JP3849547B2 - 半導体エピタキシャルウェーハの測定方法、半導体エピタキシャルウェーハの測定装置、半導体エピタキシャルウェーハの製造方法及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体エピタキシャルウェーハの測定方法、半導体エピタキシャルウェーハの測定装置、半導体エピタキシャルウェーハの製造方法及びコンピュータプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコン単結晶基板(以下、単に「基板」と略称する)の表面に、気相成長法によりシリコン単結晶薄膜(以下、単に「薄膜」と略称する)を形成したシリコンエピタキシャルウェーハは、バイポーラICやMOS−IC等の電子デバイスに広く使用されている。シリコンエピタキシャルウェーハを用いてICを製造する場合、周知のフォトリソグラフィー技術が採用される。フォトリソグラフィー技術においては、マスクに形成されたパターンを、露光装置の縮小投影光学系を介してウェーハ主表面上に形成されたフォトレジスト層に露光し転写する。転写精度を確保するには露光の合焦精度が重要である。
【0003】
例えば、エピタキシャルウェーハの主表面が理想的な平面に形成されていれば、露光ビームの焦点をその平面に合わせこむことで、主表面全面に渡ってボケのない縮小パターンを結像させることができる。しかし、実際のエピタキシャルウェーハの主表面は、後述の種々の要因により、理想平面からのずれを必ず生じている。こうした主表面の理想平面からのずれは、平坦度(フラットネス)により定量評価される。平坦度は、ある基準平面を定めたとき、被評価面の該基準平面からの幾何学的な偏差を表すパラメータであり、偏差の定義(例えば最高位点と最低位点との差や、絶対値平均あるいは二乗平均平方根値など)や基準平面の定め方により種々のものが存在し、目的に応じて使い分けられている。
【0004】
例えば、基準平面にビームを合焦させたとき、その基準平面からの偏差の小さい主表面領域では焦点ずれによるボケは少なくて済むが、偏差の大きい主表面領域では焦点ずれによりボケの影響が大きく現われる。平坦度の悪い主表面は、こうした焦点ずれを生ずる領域の比率が大きくなるので、パターン転写の精度も悪くなる。従って、パターン転写の精度を高めるには、ウェーハ主表面の平坦度を小さくすることが一つの需要な因子となる。
【0005】
エピタキシャルウェーハの直径が小さい場合や、転写すべきパターンがそれほど微細でない場合(例えばディスクリートデバイスの製造など)は、主表面の全面に対して単一の基準面を定める一括露光方式が採用されることもある。しかし、この方法は基準面からの逸脱の大きい主表面領域が多くなるので、微細なパターンを高精度で転写しなければならない場合には適用できない。そこで、この場合は主表面を、サイトと称される一定形状の単位領域に分割し、そのサイト毎に基準面を定めて焦点合わせを行なう、部分露光方式(ステッパ方式)が採用される。この場合、各サイトの平坦度がどうなっているか、がエピタキシャルウェーハの非常に重要な品質評価項目となる。サイト別の平坦度を測定する場合、サイト別に表面の高さ分布測定を行なってそれぞれ固有の基準面を定め、サイト内高さ分布の該基準面からの偏差を計算して平坦度のデータを得るようにする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
エピタキシャルウェーハの主表面の平坦度を悪化させる原因は、大別して、基板の厚さ不均一や研磨精度といった基板の問題に由来するものと、単結晶薄膜の膜厚分布など、薄膜成長工程の問題に由来するものとの2つがある。しかし、ウェーハ加工精度が飛躍的に向上した今日では、サイト平坦度の悪化は、成長した単結晶薄膜の膜厚が、種々の要因により主表面内の位置に応じて不均一化することによりもたらされるケースが圧倒的に多い。
【0007】
それにもかかわらず、エピタキシャルウェーハの製造現場においては従来、サイト平坦度の測定と、単結晶薄膜の膜厚測定とを有機的に結びつけた工程管理は、意外にもあまりなされてこなかった。例えば、シリコンエピタキシャルウェーハの場合、膜厚測定に関しては、サイトとは無関係に定められた数点程度の測定点において周知のFT−IR法によりなされる一方、平坦度は、膜厚測定とは全く無関係なウェーハ主表面の3次元形状測定(例えば、静電容量方式、レーザー干渉方式、超音波方式あるいはオプトマイクロメータ方式等による)によりなされてきた。しかし、この手法は、サイト平坦度と膜厚との関連を精密に把握するには、1枚のウェーハにおいて測定される膜厚データ数があまりに乏しい上、膜厚と平坦度との測定を別々に行なわなければならない不便がある。他方、単結晶薄膜の成長前後にそれぞれウェーハ主表面の3次元形状を測定し、その差分から膜厚分布を求める方法も考えられるが、3次元形状測定を2度行なわなければならないので、能率上の問題は解消されない。
【0008】
本発明の課題は、サイト平坦度をはじめとする単結晶薄膜のサイト別の評価情報を、従来の3次元形状測定による手法よりもはるかに簡便に測定することが可能であり、例えばサイト平坦度と単結晶薄膜の膜厚分布との関係を互いに関連付けて把握でき、ひいてはサイト平坦度の悪化要因等を容易に推定することができる半導体エピタキシャルウェーハの測定方法及び半導体エピタキシャルウェーハの測定装置と、それを用いた半導体エピタキシャルウェーハの製造方法、さらには、上記の測定装置の機能をコンピュータ上にて実現するためのコンピュータプログラムとを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
本発明の半導体エピタキシャルウェーハの測定方法は、半導体単結晶基板の主表面をベース面として、該ベース面上に半導体単結晶薄膜をエピタキシャル成長させた半導体エピタキシャルウェーハの測定方法に関するものであり、上記の課題を解決するために、
半導体単結晶薄膜の薄膜主表面の全面に渡って複数の膜厚測定点を定め、個々の膜厚測定点において半導体単結晶薄膜の膜厚を測定する膜厚測定工程と、
薄膜主表面を、各々複数の膜厚測定点を包含する複数のサイトに区画し、それらサイト毎に、当該サイトに含まれる膜厚測定点の膜厚測定値に基づき、個々のサイトに固有の半導体単結晶薄膜の評価情報であるサイト別薄膜評価情報を作成するサイト別薄膜評価情報作成工程と、
作成されたサイト別薄膜評価情報を出力するサイト別薄膜評価情報出力工程と、
を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の半導体エピタキシャルウェーハの測定装置は、半導体単結晶基板の主表面をベース面として、該ベース面上に半導体単結晶薄膜をエピタキシャル成長させた半導体エピタキシャルウェーハの測定装置であって、上記の課題を解決するために、
半導体単結晶薄膜の薄膜主表面の全面に渡って複数の膜厚測定点を定め、個々の膜厚測定点において半導体単結晶薄膜の膜厚を測定する膜厚測定装置と、
半導体単結晶薄膜の、薄膜主表面全面に渡る複数の膜厚測定点にて膜厚測定装置により測定された膜厚測定値を取得する膜厚測定値取得手段;薄膜主表面を、各々複数の膜厚測定点を包含する複数のサイトに区画し、それらサイト毎に、当該サイトに含まれる膜厚測定点の膜厚測定値に基づき、個々のサイトに固有の半導体単結晶薄膜の評価情報であるサイト別薄膜評価情報を作成するサイト別薄膜評価情報作成手段;及び、作成されたサイト別薄膜評価情報を出力するサイト別薄膜評価情報出力装置、を有する半導体エピタキシャルウェーハの評価装置と、
を含むことを特徴とする。
【0011】
上記本発明の半導体エピタキシャルウェーハの評価方法及び装置においては、薄膜主表面をサイトに区画して、その各々のサイトにて互いに異なる複数点にて膜厚測定を行い、その膜厚測定値を用いてサイト別薄膜評価情報を作成するとともに、サイト配列に対応させた形で二次元的に出力する。すなわち、多数点の膜厚測定をサイトと関連付けた形で行い、その膜厚測定情報に基づいてサイト別薄膜評価情報を作成・出力するようにしたから、単結晶薄膜の成長前後にウェーハ主表面の3次元形状を測定する従来の方法等と比較して簡便であり、しかも膜厚分布とサイト毎の薄膜品質(例えば後述する平坦度)との関連把握も簡便かつ精密に行なうことができる。
【0012】
また、本発明のコンピュータプログラムは、
半導体単結晶基板の主表面をベース面として、該ベース面上に半導体単結晶薄膜をエピタキシャル成長させた半導体エピタキシャルウェーハの評価用コンピュータプログラムであって、コンピュータにインストールすることにより該コンピュータを、
