JP3853550B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、空気調和装置に係り、特に圧縮機の信頼性の向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来例1.
図12は、例えば特開昭63−99460号公報に示された冷媒回路図及び圧縮機の回転速度と運転状態を示す図である。
図に示すように、圧縮機1、凝縮器となる室外側熱交換器8、減圧装置7と、蒸発器となる室内側熱交換器6を順次接続して形成される冷媒回路において、圧縮機1の吐出配管2に該吐出配管2から分岐され先端が閉じた枝管26を設け、枝管26に枝管26内部に流入した冷媒温度に対応した冷媒の飽和温度を検出する第1のセンサー27を、圧縮機1の吐出配管2に該吐出配管2を流過する冷媒の温度を検出する第2のセンサー28を夫々設けている。
【0003】
冷媒制御装置14cは、第1のセンサー27と第2のセンサー28の出力から吐出配管2を流過する冷媒の過熱度とその過熱度の時間的変化を演算する演算手段と、該演算手段の出力に基づいて減圧装置7の弁開度を制御する制御手段を備えている。
【0004】
圧縮機1に接続する吐出配管2に垂直に取り付けた枝管26内の冷媒は吸入配管3により冷却されて温度が低下し、枝管26のある位置で凝縮が生じ枝管26の長さ方向にほぼ温度が一定となる。枝管26内ではその先端付近の冷媒が落下し、吐出ガスにより蒸発する一循の流れを生じ、液冷媒が存在する枝管26内の領域では温度が一定となる。第1のセンサー27は枝管26の温度が一定となる領域に取付けられ、吐出ガス雰囲気の圧力に対応したTsatを検知し、第2のセンサー28が検知した吐出ガス温度Tdとの温度差(Td−Tsat)すなわち、吐出ガスの過熱度SHdに応じて電子制御式膨張弁を開閉する制御を行う。これにより冷凍サイクルの性能を最大限に発揮させることができることが提案がされている。
【0005】
従来例2.
図13は、例えば特公平4−174号公報に示された空気調和機の冷媒回路図である。図に示すように、圧縮機1、四方弁5、室外側熱交換器8、ドライヤ29、電子制御式膨張弁で構成される減圧装置7、室内側熱交換器6などが順次連通されてヒートポンプ式冷凍サイクルが構成される。減圧装置7および室内側熱交換器6の相互連通部と圧縮機1の吸込側配管との間にはキャピラリーチューブ24を介してバイパスサイクルが配設される。室外側熱交換器8には室外管温サーミスタ21が取付けられる。また、バイパスサイクルにおいて、キャピラリーチューブ24と圧縮機1の吸込側配管との間には蒸発管温サーミスタ22が取付けられる。さらに、圧縮機1の吸込側配管において、四方弁5とバイパスサイクルの連通部との間には吸入管温サーミスタ23が取付けられる。
【0006】
14aは主制御部で、マイクロコンピュータおよびその周辺回路からなり、運転操作部13aからの指令、室温検知サーミスタ18の検知温度、室外管温サーミスタ21の検知温度、および蒸発管温サーミスタ22、吸入管温サーミスタ23の検知温度などに応じて圧縮機1の運転制御および四方弁5の切換制御などを行うとともに、膨張弁駆動回路に指令を与えて減圧装置7の開度制御を行うものである。
【0007】
このとき、圧縮機1に吸込まれる冷媒の温度が吸入管温サーミスタ23で検知され、かつバイパスサイクルを通る冷媒の温度が蒸発管温サーミスタ22で検知される。主制御部14は、吸入管温サーミスタ23の検知温度と蒸発管温サーミスタ22との検知温度との差つまり蒸発器として作用している室内側熱交換器6の冷媒過熱度を検出し、その過熱度が設定目標過熱度に近づくように開度制御指令を膨張弁駆動回路に与え、運転開始時及び暖房運転時の除霜運転後の運転開始時の立ち上がり性能の改善を目的とした制御が提案されている。
【0008】
従来例3.
図14は、例えば特開平5−272822号公報に示された空気調和機の冷媒回路図である。図に示すように、圧縮能力可変形の圧縮機1に、凝縮器となる室外側熱交換器8、電動膨張弁を用いた減圧装置7、蒸発器となる室内側熱交換器6を接続して成る冷凍装置であって、凝縮器での凝縮温度Tcと蒸発器での蒸発温度Teとを検出する室外管温サーミスタ21及び室内管温サーミスタ20と、圧縮機単体のエネルギ効率EERによって決定されるモリエル線図上の傾きKと、上記各検出温度Tc,Teとに基づいて圧縮機1からの吐出冷媒の目標吐出温度を設定する目標吐出温度設定手段と、圧縮機1からの冷媒吐出温度Toを検出する吐出管温サーミスタ25と、冷媒吐出温度Toを目標吐出温度Tmに近づけるべく減圧装置7の開度を制御する開度制御手段とを備えた冷凍装置が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
近年、回転速度制御可能な圧縮機を搭載した空気調和装置は、最大から最小回転速度の広域化、さらに代替冷媒化により、圧縮機の軸、軸受け等にかかる負荷が増加し、圧縮機の信頼性を改善する必要が高まった。
圧縮機の信頼性を高めるためには、圧縮機の潤滑油の粘度と油面を常に確保し圧縮機の軸、軸受け部の信頼性を高める必要がある。圧縮機の粘度と油面を確保するためには、潤滑油に冷媒が溶け込む量を抑制する必要があるが、冷媒が潤滑油に溶込む量は圧縮機内の圧力と潤滑油の温度によって求められる。すなわち圧縮機内の潤滑油が高圧部に存在している場合、潤滑油の温度と冷媒の凝縮側熱交換機の温度により求められる。
【0010】
潤滑油の温度と凝縮側熱交換器の温度の差が十分に確保されていないと、潤滑油に冷媒が溶け込み、潤滑油の粘度が低下するとともに、油面が増加し圧縮機容器外への油の持ち出し量が増加してしまう問題があった。
【0011】
本来、正しく潤滑油に温度を測定するためには、圧縮機の内部に温度センサーを設け潤滑油の温度を直接検知する事が最も正確に温度を検知できるが、圧縮機の構造的な制約及びコストが増加するため、現実的ではない。
【0012】
従来例1では冷凍サイクルの性能を向上するために、圧縮機からの吐出配管温度と凝縮温度を検知することにより減圧装置である電子制御式膨張弁の開度を変更する指令を行っていたたが、凝縮温度は検知していても、潤滑油の温度は検知しておらず、十分に圧縮機の信頼性を確保する事が出来なっかった。特に、回転速度が制御可能な圧縮機の場合、圧縮機の回転速度が変化した場合、潤滑油の温度変化に比べ、冷媒の吐出配管部の温度は温度変化の時定数が小さく瞬時に変化してしまうため、潤滑油との温度差が広がり、圧縮機の信頼性を確保する事ができなかった。
