JP3853575B2 - 柔軟剤組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維製品用の柔軟剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、家庭用の柔軟剤組成物は、ジ(硬化牛脂アルキル)ジメチルアンモニウムに代表されるような1分子中に2個の長鎖アルキル基を有する第4級アンモニウム化合物を主成分とした組成である。その理由としては、第4級アンモニウム化合物は少量でも各種繊維に対して良好な柔軟効果を有するためであるが、繊維を油っぽい仕上がりにし、且つ木綿のタオル等に対しては吸水性を悪くするという欠点も持ち合わせている。
【0003】
吸水性を向上するための手段としては、特公平4−28826号、特公平7−23584号に不飽和炭化水素基を有する第4級アンモニウム塩を用いる技術が開示されているが、木綿のタオル等の吸水性は向上するものの、第4級アンモニウム塩特有のぬるつき感は解消されない。
【0004】
特開平9−111660号には長鎖疎水基を少なくとも1つ有するポリカチオンと陰イオン性界面活性剤の混合物を用いることが記載されているが、この技術においても吸水性と好ましい風合いを満足させることはできなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、衣料に高い柔軟効果と好ましい風合いを付与し、繊維製品の吸水性を損なわない柔軟剤組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、分子中に、アミノ基及び4級アンモニウム基から選ばれる基を2つ以上、且つ炭素数8〜36の炭化水素基を一つ以上有する化合物〔(a)成分〕と炭素数8〜36の炭化水素基を有する陰イオン性界面活性剤〔(b)成分〕とを、(a)成分、(b)成分のモル比が(a)/(b)=90/10〜50/50になるように含有し、且つ(a)成分、(b)成分の少なくとも一方が、▲1▼不飽和結合を一つ以上有する炭素数8〜36の炭化水素基及び▲2▼炭素数8〜36の分岐鎖アルキル基から選ばれる炭化水素基を少なくとも一つ有する柔軟剤組成物を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の(a)成分、(b)成分は、両方又は何れか一方、好ましくは何れか一方、特に好ましくは(a)成分が、▲1▼不飽和結合を一つ以上有する炭素数8〜36の炭化水素基(以下炭化水素基▲1▼という)及び▲2▼炭素数8〜36の分岐鎖アルキル基(以下炭化水素基▲2▼という)から選ばれる炭化水素基を少なくとも一つ有する。(a)成分及び/又は(b)成分を複数使用する場合も、少なくとも何れか一つの化合物が炭化水素基▲1▼及び炭化水素基▲2▼から選ばれる炭化水素基を少なくとも一つ有すればよい。
【0008】
炭化水素基▲1▼としては、オレイル基、エライジル基、リノール基、リノレン基、エルシル基、ブラシジル基が好ましい。また、炭化水素基▲2▼としては、イソステアリル基、イソオレイル基、ゲルベ型アルキル基が好ましく、炭化水素基▲1▼のオレイル基、エルシル基及び炭化水素基▲2▼のイソステアリル基が風合いの点からより好ましい。
【0009】
また、このような炭化水素基▲1▼及び▲2▼は、(a)成分の4級アンモニウム基及び/又はアミノ基や(b)成分のアニオン基と、エステル基、エーテル基あるいはアミド基を介して連結されていても良い。具体的にはR’−T−R''−〔式中、R’は炭化水素基▲1▼及び炭化水素基▲2▼から選ばれる炭化水素基であり、Tは−COO−、−OCO−、−CONH−及び−NHCO−から選ばれる基であり、R''は炭素数1〜5のアルキレン基である。〕で示される基が好ましい。この基はR’COOHを原料として形成することができる。原料として使用されるR’COOHはオレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、イソステアリン酸、イソオレイン酸、ゲルベ型脂肪酸から選ばれる脂肪酸であることが吸水性及び風合いの点から望ましい。
【0010】
(a)成分
本発明における(a)成分としては一般式(I)の化合物が好ましい。
1−[A−P]n−[B−Q]m−C−R2・aX- (I)
