JP3855501B2 - 車両のエンジン始動制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、エンジンとエンジン以外の動力源とを備えた車両の制御装置に関し、特に、一方の動力源の動力によりエンジンを始動させることの可能なエンジン始動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の動力源として一般に使用されている内燃機関(エンジン)に加えて、第2の動力源として電動機(モータ・ジェネレータ)を搭載した車両が開発されている。この種の車両では、電動機の出力する動力が、車両の走行のためには必ずしも充分ではないが、電動機の出力の制御性がよいこと、電動機によってエネルギの回生をおこなうことできること、電動機は排ガスを生じないことなどの利点を生かして電動機を使用するように構成している。
【0003】
例えば、発進時などに大きいトルクが必要な場合には、電動機を内燃機関の補助的な動力源として動作させ、また減速時には、電動機を発電機として機能させてエネルギの回生をおこなうなどの制御がおこなわれている。このように、エンジンおよび電動機を動力源とするハイブリッド車の一例が特開平8−168104号公報、特開平9−39613号公報に記載されている。また、このようなハイブリッド車におけるエンジンの始動制御に関する技術の一例が特開平7−115709号公報に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一方、近年においては多機能化などの要請により、エンジンを始動させるにあたり、第1の始動装置によりエンジンを始動する他に、前記電動機を第2の始動装置として機能させてエンジンを始動することの可能なハイブリッド車が提案されている。このような構成のハイブリッド車においては、エンジンを始動させるにあたり、車両の状態に応じて第1の始動装置または第2の始動装置を選択的に使用することが可能である。
【0005】
ここで、第1の始動装置と第2の始動装置とは、エンジンを回転させる点では共通しているものの、その能力や用途などが元来異なっているから、エンジンを始動するにあたっていずれの始動装置を使用するかによっては、車両の挙動に対する影響が相違する。しかしながら、上記の各公報には、電動機を含む複数の始動装置の制御に関する技術が記載されていず、この点での新たな技術の開発が必要であった。
【0006】
この発明は、上記の事情を背景としてなされたものであり、車両の挙動に対する影響を可及的に抑制してエンジンを始動することのできる始動制御装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、車輪に動力を伝達するエンジンと、このエンジンを始動する機能および補機を駆動する機能とを有する第1の始動装置と、この第1の始動装置とは別に設けられ、かつ前記エンジンを始動する機能を有する第2の始動装置とを備えた車両のエンジン始動制御装置において、前記第1の始動装置によって前記補機を駆動していることを検出する補機駆動検出手段と、前記第1の始動装置によって前記補機を駆動していることが前記補機駆動検出手段によって検出された場合には前記第2の始動装置によってエンジンの始動をおこなわせる始動指示手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0008】
したがって請求項1の発明によれば、第1の始動装置で補機を駆動している場合、エンジンの始動は第2の始動装置によっておこなわれるので、エンジンを始動する際であっても補機が停止することがない。
【0009】
また、請求項2の発明は、車輪に動力を伝達するエンジンと、このエンジンを始動する機能および補機を駆動する機能とを有する第1の始動装置と、この第1の始動装置とは別に設けられ、かつ、前記車輪に動力を伝達する機能および前記エンジンを停車状態で始動する機能を有する第2の始動装置とを備えた車両のエンジン始動制御装置において、前記第1の始動装置によって前記補機を駆動している際に前記第2の始動装置でエンジンを始動することによる駆動トルクの低下を抑制すべきことを判断する駆動トルク低下抑制判断手段と、前記第2の始動装置でエンジンを始動することによる駆動トルクの低下を抑制すべきことが駆動トルク低下抑制判断手段によって判断された場合に前記第1の始動装置による補機の駆動を中止させるとともに前記第1の始動装置によってエンジンを始動させる始動指示手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0010】
したがって請求項2の発明によれば、第1の始動装置によって補機を駆動し、かつエンジンが停止している状態では、第2の始動装置によって走行し、あるいは発進することになる。このような場合にエンジンの始動要求によって第2の始動装置によってエンジンを始動するとすれば、駆動トルクの低下が生じて走行状態や発進加速性などに影響が生じるので、駆動トルクの低下を抑制すべき状態と判断され、それに伴って第2の始動装置によってはエンジンの始動をおこなわずに、第1の始動装置が補機の駆動を中止してエンジンの始動をおこなう。
【0011】