【0013】
従来例2では、空気調和装置の性能を発揮するため、圧縮機の吸入配管温度さらに蒸発温度を検知することにより減圧装置である電子制御式膨張弁の開度を変更する指令を行っていた。そのため性能を引き出すため、吸入冷媒の過熱度を制御しているが、空調負荷が高く圧縮機の回転速度が高速運転になると吐出冷媒温度が過上昇、逆に空調負荷が低く圧縮機が低速回転すると吐出温度が過度に低下する問題があるとともに、圧縮機の回転速度が変化した時の温度変化の時定数が小さく瞬時に温度が変化してしまい、圧縮機内部の温度を検知する事ができないため、圧縮機の信頼性を十分に確保する事ができなかった。
【0014】
従来例3では、冷媒の凝縮温度と蒸発温度を検知し、モリエル線図上の傾きに従う目標吐出温度を設定し、これに向けて減圧装置である電子制御式膨張弁の制御を行う事が提案されているが、モリエル線図上の傾きで制御を行うと、従来例2と同様に空調負荷が高くなると吐出冷媒が過上昇し、逆に空調負荷が低い場合は吐出冷媒が過度に低下するのに対し問題があるとともに、冷媒の吐出温度を制御しているため、圧縮機の回転速度が変化した時の温度変化の時定数が小さく瞬時に温度が変化してしまい、圧縮機内部の温度を検知する事ができないため、圧縮機の信頼性を十分に確保する事が出来なかった。
【0015】
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、回転速度制御可能な圧縮機の温度が常に適正になるように制御して圧縮機の信頼性を確保できる空気調和装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る空気調和装置は、回転速度を制御可能なインバータ駆動の圧縮機、冷媒流路切換弁である四方弁、凝縮側熱交換器、減圧装置である電子制御式膨張弁、蒸発側熱交換器を順次連結して構成された冷媒回路と、圧縮機容器の温度を検知する圧縮機容器温度検出手段と、凝縮側熱交換器の温度を検知する凝縮側熱交換器温度検出手段と、を備え、圧縮機容器温度検出手段の出力値と凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差が、予め定めた目標値の範囲内に入るように電子膨張弁の開度を制御するものである。
【0017】
また、圧縮機容器温度検出手段の出力値と凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差の目標値を、圧縮機の回転速度に応じて変更するものである。
【0018】
また、圧縮機容器温度検出手段の出力値と凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差の目標値を、圧縮機の回転速度と運転電流に応じて変更するものである。
【0019】
また、圧縮機容器温度検出手段の出力値と凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差の目標値と、圧縮機の回転速度との関係を線形的なデータで設定するものである。
【0020】
また、圧縮機容器温度検出手段を圧縮機上部の平面板部に設けたものである。
【0021】
また、圧縮機上部の平面板部の内側に、圧縮機容器と潤滑油との温度差を極力少なくするための伝熱板を設けたものである。
【0022】
また、圧縮機容器温度検出手段の出力値と凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差が、予め定めた目標値の範囲内に入るように電子膨張弁の開度を制御しても目標値の範囲内に入らない場合は、圧縮機の回転速度を低速側に変更するものである。
【0023】
また、蒸発側熱交換器の温度を検知する蒸発側熱交換器温度検出手段と、圧縮機の吸入配管の温度を検知する吸入配管温度検出手段と、を備え、吸入配管温度検出手段の出力値と、蒸発側熱交換器温度検出手段の出力値との差である吸入過熱度も、予め定めた目標値となるように電子膨張弁の開度を制御するものである。
【0024】
また、圧縮機容器温度検出手段の出力値と凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差が、予め定めた目標値の範囲内に入らない場合は、吸入過熱度の目標値を変更するものである。
【0025】
また、冷房時に蒸発側熱交換器、暖房時に凝縮側熱交換器となる室内側熱交換器を備え、電子制御式膨張弁と室内側熱交換器との相互連通部と、圧縮機の吸入配管との間にキャピラリーチューブを有するバイパスサイクルを設け、このバイパスサイクルを蒸発温度検出回路として用いるものである。
【0026】
また、蒸発側熱交換器の温度を検知する蒸発側熱交換器温度検出手段を備え、圧縮機容器温度も、凝縮側熱交換器温度検出手段と蒸発側熱交換器温度検出手段との出力値の比と圧縮機の回転速度とから定められた目標圧縮機容器温度になるように、電子膨張弁の開度を制御するものである。
【0027】
また、圧縮機容器温度検出手段の出力値と凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差が、予め定めた目標値の範囲内に入らない場合は、目標圧縮機容器温度を変更するものである。
【0028】
また、冷媒としてHFC系冷媒であるR410AまたはR407Cを用いたものである。
【0029】
また、HFC系冷媒とアルキルベンゼン系潤滑油とを用いたものである。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明は、冷媒圧縮サイクルを有する空気調和機の制御回路、特にインバータ制御による能力可変形の空気調和機の制御回路に関するものであり、正確に圧縮機の潤滑油の温度を測定するために圧縮機容器の温度を検出し、さらに凝縮側熱交換器の温度を検出する事により、圧縮機の潤滑油の粘度の低下を抑制する様に電子制御式膨張弁の開度を制御を行うものである。
特に回転速度制御が可能な圧縮機を搭載している場合、回転速度が変化した場合でも潤滑油の温度変化と圧縮機容器の温度変化の時定数がほぼ等しいため、圧縮機の回転速度が変化し圧縮機容器の温度が変化した時の過渡的な状況においても、潤滑油の温度を正確に検知でき、潤滑油の粘度の低下を抑制する事が可能で、圧縮機の信頼性を確保できる。