半導体単結晶薄膜の、薄膜主表面全面に渡る複数の膜厚測定点にて測定された膜厚測定値を取得する膜厚測定値取得手段と、
薄膜主表面を、各々複数の膜厚測定点を包含する複数のサイトに区画し、それらサイト毎に、当該サイトに含まれる膜厚測定点の膜厚測定値に基づき、個々のサイトに固有の半導体単結晶薄膜の評価情報であるサイト別薄膜評価情報を作成するサイト別薄膜評価情報作成手段と、
作成されたサイト別薄膜評価情報を、サイト配列に対応させた形で二次元的に出力するサイト別薄膜評価情報出力手段と、
を備えた半導体エピタキシャルウェーハの評価装置として機能させることを特徴とする。
【0013】
すなわち、膜厚測定装置により薄膜主表面上の複数点にて測定された膜厚測定値のデータを取得し、該データに基づいてサイト別薄膜評価情報を作成し、出力する半導体エピタキシャルウェーハ評価装置の機能を、上記のプログラムのコンピュータへのインストールにより、該コンピュータ上にて簡単に実現することができる。
【0014】
さらに、本発明の半導体エピタキシャルウェーハの製造方法の第一は、上記本発明の半導体エピタキシャルウェーハの測定方法により、評価対象となる半導体エピタキシャルウェーハに対しサイト別薄膜評価情報を作成し、その情報に基づいて各半導体エピタキシャルウェーハの評価を行う評価工程と、
その評価結果に基づいて半導体エピタキシャルウェーハを選別する選別工程と、
を有することを特徴とする。
【0015】
また、本発明の半導体エピタキシャルウェーハの製造方法の第二は、半導体単結晶基板の主表面をベース面として、該ベース面上に半導体単結晶薄膜をエピタキシャル成長させる薄膜成長工程と、
前記本発明の半導体エピタキシャルウェーハの測定方法により、得られた半導体エピタキシャルウェーハに対しサイト別薄膜評価情報を作成し、その情報に基づいて各半導体エピタキシャルウェーハの評価を行なう評価工程と、
その評価結果に基づいて、次に半導体エピタキシャルウェーハを製造するための、薄膜成長工程の実施条件の調整を行なうことを特徴とする。
【0016】
本発明の半導体エピタキシャルウェーハの測定方法を用いることにより、サイト別薄膜評価情報を各サイトにおける複数点の膜厚測定により簡便に得ることができ、平坦度などの、サイト別の単結晶薄膜の品質評価を簡単かつ正確に行なうことができる。また、その評価結果に基づいて、単結晶薄膜の品質、例えば平均膜厚や膜厚分布状態に不具合のあるサイトを簡単に識別することができる。そして、本発明の半導体エピタキシャルウェーハの製造方法の第一によると、その評価結果に基づいて半導体エピタキシャルウェーハの選別を行なうので、出荷されるエピタキシャルウェーハの品質が向上するとともに、不良率を低減することができる。他方、本発明の半導体エピタキシャルウェーハの製造方法の第二によると、サイト別薄膜評価情報により、どのサイトで単結晶薄膜の品質不具合が発生したかを簡単かつわかりやすく把握でき、また、不具合の発生状況(例えば不具合を発生したサイトの位置と、不具合の種別)から、原因特定を容易に行なうことができる。そして、その結果を利用して、次に半導体エピタキシャルウェーハを製造する際の薄膜成長工程の実施条件を、発見された不具合が解消されるように調整することで、不良等の発生を未然に防止ないし抑制することができる。
【0017】
以下、本発明の半導体エピタキシャルウェーハの測定方法について、さらに付加可能な要件につき、詳しく説明する。まず、サイト別薄膜評価情報出力工程において、作成されたサイト別薄膜評価情報を、サイト配列に対応させた形で二次元的に出力することができる。このようにすると、サイト別薄膜評価情報を、実際のサイト配列と対応付けて直感的に把握することが容易となり、特に、不具合を発生したサイトがあれば、その位置把握を極めて簡単に行なうことができる。その結果、不具合発生の原因特定等もより容易に行なうことができる。この出力は、モニタ画面上に表示出力してもよいし、印刷装置により紙等の媒体に印刷出力しても、いずれでもよい。
【0018】
膜厚測定工程は、主表面に赤外線ビームを二次元的に走査しつつ入射して、膜厚測定点毎に赤外線吸収スペクトル法による膜厚測定を行なうものとすることができる。赤外線吸収スペクトル法による膜厚測定は、特に、フーリエ変換赤外分光光度計(Fourier Transformation InfraRed spectrophotometer)を用いた測定方法(以下、FT−IR法という)が、例えばシリコンエピタキシャルウェーハのエピタキシャル層(シリコン単結晶薄膜)の膜厚測定方法として幅広い実績があることから、本発明に好適に使用できる。この方法は、マイケルソン型干渉計によりインターフェログラムを測定し、そのインターフェログラム波形をフーリエ変換することにより通常の赤外吸収スペクトル波形を得、そのスペクトル波形から膜厚を算出するものである。測定プローブとなる赤外線ビームを、被測定面である薄膜主表面上にて2次元的に走査しながらFT−IR法による膜厚測定を行なうことにより、サイト別の膜厚分布を測定する上で好都合な多点の膜厚測定を簡便に行なうことができる。特に近年では、演算装置の高性能化により、フーリエ変換演算の処理速度が大幅に向上した背景もあり、現実的な処理時間(例えば30秒〜10分)の範囲内で、一つのウェーハに対して例えば100〜1000点の膜厚測定を行なうことが可能である。
【0019】
サイト別薄膜評価情報は、膜厚測定値を用いて算出されたサイト平坦度情報としておくと、IC製造用等のエピタキシャルウェーハの品質評価項目として直接これを活用できる。また、膜厚測定を行なうだけで平坦度の情報も得ることができるから、三次元形状測定装置等により別途平坦度を測定する必要がなくなるので、より能率的である。
【0020】
この場合、本発明の半導体エピタキシャルウェーハの測定方法は、例えば、以下のような工程を含むものとして実施すると、特に効果的である。
▲1▼膜厚測定工程:半導体単結晶基板の主表面に半導体単結晶薄膜をエピタキシャル成長させた半導体エピタキシャルウェーハの、半導体単結晶薄膜の膜厚を、薄膜主表面の全面に渡って定められた複数の膜厚測定点においてFT−IR法により測定する。
▲2▼サイト平坦度算出工程:薄膜主表面を、各々複数の膜厚測定点を包含する複数のサイトに区画し、それらサイト毎に、膜厚の測定値を用いてサイト平坦度を算出する。
▲3▼サイト平坦度出力工程:算出されたサイト平坦度を、サイト配列に対応させた形で出力装置に二次元的に出力する。
【0021】
半導体エピタキシャルウェーハの半導体単結晶薄膜の膜厚は、FT−IR法を用いれば、薄膜主表面の全面に渡る多数点の膜厚測定を比較的短時間に行うことができる。こうして得られた膜厚測定値を、薄膜主表面上に区画設定されたサイトに割り振れば、各サイトの平坦度を、そのサイトに属する膜厚測定値を用いて簡単に計算することができる。これにより、三次元形状測定装置等により別途平坦度を測定することなく、膜厚測定の一環としてウェーハのサイト別平坦度測定を一挙に、かつ短時間に行うことができる。そして、そのサイト平坦度を、サイト配列に対応させて二次元出力(表示又は印刷)すれば、ウェーハ主表面のサイト平坦度分布を一目で容易に把握することができる。特に、IC等のデバイス製造工程では、サイトの良不良判定や、露光時のサイト別の合焦条件把握の迅速化に大きく貢献することができる。
【0022】
サイト内の膜厚測定値をサイト平坦度に変換するには、以下のような方法を採用できる。すなわち、図13に示すように、基板WB上にエピタキシャル成長した半導体単結晶薄膜EPの、各サイト(S1,S2,S3,S4‥)の膜厚測定値(t1、t2、t3、t4‥)を、薄膜主表面DPの、ベース面BPからの法線方向距離であるとみなして、各膜厚測定点の座標((x1,y1),(x2,y2),(x3,y3),(x4,y4):後述の膜厚方向座標と区別するため、以下、これを面内方向座標という)と、これに対応する膜厚測定値(t1、t2、t3、t4‥)とに基づいて薄膜主表面のプロファイル点(π1,π2,π3,π4‥)を求め、それらプロファイル点(π1,π2,π3,π4‥)を用いてサイト平坦度を算出するための基準面(P1,P2,P3,P4‥)を定める。
【0023】
