JP4402550B2 - 見切りシール部付きリヤドア用ウェザーストリップ - Google Patents

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本発明は、4ドアセダン車等のリヤドアに取付けられ、リヤドア前端に、シール部を設けた見切りシール部を有するウェザーストリップに関するものである。
従来、4ドアセダン車等のリヤドアには、そのリヤドアの前端にシール部を設け、フロントドアの後端とリヤドアの前端との間の見切りを塞いでシールする見切りシール部を有するウェザーストリップが取付けられている(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
実用新案登録第2590561号公報 発明協会公開技報公技番号2001−3773号 これによれば、フロントドアの後端とリヤドアの前端との間の見切りから、センターピラーが目視されて外観の見栄えが低下することが防止される。
そして、前記シール部の上端は、ボディのルーフ部に弾接するアウターリップの前端と、型成形により一体的に接続されている。また、この接続は、シール部の上端とアウターリップの上端を面一に設定したものと、図5に示すように、シール部31の上端をアウターリップ32の上端より所定間隔t下げたものがある。
所定間隔t下げるのは、ドア開閉時に、フロントドア2に取付けたウェザーストリップの後上端部がシール部31の上端部に干渉するのを避けるためである。
しかしながら、シール部の上端をアウターリップの前端に一体的に接続し、かつ、双方の上端を面一に設定したウェザーストリップは、リヤドアを閉じた際に、アウターリップの内面がボディに弾接して車外側へ傾倒するのに対して、シール部は、その外面にフロントドアの後端が弾接して車内側へ傾倒する。
従って、両者は内外逆方向に傾倒し、その接続部分は捻れた状態となり、その結果、シール部の上端とアウターリップの前端の接続部分は、外観の見栄えが悪くなり、シール性も低下する。
また、図5に示したように、シール部31の上端をアウターリップ32の上端より所定間隔t下げたウェザーストリップ30も、シール部31の上端をアウターリップ32の前端に一体的に接続しているので、上記した従来技術と同様に、両者の接続部分に捻れが発生して見栄えとシール性が低下する。
さらに、所定間隔t下げたことにより、その部分に隙間が発生し、当該隙間からセンターピラー4が目視されるので、さらに見栄えが悪化し、シール性も低下する。
そこで、本発明の目的とするところは、4ドアセダン車等のリヤドアに取付けられ、前端にシール部を設けた見切りシール部を有するウェザーストリップにおいて、外観の見栄えとシール性に優れた製品を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の発明は、リヤドア(1)の周縁に取付けられ、そのドア(1)閉時に中空シール部(16)と、その中空シール部(16)の車外側に設けられたアウターリップ(14)がボディ(3)にそれぞれ弾接するウェザーストリップのリヤドア(1)前端上部に、リヤドア(1)の前端に取付けられた組付基部(13)と、該組付基部(13)の車外側に設けられ、フロントドア(2)の後端とリヤドア(1)の前端との間の見切りを塞いでシールするシール部(12)とからなる見切りシール部(11)が型成形接続されてなる見切りシール付きリヤドア用ウェザーストリップであって、
前記見切りシール部(11)のシール部(12)の上端と、ルーフ側に位置する前記アウターリップ(14)の前端とを分離させるとともに、前記シール部(12)の上端を、前記アウターリップ(14)の上端より所定間隔(T)下げて、シール部(12)の直上に段差空間部(S)を形成し、前記見切りシール部(11)の組付基部(13)の上端部から、前記段差空間部(S)を覆い隠す大きさのシール壁(15)を立設してなることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、リヤドア(1)の周縁に取付けられ、そのドア(1)閉時に車外側に設けられたアウターリップ(14)がボディ(3)に弾接するウェザーストリップのリヤドア(1)前端上部に、リヤドア(1)の前端に取付けられた組付基部(13)と、該組付基部(13)の車外側に設けられ、フロントドア(2)の後端とリヤドア(1)の前端との間の見切りを塞いでシールするシール部(12)とからなる見切りシール部(11)が型成形接続されてなる見切りシール付きリヤドア用ウェザーストリップであって、
