JP3848732B2 - 複機能型給湯装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バイパス弁付きの複機能型給湯装置に関する。
【0002】
例えば、追焚機能付きの1缶2水路型(複機能型)のガス給湯装置は、1つの缶内に、共通の熱交換部と共通のバーナを収納することによって形成されている。この熱交換部を給湯配管系と追焚配管系の受熱管が貫いている。給湯配管系は、上記受熱管の他に、この受熱管の両端に連なる給水管と給湯管を有している。給湯管の末端には、給湯栓が設けられている。
【0003】
上記構成の給湯装置は、給湯栓が開いて給湯配管系に水が流れた時に、共通バーナでの燃焼を実行して、給湯を行う。また追焚時には、追焚配管系に設けられたポンプを駆動させて風呂の水を循環させるとともに、共通バーナでの燃焼を実行する。
【0004】
上記追焚を単独で実行している時には、給湯配管系の受熱管に滞留している水も共通バーナの燃焼熱を受けて加熱される。そのため、追焚の途中や、追焚終了直後に給湯栓を開いて給湯を開始した時には、上記高温の滞留水が吐出されてユーザーに苦痛を与える不都合が生じる。
【0005】
上記不都合を防ぐために、実公昭61−7458号に開示されている給湯装置の給湯配管系には、受熱管と並列をなして給水管と給湯管との間に接続されたバイパス管と、このバイパス管に設けられた電磁弁からなるバイパス弁が装備されている。そして、給湯初期にバイパス弁を開き、給水管からバイパス管を経た低温の水を上記受熱管に滞留していた高温の湯と混ぜることにより、吐出湯の温度を下げるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した1缶2水路型のバイパス弁付き給湯装置では、給湯初期にバイパス弁は全開か全閉の2つの位置しか選択できず、受熱管からの湯温に基づく湯と水の適切な混合を行うことができなかった。すなわち、バイパス弁を全開にすると出湯温度が適切な温度(例えば設定温度)より、大きくアンダーシュートしてしまい、この大きなアンダーシュートを避けるために全閉位置にすると大きくオーバーシュートしてしまうことがあった。
【0007】
最近、上記湯水混合を適切に行うためにバイパス弁にギアモータ駆動式の流量制御弁を用いたものが本出願人により開発されたが、モータへの電流供給によりギア列を介して流量制御弁の開度制御を行うため、この開度の変化速度が比較的遅く、種々の不具合が予想される。例えば、追焚の単独燃焼の際に、この流量制御弁を全閉位置にして待機したのでは、給湯開始時に高温の滞留湯に冷たい水を十分に混合することができず、オーバーシュートが生じてしまう。また、流量制御弁を全開位置にして待機したのでは、アンダーシュートが生じてしまう。
そこで、追焚単独燃焼の際に流量制御弁を半開状態にして待機させることが考えられるが、この待機動作の過程での追焚単独燃焼でも給湯配管系の受熱管内の滞留水の加熱が行われることになり、この過程で給湯栓が開かれた時には、流量制御弁の開度によっては、高温湯の吐出のおそれがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
請求項1の発明は、共通の燃焼部と、この燃焼部からの熱を受ける共通の熱交換部と、この熱交換部を通る給湯配管系および他の配管系と、制御手段とを備え、上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱管と、この受熱管の入口端に接続された給水管と、受熱管の出口端に接続された給湯管と、これら給水管と給湯管の間に接続されるとともに受熱管と並列をなすバイパス管と、このバイパス管に設けられ上記制御手段で制御されるバイパス弁と、を有する給湯装置において、上記バイパス弁として、開度を変えることによりバイパス管の流量を制御することができるとともに、少なくとも全開位置を検出する位置センサを装備した流量制御弁が用いられ、上記制御手段は、上記給湯配管系を水が流れていない状態で、上記燃焼部で燃焼を実行する他用途単独燃焼の要求があった時には、始めに上記バイパス弁を全開位置および全閉位置から離れた所定開度位置にして待機させ、この待機動作が終了した後で、上記他用途単独燃焼を実行し、この他用途単独燃焼の最中または終了後に実行される給湯の初期には、上記バイパス弁を上記待機状態での所定開度位置から開度制御し、さらに上記制御手段は、上記バイパス弁の待機動作において、上記バイパス弁を一旦全開位置にし、上記位置センサが全開位置を検出してから所定開度位置にし、この過程で、この全開位置の検出がなされない時には故障として、上記他用途単独燃焼を禁じ、位置センサが全開位置を検出した時には、モータへの電流供給により開度制御できない故障があっても、他用途単独燃焼を実行することを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載の複機能型給湯装置において、上記バイパス弁として提供される第1の流量制御弁の他に、上記バイパス管の接続点より熱交換部に近い給湯管または給水管に第2の流量制御弁が設けられ、上記制御手段は、上記他用途単独燃焼要求があった時には、この第2流量制御弁をも全開位置および全閉位置から離れた所定開度位置にして待機させ、これら第1,第2流量制御弁の待機動作がともに終了した後で、上記他用途単独燃焼を実行することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載の複機能型給湯装置において、上記給湯初期制御において、第1の流量制御弁の開度を減少させる場合には第2の流量制御弁の開度を増大させ、第1の流量制御弁の開度を増大させる場合には第2の流量制御弁の開度を減少させることを特徴とする。
