JP3851638B2 - 防音ドア構造 - Google Patents
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Description
図12は従来例2の防音ドア構造を示している。枠体FとドアDの間に、気密を保つためのゴムパッキン102を枠体F側に取付け、ドアDの壁面に対して垂直方向に配設している。この構造により、ドア閉止時に枠体FとドアDの間の隙間をゴムパッキンにより遮蔽し防音できる点は従来例1と同様である。さらに、この従来例2は、ゴムパッキン102の圧縮を強くするため、ゴムパッキン102に圧着する扉部に先端が尖ったエッジ部材103を取付けてあるのが特徴で、従来例1よりもより高い防音効果がある(特許文献2)。ただし、エッジ部材103はステンレス製を使用するのが一般的であり、また部品点数も増加することにより、従来例1よりも高価になる欠点がある。
図13は従来例3の防音ドア構造を示している。枠体FとドアDの間に、2個のゴムパッキン103,104を枠体F側でドアDの壁面に対して垂直方向に配設しており、いわゆる二重パッキン構造としている。この構造により、ドア閉止時に枠体FとドアDの間の隙間をゴムパッキンにより二重に遮蔽し防音することができる(特許文献3)。この従来例3は、従来例1に対してより高い防音効果をあげることができる。ただし、従来例1,2に比べ、同一外形寸法のドアに対して枠体Fの幅が広くなることから、人が通過する開口部Opの面積が小さくなるという利用上の欠点がある。また、枠体Fにゴムパッキン103,104を挿入するためのポケット105が二重になっているため、鋼板の折曲加工が複雑になるという製造上の欠点がある。
第2発明の防音ドア構造は、第1発明において、前記ドアの閉止時において、前記第1パッキンが前記大形ドア体の側縁部に接触し、前記第2パッキンが前記第1パッキンに接触するようになっていることを特徴とする。
第3発明の防音ドア構造は、第1発明において、前記ドアの閉止時において、前記第1パッキンが前記大形ドア体の側縁部に接触し、前記第2パッキンが前記第1収容ポケットに接触するようになっていることを特徴とする。
第4発明の防音ドア構造は、第1発明において、前記第1パッキンと第1収容ポケット、および前記第2パッキンと第2収容ポケットが、片開きドアにおける吊元側と戸先側に設けられていることを特徴とする。
第5発明の防音ドア構造は、第4発明において、前記第1パッキンと第1収容ポケット、および前記第2パッキンと第2収容ポケットが、片開きドアの上部に、さらに設けられていることを特徴とする。
第6発明の防音ドア構造は、第4発明において、前記第1パッキンと第1収容ポケット、および前記第2パッキンと第2収容ポケットが、片開きドアの上部と下部に、さらに設けられていることを特徴とする。
第7発明の防音ドア構造は、第1発明において、前記第1パッキンと第1収容ポケット、および前記第2パッキンと第2収容ポケットが、両開きドアにおける親扉と子扉の、それぞれの吊元側に設けられていることを特徴とする。
第8発明の防音ドア構造は、第7発明において、前記第1パッキンと第1収容ポケット、および前記第2パッキンと第2収容ポケットが、両開きドアの親扉と子扉のそれぞれの上部に、さらに設けられていることを特徴とする。
第9発明の防音ドア構造は、第7発明において、前記第1パッキンと第1収容ポケット、および前記第2パッキンと第2収容ポケットが、両開きドアの親扉と子扉のそれぞれの上部と下部に、さらに設けられていることを特徴とする。
第10発明の防音ドア構造は、第7発明において、前記両開きドアの召合部において、親扉と子扉のそれぞれの戸先に、相手方部材に当る第3パッキンおよび第4パッキンを取付け、かつ子扉に親扉のドア側部材に当る第5パッキンを取付けたことを特徴とする。
a)ドアの閉止時において、第1パッキンが大形ドア体の側縁部に当り、第2パッキンが第1パッキン側の部材に当るので、密閉個所が2カ所となって、遮音性が高くなる。
b)枠体には第1収容ポケットを形成する1ヵ所の段差部しか設けていないので、枠体の幅を大きくする必要がなく、人が通る開口部を広く確保できる。
第2発明によれば、ドアの閉止時において、第1パッキンが第2パッキンに当り、パッキン同士で当ることによって密閉性が達成され、遮音性が高くなる。
第3発明によれば、ドアの閉止時において、第2パッキンが第1収容ポケットに当るので、密閉性が高まり、遮音性もより高くなる。
第4発明によれば、片開きドアにおける吊元側と戸先側に第1、第2パッキンが取付けられるので、ドアの隙間の多くの部分が密閉され、高い防音性が得られる。
第5発明によれば、さらに、ドアの上部も第1、第2パッキンで密閉されるので、隙間が減り、より高い防音性が得られる。
第6発明によれば、さらになお、ドアの下部も第1、第2パッキンで密閉されるので、ドアの隙間が無くなり、さらにより高い防音性が得られる。
