に防止することができると共に、トナーボトル回転中のほぐし動作時に、基部が傾くことがないので、基部がトナーをボトル内に戻す向きの搬送作用を与えることがなく良好なトナー補給を行うことができるうえに開口部の奥側のほぐし機能を確実にすることができ、また、トナーの抵抗によって連接部がトナーを排出する方向に傾くと、トナーをより排出させやすくなり、十分な補給量を得ることができる。
【0035】
請求項2記載の発明によれば、上記基部の幅及び厚さをそれぞれ、上記連接部の幅及び厚さよりも大きくすることにより、上記基部の曲げ剛性を、上記連接部の曲げ剛性よりも大きくしたので、基部の剛性が高くなり、トナーボトル回転中のほぐし動作時に、基部が傾くことがないので、基部がトナーをボトル内に戻す向きの搬送作用を与えることがなく良好なトナー補給を行うことができるうえに開口部の奥側のほぐし機能を確実にすることができ、また、トナーの抵抗によって連接部がトナーを排出する方向に傾くと、トナーをより排出させやすくなり、十分な補給量を得ることができる。
【0036】
請求項3記載の発明によれば、上記基部に、上記基端から上記先端部にかけて上記ボトル本体の回転方向とほぼ平行に突出したリブを設けることにより、上記基部の曲げ剛性を、上記連接部の曲げ剛性よりも大きくしたので、基部の剛性が高くなり、トナーボトル回転中のほぐし動作時に、基部が傾くことがないので、基部がトナーをボトル内に戻す向きの搬送作用を与えることがなく良好なトナー補給を行うことができるうえに開口部の奥側のほぐし機能を確実にすることができ、また、トナーの抵抗によって連接部がトナーを排出する方向に傾くと、トナーをより排出させやすくなり、十分な補給量を得ることができるとともに、リブをボトル本体の回転方向において上流側あるいは下流側の何れか一方にのみ設けるようにすれば、ほぐし部材がトナーの流れの妨げとなることが防止され、良好なトナー補給を行うことができる。
【0037】
請求項4記載の発明によれば、上記連設部が上記開口部の内周面に摺接するので、開口部等に付着したトナーをボトル本体外へ掻き出して十分な補給量を得ることができると共に、ほぐし部材が開口部の内周面との摺接抵抗により、トナーボトル回転時に常にトナーを掻き出す方向に撓むので、トナーをより確実に掻き出すことができるトナーボトルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したトナーボトル及びキャップと、これらを具備する現像装置の一部とを示し、トナーボトルのキャップを取り外し機構により取り外し開栓位置に固定保持した状態を示す部分断面を含む正断面図である。
【図2】図1に示したキャップの斜視図である。
【図3】図2に示したキャップの側断面図である。
【図4】(a)は、図3に示した基部の断面図、(b)は、図3に示した連設部の断面図である。
【図5】キャップの別の実施例を示した断面図である。
【図6】図5に示したキャップの基部の断面図である。
【図7】従来のトナーボトルの問題点を説明する要部の端面図的な正断面図である。
【図8】(a)は、従来のトナーボトルの問題点を説明する要部の正断面図、(b)は、その側面図である。
【符号の説明】
1 トナーボトル
2 ボトル本体
3 開口部
5 キャップ
15 搬送手段
20 ほぐし部材
20b ほぐし部材の基端
31 基部
32 先端部
33 連設部
34 リブ
a 基部の厚さ
b 基部の幅
c 連設部の厚さ
d 連設部の幅
T トナー
Claims (4)
- 内部にトナーを収容したボトル本体と、このボトル本体に形成されたトナー供給用の開口部と、この開口部を開閉するキャップとを有し、
上記ボトル本体が、その回転により収容したトナーを上記開口部へ向けて搬送する搬送手段を有するトナーボトルにおいて、
上記キャップは、上記開口部へ入り込む方向にその基端が結合された弾性を有する、上記開口部から上記ボトル本体内部へ向けて延在する基部と、この基部の先端部に連接された上記ボトル本体内部から上記開口部へ向けて延在する連接部とを備えたほぐし部材を有し、上記トナー補給時に少なくとも上記基部がその形状を維持するよう、上記基部の曲げ剛性を上記連接部の曲げ剛性よりも大きくしたことを特徴とするトナーボトル。 - 請求項1記載のトナーボトルにおいて、
上記基部の幅及び厚さをそれぞれ、上記連接部の幅及び厚さよりも大きくすることにより、上記基部の曲げ剛性を、上記連接部の曲げ剛性よりも大きくしたことを特徴とするトナーボトル。 - 請求項1または2記載のトナーボトルにおいて、
上記基部に、上記基端から上記先端部にかけて上記ボトル本体の回転方向とほぼ平行に突出したリブを設けることにより、上記基部の曲げ剛性を、上記連接部の曲げ剛性よりも大きくしたことを特徴とするトナーボトル。 - 請求項1ないし3の何れか1つに記載のトナーボトルにおいて、
上記連接部は上記開口部の内周面に摺接することを特徴とするトナーボトル。
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