請求項4の発明は、共通の燃焼部と、この燃焼部からの熱を受ける共通の熱交換部と、この熱交換部を通る給湯配管系および他の配管系と、制御手段とを備え、上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱管と、この受熱管の入口端に接続された給水管と、受熱管の出口端に接続された給湯管と、これら給水管と給湯管の間に接続されるとともに受熱管と並列をなすバイパス管と、このバイパス管に設けられ上記制御手段で制御されるバイパス弁と、を有する給湯装置において、上記バイパス弁として、開度を変えることによりバイパス管の流量を制御することができる流量制御弁が用いられ、上記制御手段は、上記給湯配管系を水が流れていない状態で、上記燃焼部で燃焼を実行する他用途単独燃焼の要求があった時には、始めに上記バイパス弁を全開位置および全閉位置から離れた所定開度位置にして待機させ、この待機動作が終了した後で、上記他用途単独燃焼を実行し、この他用途単独燃焼の最中または終了後に実行される給湯の初期には、上記バイパス弁を上記待機状態での所定開度位置から開度制御し、さらに制御手段は、給湯と他用途のために共通の燃焼部で燃焼が実行されている状態で、給湯が停止された時には、燃焼部での燃焼を一旦中止して上記バイパス弁の待機動作を開始することを特徴とする。
【0010】
請求項5の発明は、共通の燃焼部と、この燃焼部からの熱を受ける共通の熱交換部と、この熱交換部を通る給湯配管系および他の配管系と、制御手段とを備え、上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱管と、この受熱管の入口端に接続された給水管と、受熱管の出口端に接続された給湯管と、これら給水管と給湯管の間に接続されるとともに受熱管と並列をなすバイパス管と、このバイパス管に設けられ上記制御手段で制御されるバイパス弁と、を有する給湯装置において、上記バイパス弁として、開度を変えることによりバイパス管の流量を制御することができるとともに、その全開位置,全閉位置の少なくとも一方を検出する位置センサを装備してなる流量制御弁が用いられ、上記制御手段は、上記給湯配管系を水が流れていない状態で、上記燃焼部での燃焼を実行する他用途単独燃焼の要求があった時には、上記バイパス弁を一旦全開位置または全閉位置にし、上記位置センサが全開位置または全閉位置を検出してから全開位置と全閉位置との間の所定開度位置にして待機させ、この待機動作の過程で、全開位置または全閉位置の検出がなされない時には故障として、上記他用途単独燃焼を禁じ、上記全開位置または全閉位置の検出がなされた時点、または検出された全開位置または全閉位置から所定開度位置まで動作させる途中において、上記他用途単独燃焼を開始し、この他用途単独燃焼の最中または終了後に実行される給湯の初期には、上記バイパス弁を上記待機状態での所定開度位置から開度制御し、 さらに制御手段は、給湯と他用途のために共通の燃焼部で燃焼が実行されている状態で、給湯が停止された時には、燃焼部での燃焼を一旦中止して上記バイパス弁の待機動作を開始することを特徴とする。
請求項6の発明は、共通の燃焼部と、この燃焼部からの熱を受ける共通の熱交換部と、この熱交換部を通る給湯配管系および他の配管系と、制御手段とを備え、上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱管と、この受熱管の入口端に接続された給水管と、受熱管の出口端に接続された給湯管と、これら給水管と給湯管の間に接続されるとともに受熱管と並列をなすバイパス管と、このバイパス管に設けられ上記制御手段で制御されるバイパス弁と、を有する給湯装置において、上記バイパス弁として、開度を変えることによりバイパス管の流量を制御することができる流量制御弁が用いられ、 上記制御手段は、上記給湯配管系を水が流れていない状態で、上記燃焼部で燃焼を実行する他用途単独燃焼の要求があった時には、始めに上記バイパス弁を全開位置および全閉位置から離れた所定開度位置にして待機させ、このバイパス弁の待機動作の開始時点から通常の他用途単独燃焼より低レベルでの燃焼を実行し、この待機動作が終了した後で、通常の他用途単独燃焼を実行し、この他用途単独燃焼の最中または終了後に実行される給湯の初期には、上記バイパス弁を上記待機状態での所定開度位置から開度制御することを特徴とする。
請求項7の発明は、共通の燃焼部と、この燃焼部からの熱を受ける共通の熱交換部と、この熱交換部を通る給湯配管系および他の配管系と、制御手段とを備え、上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱管と、この受熱管の入口端に接続された給水管と、受熱管の出口端に接続された給湯管と、これら給水管と給湯管の間に接続されるとともに受熱管と並列をなすバイパス管と、このバイパス管に設けられ上記制御手段で制御されるバイパス弁と、を有する給湯装置において、上記バイパス弁として、開度を変えることによりバイパス管の流量を制御することができるとともに、その全開位置,全閉位置の少なくとも一方を検出する位置センサを装備してなる流量制御弁が用いられ、上記制御手段は、上記給湯配管系を水が流れていない状態で、上記燃焼部での燃焼を実行する他用途単独燃焼の要求があった時には、上記バイパス弁を一旦全開位置または全閉位置にし、上記位置センサが全開位置または全閉位置を検出してから全開位置と全閉位置との間の所定開度位置にして待機させ、上記制御手段は、このバイパス弁の待機動作の開始時点から通常の他用途単独燃焼より低レベルでの燃焼を実行し、この待機動作の過程で、全開位置または全閉位置の検出がなされない時には故障として、通常の他用途単独燃焼を禁じ、上記全開位置または全閉位置の検出がなされた時点、または検出された全開位置または全閉位置から所定開度位置まで動作させる途中において、上記通常の他用途単独燃焼を開始し、この他用途単独燃焼の最中または終了後に実行される給湯の初期には、上記バイパス弁を上記待機状態 での所定開度位置から開度制御することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、給湯と追焚の2つの機能を有する1缶2水路型(複機能型)のガス給湯装置を示す。この給湯装置は、一つの缶の下部に共通のガスバーナ1(燃焼部)を収納し、上部に共通の熱交換部2を収納することにより、構成されている。缶の底部には、燃焼空気を供給するためのファン(図示しない)が設けられている。上記バーナ1へガスを供給する手段は、ガス管3と、このガス管3に設けられた主電磁開閉弁4と電磁比例弁5とを有している。バーナ1の近傍には点火機構(図示しない)が配置されている。
【0012】
上記熱交換部2は、多数の薄肉のフィンプレート2aを有しており、このフィンプレート2aに、給湯配管系10の受熱管11と追焚配管系20の受熱管21とが貫通している。