エピタキシャルウェーハの製造に使用する基板WBのベース面BPは通常、化学的機械的研磨により得られる鏡面研磨面であり、その面粗さレベルは、エピタキシャル成長する単結晶薄膜の膜厚よりもはるかに小さい(例えば、シリコンエピタキシャルウェーハに用いる基板の、鏡面研磨された主表面の二乗平均平方根粗さは、単結晶薄膜の膜厚オーダーの1/100〜1/10000程度である)。従って、ベース面BPの面粗さを単結晶薄膜DPの厚さに対して無視すれば、該ベース面BPはサイト単位では実質的に平面であるとみなしうる。従って、ベース面BPは、膜厚方向位置の基準点(つまり原点)として使用でき、薄膜主表面DPの各プロファイル点の膜厚方向座標を、膜厚測定値(t1、t2、t3、t4‥)にて代用することが可能となる。これにより、膜厚測定値(t1、t2、t3、t4‥)を直接、単結晶薄膜の主表面のプロファイル点の膜厚方向座標として使用できる。この考え方は、後述のSFQRあるいはSFQDを平坦度の定義として用いる場合に特に有効である。
【0024】
形状プロファイルデータが得られてしまえば、平坦度自体は周知の定義が採用できる。以下、本発明に採用可能な定義を、図14を参照して説明する。
▲1▼各サイトについてプロファイル点を4点以上定め、基準面SPをそれらプロファイル点の最小二乗回帰平面として決定する。この場合、サイト平坦度として、次の2種を定義可能である:
SFQR(Site Front Least sQares <site> Range)
上記基準面SPから見た最大高さと最低高さとの差である;
SFQD(Site Front Least sQares <site> Deviation)
上記基準面SPから見た高さ変位(絶対値)の最大値にて表す。
【0025】
これらの定義は、サイト毎の傾斜した基準面に対して、光軸を傾けることにより、個々に垂直入射させる方式(表面サイトアライメント方式)の露光装置に有効である。サイト表面の形状が平坦であれば算出される平坦度も小さくなる(つまり、サイト表面の傾斜や高さ方向位置は平坦度に影響しない)。そして、サイトの形状プロファイル自体を個別の基準面設定に用いるため、基板に反りや厚さ分布が生じていても影響がなく、膜厚測定値の精度さえ確保できていれば、十分信頼性の高い平坦度のデータが得られる利点がある。すなわち、基板厚さがサイト間でばらついていたとしても、同一サイト内ではほぼ同じ基板厚さとみなしうる。従って、サイト間の基板厚さの相違あるいは反りによる影響は、個々のサイト面を基準面とともに平行移動ないし回転移動させるだけであり、平坦度の算出値には影響しない。なお、プロファイル点(つまり、膜厚測定点)をサイト毎に4点以上定めるのは、基準面決定に3点が最低必要であり、高さ偏差をゼロでない有限の値として得るために、さらに1点以上の自由度が必要となる事情による(後述のSFLR及びSFLDについても同じ)。
【0026】
▲2▼サイトと無関係に、薄膜主表面の全面に渡ってプロファイル点を3点又は4点以上抽出し、その抽出されたプロファイル点を用いて基準面を定める。この場合、サイト平坦度として、次の4種を定義可能である:
SF3R(Site Front 3points <global> Range)
薄膜主表面上の同一直線状にない3つのプロファイル点を用いて各サイトに共通の基準面SP(3点基準面)を定め、その基準面SPから見た最大高さと最低高さとの差である;
SF3D(Site Front 3points <global> Deviation)
SF3Rと同様の基準面SPを用い、基準面SPから見た高さ変位(絶対値)の最大値にて表す;
SFLR(Site Front Least sqares <global> Range)
薄膜主表面上の4点以上のプロファイル点を用いた最小二乗回帰平面として各サイトに共通の基準面SP(プロファイル点の全てを用いればベストフィット基準面となる)を定め、その基準面SPから見た最大高さと最低高さとの差である;SFLD(Site Front Least sqares <global> Deviation)
SFLRと同様の基準面SPを用い、基準面SPから見た高さ変位(絶対値)の最大値にて表す。
【0027】
これらの定義は、薄膜主表面の全面において複数サイトにまたがる形で基準面が設定される。従って、基板の厚さがサイト間で大きく異なっていたり、基板が大きく反っている場合は、同じ膜厚測定値分布を有するウェーハでも、平坦度の算出結果は異なってくることになる。これは、共通基準面に対して光軸調整及び合焦を1回のみ行なう簡易な露光方式(表面グローバルアライメント方式)に整合するものとして、これらの定義が考案された事情による。従って、本定義を使用できるのは、厚さがほぼ一定であり、かつ反りの小さい基板を有するエピタキシャルウェーハか、あるいは基板の厚さ分布及び反りの状況が前もって測定されたエピタキシャルウェーハに限られることになる。後者の場合、プロファイル点のデータを、膜厚測定点の面内方向座標(xi,yi)に、膜厚測定値tiに基板厚さt及び反り変位δを加算した値zi(=ti+t+δ)をz座標として組み込んだ3次元座標点((x1,y1,z1),(x2,y2,z2),(x3,y3,z3),(x4,y4,z4)‥)の組として表すことにより、平坦度を計算できる。
【0028】
▲3▼半導体単結晶基板の主裏面を基準面とし、膜厚測定値と半導体単結晶基板の厚さとの合計を、薄膜主表面の基準面からの法線方向距離であるとみなすことにより、各膜厚測定点の座標と対応する膜厚測定値とに基づいて薄膜主表面のプロファイル点を各サイトについて3点以上求める。この場合、それらプロファイル点を用いてサイト平坦度を、次の2種のいずれかとして定義可能である:
SBIR(Site Back-side Ideal Range)
ウェーハ裏面をチャックにより吸着固定して反りを平坦化し、その平坦化された裏面を基準面SPとして、該基準面SPから見た最大高さと最低高さとの差である;
SBID(Site Back-side Ideal Deviation)
SBIRと同様の基準面SPを定め、サイト毎に基準面SPと平行で、かつプロファイル点からの距離の合計を最小化する焦点面FPを定め、その焦点面FPから見た高さ変位(絶対値)の最大値にて表す。
【0029】
この定義においては、基板裏面のチャックにより、反りの影響は無視することができる。ただし、基板の厚さがサイト間で大きく異なっている場合は、▲2▼と同様に、厚さがほぼ一定のエピタキシャルウェーハか、あるいは基板の厚さ分布が前もって測定されたエピタキシャルウェーハに限られることになる。後者の場合、プロファイル点のデータを、膜厚測定点の面内方向座標(xi,yi)に、膜厚測定値tiに基板厚さtを加算した値zi(=ti+t)をz座標として組み込んだ3次元座標点((x1,y1,z1),(x2,y2,z2),(x3,y3,z3),(x4,y4,z4)‥)の組として表すことにより、平坦度を計算できる。
【0030】
サイト別薄膜評価情報は、例えば複数点の膜厚測定値をサイト別に出力するだけでも、各サイトの膜厚分布情報として有効に使用することができる。すなわち、サイト別薄膜評価情報は、サイト内の膜厚分布情報とすることもできる。
【0031】
また、サイト別薄膜評価情報は、サイト内における薄膜主表面の凹凸形状に関する情報とすることができる。凹凸の激しい湾曲したサイト面が形成されていると、そのサイト内にて露光時に焦点ずれとなる領域(つまり、ピンボケとなる領域)が増え、IC製造時に不良となる確率が高くなる。そこで、この凹凸に関する情報をサイト別薄膜評価情報として出力すれば、不良予測や不良防止のための工程改善等を容易に行なうことができる。前記した平坦度との関係では、SFQD及びSFQRを平坦度の定義として用いた場合、この凹凸の度合いが大きいほど値が大きくなり、逆に凹凸の度合いが小さければ、面の位置自体がどんなに異なろうとも、平坦度の値は小さくなる。従って、平坦度評価との関係も把握しやすい利点がある。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
図11は、本発明の適用対象となるシリコンエピタキシャルウェーハ(以下、単にウェーハともいう)の断面構造を概念的に示すものである。該ウェーハWは、シリコン単結晶基板WBの一方の主表面に、シリコン単結晶薄膜EPを周知の気相成長法によりエピタキシャル成長させたものである。このシリコン単結晶薄膜EPの主表面は、図12に示すように、複数の正方形状のサイトSF及びSPにより碁盤目状に仮想分割されている。なお、ウェーハWの主表面の周辺部は、研磨時の面ダレや、エピタキシャル成長されるシリコン単結晶薄膜EPの膜厚不均一等により平坦度が悪化しやすい領域であり、平坦度規格が適用されない周辺部除外領域EEとされ、その内側の平坦度適用領域FQAと区別されている。そして、本実施形態では、サイトSF及びSPのうち、この平坦度適用領域FQAに全体が属するサイトSFのみ、平坦度の評価がなされる。
