JP3850119B2 - 洗車機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、門型に形成された洗車機本体内に、自動車に対して洗車作業を施す洗車処理装置を備え、洗車機本体と自動車とを相対移動させて洗車を行う洗車機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の洗車機においては、洗浄する自動車の車体に洗浄ブラシを接触させてブラッシングし、洗車を行っているが、自動車の車体にサイドポールやスポイラーのような突起物がある場合、突起物の破損を防止するために、突起物に洗浄ブラシが接触しないように、突起物部分で洗浄ブラシを回避させている。このときの洗浄ブラシの回避は、上面洗浄ブラシであれば限界位置まで上昇させ、側面洗浄ブラシであれば限界位置まで開いて行っている。また、自動車の車体からの突起物を回避するだけでなく、作業者が洗車機を操作して、一時的に洗浄ブラシが自動車の車体に接触しないように回避させる場合でも、同様にそれぞれの洗浄ブラシの限界位置まで移動させて回避を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、洗浄ブラシを突起物に接触しないように回避させると、その周辺部も含めて、洗浄ブラシによるブラッシングが行われない、洗い残しの部分が生じる。自動車の車体からの突起物には、サイドポールのように破損しやすく、洗浄ブラシが接触しないように完全に回避させなければならないものと、スポイラーのように、洗浄ブラシが軽く接触しても容易には破損しないものがあり、突起物に対し一律に洗浄ブラシを回避させたのでは、洗浄ブラシを軽く接触させて洗浄できる部分でも、洗浄ブラシを回避させることになり、洗い残しの部分が多くなってしまうという問題がある。
【0004】
また、突起物部分で洗浄ブラシを回避させるときや、作業者の操作により洗浄ブラシを回避させるときは、洗浄ブラシを限界位置まで移動させて逃がし、洗浄ブラシの回避を解除して再び自動車の車体を洗浄するとき、洗浄ブラシを限界位置から自動車の車体に接触する位置まで移動させているので、洗浄ブラシを移動させるのに時間がかかり、洗車時間が延びてしまうという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような問題を解決するために本発明は、門型状に形成された洗車機本体と自動車とが相対移動して洗車を行う洗車機において、自動車をブラッシングして洗浄する洗浄ブラシと、自動車の車形を検出する車形検出手段と、前記車形検出手段により検出された車形を基準として、洗浄ブラシを自動車車体に接触させるよう制御するための第1の車形追従位置を算出する手段と、洗浄ブラシを自動車車体に接触させないようブラシサイズに応じ必要最小限に離して制御するための第2の車形追従位置を算出する手段と、洗浄ブラシを自動車車体に接触させるとき、前記第1の車形追従位置を基準にして洗浄ブラシを制御する手段と、洗浄ブラシを自動車車体に接触させないように離すとき、前記第2の車形追従位置を基準にして洗浄ブラシを制御する手段と、前記第2の車形追従位置を基準にして洗浄ブラシを制御する手段で、洗浄ブラシを自動車車体から離したとき、洗浄ブラシの回転を停止する手段とを備えたものである。
【0006】
【作用】
これにより、スポイラーのように洗浄ブラシが軽く接触しても容易には破損しない突起物に対しては、洗浄ブラシを自動車車体に接触させるよう制御するための基準となる第1の車形追従位置を基準にして洗浄ブラシを制御し、洗浄ブラシを自動車車体に接触させて洗車を行い、サイドポールのような破損しやすい突起物に対しては、洗浄ブラシを自動車車体に接触させないようにブラシサイズに応じて必要最小限に離す基準となる第2の車形追従位置を基準にして洗浄ブラシを制御し、洗浄ブラシを自動車車体に接触しないように必要最小限に離して洗車を行うことができるので、突起物の破損等の恐れのない、安全で洗い残しの少ない洗車を、必要以上に洗車時間を延長することなく行うことができる。