【0013】
上記給湯配管系10について詳述する。上記受熱管11の入口端には、給水管12(熱交換部2の上流側)が接続され、出口端には給湯管13(熱交換部2の下流側)が接続されている。給湯管13の末端には給湯栓14が設けられている。これら給水管12と給湯管13との間には、受熱管11と並列をなす2本のバイパス管15,16が接続されている。図において、バイパス管15と給水管12,給湯管13との接続点を符号P1,P2で表し、バイパス管16と給水管12,給湯管13との接続点を符号P3,P4で表わす。
熱交換部2に近い方のバイパス管15は、弁等を装備せず、接続点P1を通過した水は、所定の割り合い(例えば70:30)で受熱管11とバイパス管15に別れ、接続点P2で再び合流するようになっている。
【0014】
熱交換部15から遠い方のバイパス管16には、第1の流量制御弁GM2が設けられている。また、給湯管13にも、接続点P2,P4間において第2の流量制御弁GM1が設けられている。
【0015】
上記給湯配管系10には2つのフローセンサFL1,FL2が装備されている。第1のフローセンサFL1は、給水管12において接続点P1,P3間に設けられている。第2のフローセンサFL2は、給湯管13において接続点P4と給湯栓14との間に設けられている。
【0016】
上記給湯配管系10には、4つの温度センサTHIN,THZ,THOUT,THMIXが装備されている。温度センサTHINは、接続点P3より上流側の給水管12に設けられている。温度センサTHZは、受熱管11のベンド部に設けられている。温度センサTHOUTは、受熱管11の出口端近傍(給湯管13において接続点P2より上流側)に設けられている。温度センサTHMIXは、接続点P4の下流側の給湯管13に設けられている。
【0017】
次に、上記追焚配管系20について説明する。上記受熱管21の入口端と浴槽6との間には復路管22が接続され、受熱管21の出口端と浴槽6との間には往路管23が接続されている。復路管22には、ポンプ24や温度センサTHHR,流水スイッチ(図示しない)等が設けられている。
【0018】
上記給湯配管系10の給湯管13と、追焚配管系20の復路管22との間には、浴槽6への湯張りのための注湯管30が接続されており、この注湯管30には電磁開閉弁からなる注湯弁31が設けられている。図において注湯管30と給湯管13,復路管22との接続点を符号P5,P6で示す。
【0019】
上述したバイパス側の流量制御弁GM2の構造を、図2を参照しながら説明する。流量制御弁GM2は、給湯管13内に組み込まれた弁ケース40を備えている。この弁ケース40には、環状の弁座41が形成されている。弁ケース40には、支持スリーブ42が収納固定されており、この支持スリーブ42にはシャフト43が大きいピッチの螺合状態で挿入されている。シャフト43の内端部には弁体44が固定されており、シャフト43の軸方向移動に伴って、弁体44が弁座41に対して接離するようになっている。なお、弁体44には弾性体すなわちゴムシート49が取り付けられている。
【0020】
上記シャフト43の外端部は、減速ギア列45を介してモータ46に接続されている。図2には減速ギア列45の第1段を構成するウォーム45aと、最終段の平歯車45bのみ示し、中間の歯車の図示を省いている。ウォーム45aはモータ46の出力軸に連結されている。平歯車45bは、シャフト43の外端部とスプライン結合されている。平歯車45bにはマグネット47が埋め込まれており、このマグネット47が、ホールICからなる2つの位置センサ48a,48bにより、検出されるようになっている。すなわち、弁体44が弁座41から最大限近く離れた状態(全開位置)で、マグネット47が位置センサ48aに検出されるようになっている。また、弁体44に設けられたゴムシート49が弁座41にほぼ接した状態(全閉位置)で、マグネット47が位置センサ48bに検出されるようになっている。
【0021】
上記位置センサ48a,48bで検出可能な全開位置,全閉位置で区画された流量制御弁GM2の正常動作範囲は、弁体44の実際の移動可能範囲より若干狭くなっている。すなわち、弁体44は、検出可能な全開位置から、シャフト43が平歯車45bに当たる位置まで、弁座41から離れる方向に移動可能である。また、検出可能な全閉位置から、さらに弁座41方向に移動可能である。
熱交換部2側の流量制御弁GM1の構造も上述した流量制御弁GM2の構造と同様であるので省略するが、この流量制御弁GM1では、弁体44にゴムシート49を取り付けておらず、全閉位置で弁座41との間に若干の隙間が生じる。
【0022】
給湯装置は、制御ユニット50(制御手段)とリモートコントローラ60とを備えている。この制御ユニット50は、ガス供給手段の主電磁開閉弁4,電磁比例弁5と、点火機構と、ファンと、流量制御弁GM1,GM2と、ポンプ24と、注湯弁31を制御するものである。この制御ユニット50には、種々の検出手段からの検出信号が入力される。検出手段としては、前述した温度センサTHIN,THZ,THOUT,THMIX,THHRや、フローセンサFL1,FL2,図示しない流水スイッチ等がある。リモートコントローラ60は、運転スイッチ,風呂自動運転スイッチ,追焚スイッチ,温度設定部,表示部(いずれも図示せず)を備えており、これらスイッチのオン,オフ情報,設定温度情報を制御ユニット50に出力し、これら情報を表示部に表示するものである。なお、制御ユニット50からの指令によりこの表示部は後述のエラー表示もする。
【0023】
上記構成の給湯装置において、制御ユニット50は、給湯,湯張り,追焚等の制御を実行するが、この制御を流量制御弁GM1,GM2の制御を中心にして説明する。流量制御弁GM1,GM2の制御モードは図3に示すように大別して4つある。なお、図3において、各モードのブロック毎の括弧書きは、バイパス側の流量制御弁GM2の状態を表している。
【0024】
後述の給湯制御の最中や終了後、風呂単独燃焼の最中や終了後、ミキシング制御の最中に、運転スイッチをオフにした時には、図3の制御モード4を実行する。すなわち、流量制御弁GM1,GM2を全開にする。この状態でユーザーが給湯配管系10に設けた水抜き栓(図示しない)を抜けば、給湯配管系10から水を抜くことができ、凍結を防止できる。