【0033】
図1は、本発明の一実施例に係る半導体ウェーハの測定装置(以下、単に測定装置ともいう)100の電気的構成を示すブロック図である。測定装置100は、大きく分けて、ウェーハWのシリコン単結晶薄膜EPの膜厚を測定する膜厚測定装置150と、その膜厚測定装置150から測定された膜厚測定値を取得して、これをサイト別薄膜評価情報に加工し、出力するための評価装置200との2つの要素から成り立っている。
【0034】
膜厚測定装置150は、制御用コンピュータ111とこれに接続された測定系101とを有する。制御用コンピュータ111はI/Oポート108とこれに接続されたCPU104、ROM105、RAM106、記憶装置としてのハードディスクドライブ(以下、HDDと略記する)107、さらに入力装置としてキーボード109及びマウス110が接続されている。HDD107には、膜厚測定装置の動作を司る制御プログラム107a、後述する波形測定部11からのインターフェログラムのデータを取り込み、これにフーリエ変換を施して赤外吸収スペクトル波形を得るとともに、そのスペクトル波形から周知の手法に基づきシリコン単結晶薄膜EPの膜厚を算出するデータ取込み/膜厚解析プログラム107b、及び得られた膜厚算出値を測定位置座標と対応付けて記憶した膜厚分布データファイル107cが記憶されている。また、RAM106には、制御プログラム107a及びデータ取込み/膜厚解析プログラム107bのワークエリア106a,106bと、膜厚分布データファイルの格納エリア106cとが形成されている。
【0035】
次に、測定系101は、波形測定部11と、該波形測定部11をウェーハWの主表面上にて走査するための駆動部とを有する。図2に示すように、波形測定部11は、赤外線光源と、該赤外線光源からの赤外線ビームを光路差の異なる2つの入射ビームに分離して照出するマイケルソン型干渉計とを有する投光系14と、それら2つの入射ビームの反射光同士が形成する干渉信号を検出する検出部15とを有する。他方、駆動部は、波形測定部11をウェーハ主表面に沿って2次元的に走査駆動するものである。この走査方式は、直角座標系によるX−Y走査方式を採用することも可能であるが、本実施形態では、赤外線ビームの二次元的な走査を、薄膜主表面の中心を原点とした面内半径方向Rと面内周方向θとの2方向によるR−θ走査により行なうようにしている。
【0036】
近年主流となりつつある枚葉式気相成長装置により製造されたシリコンエピタキシャルウェーハは、サセプタ上にてウェーハを回転させながらシリコン単結晶薄膜を成長させることから、膜厚分布は基本的に、ウェーハ周方向には揃ったものとなりやすい反面、半径方向には温度や原料ガス流の分布、さらには研磨された基板主表面の面ダレ等の影響を受けて変動しやすい傾向にある。こうした傾向を的確かつ効率的に把握するには、膜厚バラツキの問題を生じやすい領域では膜厚測定点の間隔を密にするなど、半径方向位置に応じて周方向の膜厚測定点の間隔を変化させることが有効である。この場合、測定点の配列は当然、ウェーハ半径方向(R)と周方向(θ)とにそれぞれ規則性を有したものとなる。そこで、ウェーハ主表面上に設定されたR−θ極座標を用いると、測定点の設定をより直感的かつ簡便に行なうことが可能となる。そして、これに対応して、赤外線ビームを上記のようにR−θ走査することで、設定される測定点の座標情報を駆動部の制御データに直接使用することができ、走査駆動制御のプログラミングが容易になるばかりでなく、処理速度向上の観点においても有利となる。また、走査駆動される波形測定部11の無駄な動きが少なくなり、ウェーハ1枚の膜厚分布測定に要するサイクルタイムを短縮することができる。
【0037】
図2に示すように、本実施形態において駆動部は、R駆動モータ13とθ駆動モータ17とを含む。波形測定部11は、ねじ軸12が螺合するベース11bに取り付けられ、R駆動モータ13によるねじ軸12の回転駆動・停止により、図3に示すように、波形測定部11は該ベース11bとともに、R方向上にて任意に位置決め可能となるように、ガイド10に沿って直線移動する。また、ウェーハWはウェーハ支持テーブル16上に載置され、このウェーハ支持テーブル16をθ駆動モータ17により逆θ方向に回転駆動することにより、波形測定部11は、ウェーハWに対し任意の角度θに位置決め可能に相対回転駆動される。
【0038】
上記R駆動モータ13とθサーボ制御及び回転角度位置を検出するためのパルスジェネレータ(以下、R−PGという)114及びパルスジェネレータ(以下、θ−PGという)116を含む。R駆動モータ13とθ駆動モータ17とは、それぞれ図示しないモータドライバを介して制御コンピュータ111のI/Oポート108に接続され、制御プログラム107aの実行により駆動制御される。
【0039】
入射ビームのウェーハ表面での反射光同士が形成する干渉信号は、前述の通り検出部15で検出される。投光部14に設けられたマイケルソン型干渉計の移動鏡の位置を経時的に変化させることで、2つの赤外線ビームは光路差が連続的に変化しつつウェーハ主表面に入射する。入射赤外線が単色光であれば、光路差が波長の整数倍となるとき干渉強度が最大、同じくそこから半波長位相がずれるとき干渉強度が最小となるから、反射干渉光の検出波形は、入射赤外線の波長を1周期とする正弦波状のものとなる。実際の測定では、入射赤外線として一定波長範囲の連続スペクトル形態ものが使用されるので、反射干渉光の検出波形であるインターフェログラムは、種々の波長の単色光干渉波形が、測定対象物の赤外線吸収挙動を反映した強度分布にて重ね合わされたものとなる。従って、インターフェログラムをフーリエ変換することにより、測定対象物の赤外線吸収スペクトルを得ることができる。シリコンエピタキシャルウェーハのFT−IRによる赤外線吸収スペクトルは、ある波数において赤外線反射率の振幅が最大となり、そこから波数が増加するにつれて振幅が漸減する減衰正弦波状波形となることが知られており、その波数周期からシリコン単結晶薄膜の膜厚を算出することができる。
【0040】
図1において、波形測定部11からの入力信号は、図2の受光部15からのインターフェログラム波形信号であり、制御コンピュータ111のCPU104は、データ取り込み/膜厚解析プログラム107bの実行により、図示しないD/A変換器を介してデジタル波形データとしてこれを取り込む。そして、その波形データにフーリエ変換を施して赤外線吸収スペクトルとなし、その減衰波形の周期からシリコン単結晶薄膜の膜厚を算出し、測定点座標と対応付けて膜厚分布データファイル107cに書き込み、記憶する。
【0041】
次に、評価装置200は、I/Oポート208とこれに接続されたCPU201、ROM202、RAM203、記憶装置としてのHDD204、入力装置としてのマウス206及びキーボード207、及び表示装置としてのモニタ205を有するコンピュータとして構成されており、通信インタフェース209,112を介して通信線(あるいは、LAN等の通信ネットワーク)220により、膜厚測定装置150の制御コンピュータ111に接続されている。
【0042】
HDD204には、膜厚測定装置150側から通信線220を介して取得した膜厚分布データファイル204b、その取得した膜厚分布データファイルに評価処理を行ない、モニタ105にその結果を表示するためのデータ処理・表示プログラム204a、さらに、その処理により得られた評価結果を示す評価結果データファイル204cが記憶されている。また、RAM203には、データ処理・表示プログラム204aのワークエリア203a、膜厚分布データの格納エリア203b、評価結果をサイトマップの形で表示するための表示メモリ203c、さらには評価結果データの格納エリア203dが形成されている。このように、評価装置200は、データ処理・表示プログラム204aの実行により、特許請求の範囲における膜厚測定値取得手段、サイト別薄膜評価情報作成手段及びサイト別薄膜評価情報出力手段の3つの手段として機能する。また、データ処理・表示プログラム204aは、CD−ROM209a等の記憶媒体に記録され、CD−ROMドライブ209を介して読み出されることにより評価装置200のコンピュータにインストールされる。また、通信回線を介したダウンロードによりインストールしてもよい。いずれも、該インストールによりコンピュータを評価装置200として機能させることができる。つまり、本発明のコンピュータプログラムの実施形態に相当するものである。
