JP3849560B2 - 穀物乾燥機の燃焼装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠赤外線を下面および左右一様に放射すべく水平配置した遠赤外線放射体を加熱する横軸配置のバーナからなる穀物乾燥機の燃焼装置に関し、特に、水平配置の遠赤外線放射体を下面および左右一様に加熱することができる簡易な構成の穀物乾燥機の燃焼装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
穀物乾燥機内に水平配置のダクト状に構成された遠赤外線放射体の端部に臨み、その中に燃焼火炎を送り込む横軸配置のバーナからなる穀物乾燥機の燃焼装置が知られている。バーナは、その正面側の軸線方向に燃焼火炎を形成する。この燃焼火炎を遠赤外線放射体の端部からその軸線に沿って送出することにより、遠赤外線放射体をその中心側から加熱する。したがって、遠赤外線放射体の加熱によって外周側に遠赤外線が放射される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成の穀物乾燥機の燃焼装置によって形成される燃焼火炎は、遠赤外線放射体中で導入外気と混合される結果、温度差によって燃焼火炎が浮力を受けるので、遠赤外線放射体の上部側が集中的に加熱され、逆に、下部側は加熱不足となる。すなわち、遠赤外線放射体の昇温の偏りにより、下方への遠赤外線放射が弱くなるという問題がある。
【0004】
本発明の目的は、簡易な構成により遠赤外線が遠赤外線放射体から特に下面および左右一様に放射される穀物乾燥機の燃焼装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、穀物乾燥機内にダクト状に配置された遠赤外線放射体の端部に臨み、この遠赤外線放射体中にその軸線に沿って燃焼火炎を生成するバーナからなる穀物乾燥機の燃焼装置において、上記バーナの燃焼盤の正面位置で、生成された燃焼火炎を被装すべく筒状の保炎筒を備え、この保炎筒には、その外周に燃焼火炎を拡散するための拡散孔を穿設し、さらに、上記遠赤外線放射体の開口部上方に上部塞ぎ板を、遠赤外線放射体の開口部下方に下部塞ぎ板をそれぞれ設け、当該下部塞ぎ板の開口率を上部塞ぎ板の開口率より小とすることを特徴とする。
【0006】
上記燃焼装置は、バーナの正面に設けた保炎筒により、燃焼火炎が燃焼盤外方向に向かって広がることなく遠赤外線放射体の軸線に沿って案内され、また、保炎筒の拡散孔から外周に拡散される燃焼火炎により遠赤外線放射体の内周面が一様に加熱昇温される。
また、上下の塞ぎ板により、遠赤外線放射体の上面側を下面側に比べ外気を多く取り込み、遠赤外線放射体の上面の加熱を防止すると共に、遠赤外線放射体の下面側をあまり冷却せず、穀物の乾燥に適した状態にする。
【0007】
請求項2に係る発明は、前記保炎筒の拡散孔の開口率を、その上下方向部位に応じて上部より下部で大きく形成したことを特徴とする。
上記燃焼装置は、保炎筒の外周に拡散する燃焼火炎が拡散孔の開口率に応じて下部側ほど多量に拡散され、遠赤外線放射体の左右方向を一様とし、下面を上面に比べて加温する。
【0008】
請求項3に係る発明は、前記保炎筒には、熱伝導材料による支持脚を設け、この支持脚を遠赤外線放射体の下部部材に立脚したことを特徴とする。
上記燃焼装置の保炎筒は、熱伝導材料による支持脚によって遠赤外線放射体の下部部材との間で支持されていることから、保炎筒がバーナにより熱せられると保炎筒の熱が遠赤外線放射体の下部部材に支持脚を介して伝導され、遠赤外線放射体の下部部材を加熱する。
【0009】