さらに、請求項3の発明は、車輪に動力を伝達するエンジンと、このエンジンを始動する機能および補機を駆動する機能とを有する第1の始動装置と、この第1の始動装置とは別に設けられ、かつ、前記車輪に動力を伝達する機能および前記エンジンを停車状態で始動する機能を有する第2の始動装置とを備えた車両のエンジン始動制御装置において、前記第1の始動装置が前記補機を駆動していない状態で前記第2の始動装置でエンジンを始動することによる駆動トルクの低下を抑制すべきことを判断する駆動トルク低下抑制判断手段と、前記第2の始動装置でエンジンを始動することによる駆動トルクの低下を抑制すべきことが駆動トルク低下抑制判断手段によって判断された場合に前記第1の始動装置によってエンジンを始動させる始動指示手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0012】
したがって請求項3の発明によれば、第2の始動装置によってエンジンを始動することに伴って駆動トルクが低下し、その結果、車速が低下したり発進加速性が損なわれるなどの走行状態に対する影響が大きく、これを抑制すべきことが判断されると、第2の始動装置によってはエンジンの始動をおこなわずに、第1の始動装置によってエンジンの始動がおこなわれる。
また、請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記第2の始動装置が、更に前記車輪に動力を伝達する機能を備えていることを特徴とする車両のエンジン始動制御装置である。
請求項5の発明は、請求項1または4の発明において、前記始動指示手段は、前記第2の始動装置によって前記エンジンを始動しても駆動トルクの低下が問題にならない場合に前記エンジンの始動を行わせる手段を含むことを特徴とする車両のエンジン始動制御装置である。
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記駆動トルクの低下が問題とならない場合は、前記車両が停止中でありかつアクセルペダルが踏み込まれていない場合であることを特徴とする車両のエンジン始動制御装置である。
請求項7の発明は、請求項2または3の発明において、前記駆動トルクの低下を抑制すべき状態は、前記車両が走行している状態、もしくは前記車両が停止中でありかつアクセルペダルが踏み込まれている状態であることを特徴とする車両のエンジン始動制御装置である。
【0013】
【発明の実施の形態】
つぎにこの発明を図面を参照して具体的に説明する。図4は、この発明を適用したハイブリッド車A1の基本的な構成を示している。ここに示す例は、エンジン1の出力側にモータ・ジェネレータ(MG)2が配置され、モータ・ジェネレータ2の出力側にトルクコンバータ(T/C)5を介して自動変速機6が配置されている。エンジン1は、燃料の燃焼によって動力を出力する形式の装置であり、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンのほかに、液化石油ガスや天然ガスなどのガス燃料を燃焼させるエンジンなどがその例である。
【0014】
図5は、エンジン1からトルクコンバータ5に至るパワートレーンの配置構成を示すブロック図であり、図6はエンジン1から自動変速機6に至るパワートレーンのスケルトン図である。エンジン1のクランクシャフト13にフライホイール3が連結されているとともに、このフライホイール3に制振機構(ダンパ)4が連結されている。また、エンジン1とモータ・ジェネレータ2との間には、係合・解放可能なクラッチ100が設けられている。
【0015】
モータ・ジェネレータ2は、エンジン1とは異なる種類の動力源であり、電気的エネルギを回転運動などの運動エネルギに変換して出力することのできる電動機としての機能と、運動エネルギを電気的エネルギに変換する発電機としての機能(回生機能)とを有する。前記モータ・ジェネレータ2として、例えば永久磁石型同期モータが使用され、その出力側部材であるロータの回転角度を検出するためのレゾルバ7がモータ・ジェネレータ2と並列に配列されている。そして、レゾルバ7のロータもモータ・ジェネレータ2のロータと同様に、ダンパ4とトルクコンバータ5とを連結している部材もしくはトルクコンバータ5の入力側の部材に連結されている。
【0016】
さらに、モータ・ジェネレータ2にはインバータ101を介してバッテリ102が接続され、モータ・ジェネレータ2およびインバータ101ならびにバッテリ102を制御するコントローラ103が設けられている。バッテリ102の定格電圧は、例えば288Vに設定されている。前記インバータ101は、バッテリ102の直流電流を3相交流電流に変換してモータ・ジェネレータ2に供給する一方、モータ・ジェネレータ2で発電された3相交流電流を直流電流に変換してバッテリ102に供給する3相ブリッジ回路を備えている。この3相ブリッジ回路は、例えば6個のパワートランジスタを電気的に接続して構成され、これらのパワートランジスタのオン・オフを切り換えることにより、モータ・ジェネレータ2とバッテリ102との間の電流の向きを切り換える。このようにして、3相交流電流と直流電流との相互の変換と、モータ・ジェネレータ2に印加される3相交流電流の周波数の調整と、モータ・ジェネレータ2に印加される3相交流電流の大きさの調整と、モータ・ジェネレータ2の回生制動トルクの大きさの調整とがおこなわれる。
【0017】