圧縮機容器の温度を検知することにより、圧縮機の軸、軸受け以外に電動機の温度も検知可能となり、電動機の信頼性も向上する。
【0031】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図面を参照して説明する。
図1〜7は実施の形態1を示す図で、図1は空気調和装置の構成を示す図、図2は空気調和装置の冷房運転時の冷媒の流れ方向を示す説明図、図3は空気調和装置の暖房運転時の冷媒の流れ方向を示す説明図、図4は容器内が高圧冷媒で満たされるタイプの圧縮機の断面図及び圧縮機容器の温度を検出する温度センサーを示す説明図、図5は圧縮機の信頼性を確保するための圧縮機容器の温度と凝縮温度の差を示す説明図、図6は圧縮機の回転速度と運転電流により、圧縮機の負荷の関係を示す図、図7は圧縮機の信頼性を確保するための圧縮機容器の温度と凝縮温度の差を示す第2の説明図である。
【0032】
図1に示すように、圧縮機1、冷媒流路切換弁である四方弁5、冷房時に凝縮器、暖房時に蒸発器となる室外側熱交換器8、減圧装置7、冷房時に蒸発器、暖房時に凝縮器となる室内側熱交換器6を順次接続した冷媒圧縮サイクルを備えると共に、室内側熱交換器6及び室外側熱交換器8に室内ファン9及び室外ファン10を夫々備え、圧縮機1への電源の周波数及び電圧を制御するインバータ制御方式のものである。これは回転速度を室温検知サーミスタ18で検出した室温、及び室温設定値により室内マイコン制御部12が室温と設定温度の差を算出する事により建物負荷を検知し、建物負荷に応じて室外の圧縮機1の運転回転速度を演算し、室外マイコン制御部14に情報を送る。室外マイコン制御部14は、室内マイコン制御部12からの情報に基づき自動的に回転速度を制御を行う。13は室内マイコン制御部12により制御されて室内ファン9を駆動する室内ファン駆動装置、15は室外マイコン制御部14により制御されて圧縮機1を駆動する圧縮機駆動装置、16は室外マイコン制御部14により制御されて室外ファン10を駆動する室外ファン駆動装置である。
【0033】
さらに、室内マイコン制御部12からの冷房運転または暖房運転指令を室外マイコン制御部14が受け、冷房運転時は、室外側熱交換器8を凝縮器として室内側熱交換器6を蒸発器として冷媒を流すように四方弁5を制御する。暖房運転時には逆に室内側熱交換器6を凝縮器として室外側熱交換器8を蒸発器として冷媒を流すように四方弁5を制御する。
【0034】
圧縮機1の容器には圧縮機1の温度を検出する圧縮機容器温度検出手段であるシェル温度サーミスタ17を設け、減圧装置7には電子制御式膨張弁を使用するとともに、室内側熱交換器6の温度を検出する冷房時に蒸発側熱交換器温度検出手段となり、暖房時に凝縮側熱交換器温度検出手段となる室内管温サーミスタ20を設け、さらに室外側熱交換器8の温度を検出する冷房時に凝縮側熱交換器温度検出手段となり、暖房時に蒸発側熱交換器温度検出手段となる室外管温サーミスタ21を設けている。さらに、室外マイコン制御部14は運転電流を常に検知している。
暖房運転時の除湿運転時の開始及び終了を判断するための、霜取検知サーミスタ19を設けている。
【0035】
冷房運転時は図2に示すように、圧縮機1、四方弁5、室外側熱交換器8、減圧装置7、室内側熱交換器6の順に冷媒が流れ、暖房運転時は図3に示すように、圧縮機1、四方弁5、室内側熱交換器6、減圧装置7、室外側熱交換器8の順に冷媒が流れる。
【0036】
図4において、圧縮機容器1aの温度Tcompは、高圧冷媒が吐出された吐出冷媒1gの熱量と、圧縮機1を駆動する電動機1bの発熱量、潤滑油1hの熱量、さらに圧縮機1の軸1c等の磨耗による発熱量と、圧縮機容器1aからの放熱により温度がバランスしている。冷媒の熱量は、圧縮機1から吸入された熱量に、圧縮機1の圧縮熱量が加わった熱量となるため、空調負荷すなわち圧縮負荷が大きくなると冷媒の熱量も増加する。
【0037】
さらに、シェル温度サーミスタ17の取り付け位置は、圧縮機容器1aの位置により若干差異が生じるが、潤滑油1hの温度と圧縮機容器1aの取り付け位置の温度差を補正する事により比較的広範囲に取り付ける事が可能である。より正確な潤滑油の温度を検出するためには、圧縮機容器1aの底部の比較的潤滑油1hに近い位置に取り付けるのが適しているが、円筒状の部分にサーミスタを取り付ける必要があり取り付け作業性が悪化するため、圧縮機1の上部の平面板にシェル温度サーミスタ17を設ける。この場合潤滑油1hと圧縮機容器1a上部の温度差を加味して以下の目標温度を設定する。図4に示すように潤滑油1hと圧縮機容器1aの温度差を極力少なくするため、伝熱板1jを設けている。
【0038】
図4に示すように、圧縮要素部1eから吐出された吐出冷媒1gは電動機1bを通過し吐出配管2から吐出される。圧縮機1の吐出配管2の温度は、一部電動機1bへの放熱があるものの主に圧縮要素部1eから吐出された冷媒の温度となる。
【0039】
一方、圧縮機容器1aのシェル温度は、吐出された吐出冷媒1gの熱、さらに電動機1bの熱、潤滑油1hの熱、軸1c及び軸受け1d,1fからの発熱さらに圧縮機容器1aからの放熱により、熱量がバランスしている。そのため、吐出配管2と圧縮機容器1aの温度が異なる。
【0040】
さらに、回転速度制御型圧縮機の場合、回転速度が変化した過渡的な状態変化においても、吐出配管2では温度変化の時定数が小さく瞬時に温度が変化してしまい、熱容量が大きい温度変化の時定数の大きな潤滑油1hや電動機1bの温度を検知できないの対し、圧縮機容器1aの温度の場合、圧縮機容器1aの熱容量が大きいため、潤滑油1hの温度、軸1c、軸受け1d,1fの温度、さらに電動機1bの温度が正しく検知できる。
【0041】
図5は圧縮機の回転速度と圧縮機の信頼性を確保する圧縮機容器温度Tcompと凝縮温度Tcとの差の範囲を示しているが、この温度の範囲は冷房運転時と暖房運転時で異なる値に設定できる様に室外マイコン制御部14にプログラムされている。
【0042】
