JP3854437B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂にポリアルキレンオキシリン酸エステル系化合物及び亜鉛化合物の1種以上を添加して、加工特性を改良させた熱可塑性樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ABSといった熱可塑性樹脂は、その化学的、物理的特徴に基づいて工業的に広く使用されている。しかし、それらを加工成形する際に、未だに技術的に未解決な部分があって、それぞれの樹脂に適合した各種の処置が講じられている。その内の一つに加工成形機の金属表面に添加剤成分の一部分が析出する、通常プレートアウトと称されている、現象が発生して、加工成形の操作上大きな困難をもたらすことがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明が解決しようとする課題は、プレートアウト現象を無くし、加工成形機金属表面への粘着性、剥離性、流動特性等を改善して、適切な加工成形技術を達成し、延いては加工成形後に要求される添加剤の吹出し(ブルーム又はブリード)現象の無い等の優れた特性をもった成形品を得ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
かかる課題は、本発明者らが上記問題を鋭意検討した結果、ある種の特定の化合物を熱可塑性樹脂に添加することによって解決できることを見出した。
【0005】
すなわち、熱可塑性樹脂にポリアルキレンオキシリン酸エステル系化合物及び特定の無機化合物を添加することによって、プレートアウト現象の起らない、加工特性に優れた熱可塑性樹脂組成物を得ることができる。以前に特開昭54−34355でリン酸エステル化合物及び有機ホスファイトを添加してエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂の滑性、ブリ−ド性、ブル−ム性等を改良したり、特開平10−60181ではメタロセン触媒により重合されたポリオレフィン樹脂にリン酸エステル化合物を添加して加工安定化、耐熱着色性を改善したりしているが、まだ十分ではなかった。
【0006】
本発明は、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、又はアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体から選択された熱可塑性樹脂に、下記一般式(II)又は(III)で表わされるポリアルキレンオキシリン酸エステル系化合物から選択された少なくとも1種の化合物、及び一般式(RCOO)2 Zn(IV)[式中、Rは炭素数6〜18のアルキル基、フェニル基又はアルキルフェニル基を表わす。]で表わされる亜鉛化合物から選択された少なくとも1種の化合物を含有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物を提供するものである。
【0007】
【化3】
[式中、aは1又は2であり、eは0又は1であり、bは0、1又は2であり、cは1又は2であり、dは1又は2であり、nは2〜20の数であり、Rは炭素数8〜20のアルキル基、フェニル基又はアルキルフェニル基を表し、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、Zn及びAlを表す。但し、a+eは2を超えることはなく、また、dが2のとき異なったホスフェートイオン基であってもよい。]
【0008】
【化4】
[式中、aは1又は2であり、eは0又は1であり、sは1又は2であり、tは1又は2であり、dは1又は2であり、nは2〜20の数であり、Rは炭素数8〜18のアルキル基、フェニル基又はアルキルフェニル基を表し、R’は炭素数1〜17のアルキル基を表し、Mはアルカリ土類金属、Zn又はAlを表す。但し、a+eは2を超えることはなく、また、dが2のとき異なったホスフェートイオン基であってもよい。]
【0009】
そして、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、下記一般式(I)で表わされるポリアルキレンオキシリン酸エステル系化合物の適量を加えてもよい。
【化5】
[式中、aは1又は2であり、nは2〜20の数であり、Rは炭素数4〜30のアルキル基、フェニル基、アリールアルキル基、アルケニル基又はアルキルフェニル基を表わす。]
【0010】
本発明で用いられるポリオキシリン酸エステル系化合物におけるRの具体例としては、オクチル、2−エチルヘキシル、イソオクチル、ノニル、デシル、イソデシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、ペンタデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、イソステアリル、等のアルキル基、