請求項4に係る発明は、前記支持脚は、遠赤外線放射体の軸線に沿って形成してなることを特徴とする。
燃焼盤により生成された燃焼火炎は導入外気と共に遠赤外線放射体内に流れるが上記保炎筒の支持脚を遠赤外線放射体の軸線に沿って形成したことから、支持脚により流れが小さく抑えられる。
【0010】
【発明の効果】
本発明の穀物乾燥機の燃焼装置は以下の効果を奏する。
上記構成の穀物乾燥機の燃焼装置は、バーナの正面に設けた拡散孔付きの保炎筒により、燃焼火炎が燃焼盤外方向に向かって広がることなく遠赤外線放射体の軸線に沿って案内されるため、遠赤外線放射体のバーナ側内周面が過度に加熱されることがなく、遠赤外線放射体の内周面が一様に加熱昇温される。
したがって、上記構成の燃焼装置は、拡散孔を形成してバーナの正面に設けた保炎筒からなる簡易な構成により、加熱対象物を効率よく加熱することができる。
【0011】
前記保炎筒の拡散孔の開口率が、上下方向部位に応じて上部より下部で大きい場合は、保炎筒の外周に拡散する燃焼火炎が拡散孔の開口率に応じて下部側ほど多量に拡散される。また、前記保炎筒の支持脚を熱伝導材料により形成し、遠赤外線放射体の下部部材に立脚した場合は、保炎筒と支持脚を介して燃焼火炎の熱が遠赤外線放射体の下部に伝導される。したがって、いずれの場合も、遠赤外線放射体の下部部材が加熱昇温されるので、導入外気との混合によっても一様に遠赤外線を放射することができ、特に穀物が遠赤外線放射体の下方を流下している場合は、遠赤外線放射体の下面を上面に比べて加温しているため、穀物へ遠赤外線が効率よく放射される。さらに、遠赤外線放射体の軸線に沿って保炎筒の支持脚を形成した場合は、導入外気の流れの乱れを最小限度に抑えて通気抵抗を抑制する。
また、下部塞ぎ板の開口率を上部塞ぎ板の開口率より小とすることにより、遠赤外線放射体の上面側を下面側に比べ外気を多く取り込み、遠赤外線放射体の上面の加熱を防止すると共に、遠赤外線放射体の下面側をあまり冷却せず、下方にある集穀板上を流下する穀物を効率よく乾燥できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
上記技術思想に基づき具体的に構成された本発明の穀物乾燥機の燃焼装置に係る実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。
【0013】
本発明の穀物乾燥機の燃焼装置を適用した循環型穀粒乾燥機の内部構成の正面図を図1に、同循環型穀粒乾燥機の内部構成の縦断側面図を図2に示す。
図1および図2において、循環型穀物乾燥機1は、張り込まれた穀粒を貯留調質する貯留タンク3、この貯留タンク3の下端において熱風を通気して穀粒を加熱乾燥する乾燥室4、加熱された穀粒を受けて集積する集穀室6、その穀粒を貯留タンク3に戻す循環手段である昇降装置7等から構成される。
【0014】
詳細には、貯留タンク3には、昇降装置7から受けた穀粒を張り込むための上部螺旋8を備える。乾燥室4には、集穀室6との間を斜めに仕切って乾燥用熱風を導入する多孔板11…と、この多孔板11…に臨んで集穀室6からの熱風を吸引する吸引部13,13と、この吸引部13,13と多孔板11…との間に形成される穀粒の通路の流量を規制する定量操出装置14,14等を備える。吸引部13,13は、機体の正面板16aと背面板16bとの間に架設され、背面板16bに取り付けたダクトリヤ17aを介して吸引ファン17と連通する。
【0015】
集穀室6には、加熱された穀粒を受けて傾斜ガイドする集穀板21,21を左右の側板22,22から斜設し、その下端に集積された穀粒を昇降装置7まで搬出する下部螺旋23を備える。また、集穀室6には、加熱乾燥用の熱風を供給しつつ遠赤外線を放射する遠赤外線放射体24を備える。この遠赤外線放射体24は、水平配置の角型ダクト状に構成され、その端部に臨んで燃焼火炎を形成するバーナ26により構成される燃焼装置を備える。