〔式中、R1、R2の少なくとも一方が炭化水素基▲1▼及び炭化水素基▲2▼から選ばれる基であり、一方のみがこれらの基である場合、他方は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。A、B、C、は同一でも異なっていても良く、−N+(R3)(R4)−及び−N(R5)−から選ばれる基である。ここでR3、R4は同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜5のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、R5は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。P、Qはエステル基、又はアミド基で分断されていても良く、また、ヒドロキシ基又はエーテル基で置換されていても良い炭素数1〜5のアルキレン基である。aはA、B、C中の−N+(R3)(R4)−の数である。nは1〜3の数、mは0〜2の数である。X-は陰イオン基、好ましくはハロゲンイオン、硫酸イオン、炭素数1〜3のアルキル硫酸イオンである。〕。
【0011】
なお、(a)成分の化合物はアミノ基を酸剤により中和したものを用いることもできる。中和のための酸としては塩酸、硫酸、、グリコール酸、リン酸、ヒドロキシカルボン酸、脂肪酸が好ましく、塩酸、硫酸、グリコール酸がより好ましい。この中和工程は配合の前であっても配合中であっても構わない。
【0012】
本発明の(a)成分としては更に下記一般式(a−I)〜(a−V)で表される化合物が好ましい。
【0013】
【化1】
Figure 0003853575
【0014】
〔式中、R1〜R5及びX-は前述と同一の意味を示し、R6は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基又は平均重合度1〜20のポリオキシエチレン基である。Yは−COO−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−及び−O−から選ばれる基である。また、lは1〜5の数であり、kは0〜5の数である。iは0又は1の数である。〕
本発明では上記化合物の中でも(a−I)、(a−III)及び(a−V)が好ましい。
【0015】
(b)成分
本発明の(b)成分としては、脂肪酸、アルキル又はアルケニルサルフェート、アルキル又はアルケニルスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、アルキル又はアルケニルホスホネート、α−オレフィンスルホネート、ポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテルホスホネート、α−スルホ脂肪酸メチルが挙げられ、これらは無機塩や有機塩型でも酸型でも良い。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩等が挙げられる。特に好ましくはアルキルサルフェート、エチレンオキサイド平均付加モル数1〜6のポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート、アルキルベンゼンスルホネートである。
【0016】
また、これら(b)成分のアルキル基又はアルケニル基は、炭化水素基▲1▼又は▲2▼から選ばれる基であるか、又は炭素数10〜22、好ましくは12〜20の直鎖アルキル基であり、好ましくは炭素数12〜20の直鎖アルキル基である。
【0017】
柔軟剤組成物
本発明の柔軟剤組成物における(a)成分と(b)成分のモル比は、(a)/(b)=90/10〜50/50、好ましくは90/10〜60/40である。また、本発明の柔軟剤組成物は、(a)成分と(b)成分の合計量が100重量%となるようにすることも可能であるが、好ましくは3〜40重量%、より好ましくは5〜30重量%の範囲で含有し、残部を水や各種添加剤にすると製品の安定性、使用時の使いやすさの点で望ましい。本発明の柔軟剤組成物は25℃におけるpHは1〜9が好ましく、より好ましくは2〜8である。
【0018】
本発明では貯蔵安定性を向上させる目的で(c)成分として非イオン性界面活性剤を配合することが好ましい。非イオン性界面活性剤としては下記一般式(2)の化合物が良好である。
7−T−[(R8O)p−H]q (2)