【0043】
なお、膜厚測定装置150から評価装置200への膜厚分布データの転送は、フロッピーディスク(登録商標)などの外部記憶媒体を介して行ってもよいことはもちろんである。また、評価装置200の機能を膜厚測定装置150の制御コンピュータ111に統合させることもできる。
【0044】
以下、測定装置100の動作の流れについてフローチャートを用いて説明する。図5は膜厚測定装置150における処理の流れである。この処理は、制御コンピュータ111のCPU104が、RAM106のワークエリア106a及び106bを用いて、測定装置制御プログラム107a及びデータ取込/解析プログラム107bを実行することにより行なうものである。まず、S1において測定するべきウェーハの品番やロット番号、製造日付などのウェーハ特定データを入力する。次に、S2及びS3において装置のホルダにウェーハを装着し、装着が正常に完了すれば、S4に進んで、R駆動モータ13及びθ駆動モータ17を作動させ、波形測定部11を原点Oに移動させる。図4(a)に示すように、本実施形態では、この原点Oをウェーハ主表面の中心に定め、ウェーハ半径方向をR方向とし、原点Oを通る基準線(図ではx軸に一致させてある)からの動径Rのなす角度をθとして定める。
【0045】
図5のS5において、波形測定部11を、R方向位置Rkを最初の測定位置R1に移動させる。また、S6において波形測定部11のθ方向位置θkを最初の測定位置(膜厚測定点のθ座標)θ1に設定する。図4(b)に示すように、測定位置211は、ウェーハ主表面212上において、原点Oを共通の中心とする同心円状の経路CLに沿って、それぞれ周方向に等間隔に設定されている。この場合、原点Oから各円状経路CLまでの距離がRkによって与えられ、R1は最も外側の経路位置か、最も内側の経路位置のいずれかとされる。例えば本実施形態では、最も内側の経路から順次外側の経路へ波形測定部11を移動させる。
【0046】
Rの値により円状経路CLの位置が指定されれば、その経路CLに沿う周方向、つまりθ方向に、波形測定部11を等角度間隔Δθ(図4(a)参照)にて移動・停止させながら、順次FT−IRプロファイルを測定してゆく。具体的には、S6において、最初の測定位置θ1に波形測定部11を移動させ、S7でFT−IRプロファイル測定を行なう。この処理は、前述の通り、赤外線ビーム照射によるインターフェログラムの検出と、その検出波形のフーリエ変換処理を含む。そして、S8では、得られたFT−IRプロファイルの減衰波形周期を読み取り、例えばHDD107(ハードウェア構成要件については図1を参照のこと:以下、同様)に格納されている膜厚−波形周期の関係を示すテーブルあるいは関数を参照して、膜厚を算出する。算出された膜厚は、S9において、膜厚測定点座標(R,θ)と対応付けて膜厚分布データ格納エリア106cに記憶する。
【0047】
1つの測定点での測定が終了すれば、S11においてθ方向位置を現在の膜厚測定点位置θkから次の膜厚測定点位置θk+1に移動させ、S7以下の処理、すなわちFT−IR測定と得られた膜厚データの格納とを繰り返す。ただし、S10においてθkが既に最後の測定位置θNに到達していれば、次の円状経路CL上の測定に移るためにR方向位置を現在位置Rkから次の測定位置(膜厚測定点のR座標)Rk+1に移動させ、S6に戻ってθ方向位置を初期位置θ1とし、S7以下の処理を繰り返す。そして、S12においてθkが最後の測定点位置RNに到達していれば測定終了となり、S14に進んで、RAM106に記憶されている膜厚測定点座標(R,θ)と膜厚データとの組、つまり膜厚分布データ106cを、ウェーハ特定データと対応付けて、HDD107に、図8に示す膜厚分布データファイル107cとして記憶する。
【0048】
ウェーハ主表面の領域によって、膜厚分布や異常発生頻度の傾向に差異を生じにくい場合は、ウェーハの全面に膜厚測定点を一様な密度で設定することが望ましい。具体的には、上記のようなR−θ走査により測定を行なう場合は、θ方向の膜厚測定点の間隔(=RΔθ(角度単位:ラジアン))は、例えば全ての円状経路CLについて同じに設定することができる。また、円状経路CLのR方向の配列間隔も、ほぼ均等に設定することができる。さらに、R−θ走査に代え、等間隔のx−y走査方式を用いてもよい。
【0049】
しかし、エピタキシャルウェーハの製造に使用する気相成長装置の方式によっては、ウェーハ主表面の領域によって、膜厚分布幅や異常発生頻度に顕著な差が生ずることもある。この場合は、領域に応じて膜厚測定点の設定密度を変えることが可能である。具体的には、膜厚分布幅が大きいか、あるいは膜厚異常の発生頻度が比較的高いと予想される領域について、膜厚測定点の設定密度を高くすることが、的確な評価を行なう上で有効である。例えば枚葉式気相成長炉など、ウェーハ主表面の外周領域において、膜厚分布幅が大きくなったり、膜厚異常や欠陥等の発生頻度が高くなりやすい設備を採用する場合は、図4(b)に示すように、膜厚測定点211を、薄膜主表面の内部よりも周辺部の方が、間隔が密となるように設定するが望ましい。特に、R−θ走査方式を採用すると、周辺部の膜厚測定点211の間隔は、θ方向の間隔を密に設定する形で簡単に対応できる利点がある。なお、図4(b)において、周辺部の膜厚測定点211の間隔は、R方向においても周辺部において密となるように設定されている。このような間隔の設定であるが、例えば図7に示すような間隔設定データ201を参照して容易に決定することができる。該データ201は、円状経路CLをR方向位置R1,R2,‥,Rfで特定し、各々対応するθ方向の間隔を、θ駆動モータ17の回転角度に換算した値Δθ1,Δθ2,‥,θfで与えるようにしている。
【0050】
上記の膜厚分布データファイル107cは、通信インタフェース209,112を介して通信線220により、データ処理用コンピュータ200に送信され、HDD204に一端格納される。そして、必要に応じて随時読み出されて平坦度等が解析され、結果がサイトマップ形式でモニタ205に表示される。また、該結果はプリンタ210から出力することもできる。図6は、その処理の流れの一例を示すものである。この処理は、評価装置200のCPU201が、RAM203のワークエリア203aを用いて、データ処理/表示プログラム204aを実行することにより行われるものである。
【0051】
S101において、キーボード207あるいはマウス206によりウェーハ特定データを入力する。S102において、この入力されたウェーハ特定データに対応する膜厚分布データを、HDD204内にて検索することにより読み出す。読み出した膜厚分布データは、図8に示すように、膜厚測定値t1’,t2’,‥,tn’が、R−θ座標系にて表示された測定点座標と対応付けた形で記憶されている。該測定点座標は、S103において、図4(a)に示すように、R−θ座標系から、サイトマップ表示に好都合なx−y直角座標系に変換され、さらにx−y二次元配列に膜厚測定値をソートする(ソート後の膜厚測定値をt1,t2,‥,tnで表す)。
【0052】
次に、図6においてS104に進み、x−y座標上にサイトを設定する。ウェーハの中心を原点として、複数の正方形状のサイトSFを、平坦度適用領域FQA内に碁盤目状に配置設定する。各サイトは、正方形の4つの頂点の座標(xa,ya)、(xb,ya)、(xa,yb)、(xb,yb)(ただし、a<b)にて規定することができる。そして、S104において、x−y二次元配列に変換された膜厚分布データの各測定点座標(x,y)が、設定された各サイトのいずれに属するかを判定し、図9に示すように、測定点座標(xi,yi)、膜厚測定値ti(i=1,2,‥,n)、及びサイト番号Sj(i=1,2,‥,m)を相互に対応付けた膜厚分布データファイル204bを作成する。測定点座標(xi,yi)があるサイトに属しているか否かは、そのサイトの4つの頂点を(xa,ya)、(xb,ya)、(xa,yb)、(xb,yb)としたとき、xa<xi<xb及びya<yi<ybを満たしているかどうかにより、簡単に判別することができる。なお、隣接する2つのサイトの境界は、それらサイトのいずれか一方に属するものと定めておき、測定点座標(xi,yi)が境界上に位置している場合は、該境界の帰属するサイト内に位置するものとして取り扱う。
【0053】
