JP3683810B2 - 柔軟剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は柔軟剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、柔軟剤には長鎖アルキル基を有する4級アンモニウム塩や3級アミンの酸塩が用いられている。これら柔軟剤は少量で各種繊維に対して良好な柔軟効果を有するが、繊維を油っぽい仕上がりにすることが知られており、衣類の風合いを改善する柔軟剤が望まれている。
【0003】
この欠点を解決するために、特公昭61−37387号にはジアルキル4級アンモニウム化合物と陰イオン性界面活性剤とを組合せて使用する方法が、特開平9−111660号には1分子中に2個以上の陽イオン基を持つ柔軟化成分と陰イオン性界面活性剤を組み合わせた柔軟剤組成物が開示されている。しかしながらこれらの技術は柔軟性及び仕上がった衣料の風合いを両立できるものではない。
【0004】
一方、モノ長鎖アルキル3級アミンを柔軟剤として使用することはすでに知られている。特開平7−268773号公報にはエステル基又はアミド基を有するモノ長鎖アルキル3級アミンと特定のエステル化合物を用いた柔軟剤組成物が開示されている。また、特開平5−132865号公報にはアミン化合物と陰イオン界面活性剤を混和しない状態で基体に担持させた柔軟剤組成物が開示されている。しかしながらこれらに開示されている組成物においても油っぽい風合いを改善できるものではない。
【0005】
従って本発明の課題は、高い柔軟効果を有し且つ好ましい風合いを衣料に付与する柔軟剤組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(a)下記一般式(1)で示される3級アミンもしくはその塩及び下記一般式(2)で表される第4級アンモニウム塩から選ばれる1種以上の化合物〔以下、(a)成分という〕を3〜40重量%、(b)分子中に炭素数16〜36のアルキル基又はアルケニル基と、−SO3M基及び/又は−OSO3M基〔M:対イオン〕とを有する陰イオン界面活性剤〔以下、(b)成分という〕を1〜30重量%、並びに(c)水を30〜95重量%含有し、(a)/(b)がモル比で9/1〜4/6である柔軟剤組成物に関する。
【0007】
【化2】
【0008】
〔式中R1、R5は、それぞれ独立に、炭素数9〜23のアルキル基又はアルケニル基であり、R2、R6は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキレン基である。R3、R4、R7、R8、R9は、それぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。A、Bは、それぞれ独立に、−COO−、−OCO−、−CONH−及び−NHCO−から選ばれる基であり、nは0又は1である。Y-は陰イオンである。〕
【0009】
【発明の実施の形態】
<(a)成分>
一般式(1)において、R1は、炭素数11〜21、更に炭素数15〜21のアルキル基又はアルケニル基が好ましい。R2は、炭素数1〜4のアルキレン基が好ましい。R3、R4は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基が好ましい。nは1が好ましい。一般式(1)の化合物として特に好ましい化合物として、下記一般式(1−1)又は(1−2)の化合物が挙げられる。
【0010】
【化3】
【0011】
〔式中R10は炭素数15〜20のアルキル基又はアルケニル基であり、mは2又は3である。R11、R12は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基、好ましくはメチル基又はエチル基である〕。
【0012】
一般式(1−1)及び一般式(1−2)の化合物は、R10−COOHで表される脂肪酸又はこのアルキル(炭素数1〜5)エステルもしくは酸クロリドとN−ヒドロキシアルキル−N,N−ジアルキルアミン又はN−アミノアルキル−N,N−ジアルキルアミンとを反応することで容易に合成することができ、R10は単独のアルキル鎖長でもよく、混合アルキル鎖長でもよい。特にR10が炭素数17の単独アルキル基であるか、もしくはR10が炭素数15と炭素数17の混合アルキル基であることが良好であり、炭素数15/炭素数17は重量比で70/30〜0/100、好ましくは50/50〜0/100が柔軟効果及び風合い改善の点から好ましい。
【0013】