そして、モータ・ジェネレータ2を電動機として機能させる場合は、バッテリ102からの直流電圧を交流電圧に変換してモータ・ジェネレータ2に供給する。また、モータ・ジェネレータ2を発電機として機能させる場合は、回転子の回転により発生した誘導電圧をインバータ101により直流電圧に変換してバッテリ102に充電する。さらに、コントローラ103は、バッテリ102からモータ・ジェネレータ2に供給される電流値、またはモータ・ジェネレータ2により発電される電流値を検出または制御する機能を備えている。また、コントローラ103は、モータ・ジェネレータ2の回転数を制御する機能と、バッテリ102の充電状態(SOC:state of charge)を検出および制御する機能とを備えている。上記のモータ・ジェネレータ2は、エンジン1を始動させる機能と、車輪104に伝達する動力を出力する機能と、車輪104から入力される運動エネルギを電気エネルギに変換する回生機能とを有する。このモータ・ジェネレータ2によりエンジン1を始動させる場合はクラッチ100が係合される。
【0018】
一方、前記トルクコンバータ5は、フロントカバー33、ポンプインペラ35、タービンランナ48、ステータ35A、一方向クラッチ43、ロックアップクラッチ49などを有する公知の構造のものである。また、前記自動変速機6は変速機入力軸44を有し、その先端部にハブ46が取り付けられている。そして、このハブ46に対して、タービンランナ48とロックアップクラッチ49とが連結されている。また、自動変速機6は、後述する歯車変速機部55と油圧制御部56とを備えており、歯車変速機部55から後方側に延びた出力軸57を介して動力を出力するようになっている。
【0019】
さらに、油圧制御部56は、前記ロックアップクラッチ49の係合・解放の制御および変速制御ならびに摩擦係合装置の係合圧の制御をおこなうためのものであって、複数の電磁バルブや切り換えバルブならびに調圧バルブを備え、電磁バルブを電気的に制御することにより、上記の各制御を実行するように構成されている。なお、この油圧制御部56としては、従来知られている自動変速機用の油圧制御装置を採用することができる。
【0020】
前記自動変速機6は後進段を含む複数の変速段を設定することができるように構成されている。その歯車変速機部55の一例を図6に示してある。ここに示す構成では、前進5段・後進1段の変速段を設定するように構成されている。すなわちここに示す自動変速機6は、トルクコンバータ5に続けて副変速部61と、主変速部62とを備えている。その副変速部61は、いわゆるオーバードライブ部であって1組のシングルピニオン型遊星歯車機構63によって構成され、キャリヤ64が前記変速機入力軸44に連結され、またこのキャリヤ64とサンギヤ65との間に一方向クラッチF0 と一体化クラッチC0 とが並列に配置されている。なお、この一方向クラッチF0 はサンギヤ65がキャリヤ64に対して相対的に正回転(変速機入力軸44の回転方向の回転)する場合に係合するようになっている。またサンギヤ65の回転を選択的に止める多板ブレーキB0 が設けられている。そしてこの副変速部61の出力要素であるリングギヤ66が、主変速部62の入力要素である中間軸67に接続されている。
【0021】
したがって副変速部61は、多板クラッチC0 もしくは一方向クラッチF0 が係合した状態では遊星歯車機構63の全体が一体となって回転するため、中間軸67が変速機入力軸44と同速度で回転し、低速段となる。またブレーキB0 を係合させてサンギヤ65の回転を止めた状態では、リングギヤ66が変速機入力軸44に対して増速されて正回転し、高速段となる。
【0022】
他方、主変速部62は三組の遊星歯車機構70,80,90を備えており、それらの回転要素が以下のように連結されている。すなわち第1遊星歯車機構70のサンギヤ71と第2遊星歯車機構80のサンギヤ81とが互いに一体的に連結され、また第1遊星歯車機構70のリングギヤ73と第2遊星歯車機構80のキャリヤ82と第3遊星歯車機構90のキャリヤ92との三者が連結され、かつそのキャリヤ92に出力軸57が連結されている。さらに第2遊星歯車機構80のリングギヤ83が第3遊星歯車機構90のサンギヤ91に連結されている。
【0023】
この主変速部62の歯車列では後進段と前進側の四つの変速段とを設定することができ、そのためのクラッチおよびブレーキが以下のように設けられている。先ずクラッチについて述べると、互いに連結されている第2遊星歯車機構80のリングギヤ83および第3遊星歯車機構90のサンギヤ91と中間軸67との間に第1クラッチC1 が設けられ、また互いに連結された第1遊星歯車機構70のサンギヤ71および第2遊星歯車機構80のサンギヤ81と中間軸67との間に第2クラッチC2 が設けられている。
【0024】
つぎにブレーキについて述べると、第1ブレーキB1 はバンドブレーキであって、第1遊星歯車機構70および第2遊星歯車機構80のサンギヤ71,81の回転を止めるように配置されている。またこれらのサンギヤ71,81(すなわち共通サンギヤ軸)とトランスミッションハウジング10との間には、第1一方向クラッチF1 と多板ブレーキである第2ブレーキB2 とが直列に配列されており、その第1一方向クラッチF1 はサンギヤ71,81が逆回転(変速機入力軸44の回転方向とは反対方向の回転)しようとする際に係合するようになっている。多板ブレーキである第3ブレーキB3 は第1遊星歯車機構70のキャリヤ72とトランスミッションハウジング10との間に設けられている。そして第3遊星歯車機構90のリングギヤ93の回転を止めるブレーキとして多板ブレーキである第4ブレーキB4 と第2一方向クラッチF2 とがトランスミッションハウジング10との間に並列に配置されている。なお、この第2一方向クラッチF2 はリングギヤ93が逆回転しようとする際に係合するようになっている。