以下、S105からS125までが、サイト別薄膜評価情報の作成処理、具体的にはサイト毎の平坦度解析処理となる。本実施形態では、サイト別薄膜評価情報の作成処理として、既に説明したSFQRとSFQDの2つの平坦度パラメータを算出し、さらに、サイト内における薄膜主表面の凹凸形状に関する情報を作成するとともに、その結果に応じてサイト別の判定を行なう。S105ではサイトの番号Sjを最初の値S1とする。これは、解析の対象となるサイトを選択・指定するステップであり、S106〜S123までが選択したサイトの解析を行なうループである。S125でSjを次の番号に設定し、S106に返ることで、サイトの平坦度解析が番号順に進んでいき、S124で最後のサイト(番号Sm)の処理が終了していることを確認してループを脱出するようになっている。
【0054】
ループ内の処理は以下の通りである。S106で、図9の膜厚分布データから、選択されたサイト内の膜厚データを読み出す。S107では、周知の最大最小判定アルゴリズムにより、最大膜厚値tmaxと最小膜厚値tminを求める。S108では、各膜厚データを、膜厚測定点の(x,y)座標に、膜厚測定値tをz座標値として結合した(x,y,t)3次元データ点(以下、薄膜主表面のプロファイル点あるいは単にプロファイル点ともいう:位置ベクトルをπとする)として取り扱い、各膜厚データ点に周知の3次元最小二乗回帰を行って、図9に示すサイト基準面SPを決定する(単位法線ベクトルνを算出しておく)。そして、S109では、そのサイト基準面SPの法線方向における主表面高さの最大高さと最小高さとの差を、SFQRとして算出する。最大高さと最小高さを与える主表面上の真の位置は別に存在するが、本実施形態では、既に求めた最大膜厚値tmaxと最小膜厚値tminとの測定点位置をこれに代用し、それらtmaxとtminの前記法線方向への座標正射影値の差として算出する。この場合、tmaxとtminを与えるプロファイル点の位置ベクトルをそれぞれπmax及びπminとすれば、SFQRは、前記した法線ベクトルνとのスカラー積(記号「・」で表す)を用いて、
SFQR=ν・πmax−ν・πmin ‥‥‥▲1▼
により計算することができる。
【0055】
他方、S110では、サイト内の各プロファイル点(x,y,t)とサイト基準面SPとの距離を求め、その距離の最大値をSFQDとして決定する。算出のアルゴリズムとしては、以下のものを使用できる。SPの方程式を、
lx+my+nz+q=0 ‥‥‥▲2▼
にて表したとき、これをz方向に−q/n平行移動させ、座標原点を通る平面SP’(lx+my+nz=0)を考える。すると、各プロファイル点πを−q/nだけz方向に平行移動させた点π’:(x,y,t−q/n)とSP’との距離は、求めるべき移動前の平面SPと膜厚データ点πとの距離に等しい。平行移動なのでSPとSP’の法線ベクトルはνのままであるから、該距離dは、
d=|π’・ν| ‥‥‥▲3▼
により算出される。このdの最大値dmaxがSFQDである。
【0056】
次に、S111〜S113は、薄膜主表面の凹凸形状に関する情報を作成する処理である。本実施形態では、凹凸判別を簡便に行なうアルゴリズムとして、以下の処理を採用する。まず、図15(a)に示すように、膜厚測定値に基づく薄膜主表面のプロファイル点を各サイト毎にそれぞれ4点以上(同一直線上にないものとする)求め、それらプロファイル点に基づいて各サイトの基準面SPを設定する(ここまでの処理で既に決定済みである)。次に、各サイト内に予め定められた凹凸判定位置kにおいて、膜厚測定値により直接決定されたプロファイル点又は他のプロファイル点からの補間推定により求めた推定プロファイル点k’のいずれかを凹凸判定点として用いる。そして、図15(b)に示すように、該凹凸判定点が基準面よりも一定距離γ以上突出している場合に、当該サイトの薄膜主表面の形状が凸(「∩」と表示する)であると判定する。また、図15(c)に示すように、一定距離α以上引っ込んでいる場合に当該サイトの薄膜主表面の形状が凹(「∪」と表示する)であると判定する。
【0057】
本実施形態においては、S111において、図15(a)に示すように、サイトの中心J((xa+xb)/2,(ya+yb)/s,0)に対応する基準面SP上の点、つまりJのSPに対するz方向射影点を凹凸判定基準点kとして求める。次に、S112において、kに最も近い3つのプロファイル点A,B,Cを決定し、その3点が決定する平面への凹凸判定基準点kのz方向射影点を凹凸判定点k’とする。もし、A,B,Cのどれかが凹凸判定点k’と一致していれば、その一致点すなわち膜厚測定により求められたプロファイル点自体が凹凸判定点である。他方、一致していなければ、凹凸判定点k’はA,B,Cから求められる推定プロファイル点である。
【0058】
次に、S113では、凹凸判定点k’と凹凸判定基準点kとのz座標値の差
Δz≡zk’−zk ‥‥ ▲4▼
を算出する。S114以下は判定処理であり、S114にてΔzが+γ以上であれば、S115において凹凸表示種別の値Ci(図10参照)を2(凸)に設定する。また、S116においてΔzが−α以下であればS117において凹凸判定フラグCiを1(凹)に設定する。また、−α<Δz<+γであればS118においてCiを0(平坦)に設定する。
【0059】
また、S119以下は平坦度の判定である。S119では、SFQR(あるいはSFQD)の算出値を、予め記憶されている基準値と比較し、その基準値以上であれば不良判定となる。この場合はS122において平坦度判定フラグFiを0(良)とし、また、後述のサイト表示のため、そのサイトの表示色SCiを0(標準色)に設定する。他方、基準値未満であれば不良判定となる。この場合はS122において平坦度判定フラグFiを1(不良)とし、そのサイトの表示色SCiを0(警報色)に設定する。
【0060】
以上の処理にて得られた結果は、、評価結果データファイル204cにおいて、図10に示すように、サイト別薄膜評価情報としてサイト番号と対応付けた形でまとめられ、記憶される。なお、サイト別薄膜評価情報の内容はこれに限定されるものではない。例えば、SFQRとSFQDのいずれかのみを算出するようにしてもよいし、他の平坦度パラメータを用いてもよい。また、凹凸判定は、特に行なわない処理としてもよい。
【0061】
図6に戻り、S126以下は出力処理となる。図16に示すように、モニタ205の画面上に表示ウィンドウDWを開き、該表示ウィンドウDW内に膜厚分布表示領域を確保して、各測定点位置の膜厚マップ210を表示する。具体的には、膜厚分布表示領域内に表示座標系を設定し、その表示座標系において測定点位置を表す位置に、膜厚の大小が把握可能な形で膜厚表示図形を表示させる。本実施形態では、円状の膜厚表示図形を用い、膜厚表示図形の半径の値で膜厚の大小を表すようにしている。具体的には、図6のS126に示すように、測定点位置に膜厚表示図形の中心を定め、膜厚値tに比例した半径r0を定めて円を描画し、内部を塗りつぶす。このようにすると、図16に示すように、ウェーハの主表面上にて膜厚の大きい領域と、小さい領域とを、膜厚表示図形の大小により一目で把握でき、膜厚分布把握を直感的に行なうことができる。
【0062】
なお、図17、図18及び図21に示すように、膜厚マップ210は、膜厚の大小を色や濃淡の相違にて表すこともできる。図21においては、膜厚マップ210’において、補間推定した等膜厚線GLを表示し、等膜厚線間の領域を色や濃淡により塗り分けして、膜厚分布をさらに把握しやすくしている。また、表示ウィンドウDW内には、ウェーハ主表面上に定められたプロファイル設定ラインに沿う膜厚分布プロファイル213,214も合わせて表示している。本実施形態では、プロファイル設定ラインを、ウェーハ中心を通るラインA−Aと、ウェーハ主表面の外周縁に沿うラインとに定め、いずれもライン上の(あるいはラインに最も近接した)膜厚測定データを用いてプロファイル曲線を生成・表示している。また、図17、図18においては、膜厚マップ210を3次元立体表示としている。
【0063】
また、図16に示すように、膜厚値を数字により表示してもよい。本実施形態では、ウェーハ主表面の要所位置、すなわち中心、半径方向中間及び外周のそれぞれにおいて、対応する位置の膜厚値を数字により表示している。この方法によると、膜厚の絶対値を正確に把握することができ、図16のように、膜厚表示図形による表示と併用すれば、膜厚の相対的な分布状況だけでなく、絶対値レベルも視野に入れたより正確な把握が可能となる。
【0064】