一般式(1)の化合物は、無機又は有機の酸で中和した塩であってもよい。また、塩として使用する場合は、柔軟剤組成物に配合する前にアミノ基を酸剤により中和したものを用いることもでき、柔軟剤組成物に一般式(1)の化合物を配合した後、アミノ基を酸剤で中和してもよい。中和のための酸としては塩酸、硫酸、リン酸、グリコール酸、ヒドロキシカルボン酸、炭素数1〜12の脂肪酸又は炭素数1〜3のアルキル硫酸が好ましく、特に塩酸、硫酸、グリコール酸が好ましい。中和に用いるこれらの酸剤は、単独で用いても複数で用いてもよい。
【0014】
また、一般式(2)の化合物においてR5は、炭素数11〜21、更に炭素数15〜21のアルキル基又はアルケニル基が好ましい。R6は、炭素数1〜4のアルキレン基が好ましい。R7、R8、R9は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基が好ましい。一般式(2)の化合物として特に好ましい化合物として、下記一般式(2−1)又は(2−2)の化合物が挙げられる。
【0015】
【化4】
【0016】
〔式中、R13は炭素数15〜20のアルキル基又はアルケニル基であり、lは2又は3である。R14、R15、R16は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基、好ましくはメチル基又はエチル基である。Z-は陰イオン、好ましくはハロゲンイオン、硫酸イオン、リン酸イオン、炭素数1〜3のアルキル硫酸エステルイオン、炭素数1〜12の脂肪酸イオン、炭素数1〜3のアルキル基で置換していても良いアリールスルホン酸イオンから選ばれる一種以上である。〕
一般式(2−1)及び一般式(2−2)の化合物は、R13−COOHで表される脂肪酸又はこのアルキル(炭素数1〜5)エステルもしくは酸クロリドとN−ヒドロキシアルキル−N,N−ジアルキルアミン又はN−アミノアルキル−N,N−ジアルキルアミンとを反応させ、さらにアルキルハライド、ジアルキル硫酸、アルキレンオキシドなどのアルキル化剤で4級化することで容易に合成することができる。また、N,N,N−トリアルキル−N−ヒドロキシアルキル4級アンモニウム塩、N,N,N−トリアルキル−N−アミノアルキル4級アンモニウム塩とR13−COOHで表される脂肪酸又はこのアルキル(炭素数1〜5)エステルもしくは酸クロリドとの反応で合成することも可能である。R13は単独のアルキル鎖長でもよく、混合アルキル鎖長でもよい。特にR13が炭素数17の単独アルキル基であるか、もしくはR13が炭素数15と炭素数17の混合アルキル基であることが良好であり、炭素数15/炭素数17は重量比で70/30〜0/100、好ましくは50/50〜0/100が柔軟効果及び風合い改善の点から好ましい。
【0017】
本発明の(a)成分は柔軟効果の点から一般式(1)の化合物、または一般式(1)の化合物と一般式(2)の化合物を併用することが好ましく、併用する場合は一般式(1)の化合物/一般式(2)の化合物の重量比は1/100〜100/1が良好である。
【0018】
<(b)成分>
本発明の(b)成分は分子中に炭素数16〜36、好ましくは16〜24、特に好ましくは16〜20のアルキル基又はアルケニル基と、−SO3M基及び/又は−OSO3M基〔M:対イオン〕を有する陰イオン界面活性剤であり、具体的には上記炭素数を有するアルキルベンゼンスルホン酸、アルキル(又はアルケニル)硫酸、ポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸、オレフィンスルホン酸、アルカンスルホン酸、α−スルホ脂肪酸、α−スルホ脂肪酸エステル及びこれらの塩が好ましい。これらの中でも特に炭素数16〜20のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル(又はアルケニル)硫酸、炭素数16〜20のアルキル基又はアルケニル基を有し、エチレンオキシド(以下、EOと表記する)平均付加モル数が1〜6、好ましくは1〜4、特に好ましくは1〜3であるポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸およびこれらの塩から選ばれる一種以上を配合することが好ましい。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩が貯蔵安定性の点から良好である。
【0019】
〔柔軟剤組成物〕
本発明の柔軟剤組成物は(a)成分を3〜40重量%、好ましくは5〜40重量%、特に好ましくは5〜35重量%含有し、(b)成分を1〜30重量%、好ましくは2〜25重量%、特に好ましくは3〜20重量%含有する。また、(a)/(b)がモル比で9/1〜4/6、更に9/1〜5/5、特に8.5/1.5〜6.5/3.5であることが、柔軟性及び風合いの点から望ましい。さらに、(a)成分と(b)成分とを合計で5〜60重量%、特に10〜50重量%の範囲で含有することが、柔軟効果及び貯蔵安定性の点から好ましい。