前記見切りシール部(11)のシール部(12)の上端と、ルーフ側に位置する前記アウターリップ(14)の前端とを分離させるとともに、前記シール部(12)の上端を、前記アウターリップ(14)の上端より所定間隔(T)下げて、シール部(12)の直上に段差空間部(S)を形成し、前記見切りシール部(11)の組付基部(13)の上端部から、前記段差空間部(S)を覆い隠す大きさのシール壁(15)を立設してなることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記シール壁(15)を、前記見切りシール部(11)の組付基部(13)の車内側に立設したことを特徴とする。
さらに、請求項4に記載の発明は、前記リヤドア(1)閉時に、ボディ(3)に弾接して車外側に傾倒した前記アウターリップ(14)の上端が、前記シール壁(15)の上端と略同一高さとなるべく、前記アウターリップ(14)とシール壁(15)を設けてなることを特徴とする。
なお、カッコ内の記号は、図面および後述する発明の実施の形態に記載された対応要素または対応事項を示す。
請求項1および2に記載の発明によれば、フロントドアの後端とリヤドアの前端との間の見切りを塞いでシールする見切りシール部のシール部の上端と、ルーフ側に位置するアウターリップの前端とを分離したので、シール部とアウターリップはお互いの動きに影響を受けることはない。
よって、リヤドアを閉じた際に、アウターリップの内面(車内側面)がボディに弾接することによってアウターリップが車外側へ傾倒し、シール部の外面(車外側面)にフロントドアの後端部が弾接することによってシール部が車内側に傾倒しても、アウターリップとシール部は独立して挙動するので、アウターリップの前端とシール部の上端は共に捻れることがない。
従って、当該部分の見栄えとシール性を向上させることができる。
また、シール部の上端を、アウターリップの上端より所定間隔下げて、シール部の直上に段差空間部を形成したので、ドア開閉時に、シール部の上端部に、フロントドアの後上端部が干渉するのを避けることができる。
従って、リヤドアおよびフロントドアの開閉を円滑に行うことができる。
さらに、見切りシール部の組付基部の上端部から、段差空間部を覆い隠す大きさのシール壁を立設したので、当該段差空間部を通してセンターピラーが目視されるのを防止することができる。
従って、外観の見栄えの向上を図ることができる。
本発明では、シール部の上端とアウターリップの前端とを分離しているので、シール部の上端とアウターリップの上端との間の所定間隔は、必然的に、従来技術における所定間隔より大きくなり、センターピラーが目視され易くなる。これを補うためにシール壁を設け、センターピラーが目視されないようにし、見栄えの向上を図っている。
なお、シール壁は組付基部から立設しているので、シール部の直上部分には依然として段差空間部が存在しており、よって、ドア開閉時に、フロントドアがシール部に干渉することはない。特に、請求項3に記載の発明のように、シール壁を、前記見切りシール部の組付基部の車内側に立設することにより、干渉をより防止することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3に記載の発明の作用効果に加えて、リヤドアを閉じた際に、ボディに弾接して車外側に傾倒したアウターリップの上端が、シール壁の上端と略同一高さとなるように設定したので、より見栄えに優れ、シール性もさらに向上する。
図1乃至図4を参照して、本発明の実施形態に係る見切りシール部付きリヤドア用ウェザーストリップ10について説明する。
図1は、本実施形態に係るリヤドア用ウェザーストリップ10を取付けた4ドアセダン車を示す側面図であり、図2は、図1のA−A線拡大断面図である。また、図3は、図1におけるB部の車外側を示す要部斜視図であり、図4は、同じくB部の車内側を示す要部斜視図である。