〔式中、R7は、炭素数10〜18、好ましくは12〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、R8は炭素数2又は3のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基である。pは2〜100、好ましくは5〜80、特に好ましくは10〜60の数を示す。Tは−O−、−CON−又は−N−であり、Tが−O−の場合はqは1であり、Tが−CON−又は−N−の場合はqは2である。〕。
【0019】
一般式(2)の化合物の具体例として以下の化合物を挙げることができる。
7−O−(C24O)r−H
〔式中、R7は前記の意味を示す。rは8〜100、好ましくは10〜60の数である。〕
7−O−(C24O)s(C36O)t−H
〔式中、R7は前記の意味を示す。s及びtはそれぞれ独立に2〜40、好ましくは5〜40の数であり、エチレンオキシドとプロピレンオキシドはランダムあるいはブロック付加体であってもよい。〕
【0020】
【化2】
Figure 0003853575
【0021】
上記非イオン性界面活性剤の配合量は安定性の点から組成物中に好ましくは0.5〜10重量%、特に1〜8重量%が良好である。
【0022】
本発明では、貯蔵安定性の点から、炭素数8〜22の飽和又は不飽和脂肪酸と多価アルコールとのエステル化合物を組成物中0.1〜10重量%、特に0.5〜5重量%配合することが好ましい。エステル化合物としては、トリグリセライド、ジグリセライド、モノグリセライド、ペンタエリスリトールのモノ、ジ、トリエステル、ソルビタンエステルが好ましい。
【0023】
本発明では、無機塩、例えば塩化ナトリウムなどを0〜1000ppm、好ましくは10〜500ppm添加することが貯蔵安定性の点で望ましい。但し、脂肪酸塩類などの界面活性剤にはナトリウム塩やカリウム塩が含まれているが、このような界面活性剤の使用によって組成物に混入する無機塩は上記制限を受けるものではない。
【0024】
さらに本発明では、エタノール、イソプロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール及びポリオキシエチレンフェニルエーテルから選ばれる溶媒成分を配合することが貯蔵安定性の点から好ましい。これら溶媒成分は、組成物中に0〜20重量%、特に0.5〜10重量%配合することが好ましい。なお、エタノールを使用する場合は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩変性エタノールや8−アセチル化蔗糖変性エタノールを使用することが望ましい。
【0025】
本発明の柔軟剤組成物には、風合い賦与剤としてポリジメチルシロキサンやアミン変性ポリジメチルシロキサン等のシリコーン化合物を0.1〜5重量%配合することが出来る。また、組成物を着色させたい時は、着色料としてアゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、ナフタルイミド染料及びペリノン染料から選ばれる酸性染料、直接染料、塩基性染料、又は反応性染料や、MILLIKEN社製リクィチント(登録商標)染料を好ましくは1〜1000ppm配合すればよい。また、通常繊維処理剤に配合される香料を使用しても差し支えなく、例えば好ましくは特開平8−11387号公報記載の成分(c)及び(d)にて示された香気成分の組み合わせが良好である。その他、消泡剤や抗菌剤等を配合することが出来る。
【0026】
【発明の効果】
本発明の柔軟剤組成物は、各種の繊維に、特に木綿類に対して、好ましい柔軟性、ふっくら感及び油っぽさの少ないさらっとした感触を付与することができ、さらに処理した木綿タオルで濡れた手を拭いたときの感触(吸水感)に優れる。
【0027】
【実施例】
・製造例1(a−1の製造)
温度計、滴下ロート、冷却管を備えた1Lの4ツ口フラスコに1−クロロアルカン(150g、0.52mol)とN,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−プロパンジアミン(68g、0.53mol)をエタノール(350.0g)に混合させた。
【0028】
混合物を72時間還流させた後、エタノールを減圧下で留去し、未反応のアミン化合物を除去した。得られた固体を、更に、常法に従い、アセトンで再結晶することで、下記構造のN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムクロライド(180g、純分95重量%)を得た(a−1)。
