JP3847530B2 - 柔軟仕上剤組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維製品用の柔軟仕上剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、家庭用の柔軟仕上剤組成物として市販されている商品は、ほとんどがジ(硬化牛脂アルキル)ジメチルアンモニウムに代表されるような1分子中に2個の長鎖アルキル基を有する第4級アンモニウム化合物を主成分とした組成である。その理由としては、第4級アンモニウム化合物は少量で各種繊維に対して良好な柔軟効果を有するためであるが、繊維を油っぽい仕上がりにすることが知られており、仕上がった衣類の風合いの点で改善が望まれている。特公昭61−37387号公報にはジアルキル4級アンモニウム化合物と陰イオン性界面活性剤とを組合せて使用する方法が、特開平9−111660号公報には1分子中に2個以上の陽イオン基を持つ柔軟化成分と陰イオン性界面活性剤を組み合わせた柔軟剤組成物が開示されている。これらは種々の繊維に対して柔軟性能を高める技術であり、柔軟性及び仕上がった衣料の風合いの両立という点では十分とは言えなかった。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、柔軟効果に優れ、従来の柔軟仕上剤組成物では得られなかった油っぽい感じがなくさっぱりとした風合いを衣類に付与する柔軟仕上剤組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(a)分子中に、アミノ基及び4級アンモニウム基から選ばれる基を2つ以上、且つ炭素数8〜36のアルキル基及び炭素数8〜36のアルケニル基から選ばれる基を1つ以上有する化合物〔(a)成分〕、(b)炭素数8〜36の炭化水素基を有する陰イオン界面活性剤〔(b)成分〕並びに(c)下記一般式(I)で示される化合物〔(c)成分〕を含有し、(a)成分及び(c)成分に由来する4級アンモニウム基及びアミノ基の合計数(X)と(b)成分に由来する陰イオン基の合計数(Y)の比率が(X)/(Y)=90/10〜50/50となるように(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含有する柔軟仕上剤組成物を提供する。
【0005】
【化2】
Figure 0003847530
【0006】
〔式中、R1はエーテル基、エステル基又はアミド基で分断されていても良い炭素数8〜36のアルキル基又はアルケニル基であり、R2はR1又はR3と同じであり、R3、R4は、互いに同一でも異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基、総炭素数7〜13のアリールアルキル基、又は(C24O)q−H(qは1〜10の数)で示される基であり、X-は陰イオンである。〕
【0007】
【発明の実施の形態】
〔(a)成分〕
本発明における(a)成分は、分子中に、アミノ基及び4級アンモニウム基から選ばれる基を2つ以上、且つ炭素数8〜36のアルキル基及び炭素数8〜36のアルケニル基から選ばれる基を1つ以上有する化合物であり、好ましくは4級アンモニウム基及びアミノ基から選ばれる2つの基と炭素数8〜36のアルキル基又はアルケニル基を1つ有する化合物であり、更に炭素数8〜36のアルキル基又はアルケニル基を1つ又は2つ、特に1つを有する化合物が好ましい。(a)成分としては特に下記一般式(II)で表される化合物が好ましい。
5−[A−P]n−[B−Q]m−C−R6・aX- (II)
〔式中、R5、R6は、少なくとも一方がエステル基又はアミド基で分断されていても良い炭素数8〜36、好ましくは10〜30、特に好ましくは14〜24のアルキル基又はアルケニル基であり、他方が水素原子、炭素数1〜5、好ましくは1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。A、B、C、は同一でも異なっていても良く、それぞれ−N+(R7)(R8)−又は−N(R9)−で表される基である。ここでR7、R8、R9は同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。P、Qはエステル基、エーテル基、又はアミド基で分断されていても良く、また、ヒドロキシ基又はエーテル基で置換されていても良い炭素数1〜5のアルキレン基である。aはA、B、C、中の−N+(R7)(R8)−の数である。nは1〜3の数、mは0〜2の数である。X-は陰イオンである。〕。