図6に戻り、S127においてはサイトマップ表示処理が行われる。すなわち、作成されたサイト別薄膜評価情報を、サイト配列に対応させた形で二次元的に出力する。具体的には、表示ウィンドウDW内に設定されたサイトマップ表示領域内に、各番号に対応するサイト図形221を碁盤目状に配列したサイトマップ220を表示する。図10に示すように、サイト別に平坦度判定結果(フラグFi)、凹凸判定結果(フラグCi)など、そのサイトに関する種々の測定結果や判定結果などが、サイト別薄膜評価情報として記憶されているから、このサイト別薄膜評価情報の中から、予め定められたものを宜選択して、各サイト図形221内に表示する。本実施形態では、平坦度の算出結果(SFQRあるいはSFQD)222と、サイト内のデータ点数223を表示しているが、これに限られるものではなく、例えば、図19に示すように、サイト内の膜厚の最大・最小値(tmax及びtmin)、範囲ΔtR(≡tmax−tmin)を表示してもよいし、図20に示すように、サイト内の膜厚の平均値tAVE及び標準偏差σtを算出・表示するようにしてもよい。
【0065】
また、本実施形態においては、サイト別薄膜評価情報を基準情報と比較して、半導体単結晶薄膜のサイト別の良否判定を行い、サイト別薄膜評価情報(具体的には平坦度や凹凸である)をその判定結果を含むのとして出力するようにしている。平坦度や凹凸の良否の判定結果を出力すれば、どのサイトに異常等が生じているかが一目で把握でき、異常発生の原因等も特定しやすくなる。この出力の形式としては、半導体単結晶薄膜のサイト別の良否判定結果において、良好と判定されたサイトと不良と判定されたサイトとを互いに識別可能に出力する方法が、異常サイトの位置、数及び分布の把握を行なう上で最も合理的である。以下、具体例を説明する。
【0066】
すなわち、本実施形態では、図10の平坦度判定フラグFi及び凹凸判定フラグCiの内容を参照すれば、平坦度に異常があったかどうか、あるいは凹凸状態がどうなっているかが直ちに識別できる。また、平坦度判定結果については、サイト表示色SCiを既に決定してある。そこで、SCiを参照して、図16に示すように、平坦度が異常だったサイト225は警報色設定とし、正常だったサイトと色あるいは濃淡(あるいは塗りつぶしパターン)を異ならせた表示とする。また、「凹」あるいは「凸」と判定されたサイトには、「∪」あるいは「∩」の表示を行なう(図6:S127参照)。つまり、異常の種別に応じて個別に設定された表示状態を組み合わせて出力することにより、どのような異常が生じているかを一目で把握できるようにしている。なお、「表示状態の相違」は、視覚的に識別できるものであれば、上記態様に限定されるものではなく、例えば「平坦度異常」等の異常内容を示す文字情報や、「×」等の異常を意味する記号、さらには異常のあったサイト領域を太さや色の異なる枠線の強調表示するなど、種々可能である。
【0067】
また、図6のS128及びS129に示すように、サイトのより詳しい情報を知りたい場合は、そのサイトを選択する入力を行なうことにより、図10に示す詳細なサイト別薄膜評価情報を一覧表示させることも可能である。本実施形態においては、図16に示すように、画面上のポインタPをマウス206(図1)により選択してクリックすることにより、詳細情報の表示を行なうようにしている。
【0068】
図17及び図18は、三次元膜厚分布マップ210とサイトマップ220とをあわせて表示した例を示している。例えば膜厚分布を示すマップ210は、ウェーハ主表面内の膜厚分布を確かに的確に把握することができる。しかし、ウェーハからICやLSI等のデバイスを製造する際には、サイト別の情報がより重要であり、上記のようなマップ210を見ただけでは、どのサイトに異常が生じているかは全く把握することができない。しかし、本発明のようにサイトマップ220を表示すると、異常サイト等の把握を極めて直感的かつ正確に把握することができる。
【0069】
このようにして得られた評価結果は、以下のようにしてシリコンエピタキシャルウェーハの製造に反映させることができる。まず、評価結果に基づいて半導体エピタキシャルウェーハを選別する選別工程を実施できる。例えば不良サイトの個数や形成位置が、予め定められた許容条件を満たしていない場合(例えば不良サイト個数が規定数を超えた場合)は、そのエピタキシャルウェーハを不良ウェーハとして除外する。なお、こうした検査を抜き取りで行なう場合は、不良判定となったウェーハロットの全体を除外することもできる。また、不良サイト個数が許容数内に収まっているものについても、デバイス製造者に製品ウェーハを引き渡す際に、図16に示すような評価結果を印刷出力して添付するようにすると、そのウェーハをデバイス製造に供する際に非常に有効である。
【0070】
他方、評価結果に基づいて、次に半導体エピタキシャルウェーハを製造するための、薄膜成長工程の実施条件の調整を行なうことも可能である。例えば、ウェーハの特定のサイトに繰り返し平坦度や凹凸の異常、あるいは膜厚の異常が表れる場合、気相成長装置内での原料ガスの流量分布や、温度分布に以上があるケースも多い。そこで、該特定位置サイトの異常が解消されるように、原料ガスの流量や装置内での分布を調整することができる。例えば、ウェーハ主表面の外周部での膜厚が過剰になる場合、ガスの整流板や仕切り板により、ウェーハ中央部にむかうガス流量を多くし、ウェーハ外周部と中央部との膜厚の差を縮小することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体エピタキシャルウェーハの測定装置の電気的構成の一例を示すブロック図。
【図2】波形測定部とその駆動系の構成例を示す側面模式図。
【図3】図2の平面模式図。
【図4】波形測定部のR−θ走査の概念と、膜厚測定点の設定例を示す図。
【図5】測定装置における処理の流れの一例を示すフローチャート。
【図6】評価装置における処理の流れの一例を示すフローチャート。
【図7】R−θ走査における膜厚測定点の設定間隔を与えるデータ構造の例を示す概念図。
【図8】R−θ走査により得られる膜厚分布データ構造の例を示す概念図。
【図9】図8のる膜厚分布データをx−y座標変換後、サイト別の配分を行った膜厚分布データ構造の例を示す概念図。
【図10】あるサイトの、サイト別薄膜評価情報のデータ構造例を示す概念図。
【図11】シリコンエピタキシャルウェーハの断面構造を示す模式図。
【図12】サイトの設定例を示す模式図。
【図13】シリコン単結晶薄膜の膜厚分布と平坦度との関係を模式的に説明する断面図。
【図14】種々の平坦度の定義を説明する断面図。
【図15】サイト内の凹凸判定の処理を説明する図。
【図16】評価装置におけるサイトマップの第一の表示例を示す面図。
【図17】サイトマップの第二の表示例を示す面図。
【図18】サイトマップの第三の表示例を示す面図。
【図19】サイト図形内の情報表示の変形例を示す図。
【図20】サイト図形内の情報表示の別の変形例を示す図。
【図21】評価装置におけるサイトマップの第四の表示例を示す面図。
【符号の説明】
100 半導体エピタキシャルウェーハの測定装置
WB 半導体単結晶基板
EP 半導体単結晶薄膜
SF サイト
211 膜厚測定点
150 膜厚測定装置
200 評価装置
209 通信インターフェース(膜厚測定値取得手段)
220 通信線(膜厚測定値取得手段)
201 CPU(サイト別薄膜評価情報作成手段)
205 モニタ(サイト別薄膜評価情報出力手段)
210 プリンタ(サイト別薄膜評価情報出力手段)
Claims (18)
- 半導体単結晶基板の主表面をベース面として、該ベース面上に半導体単結晶薄膜をエピタキシャル成長させた半導体エピタキシャルウェーハの測定方法であって、
前記半導体単結晶薄膜の薄膜主表面の全面に渡って複数の膜厚測定点を定め、個々の膜厚測定点において前記半導体単結晶薄膜の膜厚を測定する膜厚測定工程と、
前記薄膜主表面を、各々複数の膜厚測定点を包含する複数のサイトに区画し、それらサイト毎に、当該サイトに含まれる膜厚測定点の膜厚測定値に基づき、個々のサイトに固有の半導体単結晶薄膜の評価情報であるサイト別薄膜評価情報を、各サイトの平坦度情報を含むものとして作成するサイト別薄膜評価情報作成工程と、
作成された各サイトの平坦度情報を含む前記サイト別薄膜評価情報を出力するサイト別薄膜評価情報出力工程とを含み、