運転スイッチがオンになった時には、基本的に制御モード2を実行する。すなわち、流量制御弁GM1を全開にしたまま、流量制御弁GM2を全閉位置にする。
【0025】
給湯制御について説明する。運転スイッチがオンの状態で、給湯栓14を開くと、給水管12,受熱管11,給湯管13の順に水が流れる。給水管12に設けられたフローセンサFL1がこの水流を検出し、この検出信号に応答して制御ユニット50が、主電磁開閉弁4を開くとともに点火動作を行うことにより、バーナ1での燃焼が開始される。その結果、フィンプレート2aが加熱され、ひいては受熱管11を通る水が加熱され、湯となって給湯栓14から吐出される。
【0026】
通常の給湯制御では、図3の制御モード2が維持され、流量制御弁GM2は全閉となっている。なお、流量制御弁GM2の弁体44は、位置センサ48bで検出された全閉位置から、さらに弁座41に向かって所定時間押し込まれることにより、弁体43がゴムシート49を弾性変形させながら弁座41に当たり、シールを確実に行うことができる。その結果、給湯制御時には、バイパス管16からの水の混合量をゼロにすることができる。
【0027】
制御ユニット50は、フローセンサFL1で検出された流量と、温度センサTHINで検出された入水温度と、リモートコントローラ60で設定された設定温度に基づいてフィードフォワード制御成分を演算し、温度センサTHMIXで検出された出湯温度と上記設定温度に基づいてフィードバック制御成分を演算する。そして、このフィードフォワード制御成分にフィードバック制御成分を加算した制御値に基づいて、電磁比例弁5の開度を制御し、燃焼ガス量を制御する。これにより、出湯温度を高精度で設定温度にすることができる。なお、流量制御弁GM1は基本的には全開位置にあるが、設定温度が高く給湯栓14の開度が大きい場合には、器具の最大能力をオーバーすることがあり、この場合には、出湯温度を設定温度にするために、流量制御弁GM1の開度を小さくして流量を絞ることもある。
上記通常の給湯制御では、バイパス管16からの水は遮断されているが、受熱管11の湯は、固定バイパス管15からの水と混合されて出湯されるので、受熱管11内の湯の温度を設定温度より高くした状態で燃焼制御を行うことができる。
【0028】
次に、湯張り、追焚(風呂燃焼)制御について説明する。リモコン60の運転スイッチオンの状態で、風呂自動運転スイッチをオンする。これに応答して、制御ユニット50は湯張り制御を行う。この湯張り制御では、流量制御弁GM1,GM2を全閉位置にする。ちなみに、流量制御弁GM2は閉止機能を有し、弁体はゴムでできているので 0リットル/分まで制御できるのに対し、流量制御弁GM1は最低作動流量以下(例えば2.5リットル/分)とはしないので、全閉位置であっても約2.5リットル/分流れる。次に、注湯弁31を開く。次に、流量制御弁GM2を全閉位置に維持したまま、流量制御弁GM1を全閉位置から開き方向に制御し、原則的に全開位置にする。この際、流量制御弁GM1は、モータ46の駆動により減速ギア列45を介して徐々に開度を増大させるので、流量制御弁GM1が全開のまま注湯弁31を開いた場合に生じるウォーターハンマー現象を防止することができる。
【0029】
上記注湯弁31の開動作の開始とほぼ同時期に、バーナ1の燃焼を実行する。これにより、給水管12からの水が受熱管11を通る際に湯となり、この湯が、給湯管13を通り、接続点P5を経て注湯管30を通り、さらに追焚配管系20を通って、浴槽6に供給される。注湯管30に設けた圧力センサ(図示しない)により、浴槽6の湯の水位が設定水位に達したことを検出した時に、注湯弁31を閉じて湯張りを終了する。
【0030】
上記湯張りの後に、追焚を行なう。すなわち、ポンプ24を駆動することにより浴槽6の水を復路管22,受熱管21,往路管23を経て循環させる。この際、温度センサTHHRで検出された浴槽6の湯温がユーザー設定温度より低い場合には、追焚要求が発生し、これに応じて追焚が実行される。詳述すると、復路管22の水流スイッチのオン状態を確認して、主電磁開閉弁5を開くとともに点火動作を行うことにより、バーナ1での燃焼を開始する。その結果、フィンプレート2aが加熱され、ひいては受熱管21を通る浴槽6からの水が加熱され、追焚が実行される。温度センサTHHRで検出された浴槽6の湯温がユーザー設定温度に達した時に、この追焚を終了する。
【0031】
上記追焚(風呂燃焼)は、上述したように湯張り後に単独で実行される。また、運転スイッチオンの状態で追焚スイッチをオンしたり、給湯を実行して停止した後に風呂自動運転スイッチをオンしたり、給湯と追焚の同時燃焼から給湯を停止した時にも、追焚単独実行要求となり、この要求に応じて追焚の単独燃焼が行われる。
上記追焚単独実行時(風呂単独燃焼時、他用途単独燃焼時)には、給湯配管系10の受熱管11は水が滞留した状態にあり、この滞留水にもバーナ1の燃焼熱が付与される。このため、受熱管11の滞留水が高温になる。この風呂単独燃焼は、受熱管11のUベンド部に設けられた温度センサTHZでの検出温度(すなわち、受熱管11の滞留水温度)が上昇して75°Cに達した時には中断し、検出温度が低下して70°Cに達した時に再開される。このようなヒステリシス制御により、受熱管11の滞留水の沸騰が防止される。
【0032】
上述したように、風呂単独燃焼中には、給湯配管系10の受熱管11の滞留水は沸騰は防止されるものの非常に高い温度になっている。そのため、後述する給湯の初期には、受熱管11からの湯とバイパス管16からの水を混合(ミキシング)する必要がある。その準備のために、この追焚単独実行の直前に、流量制御弁GM1,GM2を図3の制御モード1で制御し、それぞれ所定開度位置、すなわち全開位置と全閉位置との間の適度な開度位置(以下、半開位置と称す)で待機させている。仮に、流量制御弁GM1が全開で流量制御弁GM2が全閉であれば、給湯開始の際に、流量制御弁GM1,GM2がギアモータ駆動式であり適切な開度への変更に時間を要するため、上記受熱管11からの湯に対してバイパス管16からの水の量が極端に少なく、後述するミキシング制御により最適の出湯温度になるまでに、オーバーシュートが生じることがあるからである。反対に、流量制御弁GM1が全閉で流量制御弁GM2が全開であれば、給湯開始の際に、上記受熱管11からの湯に対してバイパス管16からの水の量が極端に多くなり、ミキシング制御により最適の出湯温度になるまでに、アンダーシュートが生じることがあるからである。なお、この流量制御弁GM1,GM2の半開位置での湯と水の混合比は、例えば30:70となっている。
