JP3856860B2 - 気密棒状化粧料容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化粧料皿筒から外向きに突出させた突起を、内筒体の縦スリットを介して外筒体の螺旋溝に係合させて、外筒体を回動することにより内筒体に対して化粧料皿筒を上下方向にスライド移動させるようにした筒状容器本体と、内筒体の突出部上部に圧接する気密シール部を有して筒状容器本体に装着される筒状キャップとを備えてなる気密棒状化粧料容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、口紅容器のような棒状化粧料容器においては、揮発性化粧料の乾燥固化を防止するなどの観点から、キャップの嵌合係止機能と気密機能とを組み込むことが行われている。
【0003】
この種の棒状化粧料容器における気密構造としては、実公平1−35684号公報に示されるような容器が公知となっている。この棒状化粧料容器は、外筒体内にこれより上方へ突出させて内筒体を遊挿するとともに、棒状化粧料が装着される化粧料皿筒を内筒体内に設け、化粧料皿筒から外向きに突出させた突起を、内筒体の縦スリットを介して外筒体の螺旋溝に係合させて、外筒体を回動することにより縦スリットに案内させつつ螺旋溝に沿って突起を移動させて、内筒体に対し化粧料皿筒を上下方向にスライド移動させるようにした筒状容器本体と、内筒体の突出部上部に圧接する気密シール部を有して筒状容器本体に装着される筒状キャップとにより構成されている。
【0004】
特に、気密シールの構成については、筒状キャップの上端部内面に、内筒体上端の開口部をシールする気密シール部が設けられ、さらに螺旋溝より上方に位置する外筒体の内周面と内筒体の外周面との間に溝が設けられて、この溝内にシールリングが配設されている。
【0005】
かかる構成の下で、筒状キャップを外筒体に装着すると、化粧料の出入り口である内筒体の上端は気密シール部により密閉される。また、シールリングにより、筒状容器本体の気密を保持するようになっている。
【0006】
また他方、化粧料を繰り出すために内筒体に対して外筒体を回動させた時の内筒体の抜け防止のために、内筒体の下端部外周面に係止周条が設けられて、外筒体の底部内周に内筒体の当該係止周条が当接するように、外筒体の下方から内筒体を挿入して組み付け、その後、装飾筒が密に外装嵌合されて筒状容器本体の底部が閉止されるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、かかる従来の気密棒状化粧料容器にあっては、外筒体の内周面と内筒体の外周面との間に溝を介してシールリングを配設しているが、組み付け構造上、ともに相当長い寸法で形成される外筒体に対して下方から内筒体を差し込む構造であるため、これら外筒体と内筒体との間でこれらに密着すべきシールリングを装着するに際して、このシールリングを予め外筒体側若しくは内筒体側の溝に装着した状態で一方を他方に対して差し込んでゆくと、この差し込み時にシール部材に対して外筒体の内周面若しくは内筒体の外周面が摺接して当該シールリングがこれら筒体間で引きずられてしまい、これによりシールリングが溝から脱落してしまったり、あるいはシールリングがよじれてしまったりして、良好なシール機能を確保できないおそれがあった。また、外筒体と内筒体とを相互に差し込んで組付けを完了した後にシールリングをこれらの溝間に装着することは、きわめて困難であった。このように従来にあっては、互いに相当の距離で差し込まれる外筒体と内筒体との間に直接シールリングを装着する構成であったため、シールリングの装着が難しく、ひいては確実なシール性能を期待できないものであった。
【0008】
本発明はかかる従来の課題に鑑みてなされたもので、その目的は、筒状容器本体側の気密性能を確実化することができる構造を備えるとともに、組立作業性の良好な気密棒状化粧料容器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために本発明は、外筒体内にこれより上方へ突出させて内筒体を遊挿するとともに、棒状化粧料が装着される化粧料皿筒を該内筒体内に設け、該化粧料皿筒から外向きに突出させた突起を、該内筒体の縦スリットを介して該外筒体の螺旋溝に係合させて、該外筒体を回動することにより該縦スリットに案内させつつ該螺旋溝に沿って該突起を移動させて、該内筒体に対し該化粧料皿筒を上下方向にスライド移動させるようにした筒状容器本体と、該内筒体の突出部上部に圧接する気密シール部を有して該筒状容器本体に装着される筒状キャップとを備えてなる気密棒状化粧料容器において、上記外筒体上端部に、上記内筒体の突出部下端の外周面を囲繞するリング状の中具を設けるとともに、該中具に囲繞された上記内筒体外周面に外向きに突出させて係止突起を形成し、上記中具内部に、上記外筒体外方の上記内筒体の突出部外周面に圧接して上記筒状容器本体内部を外部から気密にシールする弾性シール部材を装着し、かつ該弾性シール部材に上記外筒体若しくは上記中具との間で上記係止突起を上下方向から挟持する係合部を形成してなる。