この見切りシール部付きリヤドア用ウェザーストリップ10は、4ドアセダン車のリヤドア1の周縁に取付けられるもので、そのリヤドア1の前端に取付けられる見切りシール部11がリヤドア1の前端上部において型成形接続されている。
ウェザーストリップ10は、リヤドア1の閉時にボディ3に弾接する中空シール部16と、その中空シール部16の車外側に設けられ、中空シール部16と同じく、リヤドア1の閉時にボディ3に弾接するアウターリップ14を備える。リヤドア1の閉時に、中空シール部16の上部16aは、ボディ3のルーフ部に弾接し、また、見切りシール部11のやや後方に位置する中空シール部16の前側側部16bは、センターピラー4に弾接する。なお、図中、Mは型成形部を示し、Eは押出成形部を示す。
見切りシール部11は、リヤドア1の前端に取付けられた断面略U字状の組付基部13と、その組付基部13の車外側に設けられ、フロントドア2の後端とリヤドア1の前端との間の見切りを塞いでシールするシール部12とで構成される。この見切りシール部11を設けることによって、フロントドア2の後端とリヤドア1の前端との間の見切りから、センターピラー4が目視されることにより、外観性が低下することが防止され、また、フロントドア2の後端とリヤドア1の前端がシールされる。
そして、見切りシール部11のシール部12の上端と、ルーフ側に位置するアウターリップ14の前端とを分離し、当該シール部12の上端縁を前端縁と同様に開放状態としている。これにより、シール部12の上端部分およびアウターリップ14の前端部分の見栄えとシール性を高めている。
すなわち、リヤドア1を閉じた際に、アウターリップ14の内面がボディ3に弾接することによってアウターリップ14が車外側へ傾倒し、シール部12の外面(車外側面)にフロントドア2の後端部が弾接することによってシール部12が車内側に傾倒しても、両者は分離しているためお互いの動きに影響を受けず、アウターリップ14とシール部12は独立して挙動するので、アウターリップ14の前端とシール部12の上端は共に捻れることがない。そのため、捻れによる見栄えとシール性の低下を未然に防止することができる。
また、本実施形態では、シール部12の上端を、アウターリップ14の上端より所定間隔T下げて、当該シール部12の直上に段差空間部Sを形成している。これにより、フロントドア2やリヤドア1を開閉する際に、シール部12の上端部が、フロントドア2の後上端部と干渉しない。そのため、フロントドア2およびリヤドア1の開閉を円滑に行うことができると共に、シール性も向上する。
さらに、本実施形態では、見切りシール部11の組付基部13の内面(車内側面)上端部から、段差空間部Sを車内側から覆い隠す大きさのシール壁15を立設している。
これにより、当該段差空間部Sを通してセンターピラー4が目視されるのを防止することができ、さらに見栄えの向上を図ることができる。なお、このシール壁15は、組付基部13と一体成形しても良いし、別体成形した後、貼着しても良い。
ここで、このシール壁15は、組付基部13の内面から立設しているので、シール部12の直上部分には依然として段差空間部Sが残存する。従って、ドア開閉時に、フロントドア2の後上端部がシール部12の上端部に干渉することがない。
なお、アウターリップ14とシール部12の位置関係を、リヤドア1を閉じた際に、ボディ3に弾接して車外側に傾倒した状態のアウターリップ14の上端が、シール部12の上端と同一高さあるいはほぼ同一高さとなるように設定することもできる。こうすることにより、見栄えとシール性をさらに高めることができる。
なお、本実施形態では4ドアセダン車に適用した例について説明したが、特にこれに限定されるものではなく、フロントドア2の後端に取付けられ、フロントドア2の後端とリヤドア1の前端との間の見切りをシールするウェザーストリップにも適用することができる。
また、見切りシール部のシール部12は、リップ状に限定されるものではなく、図6に示すように、押出成形部分のシール部12を中空状にしてもよいし、型成形部分のシール部12を中空状にしてもよい。また、図2では、見切りシール部の取付基部13は、略U字状部とし、芯材を埋設させ、略U字状部内側に取付用リップを設けてリヤドア先端のフランジ部に取付けているが、図6に示すように、略U字状で芯材を埋設させずに、クリップで固定してもよい。