【0033】
風呂単独燃焼実行中における上記流量制御弁GM1,GM2の半開位置(制御モード1)は、運転スイッチをオフにしない限り、風呂単独燃焼終了後もそのまま維持される。なお、風呂単独燃焼終了後に、温度センサTHZまたは温度センサTHOUTで検出される受熱管11の温度またはその出口温度が、所定温度例えば55°C以上である間は半開状態を維持し、この所定温度を下回った時には、後述する給湯通常制御での制御モード2と同様に、上記流量制御弁GM2を全閉位置にし、流量制御弁GM1を全開位置にしてもよい。
【0034】
上述した風呂単独燃焼の最中または終了後に、給湯栓14が開かれた時には、流水検出に応答して、直接に通常の給湯制御(制御モード2)に移行するのではなく、後述するミキシング制御(制御モード3)を実行してから通常の給湯制御に移行する。
【0035】
次に、ミキシング制御について説明する。この時には、制御モード3を実行し、流量制御弁GM1,GM2の開度を調節して適切な湯水混合比を得、これにより出湯温度を設定温度にする。すなわち、温度センサTHINで検出される入水温度と、温度センサTHOUTで検出される受熱管11の出口温度と、リモートコントローラ60で設定された設定温度に基づいて、接続点P4に向かう給湯管13からの湯とバイパス管16からの水の目標混合比すなわち目標流量比を演算し、この目標流量比が得られるように、流量制御弁GM1,GM2の開度を制御する。なお、この目標流量比は、上記受熱管11の出口温度の情報だけに基づいて求めてもよい。
【0036】
上記開度制御は、フローセンサFL1,FL2からの検出流量Q1,Q2に基づいて行う。接続点P4に向かう給湯管13からの湯の流量は、Q1で表すことができる。また、バイパス管16からの水の流量は、(Q2−Q1)で表すことができる。制御ユニット50は、フローセンサFL1,FL2の検出流量Q1,Q2から次式に基づいて演算された実際の流量比Rrを、上記目標流量比に一致させるように、流量制御弁GM1,GM2の開度を制御する。
Rr=(Q2−Q1)/Q1 ・・・(1)
例えば、実際の流量比Rrが目標流量比より小さい場合には、バイパス側の流量(Q2−Q1)を増やすべく流量制御弁GM2の開度を大きくし、熱交換部2からの流量Q1を減少させるべく流量制御弁GM1の開度を小さくする。これとは逆に、実際の流量比Rrが目標流量比より大きい場合には、バイパス側の流量を減少させるべく流量制御弁GM2の開度を小さくし、熱交換部2からの流量を増やすべく流量制御弁GM1の開度を大きくする。
【0037】
上記のような給湯初期のミキシング制御により、湯と水の混合を適切に行い、受熱管11の滞留湯に起因した出湯温度のオーバーシュートや、バイパス側の水を過剰に混合することに起因したアンダーシュートを抑制して、出湯温度を設定温度にすることができる。
また、このミキシング制御に際しては、バイパス側の流量制御弁GM2の開度制御のみならず、これと平行して熱交換部2側の流量制御弁GM1を逆方向に開度制御することにより、湯と水の混合比を迅速に適切な比にすることができ、より一層確実にオーバーシュートやアンダーシュートを抑制できる。
【0038】
上記ミキシング制御は、所定時間経過または出湯温度の安定確認により終了し、通常の給湯制御(制御モード2)に移行する。上記ミキシング制御中に、給湯栓14が閉じられ、流水を検知しなくなった時(風呂単独燃焼要求があった時)には、制御モード1に返り、流量制御弁GM1,GM2を半開状態にする。
【0039】
次に、本発明の特徴部について説明する。本発明の特徴は、前述した風呂単独燃焼要求時における、流量制御弁GM1,GM2の制御と燃焼制御のタイミングにある。以下、風呂単独燃焼要求があった時に制御ユニット50で実行される制御ルーチンについて詳述する。最初に、電磁開閉弁4を閉じてバーナ1での燃焼を停止する(ステップ101)。すなわち、給湯制御と風呂燃焼が同時に行われた状態で、給湯栓14が閉じられて給湯が停止された時に、これに応答してこのルーチンを実行する時には、一旦燃焼を停止するのである。なお、バーナ1での燃焼が停止している状態で、このルーチンを実行する時には、燃焼停止状態を維持する。
【0040】
次に、流量制御弁GM1,GM2の待機動作を指令する(ステップ102)。この指令に応答して、流量制御弁GM1,GM2の待機動作ルーチンが実行される。ここで、バイパス側の流量制御弁GM2の待機動作ルーチンを図5を参照しながら詳述することにする。まず、位置センサ48aにより全開位置にあるか否かを判断する(ステップ201)。前述したように、運転スイッチオフの状態(制御モード4)から風呂単独燃焼(制御モード2)に移行する際には、通常全開位置にあるから、ここで肯定判断する。このように肯定判断した時には、モータ46に電流を供給して所定時間TSだけ閉じ動作を実行する(ステップ202)。これにより、流量制御弁GM2を所定開度にすることができる。
【0041】
上記ステップ202の次に、すなわち流量制御弁GM2の待機動作が終了した後で、許可フラグをセットする(ステップ203)。この許可フラグのセットは、後述するように実質的に風呂単独燃焼開始に相当するものである。次に、位置センサ48aが全開位置を検出したか否かを判断する(ステップ204)。ここで肯定判断した時には、エラーフラグをセットして(ステップ205)、このルーチンを終了する。流量制御弁GM2が正常であれば、上述したように所定開度に達しているはずであり、全開位置が検出されることはない。それにも拘わらず、全開位置が検出されたということは、流量制御弁GM2のモータ46の断線やギア列45へのゴミの噛み込み等、何らかの故障が発生したことになるからである。ステップ204で否定判断した時には、ステップ205をパスしてこのルーチンを終了する。
【0042】