第7発明によれば、両開きドアにおける親扉と子扉のそれぞれの吊元側に第1、第2パッキンが取付けられているので、ドアの隙間に密閉される部分ができ、高い防音性が得られる。
第8発明によれば、さらに、ドアの上部も第1、第2パッキンで密閉されるので、隙間が減り、より高い防音性が得られる。
第9発明によれば、さらになお、ドアの下部も第1、第2パッキンで密閉されるので、ドアの隙間が無くなり、さらにより高い防音性が得られる。
第10発明によれば、両開きドアの召合部でも隙間を密閉できるので、音の漏れる隙間が全くなくなり、非常に高い防音性が得られる。
図1は本発明の一例に係る防音ドア構造の説明図である。図2は本発明の他の例に係る防音ドア構造の説明図である。
本発明の防音ドア構造は、図1に示すように、枠体Fと、枠体Fに開閉自在に取付けられるドアDと、枠体F側に取付けられる第1パッキンP1と、ドアO側に取付けられる第2パッキンP2とからなるものである。
前記枠体Fは、開口部の大きい大形枠部Fbと、それより開口部の小さい小形枠部Fsとが連続して形成されている。そして、前記大形枠部Fbと前記小形枠部Fsとの間には段差部Sが1ヵ所形成されている。そして前記ドアDは、前記枠体Fの前記大形枠部Fbに嵌る大形ドア体Dbと、前記小形枠部Fsに嵌る小形ドア体Dsとが重ねらたものである。そして前記大形ドア体Dbの端面beと前記小形ドア体Dsの端面Seとの間に前記大形ドア体Dbの側縁efが露出する段差が形成されている。
第1パッキンP1および第2パッキンP2を総称するときは、単にパッキンという。これらのパッキン自体の構造は、公知のドア用パッキンや将来開発されるドア用パッキンのいずれも特に制限なく使用できる。必要とされる構成は、枠体やドアに形成された収容ポケットに収容される基部と、その上面に形成される当接部を有していればよい。もちろん、基部と当接部の間に弾力部を有するものであってもよく、当接部を中空にしてマグネット棒を挿入したものであってもよい。
図示したパッキンにおける基部1は厚肉の断面略四角形の筒状部材であり、その基部1の左右両側面には、抜止めリブ1bが形成されている。当接部3は可撓性を有する断面略四角形の筒状部材であり、その内部は中空となっている。上記の基部1と当接部3は、ゴム等の弾力性を有する部材で一体成形されたものである。
10は第1パッキンP1を収容する第1収容ポケットである。この第1収容ポケット10は、枠体1を形成するメッキ鋼板やステンレス鋼などの金属板を折り曲げて構成したもので、枠体1の側壁をそのまま兼用した内側壁11と、底壁12と、折り曲げて2枚重ねにした外側壁13とからなる。
20は、第2パッキンP2を収容する第2収容ポケットである。この第2収容ポケット20は、ドアDを形成するメッキ鋼板やステンレス鋼などの金属板を折り曲げて構成したもので、ドアDの側壁をそのまま兼用した内側壁21と、底壁22と、外側壁23とからなる。
第2パッキンP2は、第2収容ポケット20に取付けられる。すなわち、基部1が第2収容ポケット20に収容して固定され、当接部3の頂面が、前記第1パッキンP1側に向くように配置される。
第1パッキンP1および第2パッキンP2自体は、図1の実施形態と同様である。また、ドアD側の第2収容ポケット20も図1と同様である。枠体F側の第1収容ポケット10は図1のものと下記の点で相違している。
すなわち、第1収容ポケット10の外側壁13は少し長くなっており、鋼板等を二重に折り曲げた先端部はエッジ部14となっている。このエッジ部14がドアDの閉止時において第2パッキンP2の当接部3に当るようになっている。
図3は片開きドアの内側から見た正面図であり、Fは枠体、Dはドア、HはドアDを枠体Fに開閉自在に取付ける蝶番、NはドアDの取手である。枠体Fは、ドアDの周囲を囲む四角形の枠である。なお、ドアDの蝶番H取付側を吊元側T1といい、取手N取付側を戸先側T2という。
図4〜図6は、このような片開きドアに対する本考案の適用例を示している。
この実施形態であると、ドアDの隙間の多くの部分が密閉され、高い防音性が得られる。また、第1パッキンP1が第2パッキンP2に当り、パッキン同士で当ることによって密閉性が達成されるので、遮音性が高くなる。しかも、枠体Fには第1パッキンP1しか取付けていない、すなわち第1収容ポケット10を形成する1ヵ所の段差部Sしか設けていないので、枠体Fの幅を大きくする必要がなく、人が通る開口部が狭くなることもない。すなわち、図11〜図12の従来例1,2と同レベル位に広い開口部を確保できる。
この実施形態であると、ドアDの隙間の多くの部分が密閉され、高い防音性が得られる。また、第2パッキンP2が第1パッキンP1の収容ポケット10のエッジ部14に当るので、密閉性が高まり、遮音性もより高くなる。しかも、枠体Fには第1パッキンP1しか取付けていないので、枠体Fの幅を大きくする必要がなく、人が通る開口部が狭くなることもない。すなわち、図11〜図12の従来例1,2と同レベル位に広い開口部を確保できる。
