JP3662368B2 - 車形検出装置および同装置を備えた洗車機 - Google Patents

車形検出装置および同装置を備えた洗車機 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、フレームと自動車車体とを相対移動させて自動車車体の形状を検出する車形検出装置、および同装置を備え、洗浄する自動車車体の形状に応じて、洗浄ブラシ,乾燥ノズル等の洗車処理装置を順次作用させて自動車車体の洗浄,乾燥等の処理を施す洗車機に関する。
【0002】
【従来の技術】
洗車機本体に洗浄ブラシ,乾燥ノズル等の洗車処理装置を備え、洗車機本体と洗浄する自動車車体とを相対移動させて自動車車体の洗浄を行う洗車機では、洗浄する自動車車体の形状に応じて、洗浄ブラシ,乾燥ノズル等の洗車処理装置を制御している。そのため、自動車車体の形状を検出する必要がある。
【0003】
自動車車体の形状を検出する手段の一例として、特開平1−127439に示される車高測定装置がある。この車高測定装置は、走行フレームの走行に伴って走行パルス信号を出力する走行パルス発生手段と、走行フレームの車両に対向する側面の上下方向に設けられた複数のセンサからなる車両検出手段と、走行パルス信号が出力されると車両検出手段の出力信号を記憶する手段とを備え、走行フレームの走行に伴って、車高を連続して測定するものである。この装置によれば、車両の車長方向に一定間隔毎に車高が検出され記憶されることになり、車両の輪郭形状が記憶されることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この方法で検出された自動車の車体の形状は充分な精度を持つものであるが、自動車車体本体の輪郭形状から突出した突起物の検出時には問題が残る。例えば、図1(a)に示すような自動車Aの車体の形状を検出する場合、車体の屋根部後端のルーフスポイラーRSのような、自動車Aの車体から突出した突起物を検出するとき、この方法では、車両検出手段である光電スイッチの位置にルーフスポイラーが無いとルーフスポイラーが検出されないし、ルーフスポイラーを検出できたとしても、それは図1(b)に示すように、ルーフスポイラーのある位置での車体の一番高い部分として検出されるだけであって、ルーフスポイラーと認識されるものではない。
【0005】
ところで、洗車機でルーフスポイラーのような突起物のある自動車の洗車を行うとき、従来は、図2(a)に示すように、洗車機1の走行が自動車Aの前部から後部に向けての方向の場合は、ルーフスポイラーRSの部分でも、上面洗浄ブラシ8を自動車A車体に沿わせて洗浄を行っている。このとき、自動車A車体のルーフスポイラーRSの下側部分には、上面洗浄ブラシ8が作用せず、洗い残しの部分が生じる。また、図2(b)に示すように、洗車機1の走行が自動車Aの後部から前部に向けての方向の場合は、上面洗浄ブラシ8を自動車A車体に沿わせて洗浄を行うと、上面洗浄ブラシ8がルーフスポイラーRSに引っかかり、ルーフスポイラーRSを破損する恐れがある。このため、洗車機でルーフスポイラーを備えた自動車の洗浄を行う場合は、予め自動車がルーフスポイラーを備えていることを洗車機に指定しておき、ルーフスポイラーの指定がなされていれば、図2(c)に示すように、ルーフスポイラーRSのある自動車の後部部分は上面洗浄ブラシ8を上昇させたまま走行して、ルーフスポイラーRSに上面洗浄ブラシ8が接触するのを避け、屋根部に上面洗浄ブラシ8を下降させて洗浄を行っている。
【0006】