前述したように、流量制御弁GM2は、給湯制御中(制御モード2)には全閉状態にあり、上記ミキシング制御中(制御モード3)には開度制御状態にあり、全開状態にない。この状態から、上記風呂単独燃焼状態に移行した時には、上記ステップ201で否定判断することになる。この時には、所定時間TL1(例えば25秒)経過するまで開き方向に流量制御弁GM2を制御する(ステップ206,207)。流量制御弁GM2が位置センサ48aも含めて正常であれば、やがてステップ201で肯定判断して、前述したステップ202に進み、所定開度までの絞り動作を実行することになる。
【0043】
上記所定時間TL1だけ開き動作を行っても位置センサ48aが全開位置を検出できない場合には、ステップ206で肯定判断するが、この場合に、即座に故障判断するのではなく、リトライを実施する。このリトライは、流量制御弁GM2が既に全開位置を越えた位置にある場合を想定したものである。例えば、運転オフの際に流量制御弁GM2を全開位置まで開き動作する際に、慣性等により、この全開位置を越えることがある。この場合には、位置センサ48a,流量制御弁GM2に故障がなくても、全開位置が検出されないからである。
【0044】
上記リトライ動作について詳述する。ステップ206で肯定判断した時、流量制御弁GM2を閉じ方向に動作させる(ステップ208)。次に位置センサ48aが全開位置を検出したか否かを判断し(ステップ209)、否定判断の時には所定時間TL2(約5秒)経過するまで続ける(ステップ210)。位置センサ48a,流量制御弁GM2が正常でありながら上述したような状況にある場合には、この閉じ動作の最中に、全開位置が検出されるはずである。この場合には、ステップ209で肯定判断して、上述したステップ202の絞り動作を実行することになる。
【0045】
所定時間TL2だけリトライしても全開位置検出がなされない時には、位置センサ48aまたは流量制御弁GM2が故障したものとして、ステップ210で肯定判断(故障判断)して、禁止フラグをセットし(ステップ211)、エラーフラグをセットし(ステップ212)、このルーチンを終了する。この禁止フラグは、風呂単独燃焼を禁じるためのフラグである。
【0046】
上記バイパス側の流量制御弁GM2のための図5の制御ルーチンと平行して、熱交換部2側の流量制御弁GM1についても、待機動作ルーチンを実行する。なお、この流量制御弁GM1の待機動作ルーチンは、流量制御弁GM2のための図5の制御ルーチンと同様であるから、その説明を省略する。
【0047】
図4の制御ルーチンの説明に戻るが、上記流量制御弁GM1,GM2の待機動作を指令した後、流量制御弁GM1,GM2の待機動作ルーチンの両方において許可フラグがセットされたか否かを判断し(ステップ103)、ここで否定した時には流量制御弁GM1,GM2の待機動作ルーチンのいずれかで禁止フラグがセットされたか否かを判断する(ステップ104)。そして、ステップ103で肯定判断した時には、風呂単独燃焼を実行する(ステップ105)。すなわち、ポンプ24をオンして追焚配管系20の流水スイッチのオンを確認した後で、バーナ1の点火動作を実行し、風呂単独燃焼を開始する。
また、ステップ104で肯定判断した時には、風呂単独燃焼が禁じられたものとして、ステップ105をパスしてこの制御ルーチンを終了する。
【0048】
上述したように、流量制御弁GM1,GM2の待機動作が完了した後で、風呂単独燃焼を実行するので、風呂単独燃焼を開始して間もなく給湯栓14を開いても、流量制御弁GM1,GM2は既に待機状態での所定開度位置にあるから、最適なミキシング制御に短時間で移行することができ、出湯温度のオーバーシュートや,アンダーシュートを防止することができる。
また、全開位置を検出できない時には、流量制御弁GM1,GM2の開度が不明であり故障であるとして、風呂単独燃焼を禁じるため、給湯初期に高温の湯が吐出されるのを確実に防止することができる。
さらに、全開位置が検出不能で故障であると判明するまでは、風呂単独燃焼を行わないため、この風呂単独燃焼が一時的にでも実行されることによる給湯配管系10の受熱管11の滞留水の加熱を防止することができ、この点からも給湯初期に高温の湯が吐出されるのを確実に防止することができる。
【0049】
なお、上記実施形態では、全開位置を検出した場合には、流量制御弁GM1,GM2が全開位置のまま、故障しても、出湯温度が著しくオーバーシュートしたりアンダーシュートすることがないので、風呂単独燃焼を許容している。これにより風呂燃焼への支障を最小限に抑えることができる。
上記流量制御弁GM1,GM2の待機動作制御において、エラーフラグがセットされた時には、リモートコントローラ60の表示部にエラー表示がなされる。
【0050】
本発明は上記実施形態に制約されず、種々の形態を採用することができる。例えば、図5において、ステップ202とステップ203の順序を逆にしてもよい。この場合には、流量制御弁GM1,GM2の全開位置を検出した時点で、図4のステップ105の風呂単独燃焼が開始される。また、ステップ202の所定開度までの動作の途中で、許可フラグをセットすることにより、風呂単独燃焼を開始してもよい。これらの実施形態は、点火から熱交換部2への十分な燃焼熱の付与までに時間的な猶予がある点を考慮したものであり、風呂単独燃焼を早めることができる。
【0051】
上記実施形態では、流量制御弁GM1,GM2の両方の待機動作制御ルーチンで許可フラグ,禁止フラグのいずれかをセットしたが、熱交換部2側の流量制御弁GM1に関しては、これらフラグをセットするためのステップを省略してもよい。この場合には、バイパス側の流量制御弁GM2の待機動作ルーチンでセットされるフラグが許可フラグか禁止フラグかによってのみ、風呂単独燃焼を実行すべきか禁じるかを判断する。
【0052】
上記図4の燃焼停止の代わりに、通常の風呂単独燃焼での燃焼熱量より低いレベルの燃焼熱量、例えば最低燃焼熱量で、バーナ1の燃焼を行ってもよい。この場合には、給湯配管系10の受熱管11内の滞留水にも燃焼熱が付与されるが、待機動作時における時間内では、著しい高温にならないからである。この場合にも、風呂単独燃焼を早めることができる。
流量制御弁GM1,GM2は、上記待機動作において、一旦全閉位置にし、この全閉位置を検出してから所定開度にしてもよい。
流量制御弁GM1は、バイパス管16を除いて給湯配管系10のどこに設けてもよい。
上記待機動作は、風呂単独燃焼が終了して待機位置(図3,モード1)にある状態で再び風呂単独燃焼要求があった時等も含めて、すべての風呂単独燃焼要求に対して実行してもよいし、風呂単独燃焼要求があった時に状況に応じて待機動作を実行するか実行しないかを選択してもよい。