【0010】
また、前記弾性シール部材に、前記内筒体外周面に弾接する弾性可撓部を形成してなる。
【0011】
請求項1の発明の気密棒状化粧料容器にあっては、外筒体上端部に、内筒体の突出部下端の外周面を囲繞するリング状の中具を設けるようにし、そしてこの中具の内部に、外筒体外方の内筒体の突出部外周面に圧接して筒状容器本体内部を外部から気密にシールする弾性シール部材を装着するように構成したので、内筒体の突出部下端に相応する短い寸法の中具に弾性シール部材を装着し、これを内筒体外周面に当ててシール面を得た後に、外筒体を組み付けることができるようになっている。
【0012】
また、中具に囲繞された内筒体外周面に外向きに突出させて係止突起を形成し、かつ弾性シール部材には、外筒体若しくは中具との間でこの係止突起を上下方向から挟持する係合部を形成するようにしたので、弾性シール部材を多機能化して、内筒体の抜け止め具として利用することができるようになっている。
【0013】
さらに、請求項2の発明の気密棒状化粧料容器にあっては、内筒体外周面に弾接する弾性可撓部を弾性シール部材に備えていて、この弾性可撓部の内筒体外周面への弾接により外筒体を回動させて化粧料を繰り出す際の回転摺動抵抗を得るようになっている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。本実施例は基本的には、外筒体10内にこれより上方へ突出させて内筒体20を遊挿するとともに、棒状化粧料33が装着される化粧料皿筒30を内筒体20内に設け、化粧料皿筒30から外向きに突出させた突起35を、内筒体20の縦スリット22を介して外筒体10の螺旋溝12に係合させて、外筒体10を回動することにより縦スリット22に案内させつつ螺旋溝12に沿って突起35を移動させて、内筒体20に対し化粧料皿筒30を上下方向にスライド移動させるようにした筒状容器本体1と、内筒体20の突出部上部に圧接する気密シール部5,5aを有して筒状容器本体1に装着される筒状キャップ2,2aとを備えてなる気密棒状化粧料容器において、外筒体10上端部に、内筒体20の突出部下端の外周面を囲繞するリング状の中具40,70を設けるとともに、中具40,70に囲繞された内筒体20外周面に外向きに突出させて係止突起21を形成し、中具40,70内部に、外筒体10外方の内筒体20の突出部外周面に圧接して筒状容器本体1内部を外部から気密にシールする弾性シール部材50,60,80を装着し、かつ弾性シール部材50,60,80に外筒体10若しくは中具70との間で係止突起21を上下方向から挟持する係合部としての傾斜面52,63,82を形成して構成される。
【0015】
好ましい実施例では、弾性シール部材50,60,80に、内筒体10外周面に弾接する弾性可撓部として、空間AまたはBをもって弾接する突部51,64,81を形成している。
【0016】
図1ないし図4は本発明の気密棒状化粧料容器の第1実施例を示す。本実施例の気密棒状化粧料容器は、筒状容器本体1およびこれに嵌装される樹脂製の筒状キャップ2により構成されている。筒状容器本体1は、図2に示すように、その外郭を形成する外筒体10、内筒体20、化粧料皿筒30とからなり、化粧料皿筒30の外側に内筒体20が配置され、内筒体20の外側に外筒体10が配置されている。また、外筒体10の上端部には中具40が装着されている。
【0017】
外筒体10は、円筒形の中空筒体で、その上端部外周には環状の切欠部11が形成され、その下方内周には螺旋溝12が刻設されている。また、外筒体10の底部には開口部13が形成されている。
【0018】
内筒体20は、外筒体10の内径よりやや小さな外径を有する中空筒体で、外筒体10に対してはその上方から遊挿されて組み込まれるようになっており、その外周面の略中間部で外筒体10の上端部近傍には、その周方向に沿って一条の係止突起21が環状に突設している。また、係止突起21の下方には、外筒体10の螺旋溝12の軸方向長さに対応させて形成した縦スリット22が形成され、この縦スリット22は下方に開口している。