【0007】
【実施例】
以下、図面を基に、本発明の実施例について説明する。図1は本発明の実施例の側面図、図2は本発明の実施例の走行系および車形検出手段を示す正面図、図3は本発明の実施例の上面洗浄ブラシの構成を示す正面図、図4は本発明の実施例の側面洗浄ブラシの構成を示す説明図である。図において、1は自動車車体を跨ぐように門型状に形成した洗車機本体で、正転逆転可能なモータ4,4により、車輪2,2を回転駆動して、レール3,3に沿って往復走行する。
【0008】
5は、洗車機走行位置を検出するロータリーエンコーダーで、モータ4の出力軸に連結し、モータ4の回転方向を検出しながら単位角度回転毎にパルス信号を出力して洗車機本体1の走行位置を与えている。
【0009】
6は、洗車機位置を検出する位置センサーで、洗車機本体1下部に設けられ、レール3敷設面に固定された突起物であるドッグ7を感知してスイッチングし、洗車機本体1の位置を与えている。ドッグ7は洗車機本体の走行開始位置を与える。
【0010】
8は車体上面に沿って上下する上面洗浄ブラシ、9は車体側面に沿って開閉する側面洗浄ブラシ、10,11は散水ノズル、12は上面乾燥ノズル、13は側面乾燥ノズルで、洗車機本体1の往復走行に伴って、車体の洗浄,乾燥等の処理を行う洗車処理装置を構成する。
【0011】
14は上下方向に多数並べられたLED群、15は受光器、16は鏡面状の反射板で、自動車を側面から見た車形を検出するために用いられる。LED群14は、一つずつ順次点灯,消灯制御され、反射板16に向けて水平方向に光を照射する。反射板16で反射した光は、受光器15で受光される。これにより、LED群14より発光される光が自動車車体により遮られているときは、受光器15は受光せず、自動車車体に遮られていないときは発光するので、結果として自動車車体の有無を検出することが可能となる。
【0012】
反射板16は、LED群14より照射される光を1つの受光器15に向けて反射させるために、図2(b)に示すように、その形状を焦点距離Rの凹面鏡の一部であるように形成され、その曲面は、次式で示される。
【数1】
この反射板16は、細長い短冊状の透明なプラスチック板に反射シートを貼着し、適当な曲率に形成された枠材に接着するといった簡単な構成で得られることが、本発明者の試作の結果確認できた。
【0013】
17a,17bは反射式光電スイッチで、自動車を上面から見た車形を検出するために用いられる。反射式光電スイッチ17a,17bは、それぞれに投光部と受光部を備えており、一方の光電スイッチ17aが洗車機の前方内側に、他方の光電スイッチ17bが洗車機の後方外側になるように、台車18に固着される。台車18には、スプロケット19,19に懸介されたチェーン20が固着される。21は台車18を移動するモータで、モータ21の回転軸には、一方のスプロケット19が固着され、台車18はモータ21の回転によって、ガイドレール22に案内されて左右方向に移動する。23はロータリーエンコーダで、モータ21の出力軸に固着され、単位角度回転毎にパルス信号を出力し、台車18の移動位置を与える。
【0014】
上面洗浄ブラシ8は、回転軸24の両端を台車25,25に回転自在に保持され、正転逆転可能なモータ26により回転駆動される。台車25,25は、洗車機本体1両側に立設したガイドレール27,27上を昇降移動できるように形成される。28は正転逆転可能なモータで、チェーン29を介して回転軸30を回転駆動する。回転軸30の回転により、台車25,25、および上面洗浄ブラシ8と荷重の平衡するウエイト31,31に固着されたチェーン32,32が回転駆動されて、台車25,25が昇降移動される。33はロータリーエンコーダーで、回転軸30に連結され、回転軸の回転方向を検出しながら単位角度回転毎にパルス信号を出力して、台車25,25の位置を与える。