この実施形態であると、ドアDの上部も防音パッキンP1,P2で密閉されるので、隙間が減り、より高い防音性が得られる。
この実施形態であると、ドアDの下部も防音パッキンで密閉されるので、ドアの隙間が無くなり、さらにより高い防音性が得られる。
この実施形態であると、両開きドアの隙間に密閉される部分ができ、高い防音性が得られる。また、第1パッキンP1が第2パッキンP2に当り、パッキン同士で当ることによって密閉性が高まるので、遮音性が高くなる。しかも、枠体Fには第1パッキンP1しか取付けていないので、枠体Fの幅を大きくする必要がなく、人が通る開口面積を大きく確保することができる。
そして、子扉D2にはポケット10を取付け、このポケット10に収容された第5パッキンP5は親扉D1の壁面に直角に当るようになっている。この第5パッキンP5で2段目の密閉ができる。
以上の構成であると、両開きドアの召合部T3でも隙間を密閉できるので、音の漏れる隙間が全くなくなり、非常に高い防音性が得られる。
この実施形態であると、ドアの隙間に密閉される部分ができ、高い防音性が得られる。また、第2パッキンP2が第1パッキンP1の収容ポケット10のエッジ部14に当るので、密閉が確実になり、遮音性も高くなる。しかも、枠体には第1パッキンしか取付けていないので、枠体の幅を大きくする必要がなく、人が通る開口面積を大きく確保することができる。
この実施形態であると、ドアの上部も防音パッキンP1,P2で密閉されるので、隙間が減り、より高い防音性が得られる。
この実施形態であると、ドアDの下部も防音パッキンで密閉されるので、ドアの隙間が無くなり、さらにより高い防音性が得られる。
3 当接部
10 第1収容ポケット
14 エッジ部
20 第2収容ポケット
P1 第1パッキン
P2 第2パッキン
Claims (10)
- 枠体と、該枠体に開閉自在に取付けられたドアと、前記枠体側に取付けられる第1パッキンと、前記ドア側に取付けられる第2パッキンとからなり、
前記枠体は、開口部の大きい大形枠部と、それより開口部の小さい小形枠部と、前記大形枠部と前記小形枠部との間の1ヵ所の段差部からなり、
前記ドアは、前記枠体の前記大形枠部に嵌る大形ドア体と、前記小形枠部に嵌る小形ドア体とが重ねられて構成され、前記大形ドア体の端面と前記小形ドア体の端面との間に前記大形ドア体の側縁が露出する段差が形成されており、
前記枠体の前記段差部には、前記第1パッキンを前記大形ドア体の側縁部に向けて取付けるための第1収容ポケットが形成され、
前記ドアの前記小形枠部の端面には前記第2パッキンを前記第1パッキン側に向けて取付けるための第2収容ポケットが形成されている
ことを特徴とする防音ドア構造。 - 前記ドアの閉止時において、前記第1パッキンが前記大形ドア体の側縁部に接触し、前記第2パッキンが前記第1パッキンに接触するようになっている
ことを特徴とする請求項1記載の防音ドア構造。 - 前記ドアの閉止時において、前記第1パッキンが前記大形ドア体の側縁部に接触し、前記第2パッキンが前記第1収容ポケットに接触するようになっている
ことを特徴とする請求項1記載の防音ドア構造。 - 前記第1パッキンと第1収容ポケット、および前記第2パッキンと第2収容ポケットが、片開きドアにおける吊元側と戸先側に設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の防音ドア構造。 - 前記第1パッキンと第1収容ポケット、および前記第2パッキンと第2収容ポケットが、片開きドアの上部に、さらに設けられている
ことを特徴とする請求項4記載の防音ドア構造。 - 前記第1パッキンと第1収容ポケット、および前記第2パッキンと第2収容ポケットが、片開きドアの上部と下部に、さらに設けられている
ことを特徴とする請求項4記載の防音ドア構造。 - 前記第1パッキンと第1収容ポケット、および前記第2パッキンと第2収容ポケットが、両開きドアにおける親扉と子扉の、それぞれの吊元側に設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の防音ドア構造。 - 前記第1パッキンと第1収容ポケット、および前記第2パッキンと第2収容ポケットが、両開きドアの親扉と子扉のそれぞれの上部に、さらに設けられている
ことを特徴とする請求項7記載の防音ドア構造。 - 前記第1パッキンと第1収容ポケット、および前記第2パッキンと第2収容ポケットが、両開きドアの親扉と子扉のそれぞれの上部と下部に、さらに設けられている
ことを特徴とする請求項7記載の防音ドア構造。 - 前記両開きドアの召合部において、親扉と子扉のそれぞれの戸先に、相手方部材に当る第3パッキンおよび第4パッキンを取付け、かつ子扉に親扉のドア側部材に当る第5パッキンを取付けた
ことを特徴とする請求項7記載の防音ドア構造。
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