【0019】
化粧料皿筒30は、内筒体20の内径よりやや小さな外径を有する中空筒体で、この化粧料皿筒30内に口紅、ファンデーション、頬紅などの棒状化粧料33が溶融状態で充填される。また、化粧料皿筒30の上部内周面には、化粧料33の脱落防止のための係合凸部34が周方向に形成されている。さらに、化粧料皿筒30の外周面下方には、係合突起35,35が外方へ突出形成されている。この係合突起35は、内筒体20に形成された縦スリット22を貫通して外筒体10の螺旋溝12内に係合することにより、化粧料皿筒30の繰り上げ機構を構成している。
【0020】
従って、図2に示す状態から外筒体10を内筒体20に対して相対的に回動させると、螺旋溝12に沿って縦スリット22の上限位置まで係合突起35が上昇し、これにより化粧料皿筒30の化粧料33が内筒体20から突出するようになる。
【0021】
中具40は、図4に示すように、内筒体20を囲繞するリング状で、その上方部41の外径は下方部42の外径よりも小径に形成され、上方部41の外周面の略中間部には、周方向に沿って一条の環状リブ43が突出形成されている。また、下方部42の内周面には段部44を介して凹所45が周方向に形成され、さらに下方の内周面には段部46を介して凹所47が周方向に形成され、これら凹所45,47にわたって弾性シール部材50が配設されている。さらに、中具40の上端部外周には筒状キャップ2の装着ガイドとして傾斜面48が形成されている。
【0022】
弾性シール部材50は、外筒体10から突出する内筒体20の突出部下端の外周面を囲繞する断面略L字状のリング状で、その上端部内周面には、周方向に内向きの突部51が突出形成されている。また、弾性シール部材50の下端部内周面には、周方向に傾斜面52が形成されている。なお、弾性シール部材50は、軟質のポリエチレン、ウレタン、ゴム等の材質でできている。
【0023】
上記のような中具40の凹所45および凹所47に弾性シール部材50を配設すると、弾性シール部材50の下端部外周面53が中具40の凹所47の段部46と当接し、弾性シール部材50の上端部外周面54と中具40の凹所45の上端面および内周面との間には空間Aが形成される。
【0024】
そして、内筒体20内に化粧料皿筒30を配置し、内筒体20の上方から中具40を装着すると、図2および図3に示されるように、中具40の下端面49は、外筒体10の切欠部11に当接し、弾性シール部材50の下端部55は、外筒体10の上端面14と当接する。そして、中具40の下端面49を外筒体10の切欠部11に溶着すると、中具40の下方部42は、外筒体10の外周面と面一になる。さらに、弾性シール部材50の突部51は、外方へ撓み得る空間Aをもって内筒体20の突出部外周面に圧接し、内筒体20と外筒体10の間に生じる隙間をシールすることができるので、外部に対する筒状容器本体1内部の気密を確実に保持することができる。
【0025】
また、弾性シール部材50は、中具40の内部に予め装着されているので、取り付けが容易である。
【0026】
さらに、弾性シール部材50の傾斜面52が係止突起21に上方から近接した状態で位置し、この結果内筒体20は、その係止突起21の上下が弾性シール部材50と外筒体10との間に挟み込まれた状態で固定され、これにより外筒体10から内筒体20が抜け出るのを防止することができる。なお、本実施例では、溶融状態の化粧料を組立が終了した筒状容器本体1の下部から直接充填するタイプの棒状化粧料容器を例示しており、このため外筒体10下部に開口部13を形成していているが、この開口部13は、化粧料を充填した後シール15を貼付することにより気密に密閉される。固形棒状化粧料を化粧料皿筒30に上方から装着するタイプの棒状化粧料容器の場合には、外筒体10としては有底筒体状に成形されたものが用いられる。
【0027】
そして、外筒体10を内筒体20に対して相対的に回動させると、図1に示されるように、螺旋溝12に沿って縦スリット22の上限位置まで係合突起35が上昇し、これにより化粧料皿筒30の化粧料33が内筒体20から突出するようになる。この際、弾性シール部材50の上端部内方に形成された突部51は、内筒体20の外周面に弾接するので、外筒体10を回動させて化粧料33を繰り出す際の回転摺動抵抗を生じさせることができ、円滑な繰り出し操作を確保することができる。
【0028】