圧縮機容器温度Tcompと凝縮温度Tcとの差は、暖房運転時においては室内管温サーミスタ20からの出力信号である凝縮温度Tc、冷房運転時においては室外管温サーミスタ21からの出力信号である凝縮温度Tcと圧縮機容器1aの温度であるシェル温度サーミスタ17からの出力信号である圧縮機容器温度Tcompとの温度差であるTcomp−Tcによって定まる。
【0043】
信頼性を確保するための温度より低下した領域で圧縮機1を運転すると、圧縮機内の潤滑油1hに冷媒が溶け込み、圧縮機1の潤滑油1hの粘度が著しく低下する。この状態で圧縮機1を長時間運転すると、圧縮機1の軸1cの磨耗が進み圧縮機1の寿命が低下するとともに、最悪は圧縮機1の損傷を起こす原因となる。
【0044】
例えばTcomp−Tcが0の場合、理論的には圧縮機1の潤滑油1hに冷媒が無限に溶け込む事になり、潤滑油1hの粘度が著しく低下する。
逆にTcomp−Tcが高い値で運転した場合、圧縮機容器1aの温度を高く運転してしまい圧縮機の電動機1b及び軸1c等が異常に加熱されるため、電動機1bの運転効率が低下するとともに冷凍サイクル上の運転効率も低下して性能が悪化するため上限値を設定している。
【0045】
以上を考慮して本実施の形態では、圧縮機1の運転回転速度が低速運転の場合、Tcomp−Tcを10〜22degに、中速運転の場合はTcomp−Tcを20〜32degに、高速運転時はTcomp−Tcを30〜42degに圧縮機1の信頼性を確保するための温度と定めている。通常圧縮機1の運転回転速度が高速に回転するほど、圧縮機1の軸1cの磨耗が促進されるため、高速ほど圧縮機1の潤滑油1hの粘度を高める必要があるため、Tcomp−Tcを高めに設定している。
【0046】
さらに、圧縮機1の信頼性を確保するためのTcomp−Tcの温度範囲内において、圧縮機1が運転している負荷に応じて、最適な温度範囲が設定できる様に、高負荷、中間負荷、低負荷を3分割し性能改善が図れる様にしている。
【0047】
図6に示す様に、圧縮機1の運転している負荷を検知するため、あらかじめ室外マイコン制御部14には圧縮機1の運転している回転速度と運転電流と負荷の関係を設定している。この設定された値と、実際運転している時の圧縮機1の回転速度と運転電流の出力値より、負荷状況を判断している。
【0048】
室外マイコン制御部14はあらかじめ設定された目標Tcomp−Tcの値を基に、圧縮機容器1aの目標シェル温度を設定し、シェル温度サーミスタ17からの出力値が、目標シェル温度より低い場合は電子制御式膨張弁を用いた減圧装置7に閉方向指令を与え、逆に目標シェル温度より高い場合は、電子制御式膨張弁を用いた減圧装置7に開方向指令を与えるようにプログラムされている。
【0049】
以下、空気調和装置が暖房運転をしている時を例に、運転状況の説明を行う。
空気調和装置が起動した場合、室外マイコン制御部14はあらかじめ定めていた起動開度にて電子制御式膨張弁を用いた減圧装置7の開度指令を行う。
その後一定時間経過し冷媒の圧力バランスがとれてから室内管温サーミスタ20の出力にて凝縮温度さらに圧縮機1のシェル温度サーミスタ17の出力を検出する。さらに、圧縮機1の回転速度と運転電流により、現在の負荷状況を判断する。
【0050】
その後室外マイコン制御部14は、現在のシェル温度サーミスタ17と室内管温サーミスタ20の出力値を基にその温度差(Tcomp−Tc)を算出する。その算出結果と、あらかじめ室外マイコン制御部14に設定してある圧縮機1の回転速度にもとづく目標のTcomp−Tcとを比較する。現在運転しているTcomp−Tcが目標値まで達していない場合は、目標シェル温度を、現在の室内管温サーミスタ20の出力値に目標のTcomp−Tcを加えた値に設定し室外マイコン制御部14は目標シェル温度に向けて、電子制御式膨張弁を用いた減圧装置7の開度指令を行う。
【0051】
例えば現在運転している時の圧縮機1のシェル温度サーミスタ17からの出力が50℃、室内管温サーミスタ20からの出力が40℃で、圧縮機が高速運転を行っていて運転電流が高く高負荷であると判断している場合を例にとる。
現在の運転しているTcomp−Tcは10degとなり、また室外マイコン制御部14に記憶されている目標のTcomp−Tcは、図5より38〜42degとなる。
目標Tcomp−Tcである38〜42degの中心値である40degを室内管温サーミスタ20からの出力値40℃に加え、圧縮機の目標シェル温度を80℃と設定する。
この場合目標シェル温度である80℃に対し、現在のシェル温度が50℃であり、目標より低い値のため、室外マイコン制御部14は電子制御式膨張弁を用いた減圧装置7に閉方向指令を与える。
【0052】
同様にして、逆に目標シェル温度に対して、現在のシェル温度が高い場合は、室外マイコン制御部14は電子制御式膨張弁を用いた減圧装置7に開方向指令を与える。
【0053】
以上の動作を常時行う事により、圧縮機の信頼性を確保するための圧縮機温度を確保する事が可能であると同時に、運転電流を検知して負荷を判断しているため性能も確保する事が可能となる。
【0054】
以上暖房運転を例に説明したが、冷房運転時は室内管温サーミスタ20からの出力に代わり室外管温サーミスタ21からの出力により凝縮温度Tcを検出し、圧縮機容器1aのシェル温度TcompよりTcomp−Tcを検出する他は電子制御式膨張弁を用いた減圧装置7の制御は同一であるため説明を省略する。
【0055】
尚、本実施の形態の空気調和装置には、室外マイコン制御部14が正常に電子制御式膨張弁を用いた減圧装置7に開度指令を行っても、電子制御式膨張弁を用いた減圧装置7が異物かみ等により制御不能な状況を想定した時の、圧縮機1の保護制御も考慮されている。
【0056】
電子制御式膨張弁を用いた減圧装置7が制御不能な状況になり、最も圧縮機1の損傷する可能性の高い高速運転にて、圧縮機1の運転可能な温度Tcomp−Tcの範囲外で長時間運転する事を回避するため、圧縮機1が高速運転で一定時間または電子制御式膨張弁を用いた減圧装置7の開度が一定開度まで制御を行っても、圧縮機1が運転可能な温度範囲までシェル温度が制御されていない場合は、電子制御式膨張弁を用いた減圧装置7が異常と判断する。この場合は圧縮機1の回転速度を低速で運転し、圧縮機1の軸1c、軸受け1d,1f等の摩耗に対する耐力が高い、低速にて強制的に回転速度を変更する制御が設けられている。
【0057】