【0029】
【化3】
Figure 0003853575
【0030】
・製造例2(a−2の製造)
温度計、滴下ロート、冷却管を備えた1Lの4ツ口フラスコにN,N−ジメチルアルキルアミン(179g、0.60mol)とアセトン(238.0g)を仕込み、50℃まで昇温し溶解させた。その後、20℃でモノクロロ酢酸イソプロピルエステル(99g、0.72mol)を5分間で滴下し、60℃に昇温して4時間反応させた。反応終了後、これを20℃迄冷却して得られた白色結晶を、更に、常法に従い、アセトンで再結晶することでN−(イソプロポキシカルボニルメチル)-N,N−ジメチルアルキルアンモニウムクロライド(214g、0.49mol)を得た。
【0031】
温度計、冷却管を備えた1Lの4ツ口フラスコに得られたN−(イソプロポキシカルボニルメチル)−N,N−ジメチルアルキルアンモニウムクロライド(207g、0.48mol)を2−プロパノール(66g)に溶かし、これに、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン(59g、0.57mol)を加え、90℃まで昇温し、5時間反応させた。
【0032】
反応終了後、過剰のN,N−ジメチル-1,3−プロパンジアミン及び2−プロパノールを減圧下で留去し、N−(3-ジメチルアミノプロピルアミノカルボニルメチル)−N,N−ジメチルアルキルアンモニウムクロライドの2−プロパノール溶液(218.8g、純分97重量%)を得た(a−2)。
【0033】
【化4】
Figure 0003853575
【0034】
・製造例3(a−3の製造)
温度計、滴下ロート、冷却管を備えた1Lの4ツ口フラスコにN,N−ジメチルアルキルアミン(179g、0.60mol)をエタノール(300g)に溶解し、ブロモ酢酸エチル(117g、0.60mol)を滴下した。滴下終了後、昇温しエタノール還流下TLCで原料アミンがなくなるまで反応させた。反応終了後、エタノールを留去した。
【0035】
次に反応終了物を温度計、冷却管を備えた1Lの4ツ口フラスコに仕込み、KOH6.5gを溶解させた水81.6gを入れ、加水分解を行った。HPLCで原料の4級塩がなくなったことを確認し、20%硫酸で中和した。減圧下で水を留去し、塩が精製したら濾過操作を行った。次にこれを500mlのジクロロメタンに溶解し、室温で335gのチオニルクロライドを滴下後、還流下1時間反応させた。溶媒及び過剰のチオニルクロライドを留去するとオレンジ色の油状物質が得られた。これをジメトキシエタン800mlに溶解させ、ジメチルエタノールアミン(69g、0.77mol)を添加し、還流下1時間反応させた。反応後生成した白色沈殿を濾取し、アセトンで数回洗浄した後、アセトンをエバポレーターで留去して、白色の粉末としてN−(アセトキシエチルジメチルアミノ)−N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムクロライドの塩酸塩(152g、純分92重量%)を得た(a−3)。
【0036】
【化5】
Figure 0003853575
【0037】
・製造例(a−4の製造)
温度計、滴下ロート、冷却管を備えた1Lの4ツ口フラスコにアルキルアミン(142g、0.5mol)をエタノール(250g)に溶解し、還流下アクリロニトニル29.2gを約1時間で滴下し、3時間熟成させた。反応終了物をエバポレーターでエタノール及び未反応アクリロニトリルを除去した。次にオートクレーブ(ステンレス製)にアミンに対して1重量%のラネーニッケルと、反応終了物を150g、水/IPA(50/50体積比)を150g入れ、N2置換後、H2で置換し温度110℃、H2圧10kg/cm2で6時間反応した。冷却後、エバポレーターで水/IPAを留去し、蒸留することでN−アルキルエチレンジアミンを得た。次にこの化合物を50g(0.1531mol)及びエタノール/水(90/10体積比)500g、無水ソーダ灰56.8gをオートクレーブに仕込み、80℃でメチルクロライド42.5gを圧入した。圧入後、80℃で6時間熟成し冷却後無機塩をろ別し、溶媒を減圧留去した。得られた化合物をアセトンで数回洗浄した後、アセトンをエバポレーターで留去し、化合物(純分96重量%)を得た(a−4)。
【0038】