【0011】
フェニル基、メチルフェニル、エチルフェニル、イソプロピルフェニル、ブチルフェニル、アミルフェニル、オクチルフェニル、ノニルフェニル、デシルフェニル、トリデシルフェニル、ジノニルフェニル等のアルキルフェニル基を挙げることができる。
【0012】
さらに、ポリアルキレンオキシリン酸エステル系化合物のnは2〜20であり、これより大きいと相溶性が減少し、滑性過多となり、プレートアウトが発生するようになって、延いてはブルーム、ブリードの原因ともなる。
【0013】
本発明で用いられる、前記一般式(I)、(II)及び(III)で表されるポリアルキレンオキシリン酸エステル系化合物として、具体的には、下記化合物−1〜化合物−19、化合物−20〜化合物−34及びの化合物−35〜化合物−42を例示することができる。
【0014】
【化6】
【0015】
【化7】
【0016】
【化8】
【0017】
【化9】
【0018】
【化10】
【0019】
【化11】
【0020】
【化12】
【0021】
【化13】
【0022】
【化14】
【0023】
【化15】
【0024】
【化16】
【0025】
【化17】
【0026】
【化18】
【0027】
【化19】
【0028】
【化20】
【0029】
【化21】
【0030】
【化22】
【0031】
【化23】
【0032】
【化24】
【0033】
【化25】
【0034】
【化26】
【0035】
【化27】
【0036】
【化28】
【0037】
【化29】
【0038】
【化30】
【0039】
【化31】
【0040】
【化32】
【0041】
【化33】
【0042】
【化34】
【0043】
【化35】
【0044】
【化36】
【0045】
【化37】
【0046】
【化38】
【0047】
【化39】
【0048】
【化40】
【0049】
【化41】
【0050】
【化42】
【0051】
【化43】
【0052】
【化44】
【0053】
【化45】
【0054】
【化46】
【0055】
【化47】
【0056】
本発明で用いられる亜鉛化合物の例としては、亜鉛との炭素原子数が6〜18の飽和もしくは不飽和脂肪酸塩又は安息香酸の塩などである。これら酸類の例としては、12−ヒドロキシステアリン酸、2−エチルヘキサン酸、アニス酸、イソステアリン酸、イソデカン酸、イソフタル酸、エチル安息香酸、オクタン酸、オレイン酸、p−t−ブチル安息香酸、カプリン酸、カプロン酸、キシリル酸、サリチル酸、ステアリン酸、テレフタル酸、トルイル酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ミリストイル酸、ラウリン酸、リシノール酸、リノール酸、リノレイン酸、安息香酸等が挙げられるが、これらの例に限定されない。本発明で用いられる亜鉛化合物の添加量は0.01〜10重量部、好ましくは0.01〜5重量部である。
【0057】
本発明でいう熱可塑性樹脂とは、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリメチルペンテン、ポリブテン−1、ブタジエン樹脂、エチレン/テトラシクロドデセン共重合体、ポリメタクリルスチレン、メタクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリブチレンブタレート、ポリアリレート、ヒドロキシ安息香酸ポリエステル、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエステルカーボネート、並びに高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類と共重合し得るアクリル、アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン等との共重合物、グラフトポリマー、ブロックポリマー及びこれらの樹脂を主成分とするポリマーブレンド物等の熱可塑性樹脂である。
【0058】
本発明の熱可塑性樹脂組成物には汎用されている酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤、紫外線吸収剤等を添加することができる。
【0059】