【0020】
また、本発明の柔軟剤組成物は、(a)成分及び(b)成分を(c)成分である水で稀釈した水溶液の形態であり、使用する水は蒸留水又はイオン交換水が好ましい。貯蔵安定性の点で、水は組成物中に30〜95重量%、好ましくは50〜85重量%配合される。
【0021】
さらに、本発明の組成物は、貯蔵安定性の点から、組成物の20℃におけるpHを1〜8.5、更に1〜7、特に2〜5に調整することが、柔軟性能及び風合いの点から好ましい。
【0022】
本発明では上記(a)〜(c)成分に加えて(d)成分として炭素数12〜36、好ましくは14〜24、より好ましくは14〜20の飽和又は不飽和の脂肪酸又はその塩を含有することが柔軟効果及び風合い改善点から好ましい。具体的にはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、あるいはこれらの混合物であり、特にパルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸から選ばれる1種以上が良好である。また、パーム油、牛脂から誘導されるアルキル組成を有する脂肪酸も好ましい。塩を用いる場合は、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、アルカノールアミン塩が好ましく、特に貯蔵安定性からナトリウム塩、カリウム塩が良好である。上記脂肪酸又はその塩(d)の配合量は、組成物中0.01〜5重量%、特に0.3〜3重量%が好ましい。また、(d)成分/(a)成分は重量比で1/100〜1/2、好ましくは1/50〜1/5が柔軟効果の点から良好である。
【0023】
本発明では貯蔵安定性の点から上記(a)〜(c)成分に加えて(e)成分としてさらに非イオン界面活性剤を配合することが好ましい。非イオン界面活性剤としては炭素数8〜20のアルキル基またはアルケニル基を有するポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましく、特に下記一般式(3)の非イオン界面活性剤が良好である。
R17−T−[(R18O)p−H]q (3)
〔式中、R17は、炭素数10〜18、好ましくは12〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、R18は炭素数2又は3のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基である。pは2〜100、好ましくは5〜80、特に好ましくは10〜60の数を示す。Tは−O−、−CON−又は−N−であり、Tが−O−の場合はqは1であり、Tが−CON−又は−N−の場合はqは2である。〕。
【0024】
一般式(3)の化合物の具体例として以下の化合物を挙げることができる。
R17−O−(C2H4O)r−H
〔式中、R17は前記の意味を示す。rは8〜100、好ましくは10〜60の数である。〕
R17−O−(C2H4O)r−(C3H6O)t−H
〔式中、R17は前記の意味を示す。s及びtはそれぞれ独立に2〜40、好ましくは5〜40の数であり、EOとプロピレンオキシドはランダムあるいはブロック付加体であってもよい。〕
【0025】
【化5】
【0026】
上記非イオン界面活性剤の配合量は安定性の点から組成物中0.5〜10重量%、特に1〜8重量%が好ましい。また、風合い及び貯蔵安定性の点から、(e)成分/[(a)成分+(b)成分]が重量比で、1/100〜1/2、更に1/50〜1/2、特に1/10〜2/5が良好である。
【0027】
本発明ではさらに貯蔵安定性の点から、(f)成分として炭素数8〜22の飽和又は不飽和脂肪酸と多価アルコールとのエステル化合物を組成物中0.1〜10重量%、特に0.5〜5重量%配合することが好ましい。エステル化合物としては、トリグリセライド、ジグリセライド、モノグリセライド、ペンタエリスリトールのモノ、ジ、トリエステル、ソルビタンエステルが好ましい。
【0028】
また、本発明の柔軟剤組成物は、(g)成分として無機塩を含有することができる。無機塩としては塩化ナトリウムが貯蔵安定性の点から好ましく、組成物中0〜1000ppm好ましくは10〜500ppm添加することが良好である。但し、脂肪酸塩類などの界面活性剤にはナトリウム塩やカリウム塩が含まれているが、このような界面活性剤の使用によって組成物に混入する無機塩は上記制限を受けるものではない。
【0029】
また、本発明の柔軟剤組成物は、(h)成分として溶剤を含有することができる。溶剤としては、エタノール、イソプロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール及びポリオキシエチレンフェニルエーテルから選ばれる溶媒成分を配合することが貯蔵安定性の点から好ましい。これら溶媒成分は、組成物中に0〜20重量%、特に0.5〜10重量%配合することが好ましい。なお、エタノールを使用する場合は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩変性エタノールや8−アセチル化蔗糖変性エタノールを使用することが望ましい。
【0030】
本発明の柔軟剤組成物には、貯蔵後の色や匂いを改善するため、通常知られている酸化防止剤を配合しても差し支えない。酸化防止剤としてエチレンジアミン四酢酸塩、ジエチレントリアミン五酢酸塩などに代表されるアミノカルボン酸類、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩に代表される無機リン化合物、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸塩やポリホスホン酸類、フィチン酸に代表される有機リン酸類、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール及び2(3)−ブチル−4−オキシアニソール等が挙げられ、これらは酸でも塩として配合してもよい。これら酸化防止剤は、本発明の柔軟剤組成物中に(a)成分に対して0.1〜1000ppmの範囲で配合される。
【0031】
本発明の柔軟剤組成物には、通常繊維処理剤に配合されるシリコーン、香料(特に好ましくは特開平8−11387号公報記載の成分(c)及び(d)にて示された香気成分の組み合わせ)、あるいは色素等の成分を配合しても差し支えない。
【0032】
本発明の柔軟剤組成物の製造方法としては、(c)成分の水に必要に応じて(e)成分及び(g)成分及び(h)成分を溶解させ、40〜70℃、好ましくは45℃〜65℃に加熱昇温し、その後(a)成分、(b)成分、必要に応じて(d)成分及び(f)成分を添加して攪拌混合し、酸剤で所定のpHに調整し、冷却した後にその他の成分を添加する方法が貯蔵安定性の点から好ましい。
【0033】
【実施例】
合成例1(a−1)の合成
パルミチン酸/ステアリン酸を50/50(重量比)で混合した混合脂肪酸とN−ヒドロキシエチル−N,N−ジメチルアミンとの脱水エステル化反応により(a−1)を合成した。すなわち、N−ヒドロキシエチル−N,N−ジメチルアミン132g、パルミチン酸200gとステアリン酸200gを攪拌機、温度計、脱水管のついた4つ口フラスコに入れ、150℃まで昇温した。その温度で4時間生成する水を留去しながら加熱撹拌した。さらに180℃に昇温し、2−ジメチルアミノエタノール66gを滴下しながら10時間、加熱撹拌を続けた。その後、120℃に冷却し、減圧下、未反応のアミンを留去し、目的とする2−ジメチルアミノエタノール脂肪酸エステル473gを得た。
【0034】
合成例2(a−2)の合成
ステアリン酸メチルとN,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミンとの脱メタノールアミド化反応により(a−2)を合成した。すなわち、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン161gとステアリン酸メチル448gを攪拌機、温度計、脱水管のついた4つ口フラスコに入れ、180℃まで昇温した。その温度で約5時間生成するメタノールを留去しながら加熱撹拌した。その後、120℃に冷却し、減圧下、未反応のアミンを留去し、目的とするN,N−ジメチル−N'−ステアロイル−1,3−プロパンジアミン545gを得た。
【0035】
合成例3(a−3)の合成
上記合成例1で製造した(a−1)とメチルクロリドを用いて合成した。すなわち、(a−1)を100gとイソプロパノール300gとをオートクレーブに仕込み、窒素置換後攪拌下100℃まで昇温した。その後、圧入ポンプでメチルクロリドを18gを圧入し、3時間反応させた。冷却後イソプロパノールを減圧留去し、目的のN−アルカノイルオキシエチル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリドを得た。
【0036】
合成例4(a−4)の合成
上記合成例2で製造した(a−2)とメチルクロリドを用いて合成例3と同様の方法で、目的のN−アルカノイルアミノプロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリドを得た。
【0037】
<配合成分>
以下に実施例に用いた成分を示す。
(a−1):合成例1で得た2−ジメチルアミノエタノール脂肪酸エステル