このように、洗車機で自動車を洗浄するとき、自動車車体本体から突出したルーフスポイラーのような突起物は、洗浄ブラシを充分に作用させることができずに洗い残しを生じさせたり、洗浄ブラシや乾燥ノズルが引っかかって自動車車体を破損させる恐れがあるなど、洗車を行うにあたり障害となる。本発明は、これらの突起物の検出を正確に行い、洗い残しのない安全な洗車を行おうとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような問題を解決するために本発明は、フレームと自動車との相対走行位置を検出する走行位置検出手段と、前記フレームの上下方向に所定間隔毎に光軸を複数配置し光軸の透光/遮光により車体の有無を検出する車体検出手段と、前記走行位置検出手段で検出されたフレームもしくは自動車車体の走行位置に対応して、前記車体検出手段で検出される車体有無のデータを記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶された車体有無のデータから2値化された画像データを作成し、この画像データを画像処理して自動車車体の輪郭形状を検出する画像処理手段とを備え、該画像処理手段は、検出した車体輪郭線から自動車車体の前部に転向する第1の点と、再び自動車車体の後部に転向する第2の点とを検出し、この2点の車体高さ方向の間隔と車体長さ方向の間隔とから得られる2点を結ぶ線分の長さや傾きが所定値より長いときスポイラーを認識することを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明は、フレームと自動車との相対走行位置を検出する走行位置検出手段と、前記フレームの上下方向に所定間隔毎に光軸を複数配置し光軸の透光/遮光により車体の有無を検出する車体検出手段と、前記走行位置検出手段で検出されたフレームもしくは自動車車体の走行位置に対応して、前記車体検出手段で検出される車体有無のデータを記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶された車体有無のデータから2値化された画像データを作成し、この画像データを画像処理して自動車車体の輪郭形状を検出する画像処理手段とを備え、該画像処理手段は、検出した車体輪郭線から自動車車体の前部に転向する第1の点と、再び自動車車体の後部に転向する第2の点と、前記第1の点を通る鉛直線が輪郭線と交わる第3の点とを検出し、この3点が構成する三角形の面積や形状が所定値より大きいときスポイラーを認識することを特徴とするものである。
【0009】
さらに、本発明はこれらの車形検出装置を、洗車機本体と洗浄する自動車車体とを相対移動させて自動車車体の洗浄を行う洗車機に備えるとともに、この車形検出装置で検出したスポイラーに対し、洗浄ブラシ,乾燥ノズル等の洗車処理装置を突起物の形状に合わせて作用させて自動車車体の洗浄を行う。
【0010】
【作用】
これにより、洗車機で自動車を洗浄するとき、ルーフスポイラーのような、洗浄ブラシを充分に作用させることができずに洗い残しを生じさせたり、洗浄ブラシや乾燥ノズルによる洗浄の障害となる恐れがある、自動車車体本体から突出した突起物を正確に検出でき、突起物の形状に合わせて洗浄ブラシや乾燥ノズルを作用させて、洗い残しのない安全な洗車が行える。
【0011】
【実施例】
以下、図面を基に、本発明の実施例について説明する。図3は本発明の実施例の側面図、図4は本発明の実施例の正面図である。図において、1は自動車車体を跨ぐように門型状に形成した洗車機本体で、正転逆転可能な電動機4,4により、車輪2,2を回転駆動して、レール3,3に沿って往復走行する。
【0012】
5は、洗車機走行位置を検出するロータリーエンコーダーで、電動機4の出力軸に連結し、電動機4の回転方向を検出しながら単位角度回転毎にパルス信号を出力して洗車機本体1の走行位置を与えている。
【0013】
6は、洗車機位置を検出する位置センサ−で、洗車機本体1下部に設けられ、レール3敷設面に固定された突起物であるドッグ7を感知してスイッチングし、洗車機本体1の位置を与えている。ドッグ7は洗車機本体の走行開始位置を与える。
【0014】
8は車体上面に沿って上下する上面洗浄ブラシ、9は車体側面に沿って開閉する側面洗浄ブラシ、10,11は散水ノズル、12は上面乾燥ノズル、13は側面乾燥ノズルで、洗車機本体1の往復走行に伴って、車体の洗浄,乾燥等の処理を行う洗車処理装置を構成する。
【0015】