本実施の形態では、圧縮機1の最小から最大回転速度を低速、中速、高速の3つに分けて圧縮機容器1aの温度範囲を設定しているが、さらに細かく設定すればきめ細かな制御が可能である事はもちろんである。
【0058】
さらに,図7に示す様に、圧縮機1の回転速度とTcomp−Tcの関係を線形的にデータを設定すれば、よりきめ細かな制御が可能である。
【0059】
また、本実施の形態では、圧縮機1の回転速度と運転電流により、現在の負荷状況を判断を行っていたが、圧縮機1の信頼性のみを重視する場合は、負荷状況を判断せずに凝縮温度と圧縮機の回転数、または凝縮温度と運転電流から、目標のシェル温度を算出しても良い。この場合は、マイコンの制御の簡素化が図れるため、室外マイコン制御部14のコストを低減する事が可能になる。
【0060】
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2を図面を参照して説明する。
図8〜10は実施の形態2を示す図で、図8は空気調和装置の構成を示す図、図9は吸入過熱度にて制御行った時のシェル温度と、圧縮機の信頼性を確保するための温度Tcomp−Tcの関係を示す図、図10は他の空気調和装置の構成を示す図である。
【0061】
図8に示すように、圧縮機1、冷媒流路切換弁である四方弁5、室外側熱交換器8、減圧装置7、室内側熱交換器6を順次接続した冷媒圧縮サイクルを備えると共に、室内側熱交換器6及び室外側熱交換器8に室内ファン9及び室外ファン10を夫々備え、圧縮機1への電源の周波数及び電圧を制御するインバータ制御方式のものである。
【0062】
さらに圧縮機容器1aには、圧縮機1の温度を検出するシェル温度サーミスタ17を設け、減圧装置7には、電子制御式膨張弁を使用するとともに、室内側熱交換器6の温度を検出する室内管温サーミスタ20を設け、さらに室外側熱交換器8の温度を検出する室外管温サーミスタ21を設け、暖房運転時における除湿運転時の開始及び終了を判断するための、霜取検知サーミスタ19を設けている。
【0063】
さらに性能改善を行う手段として、暖房時は室外管温サーミスタ21にて蒸発温度を検出し、冷房時は室内管温サーミスタ20にて蒸発温度を検出するとともに、蒸発側熱交換器から圧縮機1の吸入までの吸入配管3に吸入管温サーミスタ23を備えている。
室外マイコン制御部14は、空調機の性能が最も発揮できる吸入管温サーミスタ23と蒸発温度の値を、圧縮機1の回転速度に応じて記憶している。その他の動作は実施の形態1と同一であるため説明を省略する。
【0064】
例えば暖房運転を行っている場合を例に動作を説明する。
実施の形態1と同様、図7に示すように圧縮機1の回転速度とTcomp−Tcの関係を線形的にデータを設定してよりきめ細かな制御を行い、さらに空調機の性能を最も発揮できる吸入管温サーミスタ23と蒸発温度の差つまり吸入加熱度を、圧縮機1の運転回転速度が低速運転では5deg、中速運転では10deg、高速運転では15degと目標値を定めている。
【0065】
空調機が起動した場合、まず性能を重視した運転を行い、吸入加熱度が目標値になる様に、室外マイコン制御部14は電子制御式膨張弁を用いた減圧装置7を制御する。つまり、吸入管温サーミスタ23の出力値と蒸発温度の差が目標値に達していない場合、室外マイコン制御部14は電子制御式膨張弁を用いた減圧装置7を閉方向指令を行う。
逆に吸入管温サーミスタ23からの出力値と蒸発温度の差が目標値以上である場合は室外マイコン制御部14は電子制御式膨張弁を用いた減圧装置7を開方向指令を行う。
【0066】
その後空調機が安定した場合、圧縮機容器1aのシェル温度Tcompと室内管温サーミスタ20の出力値Tcより室外マイコン制御部14は圧縮機1の信頼性を確保する範囲Tcomp−Tcも同時に算出する。
あらかじめ室外マイコン制御部14に設定してある目標の吸入過熱度にて制御した結果、圧縮機1の信頼性を高める目標のTcomp−Tcの範囲内に存在しない場合、吸入管温サーミスタ23と蒸発温度の差の目標値を変更する。
【0067】
つまり圧縮機容器1aのシェル温度サーミスタ17の出力が、信頼性を確保する範囲より低下している場合は、吸入管温サーミスタ23と蒸発温度の差の目標値の設定を高めに変更する。逆にシェル温度サーミスタ17の出力が、信頼性を確保する範囲以上である場合は、吸入管温サーミスタ23と蒸発温度の差の目標値の設定を低めに変更する。
【0068】
図9に吸入過熱度にて制御を行った時のシェル温度を実線で、さらにそのときの圧縮機の信頼性を確保するための温度Tcomp−Tcの関係を破線で例を示している。例えばシェル温度が60℃である場合はTcomp−Tcが約22deg確保されている事を示している。ただしこの関係は、空調機が運転する空気温度条件、ファン速条件等により変化する。
この図によると吸入過熱度のみで制御を行なった場合、圧縮機1の信頼性を確保するための温度(Tcomp−Tc)範囲に収まらなくなる領域がある。
【0069】
例えば圧縮機回転速度が高速(図中では90Hz以上)でシェル温度が高すぎになる。この場合、Tcomp−Tcが運転可能な温度範囲までシェル温度が下がる様に、吸入過熱度を低めに設定する。
逆に圧縮機回転速度が低速(図中では50Hz以下)にて吸入過熱度にて制御を行った場合シェル温度が低くすぎになる。この場合Tcomp−Tcが運転可能な温度範囲までシェル温度が高くなる様に吸入過熱度を高めに設定する。
つまり本制御においてシェル温度は、図中の太線に示す様な温度にて制御される。
【0070】
以上暖房運転を例に説明したが、冷房運転時は室内管温サーミスタ20からの出力に代わり室外管温サーミスタ21からの出力によりTcを検出し、圧縮機容器1aのシェル温度TcompよりTcomp−Tcを検出する他は電子制御式膨張弁を用いた減圧装置7の制御は同一であるため説明を省略する。
【0071】
以上図8の冷媒回路を基に説明を行ったが、図10に示す様に蒸発温度検出回路として電子制御式膨張弁を用いた減圧装置7および室内側熱交換器6の相互連通部と圧縮機1の吸入配管3との間にはキャピラリーチューブ24を介してバイパスサイクルを配設して、蒸発温度を検出する蒸発管温サーミスタ22を設けても同様な制御が可能である。
【0072】
以上のように空調機の制御を行う事により、圧縮機1の信頼性を確保しつつ、かつ空調機の性能を発揮する事が可能となる。
【0073】
実施の形態3.