本発明で使用する上記の酸化防止剤にはフェノール系、リン系、硫黄系酸化防止剤等があるが、先ずフェノール系酸化防止剤として、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、3−メチル−4−イソプロピルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)スルフィド、2,5−ジ−tert−アミルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、1,1−ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ブタン、ビス(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)メタン、2,6−ビス(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)スルフィド、ビス(3−tert−ブチル−5−エチル−2−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)スルフィド、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス[3,3−ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン酸]グリコールエステル、ビス[2−(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−メチルベンジル)−4−メチル−6−tert−ブチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−メチルフェニル)−2−メチルプロパン、4−メトキシフェノール、シクロヘキシルフェノール、p−フェニルフェノール、カテコール、ハイドロキノン、4−tert−ブチルカレコール、エチルガレート、プロピルガレート、オクチルガレート、ラウリルガレート、セチルガレート、β−ナフトール、2,4,5−トリヒドロキシブチロフェノン、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアネ−ト、1,3,5−トリ−メチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,6−ビス[2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]ヘキサン、テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル]メタン、ビス(3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)メタン、ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]スルフィド、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ−ト、ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルアミノ]ヘキサン、2,6−ビス(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−4−メチルフェノール、ビス(S−(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジ−メチルベンジル)チオテレフタレート、トリス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]イソシアヌレート、1,1,3−トリス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)ブタン等が挙げられる。
【0060】
上記のリン系酸化防止剤として、トリフェニルホスファイト、トリ(メチルフェニル)ホスファイト、トリイソオクチルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリ(2−エチルヘキシル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリ(オクチルフェニル)ホスファイト、トリ(シクロヘキシルフェニル)ホスファイト、トリシクロヘキシルホスファイト、トリ(デシル)チオホスファイト、トリイソデシルチオホスファイト、フェニル・ジ(2−エチルヘキシル)ホスファイト、フェニル・ジイソデシルホスファイト、フェニル・ジシクロヘキシルホスファイト、フェニル・ジイソオクチルホスファイト、フェニル・ジ(トリデシル)ホスファイト、フェニル・ジシクロヘキシルホスファイト、ジフェニル・イソオクチルホスファイト、ジフェニル・2−エチルヘキシルホスファイト、ジフェニル・イソデシルホスファイト、ジフェニル・シクロヘキシルフェニルホスファイト、ジフェニル・(トリデシル)チオホスファイト、ノニルフェニル・ジ(トリデシル)ホスファイト、フェニル・p−tert−ブチルフェニル・ドデシルホスファイト、ジイソプロピルホスファイト、モノイソプロピルホスファイト、ジイソデシルホスファイト、ジイソオクチルホスファイト、モノイソオクチルホスファイト、ジドデシルホスファイト、モノドデシルホスファイト、ジシクロヘキシルホスファイト、モノシクロヘキシルホスファイト、ジ(シクロヘキシルフェニル)ホスファイト、モノシクロヘキシル・フェニルホスファイト、ジ(p−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラ(トリデシル)・4,4′−イソプロピリデン−ジフェニルジホスファイト、テトラ(トリデシル)・4,4′−ブチリデン−ビス(2−tert−ブチル−5−メチルフェニル)ジホスファイト、テトライソオクチル・4,4′−チオ−ビス(2−tert−ブチル−5−メチルフェノ−ル)ジホスファイト、テトラ(ノニルフェニル)・ポリ(プロピレンオキシ)イソプロピルジホスファイト、テトラ(トリデシル)プロピレンオキシプロピルジホスファイト、テトラ(トリデシル)・4,4′−イソプロピリデンジ(シクロヘキシル)ジホスファイト、ペンタ(ノニルフェニル)・ビス[ポリ(プロピレンオキシ)イソプロピル]トリホスファイト、ヘプタ(ノニルフェニル)・テトラキス[ポリ(プロピレンオキシ)イソプロピル]ペンタホスファイト、ヘプタ(ノニルフェニル)・テトラキス[4,4′−イソプロピリデンジ(フェニル)]ペンタホスファイト、デカ(ノニルフェニル)・ヘプタキス(プロピレンオキシイソプロピル)オクタホスファイト、デカフェニル・ヘプタ(プロピレンオキシイソプロピル)オクタホスファイト、ジ(ブトキシカルボエチル)・2,2′−ジメチレン−トリメチレンジチオホスファイト、ジ(イソオクトキシカルボメチル)・2,2′−ジメチレン−トリメチレンジチオホスファイト、テトラ(ラウリル)・エチレンジチオホスファイト、テトラ(ラウリル)・ヘキサメチレンジチオホスファイト、テトラ(ラウリル)・2,2′−オキシジエチレンジチオホスファイト、ペンタ(ドデシル)・ジ(ヘキサメチレン)トリチオホスファイト、ジフェニルホスファイト、4,4′−イソプロピリデン−ジシクロヘキシルホスファイト、4,4′−イソプロピリデン−ジフェニル・アルキル(C12〜C15)ホスファイト、2−tert−ブチル−4−[1−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]フェニル・ジ(p−ノニルフェニル)ホスファイト、4,4′−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェニル)・ジ(トリデシル)ホスファイト、ジステアリル・2,2−ジメチレン−トリメチレンジホスファイト、トリ(シクロヘキシルフェニル))ホスファイト、ヘキサ(トリデシル)・4,4′,4″−1、1、3−ブタントリイル−トリス(2−tert−ブチル−5−メチルフェニル)トリホスファイト、トリ(ドデシル)チオホスファイト、デカフェニル・ヘプタ(プロピレンオキシイソプロピル)オクタホスファイト、ジブチル・ペンタ(2,2−ジメチレン−トリメチレン)ジホスファイト、ジオクチル・ペンタ(2,2−ジメチレン−トリメチレン)ジホスファイト、ジデシル・2,2−ジメチレン−トリメチレンジホスファイト等を挙げることができる。
【0061】
上記の硫黄系酸化防止剤としては、ビス(ドデシルオキシカルボニルエチル)スルフィド、ビス(トリデシルオキシカルボニルエチル)スルフィド、ビス(テトラデシルオキシカルボニルエチル)スルフィド、ビス(オクタデシルオキシカルボニルエチル)スルフィド、ビス(2−オクタデシルオキシカルボニル−1−メチル−エチル)スルフィド、ドデシルオキシカルボニルエチル・オクタデシルオキシカルボニルエチルスルフィド、3,3′−チオジプロピオン酸、ペンタエリスリトールテトラ(3‐ドデシルチオプロピオネート)等をあげることができる。
【0062】
ところで、家庭電気製品、事務機器、家庭用品などは、火災件数や火災による犠牲者が減少しない中、それらの難燃化が社会的にますます重要になってきている。これらの製品に使用されている熱可塑性樹脂には当然難燃剤添加されていて、本発明の熱可塑性樹脂にも下記の難燃剤を併用し得る。
【0063】
本発明で使用する難燃剤としては、テトラブロモビスフェノールA、ヘキサブロモベンゼン、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモエタン、1,2,3−トリブロモプロパン、ヘキサブロモシクロドデカン、デカブロモジフェニルオキサイド、オクタブロムジフェニルエーテル、テトラブロムジフェニエーテル、トリブロモフェノール、エチレンビステトラブロモフタルイミド、TBAエポキシオリゴマー・ポリマー、テトラブロモビスフェノールS、テトラブロモ無水フタル酸、臭素化フタル酸エステル、ジブロモスチレン、トリブロモスチレン、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレン、テトラブロモエタン、ポリ(ジブロモフェニレンオキサイド)、ポリ(ペンタブロモフェニル)アクリレート、臭素化アセチレン縮合体、ブロムフェニルアリルエーテル、塩素化パラフィン、塩素化ポリエチレン、塩化ジフェニル、パークロロペンタシクロデカン、塩素化ナフタレン、クロルエンド酸、テトラクロム無水フタル酸、無水クロルエンド酸、クロルエンド酸ジアリル、ビニルクロルアセテート、1,2−ジブロモ−3−クロルプロバン、1,2−ジブロモ−1,1,2,2,−テトラクロルエタン、クロールプロパンジオール等のハロゲン系難燃剤、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホフェート、トリオクチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリス(2−クロロエチル)ホスフェート、トリ(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジブロモプロピル)ホスフェート、2,3−ジブロモプロピル−2,3−クロロプロピルホスフェート、トリス(2−ブロムエチル)ホスフェート、トリス(2−クロルエチル)ホスファイト、クレジルフェニルホスフェート、トリス(ジクロルプロピル)ホスフェート、トリス(ブロモクロルプロピロ)ホスフェート、ビス(クロロプロピル)モノオクチルホスフェート、フェニル・レゾルシン・ポリホスフェート、フェニル・クレジル・レゾルシン・ポリホスフェート、クレジル・レゾルシン・ポリホスフェート、フェニル・イソプロピルフェニル・レゾルシン・ポリホスフェート、キシリル・イソプロピルフェニル・レゾルシン・ポリホスフェート、トリス(2−ヒドロキシプロピル)ホスフィンオキシド、トリス(2−メチル−3−ヒドロキシプロピル)ホスフィンオキシド、n−ブチル−ビス(3−ヒドロキシプロピル)ホスフィンオキシド、1−メチルプロピル−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ホスフィンオキシド、トリス(2−メチル−3−ヒドロキシプロピル)ホスフィンオキシド、トリス(2−エチルヘキシル)ホスフィンオキシド、トリラウリルホスフィンオキシド、トリスデシルホスフィンオキシド、トリスフェニルホスフィンオキシド、トリクレジルホスフィンオキシド、トリス(ノニルフェニル)ホスフィンオキシド、ジフェニルモノノニルフェニルホスフィンオキシド、ジフェニルモノデシルホスフィンオキシド、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフィンオキシド、トリス(トリブロモプロピル)ホスフィンオキシド等のリン系難燃剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化ジリコニウム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、ハイドロタルサイト類、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、酸化スズの水和物、硼砂などの無機金属化合物の水和物、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、炭酸亜鉛、炭酸マグネシウム−カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、酸化マグネシウム、酸化モリブデン、酸化ジリコニウム、酸化スズ、酸化アンチモン、赤リン、明礬、水和アルミナ、酒石酸アンチモンカリ等の無機系難燃剤等を挙げることができる。
なお、ハロゲン系難燃剤と三酸化アンチモン等のアンチモン系化合物との併用で優れた難燃性効果が得られることはよく知られている。これら難燃剤の添加量は熱可塑性樹脂に100重量部に対して1〜35重量部である。
【0064】
なお、難燃剤としてハロゲン系化合物を用いると熱可塑性樹脂の熱安定性が著しく阻害されるという欠点があらわれるが、この欠点を補うために、モノ(又はジ)メチル錫トリス(又はジ)(イソオクチルチオグリコレート)、モノ(又はジ)ブチル(イソオクチルチオグリコレート)、モノ(又はジ)オクチル錫トリス(又はジ)(イソオクチルチオグリコレート)、モノ(又はジ)メチル錫トリ(又はジ)ラウレート、モノ(又はジ)ブチル錫トリ(又はジ)ラウレート、モノ(又はジ)オクチル錫トリ(又はジ)ラウレート、モノ(又はジ)メチル錫トリス(又はビス)(イソオクチルマレート)、モノ(又はジ)メチル錫トリ(又はジ)ステアレート、モノ(又はジ)メチル錫トリ(又はジ)ラウレート、モノ(又はビス)ブチル錫トリス(又はビス)(イソオクチルマレート)、モノ(又はジ)オクチル錫トリス(又はビス)(イソオクチルマレート)、モノ(又はジ)メチル錫トリス(又はビス)(2−メルカプトエチルオレート)