【0016】
上記のように構成することにより、循環型穀物乾燥機1は、張り込まれた穀粒を貯留タンク3にて貯留調質し、乾燥室4において定量操出装置14,14による所定の流量で穀粒を繰り出しつつ熱風を通気して加熱乾燥させ、集穀室6で遠赤外線放射体24により更に加熱しつつ集穀板21,21で集め、昇降装置7により再度、貯留タンク3に送る。これらの一連の過程は、昇降装置7に設けた水分検出装置25等によって穀粒水分を測定しつつ、穀粒が目的の水分値になるまで繰り返す。
【0017】
つぎに、上記燃焼装置について詳細に説明する。燃焼装置の拡大縦断面図を図3に、そのA矢視図を図4に、また、図3のB矢視図を図5に示す。以下において、前記同様の部材はその符号を付すことによって説明を省略する。
【0018】
図3〜図5において、バーナ26には、一次空気供給用の送風ファン27、燃料供給用の燃料ポンプ29を付設する。送風ファン27はバーナ26の背面に配置し、吸気ガイド28を備えてその吸気口28aを正面板16aに向けて開口する。正面板16aに臨む遠赤外線放射体24の端部には、導入外気の調節のために、開口率の大きい上部塞ぎ板34aと開口率の小さいまたは開口の無い下部塞ぎ板34bを設ける。
【0019】
バーナ26の正面には、バーナ26の軸線に沿って遠赤外線放射体24の中空部にバーナ26により生成された燃焼火炎を案内するための保炎筒31を設ける。その支持脚33,33は導入外気の流れの乱れを最小限度に抑えて通気抵抗を抑制するため、板状の熱伝導材料よりなり、その板面を遠赤外線放射体24の軸線に沿うようにその方向を揃えて形成し、かつ、遠赤外線放射体24の下部を形成する下部部材24aに固定する。保炎筒31は、燃焼火炎を安定させて整えつつ、燃焼火炎がバーナ26の燃焼盤31b外方向に向かって広がることなく遠赤外線放射体24の軸線に沿って案内されるための燃焼火炎の及ぶ長さの円筒であり、好ましくは、燃焼盤31b先端と保炎筒31端部が略一致する前後方向位置で、バーナ26の正面でその軸線に沿って配置する。この保炎筒31には、燃焼火炎を拡散するための多数の拡散孔31a…を穿設する。この拡散孔31a…は、燃焼火炎の拡散を下方に厚く配分するべく、上下方向部位に応じて上部から下部に次第にその開口率を大きく形成する。
【0020】
上記のように燃焼装置を構成することにより、バーナ26は、燃料供給用のポンプ29から燃料を受けつつ、送風ファン27から一次空気を受けて燃焼火炎を形成する。この燃焼火炎は、保炎筒31により遠赤外線放射体24の軸線に沿って案内されることにより、上部塞ぎ板34a等から導入される外気と混合されて遠赤外線放射体24を加熱しつつ、加熱乾燥用の熱風を生成する。
【0021】
この場合、送風ファン27の吸気ガイド28は、上部塞ぎ板34a等から遠赤外線放射体24に導入される外気の流れの中にあって、その下流側に向いて吸気口28aを開口することから、流れの動圧変動による影響を回避して送風ファン27の安定した吸気を可能とする。したがって、バーナ26には、一定流量の一次空気が供給されるので、安定した燃焼火炎を形成することができる。
【0022】
また、上記燃焼装置は、バーナ26の正面に水平方向に配置した保炎筒31により、燃焼火炎が水平軸線に沿って案内されることから、燃焼火炎が遠赤外線放射体24の軸線に沿って形成され、また、保炎筒31の拡散孔31a…から外周に拡散される燃焼火炎により遠赤外線放射体24の内周面が一様に加熱昇温され、遠赤外線放射体のバーナ側内周面が過度に加熱されることがない。