さらに、リヤドアウェザーストリップルーフ側に中空シール部がない場合においても適用が可能である。
この場合はリヤドア車内側に、ボディと弾接する中空シール部を持った別のウェザーストリップを設けてもよいし、また、リヤドア車内側に別のウェザーストリップを設けるかわりに、ドアに弾接する中空シール部を持った別のウェザーストリップをボディ側に設けるようにしてもよい(図示は省略)。
本実施形態に係るリヤドア用ウェザーストリップを取付けた4ドアセダン車を示す側面図である。 図1のA−A線拡大断面図である。 本実施形態に係るリヤドア用ウェザーストリップを示すもので、図1のB部を示す要部斜視図である(車外側を示す)。 本実施形態に係るリヤドア用ウェザーストリップを示すもので、図1のB部を示す要部斜視図である(車内側を示す)。 従来例に係るリヤドア用ウェザーストリップを示す要部斜視図である(車外側を示す)。 本実施形態に係る別の例を示す図1のA−A線拡大断面図である。 本実施形態に係る別のリヤドア用ウェザーストリップを示すもので、図1のB部を示す要部斜視図である(車外側を示す)。
符号の説明
1 リヤドア
2 フロントドア
3 ボディ
4 センターピラー
10 リヤドア用ウェザーストリップ
11 見切りシール部
12 シール部
13 組付基部
14 アウターリップ
15 シール壁
16 中空シール部
20 フロントドア用ウェザーストリップ
30 リヤドア用ウェザーストリップ
31 シール部
32 アウターリップ
T 所定間隔
t 所定間隔
S 段差空間部
M 型成形部
E 押出成形部

Claims (4)

  1. リヤドアの周縁に取付けられ、そのドア閉時に中空シール部と、その中空シール部の車外側に設けられたアウターリップがボディにそれぞれ弾接するウェザーストリップのリヤドア前端上部に、
    リヤドアの前端に取付けられた組付基部と、該組付基部の車外側に設けられ、フロントドアの後端とリヤドアの前端との間の見切りを塞いでシールするシール部とからなる見切りシール部が型成形接続されてなる見切りシール付きリヤドア用ウェザーストリップであって、
    前記見切りシール部のシール部の上端と、ルーフ側に位置する前記アウターリップの前端とを分離させるとともに、前記シール部の上端を、前記アウターリップの上端より所定間隔下げて、シール部の直上に段差空間部を形成し、
    前記見切りシール部の組付基部の上端部から、前記段差空間部を覆い隠す大きさのシール壁を立設してなることを特徴とする見切りシール部付きリヤドア用ウェザーストリップ。
  2. リヤドアの周縁に取付けられ、そのドア閉時に車外側に設けられたアウターリップがボディに弾接するウェザーストリップのリヤドア前端上部に、
    リヤドアの前端に取付けられた組付基部と、該組付基部の車外側に設けられ、フロントドアの後端とリヤドアの前端との間の見切りを塞いでシールするシール部とからなる見切りシール部が型成形接続されてなる見切りシール付きリヤドア用ウェザーストリップであって、
    前記見切りシール部のシール部の上端と、ルーフ側に位置する前記アウターリップの前端とを分離させるとともに、前記シール部の上端を、前記アウターリップの上端より所定間隔下げて、シール部の直上に段差空間部を形成し、
    前記見切りシール部の組付基部の上端部から、前記段差空間部を覆い隠す大きさのシール壁を立設してなることを特徴とする見切りシール部付きリヤドア用ウェザーストリップ。
  3. 前記シール壁を、前記見切りシール部の組付基部の車内側に立設したことを特徴とする請求項1又は2に記載の見切りシール部付きリヤドア用ウェザーストリップ。
  4. 前記リヤドア閉時に、ボディに弾接して車外側に傾倒した前記アウターリップの上端が、前記シール壁の上端と略同一高さとなるべく、前記アウターリップとシール壁を設けてなることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の見切りシール部付きリヤドア用ウェザーストリップ。
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