以下、この発明の実施の形態3を図面を参照して説明する。
図1,11は実施の形態3を示す図で、図1は空気調和装置の構成を示す図、図11は他の空気調和装置の構成を示す図である。
図1に示すように、圧縮機1、冷媒流路切換弁である四方弁5、室外側熱交換器8、減圧装置7、室内側熱交換器6を順次接続した冷媒圧縮サイクルを備えると共に、室内側熱交換器6及び室外側熱交換器8に室内ファン9及び室外ファン10を夫々備え、圧縮機1への電源の周波数及び電圧を制御するインバータ制御方式のものである。さらに圧縮機容器1aには、圧縮機1の温度を検出するシェル温度サーミスタ17を設け、減圧装置7には、電子制御式膨張弁を使用するとともに、室内側熱交換器6の温度を検出する室内管温サーミスタ20を設け、さらに室外側熱交換器8の温度を検出する室外管温サーミスタ21を設け、暖房運転時の除湿運転時の開始及び終了を判断するための、霜取検知サーミスタ19を設けている。
【0074】
冷媒回路は実施の形態1で示した図1と同一であるが、暖房時は室外管温サーミスタ21にて蒸発温度を検出し、冷房時は室内管温サーミスタ20にて蒸発温度を検出している。
【0075】
実施の形態2と同様に、圧縮機1の信頼性を確保するための圧縮機1の回転速度とTcomp−Tcの関係を線形的にデータを設定して室外マイコン制御部14に記憶している。さらに空気調和装置の性能を最も発揮できる圧縮機容器1aの目標シェル温度として、室内管温サーミスタ20及び室外管温サーミスタ21の出力から凝縮圧力及び蒸発圧力を算出し、凝縮圧力と蒸発圧力の比と回転速度をパラメータに目標シェル温度も室外マイコン制御部14に記憶している。
【0076】
次に暖房運転を行っている場合を例に動作を説明する。
空調機が起動した場合、室外マイコン制御部14はあらかじめ設定してある基準の開度に電子制御式膨張弁を用いた減圧装置7を設定する。
その後一定時間経過し冷媒の圧力が安定した場合、室内管温サーミスタ20と室外管温サーミスタ21の出力より凝縮圧力と蒸発圧力を算出し、あらかじめ室外マイコン制御部14に記憶されている凝縮圧力と蒸発圧力の比と回転速度からなるテーブルから第1の目標シェル温度を読みとる。この目標シェル温度は性能を重視した値が算出される。
【0077】
さらに室内管温サーミスタ20の出力にて凝縮温度を検出し、前記の目標シェル温度と凝縮温度の差Tcomp−Tcを室外マイコン制御部14は算出する。そのTcomp−Tcがあらかじめ室外マイコン制御部14に記憶されている温度範囲にあり、圧縮機1の信頼性が確保できると判断した場合、性能を重視した目標シェル温度を目標に室外マイコン制御部14は電子制御式膨張弁を用いた減圧装置7を制御する。
【0078】
また、もし性能を重視した目標シェル温度が、目標シェル温度と凝縮温度の差が信頼性を確保する運転可能シェル温度以下の場合は、室内管温サーミスタ20の出力である凝縮温度に、圧縮機1の信頼性が確保されるTcomp−Tcの範囲の下限値を加えた値を目標シェル温度とし、電子制御式膨張弁を用いた減圧装置7を制御する。
【0079】
また、逆に性能を重視した目標シェル温度が、目標シェル温度と凝縮温度の差が信頼性を確保する運転可能シェル温度以上の場合は、室内管温サーミスタ20の出力である凝縮温度に、圧縮機1の信頼性が確保されるTcomp−Tcの範囲の上限値を加えた値を目標シェル温度とし、電子制御式膨張弁を用いた減圧装置7を制御する。
【0080】
性能を重視した目標シェル温度と圧縮機1の信頼性を重視したシェル温度の関係は実施の形態2で説明した図9とほぼ同一であるとし、動作の具体的な説明を行う。凝縮温度と蒸発温度、さらに運転回転速度から設定した性能を重視した目標シェル温度は、圧縮機が高速(図中100Hz以上)でTcomp−Tcの運転可能範囲以上の値を示しているが、この場合はTcomp−Tcの運転可能範囲の上限値まで、目標シェル温度を下げる。
【0081】
逆に圧縮機1が低速(図中50Hz以下)では性能を重視した目標シェル温度が、Tcomp−Tcの範囲より低いため、この場合は目標シェル温度をTcomp−Tcの下限値まで温度を上げる様に、電子制御式膨張弁を用いた減圧装置7の開度を制御する。また圧縮機1が中速(図中50〜100Hz)の場合は、性能を重視した目標シェル温度がTcomp−Tcの範囲内にあるため、性能を重視したシェル温度を目標に開度制御する。つまり図9の温度関係にある場合は、目標シェル温度を太線に示す値を目標に、電子制御式膨張弁を用いた減圧装置7の開度制御を行う。
以上のように行う事により、圧縮機1の信頼性を確保するための圧縮機シェル温度と凝縮温度の関係(Tcomp−Tc)を常に確保する事が可能であり、かつ性能が最大限発揮できる事が可能となる。
【0082】
尚、図11に示すように空気調和装置に吐出管温サーミスタ25とシェル温度サーミスタ17の両方を備えている場合、上記実施の形態では、性能を重視した温度を、圧縮機1のシェル温度にて目標値を定めていたが、吐出管温サーミスタ25の出力値にて目標値を定めてもよい。
この場合は、目標の吐出管温サーミスタ25の出力値に向けて、室外マイコン制御部14が電子膨張弁を用いた減圧装置7を制御した結果、シェル温度サーミスタ17が運転可能な温度範囲外となった場合、運転可能な圧縮機容器温度内に入るまで、目標の吐出管温サーミスタ25の出力値を変更する制御を行う。
【0083】
尚、以上圧縮機容器1aの運転可能な範囲を、圧縮機1のシェル温度と凝縮温度の差から算出しているが、空調負荷条件の変化が少なく、あらかじめ負荷条件が分かっている場合、圧縮機容器1aの運転可能な温度範囲を、回転速度毎に固定値として定めてもよい。
【0084】
本発明は、冷媒の圧力が高くなり圧縮機に加わる軸負荷が大きくなり圧縮機の信頼性が問題になるHFC系冷媒であるR410AまたはR407C使用した場合の圧縮機の信頼性を確保する効果がある。
【0085】
また、本発明は、HFC系冷媒とアルキルベンゼン系潤滑油のような相溶性が劣り、特に圧縮機容器の温度低下時に発生する、圧縮機内の冷媒と潤滑油分離が引き起こす事による圧縮機の軸、軸受け損傷を防止する効果がある。
【0086】
また、本発明は、サーミスタのみの簡単な構成で、圧縮機1の信頼性を確保する事が可能であるため、圧縮機1の信頼性を向上するための特別な部品を設ける必要がないため、リサイクル性においても改善が図れる効果がある。
【0087】