【0023】
保炎筒31については、その拡散孔31a…の開口率が、上下方向部位に応じて下部が大きく、上部が小さくなるように形成すると保炎筒31の外周に拡散する燃焼火炎が拡散孔31a…の開口率に応じて下部側ほど多量に拡散される。また、保炎筒31の支持脚33,33を熱伝導材料により形成し、同遠赤外線放射体24の下部部材24aに立脚したことから、保炎筒31と支持脚33,33を介して燃焼火炎の熱が遠赤外線放射体24の下部に伝導される。
【0024】
したがって、遠赤外線放射体24の下部部材24aが加熱昇温されるので、導入外気との混合によって遠赤外線放射体24内部で一様に遠赤外線を放射することができ、特に本実施例のように遠赤外線放射体24下方の集穀板21,21を穀粒が流下する構成では遠赤外線放射体の下面を上面に比べて加温しているため、穀物へ遠赤外線が効率よく放射される。
さらに、遠赤外線放射体24の軸線に沿うように保炎筒の支持脚33,33の方向を揃えることにより、導入外気の流れの乱れが最小限度に抑えられて通気抵抗を抑制できる。このようにして、集穀室6における集穀板21,21の上を流下する穀粒を効率よく加熱乾燥することができる。
なお、導入外気の調節のために、開口率の大きい上部塞ぎ板34aを遠赤外線放射体24開口部上方に、開口率の小さいまたは開口の無い下部塞ぎ板34bを遠赤外線放射体24開口部下方に設けたが、これは遠赤外線放射体24上部に外気を吸入して遠赤外線放射体24の上面の加熱を防止し、遠赤外線放射体24下面が導入外気により冷却され穀粒の乾燥に適した波長の遠赤外線が放射されにくくするのを防ぐためである。
【0025】
つぎに、バーナの着火制御について説明する。
バーナの着火制御を表すタイミングチャートを図6に示す。バーナ26の初期点火時に、着火判定によって燃焼異状を検出した時t1に、徐々に送風ファン27の回転数を上げ、設定された風調回転数に対して所定量(例えば2割増)まで上昇させることにより、異常燃焼を解消し、一定時間Δtの経過後、設定した回転数Nまで戻す制御を行う。着火判定は、バーナ26による燃焼火炎の炎電流を検出するフレームロッド等を用いる。
納品時、あるいは燃料切れを起こした場合はポンプ29内にエアが混入する。この状態で点火を行うとポンプ29が駆動されるが、エアがポンプ29内に有るためポンプ29内部の圧力が上昇し、燃料が設定値よりも多量に吐出され燃焼空気の少ないいわゆる赤火燃焼となり、フレームロッドに所定の炎電流が流れず燃焼異常と判定される。この制御はこの様なエア混入に伴う燃焼異常を解消しようとするもので、点火初期においてエアが混入し赤火燃焼が発生する場合は前記制御を行うことにより燃焼空気不足を補い、フレームロッドに所定の炎電流を流して正常燃焼とするものである。
このような着火制御により、燃料ポンプ29内やその配管内に混入しているエアによって燃焼状態が悪化し、赤火燃焼による異常燃焼を回避することができる。
【0026】
つぎに、排風温度検出手段について説明する。吸引ファンと排風温度センサの配置図を図7(a)(b)に示す。図7(a)において、機体の背面部には、2つの吸引部13,13を連通するダクトリヤ17aの左右方向の中央に排風温度センサ13aをステーによって配設し、同ダクトリヤ17aの側方に寄せて吸引ファン17を配置する。また、吸引ファン17は、図7(b)のように、機体の設置環境に応じてダクトリヤ17aの逆の側方位置に配置可能に構成する。
【0027】