【0025】
上述した各変速部61,62の回転部材のうち副変速部61のクラッチC0 の回転数を検出するタービン回転数センサ68と、出力軸57の回転数を検出する出力軸回転数(車速)センサ69とが設けられている。そして、出力軸57にはプロペラシャフト(図示せず)などの動力伝達装置が接続され、この動力伝達装置を介して動力が車輪104に伝達されるように構成されている。
【0026】
上記の自動変速機6では、各クラッチやブレーキを図7の作動図表に示すように係合・解放することにより前進5段・後進1段の変速段を設定することができる。なお、図7において○印は係合状態、空欄は解放状態、◎印はエンジンブレーキ時の係合状態、△印は係合するものの動力伝達に関係しないことをそれぞれ示す。
【0027】
自動変速機6において、P(パーキング)、R(リバース:後進段)、N(ニュートラル)ならびに第1速(1st)ないし第5速(5th)の各シフト状態は、図示しないシフト装置のレバーをマニュアル操作することにより設定される。このシフトレバーによって、例えばP(パーキング)ポジション、R(リバース)ポジション、N(ニュートラル)ポジション、D(ドライブ)ポジション、4ポジション、3ポジション、2ポジション、Lポジションを選択することが可能である。
【0028】
ここで、Dポジションは車速やアクセル開度などの車両の走行状態に基づいて前進第1速ないし第5速を設定するためのポジションであり、また4ポジションは、第1速ないし第4速、3ポジションは第1速ないし第3速、2ポジションは第1速および第2速、Lポジションは第1速をそれぞれ設定するためのポジションである。なお、3ポジションないしLポジションは、エンジンブレーキレンジを設定するポジションであり、それぞれのポジションで設定可能な変速段のうち最も高速側の変速段でエンジンブレーキを効かせるように構成されている。
【0029】
一方、エンジン1のクランクシャフト13におけるモータ・ジェネレータ2とは反対側には、図8に示すように減速装置105を介してモータ・ジェネレータ106が接続される。モータ・ジェネレータ106の構成は、モータ・ジェネレータ2の構成と同様である。
【0030】
減速装置105は、同心状に配置されたリングギヤ107およびサンギヤ108と、このリングギヤ107およびサンギヤ108に噛み合わされた複数のピニオンギヤ109とを備えている。この複数のピニオンギヤ109はキャリヤ110により保持されており、キャリヤ110にはモータ・ジェネレータ106の回転軸111が連結されている。そして、回転軸111とクランクシャフト13とを接続・遮断するクラッチ112が設けられている。さらに、回転軸111には、チェーン113を介してエアコン用コンプレッサなどの補機114が接続されている。
【0031】
前記回転軸111にはサンギヤ108が取り付けられており、減速装置105のケーシング115には、リングギヤ107の回転を止めるブレーキ116が設けられている。さらに、回転軸111の周囲には一方向クラッチ117が配置されており、一方向クラッチ117の内輪が回転軸111に連結され、一方向クラッチ117の外輪がリングギヤ107に連結されている。上記モータ・ジェネレータ106は、エンジン1を始動する始動装置としての機能と、エンジン1の動力を電気エネルギに変換する発電機(オルタネータ)としての機能と、エンジン1の停止時に補機114を駆動する電動機としての機能とを兼備している。
【0032】
そして、減速装置105により、エンジン1とモータ・ジェネレータ106との間の動力の伝達がおこなわれるとともに、モータ・ジェネレータ106の回転軸111の回転速度が減速されてエンジン1に伝達される。そして、一方向クラッチ117は、エンジン1から出力された動力がモータ・ジェネレータ106に伝達される場合に係合する構成になっている。モータ・ジェネレータ106によりエンジン1を始動する場合は、クラッチ112およびブレーキ116が係合され、一方向クラッチ117が解放される。また、モータ・ジェネレータ106をオルタネータとして機能させる場合は、クラッチ112および一方向クラッチ117が係合され、ブレーキ116が解放される。さらに、モータ・ジェネレータ106により補機114を駆動する場合は、ブレーキ116が係合され、クラッチ112および一方向クラッチ117が解放される。
【0033】
一方、モータ・ジェネレータ106にはインバータ118を介してバッテリ119が接続され、モータ・ジェネレータ106およびインバータ118ならびにバッテリ119には、コントローラ120が接続されている。バッテリ119の定格電圧は、例えば12Vに設定されている。インバータ118は、インバータ101と同様に構成されている。そして、モータ・ジェネレータ106により発電された電気エネルギを、インバータ118を介してバッテリ119に充電することが可能である。さらに、モータ・ジェネレータ106を発電機として機能させる場合は、回転子の回転により発生した誘導電圧をインバータ118により直流電圧に変換してバッテリ119に充電する。
【0034】