14は上下方向に多数並べられたLED群、16は受光器、17は鏡面状の反射板で、本発明の実施例の車体検出手段を構成する。LED群14は、一つづつ順次点灯、消灯制御され、反射板17に向けて水平方向に光を照射する。反射板17で反射した光は、受光器16で受光される。これにより、LED14a〜14jより発光される光が自動車車体により遮られているときは、受光器16は受光せず、自動車車体に遮られていないときは受光するので、結果として自動車車体の有無を検出することが可能となる。
【0016】
反射板17は、LED群14より照射される光を1つの受光器16に向けて反射させるために、図3(b)に示すように、その形状を焦点距離Rの凹面鏡の一部であるように形成され、その曲面は、次式で表される。
【数1】
Figure 0003662368
この反射板17は、細長い短冊状の透明なプラスチック板に反射シートを貼着し、適当な曲率に形成された枠材に接着するといった簡単な構成で得られることが、本発明者の試作の結果確認できた。
【0017】
図5は実施例の制御系を示すブロック図である。18はマイクロコンピューターで、演算処理を行うCPU19、プログラム及び各種データを記憶するメモリ20、及び入出力インターフェース21より成り、入出力インターフェース21には、走行位置検出用ロータリーエンコーダー5、位置センサー6、電動機4,4、上面洗浄ブラシ8、側面洗浄ブラシ9、散水ノズル10,11、上面乾燥ノズル12、側面乾燥ノズル13、車体検出用LED群14、受光器16が接続される。
【0018】
22は画像処理部で、走行位置検出用ロータリーエンコーダ5の入力に対応づけて車体検出用LED群14の一つ一つのLEDの検出,非検出の状態を記憶して画像データを作成するとともに、画像処理を行う。
【0019】
次に、図6,図7,図8を基に、実施例の車形検出装置の動作について説明する。図6(a)に示すように、洗車機本体1が洗車開始位置にあるとき、自動車Aが所定の停止位置に停止する。洗車を開始し、洗車機は車体検出用LED群14を構成するLEDを順次点滅させるとともに、受光器16で受光の有無を検出し、自動車A車体を検出する。洗車機本体1が図6(b)に示す位置に達したとき、LED群14のLEDのうち、Laより下のLEDの光は、自動車Aの車体によって遮光され、反射板17に達せず、受光器16で受光されない。この受光器16でのLEDからの受光の有無は、この位置における車体の検出状態として画像処理部に記憶される。洗車を続行し、洗車機本体1が図6(c)に示す位置に達したとき、LED群14のLEDのうち、Lbより下のLEDの光は、自動車Aの車体によって遮光され、反射板17に達せず、受光器16で受光されない。この受光器16でのLEDからの受光の有無も、この位置における車体の検出状態として画像処理部に記憶される。このようにして、洗車機本体1の走行に伴いLED群14からの光が自動車によって遮られるか否かを順次画像処理部22に記憶して、自動車の車体を2値化画像データとして検出する。
【0020】
このような方法によって、図7(a)に示すような車体画像データが検出される。この検出された車体画像データは、図8(a)に示すように、横軸を単位距離毎に区切り、縦軸を上下方向に並べたLED単位に区切った画素で構成される画面に、LEDから照射される光が投光したら0、遮光したら1という2値データから構成される画像データとして表されている。本発明では、この画像データを解析処理することにより、自動車車体の形状を検出する。
【0021】
自動車車体の輪郭は、画像データに論理フィルターをかけて検出し、これによりフロント位置,ボンネット部とフロントガラスの境界といった基準点が検出される。画像データに論理フィルターをかけることは、図8(b)に示すように、検出の対象となる画素とそれに隣接する8個の画素を一組とした9画素のパターンを検出することにより行われる。すなわち、検出する対象の画素をD4に合わせ、隣接するD0,D1,D2,D3,D5,D6,D7,D8の画素が0であるか1であるかを検出する8近傍処理により行われる。自動車車体の輪郭画像データは、車体画像データに論理フィルターをかけ、画素の値が1となる画素と、画素の値が0となる画素の境界を検出することにより行われる。すなわち画素の値が1となる画素D4に対し、画素D0,D1,D2,D3,D5,D6,D7のいずれの方向に画素が連結しているかを検出し、輪郭線を検出する。