(a−2):合成例2で得たN,N−ジメチル−N'−ステアロイル−1,3−プロパンジアミン
(a−3):合成例3で得たN−アルカノイルオキシエチル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド
(a−4):合成例4で得たN−アルカノイルアミノプロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド
(a'−1):N,N−ジステアロイルオキシキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド
(b−1):ステアリル硫酸ナトリウム
(b−2):ポリオキシエチレン硬化牛脂組成アルキル硫酸ナトリウム(EO平均付加モル数2.3、硬化牛脂組成はパルミチル基/ステアリル基が40/60の重量比である)
(b’−1):アルキル(炭素数12〜14)ベンゼンスルホン酸ナトリウム
(b’−2):ミリスチル硫酸ナトリウム
(d−1):ステアリン酸
(e−1):炭素数12の飽和アルコールにEOを平均21モル付加させたもの
(e−2):ラウリン酸のジエタノールアミドにEOを平均20モル付加させたもの
(f−1):エキセル150〔ステアリン酸モノ、ジ、トリグリセリド混合物(モノ:ジ:トリ=60:35:5)花王(株)製〕
(g−1):塩化ナトリウム
(h−1):エチレングリコール
(i−1):シリコーン(ジーイー東芝シリコーン製、TSA730)。
(i−2):色素(アシッドブルー9)
(i−3):香料〔ヘキシルシンナミックアルデヒド(18)、ネロリンヤラヤラ(4)、トリシクロデセニルアセテート(4)、ベンジルアセテート(10)、ムスクケトン(5)、アニシルアセトン(2)、サンダルマイソールコア(2)、アルデヒドC14ピーチ(1)、リナロール(18)、ジヒドロキシミルセノール(8)、ボルネオール(4)、セドロール(4)、ムゴール(5)、ベンジルアルコール(5)、ジプロピレングリコール(10)の混合物:カッコ内は香料中の重量%〕。
【0038】
実施例1
上記成分を用いて表1に示す柔軟剤組成物を調製した。バスタオル(木綿100%)5枚を市販の弱アルカリ性洗剤(花王(株)アタック)を用いて洗濯機で洗浄した(東芝製2槽式洗濯機VH−360S1、洗剤濃度0.0667重量%、水道水30L使用、水温20℃、10分間)。その後洗浄液を排出し、3分間脱水後、30Lの水道水を注水して5分間すすぎを行い、排水後3分間脱水を行った。その後再度30Lの水道水を注水した後、表1の柔軟剤組成物7mlを添加し5分間攪拌した。その後、脱水し自然乾燥した。
【0039】
(柔軟剤組成物の調製方法)
(e)成分及び(g)成分、(h)成分を水に溶解させ、60℃まで昇温した。60℃に達した時点でホモミキサーで攪拌しながら(a)成分、(b)成分、(d)成分及び(f)成分を添加し、35%塩酸水溶液と48%水酸化ナトリウム水溶液で所定のpHに調製した後、室温に冷却し、残りの(i)成分を添加した。なお、表1に示すpH範囲では(a−1)、(a−2)成分はほぼすべて塩酸塩の状態で組成物に存在する。
【0040】
(柔軟性評価)
上記処理した衣料を10人のパネラー(30代男性10人)により下記の基準で判定し、平均点を求めた。平均点が0以上1未満を○、1以上1.5未満を△、1.5以上を×として判定し表1に示した。
非常に柔らかく仕上がった……0
柔らかく仕上がった……1
やや柔らかく仕上がった……2
柔らかに仕上がらない……3。
【0041】
(風合いの評価)
油っぽくなくさっぱりした風合いである。……0
やや油っぽくなく、さっぱりした風合いである……1
やや油っぽい風合いである……2
油っぽい風合いである……3
【0042】
【表1】
【0043】
表1中、配合例1−9〜1−11の(a)/(b)モル比は、(a’−1)、(b’−1)、(b’−2)を(a)成分又は(b)成分とした。
【0044】
【表2】
【0045】
表2中、配合例2−8〜2−9の(a)/(b)モル比は、(a’−1)、(b’−1)、(b’−2)を(a)成分又は(b)成分とした。
Claims (1)
- (a)下記一般式(1)で示される3級アミンもしくはその塩及び下記一般式(2)で表される第4級アンモニウム塩から選ばれる1種以上の化合物を3〜40重量%、(b)分子中に炭素数16〜36のアルキル基又はアルケニル基と、−SO3M基及び/又は−OSO3M基〔M:対イオン〕とを有する陰イオン界面活性剤を1〜30重量%、並びに(c)水を30〜95重量%含有し、(a)/(b)がモル比で9/1〜4/6である柔軟剤組成物。
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