一方、筒状キャップ2は、合成樹脂製で、その外径が外筒体10の外径と等しく形成されている。この筒状キャップ2の下方部3の内周面には、周方向に沿って中具40の環状リブ43と嵌合可能な一条の環状溝4が形成され、これにより筒状キャップ2は、上記中具40を介して筒状容器本体1に嵌脱自在に嵌合するようになっている。
【0029】
また、筒状キャップ2の内側には、その上端部から側壁略中間部にかけて、筒体状の樹脂製シール部材5が接着剤などの適宜手段によって固定されており、このシール部材5が、内筒体20の突出部上部に圧接して気密シール部を構成するようになっている。
【0030】
図2および図3に示されるように、筒状キャップ2を筒状容器本体1に被せると、筒状キャップ2の内面に沿って設けられた筒体状の樹脂製シール部材5は、内筒体20の突出部上部に圧接し、これにより、化粧料33の出入り口である内筒体20の上端開口部が確実に密閉される。これと同時に、弾性シール部材50の突部51が、空間Aにより弾力性をもって内筒体20の突出部外周面に圧接し、これにより内筒体20と外筒体10の間に生じる隙間をシールすることができるので、筒状容器本体1内部の気密を確実に保持することができる。
【0031】
そして特に、外筒体10上端部に、内筒体20の突出部下端の外周面を囲繞するリング状の中具40を設けるようにし、そしてこの中具40の内部に、内筒体20の突出部外周面に圧接して筒状容器本体1内部を外部から気密にシールする弾性シール部材50を装着するように構成したので、内筒体20の突出部下端に相応する短い寸法の中具40に弾性シール部材50を装着し、これを内筒体20外周面に当ててシール面を得た後に、外筒体10を組み付けることができるので、組み付けに際して確実なシール性能を確保しながら、作業性良く筒状容器本体1を組み立てることができる。
【0032】
また、中具40に囲繞された内筒体20外周面に外向きに突出させて係止突起21を形成し、かつ弾性シール部材50には、外筒体10との間でこの係止突起21を上下方向から挟持する傾斜面52を形成するようにしたので、弾性シール部材50を多機能化して、内筒体20の抜け止め具として利用することができ、内筒体20の抜け止めを構成するために、別部品が必要となったり、外筒体10や内筒体20の形態が複雑化することを防止して、製造性の向上と組み付け作業の簡単化・単純化を図ることができる。
【0033】
図5ないし図7は本発明の第2実施例を示し、前記実施例と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。第1実施例では、筒状キャップ2は、合成樹脂製であるが、本実施例の筒状キャップ2aは、均一な厚さの金属製の筒体で、その内側には、暫時傾斜面を介して筒状容器本体1の外形形状に対応する形状に形成された筒体状の樹脂製シール部材5aが接着剤などの適宜手段によって固定されている。シール部材5aの上端部7の内径は、内筒体20の上方部外径と等しく形成され、シール部材5aの下端部8の内径は、中具40の上方部外径と等しく形成されており、上端部7および下端部8がそれぞれ内筒体20および中具40に圧接するようになっている。また、シール部材5aの下端部8の内周面には、周方向に沿って中具40の環状リブ43と嵌合可能な一条の環状溝9が形成され、これにより筒状キャップ2aは、上記中具40を介して筒状容器本体1に嵌脱自在に嵌合するようになっている。
【0034】
図6および図7に示されるように、筒状キャップ2aを筒状容器本体1に被せると、筒状キャップ2aの内面に沿って設けられた筒体状の樹脂製シール部材5aの上端部7内周面は、内筒体20の突出部上部に圧接し、これにより、化粧料33の出入り口である内筒体20の上端開口部が確実に密閉される。これと同時に、上記第1実施例と同様に、弾性シール部材50により内筒体20と外筒体10の間に生じる隙間をシールすることができるので、筒状容器本体1内部の気密を確実に保持することができる。その他の作用、効果は、上記第1実施例と同様である。
【0035】
図8および図9は本発明の第3実施例を示し、前記実施例と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
【0036】
弾性シール部材60は、図9に示すように、内筒体20を囲繞するリング状で、その外周面の略中間部には、周方向に沿って一条の環状突部61が突出形成されている。また、弾性シール部材60の上端部内周面には、周方向に沿って内向きの突部62が突出形成され、下端部には、係止突起21の上方に位置される傾斜面63を介して下方に延長され、係止突起21にその径方向外方から弾接する外方へ可撓変形可能な肉薄の突部64が周方向に垂下形成されている。