【0015】
サイドブラシ9,9は、自動車車体の車幅方向に移動できるように台車34,34によって保持され、サイドブラシ回転用モータ35,35により回転駆動される。台車34には、スプロケット36,36に懸介されたチェーン37が固着される。38は台車34を移動するモータで、モータ38の回転軸には、一方のスプロケット36が固着され、台車34はモータ38の回転によって、ガイドレール39に案内されて左右方向に移動する。40はロータリーエンコーダで、モータ38の出力軸に固着され、単位角度回転毎にパルス信号を出力し、台車34の位置を与える。
【0016】
52は洗車機本体1前面に備えられる操作パネルで、洗車料金の受付や洗車コースの選択、突起物の有無等の洗車方法の指定、洗車開始の指示、手動操作による洗浄ブラシの回避等の洗車機の操作を行う。
【0017】
図5は洗車機の操作パネルの説明図である。操作パネル52には、公知のプリペイカードを受け付けるカードリーダライタ53と、コインを受け付けるコイン投入部54と、投入されたカードの残点数またはコインの投入金額を表示する金額表示部55とが備えられ、洗車料金をカードもしくはコインで受け付ける。カードリーダライター53は、カードの受付を許可および禁止する機能を持ち、また、コイン投入部54は、コインの投入を禁止するブロック機能を持つ。56はコース選択キーで、「普通車」「ジープタイプ」「ワゴン」といった車種毎に、ワックスがけ処理の有無等に応じ「A」「B」2種類の洗車コースが設定される。57は突起物指定キーで、「オート」を選択すると、洗車機が車形を検出するとともに自動的に突起物を認識し、洗浄ブラシ等の回避の必要性を判断し、突起物に応じた洗浄ブラシ等の制御を行い、「サイドポール」「ルーフキャリア」「ルーフスポイラー」「リアスポイラー」といった突起物の有無を指定すると、洗車機は該当する突起物部分で無条件に洗浄ブラシ等の回避制御を行う。58は洗車を開始させるスタートキー、59は洗車を中止するストップキーである。60は手動操作キーで、上面洗浄ブラシ,側面洗浄ブラシ等を強制的に回避させるのに用いられる。
【0018】
図6は実施例の制御系を示すブロック図である。41はマイクロコンピュータで、演算処理を行うCPU42、プログラム及び各種データを記憶するメモリ43、及び入出力インターフェース44,44より成り、入出力インターフェース44,44には、走行位置検出用ロータリーエンコーダー5,位置センサー6、散水ノズル10,11、上面乾燥ノズル12、側面乾燥ノズル13、側面からの車形検出用LED群14、受光器15、上面からの車形検出用反射式光電スイッチ17a,17a,17b,17b、ロータリーエンコーダー23,23、上面洗浄ブラシ位置検出用ロータリーエンコーダー33、側面洗浄ブラシ位置検出用ロータリーエンコーダー40,40、操作パネル52が接続されている。45は洗車機走行用モータ4,4の回転数を制御するインバーターで、入出力インターフェース44に接続され、洗車機走行用モータ4,4に供給する電源の周波数を変更して、モータ4,4の回転数を変え、洗車機の走行速度を適宜変更する。
【0019】
46,46は、上面からの車形を検出するための反射式光電スイッチを移動させるモータ21,21の回転数を制御するインバーターで、入出力インターフェース44に接続され、反射式光電スイッチ移動用モータ21,21に供給する電源の周波数を変更して、モータ21,21の回転数を変え、反射式光電スイッチの移動速度を適宜変更する。47は上面洗浄ブラシの回転数を制御するインバーターで、入出力インターフェース44に接続され、上面洗浄ブラシ回転用モータ26に供給する電源の周波数を変更してモータ26の回転数を変え、上面洗浄ブラシ8の回転数を適宜変更する。48は上面洗浄ブラシの昇降速度を制御するインバーターで、入出力インターフェース44に接続され、上面洗浄ブラシ昇降用モータ28に供給する電源の周波数を変更してモータ28の回転数を変え、上面洗浄ブラシ8の昇降速度を適宜変更する。