【発明の効果】
この発明に係る空気調和装置は、圧縮機容器温度検出手段の出力値と凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差が、予め定めた目標値の範囲内に入るように電子膨張弁の開度を制御するので、圧縮機の潤滑油の粘度を制御するなどが可能なため、圧縮機の信頼性が向上する。
【0088】
また、圧縮機容器温度検出手段の出力値と凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差の目標値を、圧縮機の回転速度に応じて変更するので、圧縮機の回転速度が変化しても、圧縮機の信頼性を確保できる。
【0089】
また、圧縮機容器温度検出手段の出力値と凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差の目標値を、圧縮機の回転速度と運転電流に応じて変更するので、さらに圧縮機の信頼性が向上する。
【0090】
また、圧縮機容器温度検出手段の出力値と凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差の目標値と、圧縮機の回転速度との関係を線形的なデータで設定するので、よりきめ細かな制御が可能になる。
【0091】
また、圧縮機容器温度検出手段を圧縮機上部の平面板部に設けたので、圧縮機容器温度検出手段の取り付け作業が容易にできる。
【0092】
また、圧縮機上部の平面板部の内側に、圧縮機容器と潤滑油との温度差を極力少なくするための伝熱板を設けたので、圧縮機容器と潤滑油との温度差を少なくすることができる。
【0093】
また、圧縮機容器温度検出手段の出力値と凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差が、予め定めた目標値の範囲内に入るように電子膨張弁の開度を制御しても目標値の範囲内に入らない場合は、圧縮機の回転速度を低速側に変更するので、圧縮機の軸、軸受け等の損傷を抑制できる。
【0094】
また、圧縮機容器温度検出手段の出力値と凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差に加えて、吸入配管温度検出手段の出力値と、蒸発側熱交換器温度検出手段の出力値との差である吸入過熱度も、予め定めた目標値となるように電子膨張弁の開度を制御するので、圧縮機の信頼性と空気調和装置の性能を高める効果がある。
【0095】
また、圧縮機容器温度検出手段の出力値と凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差が、予め定めた目標値の範囲内に入らない場合は、吸入過熱度の目標値を変更するので、吸入過熱度による電子膨張弁の制御を追加しても圧縮機の信頼性が低下する恐れが少ない。
【0096】
また、圧縮機容器温度検出手段の出力値と凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差に加えて、電子制御式膨張弁と室内側熱交換器との相互連通部と、圧縮機の吸入配管との間にキャピラリーチューブを有するバイパスサイクルを設け、このバイパスサイクルを蒸発温度検出回路として用いて算出した吸入過熱度も、予め定めた目標値となるように電子膨張弁の開度を制御するので、圧縮機の信頼性と空気調和装置の性能を高める効果がある。
【0097】
また、圧縮機容器温度検出手段の出力値と凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差に加えて、圧縮機容器温度も、凝縮側熱交換器温度検出手段と蒸発側熱交換器温度検出手段との出力値の比と圧縮機の回転速度とから定められた目標圧縮機容器温度になるように、電子膨張弁の開度を制御するので、圧縮機の信頼性を高めるとともに、空気調和装置の性能をさらに高める効果がある。
【0098】
また、圧縮機容器温度検出手段の出力値と凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差が、予め定めた目標値の範囲内に入らない場合は、目標圧縮機容器温度を変更するので、圧縮機容器温度による電子膨張弁の制御を追加しても、圧縮機の信頼性が低下する恐れが少ない。
【0099】
また、冷媒の圧力が高くなり圧縮機に加わる軸負荷が大きくなり圧縮機の信頼性が問題になるHFC系冷媒を使用した場合の圧縮機の信頼性を確保する効果がある。
【0100】
また、HFC系冷媒とアルキルベンゼン系潤滑油のような相溶性が劣り、特に圧縮機容器の温度低下時に発生する、圧縮機内の冷媒と潤滑油分離が引き起こす事による圧縮機の軸、軸受け損傷を防止する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1及び実施の形態3を示す図で、空気調和装置の構成を示す図である。
【図2】 実施の形態1を示す図で、空気調和装置の冷房運転時の冷媒の流れ方向を示す説明図である。
【図3】 実施の形態1を示す図で、空気調和装置の暖房運転時の冷媒の流れ方向を示す説明図である。
【図4】 実施の形態1を示す図で、圧縮機の断面図及び圧縮機容器の温度を検出する温度センサーを示す説明図である。
【図5】 実施の形態1を示す図で、圧縮機の信頼性を確保するための圧縮機容器の温度と凝縮温度の差を示す説明図である。
【図6】 実施の形態1を示す図で、圧縮機の回転速度と運転電流により、圧縮機の負荷の関係を示す図である。
【図7】 実施の形態1を示す図で、圧縮機の信頼性を確保するための圧縮機容器の温度と凝縮温度の差を示す第2の説明図である。
【図8】 実施の形態2を示す図で、空気調和装置の構成を示す図である。
【図9】 実施の形態2を示す図で、吸入過熱度にて制御行った時のシェル温度と圧縮機の信頼性を確保するための温度Tcomp−Tcの関係を示す図である。
【図10】 実施の形態2を示す図で、他の空気調和装置の構成を示す図である。
【図11】 実施の形態3を示す図で、空気調和装置の構成を示す図である。
【図12】 従来の空気調和装置の構成を示す図である。
【図13】 従来の他の空気調和装置の構成を示す図である。