このようにして輪郭線を追っていき、図7(b)のような輪郭画像を得る。この輪郭画像データを基に、自動車車体の車長方向ΔLの距離の間の高さ方向の変化ΔHを計算して、その傾斜の変化から、フロント位置a,ボンネット部とフロントガラスの境界b,フロントガラスと屋根部の境界c,屋根部とリアガラスの境界d,リアガラスとトランク部の境界e,リア位置fといったポイントを検出する。ワゴン車のようにボンネットのない自動車の場合は、ボンネット部とフロントガラスの境界は検出できないので、所定高さを越えた時点でボンネット部とフロントガラスの境界が検出されなかった場合は、ワゴン車と判断し、ボンネット部とフロントガラスの境界の検出は放棄し、フロントガラスと屋根部の境界の検出に移るようにする。
【0022】
図9に、本発明の車形検出装置を用いて洗車処理装置を制御する例を、上面洗浄ブラシについて示す。図9(a)に示すように、洗車機は、洗車を開始し車体検出用LED群14のLEDを順次点滅させるとともに受光器16で受光の有無を検出して自動車A車体を検出し、ロータリーエンコーダーで検出される洗車機の走行位置に対応させて車体の有無を2値化された車体画像データとして画像処理部22に記憶する。画像処理部22では、同時に論理フィルターをかけて作成された輪郭画像データを解析することにより、車体のフロント位置、ボンネットとフロントガラスの境界点、フロントガラスと屋根部の境界点、といった基準点を順次抽出する。
【0023】
上面洗浄ブラシ8は、車体検出用LEDより距離Z離れた位置にあるので、洗車機は上面洗浄ブラシ8を、画像処理部22で解析した自動車A車体の車形に合わせて昇降制御する。このようにして、図9(b),(c)のように、洗車機の走行にともない車体を検出して記憶した車形の画像データを順次解析しながら、上面洗浄ブラシ8の制御を行う。
【0024】
次に、図10に本発明の車形検出装置を用いて自動車車体の突起物を検出する第1の実施例を示す。図10(a)に示すような自動車A車体より突出したルーフスポイラーRSの検出は、自動車A車体の輪郭線を検出し、自動車A車体の前部方向から後部方向に向かって輪郭形状を検出していくときに、輪郭線が自動車車体の前部方向へ曲がる点P1と、再び後部方向へ曲がる点P2を検出し、図10(b)に示すように、この2点の、自動車車体の車高方向の間隔hと、車長方向の間隔lから、線分P1・P2の長さや傾きを検出することにより行われる。線分P1・P2が所定の値より長い場合、それはルーフスポイラーRSであると判断し、洗浄ブラシや乾燥ノズルのような洗車処理装置を車体に作用させるにあたり、障害になるものと判断する。
【0025】
このようにして検出されたルーフスポイラー部分を洗車する方法を図11,図12に示す。図11(a)に示すように、洗車機1を自動車A車体の前方から後方に向けて走行させて上面洗浄ブラシ8による洗浄を行い、上面洗浄ブラシ8がルーフスポイラRSの上面を洗浄してリアガラス部分に達する。このとき、車形検出装置で検出したルーフスポイラーRSの線分P1・P2の傾きが水平に対し所定の角度以上であれば、回転する上面洗浄ブラシ8の先端部がリアスポイラーRSに接触する程度では、上面洗浄ブラシ8がルーフスポイラーRSに引っかかる恐れがないものと判断して、図11(b)に示すように、上面洗浄ブラシ8がルーフスポイラーRSに軽く接触するまで洗車機1を一旦反対に走行させて、自動車A車体のルーフスポイラーRSの下側部分の洗浄を行い、次いで図11(c)に示すように、洗車機1を再び自動車A車体の前方から後方に向けて走行させて洗車を続行する。車形検出装置で検出したルーフスポイラーRSの線分P1・P2の傾きが水平に近い場合には、上面洗浄ブラシ8がルーフスポイラーRSに引っかかり、ルーフスポイラーRSを破損させる恐れがあるものと判断して、洗車機1を一旦反対方向に走行させることなく洗車を続行する。
【0026】