49,49は側面洗浄ブラシの回転数を制御するインバーターで、入出力インターフェース44に接続され、側面洗浄ブラシ回転用モータ35,35に供給する電源の周波数を変更してモータ35,35回転数を変え、側面洗浄ブラシ9,9の回転数を適宜変更する。50,50は側面洗浄ブラシの開閉速度を制御するインバーターで、入出力インターフェース44に接続され、側面洗浄ブラシ開閉用モータ38,38に供給する電源の周波数を変更してモータ38,38の回転数を変え、側面洗浄ブラシ38,38の開閉速度を適宜変更する。
【0020】
51は画像処理部で、受光器15で受光される車体検出用LED群14の一つ一つのLEDの検出,非検出の状態を、走行位置検出用ロータリーエンコーダ5の入力で示される洗車機本体1の走行位置に対応づけて記憶し、画像データを作成するとともに画像処理を行う。
【0021】
次に、図7,図8,図9を基に、実施例の側面からみた車形を検出する動作について説明する。図7(a)に示すように、洗車機本体1が洗車開始位置にあるとき、自動車Aが所定の停止位置に停止する。洗車を開始し、洗車機は車体検出用LED群14を構成するLEDを順次点滅させるとともに、受光器15で受光の有無を検出し、自動車A車体を検出する。洗車機本体1が図7(b)に示す位置に達したとき、LED群14のLEDのうち、Laより下のLEDの光は、自動車Aの車体によって遮光され、反射板16に達せず、受光器15で受光されない。この受光器15でのLEDからの受光の有無は、この位置における車体の検出状態として画像処理部に記憶される。洗車を続行し、洗車機本体1が図7(c)に示す位置に達したとき、LED群14のLEDのうち、Lbより下のLEDの光は、自動車Aの車体によって遮光され、反射板16に達せず、受光器15で受光されない。この受光器15でのLEDからの受光の有無も、この位置における車体の検出状態として画像処理部に記憶される。このようにして、洗車機本体1の走行に伴いLED群14からの光が自動車によって遮られるか否かを順次画像処理部51に記憶して、自動車の車体を2値化画像データとして検出する。
【0022】
このような方法によって、図8(a)に示すような車体画像データが検出される。この検出された車体画像データは、図9(a)に示すように、横軸を単位距離毎に区切り、縦軸を上下方向に並べたLED単位に区切った画素で構成される画面に、LEDから照射される光が投光したら0、遮光したら1という2値データから構成される画像データとして表されている。この画像データを解析処理することにより、自動車車体の形状が検出される。
【0023】
自動車車体の輪郭は、画像データに論理フィルターをかけて検出し、これによりフロント位置,ボンネット部とフロントガラスの境界といった基準点が検出される。画像データに論理フィルターをかけることは、図9(b)に示すように、検出の対象となる画素とそれに隣接する8個の画素を一組とした9画素のパターンを検出することにより行われる。すなわち、検出する対象の画素をD4に合わせ、隣接するD0,D1,D2,D3,D5,D6,D7,D8の画素が0であるか1であるかを検出する8近傍処理により行われる。自動車車体の輪郭画像データは、車体画像データに論理フィルターをかけ、画素の値が1となる画素と、画素の値が0となる画素の境界を検出することにより行われる。すなわち画素の値が1となる画素D4に対し、画素D0,D1,D2,D3,D5,D6,D7のいずれの方向に画素が連結しているかを検出し、輪郭線を検出する。このようにして輪郭線を追っていき、図8(b)のような輪郭画像を得る。この輪郭画像データを基に、自動車車体の車長方向ΔLの距離の間の高さ方向の変化ΔHを計算して、その傾斜の変化から、フロント位置a,ボンネット部とフロントガラスの境界b,フロントガラスと屋根部の境界c,屋根部とリアガラスの境界d,リアガラスとトランク部の境界e,リア位置fといったポイントを検出する。ワゴン車のようにボンネットのない自動車の場合は、ボンネット部とフロントガラスの境界は検出できないので、所定高さを越えた時点でボンネット部とフロントガラスの境界が検出されなかった場合は、ワゴン車と判断し、ボンネット部とフロントガラスの境界の検出は放棄し、フロントガラスと屋根部の境界の検出に移るようにする。