、モノ(又はジ)メチル錫トリ(又はジ)オレート、モノ(又はジ)アルキル(C1〜12)錫サルファイド、モノ(又はジ)(ブチルカルボキシエチル)錫トリス(又はビス)(イソオクチルチオグリコレート)、モノ(又はジ)アルキル(C1〜12)錫オキサイド、モノ(又はジ)メチル錫マレートポリマー、モノ(又はジ)ブチル錫マレートポリマー、モノ(又はジ)オクチル錫マレートポリマー、モノ(又はジ)アルキル(C1〜12)錫(βーメルカプトプロピオネート)、モノ(又はジ)アルキル(C1〜12)錫(チオグリコレート)、モノ(又はジ)アルキル(C1〜12)錫トリ(又はジ)メルカプトエタノール、モノ(又はジ)アルキル(C1〜12)錫トリ(又はジ)リシノレート、モノ(又はジ)アルキル(C1〜12)錫トリ(又はジ)オレート、メチルスタノイック酸、ブチルスタノイック酸、オクチルスタノイック酸、ジメチル錫オキサイド、ジブチル錫オキサイド、ジメチル錫サルファイド、ジブチル錫サルファイド、ジオクチル錫サルサイド、ジシクロヘキシル錫サルファイド、モノブチル錫オキサイド・サルファイド、メチルチオスタノイック酸、ブチルチオスタイック酸、オクチルチオスタノイック酸等の有機錫化合物及び/又は炭素数2〜30を有する飽和又は不飽和のモノ又はジカルボン酸、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、ラウリン酸、カプリン酸、モンタン酸、べへニン酸、リシノール酸、並びにマレイン酸及びそのモノエステル化物等のCa、Mg、Ba、Zn金属塩等の金属石鹸を熱安定性改良剤として併用する。これら熱安定性改良剤の添加量は熱可塑性樹脂に100重量部に対して0.01〜5.0重量部好ましくは0.1〜3.0重量である。
【0065】
さて、これら熱可塑性樹脂を加工成形するときに加工装置の樹脂と接触する金属面と樹脂との摩擦や各樹脂間の摩擦を軽減させたり、樹脂の金属面からの剥離性を改良したり、完成製品の諸物性を向上させる目的で滑剤が添加されている。
本発明でも、次のような滑剤を各熱可塑性樹脂に適合させて添加することができる。例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミン酸、ミリスン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リシノ−ル酸、リノ−ル酸、リノレイン酸、アラキン酸、エルカ酸、12‐ヒドロキシステアリン酸、12−ケトステアリン酸、フェニルステアリン酸、モンタン酸、獣脂脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、パ−ル脂肪酸等の高級脂肪酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リシノ−ル酸、ベヘイン酸、エルカ酸、ヤシ脂肪酸、パ−ル脂肪酸、牛脂脂肪酸、酢酸、メタクリル酸、2−エチルヘキサン酸、クエン酸、フタル酸、アジピン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等のカルボン酸とメチルアルコ−ル、エチルアルコ−ル、イソプロピルアルコ−ル、n−ブチルアルコ−ル、イソブチルアルコ−ル、n−オクチルアルコ−ル、2−エチルヘキシルアルコ−ル、n−デシルアルコ−ル、イソデシルアルコ−ル、ラウリルアルコ−ル、イソトリデシルアルコ−ル、ミリスチルアルコ−ル、セチルアルコ−ル、ステアリルアルコ−ル、オレイルアルコ−ル、ベヘニルアルコ−ル、ヘキシルデシルアルコ−ル、オクチルドデシルアルコ−ル等の1価アルコ−ルとのエステル化合物、ステアリルアミド、パルミチルアミド等の高級脂肪酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド等のアルキレンビス脂肪酸アミド、炭素数8〜30を有する飽和又は不飽和のモノ又はジカルボン酸、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、ラウリン酸、カプリン酸、モンタン酸、べへニン酸、リシノール酸、並びにマレイン酸及びそのモノエステル化物等のCa、Mg金属塩等の金属石鹸、減圧蒸留留出油からの固形のパラフィンワックス、減圧蒸留殘渣油又は重質留出油から分離精製した固形のマクロクリスタルワックス及び減圧蒸留残渣油から分離精製した半固形のペテロラタムがあり、これらは使用目的に応じて酸化、酸化物のエステル化物及び金属塩(Ca、Ba等)、アルコ−ル化、ウレタン化された石油系ワックス、一般重合型の高密度タイプ(分子量が8000〜900)及び低密度タイプ(分子量が7200〜1000)のポリエチレン並びにそれを部分的に酸化した分解型等のポリエチレン系ワックス等が挙げられる。
【0066】