【0008】
式(II)中、R5、R6の少なくとも一方は、好ましくは牛脂由来脂肪酸残基、ヤシ油由来脂肪酸残基、オレイン酸残基、エライジン酸残基、リノール酸残基、リノレン酸残基、エルカ酸残基、ブラシジン酸残基、イソステアリン酸残基、イソオレイン酸残基、ヒドロキシステアリン酸残基、ベヘニン酸残基が好ましい。
【0009】
なお、(a)成分の化合物は、アミノ基を酸剤により中和したものを用いることもできる。中和のための酸としては塩酸、硫酸、リン酸、脂肪酸が好ましく、塩酸、硫酸がより好ましい。この中和工程は配合の前でも配合中であっても構わない。
【0010】
本発明の(a)成分としては更に下記一般式(a−I)〜(a−V)で表される化合物が好ましい。
【0011】
【化3】
Figure 0003847530
【0012】
〔式中、R5〜R9及びX-は前述と同一の意味を示し、R10は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基又は平均重合度1〜20のオキシエチレン基である。Yは−COO−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−及び−O−から選ばれる基である。lは1〜5の数であり、kは0〜5の数である。また、iは0又は1である。〕。
【0013】
本発明では上記化合物の中でも(a−I)、(a−III)、(a−V)が好ましい。
【0014】
更に本発明では、R5及びR6の両方又は一方が、好ましくは一方が、エステル基又はアミド基あるいはその両方で分断されている炭素数14〜24のアルキル基又はアルケニル基であることが望ましく、特にR11−COZ−R12−、R11−ZCO−R12−〔式中、R11は炭素数13〜19のアルキル基又はアルケニル基であり、R12は炭素数1〜5、好ましくは1〜3のアルキレン基である。Zは−O−又は−NH−を示す。〕から選ばれる基であることが好ましい。
【0015】
〔(b)成分〕
本発明の(b)成分である陰イオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキル硫酸、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸、オレフィンスルホン酸、アルカンスルホン酸、飽和又は不飽和脂肪酸、ポリキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸、α−スルホ脂肪酸、α−スルホ脂肪酸エステル、アルキルホスホン酸、α−オレフィンスルホン酸、ポリキシアルキレンアルキルエーテルホスホン酸及びこれらの塩などを挙げることができる。これらの中でも炭素数10〜36、好ましくは12〜24、特に好ましくは14〜24のアルキル基を有するアルキル硫酸、炭素数10〜30、好ましくは12〜24、特に好ましくは14〜24のアルキル基を有し、エチレンオキシド平均付加モル数(以下EOpで表す)が1〜6、好ましくは1〜4であるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸及びこれらの塩から選ばれる一種以上を配合することが好ましい。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩などが挙げられる。具体例としては、ドデシル硫酸ナトリウム、パルミチル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム、モノステアリルリン酸ナトリウム、ジラウリルリン酸アンモニウム、ドデセニルスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(EOp=1)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(EOp=3)ステアリルエーテル硫酸ジエタノールアミン、モノポリオキシエチレン(EOp=2)セチルエーテルリン酸ナトリウム、ジポリオキシエチレン(EOp=5)ステアリルエーテルリン酸トリエタノールアミン、α−スルホステアリン酸メチルナトリウムなどが挙げられる。
【0016】
〔(c)成分〕
本発明における(c)成分は、前記下記一般式(I)で表される化合物であり、このような化合物の好ましい例としては、コータミン86(花王(株)製、商品名)として市販されているアルキルトリメチルアンモニウムクロライドや、サニゾールC(花王(株)製、商品名)として市販されているアルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド、更には前記一般式(I)において、R1及びR2の両方又は一方が、好ましくは両方が、エステル基、又はアミド基あるいはその両方で分断されている炭素数14〜24のアルキル基又はアルケニル基、特にR11−COZ−R12−及びR11−ZCO−R12−〔式中、R11、R12及びZは前記と同じ意味である。〕から選ばれる基であり、R3及びR4がそれぞれ水素原子、メチル基、エタノール基から選ばれる基である化合物が望ましい。
【0017】
〔柔軟仕上剤組成物〕
本発明の柔軟仕上剤組成物は、(a)成分及び(c)成分に由来する4級アンモニウム基及びアミノ基の組成物中の合計数(X)と(b)成分に由来する陰イオン基の組成物中の合計数(Y)の比率が(X)/(Y)=90/10〜50/50、好ましくは90/10〜60/40となるように、(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含有する。この範囲において優れた柔軟性及び風合いが得られる。
【0018】
また、本発明の柔軟仕上剤組成物は、好ましくは(a)成分、(b)成分及び(c)成分とを合計で3〜40重量%の範囲で含有し、残部を水や下記に示した各種添加剤にすると、製品の安定性、使用時の使いやすさの点で望ましい。更に本発明では柔軟効果から(a)成分と(c)成分の重量比を(a)/(c)=95/5〜30/70、好ましくは90/10〜50/50にすることが良好である。水は40〜95重量%、特に50〜85重量%含有することが好ましい。また、本発明の柔軟仕上剤組成物は、25℃でのpHが1〜9、更に2〜8であることが好ましい。
【0019】
本発明の柔軟仕上剤組成物には、貯蔵安定性を向上させる目的で非イオン界面活性剤を配合することが好ましい。非イオン界面活性剤としては下記一般式(1)の化合物が良好である。
R’−T−[(R''O)p−H]q (1)
〔式中、R’は、炭素数10〜18、好ましくは12〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、R''は炭素数2又は3のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基である。pは2〜100、好ましくは5〜80、特に好ましくは10〜60の数を示す。Tは−O−、−CON−又は−N−であり、Tが−O−の場合はqは1であり、Tが−CON−又は−N−の場合はqは2である。〕。
【0020】
一般式(1)の化合物の具体例として以下の化合物を挙げることができる。
R’−O−(C24O)r−H
〔式中、R’は前記の意味を示す。rは8〜100、好ましくは10〜60の数である。〕
R’−O−(C24O)s(C36O)t−H
〔式中、R’は前記の意味を示す。s及びtはそれぞれ独立に2〜40、好ましくは5〜40の数であり、EOとプロピレンオキシド(以下、POとする)はランダムあるいはブロック付加体であってもよい。〕
【0021】
【化4】
Figure 0003847530
【0022】
上記非イオン界面活性剤の配合量は安定性の点から組成物中に好ましくは0.5〜10重量%、特に1〜8重量%が良好である。
【0023】
本発明では、貯蔵安定性の点から、炭素数8〜22の飽和又は不飽和脂肪酸と多価アルコールとのエステル化合物を組成物中0.1〜10重量%、特に0.5〜5重量%配合することが好ましい。エステル化合物としては、トリグリセライド、ジグリセライド、モノグリセライド、ペンタエリスリトールのモノ、ジ、トリエステル、ソルビタンエステルが好ましい。
【0024】