【0024】
図10に、検出された側面から見た車形を基に、上面洗浄ブラシを制御する例を示す。図10(a)に示すように、洗車機は、洗車を開始し車体検出用LED群14のLEDを順次点滅させるとともに受光器15で受光の有無を検出して自動車A車体を検出し、ロータリーエンコーダーで検出される洗車機の走行位置に対応させて車体の有無を2値化された車体画像データとして画像処理部51に記憶する。画像処理部51では、同時に論理フィルターをかけて作成された輪郭画像データを解析することにより、車体の前端面、ボンネットとフロントガラスの境界点、フロントガラスと屋根部の境界点、といった基準点を順次抽出する。
【0025】
上面洗浄ブラシ8は、車体検出用LED群14より距離Z離れた位置にあるので、洗車機は上面洗浄ブラシ8を、画像処理部51で順次解析した自動車A車体の車形に合わせて昇降制御する。このようにして、図10(b),(c)のように、洗車機の走行にともない車体を検出して記憶した車形の画像データを順次解析しながら、上面洗浄ブラシ8の制御を行う。
【0026】
次に、図11,図12を基に、実施例の上面からみた車形を検出する動作について説明する。反射式光電スイッチ17a,17bによる自動車車体Aの検出は、洗車機本体1の走行に伴って行われる。自動車車体Aの検出は、光電スイッチ17aが自動車車体Aを検出、17bが自動車車体Aを被検出となるよう、モータ21を駆動して台車18の位置を移動させて行い、光電スイッチ17a,17bとも自動車車体Aを被検出の場合は洗車機の中央方向へ台車18を移動し、光電スイッチ17a,17bとも自動車車体Aを検出の場合は洗車機の外側方向に台車18を移動し、光電スイッチ17aが自動車車体Aを検出、17bが自動車車体Aを被検出の場合は台車18をその位置で保持する。台車18の位置は、モータ21の出力軸に固着されたロータリーエンコーダ23のパルス出力をカウントして検出する。洗車機は、洗車機本体1の走行距離をロータリーエンコーダ5のパルス出力をカウントして検出すると共に、走行距離と、その走行距離に対応する台車18の位置を、マイクロコンピュータ41のメモリ43に順次記憶し、車体形状を検出する。洗車機本体の走行速度は走行用モータ4,4を駆動するインバーター45により適宜に変更できるので、車体前端面,後端面のように台車18の移動距離が大きくなるときには、走行速度を落とすこともできるし、走行を停止させてもよい。また、前端面,後端面の検出時に、ミラー等の突起物を検出したときには、洗車機を一旦後進あるいは前進させることにより、前端面,後端面からの突起物もその位置を検出できる。
【0027】
図12に示すように、反射式光電スイッチは、その検出距離を、反射式光電スイッチの取り付け高さから洗車機接地面までの距離Uよりも短い距離Vに調整される。これにより、洗車機接地面と自動車車体Aとが正確に識別可能となる。
【0028】
図13に、検出された上面からみた車形を基に、側面洗浄ブラシを制御する例を示す。前述のように、洗車機は洗車機本体1の走行に伴って、車形検出手段により自動車A車体の検出を行う。洗車機は、車形検出手段により検出された車形データに基づいて、台車18から距離W離れた位置にある側面洗浄ブラシ9,9の自動車A車体への接触制御を行う。側面洗浄ブラシ9,9は、台車18,18より距離X離れた位置にあるので、洗車機は側面洗浄ブラシ9,9を、メモリ43に記憶した自動車A車体の車形に合わせて順次開閉制御する。側面洗浄ブラシ9,9は車形検出手段で検出した車体側面より所定距離離して移動させ、側面洗浄ブラシ9,9と自動車車体Aの接触圧を適宜に保つよう制御する。