【化6】
Figure 0003853575
【0039】
実施例1〜11、比較例1〜5
上記で得られたa−1〜a−4及び下記の化合物を用いて表1の柔軟仕上剤組成物を調製した。
【0040】
<配合成分>
・a−5:下記構造のアルキルアミノプロピルアミン〔ジアミンRRT、花王(株)製〕
【0041】
【化7】
Figure 0003853575
【0042】
・a−6:a−4においてRが硬化牛脂脂肪酸組成のアルキル基の化合物
・b−1:オクタデシル硫酸ナトリウム
・b−2:オクタデシルスルホン酸ナトリウム
・b−3:イソステアリン酸ナトリウム。
【0043】
<組成物の調製>
65℃の水中に、ラウリルアルコール(花王(株)製カルコール2098)にエチレンオキシドを平均20モル付加させた非イオン性界面活性剤を2.5重量%、エチレングリコールを3.0重量%添加し、攪拌羽で攪拌しながら表1の(a)成分と(b)成分を添加した。その後、色素(アシッドブルー9)10ppm、香料〔ヘキシルシンナミックアルデヒド(18)、ネロリンヤラヤラ(4)、トリシクロデセニルアセテート(4)、ベンジルアセテート(10)、ムスクケトン(5)、アニシルアセトン(2)、サンダルマイソールコア(2)、アルデヒドC14ピーチ(1)、リナロール(18)、ジヒドロキシミルセノール(8)、ボルネオール(4)、セドロール(4)、ムゴール(5)、ベンジルアルコール(5)、ジプロピレングリコール(10)の混合物;( )内は香料中の重量%〕0.3重量%、シリコーン(ジーイー東芝シリコーン(株)製TSA730)0.1重量%を添加した。塩酸もしくは水酸化ナトリウムを用いて所定のpHに調整し冷却することにより、所望の組成物を得た。得られた組成物を用いて、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
【0044】
<処理方法>
市販の木綿タオル1kg、アクリルジャージ0.5kgを20℃、3.5゜DH硬水にて市販洗剤アタック(花王株式会社製)を用い、5回繰り返し洗濯(30リットル洗濯機)した後、最後のすすぎ時に表1に示す組成の柔軟剤組成物(残部は水の分散物)7gを投入し、3分間攪拌下で処理した。上記の方法で処理した木綿タオル、アクリルジャージを室内で風乾後、25℃、45%RHの恒温恒湿室にて24時間放置した。
【0045】
<評価方法>
ジ硬化牛脂アルキルジメチルアンモニウムクロライド15重量%を含有する柔軟剤組成物(残部は水)7gで処理した布を対照として、25℃、45%RHの恒温恒湿室にて、得られた布の柔軟性及び油っぽさについて一対比較を行った。また、同様にして得られた布の吸水性を実際に濡れた手を拭き取ることにより、一対評価を行なった。何れの評価も10人の被験者について行ない、下記のように評価結果を点数化し平均化することにより評価した。結果を表1に示す。
【0046】
[柔軟性評価基準]
+2:対照より柔らかい
+1:対照よりやや柔らかい
0:対照と同じ
−1:対照の方がやや柔らかい
−2:対照の方が柔らかい
[油っぽさ評価基準]
+2:対照より油っぽくない
+1:対照よりやや油っぽくない
0:対照と同じ
−1:対照の方がやや油っぽくない
−2:対照の方が油っぽくない
[吸水性評価基準]
+2:対照より吸水性がよい
+1:対照よりやや吸水性がよい
0:対照と同じ
−1:対照の方がやや吸水性がよい
−2対照の方が吸水性がよい
[平均化処理]
◎:平均点+1.0超+2.0以下
○:平均点0超+1.0以下
△:平均点0
×:平均点−1.0以上0未満
××:平均点−2.0以上−1.0未満
【0047】
【表1】
Figure 0003853575

Claims (1)

  1. 分子中に、アミノ基及び4級アンモニウム基から選ばれる基を2つ以上、且つ炭素数8〜36の炭化水素基を一つ以上有する化合物〔(a)成分〕と炭素数8〜36の炭化水素基を有する陰イオン性界面活性剤〔(b)成分〕とを、(a)成分、(b)成分のモル比が(a)/(b)=90/10〜50/50になるように含有し、且つ(a)成分、(b)成分の少なくとも一方が、▲1▼不飽和結合を一つ以上有する炭素数8〜36の炭化水素基及び▲2▼炭素数8〜36の分岐鎖アルキル基から選ばれる炭化水素基を少なくとも一つ有する柔軟剤組成物。
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