また、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン等の一価もしくは多価アルコール等を0.1〜20重量%配合することが好ましい。また、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム、硝酸アンモニウム等の無機電解質を0.01〜5重量%配合することが好ましい。これらアルコール類及び無機電解質は相安定剤や粘度調整剤として用いられる。分子量が10000以上であるアミノ変性シリコーン、高重合度シリコーンなどのシリコーン化合物を好ましくは0.1〜5重量%配合することが出来る。また、組成物を着色させたい時は、着色料としてアゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、ナフタルイミド染料、及びペリノン染料から選ばれる酸性染料、直接染料、塩基性染料、又は反応性染料や、MILLIKEN社製リクィチント(登録商標)染料などを好ましくは1ppm〜1000ppm配合すればよい。また、消泡剤や香料、抗菌剤などを配合することが出来る。
【0025】
【発明の効果】
本発明の柔軟仕上剤組成物は、特に木綿衣料に対する柔軟性や弾力性(ふっくら感)の賦与効果に優れ、しかも油っぽさのないさっぱりとした風合いを賦与でき、更には、化繊に対しても充分な柔軟性能を賦与できる。
【0026】
【実施例】
製造例1<(a−1)の製造>
温度計、攪拌機、冷却管を備えた1Lの4ツ口フラスコに、硬化牛脂脂肪酸(400g、1.46mol)とN−(2−ヒドロキシエチル)−N,N,N’−トリメチル−1,3−プロパンジアミン(281g、1.75mol)を混合し、生成する水を流去しながら、180℃まで昇温した。その後、24時間反応させ、下記構造の(a−1)を570g得た(純度95重量%)。
【0027】
【化5】
Figure 0003847530
【0028】
製造例2<(a−2)の製造>
温度計、滴下ロート、冷却管を備えた1Lの4ツ口フラスコに、N,N−ジメチルアルキルアミン(179g、0.60mol)とアセトン(238.0g)を仕込み、50℃まで昇温し溶解させた。その後、20℃でモノクロロ酢酸イソプロピルエステル(99g、0.72mol)を5分間で滴下し、60℃に昇温して4時間反応させた。反応終了後、これを20℃迄冷却して得られた白色結晶を、更に、常法に従い、アセトンで再結晶することでN−(イソプロポキシカルボニルメチル)−N,N−ジメチルアルキルアンモニウムクロライド(214g、0.49mol)を得た。
【0029】
温度計、冷却管を備えた1Lの4ツ口フラスコに、上記で得られたN−(イソプロポキシカルボニルメチル)−N,N−ジメチルアルキルアンモニウムクロライド(207g、0.48mol)を2−プロパノール(66g)に溶かし、これに、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン(59g、0.57mol)を加え、90℃まで昇温し、5時間反応させた。反応終了後、過剰のN,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン及び2−プロパノールを減圧下で留去し、下記構造の(a−2)〔N−(3−ジメチルアミノプロピルアミノカルボニルメチル)−N,N−ジメチルアルキルアンモニウムクロライド〕の2−プロパノール溶液(218.8g、純分97重量%)を得た。
【0030】
【化6】
Figure 0003847530
【0031】
製造例3<(a−3)の製造>
温度計、滴下ロート、冷却管を備えた1Lの4ツ口フラスコに、N,N−ジメチルアルキルアミン(179g、0.60mol)をエタノール(300g)に溶解し、ブロモ酢酸エチル(117g、0.60mol)を滴下した。滴下終了後、昇温しエタノール還流下TLCで原料アミンがなくなるまで反応させた。反応終了後、エタノールを留去した。
【0032】
次に反応終了物を温度計、冷却管を備えた1Lの4ツ口フラスコに仕込み、KOH6.5gを溶解させた水81.6gを入れ、加水分解を行った。HPLCで原料の4級塩がなくなったことを確認し、20%硫酸で中和した。減圧下で水を留去し、塩が生成したら濾過操作を行った。次にこれを500mlのジクロロメタンに溶解し、室温で335gのチオニルクロライドを滴下後、還流下1時間反応させた。溶媒及び過剰のチオニルクロライドを留去するとオレンジ色の油状物質が得られた。これをジメトキシエタン800mlに溶解させ、ジメチルエタノールアミン(69g、0.77mol)を添加し、還流下1時間反応させた。反応後生成した白色沈殿を濾取し、アセトンで数回洗浄した後,アセトンをエバポレーターで留去すると白色の粉末として下記構造の(a−3)〔N−(アセトキシエチルジメチルアミノ)−N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムクロライドの塩酸塩〕(152g、純分92重量%)を得た。