本発明は、湯張り機能をもたない1缶2水路型の給湯装置にも適用できる。1缶2水路型において、追焚配管系の代わりに暖房系や、循環給湯配管系を備えたものであってもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、バイパス弁を所定開度位置にするための待機動作が完了した後で、他用途単独燃焼を実行するので、他用途単独燃焼を開始して間もなく給湯がなされても、バイパス弁は、最適な湯水混合が得られる開度に短時間で移行することができ、出湯温度のオーバーシュートや,アンダーシュートを防止することができる。また、全開位置を検出できない時には、バイパス弁の開度が不明であり故障であるとして、他用途単独燃焼を禁じるため、給湯初期に出湯温度のオーバーシュートまたはアンダーシュートが生じるのを確実に防止することができる。さらに、全開位置を検出した場合には、バイパス弁が全開位置のまま故障しても、出湯温度が著しくオーバーシュートしたりアンダーシュートすることがないので、他用途単独燃焼を許容し、これにより他用途単独燃焼への支障を最小限に抑えることができる。
請求項2の発明によれば、湯水混合に係わる2つの流量制御弁をともに待機動作させる際に、請求項1の効果を得ることができる。
請求項3の発明によれば、給湯初期において2つの流量制御弁の開度制御により、最適な湯水混合が得られる状況に短時間で移行することができ、出湯温度のオーバーシュートや,アンダーシュートをより一層確実に防止することができる。
請求項4,6の発明によれば、バイパス弁を所定開度位置にするための待機動作が完了した後で、他用途単独燃焼を実行するので、他用途単独燃焼を開始して間もなく給湯がなされても、バイパス弁は、最適な湯水混合が得られる開度に短時間で移行することができ、出湯温度のオーバーシュートや,アンダーシュートを防止することができる。
請求項5、7の発明によれば、全開位置または全閉位置を検出した時点またはそれから所定開度までバイパス弁を動作させる途中において、他用途単独燃焼を開始するので、給湯初期の高温湯の吐出等を防止しながら、他用途単独燃焼を早めることができる。
さらに、請求項4、5の発明によれば、給湯と他用途のための燃焼が実行されている状態で給湯が停止された時でも、この燃焼を一旦停止するので、確実に給湯初期での高温湯の吐出を防止することができる。
請求項6、7の発明によれば、バイパス弁の待機動作開始の際に低レベルの燃焼を実行することにより、給湯初期の高温湯の吐出を防止しながら、他用途単独燃焼を早めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる1缶2水路型の追焚機能付き給湯装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】同給湯装置で用いられるバイパス側の流量制御弁の構造を示す断面図である。
【図3】同給湯装置で実行される4つの制御モードの関係を示す図である。
【図4】風呂単独燃焼要求があった時に実行されるルーチンを示すフローチャートである。
【図5】風呂単独燃焼に先立って流量制御弁を所定開度位置にするための待機動作ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ガスバーナ(燃焼部)
2 熱交換部
10 給湯配管系
11 受熱管
12 給水管(上流側)
13 給湯管(下流側)
16 バイパス管
20 追焚配管系
21 受熱管
45 ギア列
46 モータ
48a,48b 位置センサ
50 制御ユニット(制御手段)
GM1,GM2 流量制御弁

Claims (7)

  1. 共通の燃焼部と、この燃焼部からの熱を受ける共通の熱交換部と、この熱交換部を通る給湯配管系および他の配管系と、制御手段とを備え、
    上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱管と、この受熱管の入口端に接続された給水管と、受熱管の出口端に接続された給湯管と、これら給水管と給湯管の間に接続されるとともに受熱管と並列をなすバイパス管と、このバイパス管に設けられ上記制御手段で制御されるバイパス弁と、を有する給湯装置において、
    上記バイパス弁として、開度を変えることによりバイパス管の流量を制御することができるとともに、少なくとも全開位置を検出する位置センサを装備した流量制御弁が用いられ、
    上記制御手段は、上記給湯配管系を水が流れていない状態で、上記燃焼部で燃焼を実行する他用途単独燃焼の要求があった時には、始めに上記バイパス弁を全開位置および全閉位置から離れた所定開度位置にして待機させ、この待機動作が終了した後で、上記他用途単独燃焼を実行し、
    この他用途単独燃焼の最中または終了後に実行される給湯の初期には、上記バイパス弁を上記待機状態での所定開度位置から開度制御し、
    さらに上記制御手段は、上記バイパス弁の待機動作において、上記バイパス弁を一旦全開位置にし、上記位置センサが全開位置を検出してから所定開度位置にし、この過程で、この全開位置の検出がなされない時には故障として、上記他用途単独燃焼を禁じ、位置センサが全開位置を検出した時には、モータへの電流供給により開度制御できない故障があっても、他用途単独燃焼を実行することを特徴とする複機能型給湯装置。
  2. 上記バイパス弁として提供される第1の流量制御弁の他に、上記バイパス管の接続点より熱交換部に近い給湯管または給水管に第2の流量制御弁が設けられ、
    上記制御手段は、上記他用途単独燃焼要求があった時には、この第2流量制御弁をも全開位置および全閉位置から離れた所定開度位置にして待機させ、これら第1,第2流量制御弁の待機動作がともに終了した後で、上記他用途単独燃焼を実行することを特徴とする請求項1に記載の複機能型給湯装置。
  3. 上記給湯初期制御において、第1の流量制御弁の開度を減少させる場合には第2の流量制御弁の開度を増大させ、第1の流量制御弁の開度を増大させる場合には第2の流量制御弁の開度を減少させることを特徴とする請求項2に記載の複機能型給湯装置。
  4. 共通の燃焼部と、この燃焼部からの熱を受ける共通の熱交換部と、この熱交換部を通る給湯配管系および他の配管系と、制御手段とを備え、