従来は、排風温度センサ13aをダクトリヤ17a内部の、吸引ファン17側の壁面に設けていたので、吸引ファン17の位置を逆にすると吸引部13,13と吸引ファン17との相互間の位置関係が変わり、排風温度が安定し難くなる。また、風の流れは吸引ファン17に向かって引かれるので、ダクトリヤ17a内部壁面に排風温度センサ13aを付けるとセンサに風が当たらずに通過することとなり、排風温度が不安定となっていた。
【0028】
しかし、上記のように構成することにより、吸引ファン17の位置に対応してダクトリヤ17aの内部における排風の吸引流線が変動した場合においても、左右の方向性が逆になるだけで吸引ファン17と排風温度センサ13aとの間の相対的な関係は維持される。すなわち、同ダクトリヤ17aの中央にある排風温度センサ13aに関する測定条件は変動することがないので、吸引ファン17の位置に左右されることなく、共通に対応することができる。
【0029】
つぎに、循環型穀物乾燥機の乾燥運転制御について説明する。循環型穀物乾燥機の乾燥運転制御には穀物温度の過度の上昇を防ぐ穀物温度リミット制御と穀粒の単位時間当たりの水分減少を制御する乾燥速度制御とがあるが、従来は、穀物温度リミット制御は、穀物温度が一定温度を超えると熱風温度を−4℃補正し、また、乾燥速度制御は、穀物温度リミットが働くと+側温度補正を行わない穀物温度リミット制御を優先させていた。しかし、いずれによっても温度上げが働かなくなり、温度の下げ過ぎによって乾燥時間が掛かりすぎるという問題が発生する虞れがある。
【0030】
その解決のために、集穀室6内に遠赤外線放射体24を設け、水分検出装置25を有し、穀物温度リミット制御と乾燥速度制御とを併用する乾燥機において、穀物温度リミット制御において、穀物温度リミット制御が働いた場合でも、乾燥速度が設定値未満の場合、穀物温度リミット制御により低減した熱風温度低減幅に応じて熱風温度を上昇すべく制御する構成とした。
【0031】
穀物温度リミット制御においては、熱風温度の低減幅を0度℃〜−4度℃まで、穀温比較により一定時間毎に、1℃毎の補正を行うように構成する。また、乾燥速度制御においては、熱風温度の増減幅を−6℃〜+6℃までとし、1℃毎の補正を行うが、穀物温度リミット制御が働いた場合は穀物温度リミット制御の低減幅を考慮し、穀物温度リミット制御により熱風温度が既に−4〜−3℃に低減されている場合は+4℃まで、熱風温度が−2〜−1℃に低減されている時は、+5℃まで加温可能とする。
【0032】
温度補正管理の具体的な処理手順を、図8の処理手順図(前半)と図9の処理手順図(後半)に示す。
図8および図9において、S1〜S4の熱風温度、張込設定量、設定水分、水分計電極温度の読み込みを行い、S5の工程のチェックにより乾燥工程になるまで同様に繰り返す。乾燥工程になると、S6の水分測定の後、まず、S7以降の穀物温度による熱風温度処理を行い、次いで、熱風温度補正のない場合を含め、S21以降の乾燥速度による熱風温度処理を行う。
【0033】
穀物温度による熱風温度処理は、S7、S8により穀物温度監視とそのタイミングをチェックし、両条件を満たす場合にのみ、S9で穀物温度を設定値と比較する。穀物温度が設定値を超えている時は、S10の下げ側限度の範囲で−1℃毎に熱風温度補正S11をする。この下げ側限度は−4℃である。また、穀物温度が設定値以下の時は、S12の上げ側限度の範囲で+1℃毎に熱風温度補正S13をする。この上げ側限度は0℃である。
【0034】
乾燥速度による熱風温度処理は、S21、S22により、乾燥速度変更のタイミングと乾燥速度異状をチェックし、その条件を満たす場合にのみ、S23で乾燥速度と設定値を比較する。乾燥速度が設定値を超えている時は、S24以降の熱風温度のマイナス補正処理をし、また、乾燥速度が設定値以下の時は、S31以降の熱風温度のプラス補正処理をする。