次に、図12(a)に示すように、洗車機1を自動車A車体の後方から前方に向けて走行させて上面洗浄ブラシ8による洗浄を行う。車形検出装置で検出したルーフスポイラーRSの線分P1・P2の傾きが水平に対し所定の角度以上であれば、回転する上面洗浄ブラシ8の先端部がリアスポイラーRSに接触する程度では、上面洗浄ブラシ8がルーフスポイラーRSに引っかかる恐れがないものと判断し、洗車機1を走行させて、上面洗浄ブラシ8がルーフスポイラーRSに接触するまで、上面洗浄ブラシ8を自動車A車体に沿わせて洗浄を行う。次いで、図12(b)に示すように、上面洗浄ブラシ8をその高さに保持したまま洗車機1を一旦反対に走行させ、その後上面洗浄ブラシ8を自動車Aの屋根の高さに上昇させる。次いで、図12(c)に示すように、洗浄ブラシ8を自動車Aの屋根の高さに保持して再び洗車機1を自動車A車体の後方から前方に向けて走行させて、洗車を続行する。車形検出装置で検出したルーフスポイラーRSの線分P1・P2の傾きが水平に近い場合は、回転する上面洗浄ブラシ8がルーフスポイラーRSに引っかかる恐れがあるものと判断し、上面洗浄ブラシ8がルーフスポイラーRSに接触する前に上面洗浄ブラシ8を自動車Aの屋根の高さに上昇させて洗車を続行する。なお、ルーフスポイラー部分を洗浄する別の方法としては、洗浄ブラシ8の回転を遅くして、ルーフスポイラーRSを巻き込まないようにする方法などもある。
【0027】
ところで、突起物がある部分を検出できたとき、その突起物がルーフスポイラーであるか、リアスポイラーであるか、等の判断は、突起物の検出された部分が自動車車体の各基準点、すなわちフロント位置,ボンネット部とフロントガラスの境界,フロントガラスと屋根部の境界,屋根部とリアガラスの境界,リアガラスとトランク部の境界,リア位置といったポイントに対応させて判断できる。すなわち、屋根部とリアガラスの境界の位置であればルーフスポイラー、リア位置であるとすればリアスポイラーと判断できる。
【0028】
次に、図13に本発明の車形検出装置を用いて自動車車体の突起物を検出する第2の実施例を示す。図13(a)に示すような自動車A車体より突出したルーフスポイラーRSは、自動車A車体の輪郭線を検出し、自動車A車体の前部方向から後部方向に向かって輪郭形状を検出していくときに、輪郭線が自動車車体の前部方向へ曲がる点P1と、再び後部方向へ曲がる点P2と、この2点のうち、自動車車体の車高方向に対して高い位置にある点P1を通る鉛直線が輪郭線と交わる点P3の3点を検出し、図13(b)の斜線部分に示すような、この3点が構成する三角形の面積や三角形の各辺の長さ、各辺の構成する角度などの三角形の形状を検出し、この三角形が構成される部分が自動車A車体の後部方向に突出する突起物のある部分であるか否かを判断する。すなわち、この3点の構成する三角形の面積が、所定の面積より大きい場合、スポイラーなどのような突起物であると判断し、洗浄ブラシや乾燥ノズルのような洗車処理装置を車体に作用させるにあたり、障害になるものと判断する。また、辺P1・P2とP3・P2の構成する角度が大きく、辺P1・P3が短い場合には、洗車機が自動車A車体の後部方向から前部方向に向けて走行する復工程において、洗浄ブラシを自動車車体に接触させたまま洗車を行っても、洗浄ブラシがこの部分に引っかかることなく乗り越えられるものと判断し、洗浄ブラシによる洗車は、ルーフスポイラーを備えていない自動車と同じように、洗浄ブラシを自動車車体面に沿わせて制御する方法で行う。また、洗浄ブラシではルーフスポイラー部分を乗り越えて洗車できるが、乾燥ノズルは引っかかるという場合には、乾燥ノズルのみルーフスポイラーに合わせた制御を行う。
【0029】
このようにして検出されたルーフスポイラー部分を洗車する方法としては、図14(a)のように、洗車機1を自動車A車体の前方から後方に向けて走行させて洗浄ブラシ8による洗浄を行い、洗浄ブラシ8がルーフスポイラRSの位置に達したら、図14(b)に示すように、洗車機1の走行を一旦停止し、洗浄ブラシ8を自動車A車体の屋根の高さまで上昇させて洗浄ブラシ8がルーフスポイラーRSに押し付けられるのを避け、次いで図14(c)に示すように、洗車機1の走行を再開して洗車を続行する。なお、辺P1・P2とP1・P3の構成する角度が小さく、辺P1・P3が長い場合には、回転する洗浄ブラシの先端部がリアスポイラーRSに接触する程度では、洗浄ブラシ8がルーフスポイラーRSに引っかかる恐れがないものと判断して、図14(b)に示す位置よりも洗浄ブラシ8をルーフスポイラーRSに近い位置まで洗車機1を走行させ、その位置で洗浄ブラシ8を上昇させて、自動車A車体のルーフスポイラーRSの下側部分の洗い残しを少なくする。