    上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱管と、この受熱管の入口端に接続された給水管と、受熱管の出口端に接続された給湯管と、これら給水管と給湯管の間に接続されるとともに受熱管と並列をなすバイパス管と、このバイパス管に設けられ上記制御手段で制御されるバイパス弁と、を有する給湯装置において、
    上記バイパス弁として、開度を変えることによりバイパス管の流量を制御することができる流量制御弁が用いられ、
    上記制御手段は、上記給湯配管系を水が流れていない状態で、上記燃焼部で燃焼を実行する他用途単独燃焼の要求があった時には、始めに上記バイパス弁を全開位置および全閉位置から離れた所定開度位置にして待機させ、この待機動作が終了した後で、上記他用途単独燃焼を実行し、
    この他用途単独燃焼の最中または終了後に実行される給湯の初期には、上記バイパス弁を上記待機状態での所定開度位置から開度制御し、
    さらに制御手段は、給湯と他用途のために共通の燃焼部で燃焼が実行されている状態で、給湯が停止された時には、燃焼部での燃焼を一旦中止して上記バイパス弁の待機動作を 開始することを特徴とする複機能型給湯装置。
  5. 共通の燃焼部と、この燃焼部からの熱を受ける共通の熱交換部と、この熱交換部を通る給湯配管系および他の配管系と、制御手段とを備え、
    上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱管と、この受熱管の入口端に接続された給水管と、受熱管の出口端に接続された給湯管と、これら給水管と給湯管の間に接続されるとともに受熱管と並列をなすバイパス管と、このバイパス管に設けられ上記制御手段で制御されるバイパス弁と、を有する給湯装置において、
    上記バイパス弁として、開度を変えることによりバイパス管の流量を制御することができるとともに、その全開位置,全閉位置の少なくとも一方を検出する位置センサを装備してなる流量制御弁が用いられ、
    上記制御手段は、上記給湯配管系を水が流れていない状態で、上記燃焼部での燃焼を実行する他用途単独燃焼の要求があった時には、上記バイパス弁を一旦全開位置または全閉位置にし、上記位置センサが全開位置または全閉位置を検出してから全開位置と全閉位置との間の所定開度位置にして待機させ、この待機動作の過程で、全開位置または全閉位置の検出がなされない時には故障として、上記他用途単独燃焼を禁じ、上記全開位置または全閉位置の検出がなされた時点、または検出された全開位置または全閉位置から所定開度位置まで動作させる途中において、上記他用途単独燃焼を開始し、
    この他用途単独燃焼の最中または終了後に実行される給湯の初期には、上記バイパス弁を上記待機状態での所定開度位置から開度制御し、
    さらに制御手段は、給湯と他用途のために共通の燃焼部で燃焼が実行されている状態で、給湯が停止された時には、燃焼部での燃焼を一旦中止して上記バイパス弁の待機動作を開始することを特徴とする複機能型給湯装置。
  6. 共通の燃焼部と、この燃焼部からの熱を受ける共通の熱交換部と、この熱交換部を通る給湯配管系および他の配管系と、制御手段とを備え、
    上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱管と、この受熱管の入口端に接続された給水管と、受熱管の出口端に接続された給湯管と、これら給水管と給湯管の間に接続されるとともに受熱管と並列をなすバイパス管と、このバイパス管に設けられ上記制御手段で制御されるバイパス弁と、を有する給湯装置において、
    上記バイパス弁として、開度を変えることによりバイパス管の流量を制御することができる流量制御弁が用いられ、
    上記制御手段は、上記給湯配管系を水が流れていない状態で、上記燃焼部で燃焼を実行する他用途単独燃焼の要求があった時には、始めに上記バイパス弁を全開位置および全閉位置から離れた所定開度位置にして待機させ、このバイパス弁の待機動作の開始時点から通常の他用途単独燃焼より低レベルでの燃焼を実行し、この待機動作が終了した後で、通常の他用途単独燃焼を実行し、
    この他用途単独燃焼の最中または終了後に実行される給湯の初期には、上記バイパス弁を上記待機状態での所定開度位置から開度制御することを特徴とする複機能型給湯装置。
  7. 共通の燃焼部と、この燃焼部からの熱を受ける共通の熱交換部と、この熱交換部を通る給湯配管系および他の配管系と、制御手段とを備え、
    上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱管と、この受熱管の入口端に接続された給水管と、受熱管の出口端に接続された給湯管と、これら給水管と給湯管の間に接続されるとともに受熱管と並列をなすバイパス管と、このバイパス管に設けられ上記制御手段で制御されるバイパス弁と、を有する給湯装置において、
    上記バイパス弁として、開度を変えることによりバイパス管の流量を制御することができるとともに、その全開位置,全閉位置の少なくとも一方を検出する位置センサを装備してなる流量制御弁が用いられ、
    上記制御手段は、上記給湯配管系を水が流れていない状態で、上記燃焼部での燃焼を実 行する他用途単独燃焼の要求があった時には、上記バイパス弁を一旦全開位置または全閉位置にし、上記位置センサが全開位置または全閉位置を検出してから全開位置と全閉位置との間の所定開度位置にして待機させ、
    上記制御手段は、このバイパス弁の待機動作の開始時点から通常の他用途単独燃焼より低レベルでの燃焼を実行し、この待機動作の過程で、全開位置または全閉位置の検出がなされない時には故障として、通常の他用途単独燃焼を禁じ、上記全開位置または全閉位置の検出がなされた時点、または検出された全開位置または全閉位置から所定開度位置まで動作させる途中において、上記通常の他用途単独燃焼を開始し、
    この他用途単独燃焼の最中または終了後に実行される給湯の初期には、上記バイパス弁を上記待機状態での所定開度位置から開度制御することを特徴とする複機能型給湯装置。
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