【0035】
マイナス補正処理は、S24の下げ側限度の範囲で−1℃毎に熱風温度補正S25をする。下げ側限度は−6℃である。また、プラス補正処理は、S31,S34で穀物温度による補正幅をチェックする。この穀物温度による補正幅が既に−4〜−3℃にある時は、S32の乾燥速度による上げ側限度の範囲で+1℃毎に最大+4℃まで加温可能とする熱風温度補正S33をする。同穀物温度による補正幅が−2〜−1℃の場合は、S35の乾燥速度による上げ側限度の範囲で+1℃毎に最大+5℃まで加温可能とする熱風温度補正S36をする。また、同穀物温度による補正幅がその他の場合、つまり穀物温度による補正幅が0℃にある時は、S37の乾燥速度による上げ側限度の範囲で+1℃毎に上げ側限度を6℃として熱風温度補正S38をする。
【0036】
S21からの乾燥速度による熱風温度処理に続き、温度補正のない場合を含め、S39で穀物温度リミットおよび乾燥速度による熱風温度制御を行った上で、再度、一連の処理を繰り返す。
【0037】
このようにして、従来、穀物温度リミット制御が働いて熱風温度が下がり、これの優先により乾燥速度が設定値を維持出来なくなった場合でも、穀物品質の劣化を最小限に抑えながら、乾燥速度を維持し、所定時間内に乾燥を終了することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の循環型穀粒乾燥機の内部構成の正面図
【図2】 図1の循環型穀粒乾燥機の内部構成の縦断側面図
【図3】 図1の循環型穀粒乾燥機における燃焼装置の拡大縦断面図
【図4】 図3のA矢視図
【図5】 図3のB矢視図
【図6】 バーナの着火制御を表すタイミングチャート
【図7】 吸引ファンと排風温度センサの配置図
【図8】 温度補正管理の処理手順図(前半)
【図9】 温度補正管理の処理手順図(後半)
【符号の説明】
1 循環型穀物乾燥機
3 貯留タンク
4 乾燥室
6 集穀室
7 昇降装置
8 上部螺旋
11 多孔板
13 吸引部
13a 排風温度センサ
14 定量操出装置
16a 正面板
16b 背面板
17a ダクトリヤ
17 吸引ファン
21 集穀板
23 下部螺旋
24 遠赤外線放射体
24a 下部部材
26 バーナ
27 送風ファン
28 吸気ガイド
28a 吸気口
29 燃料ポンプ
31 保炎筒
31a 拡散孔
33 支持脚
34a 上部塞ぎ板
34b 下部塞ぎ板

Claims (4)

  1. 穀物乾燥機内にダクト状に配置された遠赤外線放射体の端部に臨み、この遠赤外線放射体中にその軸線に沿って燃焼火炎を生成するバーナからなる穀物乾燥機の燃焼装置において、
    上記バーナの燃焼盤の正面位置で、生成された燃焼火炎を被装すべく筒状の保炎筒を備え、
    この保炎筒には、その外周に燃焼火炎を拡散するための拡散孔を穿設し
    さらに、上記遠赤外線放射体の開口部上方に上部塞ぎ板を、遠赤外線放射体の開口部下方に下部塞ぎ板をそれぞれ設け、当該下部塞ぎ板の開口率を上部塞ぎ板の開口率より小とすることを特徴とする穀物乾燥機の燃焼装置。
  2. 前記保炎筒の拡散孔の開口率を、その上下方向部位に応じて上部より下部で大きく形成したことを特徴とする請求項1記載の穀物乾燥機の燃焼装置。
  3. 前記保炎筒には、熱伝導材料による支持脚を設け、この支持脚を遠赤外線放射体の下部部材に立脚したことを特徴とする請求項1記載の穀物乾燥機の燃焼装置。
  4. 前記支持脚は、遠赤外線放射体の軸線に沿って形成してなることを特徴とする請求項3記載の穀物乾燥機の燃焼装置。
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