前記コントローラ120は、バッテリ119からモータ・ジェネレータ106に供給される電流値、またはモータ・ジェネレータ106により発電される電流値を検出または制御する機能を備えている。また、コントローラ120は、モータ・ジェネレータ106の回転数を制御する機能と、バッテリ119の充電状態(SOC:state of charge)を検出および制御する機能とを備えている。
【0035】
上記のエンジン1、モータ・ジェネレータ2,106、自動変速機6、減速装置105、クラッチ100などの各装置は、車両の状態を示す各種の検出信号や、予め設定されているデータならびに制御パターンに基づいて制御される。例えば図9に示すように、マイクロコンピュータを主体とするハイブリッド制御装置もしくは総合制御装置(ECU)60に各種の信号を入力し、その入力された信号に基づく演算結果を制御信号として出力するようになっている。この入力信号の例を挙げれば、ABS(アンチロックブレーキシステム)コンピュータからの信号、車両安定化制御(VSC:商標)コンピュータからの信号、エンジン回転数NE の信号、エンジン水温の信号、図4に示されたイグニッションキー121の操作位置を検出するイグニッションスイッチからの信号、バッテリ102,119のSOC(State of Charge:充電状態)信号、ヘッドライトのオン・オフ信号、デフォッガのオン・オフ信号、エアコンのオン・オフ信号、車速信号、自動変速機6の作動油温の信号、シフトレバーにより選択されるシフトポジション、サイドブレーキのオン・オフ信号、フットブレーキのオン・オフ信号、触媒(排気浄化触媒)温度信号、アクセル開度の信号、カム角センサからの信号、スポーツシフト信号、車両加速度センサからの信号、モータ・ジェネレータ2の回生制動トルクを調整するための動力源ブレーキ力スイッチからの信号、タービン回転数NT センサ68からの信号、レゾルバ7の信号などである。
【0036】
また、出力信号の例を挙げると、クラッチ100,112への制御信号、点火装置への制御信号、噴射(燃料の噴射)装置への制御信号、コントローラ103,120への信号、減速装置105への信号、油圧制御部56の自動変速機(AT)ソレノイドへの信号、油圧制御部56のATライン圧コントロールソレノイドへの信号、ABSアクチュエータへの信号、エアコン用コンプレッサなどの補機114を制御する信号、エンジン1またはモータ・ジェネレータ2が動力源として使用されているか否かを表示する駆動源インジケータへの信号、スポートモードインジケータへの信号、VSCアクチュエータへの信号、油圧制御部56のATロックアップコントロールバルブへの信号などである。
【0037】
そして、アクセル開度、シフトポジション、車速などの信号が総合制御装置60に入力されると、これらの信号に対応するエンジン出力、モータ・ジェネレータ2の出力が演算され、総合制御装置60から制御信号が出力されて車両の駆動力が制御される。また、総合制御装置60においては、フットブレーキペダルの信号、車速などに基づいて車両に対する減速要求が演算され、その減速要求に対応して油圧ブレーキ装置(図示せず)により負担するべき制動力と、モータ・ジェネレータ2により負担するべき制動力(回生制動トルク)とが演算される。
【0038】
ここで、実施形態の構成とこの発明の構成との対応関係を説明すると、モータ・ジェネレータ106がこの発明の第1の始動装置に相当し、モータ・ジェネレータ2がこの発明の第2の始動装置に相当する。
【0039】
つぎに、モータ・ジェネレータ2,106によりエンジン1を始動する場合の制御内容を、図1のフローチャートに基づいて説明する。まず、データの読み込みなどの総合制御装置60に入力される信号が処理される(ステップ201)。この制御例においては、総合制御装置60に入力される信号に基づいて、エンジン1の自動停止制御および自動復帰制御をおこなうことが可能である。エンジン1の自動停止制御とは、エンジン1の運転中に、イグニッションキー121の操作以外の停止条件に基づいて、エンジン1を自動的に停止させる制御を意味している。停止条件は、例えば、バッテリ102,119の充電状態SOCが所定値以上であり、かつ、アクセルペダルの踏み込み量に対応して車輪104に伝達するべきトルクの全てを、モータ・ジェネレータ2により発生させることができる場合に成立する。
【0040】
また、エンジン1の自動復帰制御とは、エンジン1の自動停止状態から、イグニッションキー121の操作以外の復帰条件に基づいて、エンジン1を自動的に運転状態に復帰する制御を意味している。復帰条件は、停止条件の少なくとも一つの項目が欠落した場合に成立する。
【0041】
上記のステップ201に続いて、エンジン1の始動中であるか否かが判断される(ステップ202)。ステップ202で肯定判断された場合には、エンジン1の始動制御が既に実行されているので、特に制御をおこなうことなくリターンする。これとは反対にステップ202で否定判断された場合は、イグニッションキー121がスタート位置に操作されたことによるエンジン1の始動要求が成立したか否かが判断される(ステップ203)。このステップ203で肯定判断された場合は、モータ・ジェネレータ106の動力によりエンジン1を始動させ(ステップ204)、その後にリターンする。
【0042】
一方、イグニッションキー121による始動操作がおこなわれていないことによりステップ203で否定判断された場合は、エンジン1の自動復帰制御に基づくエンジン1の始動指令があるか否かが判断される(ステップ205)。例えば、バッテリ102,119の充電状態SOCが所定値未満であること、または車両の駆動力が不足していることなどに基づくエンジン1の始動要求が、ステップ205の始動指令に該当する。このステップ205で否定判断された場合には、エンジン1を始動する必要がないので、特に制御をおこなうことなくリターンする。