【図14】 従来のさらに他の空気調和装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 圧縮機、1a 圧縮機容器、1b 電動機、1c 軸、1d,1f 軸受け、1e 圧縮要素部、1g 吐出冷媒、1h 潤滑油、1i 吸入マフラー、1j 伝熱板、2 吐出配管、3 吸入配管、4 アキュームレータ、5 四方弁、6 室内側熱交換器、7 減圧装置、8 室外側熱交換器、9 室内ファン、10 室外ファン、11a 室内外接続配管(液側)、11b 室内外接続配管(ガス側)、12 室内マイコン制御部、13 室内ファン駆動装置、14 室外マイコン制御部、15 圧縮機駆動装置、16 室外ファン駆動装置、17シェル温度サーミスタ、18 室温検知サーミスタ、19 霜取検知サーミスタ、20 室内管温サーミスタ、21 室外管温サーミスタ、22 蒸発管温サーミスタ、23 吸入管温サーミスタ、24 キャピラリーチューブ、25 吐出管温サーミスタ。
Claims (9)
- 回転速度を制御可能なインバータ駆動の圧縮機、冷媒流路切換弁である四方弁、凝縮側熱交換器、減圧装置である電子制御式膨張弁、蒸発側熱交換器を順次連結して構成された冷媒回路と、
前記圧縮機容器の温度を検知する圧縮機容器温度検出手段と、
前記凝縮側熱交換器の温度を検知する凝縮側熱交換器温度検出手段と、
を備え、前記圧縮機容器温度検出手段の出力値と前記凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差が、予め定めた目標値の範囲内に入るように前記電子膨張弁の開度を制御し、前記圧縮機容器温度検出手段の出力値と前記凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差の目標値を、前記圧縮機の回転速度に応じて変更することを特徴とする空気調和装置。 - 前記圧縮機容器温度検出手段の出力値と前記凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差の目標値を、前記圧縮機の運転電流に応じて変更することを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
- 前記圧縮機容器温度検出手段の出力値と前記凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差の目標値と、前記圧縮機の回転速度との関係を線形的なデータで設定することを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
- 回転速度を制御可能なインバータ駆動の圧縮機、冷媒流路切換弁である四方弁、凝縮側熱交換器、減圧装置である電子制御式膨張弁、蒸発側熱交換器を順次連結して構成された冷媒回路と、
前記圧縮機容器の温度を検知する圧縮機容器温度検出手段と、
前記凝縮側熱交換器の温度を検知する凝縮側熱交換器温度検出手段と、
を備え、前記圧縮機容器温度検出手段の出力値と前記凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差が、予め定めた目標値の範囲内に入るように前記電子膨張弁の開度を制御し、前記圧縮機容器温度検出手段の出力値と前記凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差が、予め定めた目標値の範囲内に入るように前記電子膨張弁の開度を制御しても目標値の範囲内に入らない場合は、前記圧縮機の回転速度を低速側に変更することを特徴とする空気調和装置。 - 回転速度を制御可能なインバータ駆動の圧縮機、冷媒流路切換弁である四方弁、凝縮側熱交換器、減圧装置である電子制御式膨張弁、蒸発側熱交換器を順次連結して構成された冷媒回路と、
前記圧縮機容器の温度を検知する圧縮機容器温度検出手段と、
前記凝縮側熱交換器の温度を検知する凝縮側熱交換器温度検出手段と、
を備え、前記圧縮機容器温度検出手段の出力値と前記凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差が、予め定めた目標値の範囲内に入るように前記電子膨張弁の開度を制御し、
前記蒸発側熱交換器の温度を検知する蒸発側熱交換器温度検出手段と、
前記圧縮機の吸入配管の温度を検知する吸入配管温度検出手段と、
を備え、前記吸入配管温度検出手段の出力値と、前記蒸発側熱交換器温度検出手段の出力値との差である吸入過熱度も、予め定めた目標値となるように前記電子膨張弁の開度を制御するとともに、前記圧縮機容器温度検出手段の出力値と前記凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差が、予め定めた目標値の範囲内に入らない場合は、吸入過熱度の目標値を変更することを特徴とする空気調和装置。 - 回転速度を制御可能なインバータ駆動の圧縮機、冷媒流路切換弁である四方弁、凝縮側熱交換器、減圧装置である電子制御式膨張弁、蒸発側熱交換器を順次連結して構成された冷媒回路と、
前記圧縮機容器の温度を検知する圧縮機容器温度検出手段と、
前記凝縮側熱交換器の温度を検知する凝縮側熱交換器温度検出手段と、
を備え、前記圧縮機容器温度検出手段の出力値と前記凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差が、予め定めた目標値の範囲内に入るように前記電子膨張弁の開度を制御し、前記蒸発側熱交換器の温度を検知する蒸発側熱交換器温度検出手段を備え、前記圧縮機容器温度も、前記凝縮側熱交換器温度検出手段と前記蒸発側熱交換器温度検出手段との出力値の比と前記圧縮機の回転速度とから定められた目標圧縮機容器温度になるように、前記電子膨張弁の開度を制御することを特徴とする空気調和装置。 - 前記圧縮機容器温度検出手段の出力値と前記凝縮側熱交換器温度検出手段の出力値との差である温度差が、予め定めた目標値の範囲内に入らない場合は、目標圧縮機容器温度を変更することを特徴とする請求項6記載の空気調和装置。
- 冷媒としてHFC系冷媒であるR410AまたはR407Cを用いたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の空気調和装置。
- HFC系冷媒とアルキルベンゼン系潤滑油とを用いたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の空気調和装置。
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