前記膜厚測定値を前記薄膜主表面の前記ベース面からの法線方向距離であるとみなして、前記各膜厚測定点の座標と対応する膜厚測定値とに基づいて前記薄膜主表面のプロファイル点を求め、それらプロファイル点を用いて前記サイト平坦度を算出するための基準面を定めることを特徴とする半導体エピタキシャルウェーハの測定方法。 - 前記サイト別薄膜評価情報出力工程は、作成された前記サイト別薄膜評価情報を、サイト配列に対応させた形で二次元的に出力することを特徴とする請求項1記載の半導体エピタキシャルウェーハの測定方法。
- 前記膜厚測定工程は、前記薄膜主表面に赤外線ビームを二次元的に走査しつつ入射して、前記膜厚測定点毎に赤外線吸収スペクトル法による膜厚測定を行なうものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体エピタキシャルウェーハの測定方法。
- 前記各サイトについて前記プロファイル点を4点以上定め、前記基準面をそれらプロファイル点の最小二乗回帰平面として決定し、前記サイト平坦度をSFQR又はSFQDとして算出することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の半導体エピタキシャルウェーハの測定方法。
- 前記サイト別薄膜評価情報は、前記サイト内の膜厚分布情報であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の半導体エピタキシャルウェーハの測定方法。
- 前記サイト別薄膜評価情報は、前記サイト内における前記薄膜主表面の凹凸形状に関する情報であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の半導体エピタキシャルウェーハの測定方法。
- 前記膜厚測定値に基づき前記薄膜主表面のプロファイル点を各サイト毎にそれぞれ4点以上求め、それらプロファイル点に基づいて各サイトの基準面を設定する一方、各サイト内に予め定められた凹凸判定位置において前記膜厚測定値により直接決定されたプロファイル点又は他のプロファイル点からの補間推定により求めた推定プロファイル点のいずれかを凹凸判定点として用い、該凹凸判定点が前記基準面よりも一定距離以上突出している場合に、当該サイトの薄膜主表面の形状が凸であると判定し、逆に一定距離以上引っ込んでいる場合に当該サイトの薄膜主表面の形状が凹であると判定することを特徴とする請求項6記載の半導体エピタキシャルウェーハの測定方法。
- 前記膜厚測定点を、前記薄膜主表面の内部よりも周辺部の方が、間隔が密となるように設定することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の半導体エピタキシャルウェーハの測定方法。
- 前記膜厚測定工程を請求項2に記載の方法により行なうとともに、前記赤外線ビームの二次元的な走査を、前記薄膜主表面の中心を原点とした面内半径方向Rと面内周方向θとの2方向によるR−θ走査により行なうことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の半導体エピタキシャルウェーハの測定方法。
- 前記サイト別薄膜評価情報を基準情報と比較して、前記半導体単結晶薄膜のサイト別の良否判定を行い、前記サイト別薄膜評価情報をその判定結果を含むのとして出力することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の半導体エピタキシャルウェーハの測定方法。
- 前記半導体単結晶薄膜のサイト別の良否判定結果において、良好と判定されたサイトと不良と判定されたサイトとを互いに識別可能に出力することを特徴とする請求項10記載の半導体エピタキシャルウェーハの測定方法。
- 半導体単結晶基板の主表面に半導体単結晶薄膜をエピタキシャル成長させた半導体エピタキシャルウェーハの、前記半導体単結晶薄膜の膜厚を、薄膜主表面の全面に渡って定められた複数の膜厚測定点においてFT−IR法により測定する膜厚測定工程と、
前記薄膜主表面を、各々複数の膜厚測定点を包含する複数のサイトに区画し、それらサイト毎に、前記膜厚の測定値を用いてサイト平坦度を算出するサイト平坦度算出工程と、
算出された前記サイト平坦度を、サイト配列に対応させた形で出力装置に二次元的に出力するサイト平坦度出力工程と、
を含むことを特徴とする半導体エピタキシャルウェーハの測定方法。 - 請求項1ないし12のいずれか1項に記載の半導体エピタキシャルウェーハの測定方法により、評価対象となる半導体エピタキシャルウェーハに対し前記サイト別薄膜評価情報を作成し、その情報に基づいて各半導体エピタキシャルウェーハの評価を行なう評価工程と、
その評価結果に基づいて前記半導体エピタキシャルウェーハを選別する選別工程と、
を有することを特徴とする半導体エピタキシャルウェーハの製造方法。 - 半導体単結晶基板の主表面をベース面として、該ベース面上に半導体単結晶薄膜をエピタキシャル成長させる薄膜成長工程と、
請求項1ないし12のいずれか1項に記載の半導体エピタキシャルウェーハの測定方法により、得られた半導体エピタキシャルウェーハに対し前記サイト別薄膜評価情報を作成し、その情報に基づいて各半導体エピタキシャルウェーハの評価を行なう評価工程と、
その評価結果に基づいて、次に半導体エピタキシャルウェーハを製造するための、前記薄膜成長工程の実施条件の調整を行なうことを特徴とする半導体エピタキシャルウェーハの製造方法。 - 半導体単結晶基板の主表面をベース面として、該ベース面上に半導体単結晶薄膜をエピタキシャル成長させた半導体エピタキシャルウェーハの測定装置であって、
前記半導体単結晶薄膜の薄膜主表面の全面に渡って複数の膜厚測定点を定め、個々の膜厚測定点において前記半導体単結晶薄膜の膜厚を測定する膜厚測定装置と、
前記半導体単結晶薄膜の、薄膜主表面全面に渡る複数の膜厚測定点にて前記膜厚測定装置により測定された膜厚測定値を取得する膜厚測定値取得手段;前記薄膜主表面を、各々複数の膜厚測定点を包含する複数のサイトに区画し、それらサイト毎に、当該サイトに含まれる膜厚測定点の膜厚測定値に基づき、個々のサイトに固有の半導体単結晶薄膜の評価情報であるサイト別薄膜評価情報を、各サイトの平坦度情報を含むものとして作成するサイト別薄膜評価情報作成手段;及び、作成された各サイトの平坦度情報を含む前記サイト別薄膜評価情報を出力するサイト別薄膜評価情報出力手段を有し、前記膜厚測定値を前記薄膜主表面の前記ベース面からの法線方向距離であるとみなして、前記各膜厚測定点の座標と対応する膜厚測定値とに基づいて前記薄膜主表面のプロファイル点を求め、それらプロファイル点を用いて前記サイト平坦度を算出するための基準面を定めるようにした半導体エピタキシャルウェーハの評価装置と、
を含むことを特徴とする半導体エピタキシャルウェーハの測定装置。 - 前記出力するサイト別薄膜評価情報出力手段は、作成された前記サイト別薄膜評価情報を、サイト配列に対応させた形で二次元的に出力することを特徴とする請求項15記載の半導体エピタキシャルウェーハの測定装置。
- 半導体単結晶基板の主表面をベース面として、該ベース面上に半導体単結晶薄膜をエピタキシャル成長させた半導体エピタキシャルウェーハの評価用コンピュータプログラムであって、コンピュータにインストールすることにより該コンピュータを、
前記半導体単結晶薄膜の、薄膜主表面全面に渡る複数の膜厚測定点にて測定された膜厚測定値を取得する膜厚測定値取得手段と、
前記薄膜主表面を、各々複数の膜厚測定点を包含する複数のサイトに区画し、それらサイト毎に、当該サイトに含まれる膜厚測定点の膜厚測定値に基づき、個々のサイトに固有の半導体単結晶薄膜の評価情報であるサイト別薄膜評価情報を、各サイトの平坦度情報を含むものとして作成するサイト別薄膜評価情報作成手段と、
作成された各サイトの平坦度情報を含む前記サイト別薄膜評価情報を出力するサイト別薄膜評価情報出力手段とを備え、前記膜厚測定値を前記薄膜主表面の前記ベース面からの法線方向距離であるとみなして、前記各膜厚測定点の座標と対応する膜厚測定値とに基づいて前記薄膜主表面のプロファイル点を求め、それらプロファイル点を用いて前記サイト平坦度を算出するための基準面を定める半導体エピタキシャルウェーハの評価装置として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。 - 前記サイト別薄膜評価情報出力手段は、作成された前記サイト別薄膜評価情報を、サイト配列に対応させた形で二次元的に出力することを特徴とする請求項17記載のコンピュータプログラム。
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