【0043】
ステップ205で肯定判断された場合は、車速が零に近い基準車速以下か否か、すなわち車両が停止中であるか否かが判断される(ステップ206)。このステップ206で否定判断された場合、すなわちモータ・ジェネレータ2の動力で走行している場合には、他方のモータ・ジェネレータ106により補機114が駆動されているか否かが判断される(ステップ207)。モータ・ジェネレータ106が補機114を駆動していないことによりステップ207で否定判断された場合には、そのモータ・ジェネレータ106によるエンジン1の始動制御を実行する(ステップ208)。したがってエンジン1をクランキングするための負荷をモータ・ジェネレータ106が受け持ち、走行のための動力を出力しているモータ・ジェネレータ2に、エンジン1を始動するための負荷が更に掛かることがないので、駆動トルクの低下やそれに起因する失速感を防止することができる。
【0044】
また、車両が停止していることによりステップ206で肯定判断された場合には、アクセルペダルが踏み込まれているか否かが判断される(ステップ209)。これは、車両の発進および加速が要求されているか否かの判断であり、このステップ209で否定判断された場合には、モータ・ジェネレータ2によるエンジン1の始動制御を実行する(ステップ210)。すなわち車両が停止しており、しかも発進の要求がないので、この場合、容量が大きくかつ通常は走行および回生のために主として使用されるモータ・ジェネレータ2によってエンジン1を始動する。このようにすることにより、スタータモータに相当するモータ・ジェネレータ106の使用頻度が低下してその耐久性を向上させることができる。
【0045】
これに対してステップ209で肯定判断された場合、すなわち車両の発進および加速の要求があった場合には、ステップ207に進んでモータ・ジェネレータ106によって補機114が駆動されているか否かが判断される。これは、発進および加速要求があった場合、走行のための駆動トルクに関係しないモータ・ジェネレータ106を可能な限り優先的に使用するためであり、したがってモータ・ジェネレータ106が補機114を駆動していない場合には、これによってエンジン1を始動する制御を実行する(ステップ208)。しかしながらモータ・ジェネレータ106が補機114を駆動していることによりステップ207で肯定判断された場合には、ステップ201に進んでモータ・ジェネレータ2によってエンジン1を始動する。これは、補機114の駆動を継続するためである。
【0046】
したがって上記のエンジンの始動制御によれば、モータ・ジェネレータ2によって走行している場合やモータ・ジェネレータ2によって発進かつ加速する場合のように、駆動トルクの低下を回避もしくは抑制すべき状態では、補機114の駆動をおこなっていないモータ・ジェネレータ106によってエンジン1を始動するので、失速感や加速性の不足感などの違和感を未然に防止することができる。これに対して、モータ・ジェネレータ106が補機114を駆動している場合には、他方のモータ・ジェネレータ2によってエンジン1を始動するので、補機114の駆動の中断を防止することができる。したがってステップ206およびステップ209の機能は、駆動トルク低下抑制判断手段ということができる。
【0047】
なお、図1に示す制御例は、請求項1の発明の制御例に相当し、したがってステップ207の機能が請求項1の補機駆動検出手段に相当し、またステップ210の機能が請求項1の始動指示手段に相当する。
【0048】
つぎにこの発明の他の制御例を図2を参照して説明する。ここに示す例は、請求項2および3の発明に係る装置で実行される制御例であり、モータ・ジェネレータ106による補機114の駆動の判断プロセス以降のプロセスが上記の図1に示す制御例と異なるから、その図1とは異なる点についてのみ説明する。
【0049】
すなわち図2に示すステップ301からステップ306までの各プロセスは、図1に示すステップ201からステップ206までの各プロセスと同様であり、そのステップ306で車両が停止中か否かが判断され、その判断結果が否定的であれば、モータ・ジェネレータ106によって補機114が駆動されているか否かが判断される(ステップ307)。このステップ307も図1に示すステップ207と同様の判断プロセスである。
【0050】
図2に示す制御例では、モータ・ジェネレータ106が補機114を駆動していることによりステップ307で肯定判断された場合、補機144の駆動を中止する(ステップ308)。そして補機114に替えてエンジン1をモータ・ジェネレータ106によって回転させてエンジン1を始動する(ステップ309)。また、モータ・ジェネレータ106が補機114ょ駆動していないことによりステップ307で否定判断された場合には、ステップ309に進んでモータ・ジェネレータ106によってエンジン1を始動する。
【0051】
すなわちモータ・ジェネレータ2の出力する動力で走行している状態でエンジン1の始動要求があった場合には、補機114の駆動の有無に拘わらず、他方のモータ・ジェネレータ106によってエンジン1を始動する。そのモータ・ジェネレータ106が補機114を駆動していれば、補機114の駆動を中止する。したがって走行のために使用されているモータ・ジェネレータ2の動力が、エンジン1の始動のために削減されることがないので、駆動トルクの低下やそれに起因する失速感を回避することができる。