その他、本発明の組成物には必要に応じて通常熱可塑性樹脂に用いられている添加剤、例えば、充填剤、着色剤、帯電防止剤、防曇剤、プレートアウト防止剤、表面処理剤、蛍光剤、防黴剤、殺菌剤、加工助剤等を配合することができる。
【0067】
【実施例】
つぎに、本発明の実施例を記載して、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
【0068】
実施例、比較例及び参考例に記載されている「浮き出し評価値」は、各例で作成された試験片を、60℃の温水に72時間浸した後、24時間風乾し、浮き出しの状況を評価した。「剥離性評価値」は、テストロール加工あるいはプラストミル混練時に試験試料の剥離程度を測定した。「プレートアウト評価値」はテストロール加工あるいはプラストミル混練後に試験試料を取り出した時ロールの汚れの程度を評価した。「加工性評価値」は、テストロール加工時にバンクの回転状況を評価した。評価の値は、下記の5段階評価に基づいている。
(1)シート表面上の浮き出し評価値
評価値1:浮き出し無し
評価値2:極めてわずかな量の浮き出し
評価値3:わずかな量の浮き出し
評価値4:やや多量の浮き出し
評価値5:極めて多量の浮き出し
(2)剥離性評価値
評価値1:極めて良好
評価値2:良好
評価値3:中間
評価値4:悪い
評価値5:極めて悪い
(3)ロール面やプレス板の金属表面上でのプレートアウト評価値
評価値1:プレートアウト無し
評価値2:極めてわずかな量のプレートアウト
評価値3:わずかな量のプレートアウト
評価値4:やや多量のプレートアウト
評価値5:極めて多量のプレートアウト
(4)加工性評価値
評価値1:極めて良好
評価値2:良好
評価値3:中間
評価値4:悪い
評価値5:極めて悪い
【0069】
実施例1
下記基本配合に対し、化合物1〜化合物42の化合物を配合し、170℃の二本ロールで5分混練してシートを作成した。この時「剥離性」「プレートアウト」「加工性」を確認し、評価した。このシートを60℃の温水に72時間浸し「浮き出し」の状況を測定し、評価した。それらの結果は[表1]の通りである。
基本配合
EVA(ウルトラセン 540F:東ソー(株)製) 100 重量部
EBS 0.5 〃
オクチル酸亜鉛 0.4 〃
【0070】
【表1】
【0071】
実施例2
下記基本配合に対し、化合物1〜化合物42の化合物を配合し、170℃の二本ロールで5分混練してシートを作成した。この時「剥離性」「プレートアウト」「加工性」を確認し、評価した。このシートを60℃の温水に72時間浸し「浮き出し」の状況を測定し、評価した。これらの結果は[表2]の通りである。
基本配合
PE(ノバテックス LLuF―230:日本 100 重量部
ポリケム(株)製)
ステアリン酸亜鉛 0.2 〃
オレイン酸亜鉛 0.5 〃
【0072】
【表2】
【0073】
実施例3
下記基本配合に対し、化合物1〜化合物42の化合物を配合し、170℃の二本ロールで5分混練してシートを作成した。この時「剥離性」「プレートアウト」「加工性」を確認し、評価した。このシートを60℃の温水に72時間浸し「浮き出し」の状況を測定し、評価した。これらの結果は[表3]の通りである。
基本配合
PP(SG−510:日本ポリオレフィン(株)製) 100 重量部
ステアリン酸カルシウム 0.2 〃
オクチル酸亜鉛 0.4 〃
【0074】
【表3】
【0075】
実施例4
下記基本配合に対し、化合物1〜化合物42の化合物を配合し、170℃の二本ロールで5分混練してシートを作成した。この時「剥離性」「プレートアウト」「加工性」を確認し、評価した。このシートを60℃の温水に72時間浸し「浮き出し」の状況を測定し、評価した。これらの結果は[表4]の通りである。
基本配合
PS(G590:日本ポリスチレン(株)製) 100 重量部
EBS 0.2 〃
ステアリン酸亜鉛 0.4 〃
【0076】
【表4】
【0077】
参考例1
下記基本配合に対し、化合物1〜化合物42の化合物を配合し、170℃の二本ロールで5分混練してシートを作成した。この時「剥離性」「プレートアウト」「加工性」を確認し、評価した。このシートを60℃の温水に72時間浸し「浮き出し」の状況を測定し、評価した。これらの結果は[表5]の通りである。
基本配合
PVC(ZEST 1000Z:新第一塩ビ(株)製) 100 重量部
DOP 40 〃
ステアリン酸カルシウム 0.3 〃
ステアリン酸亜鉛 0.2 〃
トリスノニルフェニルホスファイト 0.5 〃
エポキシ化大豆油 2 〃
【0078】
【表5】
【0079】
実施例5
下記基本配合に対し、化合物1〜化合物42の化合物を配合し、170の二本ロール℃で5分混練してシートを作成した。この時「剥離性」「プレートアウト」「加工性」を確認し、評価した。このシートを60℃の温水に72時間浸し「浮き出し」の状況を測定し、評価した。結果は[表6]の通りである。
基本配合