【0030】
なお、本発明は、上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲を逸脱することなく、種々の設計変更が可能である。例えば車体の検出手段は、投光器と受光器を対にした車体検出手段でも良い。
【0031】
また、画像データの処理には、実施例に記載の方法だけでなく、種々の方法を用いることができ、例えば車体の輪郭画像は、車体画像データに図8(b)に示す論理フィルターをかけ、8近傍処理により、D4の画素の値が0なら0を出力し、D4の画素の値が1で残りの画素の値が全て1なら0を出力し、そのどちらでもないときは1を出力し、その出力値を画像化することで得ることもできる。また、画像処理に用いる手法は、輪郭の抽出,収縮,ラベリング,ノイズの除去やその他数式を用いた処理など、種々の画像処理手法を用いることができる。
【0032】
また、第1の実施例で検出した突起物に対し、第2の実施例で示した洗車方法をとることもできるし、第2の実施例で検出した突起物に対し、第1の実施例で示した洗車方法をとることもできる。
【0033】
また、実施例では、突起物がルーフスポイラーの場合を示したが、リアスポイラーやバイザーといった、他の突起物についても同様に検出を行い、検出された突起物に対して洗車処理装置を作用させることができる。
【0034】
また、実施例では、上面洗浄ブラシによる洗浄について示したが、上面乾燥ノズルについても上面洗浄ブラシと同様の制御を行うことにより、自動車車体の形状に合わせて上面乾燥ノズルを車体に接近させて制御し、効果の高い乾燥を行うことができる。
【0035】
また、実施例では、所定位置に停止した自動車に対し、洗車機本体が走行して自動車車体を洗浄する洗車機について示しているが、自動車を移動可能な台車に乗せ、洗車機本体と自動車のどちらか一方または双方を移動させて洗浄を行う洗車機でもよく、あるいは、固定されたトンネル状の洗車機本体に、自動車をコンベア等で移動させて洗浄を行う洗車機でもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上のように本発明は、フレームと自動車車体とを自動車車体の車長方向に相対移動させて自動車車体を検出し、車体データを2値化画像として記憶するとともに、記憶した車体画像データを画像処理し、自動車車体の形状を検出する装置であって、検出された自動車車体の画像データから、前記相対移動に伴って自動車車体の輪郭形状を検出していくときに、輪郭線が相対移動方向と逆の方向に転向する第1の点と、再び相対移動方向へ転向する第2の点を検出し、この2点を結ぶ線分の長さと傾きから、この線分の部分に相対移動方向に突出する突起物があることを認識する手段を持か、また、輪郭線が相対移動方向と逆の方向に転向する第1の点と、再び相対移動方向へ転向する第2の点と、前記2点のうち、車高方向に対して高い位置にある点を通る鉛直線が輪郭線と交わる第3の点の3点を検出し、この3点が構成する三角形の面積や形状を検出し、この三角形が構成される部分に突起物が存在することを認識する手段を持つので、ルーフスポイラーのような自動車車体から突出した突起物を正確に認識することができ、洗浄ブラシによるブラッシングの可否等を正しく判断することができる。
【0037】
また、本発明はこれらの車形検出装置を、洗車機本体と洗浄する自動車車体とを相対移動させて自動車車体の洗浄を行う洗車機に備えるととも、この車形検出装置で検出した突起物に対し、洗浄ブラシ,乾燥ノズル等の洗車処理装置を突起物の形状に合わせて作用させて自動車車体の洗浄を行うので、洗車機が自動車の後部から前部の方向へ走行するときのルーフスポイラーのような、洗浄ブラシや乾燥ノズルによる洗浄の障害となる恐れがある、洗車機の走行方向と反対方向に自動車車体本体から突出した突起物に対し、これを回避して安全に洗車できるばかりか、従来洗えなかった突起物の下側部分にまでブラシ等を作用させて洗い残しの少ない洗車を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の突起物検出の例を示す説明図である。