【0052】
一方、車両が停止していることによりステップ306で肯定判断された場合には、アクセルペダルが踏み込まれたか否か(アクセルオンか否か)が判断される(ステップ310)。これは図1に示すステップ209と同様の判断プロセスであり、ここで肯定判断された場合には、ステップ307に進む。すなわちこの場合も、補機114の駆動の有無に拘わらず、モータ・ジェネレータ106によってエンジン1を始動する。なお、補機114を駆動していれば、補機114の駆動を中止する。
【0053】
したがって発進のために大きい駆動力が要求されている状態、言い換えれば、駆動トルクの低下を抑制すべき状態が判断されると、走行のための動力を出力するモータ・ジェネレータ2の動力をエンジン1の始動のために使用せずに、他方のモータ・ジェネレータ106によってエンジン1を始動する。そのため、発進のために使用されるモータ・ジェネレータ2の動力が、エンジン1を始動するために削減されることがないので、駆動トルクの低下やそれに起因する加速力の不足感を回避することができる。
【0054】
なお、発進が要求されていないことによりステップ310で否定判断された場合には、モータ・ジェネレータ2によってエンジン1を始動する(ステップ311)。これは、図1に示す制御例と同様であり、スタータモータに相当するモータ・ジェネレータ106の使用頻度を低下させてその耐久性を向上させるためである。
【0055】
ここで請求項2および3の発明と上記の具体例との関係を説明すると、ステップ306およびステップ310の機能が請求項2の発明における駆動トルク低下抑制判断手段に相当し、またステップ309の機能が請求項2の発明における始動指示手段に相当する。また、ステップ306およびステップ310の機能が請求項3の発明における駆動トルク低下抑制判断手段に相当し、またステップ308およびステップ309の機能が請求項3の発明における始動指示手段に相当する。
【0056】
図3には、上述したモータ・ジェネレータ106によってエンジン1を始動した場合と、モータ・ジェネレータ2によってエンジン1を始動した場合とのタイムチャートを示してある。前述したステップ205,305でのエンジン1の始動指令がt0 時点に発信させられ、これと同時もしくは直後のt1 時点にエンジン1の回転数が増大させられる。これは、駆動トルクの低下を抑制する必要の有無に応じて、前記のようにモータ・ジェネレータ2もしくはモータ・ジェネレータ106のトルクによってエンジン1を回転させることによっておこなわれる。
【0057】
駆動トルクの低下が問題とならない場合には、モータ・ジェネレータ2によってエンジン1の始動が実行され、その場合には、モータ・ジェネレータ2の出力トルクが大きいことにより、エンジン回転数が比較的に急激に増大し、t2 時点でエンジン1の始動が完了する。すなわち、エンジン1の回転数がアイドリング回転数もしくはそれより幾分低い回転数に達するとともに、燃料の供給および必要な点火がおこなわれてエンジン1がその燃料の燃焼によって自律回転する。この時点でモータ・ジェネレータ2のエンジン1を始動するための指令信号がOFFとなる。
【0058】
一方、駆動トルクの低下が問題となる場合には、他方のモータ・ジェネレータ106によってエンジン1の始動が実行され、その場合には、モータ・ジェネレータ106の出力トルクが相対的に小さいので、エンジン回転数が比較的に緩慢に上昇し、t3 時点でエンジン1の始動が完了する。すなわち、エンジン1の回転数がアイドリング回転数もしくはそれより幾分低い回転数に達するとともに、燃料の供給および必要な点火がおこなわれてエンジン1がその燃料の燃焼によって自律回転する。この時点でモータ・ジェネレータ106のエンジン1を始動するための指令信号がOFFとなる。なお、エンジン1の始動の完了は、エンジン1の回転数や始動制御開始からの経過時間などによって判断することができる。
【0059】
なお、この発明は、変速機などによって構成される動力伝達系統にエンジン1を常時連結した車両を対象とすることができ、その場合、モータ・ジェネレータ2によって走行する際にもエンジン1を回転させることになるが、そのためのモータリングトルクを可及的に抑制して燃費の向上を図るために、吸気バルブと排気バルブとが共に開いているいわゆるオーバラップ期間が長くなるようにバルブタイミングを制御することが好ましい。また、上記の例では、2つのモータ・ジェネレータ2,106を備えた車両を対象として説明したが、この発明は、2つ以上のモータ・ジェネレータを備えた車両の始動制御装置に適用することもできる。さらにこの発明は、無段変速機を備えたハイブリッド車や変速機を備えていないハイブリッド車における内燃機関の始動制御装置に適用することができる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1もしくは4ないし6の発明によれば、第1の始動装置によって補機を駆動していれば、エンジンの始動要求に応じて第2の始動装置によってエンジンを始動するので、補機をそのまま継続して駆動することが可能になる。
【0061】