【0029】
次に、本発明の実施例の動作について説明する。洗車機は、前述のように検出した側面からみた車形および上面からみた車形を基準にして、洗浄ブラシを自動車車体に接触させるよう制御するための基準となる第1の車形追従位置と、洗浄ブラシを自動車車体に接触させないようにブラシサイズに応じて必要最小限に離して制御するための第2の車形追従位置を算出する。はじめに側面からみた車形について説明すると、前述のような方法で、図14に示すように、側面からみた車形を検出し、フロント位置a,ボンネット部とフロントガラスの境界b,フロントガラスと屋根部の境界c,屋根部とリアガラスの境界d,リアガラスと屋根部の境界c,屋根部とリアガラスの境界d,リアガラスとトランク部の境界e,リア位置fといったポイントを検出する。このとき、自動車A車体に突起物であるサイドポールSPが取り付けられていた場合、このサイドポールSPは、フロント位置a付近にある突起物として検出され、サイドポールSPと認識される。また、自動車A車体に、突起物であるリアスポイラーRSが取り付けられていた場合、このリアスポイラーRSはリア位置f付近にある突起物として検出され、リアスポイラーRSと認識される。
【0030】
洗浄ブラシを自動車車体に接触させるよう制御するための基準となる第1の車形追従位置は、回転する洗浄ブラシの回転軸と検出された車形との距離が、突起物部分以外では、距離α離れた位置に設定されるが、突起物であるサイドポールSPやリアスポイラーRS部分では、距離αより大きい距離β離れた位置に設定される。この距離αは、図15(a)に示すように、回転して膨らむ上面洗浄ブラシ8が、自動車A車体に充分に強く接触するように、ブラシサイズに応じて適宜定められる。また、距離βは、図15(b)に示すように、回転して膨らむ上面洗浄ブラシ8が、自動車A車体に軽く接触するように、ブラシサイズに応じて適宜定められる。このようにして、図14の点線で示される第1の車形追従位置が算出される。
【0031】
洗浄ブラシを自動車車体に接触させないようにブラシサイズに応じて必要最小限に離して制御するための第2の車形追従位置は、回転する洗浄ブラシの回転軸と検出された車形との距離が、突起物部分であるか否かに関係なく、距離γ離れた位置に定められる。この距離γは、図15(c)に示すように、回転して膨らむ上面洗浄ブラシ8が、自動車A車体に接触しないように、ブラシサイズに応じて適宜定められる。このようにして、図14の破線で示される第2の車形追従位置が算出される。
【0032】
次に、上面からみた車形について説明すると、図16に示すように、第1の車形追従位置は、回転する洗浄ブラシの回転軸と検出された車形との距離が、突起物部分以外では、検出された車形から距離α離れた位置に設定されるが、突起物であるサイドポールSPやドアミラーDM,リアスポイラーSPの部分では、距離β離れた位置に設定される。なお、ドアミラーDMは、ボンネット部とフロントガラスの境界bおよびフロントガラスと屋根部の境界c付近にある突起物として検出され、ドアミラーDMとして認識される。このようにして、図16の点線で示される第1の車形追従位置が算出される。また、第2の車形追従位置は、回転する洗浄ブラシの回転軸と検出された車形との距離が、突起物部分であるか否かに関係なく、検出された車形から距離γ離れた位置に設定される。このようにして、図16の破線で示される第2の車形追従位置が算出される。
【0033】