【0033】
【化7】
Figure 0003847530
【0034】
製造例4<(a−4)の製造>
温度計、滴下ロート、冷却管を備えた1Lの4ツ口フラスコに、アルキルアミン(142g、0.5mol)をエタノール(250g)に溶解し、還流下アクリロニトリル29.2gを約1時間で滴下し、3時間熟成させた。エバポレーターで反応終了物からエタノール及び未反応アクリロニトリルを除去した。次にオートクレーブ(ステンレス製)にアミンに対して1重量%のラネーニッケルと、反応終了物を150g、水/IPA(50/50体積比)を150g入れ、N2置換後、H2で置換し温度110℃、H2圧10kg/cm2で6時間反応した。冷却後、エバポレーターで水/IPAを留去し、蒸留することでN−アルキルエチレンジアミンを得た。次にこの化合物を50g(0.1531mol)及びエタノール/水(90/10体積比)500g、無水ソーダ灰56.8gをオートクレーブに仕込み、80℃でメチルクロライド42.5gを圧入した。圧入後、80℃で6時間熟成し冷却後無機塩をろ別し、溶媒を減圧留去した。得られた化合物をアセトンで数回洗浄した後、アセトンをエバポレーターで留去し、下記構造の(a−4)(純分96重量%)を得た。
【0035】
【化8】
Figure 0003847530
【0036】
実施例1〜11、比較例1〜5
上記で得られた(a−1)〜(a−4)及び下記の化合物を用いて表1の柔軟仕上剤組成物を調製した。
【0037】
<配合成分>
(a−5):アルキルアミノプロピルアミン(ジアミンR86、花王(株)製、下記構造の化合物)
【0038】
【化9】
Figure 0003847530
【0039】
(b−1):オクタデシル硫酸ナトリウム
(b−2):オクタデシルスルホン酸ナトリウム
(b−3):オクタデシルカルボン酸ナトリウム
(c−1):アルキルトリメチルアンモニウムクロライド(コータミン86花王(株)製、アルキル基組成:炭素数16/炭素数18=20/80重量比)
(c−2):ココアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(サニゾールC、花王(株)製、アルキル基組成:炭素数12/炭素数14/炭素数16=58/35/7重量比)
(c−3):ジデシルジメチルアンモニウムクロライド
(c−4):N,N−ジ(アルカノイルオキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロライド(アルキル基;牛脂組成)
(c−5):N−(3−アルカノイルアミノプロピル)−N−(2−アルカノイルオキシエチル)−N,N−ジメチルアミンの塩酸中和物(アルキル基;硬化牛脂組成)。
【0040】
<組成物の調製>
65℃の水中に、ラウリルアルコール(花王(株)製カルコール2098)にエチレンオキシドを平均20モル付加させた非イオン界面活性剤を2.5重量%、エチレングリコールを3.0重量%添加し、攪拌羽で攪拌しながら表1の(a)成分と(c)成分を添加した。(a−1)〜(a−3)、(a−5)を用いた場合は塩酸で中和後、(b)成分を添加し、その後、色素(アシッドブルー9)10ppm、香料〔ヘキシルシンナミックアルデヒド(18)、ネロリンヤラヤラ(4)、トリシクロデセニルアセテート(4)、ベンジルアセテート(10)、ムスクケトン(5)、アニシルアセトン(2)、サンダルマイソールコア(2)、アルデヒドC14ピーチ(1)、リナロール(18)、ジヒドロキシミルセノール(8)、ボルネオール(4)、セドロール(4)、ムゴール(5)、ベンジルアルコール(5)、ジプロピレングリコール(10)の混合物;( )内は香料中の重量%〕0.3重量%、シリコーン(ジーイー東芝シリコーン(株)製TSA730)0.1重量%を添加した。塩酸もしくは水酸化ナトリウムを用いて所定のpHに調整し冷却することにより、所望の組成物を得た。得られた組成物を用いて、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
【0041】
<処理方法>