また、請求項2あるいは7の発明によれば、第2の始動装置によって走行もしくは発進するなどのように駆動トルクの低下を抑制するべき状態で第1の始動装置が補機を駆動していれば、その補機の駆動を中止して第1の始動装置でエンジンを始動するので、駆動トルクの低下やそれに起因する失速感もしくは加速力不足などを未然に回避することができる。
【0062】
さらに、請求項3あるいは7の発明によれば、第2の始動装置によってエンジンを始動することに伴って駆動トルクが低下し、その結果、車速が低下したり発進加速性が損なわれるなどの走行状態に対する影響が大きく、これを抑制すべきことが判断されると、第2の始動装置によってはエンジンの始動をおこなわずに、第1の始動装置によってエンジンの始動がおこなわれるので、駆動力を確保してドライバビリティの悪化を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の始動制御装置で実行される制御例を説明するためのフローチャートである。
【図2】 この発明の始動制御装置で実行される他の制御例を説明するためのフローチャートである。
【図3】 二種類のモータ・ジェネレータのそれぞれがエンジンを始動した場合の各信号や回転数の変化を概略的に示すタイムチャートである。
【図4】 この発明で対象とする車両の一例であるハイブリッド車における動力系統の構成を原理的に示すブロック図である。
【図5】 この発明の第2の動力源の制御系統を示すブロック図である。
【図6】 この発明の一例における自動変速機のギヤトレーンを示すスケルトン図である。
【図7】 図6の自動変速機の各変速段を設定するためのクラッチおよびブレーキの係合・解放を示す図表である。
【図8】 この発明の第1の動力源の制御系統を示すブロック図である。
【図9】 この発明の一例における総合制御装置における入出力信号を示す図である。
【符号の説明】
1…エンジン、 2…モータ・ジェネレータ、 104…車輪、 106…モータ・ジェネレータ、 121…イグニッションキー、 A1…ハイブリッド車。

Claims (7)

  1. 車輪に動力を伝達するエンジンと、このエンジンを始動する機能および補機を駆動する機能とを有する第1の始動装置と、この第1の始動装置とは別に設けられ、かつ前記エンジンを始動する機能を有する第2の始動装置とを備えた車両のエンジン始動制御装置において、
    前記第1の始動装置によって前記補機を駆動していることを検出する補機駆動検出手段と、
    前記第1の始動装置によって前記補機を駆動していることが前記補機駆動検出手段によって検出された場合には前記第2の始動装置によってエンジンの始動をおこなわせる始動指示手段と
    を備えていることを特徴とする車両のエンジン始動制御装置。
  2. 車輪に動力を伝達するエンジンと、このエンジンを始動する機能および補機を駆動する機能とを有する第1の始動装置と、この第1の始動装置とは別に設けられ、かつ、前記車輪に動力を伝達する機能および前記エンジンを停車状態で始動する機能を有する第2の始動装置とを備えた車両のエンジン始動制御装置において、
    前記第1の始動装置によって前記補機を駆動している際に前記第2の始動装置でエンジンを始動することによる駆動トルクの低下を抑制すべきことを判断する駆動トルク低下抑制判断手段と、
    前記第2の始動装置でエンジンを始動することによる駆動トルクの低下を抑制すべきことが駆動トルク低下抑制判断手段によって判断された場合に前記第1の始動装置による補機の駆動を中止させるとともに前記第1の始動装置によってエンジンを始動させる始動指示手段と
    を備えていることを特徴とする車両のエンジン始動制御装置。
  3. 車輪に動力を伝達するエンジンと、このエンジンを始動する機能および補機を駆動する機能とを有する第1の始動装置と、この第1の始動装置とは別に設けられ、かつ、前記車輪に動力を伝達する機能および前記エンジンを停車状態で始動する機能を有する第2の始動装置とを備えた車両のエンジン始動制御装置において、
    前記第1の始動装置が前記補機を駆動していない状態で前記第2の始動装置でエンジンを始動することによる駆動トルクの低下を抑制すべきことを判断する駆動トルク低下抑制判断手段と、
    前記第2の始動装置でエンジンを始動することによる駆動トルクの低下を抑制すべきことが駆動トルク低下抑制判断手段によって判断された場合に前記第1の始動装置によってエンジンを始動させる始動指示手段と
    を備えていることを特徴とする車両のエンジン始動制御装置。
  4. 前記第2の始動装置は、更に前記車輪に動力を伝達する機能を備えていることを特徴とする請求項1に記載の車両のエンジン始動制御装置。
  5. 前記始動指示手段は、前記第2の始動装置によって前記エンジンを始動しても駆動トルクの低下が問題にならない場合に前記エンジンの始動を行わせる手段を含むことを特徴とする請求項1または4に記載の車両のエンジン始動制御装置。
  6. 前記駆動トルクの低下が問題とならない場合は、前記車両が停止中でありかつアクセルペダルが踏み込まれていない場合であることを特徴とする請求項5に記載の車両のエンジン始動制御装置。
  7. 前記駆動トルクの低下を抑制すべき状態は、前記車両が走行している状態、もしくは前記車両が停止中でありかつアクセルペダルが踏み込まれている状態であることを特徴とする請求項2または3に記載の車両のエンジン始動制御装置。
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