【0037】
上記のような弾性シール部材60を中具40の内方の凹所45,47にわたって配設すると、弾性シール部材60の環状突部61が中具40の凹所47の段部46と当接し、弾性シール部材60の上部外周面65と中具40の凹所45の上端面および内周面との間には、この上部外周面65が外側に撓み得る空間Aが形成される。また、弾性シール部材60の突部64と外筒体10の内周面との間には、この突部64が外側に撓み得る空間Bが形成される。
【0038】
そして内筒体20内に化粧料皿筒30を配置し、内筒体20の上方から中具40を装着すると、図8に示されるように、弾性シール部材60の突部62は、外方へ撓み得る空間Aをもって内筒体20の突出部外周面に圧接し、これにより内筒体20と外筒体10の間に生じる隙間をシールすることができるので、外部に対する筒状容器本体1内部の気密を確実に保持することができる。また、弾性シール部材60は、中具40の内部に予め装着されているので、取り付けが容易である。
【0039】
さらに、弾性シール部材60の傾斜面63が係止突起21に上方から近接した状態で位置し、この結果内筒体20は、その係止突起21の上下が弾性シール部材60と外筒体10との間に挟み込まれた状態で固定され、これにより外筒体10から内筒体20が抜け出るのを防止することができる。
【0040】
さらに、弾性シール部材60の突部64が、外方へ撓み得る空間Bをもって内筒体20の係止突起21に弾接するので、外筒体10を回動させて化粧料33を繰り出す際の回転摺動抵抗を生じさせることができ、円滑な繰り出し操作を確保することができる。
【0041】
このように、本実施例では、弾性シール部材60がシール性能、中具40の抜けどめ、回転摺動抵抗の付与といった3つの機能を発揮する。その他の作用、効果は、上記第1実施例と同様である。
【0042】
図10および図11は本発明の第4実施例を示し、前記実施例と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。本実施例の中具70は、内筒体20を囲繞するリング状で、その上方部71の外径は下方部72の外径よりも小径に形成され、上方部71の外周面の略中間部には、周方向に沿って一条の環状リブ73が突出形成されている。また、上方部71の内側角部には、内筒体20の係止突起21上方に位置される傾斜面74が形成されている。さらに、下方部72の内周面には段部75を介して凹所76が周方向に形成され、さらに下方の内周面には段部77を介して凹所78が周方向に形成されていて、これら凹所76,78にわたって弾性シール部材80が配設されている。
【0043】
この弾性シール部材80の上端部内周に形成された突部81は、外方へ撓み得る空間Aをもって内筒体20の突出部外周面に圧接し、これにより内筒体20と外筒体10の間に生じる隙間をシールすることができるので、外部に対する筒状容器本体1内部の気密を確実に保持することができる。この実施例でも、弾性シール部材80の上端部内方に形成された突部81は、内筒体20の外周面および係止突起21の下部外周面に弾接するので、外筒体10を回動させて化粧料33を繰り出す際の回転摺動抵抗を生じさせることができ、円滑な繰り出し操作を確保することができる。
【0044】
さらに、弾性シール部材80には、係止突起21を挟んで中具70の傾斜面74に相対向させて上向きの傾斜面82が形成されており、内筒体20に中具70を装着し、その後弾性シール部材80を装着すると、内筒体20は、その係止突起21の上下が弾性シール部材80と中具70に形成した傾斜面82,74との間に挟み込まれた状態で固定され、これにより外筒体10から内筒体20が抜け出るのを防止することができる。その他の作用、効果は、上記第1実施例と同様である。
【0045】
上記の実施例では、外筒体10の下端部の開口部13から溶融した化粧料33を流し込むことにより直接充填するタイプの気密棒状化粧料容器を例示したが、あらかじめ成型された口紅、ファンデーション、頬紅などの化粧料を、化粧料皿筒30に装着することにより納められるタイプの気密棒状化粧料容器にも適用することができる。また、筒状キャップ2,2aの材質も、樹脂、金属、いずれの材質でも形成することができる。
【0046】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の気密棒状化粧料容器にあっては、外筒体上端部に、内筒体の突出部下端の外周面を囲繞するリング状の中具を設けるようにし、そしてこの中具の内部に、外筒体外方の内筒体の突出部外周面に圧接して筒状容器本体内部を外部から気密にシールする弾性シール部材を装着するように構成したので、内筒体の突出部下端に相応する短い寸法の中具に弾性シール部材を装着し、これを内筒体外周面に当ててシール面を得た後に、外筒体を組み付けることができるので、組み付けに際して確実なシール性能を確保しながら、作業性良く筒状容器本体を組み立てることができる。
【0047】
また、中具に囲繞された内筒体外周面に外向きに突出させて係止突起を形成し、かつ弾性シール部材には、外筒体若しくは中具との間でこの係止突起を上下方向から挟持する係合部を形成するようにしたので、弾性シール部材を多機能化して、内筒体の抜け止め具として利用することができ、内筒体の抜け止めを構成するために、別部品が必要となったり、内筒体や外筒体の形態が複雑化することを防止して、製造性の向上と組み付け作業の簡単化・単純化を図ることができる。
【0048】
さらに、内筒体外周面に弾接する弾性可撓部を弾性シール部材に備えていて、この弾性可撓部の内筒体外周面への弾接により外筒体を回動させて化粧料を繰り出す際の回転摺動抵抗を得ることができ、円滑な化粧料の繰り出し動作を保証できる。
【0049】
このように弾性シール部材に、シール機能と、内筒体の抜け止め機能と、回転摺動抵抗の付与機能のすべての機能を備えさせて多機能化したことで、さらなる製造性の向上と組み付け作業の簡単化・単純化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る気密棒状化粧料容器の筒状容器本体および筒状キャップの一部破断斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る気密棒状化粧料容器の一部断面側面図である。
【図3】本発明の第1実施例に係る気密棒状化粧料容器の要部拡大断面図である。
【図4】本発明の第1実施例に係る気密棒状化粧料容器の中具および弾性シール部材の一部破断斜視図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る気密棒状化粧料容器の筒状キャップの一部破断斜視図である。
【図6】本発明の第2実施例に係る気密棒状化粧料容器の一部断面側面図である。
【図7】本発明の第2実施例に係る気密棒状化粧料容器の要部拡大断面図である。
【図8】本発明の第3実施例に係る気密棒状化粧料容器の要部拡大断面図である。
【図9】本発明の第3実施例に係る気密棒状化粧料容器の弾性シール部材の一部破断斜視図である。
【図10】本発明の第4実施例に係る気密棒状化粧料容器の要部拡大断面図である。
【図11】本発明の第4実施例に係る気密棒状化粧料容器の弾性シール部材の一部破断斜視図である。
【符号の説明】
1 筒状容器本体 2,2a 筒状キャップ
5,5a 樹脂製シール部材 10 外筒体
12 螺旋溝 20 内筒体
21 係止突起 22 縦スリット
30 化粧料皿筒 33 棒状化粧料
35 突起 40,70 中具
50,60,80 弾性シール部材
51,64,81 突部 52,63,82 傾斜面

Claims (2)

  1. 外筒体内にこれより上方へ突出させて内筒体を遊挿するとともに、棒状化粧料が装着される化粧料皿筒を該内筒体内に設け、該化粧料皿筒から外向きに突出させた突起を、該内筒体の縦スリットを介して該外筒体の螺旋溝に係合させて、該外筒体を回動することにより該縦スリットに案内させつつ該螺旋溝に沿って該突起を移動させて、該内筒体に対し該化粧料皿筒を上下方向にスライド移動させるようにした筒状容器本体と、該内筒体の突出部上部に圧接する気密シール部を有して該筒状容器本体に装着される筒状キャップとを備えてなる気密棒状化粧料容器において、上記外筒体上端部に、上記内筒体の突出部下端の外周面を囲繞するリング状の中具を設けるとともに、該中具に囲繞された上記内筒体外周面に外向きに突出させて係止突起を形成し、上記中具内部に、上記外筒体外方の上記内筒体の突出部外周面に圧接して上記筒状容器本体内部を外部から気密にシールする弾性シール部材を装着し、かつ該弾性シール部材に上記外筒体若しくは上記中具との間で上記係止突起を上下方向から挟持する係合部を形成した気密棒状化粧料容器。
  2. 前記弾性シール部材に、前記内筒体外周面に弾接する弾性可撓部を形成した請求項1に記載の気密棒状化粧料容器。
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