【図2】従来の突起物に対する洗車の例を示す説明図である。
【図3】本発明の実施例の側面説明図である。
【図4】本発明の実施例の正面説明図である。
【図5】本発明の実施例の制御系を示す説明図である。
【図6】本発明の実施例の動作説明図である。
【図7】本発明の車形検出装置による車形の検出の説明図である。
【図8】本発明の車形検出装置による車形の検出の説明図である。
【図9】本発明の実施例の動作説明図である。
【図10】本発明の車形検出装置による車形の検出の説明図である。
【図11】本発明の車形検出装置を用いた洗車機による洗車の説明図である。
【図12】本発明の車形検出装置を用いた洗車機による洗車の説明図である。
【図13】本発明の車形検出装置による車形の検出の説明図である。
【図14】本発明の車形検出装置を用いた洗車機による洗車の説明図である。
【符号の説明】
1 洗車機本体
5 走行位置検出手段を構成するロータリーエンコーダ
8 上面洗浄ブラシ
14a〜14j 車体検出手段を構成する発光体
16 車体検出手段を構成する受光体
17 車体検出手段を構成する反射板
18 制御手段であるマイクロコンピュータ
22 画像処理部

Claims (3)

  1. フレームと自動車との相対走行位置を検出する走行位置検出手段と、前記フレームの上下方向に所定間隔毎に光軸を複数配置し光軸の透光/遮光により車体の有無を検出する車体検出手段と、前記走行位置検出手段で検出されたフレームもしくは自動車車体の走行位置に対応して、前記車体検出手段で検出される車体有無のデータを記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶された車体有無のデータから2値化された画像データを作成し、この画像データを画像処理して自動車車体の輪郭形状を検出する画像処理手段とを備え、
    該画像処理手段は、検出した車体輪郭線から自動車車体の前部に転向する第1の点と、再び自動車車体の後部に転向する第2の点とを検出し、この2点の車体高さ方向の間隔と車体長さ方向の間隔とから得られる2点を結ぶ線分の長さや傾きが所定値より長いときスポイラーを認識することを特徴とする車形検出装置。
  2. フレームと自動車との相対走行位置を検出する走行位置検出手段と、前記フレームの上下方向に所定間隔毎に光軸を複数配置し光軸の透光/遮光により車体の有無を検出する車体検出手段と、前記走行位置検出手段で検出されたフレームもしくは自動車車体の走行位置に対応して、前記車体検出手段で検出される車体有無のデータを記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶された車体有無のデータから2値化された画像データを作成し、この画像データを画像処理して自動車車体の輪郭形状を検出する画像処理手段とを備え、
    該画像処理手段は、検出した車体輪郭線から自動車車体の前部に転向する第1の点と、再び自動車車体の後部に転向する第2の点と、前記第1の点を通る鉛直線が輪郭線と交わる第3の点とを検出し、この3点が構成する三角形の面積や形状が所定値より大きいときスポイラーを認識することを特徴とする車形検出装置。
  3. 門型状に形成した洗車機本体内に、洗浄ブラシ,乾燥ノズル等の洗車処理装置を備え、洗車機本体と洗浄する自動車車体とを相対移動させるとともに前記洗車処理装置を自動車車体に対して作用させて、自動車車体の洗浄を行う洗車機において、請求項1または2に記載の車形検出装置を備え、該車形検出装置で認識したスポイラーに対し、洗車処理装置をスポイラーの形状に合わせて作用させる手段を持つことを特徴とする洗車機。
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