ABS(K−2540A:住化エイビーエス・ 100 重量部
ラッテクス(株)製)
EBS 0.2 〃
オクチル酸亜鉛 0.4 〃
【0080】
【表6】
【0081】
実施例6
下記基本配合に対し、化合物1〜化合物42の化合物を配合し、プラストミルにおいて200℃で5分間混練した。この時「剥離性」「プレートアウト」「加工性」を確認し評価した。プラストミルにおいて200℃で5分間混練したコンパウンドを170℃で5分間プレスしてシートを作成した。このシートを60℃の温水に72時間浸し「浮き出し」の状況を測定し、評価した。これらの結果は[表7]の通りである。
基本配合
ポリカーボネート(ノバレックス 7022A:三菱 100 重量部
エンジニアリングプラスチック(株)製)
EBS 0.2 〃
安息香酸亜鉛 0.4 〃
【0082】
【表7】
【0083】
実施例7
下記基本配合に対し、化合物1〜化合物42の化合物を配合し、プラストミルにおいて170℃で5分間混練した。この時「剥離性」「プレートアウト」「加工性」を確認し、評価た。プラストミルにおいて170℃で5分間混練したコンパウンドを170℃で5分間プレスしてシートを作成した。このシートを60℃の温水に72時間浸し「浮き出し」の状況を測定し、評価した。これらの結果は[表8]の通りである。
基本配合
PET(ハイパーライト 8150SE:鐘淵化学 100 重量部
工業(株)製)
EBS 0.2 〃
オクチル酸亜鉛 0.4 〃
【0084】
【表8】
【0085】
実施例8
下記基本配合に対し、化合物1〜化合物42の化合物を配合し、170℃の二本ロールで5分混練してシートを作成した。この時「剥離性」「プレートアウト」「加工性」を確認し、評価した。このシートを60℃の温水に72時間浸し「浮き出し」の状況を測定し、評価した。これらの結果は[表9]の通りである。
基本配合
TPO(ミラストマー:三井化学(株)製品) 100 重量部
EBS 0.2 〃
オクチル酸亜鉛 0.4 〃
【0086】
【表9】
【0087】
参考例2
下記基本配合に対し、化合物−1と各種亜鉛化合物を配合し、170℃の二本ロールで5分混練してシートを作成した。この時「剥離性」「プレートアウト」「加工性」を確認し、評価した。このシートを60℃の温水に72時間浸し「浮き出し」の状況を測定し、評価した。これらの結果は[表10]の通りである。
基本配合
TPO(ミラストマー8030N:三井石油 100 重量部
化学(株)製)
EBS 0.2 〃
【0088】
【表10】
【0089】
参考例3
下記基本配合に対し、化合物−3と各種亜鉛化合物を配合し、170℃の二本ロールで5分混練してシートを作成した。この時「剥離性」「プレートアウト」「加工性」を確認し、評価した。このシートを60℃の温水に72時間浸し「浮き出し」の状況を測定し、評価した。これらの結果は[表11]の通りである。
基本配合
PP(SG−510:日本ポリオレフィン(株)製) 100 重量部
EBS 0.5 〃
【0090】
【表11】
【0091】
実施例9
下記基本配合に対し、化合物−23と各種亜鉛化合物を配合し、170℃の二本ロールで5分混練してシートを作成した。この時「剥離性」「プレートアウト」「加工性」を確認し、評価した。このシートを60℃の温水に72時間浸し「浮き出し」の状況を測定し、評価した。これらの結果は[表12]の通りである。
基本配合
PE(ノバテックス LLuF−230:日本 100 重量部
ポリケム(株)製)
ステアリン酸カルシウム 0.2 〃
【0092】
【表12】
【0093】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、加工成形時の加工特性に優れ、かつ物理特性や表面性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供することができる。
Claims (1)
- エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、又はアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体から選択された熱可塑性樹脂100重量部に対し、下記一般式(II)又は(III)で表わされるポリアルキレンオキシリン酸エステル系化合物から選択された少なくとも1種の化合物を0.01〜5重量部、及び一般式(RCOO)2 Zn(IV)[式中、Rは炭素数6〜18のアルキル基、フェニル基又はアルキルフェニル基を表わす。]で表わされる亜鉛化合物から選択された少なくとも1種の化合物を0.01〜10重量部含有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
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