洗車機は、このようにして算出された第1の車形追従位置および第2の車形追従位置に合わせて、図17,図18に示すように、上面洗浄ブラシや側面洗浄ブラシを制御して洗車を行う。洗車の開始前に、作業者が操作パネル52を操作して洗車の受け付けを行い、突起物指定キー57により「オート」を指定した場合、洗車機は突起物を自動認識し、認識した突起物に応じて洗浄ブラシ等を制御して洗車を行う。洗車機は、走行にともない車形を検出しながら第1の車形追従位置と第2の車形追従位置を順次算出し、突起物以外の部分では、算出した第1の車形追従位置に合わせて上面洗浄ブラシ8および側面洗浄ブラシ9を制御し、各洗浄ブラシが充分に自動車A車体に接触するようにして洗車を行う。突起物部分のうち、洗浄ブラシが接触すると破損する恐れのある突起物であるサイドポールSP部分では、第2の車形追従位置に合わせて各洗浄ブラシを制御し、各洗浄ブラシがサイドポールSPに接触しないように回避制御する。このとき、洗車機は各洗浄ブラシの回転を停止し、洗浄水が回転する洗浄ブラシによって周囲に飛び散らないように制御する。また、洗浄ブラシが軽く接触する程度では破損する恐れのない突起物であるリアスポイラーRSの部分では、洗車機は第1の車形追従位置に合わせて各洗浄ブラシを制御し、突起物以外の部分よりは軽い接触でブラッシングを行い、洗い残しが少なくなるようにして洗車を行う。このようにして、洗車機は、図17,図18の太線で示す軌跡に沿って洗浄ブラシを制御し洗車を行う。
【0034】
洗車の受付時に、突起物指定キー57で「オート」が指定されず、「サイドポール」や「リアスポイラー」のような特定の突起物が指定された場合、洗車機は、突起物部分では無条件に洗浄ブラシの回避制御を行うものとし、この部分では第2の車形追従位置に合わせて上面洗浄ブラシおよび側面洗浄ブラシを回避制御する。この洗車では、洗い残しの部分が「オート」による洗車の時よりは多くなるが、リアスポイラーのような突起物が洗浄ブラシのブラッシングによる洗車に耐えられそうにない構造になっているなどの場合、突起物の破損を確実に回避できる。
【0035】
洗車中に手動操作キー60が操作された場合、洗車機は、第1の車形追従位置に合わせて制御している洗浄ブラシを、第2の車形追従位置に合わせて制御するよう切り替える。洗浄ブラシは第2の車形追従位置に合わせて回避され、洗浄ブラシの回転を停止する。同じ手動操作キー60が再び押されると、洗車機は洗浄ブラシを第2の車形追従位置から第1の車形追従位置に切り替えて制御し、洗浄ブラシの回転を再開する。手動操作時に洗浄ブラシが自動車A車体から必要最小限離れた第2の車形追従位置に回避制御されることにより、洗浄ブラシを限界位置にまで移動させるのに比べて、洗浄ブラシが回避のために移動する時間が短くなり、洗車時間が短縮される。なお、同じ手動操作キーが所定の時間より長く押され続けた場合は、洗浄ブラシを限界位置まで回避するようにすれば、第2の車形追従位置よりも洗浄ブラシを遠ざけて回避させることも可能となる。
【0036】
なお、本発明は、実施例に限定されることなく、特許請求の範囲を逸脱することなく、種々の設計変更が可能である。例えば、サイドポール部分での洗浄ブラシの回避は、上面洗浄ブラシと側面洗浄ブラシを両方回避させるのでなく、サイドポールを横から叩くことになる側面洗浄ブラシのみを第2の車形追従位置に合わせて回避させ、直立するサイドポールと同方向に回転する上面洗浄ブラシは、第1の車形追従位置に合わせて洗浄ブラシを軽く接触させて洗浄するようにしてもよい。
【0037】
また、突起物はサイドポールやドアミラー,リアスポイラーだけでなく、種々の突起物に対して適用できる。例えば図19,20に示すように、ジープタイプの自動車のリアタイヤRTに対しても、前述のように、検出した車形を基準にして、点線で示す第1の車形追従位置と、破線で示す第2の車形追従位置を算出し、洗浄ブラシをリアタイヤRTに軽く接触させてブラッシングし、洗い残しの少ない洗車を行うことができる。