市販の木綿タオル1kg、アクリルジャージ0.5kgを20℃、3.5゜DH硬水にて市販洗剤アタック(花王株式会社製)を用い、5回繰り返し洗濯(30リットル洗濯機)した後、最後のすすぎ時に表1に示す組成の柔軟仕上剤組成物(残部は水の分散物)7gを投入し、3分間攪拌下で処理した。上記の方法で処理した木綿タオル、アクリルジャージを室内で風乾後、25℃、45%RHの恒温恒湿室にて24時間放置した。
【0042】
<評価方法>
ジ水素添加牛脂アルキルジメチルアンモニウムクロライド15重量%を含有する柔軟仕上剤組成物(残部は水)7gで処理した布を対照として、25℃、45%RHの恒温恒湿室にて、得られた布の柔軟性、及び油っぽさについて一対比較を行った。また、同様にして得られた布の吸水感を実際に濡れた手を拭き取ることにより、一対評価を行なった。何れの評価も10人の被験者について行ない、下記のように評価結果を点数化し平均化することにより評価した。結果を表1に示す。
【0043】
[柔軟性評価基準]
+2:対照より柔らかい
+1:対照よりやや柔らかい
0:対照と同じ
−1:対照の方がやや柔らかい
−2:対照の方が柔らかい
[油っぽさの評価基準]
+2:対照より油っぽくない
+1:対照よりやや油っぽくない
0:対照と同じ
−1:対照の方がやや油っぽくない
−2:対照の方が油っぽくない
[ふっくら感の評価基準]
+2:対照よりふっくら感がある
+1:対照よりややふっくら感がある
0:対照と同じ
−1:対照の方がややふっくら感がある
−2:対照の方がふっくら感がある
[平均化処理]
◎:平均点 +1.0超+2.0以下
○:平均点 0超+1.0以下
△:平均点 0
×:平均点 −1.0以上0未満
××:平均点 −2.0以上−1.0未満
【0044】
【表1】
Figure 0003847530
【0045】
(注)
〔(a)+(c)〕/(b)は、(a)成分及び(c)成分に由来する組成物中の4級アンモニウム基及びアミノ基の合計数と(b)成分に由来する組成物中の陰イオン基の合計数の比率である。

Claims (2)

  1. (a)分子中に、アミノ基及び4級アンモニウム基から選ばれる基を2つ以上、且つ炭素数8〜36のアルキル基及び炭素数8〜36のアルケニル基から選ばれる基を1つ有する化合物〔(a)成分〕、(b)炭素数8〜36の炭化水素基を有する陰イオン界面活性剤〔(b)成分〕並びに(c)下記一般式(I)で示される化合物〔(c)成分〕を含有し、(a)成分及び(c)成分に由来する4級アンモニウム基及びアミノ基の合計数(X)と(b)成分に由来する陰イオン基の合計数(Y)の比率が(X)/(Y)=90/10〜50/50となるように(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含有する柔軟仕上剤組成物。
    Figure 0003847530
    〔式中、R1はエーテル基、エステル基又はアミド基で分断されている炭素数8〜36のアルキル基又はアルケニル基であり、 2 はR 1 と同じであり、3、R4は、互いに同一でも異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基、総炭素数7〜13のアリールアルキル基、又は(C24O)q−H(qは1〜10の数)で示される基であり、X-は陰イオンである。〕
  2. (a)が下記一般式(II)の化合物である請求項1記載の柔軟仕上剤組成物。
    5−[A−P]n−[B−Q]m−C−R6・aX- (II)
    〔式中、R5、R6、一方がエステル基又はアミド基で分断されていても良い炭素数8〜36のアルキル基又はアルケニル基であり、他方が水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。A、B、C、は同一でも異なっていても良く、それぞれ−N+(R7)(R8)−又は−N(R9)−で表される基である。ここでR7、R8、R9は同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。P、Qはエステル基、エーテル基、又はアミド基で分断されていても良く、また、ヒドロキシ基又はエーテル基で置換されていても良い炭素数1〜5のアルキレン基である。aはA、B、C、中の−N+(R7)(R8)−の数である。nは1〜3の数、mは0〜2の数である。X-は陰イオンである。〕
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