【0038】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、車形検出手段により検出された車形を基準として、洗浄ブラシを自動車車体に接触させるよう制御するための基準となる第1の車形追従位置と、洗浄ブラシを自動車車体に接触させないようにブラシサイズに応じて必要最小限に離して制御するための第2の車形追従位置を算出し、算出した車形追従位置に合わせて洗浄ブラシを制御するので、突起物の破損のし易さに応じて、洗浄ブラシを回避させるか、軽い接触でブラッシングするかの制御が行え、安全で洗い残しの少ない洗車が行えるとともに、洗浄ブラシを回避させるときでも、洗浄ブラシの移動にかかる時間を少なくし、洗車時間を短縮することができる。また、洗浄ブラシを第2の車形追従位置に回避させるとき、洗浄ブラシの回転を停止させるので、洗浄ブラシから洗浄水が飛び散るのを防ぐことができ、飛び散った洗浄水が洗車機の天井部に付着して、乾燥工程中に水滴となって自動車車体に落下して乾燥効果を落としたり、洗車中に洗車機の周辺へ洗浄水が飛散するのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の側面説明図である。
【図2】本発明の実施例の走行系および車形検出手段を示す正面図である。
【図3】本発明の実施例の上面洗浄ブラシの構成を示す正面図である。
【図4】本発明の実施例の側面洗浄ブラシの構成を示す正面図である。
【図5】本発明の実施例の操作パネルの説明図である。
【図6】本発明の実施例の制御系を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施例の動作説明図である。
【図8】本発明の実施例の動作説明図である。
【図9】本発明の実施例の動作説明図である。
【図10】本発明の実施例の動作説明図である。
【図11】本発明の実施例の動作説明図である。
【図12】本発明の実施例の動作説明図である。
【図13】本発明の実施例の動作説明図である。
【図14】本発明の実施例の動作説明図である。
【図15】本発明の実施例の動作説明図である。
【図16】本発明の実施例の動作説明図である。
【図17】本発明の実施例の動作説明図である。
【図18】本発明の実施例の動作説明図である。
【図19】本発明の実施例の動作説明図である。
【図20】本発明の実施例の動作説明図である。
【符号の説明】
1 洗車機本体
4 洗車機走行用モータ
5 洗車機走行位置検出用ロータリーエンコーダ
8 上面洗浄ブラシ
9 側面洗浄ブラシ
10 上面散水ノズル
11 側面散水ノズル
14 車形検出用LED群
15 受光器
16 反射板
18 車形検出用台車
21 車形検出用台車移動用モータ
23 車形検出用台車位置検出用ロータリーエンコーダ
28 上面洗浄ブラシ昇降用モータ
33 上面洗浄ブラシ昇降位置検出用ロータリーエンコーダ
34 側面洗浄ブラシ移動用台車
38 側面洗浄ブラシ移動用モータ
40 側面洗浄ブラシ移動位置検出用ロータリーエンコーダ
41 マイクロコンピュータ
43 メモリ
51 画像処理部
52 操作パネル
Claims (1)
- 門型状に形成された洗車機本体と自動車とが相対移動して洗車を行う洗車機において、
自動車をブラッシングして洗浄する洗浄ブラシと、自動車の車形を検出する車形検出手段と、前記車形検出手段により検出された車形を基準として、洗浄ブラシを自動車車体に接触させるよう制御するための第1の車形追従位置を算出する手段と、洗浄ブラシを自動車車体に接触させないようブラシサイズに応じ必要最小限に離して制御するための第2の車形追従位置を算出する手段と、洗浄ブラシを自動車車体に接触させるとき、前記第1の車形追従位置を基準にして洗浄ブラシを制御する手段と、洗浄ブラシを自動車車体に接触させないように離すとき、前記第2の車形追従位置を基準にして洗浄ブラシを制御する手段と、前記第2の車形追従位置を基準にして洗浄ブラシを制御する手段で、洗浄ブラシを自動車車体から離したとき、洗浄ブラシの回転を停止する手段とを備えたことを特徴とする洗車機。
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